WAKE6560の前輪さん 
2023/09/18 Mon. 21:12 [edit]
お客さんから リムの内周側のギザギザした形状が
ZIPPのNSWリムに酷似しているとして
ZIPPから訴えられていた(ZIPP側が敗訴)
プリンストン カーボンワークスの前輪をお預かりしました。

モデルは WAKE6560です。
プリンストンでは スポークで組まれた完組みホイールを
オーダーするときに ハブのメーカーを選べます。
列挙すると ホワイトインダストリーズ、TUNE(チューン)、
インダストリー ナイン、クリスキング、DT、
そして TACTIC RACINGとなります。
最後のは 以下タクティックと表記することにします。
これは そのタクティックのフロントハブで組まれていますが、
ハブにガタがあるので 直せるなら直してほしいということです。
お預かりした時点での状態では、ハブの両エンドの端を
両親指の腹で押すと コクコクと横ガタがあるのが確認できました。
以前は もっと横ガタがあり、
レース前の車検を通せなかったほどだということです。
その状態の前輪を タクティックレーシングに送ろうとしたところ、
送り先は プリンストンカーボン本社となっていて
片道分の送料を負担したそうです。
そこから返ってきたままの状態が
当店で お預かりした時点での状態ということです。

冒頭の画像の時点で すでに抜いていますが、
ハブシャフトを抜き取りました。
薄いワッシャーが左右のベアリングと接していましたが
ワッシャーは 箔というほどではないものの薄く、
ベアリングの内輪だけを押す段差は ありません。

ハブシャフト中央に小さい穴があいていますが、
これはシマノのハブのシャフトでも 同じようになっています。

↑左側(ローター台座側)ベアリング

↑右側ベアリング
ハブ体に固定された外輪に対して
内輪の横ガタがあるわけですが、
ベアリング単体を触っても ガタは分かりませんでした。
回転は左側ベアリングのほうがゾリゾリしていました。

このハブの明らかな問題点です。
ベアリングの内輪を 内側から受け止める機構がありません。
これで もしスルーアクスルの締め付けが
内輪にダイレクトにかかるのであれば
過度にスルーアクスルを締めるだけでベアリングを簡単に壊せますし、
どれほど ギリギリにゆるく締めても
乗れば ベアリングは すぐにダメになります。
このハブは「スルーアクスルの締め付けが内輪に
ダイレクトにかかる」ことが無いように考えた
構造ではあるのですが、ガタの発生は不可避です。
それに ついて書く前に

ハブ体左側のベアリングを抜きました。

次に 右側のベアリングを抜きました。
外輪と接触する部分に もらい錆びがあります。
先ほども書きましたが ベアリングの回転がマシだったのは
こちら側です。

可能な限り 油で錆びを落としました。
番手の大きなサンドペーパーをかければ
もっときれいには出来ますが
寸法公差にかかわるので やりません。
これで分かったことは、プリンストン送りにした このホイールは
プリンストンのほうで ベアリングを交換されていないということです。
お客さんは プリンストンから返ってきた前輪を
ハブのガタが完治していないのを見て
ダメだ こりゃと思い そのまま当店に送ったということですが、
仮に ちょっと使ったとしても
返ってきたホイールのベアリングが新品なら ごく短期間で

↑こうは なりません。
経緯の際に書いてなかったことですが、
レース前の検車でハネられるほど ガタがあったときに
タクティックに症状を訴えたら
交換用のベアリングを送ってくれたということです。
しかし 結局それは使わずにプリンストン送りになったのですが。
そのときにタクティックから送られてきたベアリングも
一緒にお預かりしているので、


それを使って交換しました。
お客さんには お預かりしたベアリングと
錆びていなかった元左側ベアリングと
錆びていた元右側ベアリングを
別々の袋に入れて 中味の概要を明記したうえで お返ししていますが、
お預かりしたベアリングのうち ひとつが
新品というか未使用品だけど 一度ハブに圧入したのを
外したのかと思うくらいに 回転がソリソリしているものがあったので
それもまた別の袋に分けました。なので計4袋です。

ハブの左エンドとハブシャフトは、
一体化した ひとつのパーツです。
ベアリングの内輪だけを押すように内側に突起があります。
そのさらに内側に凹みがありますが これの意図は分かりません。

右ポン当てエンドの内側も 同様の形状です。
ポン当てエンドと書きましたが、
ハブシャフトとポン当てエンドは 圧入の関係といっていいほど
寸法公差が少なくなっていました。
ポン当てエンドの奥には ハブシャフトが どん突きで当たります。
その状態でのエンド間の寸法が ベアリング同士の幅より
わずかに広いというのが ハブ体内部で
ベアリングの内輪を支えるスペーサー無しで
運用できると メーカーが思っている根拠です。

ディスク台座などの描写を省いて
ハブ胴の幅を詰めたフロントハブの図です。
ベアリングを圧入しました。

左エンド付きハブシャフトをハブ体に差し込みました。

エンドに突起があるので
ベアリングの内輪とのみ接触しています。

どん突きになる右エンドを取り付けました。
先ほども書きましたが 今回の前輪のハブでは
この右エンドとハブシャフトとの関係が
強い圧入となっています。
何が言いたいのかというと お客さんのほうで
容易には外せないだろうということです。
お客さんの近所のショップで
きれいに外せるかどうかも分かりません。
難しいですよ~(忠告)。

この図では かなり大げさに描いていますが、
右エンドどん突き時点では エンドと内輪の間には
ごくごくわずかな すき間があります。
つまり構造上、必ず横ガタが発生するということです。
それが実使用上 分からないなら ええじゃろ、という構造です。

もし仮に 右エンドの内側がハブシャフトに対して
どん突きではなかった場合、

スルーアクスルの締め付けパワーが
思いっきり ベアリングの内輪にかかるので
一瞬で ぶっ壊れます。

↑これはノヴァテックのリヤハブシャフトですが、
ベアリングの内輪を受ける突起が付いています。
この形式の場合は まずハブ体にハブシャフトを入れて
その左右からベアリングを取り付けるという形になります。
先に ハブ体のどちらかにベアリングを圧入してから
その反対側からハブシャフトを差し込んでもいいですが
(ハブ体の左右にベアリングを取り付けてから
ハブシャフトをセットするのは無理ということです)。

↑これはカンパニョーロのフリーボディで、
分かりやすいように ずらしましたが
2つあるベアリングの内輪を同時に押さえるスペーサーが入っています。
内輪受けがない形式のハブシャフトを採用しているハブの場合
まともなメーカーなら ハブ体にも
同様の趣旨のスペーサーを入れています。

タクティックのハブで省略されている
スペーサーを描きこみました。
これが入っていればスルーアクスルの締め付けで
ベアリングの内輪が 強く内側に押し込まれることはありません。

この記事2度目の画像ですが、
お預かりしたハブには 非常に薄いスペーサーが
左右のベアリング外側に 1枚ずつ入っていました。
今回の件だけでは真偽が不明ですが、
このスペーサーは 元からハブに入っているのではなく
プリンストンのほうで ベアリングの外輪に対する
内輪の横ガタの量を軽減するために
後から足したのではないかと思っています。
同じような例としては マヴィックのR-SYS SLの
QRM SL(→こちら)があります。
あれも 新品の時点で かすかながらフロントハブに横ガタがあり、
経年使用で大きくなるガタを
ベアリングの内輪と接触するパーツの寸法を変えて
追いかけるという形式で、それでも対応不能になったら
ベアリング自体を交換しろというのが公式の指示です。

薄いスペーサーを左エンドの根元に取り付けて
ハブ体にハブシャフトを通しました。
ハブシャフトの外径ですが、右エンドだけでなく
ベアリングに対しても 寸法公差を少なくしていて
お預かりした時点では
手の力だけで引き抜くのは到底無理でした。
この寸法公差の少なさも、ハブシャフトの横ガタを
起きにくくするための処置です。
右エンドを圧入した結果、お預かりした時点では
簡単に確実に確認できたハブシャフトの横ガタが
ほぼ無くなっていました。
ほぼ、というのは 両親指で思いっきり押しても
横ガタが確認できないものの、
両手の平で思いっきり押すと かすかながらガタが確認できたからです。
お客さんは このガタに関して
ハブの精度やベアリングの不良を疑っていましたが
原因は 軽薄な構造にあるので どうしようもありません。
ガタがほぼ無い状態を 可能な限り長く続けるコツは
スルーアクスルの締め込みを ホイールを固定できる下限か
そのわずか先程度に とどめることです。
あの薄いスペーサーがハブのガタを追いかけるために
後から入れたものだとすれば、
新品のベアリングに対しては スペーサー無しで
ガタの有無を確認すべきだったかもしれません。
ただ、エンドの両端を 両手の平で思いっきり押したときに
ガタが確認できたのと、右エンド圧入時点で
お預かり時には濁っていたハブの回転が
スルスルに軽くなっていたので、
先ほど書いたR-SYS SLのハブでいうと
4本溝スタートではなく 3本か2本溝スタートのようなものだと
解釈することにします。試してないので断言はできませんが
おそらくスペーサー無しだと 横ガタがもっと顕著になります。


作業後に ついでにホイールセンターを見たら
ずれていました。

薄いスペーサーは両側に入れているので
ホイールセンターに影響はありません。
仮に 片側に2枚入れたとしても埋まらない程度には
ずれの量が大きいです。


わずかにあった横振れ取りもして センターを出しました。
このプリンストンというメーカーですが、
メーカー送りの際に
たぶん スペーサーを足して突っ返しただけというのと
ほぼ確実にベアリングを交換していないこと、
あと 吊るしでセンターが出ていないことから
個人的な心証は よくありません。
タクティックのハブについても、
リヤハブが 通常4連ベアリングであるところ
フリーボディ奥の1個を省いて3つにしたために
耐久性がガタ落ちになったアルケミーのハブとか、
フリーボディのラチェットの2つ爪を
ゴム製のOリングで起こしている
エクストラライトのハブなどと、
ベクトルは違えども同じような軽薄さを感じます。
メーカーでは そうは謳っていませんが
私の判断では 常用できる代物ではありません。
いま挙げたハブは どれも突出して軽量であるのは事実です。
プリンストンのリムで組まれたホイールが
走るの走らないのといったことについては知りませんが、
オーダーするハブは 冒頭の選択肢の中から選ぶなら
DTかクリスキングがいいんじゃないかと思います。
DTの場合は 240でもいいじゃないかと
個人的には思っていますが、
高価なハブを抱き合わせで売りたいのか
DTを選んだ際の選択肢は
メーカーサイトを見る限りでは 180ハブのみになるようです。
ZIPPのNSWリムに酷似しているとして
ZIPPから訴えられていた(ZIPP側が敗訴)
プリンストン カーボンワークスの前輪をお預かりしました。

モデルは WAKE6560です。
プリンストンでは スポークで組まれた完組みホイールを
オーダーするときに ハブのメーカーを選べます。
列挙すると ホワイトインダストリーズ、TUNE(チューン)、
インダストリー ナイン、クリスキング、DT、
そして TACTIC RACINGとなります。
最後のは 以下タクティックと表記することにします。
これは そのタクティックのフロントハブで組まれていますが、
ハブにガタがあるので 直せるなら直してほしいということです。
お預かりした時点での状態では、ハブの両エンドの端を
両親指の腹で押すと コクコクと横ガタがあるのが確認できました。
以前は もっと横ガタがあり、
レース前の車検を通せなかったほどだということです。
その状態の前輪を タクティックレーシングに送ろうとしたところ、
送り先は プリンストンカーボン本社となっていて
片道分の送料を負担したそうです。
そこから返ってきたままの状態が
当店で お預かりした時点での状態ということです。

冒頭の画像の時点で すでに抜いていますが、
ハブシャフトを抜き取りました。
薄いワッシャーが左右のベアリングと接していましたが
ワッシャーは 箔というほどではないものの薄く、
ベアリングの内輪だけを押す段差は ありません。

ハブシャフト中央に小さい穴があいていますが、
これはシマノのハブのシャフトでも 同じようになっています。

↑左側(ローター台座側)ベアリング

↑右側ベアリング
ハブ体に固定された外輪に対して
内輪の横ガタがあるわけですが、
ベアリング単体を触っても ガタは分かりませんでした。
回転は左側ベアリングのほうがゾリゾリしていました。

このハブの明らかな問題点です。
ベアリングの内輪を 内側から受け止める機構がありません。
これで もしスルーアクスルの締め付けが
内輪にダイレクトにかかるのであれば
過度にスルーアクスルを締めるだけでベアリングを簡単に壊せますし、
どれほど ギリギリにゆるく締めても
乗れば ベアリングは すぐにダメになります。
このハブは「スルーアクスルの締め付けが内輪に
ダイレクトにかかる」ことが無いように考えた
構造ではあるのですが、ガタの発生は不可避です。
それに ついて書く前に

ハブ体左側のベアリングを抜きました。

次に 右側のベアリングを抜きました。
外輪と接触する部分に もらい錆びがあります。
先ほども書きましたが ベアリングの回転がマシだったのは
こちら側です。

可能な限り 油で錆びを落としました。
番手の大きなサンドペーパーをかければ
もっときれいには出来ますが
寸法公差にかかわるので やりません。
これで分かったことは、プリンストン送りにした このホイールは
プリンストンのほうで ベアリングを交換されていないということです。
お客さんは プリンストンから返ってきた前輪を
ハブのガタが完治していないのを見て
ダメだ こりゃと思い そのまま当店に送ったということですが、
仮に ちょっと使ったとしても
返ってきたホイールのベアリングが新品なら ごく短期間で

↑こうは なりません。
経緯の際に書いてなかったことですが、
レース前の検車でハネられるほど ガタがあったときに
タクティックに症状を訴えたら
交換用のベアリングを送ってくれたということです。
しかし 結局それは使わずにプリンストン送りになったのですが。
そのときにタクティックから送られてきたベアリングも
一緒にお預かりしているので、


それを使って交換しました。
お客さんには お預かりしたベアリングと
錆びていなかった元左側ベアリングと
錆びていた元右側ベアリングを
別々の袋に入れて 中味の概要を明記したうえで お返ししていますが、
お預かりしたベアリングのうち ひとつが
新品というか未使用品だけど 一度ハブに圧入したのを
外したのかと思うくらいに 回転がソリソリしているものがあったので
それもまた別の袋に分けました。なので計4袋です。

ハブの左エンドとハブシャフトは、
一体化した ひとつのパーツです。
ベアリングの内輪だけを押すように内側に突起があります。
そのさらに内側に凹みがありますが これの意図は分かりません。

右ポン当てエンドの内側も 同様の形状です。
ポン当てエンドと書きましたが、
ハブシャフトとポン当てエンドは 圧入の関係といっていいほど
寸法公差が少なくなっていました。
ポン当てエンドの奥には ハブシャフトが どん突きで当たります。
その状態でのエンド間の寸法が ベアリング同士の幅より
わずかに広いというのが ハブ体内部で
ベアリングの内輪を支えるスペーサー無しで
運用できると メーカーが思っている根拠です。

ディスク台座などの描写を省いて
ハブ胴の幅を詰めたフロントハブの図です。
ベアリングを圧入しました。

左エンド付きハブシャフトをハブ体に差し込みました。

エンドに突起があるので
ベアリングの内輪とのみ接触しています。

どん突きになる右エンドを取り付けました。
先ほども書きましたが 今回の前輪のハブでは
この右エンドとハブシャフトとの関係が
強い圧入となっています。
何が言いたいのかというと お客さんのほうで
容易には外せないだろうということです。
お客さんの近所のショップで
きれいに外せるかどうかも分かりません。
難しいですよ~(忠告)。

この図では かなり大げさに描いていますが、
右エンドどん突き時点では エンドと内輪の間には
ごくごくわずかな すき間があります。
つまり構造上、必ず横ガタが発生するということです。
それが実使用上 分からないなら ええじゃろ、という構造です。

もし仮に 右エンドの内側がハブシャフトに対して
どん突きではなかった場合、

スルーアクスルの締め付けパワーが
思いっきり ベアリングの内輪にかかるので
一瞬で ぶっ壊れます。

↑これはノヴァテックのリヤハブシャフトですが、
ベアリングの内輪を受ける突起が付いています。
この形式の場合は まずハブ体にハブシャフトを入れて
その左右からベアリングを取り付けるという形になります。
先に ハブ体のどちらかにベアリングを圧入してから
その反対側からハブシャフトを差し込んでもいいですが
(ハブ体の左右にベアリングを取り付けてから
ハブシャフトをセットするのは無理ということです)。

↑これはカンパニョーロのフリーボディで、
分かりやすいように ずらしましたが
2つあるベアリングの内輪を同時に押さえるスペーサーが入っています。
内輪受けがない形式のハブシャフトを採用しているハブの場合
まともなメーカーなら ハブ体にも
同様の趣旨のスペーサーを入れています。

タクティックのハブで省略されている
スペーサーを描きこみました。
これが入っていればスルーアクスルの締め付けで
ベアリングの内輪が 強く内側に押し込まれることはありません。

この記事2度目の画像ですが、
お預かりしたハブには 非常に薄いスペーサーが
左右のベアリング外側に 1枚ずつ入っていました。
今回の件だけでは真偽が不明ですが、
このスペーサーは 元からハブに入っているのではなく
プリンストンのほうで ベアリングの外輪に対する
内輪の横ガタの量を軽減するために
後から足したのではないかと思っています。
同じような例としては マヴィックのR-SYS SLの
QRM SL(→こちら)があります。
あれも 新品の時点で かすかながらフロントハブに横ガタがあり、
経年使用で大きくなるガタを
ベアリングの内輪と接触するパーツの寸法を変えて
追いかけるという形式で、それでも対応不能になったら
ベアリング自体を交換しろというのが公式の指示です。

薄いスペーサーを左エンドの根元に取り付けて
ハブ体にハブシャフトを通しました。
ハブシャフトの外径ですが、右エンドだけでなく
ベアリングに対しても 寸法公差を少なくしていて
お預かりした時点では
手の力だけで引き抜くのは到底無理でした。
この寸法公差の少なさも、ハブシャフトの横ガタを
起きにくくするための処置です。
右エンドを圧入した結果、お預かりした時点では
簡単に確実に確認できたハブシャフトの横ガタが
ほぼ無くなっていました。
ほぼ、というのは 両親指で思いっきり押しても
横ガタが確認できないものの、
両手の平で思いっきり押すと かすかながらガタが確認できたからです。
お客さんは このガタに関して
ハブの精度やベアリングの不良を疑っていましたが
原因は 軽薄な構造にあるので どうしようもありません。
ガタがほぼ無い状態を 可能な限り長く続けるコツは
スルーアクスルの締め込みを ホイールを固定できる下限か
そのわずか先程度に とどめることです。
あの薄いスペーサーがハブのガタを追いかけるために
後から入れたものだとすれば、
新品のベアリングに対しては スペーサー無しで
ガタの有無を確認すべきだったかもしれません。
ただ、エンドの両端を 両手の平で思いっきり押したときに
ガタが確認できたのと、右エンド圧入時点で
お預かり時には濁っていたハブの回転が
スルスルに軽くなっていたので、
先ほど書いたR-SYS SLのハブでいうと
4本溝スタートではなく 3本か2本溝スタートのようなものだと
解釈することにします。試してないので断言はできませんが
おそらくスペーサー無しだと 横ガタがもっと顕著になります。


作業後に ついでにホイールセンターを見たら
ずれていました。

薄いスペーサーは両側に入れているので
ホイールセンターに影響はありません。
仮に 片側に2枚入れたとしても埋まらない程度には
ずれの量が大きいです。


わずかにあった横振れ取りもして センターを出しました。
このプリンストンというメーカーですが、
メーカー送りの際に
たぶん スペーサーを足して突っ返しただけというのと
ほぼ確実にベアリングを交換していないこと、
あと 吊るしでセンターが出ていないことから
個人的な心証は よくありません。
タクティックのハブについても、
リヤハブが 通常4連ベアリングであるところ
フリーボディ奥の1個を省いて3つにしたために
耐久性がガタ落ちになったアルケミーのハブとか、
フリーボディのラチェットの2つ爪を
ゴム製のOリングで起こしている
エクストラライトのハブなどと、
ベクトルは違えども同じような軽薄さを感じます。
メーカーでは そうは謳っていませんが
私の判断では 常用できる代物ではありません。
いま挙げたハブは どれも突出して軽量であるのは事実です。
プリンストンのリムで組まれたホイールが
走るの走らないのといったことについては知りませんが、
オーダーするハブは 冒頭の選択肢の中から選ぶなら
DTかクリスキングがいいんじゃないかと思います。
DTの場合は 240でもいいじゃないかと
個人的には思っていますが、
高価なハブを抱き合わせで売りたいのか
DTを選んだ際の選択肢は
メーカーサイトを見る限りでは 180ハブのみになるようです。
category: のむラボ日記
SES6.7の後輪を組み直しました 
2023/09/17 Sun. 22:32 [edit]
今日もホイー(以下略)。

お客さんから スマートエンヴィシステム6.7の
後輪を お預かりしました。
リムはチューブラーです。

謎のカンパニョーロ用フリーボディのハブに
11Sスプロケットが付いていますが、

ロックリングと右エンドの端面が
ツライチに近くなっています。
ロックリングにも擦り跡がありますが、
カンパニョーロは純正でも 右エンドとロックリングが近いので
純正ホイールでも フレームとの相性で
ロックリングに擦り跡が付くことはあります。

しかし これは近すぎでは・・・?
というわけでハブを交換しますが、シマノ用でいいとのことなので
Tniの660ハブか、レボIIハブで組み直すことになりました。
このホイールをお預かりした時点では
660ハブが欠品していたのですが、
在庫が復活したので 660ハブで組み直します。

強固なベッドを作らずに リムセメントで1度だけ
タイヤを張ったような感じの跡がありました。

ニップルですが、リム穴にリムセメントを垂らして
かかったものも数個ありましたが、それは別として
ホイール組みの際に摺動箇所にグリスを塗っていたようで
それにホコリやカーボンの粉が付着していました。

↑パーツクリーナーにドブ漬け中・・・。
外側の洗浄は ともかく、ねじ山を脱脂するのは面倒ですが

やりました。
ニップルは4個ずつに分けると
ぱっと見で 数が把握しやすいです。

組めました。

660ハブ 24H 半CXスプリントヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

リムのステッカーは あとから貼りなおしたものでしたが、
元のステッカーの日焼けを見るに
ずれてるなーと 思っていたら

反対側も きれいに同じくらいずれているので
そもそもENVEのロゴのサイズが違っていたようで、
元のステッカーと新しいステッカーの中心は
きれいに合わせてありました。

お客さんから スマートエンヴィシステム6.7の
後輪を お預かりしました。
リムはチューブラーです。

謎のカンパニョーロ用フリーボディのハブに
11Sスプロケットが付いていますが、

ロックリングと右エンドの端面が
ツライチに近くなっています。
ロックリングにも擦り跡がありますが、
カンパニョーロは純正でも 右エンドとロックリングが近いので
純正ホイールでも フレームとの相性で
ロックリングに擦り跡が付くことはあります。

しかし これは近すぎでは・・・?
というわけでハブを交換しますが、シマノ用でいいとのことなので
Tniの660ハブか、レボIIハブで組み直すことになりました。
このホイールをお預かりした時点では
660ハブが欠品していたのですが、
在庫が復活したので 660ハブで組み直します。

強固なベッドを作らずに リムセメントで1度だけ
タイヤを張ったような感じの跡がありました。

ニップルですが、リム穴にリムセメントを垂らして
かかったものも数個ありましたが、それは別として
ホイール組みの際に摺動箇所にグリスを塗っていたようで
それにホコリやカーボンの粉が付着していました。

↑パーツクリーナーにドブ漬け中・・・。
外側の洗浄は ともかく、ねじ山を脱脂するのは面倒ですが

やりました。
ニップルは4個ずつに分けると
ぱっと見で 数が把握しやすいです。

組めました。

660ハブ 24H 半CXスプリントヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

リムのステッカーは あとから貼りなおしたものでしたが、
元のステッカーの日焼けを見るに
ずれてるなーと 思っていたら

反対側も きれいに同じくらいずれているので
そもそもENVEのロゴのサイズが違っていたようで、
元のステッカーと新しいステッカーの中心は
きれいに合わせてありました。
category: のむラボ日記
ラピーデCLXの後輪を組み直しました  
2023/09/15 Fri. 23:17 [edit]
今日もホイー(以下略)。の前に。
ラピーデCLXの前輪についてコメントをいただきました。
「ラピーデCLXの前輪のリムフックですが
空力の為に厚いのではなく、
軽量化のためにフックが中空なので
厚く見えるかたちになっています。」
とのことですが、どー考えても 軽量化のためではありません。
なぜなら 軽くなっていないからです。

ラピーデCLXですが、CLX50のリムに対して
リムの内幅を変えるとタイヤの形状が変わってしまうので
リムの外幅だけを広くしています。
軽量化になっていない根拠その1
CLX50のリムに対してラピーデCLXは
ほぼ同じリム高ですが、前輪の公称重量は
CLX50(もちろんディスク)が645g、
ラピーデCLXが649gです。
おお!ほぼ同じリム高で リム幅が広くなっているということは
ハイト/ウェイトレシオでラピーデCLXのほうが優秀じゃん!
と思うかもしれませんが ラピーデCLXの前輪は18Hです。
今では非公開情報では無いので書き出しますが、
前輪のスポーク長さと本数は
CLX50が 255mm×14本+256mm×7本(合計21本)、
ラピーデCLXが 252mm×12本+257mm×6本(合計18本)で、
これにスポーク比重をかけて算出した
スポーク全体の重量の差は
ラピーデCLXのほうが13.1g軽いです。
それと、ニップル3個で 約1g強といったところなので
ラピーデCLXは CLX50よりもスポークとニップルで
約14gほど有利なのに 前輪全体では
むしろ4g重いということになります。
そして実際、ラピーデCLXのリムは
CLX50のリムより18g前後ほど重たくなっており
これはリム幅が広くなったので 仕方が無いという感じです。
はっきり書いておきますがラピーデCLXのリムは
ハイト/ウェイトレシオでは CLX50のリムに劣ります。
軽量化になっていない根拠その2
CLX50のリムに対して リム幅を広げずに
リム高を10mmも高くしている
ラピーデCLXの後輪の60mm高リムですが、
CLX50のリムよりも むしろ軽くなっています。
軽い理由は リムサイドの厚みが明らかに薄いからです。
実は ラピーデCLXの24Hリヤリムは、
もし 24H用にフランジ穴を設定したロヴァールの
フロントハブで 24H/60mm高の「前輪」を組んだとしても
ラピーデCLXの18H/51mm高の前輪に対して
スポークが6本多いというハンデがあっても さらに軽量です。
ただ単に軽い前輪を得たいのであれば リヤリムと同じもので
穴数を21Hとか18Hに設定した60mm高リムで
前後輪を組めばいいだけです。
軽量化になっていない根拠その3
中空フックワイドリムが 同じリム高のそうでないリムより
軽くなるなら、より軽さを訴求したい
アルピニストCLXで採用しない理由がありません。
軽量化になっていない根拠その4
少なくとも メーカーサイトの説明ではラピーデCLXの
リム形状が前後輪で違う理由について
「フロントホイールが最初に風に当たる部位であり~」
「CLX 50より横風の影響を25%受けにくい~」など
空力を意識した表現はありますが
軽さを意識した文言はありません。
それはともかく
今日もホイー(以下略)。

ラピーデCLXの後輪を組み直します。

このリムですが、私物のEDGE65リムの
ハイト/ウェイトレシオの66mm/378gには
到底及ばないものの、絶版品のチューブラーナローリムで
60mm高以上部門で歴史上最強のリムを
引き合いに出すこと自体が間違っています。
このリムはチューブレス非対応ですが、
60mm高以上の(というか60mm高ですが)
WOリムでは最強級ではないかというくらい軽く、
ボーラWTO60のリムと同じリム高で 30g以上軽いです。
2:1組み用の穴振りでさえ無ければ、
ロヴァールでは 前後輪のバラ売りをしているということもあり
後輪だけ手に入れたかもしれません。


暫定センターが 少しずれているのは いいとして、
スプロケットとディスクローター付きで お預かりしたはずですが
フリーボディのスプラインがきれいで ほとんど使った痕跡がありません。
買ってから すぐにお持ち込みされたものでないことは確かです。
このホイール、スポークの調達も理由ですが
組み直しの納期が ンヵ月かかるので
その間 ずっと当店に置いておくよりは
ンヵ月後に持ち込んだら すぐにやるから
それまで 使ってたらどーですかということで
ンヵ月前に お預かりしなかったという事情があります。

組めました。

反フリー側を 謎のスクエアエアロスポークにしました。
(フリー側8ヵ所の)結線は あとでやります。
ラピーデCLXですが、過去に前輪のみ
全バラしからの組み直し事例があります。
ホイールについて、メーカーの公称重量とか
ホイール全体の実測重量(←これを知るだけなら技術は不要)を
元にした「当て推量のリム重量」を根拠に
あれこれ語る人がいますが
機会があるならバラせばいいのにと思います。
あっ、機会があっても元に戻す技術が無いのか!
そこには思い至らなかったわ すまん
あともちろん今回のリム重量を教える気はありません。
↑うわなにこいつきわめてかんじわるいなにさまやねん

オ待タセシマシタ!コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!

今回ノ ふろんとりむデス!

今回ノ りやりむデス!
前回ト前々回ノ ふろんとりむニ ツイテハ(→コチラ)ヲ ドウゾ!
↑やーめーろー!
ラピーデCLXの前輪についてコメントをいただきました。
「ラピーデCLXの前輪のリムフックですが
空力の為に厚いのではなく、
軽量化のためにフックが中空なので
厚く見えるかたちになっています。」
とのことですが、どー考えても 軽量化のためではありません。
なぜなら 軽くなっていないからです。

ラピーデCLXですが、CLX50のリムに対して
リムの内幅を変えるとタイヤの形状が変わってしまうので
リムの外幅だけを広くしています。
軽量化になっていない根拠その1
CLX50のリムに対してラピーデCLXは
ほぼ同じリム高ですが、前輪の公称重量は
CLX50(もちろんディスク)が645g、
ラピーデCLXが649gです。
おお!ほぼ同じリム高で リム幅が広くなっているということは
ハイト/ウェイトレシオでラピーデCLXのほうが優秀じゃん!
と思うかもしれませんが ラピーデCLXの前輪は18Hです。
今では非公開情報では無いので書き出しますが、
前輪のスポーク長さと本数は
CLX50が 255mm×14本+256mm×7本(合計21本)、
ラピーデCLXが 252mm×12本+257mm×6本(合計18本)で、
これにスポーク比重をかけて算出した
スポーク全体の重量の差は
ラピーデCLXのほうが13.1g軽いです。
それと、ニップル3個で 約1g強といったところなので
ラピーデCLXは CLX50よりもスポークとニップルで
約14gほど有利なのに 前輪全体では
むしろ4g重いということになります。
そして実際、ラピーデCLXのリムは
CLX50のリムより18g前後ほど重たくなっており
これはリム幅が広くなったので 仕方が無いという感じです。
はっきり書いておきますがラピーデCLXのリムは
ハイト/ウェイトレシオでは CLX50のリムに劣ります。
軽量化になっていない根拠その2
CLX50のリムに対して リム幅を広げずに
リム高を10mmも高くしている
ラピーデCLXの後輪の60mm高リムですが、
CLX50のリムよりも むしろ軽くなっています。
軽い理由は リムサイドの厚みが明らかに薄いからです。
実は ラピーデCLXの24Hリヤリムは、
もし 24H用にフランジ穴を設定したロヴァールの
フロントハブで 24H/60mm高の「前輪」を組んだとしても
ラピーデCLXの18H/51mm高の前輪に対して
スポークが6本多いというハンデがあっても さらに軽量です。
ただ単に軽い前輪を得たいのであれば リヤリムと同じもので
穴数を21Hとか18Hに設定した60mm高リムで
前後輪を組めばいいだけです。
軽量化になっていない根拠その3
中空フックワイドリムが 同じリム高のそうでないリムより
軽くなるなら、より軽さを訴求したい
アルピニストCLXで採用しない理由がありません。
軽量化になっていない根拠その4
少なくとも メーカーサイトの説明ではラピーデCLXの
リム形状が前後輪で違う理由について
「フロントホイールが最初に風に当たる部位であり~」
「CLX 50より横風の影響を25%受けにくい~」など
空力を意識した表現はありますが
軽さを意識した文言はありません。
それはともかく
今日もホイー(以下略)。

ラピーデCLXの後輪を組み直します。

このリムですが、私物のEDGE65リムの
ハイト/ウェイトレシオの66mm/378gには
到底及ばないものの、絶版品のチューブラーナローリムで
60mm高以上部門で歴史上最強のリムを
引き合いに出すこと自体が間違っています。
このリムはチューブレス非対応ですが、
60mm高以上の(というか60mm高ですが)
WOリムでは最強級ではないかというくらい軽く、
ボーラWTO60のリムと同じリム高で 30g以上軽いです。
2:1組み用の穴振りでさえ無ければ、
ロヴァールでは 前後輪のバラ売りをしているということもあり
後輪だけ手に入れたかもしれません。


暫定センターが 少しずれているのは いいとして、
スプロケットとディスクローター付きで お預かりしたはずですが
フリーボディのスプラインがきれいで ほとんど使った痕跡がありません。
買ってから すぐにお持ち込みされたものでないことは確かです。
このホイール、スポークの調達も理由ですが
組み直しの納期が ンヵ月かかるので
その間 ずっと当店に置いておくよりは
ンヵ月後に持ち込んだら すぐにやるから
それまで 使ってたらどーですかということで
ンヵ月前に お預かりしなかったという事情があります。

組めました。

反フリー側を 謎のスクエアエアロスポークにしました。
(フリー側8ヵ所の)結線は あとでやります。
ラピーデCLXですが、過去に前輪のみ
全バラしからの組み直し事例があります。
ホイールについて、メーカーの公称重量とか
ホイール全体の実測重量(←これを知るだけなら技術は不要)を
元にした「当て推量のリム重量」を根拠に
あれこれ語る人がいますが
機会があるならバラせばいいのにと思います。
あっ、機会があっても元に戻す技術が無いのか!
そこには思い至らなかったわ すまん
あともちろん今回のリム重量を教える気はありません。
↑うわなにこいつきわめてかんじわるいなにさまやねん

オ待タセシマシタ!コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!

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category: のむラボ日記
WH-RS710-C32-TLの前後輪を組み直しました 
2023/09/14 Thu. 23:11 [edit]
今日もホイー(以下略)。の前に。

これは今年の4月11日にやった作業で
記事にはしていませんでしたが、
お客さんから WH-RS710のC36の前後輪をお預かりしました。

撮った画像は前輪だけですが、
首折れスポークで組まれた完組みホイールです。



前輪は これくらい ずれていました。
お客さんの前でした作業なので
必ずしも記録を残す必要はなかったのですが、
気になったホイールだったので 画像を撮りました。
品番に RS(ロードシリーズ)とありますが
一応は 現行105グレードのホイールということになっており、
メーカーサイトでも 105のページに掲載があります。
WH-R7170としなかった理由は分かりません。
品番の近いモデルで WH-RS700というのがありますが
これはリムブレーキ用のアルミリムのホイールで、
700番台はグレード外グレードとしては一番上になります。
そこから末尾を ディスクブレーキを意味する70にした
WH-RS770というのもありますが
これは先代のR8000系アルテグラ相当の
今となっては詐欺くさいカーボンラミネートリムの
ディスクブレーキ用ホイールです。
RS770に対して 後発でRS710というのが出ると
RS710のほうが下っ端っぽい感じがしますが
コンポの年代が一世代 違っており 別物です。

これは先日当店で組み直した WH-R9270ですが、
C36の表記はプリントとなっており 指で触ってみると
ごくわずかに厚みがあります。
デュラエースホイールの場合はリム高の表記のみ この仕上げ、
アルテグラホイールの場合は
ULTEGRAの表記も これと同じ仕上げとなっています。

デュラエースホイールのDURA-ACE表記は
エンボスとまではいきませんが
明確に厚みがある仕上げになっています。
これがWH-RS710では、
マヴィック並みのシンプルなコスメチックとなっており
リムの左右に渡る細長いステッカーを1ヵ所 貼ってあるだけです
(あとは左側にWARNINGのステッカーがありますが)。
無銘のリムにしてみろと言わんばかりの仕様ですが
実際 冒頭の画像の前後輪も 当店にお持ち込みされる前に
お客さんのほうで ステッカーが剥がされていました。
で、このWH-RS710ですが
リム高が C32とC46の2種類あります。
これはデュラエースとアルテグラのC36とC50に対して
それぞれ4mm低い仕様で 別のリムです。
過去のシマノホイールで、
WH-9100-C40というホイールでは
WOリム版は その前作のWH-9000-C35と同じリムなので
C40と言いながら35mm高、
チューブラーリム版は リムがモデルチェンジしているものの
それでも37mm高という、
モデル名がリム高を 必ずしても表していないと
いうことがあったので ちゃんと調べました念のため。
デュラエースに チューブラー(TU)仕様があるので
チューブレス(TL)仕様しかない
アルテグラと105のホイールにも
便宜上 末尾に-TLが付いていますが,
リム高が低いほうのモデルの前輪の公称重量を書き出すと
WH-R9270-C36-TL-F 620g
WH-R8170-C36-TL-F 657g
WH-RS710-C32-TL-F 665g
となります。
これは、ひょっとすると ひょっとするかもしれません。
R9270とR8170のC36チューブレスリムは、
シマノ曰く 違うものらしいですが
重量と 張れる限界が同じなので
私にとってのホイールの構成要素としては
リムの表記を除いて「同じもの」です。
R9270のフロントハブのハブ胴は
中央部の厚みが異常に薄く
カップ&コーンのハブとは思えないほど軽いのと、
R9270のスポークは CX-RAYよりも
スポーク比重が軽いので
リム以外の部分で 前輪で37gも差をつけています。
が、R8170とRS710では前輪の公称重量が
たった 8gしか違いません。
ここでもし、RS710の32mm高チューブレスリムが
R9270/R8170の36mm高チューブレスリムよりも
軽いということになれば
組み直し前提のホイール材料として
最も優秀ということになりえます。
これが ずっと気になっていたので
今日もホイー(以下略)。

WH-RS710を仕入れました。
まずは前輪から。

↑リムのコスメチック目的のステッカーは
これだけです。
ベースボールキャップのツバに貼ってある
シールのほうが1000倍くらい大事にされそうですね。

チューブレステープが貼られています。
余計なことを・・・。

スポークヘッドの刻印は シマノの廉価帯モデルで
よく見かける 大文字のS刻印のものでした。

前輪の実測重量です。
公称665gは大本営発表かと思うのは早計で、

チューブレスバルブと

チューブレスレディテープを除外すると
許容できる程度ではありました。

恒例の バルブ穴の隣から左右の最終交差1ペア4本のみ
一切 ニップルを回さずに残した状態です。
WH-RS710-C32-TLですが、
スペアスポーク24本キットは 前後輪で品番が同じで
281.5mmが12本と 283mmが12本のセットとなっています。
短い281.5mmが フロント左とリヤ右用、
長い283mmが フロント右とリヤ左用ということです。
上の画像の状態から ニップルをリム外に出して
吊るしの状態のねじ山長さを見ると・・・

↑左側(ローター台座側)281.5mm

↑右側283mm

↑左側281.5mm

↑右側283mm
長めですが 先日のWH-R9270よりはマシです。

リムの実測重量です。
R8170-C36のリムが 390gくらいだったので
RS710-C32のリムが ハイト/ウェイトレシオで
上位モデルのリムより優秀ということはありませんでした。
むしろ 廉価モデルだから わざと重たくしたような
重量になっていない点が優秀です。
そして、リムの差がこの程度なら ハブとスポークは
私の想像よりも軽いはずです。

↑青文字のSHIMANOロゴの反対側は
こういう表記になっています。

WH-RS710の首折れスポーク用フロントハブですが、

RS400グレードのディスクハブである
RS470のハブに そっくりです。

が、RS470に24H仕様はありません。
出せやオラ。

どちらも グレード外グレードの
RSシリーズということになっているので
105やティアグラといった表記ではなく
シマノ表記になっています。

あっ、ハブシャフトの材質が違う・・・。

↑RS710のフロントハブ

↑HB-RS470
RS710ハブの見た目は RS470ハブ寄りですが、
仕様としては RS770(フロントハブの公称重量125g)の
色違いで RS770には無い24Hハブと言ってよさそうです。

Tniのレボディスクハブよりも軽かったです
(上の画像ではセンターロック台座のカバーを外しています)。
ちなみに このハブの公称重量は132gです。

↑281.5mm12本

↑283mm12本
スポークですが、なぜか短いほうの束のほうが重たかったです。
取り違えや混入を疑って 12本ずつに分けることを意識せずに
スポークゲージで長さを測って スポークを分けてみましたが、
やはり 明確に長さが違う12本ずつになりました。


↑どちらも画像右が短いほうのスポークですが
短いほうが 14番プレーン部分が長くなっていました。
スポーク比重は 281.5mmのほうが
63.2÷281.5÷12÷0.0257=0.727988・・・、
283mmのほうが
62.7÷283÷12÷0.0257=0.718400・・・となるので
約72%ということで いいのではと思います。
これはR8170のストレートスポークと ほぼ同じスポーク比重です。
製造元が同じかどうかまでは分かりませんが
首とびリスクや 錆びやすさの違いを勘案しなければ
R8170のスポークの首折れバージョンと考えていいです。
CX-RAYとCXスプリントの間のスポーク比重で、
姑息的処置を除き どちらのスポークでも
補修できないくらいに離れているのが難点です。
今回のホイールについては
補修可能なスポークで組み直すのですが。

つづいて後輪。

WH-R9270/R8170と違い
後輪は 2:1組みになっていません。
なので WH-RS710を組み直し前提の材料として買う方は
レボディスクハブなどで組む場合は 前輪を2個、
ハブを前後とも使い回す場合は前後輪で買うのがオススメです。

前輪は よほどのヘタクソが組んだのか
ニップルの外側のつかみしろがナメまくっていて
(スポーク比重知りたさに)丁寧にバラすのが
大変 手間でしたが、後輪は そうでもありませんでした。
知りたいことは知れたので テンションを抜いてから切りましたが。

↑WH-RS710のリヤハブ

↑レボディスクハブ
スチール製フリーボディのハブで
アルミ製フリーボディのハブに勝つのは
やはり無理がありました。

後輪のリムの実測重量です。
407gと408gを行ったり来たりしていましたが、
前輪の406gよりは重いので リムが同じものだとみなして
(前後の作り分け要素がないと判断して)
組み直しに際して前後輪のリムを入れ換えます。

組み直しましたた。

前輪はレボディスクハブ 24H
黒半CXスプリントロクヨン逆イタリアン組み結線ありです。
この状態から ひっくり返すと・・・

バルブ穴の対岸の位相に 青いシマノの表記があって
バルブ穴から覗いたハブ胴の位相に
Tniのロゴがあるように組む以上
ふたつは だいたい一直線上に無いとダメなはずですが、
上の画像では 明らかに ずれています。

バルブ穴から覗く ハブ胴の位相は
無段階で位置調整できないものの
最も近い位置にして組んだつもりです。

それに対して 無段階に貼る位置を決められるはずの
ステッカーのほうが、明らかにリム穴間の中央から
ずれたところに貼られています。
これは今 前輪ですが、記事を振り返ると分かる通り
ステッカーがずれているのは 元々は後輪でした。
先ほども書いたように リムの前後を入れ換えています。

後輪は レボディスクハブ 24H
黒半コンペヨンロクJIS組み結線ありです。
ハブ胴のロゴと リムのステッカーの位相が
見た目にも ほぼ ずれておらず、

ステッカーの位置もリム穴の中央です。

これは最近 知ったことですが、
R9270と それ以外では ニップルの仕様が違います。
ニップルの全長は同じで、
上の画像 右のR9270のニップルのほうが
リムとの接触点より内周側が長く 外周側が短くなっています。

↑これは今日のRS710のニップルですが、
ほぼ全てのニップルの外周側の六角がナメていました。
今では どうだか知りませんが
デュラエースグレードのホイールは
工場での4段階評価の一番上、
superior(スーペリア:優秀)という格付けの工員しか
触ることを許されていないということなので
それ以外(それ以下)のグレードのホイールは
下っ端の丁稚の練習台というわけです。
まあ それはしゃーない。
先ほども書いたように とくに前輪のニップルは
ことごとくズルズルにナメていたので
バラすのは 内周側の汎用ニップルと同じつかみしろのほうを
つかんで バラしました。
組み直しに際しては元のニップルは使わず、
DTの黒アルミニップルにしています。

↑ノギスで挟むと こんな感じ
画像右がWH-R9270のものですが、
なるほど そちらのほうがスポークが長い場合
ニップルからの はみ出し量が 見かけ上 多く見えます。
なので あの長さは異常では無かった・・・

いや それでも これはおかしいやろ
今回 組み直した前後輪ですが、
1ペア限定で特価で販売します。
通常であれば WH-RS710の価格に
レボディスクハブとスポークとニップルの価格と
あと工賃が乗り、WH-RS710が 当店仕入れ品でも
お客さんのお持ち込み品でも
元のハブは お返しするわけですが、
今回は ここには書かないものの
元のハブで調べたいことが まだあるので
レボディスクハブと交換という形にしつつ
工賃も私の勉強代を差し引いて
勉強します(←商習慣のスラングのほう)ので
WH-RS710-C32-TLの税込定価が155100円のところ
今回の前後輪は税込売価147000円で販売します。
欲しいという方は ご来店またはお電話でお願いします。
9月15日 追記:

売れちゃいました。
ありがたや。(源平討魔伝)
即納でなくてもいいのであれば
今月中のご注文であれば
同価格で同じホイールを用意できます。
ぜひ ご検討ください。
上の画像の時点で すでにリムのステッカーが
剥がされていますが、私が剥がす場合は
リム1本につき1万円の工賃をいただきます。
セルフサービスなら無料です。

これは今年の4月11日にやった作業で
記事にはしていませんでしたが、
お客さんから WH-RS710のC36の前後輪をお預かりしました。

撮った画像は前輪だけですが、
首折れスポークで組まれた完組みホイールです。



前輪は これくらい ずれていました。
お客さんの前でした作業なので
必ずしも記録を残す必要はなかったのですが、
気になったホイールだったので 画像を撮りました。
品番に RS(ロードシリーズ)とありますが
一応は 現行105グレードのホイールということになっており、
メーカーサイトでも 105のページに掲載があります。
WH-R7170としなかった理由は分かりません。
品番の近いモデルで WH-RS700というのがありますが
これはリムブレーキ用のアルミリムのホイールで、
700番台はグレード外グレードとしては一番上になります。
そこから末尾を ディスクブレーキを意味する70にした
WH-RS770というのもありますが
これは先代のR8000系アルテグラ相当の
ディスクブレーキ用ホイールです。
RS770に対して 後発でRS710というのが出ると
RS710のほうが下っ端っぽい感じがしますが
コンポの年代が一世代 違っており 別物です。

これは先日当店で組み直した WH-R9270ですが、
C36の表記はプリントとなっており 指で触ってみると
ごくわずかに厚みがあります。
デュラエースホイールの場合はリム高の表記のみ この仕上げ、
アルテグラホイールの場合は
ULTEGRAの表記も これと同じ仕上げとなっています。

デュラエースホイールのDURA-ACE表記は
エンボスとまではいきませんが
明確に厚みがある仕上げになっています。
これがWH-RS710では、
マヴィック並みのシンプルなコスメチックとなっており
リムの左右に渡る細長いステッカーを1ヵ所 貼ってあるだけです
(あとは左側にWARNINGのステッカーがありますが)。
無銘のリムにしてみろと言わんばかりの仕様ですが
実際 冒頭の画像の前後輪も 当店にお持ち込みされる前に
お客さんのほうで ステッカーが剥がされていました。
で、このWH-RS710ですが
リム高が C32とC46の2種類あります。
これはデュラエースとアルテグラのC36とC50に対して
それぞれ4mm低い仕様で 別のリムです。
過去のシマノホイールで、
WH-9100-C40というホイールでは
WOリム版は その前作のWH-9000-C35と同じリムなので
C40と言いながら35mm高、
チューブラーリム版は リムがモデルチェンジしているものの
それでも37mm高という、
モデル名がリム高を 必ずしても表していないと
いうことがあったので ちゃんと調べました念のため。
デュラエースに チューブラー(TU)仕様があるので
チューブレス(TL)仕様しかない
アルテグラと105のホイールにも
便宜上 末尾に-TLが付いていますが,
リム高が低いほうのモデルの前輪の公称重量を書き出すと
WH-R9270-C36-TL-F 620g
WH-R8170-C36-TL-F 657g
WH-RS710-C32-TL-F 665g
となります。
これは、ひょっとすると ひょっとするかもしれません。
R9270とR8170のC36チューブレスリムは、
シマノ曰く 違うものらしいですが
重量と 張れる限界が同じなので
私にとってのホイールの構成要素としては
リムの表記を除いて「同じもの」です。
R9270のフロントハブのハブ胴は
中央部の厚みが異常に薄く
カップ&コーンのハブとは思えないほど軽いのと、
R9270のスポークは CX-RAYよりも
スポーク比重が軽いので
リム以外の部分で 前輪で37gも差をつけています。
が、R8170とRS710では前輪の公称重量が
たった 8gしか違いません。
ここでもし、RS710の32mm高チューブレスリムが
R9270/R8170の36mm高チューブレスリムよりも
軽いということになれば
組み直し前提のホイール材料として
最も優秀ということになりえます。
これが ずっと気になっていたので
今日もホイー(以下略)。

WH-RS710を仕入れました。
まずは前輪から。

↑リムのコスメチック目的のステッカーは
これだけです。
ベースボールキャップのツバに貼ってある
シールのほうが1000倍くらい大事にされそうですね。

チューブレステープが貼られています。
余計なことを・・・。

スポークヘッドの刻印は シマノの廉価帯モデルで
よく見かける 大文字のS刻印のものでした。

前輪の実測重量です。
公称665gは大本営発表かと思うのは早計で、

チューブレスバルブと

チューブレスレディテープを除外すると
許容できる程度ではありました。

恒例の バルブ穴の隣から左右の最終交差1ペア4本のみ
一切 ニップルを回さずに残した状態です。
WH-RS710-C32-TLですが、
スペアスポーク24本キットは 前後輪で品番が同じで
281.5mmが12本と 283mmが12本のセットとなっています。
短い281.5mmが フロント左とリヤ右用、
長い283mmが フロント右とリヤ左用ということです。
上の画像の状態から ニップルをリム外に出して
吊るしの状態のねじ山長さを見ると・・・

↑左側(ローター台座側)281.5mm

↑右側283mm

↑左側281.5mm

↑右側283mm
長めですが 先日のWH-R9270よりはマシです。

リムの実測重量です。
R8170-C36のリムが 390gくらいだったので
RS710-C32のリムが ハイト/ウェイトレシオで
上位モデルのリムより優秀ということはありませんでした。
むしろ 廉価モデルだから わざと重たくしたような
重量になっていない点が優秀です。
そして、リムの差がこの程度なら ハブとスポークは
私の想像よりも軽いはずです。

↑青文字のSHIMANOロゴの反対側は
こういう表記になっています。

WH-RS710の首折れスポーク用フロントハブですが、

RS400グレードのディスクハブである
RS470のハブに そっくりです。

が、RS470に24H仕様はありません。

どちらも グレード外グレードの
RSシリーズということになっているので
105やティアグラといった表記ではなく
シマノ表記になっています。

あっ、ハブシャフトの材質が違う・・・。

↑RS710のフロントハブ

↑HB-RS470
RS710ハブの見た目は RS470ハブ寄りですが、
仕様としては RS770(フロントハブの公称重量125g)の
色違いで RS770には無い24Hハブと言ってよさそうです。

Tniのレボディスクハブよりも軽かったです
(上の画像ではセンターロック台座のカバーを外しています)。
ちなみに このハブの公称重量は132gです。

↑281.5mm12本

↑283mm12本
スポークですが、なぜか短いほうの束のほうが重たかったです。
取り違えや混入を疑って 12本ずつに分けることを意識せずに
スポークゲージで長さを測って スポークを分けてみましたが、
やはり 明確に長さが違う12本ずつになりました。


↑どちらも画像右が短いほうのスポークですが
短いほうが 14番プレーン部分が長くなっていました。
スポーク比重は 281.5mmのほうが
63.2÷281.5÷12÷0.0257=0.727988・・・、
283mmのほうが
62.7÷283÷12÷0.0257=0.718400・・・となるので
約72%ということで いいのではと思います。
これはR8170のストレートスポークと ほぼ同じスポーク比重です。
製造元が同じかどうかまでは分かりませんが
首とびリスクや 錆びやすさの違いを勘案しなければ
R8170のスポークの首折れバージョンと考えていいです。
CX-RAYとCXスプリントの間のスポーク比重で、
姑息的処置を除き どちらのスポークでも
補修できないくらいに離れているのが難点です。
今回のホイールについては
補修可能なスポークで組み直すのですが。

つづいて後輪。

WH-R9270/R8170と違い
後輪は 2:1組みになっていません。
なので WH-RS710を組み直し前提の材料として買う方は
レボディスクハブなどで組む場合は 前輪を2個、
ハブを前後とも使い回す場合は前後輪で買うのがオススメです。

前輪は よほどのヘタクソが組んだのか
ニップルの外側のつかみしろがナメまくっていて
(スポーク比重知りたさに)丁寧にバラすのが
大変 手間でしたが、後輪は そうでもありませんでした。
知りたいことは知れたので テンションを抜いてから切りましたが。

↑WH-RS710のリヤハブ

↑レボディスクハブ
スチール製フリーボディのハブで
アルミ製フリーボディのハブに勝つのは
やはり無理がありました。

後輪のリムの実測重量です。
407gと408gを行ったり来たりしていましたが、
前輪の406gよりは重いので リムが同じものだとみなして
(前後の作り分け要素がないと判断して)
組み直しに際して前後輪のリムを入れ換えます。

組み直しましたた。

前輪はレボディスクハブ 24H
黒半CXスプリントロクヨン逆イタリアン組み結線ありです。
この状態から ひっくり返すと・・・

バルブ穴の対岸の位相に 青いシマノの表記があって
バルブ穴から覗いたハブ胴の位相に
Tniのロゴがあるように組む以上
ふたつは だいたい一直線上に無いとダメなはずですが、
上の画像では 明らかに ずれています。

バルブ穴から覗く ハブ胴の位相は
無段階で位置調整できないものの
最も近い位置にして組んだつもりです。

それに対して 無段階に貼る位置を決められるはずの
ステッカーのほうが、明らかにリム穴間の中央から
ずれたところに貼られています。
これは今 前輪ですが、記事を振り返ると分かる通り
ステッカーがずれているのは 元々は後輪でした。
先ほども書いたように リムの前後を入れ換えています。

後輪は レボディスクハブ 24H
黒半コンペヨンロクJIS組み結線ありです。
ハブ胴のロゴと リムのステッカーの位相が
見た目にも ほぼ ずれておらず、

ステッカーの位置もリム穴の中央です。

これは最近 知ったことですが、
R9270と それ以外では ニップルの仕様が違います。
ニップルの全長は同じで、
上の画像 右のR9270のニップルのほうが
リムとの接触点より内周側が長く 外周側が短くなっています。

↑これは今日のRS710のニップルですが、
ほぼ全てのニップルの外周側の六角がナメていました。
今では どうだか知りませんが
デュラエースグレードのホイールは
工場での4段階評価の一番上、
superior(スーペリア:優秀)という格付けの工員しか
触ることを許されていないということなので
それ以外(それ以下)のグレードのホイールは
下っ端の丁稚の練習台というわけです。
まあ それはしゃーない。
先ほども書いたように とくに前輪のニップルは
ことごとくズルズルにナメていたので
バラすのは 内周側の汎用ニップルと同じつかみしろのほうを
つかんで バラしました。
組み直しに際しては元のニップルは使わず、
DTの黒アルミニップルにしています。

↑ノギスで挟むと こんな感じ
画像右がWH-R9270のものですが、
なるほど そちらのほうがスポークが長い場合
ニップルからの はみ出し量が 見かけ上 多く見えます。
なので あの長さは異常では無かった・・・

いや それでも これはおかしいやろ
今回 組み直した前後輪ですが、
1ペア限定で特価で販売します。
通常であれば WH-RS710の価格に
レボディスクハブとスポークとニップルの価格と
あと工賃が乗り、WH-RS710が 当店仕入れ品でも
お客さんのお持ち込み品でも
元のハブは お返しするわけですが、
今回は ここには書かないものの
元のハブで調べたいことが まだあるので
レボディスクハブと交換という形にしつつ
工賃も私の勉強代を差し引いて
勉強します(←商習慣のスラングのほう)ので
WH-RS710-C32-TLの税込定価が155100円のところ
今回の前後輪は税込売価147000円で販売します。
欲しいという方は ご来店またはお電話でお願いします。
9月15日 追記:

売れちゃいました。
ありがたや。(源平討魔伝)
即納でなくてもいいのであれば
今月中のご注文であれば
同価格で同じホイールを用意できます。
ぜひ ご検討ください。
上の画像の時点で すでにリムのステッカーが
剥がされていますが、私が剥がす場合は
リム1本につき1万円の工賃をいただきます。
セルフサービスなら無料です。
category: のむラボ日記
SLR1さんとボーラウルトラ35チューブラーさん 
2023/09/12 Tue. 23:22 [edit]
お客さんから GIANTのSLR1の後輪をお預かりしました。

アウター×トップなどで踏み込んだときに
チェーンが前に滑るということです。
この症状の最もポピュラーな要因は
歯先が減りまくっているスプロケットに対して
新品のチェーンを入れた場合ですが、
その場合はトップギヤというより
平地の常用ギヤとして
よく使っていた歯数でのみ起こります。
お客さんのほうでも それは知っているので
チェーンとスプロケットを新品に交換したうえで解決しないことと
この後輪を別のフレームに装着しても
まだ発生するという検証は済ませています。
あと もうひとつ確かなこととして、
地元のショップ(四国)では解決できなかったということですね。
最初に電話でホイールのブランドを訊いたときに、
DT製のハブで スターラチェットではなく
3つ爪ポールスプリングのものであれば
それの磨耗が原因である可能性が高いし
交換も可能だと お伝えしました。

というわけで フリーボディを抜いてみると
やはり3つ爪ポールスプリング式でした。

フリーボディの爪のほうは 目立った磨耗痕はありません。
爪の先が白いのは光の加減です。

↑このハブ体側に ねじ込まれているラチェットの山ですが、
DTでは フリーボディ+右側ポン当てエンドのセットのことを
「ローターキット」という独自の呼び名で呼んでいるように
このラチェットの山のパーツのことを「リングナット」と呼んでいます。
このリングナット、スターラチェット用のものと
互換性(ねじ山径34mm)があるので、
それを交換することで このハブを
スターラチェット化させることも可能です。
このラチェットの山のパーツを交換できるのは
DT以外だと カンパニョーロ(フルクラム)がありますが、
カンパニョーロはサービスセンターにしかない
門外不出の工具による対応ということなので
サーセンw送りとなります。
DTは工具が売られているので
ショップ(お客さんの地元のショップは除く)または
個人での交換が可能です。
詳しくは(→こちら)

工具をかけました。
このリングナット、とくに経年使用された後輪だと
とんでもなく締まっていることが多く、
工具のほうはモンキーレンチまたはバイス対応の
四角のつかみしろのみで ソケットレンチ非対応なので
モンキーレンチの柄をブレーカーバーよろしく
延長する必要があります。

初動ゆるみを得られましたので

以降は 工具を手で持って するするとゆるめられます。

リングナットを外しました。

↑外したリングナット

↑新品のリングナット
右側の白く見える部分は光の加減です。
このリングナット、スターラチェット用のものを含めても
非常に良心的な価格です。
フリーボディ側の爪については、フリーボディ全体の交換ではなく
「爪3つ+爪起こしバネ+グリス
(スターラチェットと違い専用グリスというわけではない)」
のサービスキットが これまた良心的な価格で販売されています。
今回の件、フリーボディの爪側も交換しようと思いましたが
経験上 リングナット側の交換だけでいけそうだと判断したのと、
リングナットの交換は 工具の所有必須で 作業もコツが要りますが
爪とバネの交換はお客さんのほうでも容易に出来るので
まずはリングナットの交換だけで
様子を見てもらうことにしました。

スターラチェット用のリングナットですが、
ハブ体側にヌスミ寸法があり
そこにワッシャーを収めるようになっています。
ワッシャーの外径は モデルによって26mmと28mmがありますが、
内径は いずれも20mmです。
ワッシャーの外径違いのため
スターラチェット用のリングナットは2種類あります。

これは先ほどのリンク先の記事の画像ですが、
リングナットの着脱工具で 左がポールスプリング用、
右がスターラチェット用です。
この端にある丸い部分がワッシャーを中央にセットするガイドです。
ポールスプリング用の工具だと不要なものですが
なぜか付いています。見なかったことにしましょう。

↑これが、ここまでの話に出てきた
DTのスペアパーツの価格一覧(税込)です。
非常に良心的な価格ですが、
真に良心的なのは そもそも交換対応のパーツを
出してくれているということです。

あっ ごめん、さっきのは2021/2022年の価格やったわ。
2023年からは値上げをしています。
フリーボディことローターキットが
税別100円の値上げにとどまっているのは
これのみ同じものではなく 仕上げとスプラインにある印字と
品番が違う別物だからです。
ちなみに、上の図で書いていないスターラチェット用の
「面ラチェット2枚+バネ(1または2個)+専用グリス」こと
サービスキットの2023年度の税込価格ですが、
バネ2個で両押し式の旧スターラチェットで
面ラチェットの山の数が
24山のものが15400円、36山のものが20900円、
54山のものが23100円となっており、
バネ1個で片押し式の新スターラチェットで
19030円となっています。
それが 3つ爪ポールスプリング式だと1980円なので
余計に良心的に見えます。

フリーボディの滑りとは別に、この後輪がヌルいから
何とかして欲しいとも言われていましたが
スポークの番手を変えて組み直さない限り無理なので
今回は点検だけに とどめておきます。
元の仕様から張ったところで 大して化けない、
それで化けるなら そもそもメーカーが最初から
張ってるわい、という 完組みホイールに対する
いつもの話とは別に、このホイールの吊るしの仕様は
そもそも過度に張れません。
それについては別記事にします。
(たぶんシーラント入りの)チューブレスタイヤを
装着したままで お預かりしていますが、
振れてませんと言えない程度には振れており、
内蔵ニップル仕様なので 振れ取り調整には
タイヤだけでなく チューブレステープまで剥がす必要があります。


チューブレスタイヤに空気を入れていない状態で
リムが かなり右にずれています。
上の画像のセンターゲージはパークツールの
「Wheel Alignment Guageの4番目に出たもの」こと
WAG-4で、タイヤを装着したままでも
ホイールセンターを見ることが出来るものですが
ホーザンのものより許容度が高く
ホーザンで紙1枚のずれだと判定される量を見れないので
あまり使いません。
振れだけだと「チューブレステープを剥がすほどでもないし
まあいいか」と ギリギリ言えなくもないですが
これは完全にNGです。

マヴィックやGIANTのホイールに貼ってある
エフェットマリポサのものっぽい(でも 違うかも)
カブトムシ色(→こちら)のリムテープですが、
貼り終わりから ある程度の長さまで
シーラントが浸入している状態のものを よく見かけます。
というか ほとんどそうなっています。

↑こんな感じ
このテープ、リムに対する糊残りがエゲツナイので嫌いです。
完組みホイールに初めから貼られているものは
避けようが無いのですが。


タイヤを外して ホーザンのセンターゲージを当てました。
当てた位相は 先ほどのWAG-4とは違う可能性大です。

メーカーの吊るしの状態っぽいリムテープの様子を見る限り
このホイールは 買ってから一度も振れ取り調整を
していないと思われますが、目立つ縦振れがありました。
ほとんどの位相で リムとゲージが これくらい空くのに

1ヵ所 ガシュッとゲージに擦る位相があります。
このあたりのニップルを増し締めしましたが、
なかなかリムが内側に引っ込んでくれません。
ああ・・・これは・・・。(次の記事で書きます)


ホイール単体でのセンターを出しました。
タイヤ装着+加圧後に調整ができないのと
今後の経年使用を考えて 左側に紙1~2枚くらい
ずらしても良かったのですが、
今回は こういう対応にしておきます。

スタンズのチューブレステープを貼り、

なるべく こぼさないようにしておいた
シーラント入りのタイヤを装着して

空気を入れると わりと軽くビードが上がりました。
その時点だと バルブ付近でシューッと小さな音がしていましたが
その位相を下にしてホイールを左右に振ると音が治まり、
この作業は昨日したものですが 一晩経った現在でも
空気が抜けている気配が無いので まず問題ないと思います。
気になるなら シーラントを足してください。

ホイールが2本入る箱で 空気を送るくらいならと
GIANTのホイールのついでに送るホイールとして
選ばれたのが このボーラウルトラ35の
チューブラータイヤ付きの後輪です。
左右ともに、こっぴどくはないものの見て分かる程度に
横振れがありました。

ハブの回転は濁っておらず、こなれたCULTの感触に
フリーボディのベアリングが傷んだ感触が混ざってもいません。
右エンドナットは 手では ゆるみませんでした。
ハブは問題無しです。
暫定センターは見ていませんが、経年使用もあるので
反フリー側増し締め偏重で振れ取りをするものの
左右ともに 小さな振れが散見され
フリー側も そこそこ増し締めせざるを得ませんでした。
あと、G3の束の間の 大お休み位相のうちのひとつに
取り切れない横振れがありましたが どーしようもありません。
一応、ブレーキングで分からないくらいには
小さくできたと思いますが。

横振れを追い込みきってから
初めてセンターゲージを当てました。
チューブラータイヤが付いたままなので WAG-4です。
フリー側で採った寸法を 反フリー側で当てると・・・

ええい!撮りにくい!
デジカメが WAG-4にも反フリー側の張り出した
スポークにも当たらず 真横から撮れる位置が
かなり限定されます。

こいつの測定子、面接触ではなく
角を そっと当てる 点接触なんですよね。
これでもホーザンのセンターゲージ的には
紙1枚ずれている判定される場合がありますが
チューブラータイヤを剥がしてまで
詰めるほどではないと思うので
今回は これで終わりにしておきます。

アウター×トップなどで踏み込んだときに
チェーンが前に滑るということです。
この症状の最もポピュラーな要因は
歯先が減りまくっているスプロケットに対して
新品のチェーンを入れた場合ですが、
その場合はトップギヤというより
平地の常用ギヤとして
よく使っていた歯数でのみ起こります。
お客さんのほうでも それは知っているので
チェーンとスプロケットを新品に交換したうえで解決しないことと
この後輪を別のフレームに装着しても
まだ発生するという検証は済ませています。
あと もうひとつ確かなこととして、
地元のショップ(四国)では解決できなかったということですね。
最初に電話でホイールのブランドを訊いたときに、
DT製のハブで スターラチェットではなく
3つ爪ポールスプリングのものであれば
それの磨耗が原因である可能性が高いし
交換も可能だと お伝えしました。

というわけで フリーボディを抜いてみると
やはり3つ爪ポールスプリング式でした。

フリーボディの爪のほうは 目立った磨耗痕はありません。
爪の先が白いのは光の加減です。

↑このハブ体側に ねじ込まれているラチェットの山ですが、
DTでは フリーボディ+右側ポン当てエンドのセットのことを
「ローターキット」という独自の呼び名で呼んでいるように
このラチェットの山のパーツのことを「リングナット」と呼んでいます。
このリングナット、スターラチェット用のものと
互換性(ねじ山径34mm)があるので、
それを交換することで このハブを
スターラチェット化させることも可能です。
このラチェットの山のパーツを交換できるのは
DT以外だと カンパニョーロ(フルクラム)がありますが、
カンパニョーロはサービスセンターにしかない
門外不出の工具による対応ということなので
サーセンw送りとなります。
DTは工具が売られているので
ショップ
個人での交換が可能です。
詳しくは(→こちら)

工具をかけました。
このリングナット、とくに経年使用された後輪だと
とんでもなく締まっていることが多く、
工具のほうはモンキーレンチまたはバイス対応の
四角のつかみしろのみで ソケットレンチ非対応なので
モンキーレンチの柄をブレーカーバーよろしく
延長する必要があります。

初動ゆるみを得られましたので

以降は 工具を手で持って するするとゆるめられます。

リングナットを外しました。

↑外したリングナット

↑新品のリングナット
右側の白く見える部分は光の加減です。
このリングナット、スターラチェット用のものを含めても
非常に良心的な価格です。
フリーボディ側の爪については、フリーボディ全体の交換ではなく
「爪3つ+爪起こしバネ+グリス
(スターラチェットと違い専用グリスというわけではない)」
のサービスキットが これまた良心的な価格で販売されています。
今回の件、フリーボディの爪側も交換しようと思いましたが
経験上 リングナット側の交換だけでいけそうだと判断したのと、
リングナットの交換は 工具の所有必須で 作業もコツが要りますが
爪とバネの交換はお客さんのほうでも容易に出来るので
まずはリングナットの交換だけで
様子を見てもらうことにしました。

スターラチェット用のリングナットですが、
ハブ体側にヌスミ寸法があり
そこにワッシャーを収めるようになっています。
ワッシャーの外径は モデルによって26mmと28mmがありますが、
内径は いずれも20mmです。
ワッシャーの外径違いのため
スターラチェット用のリングナットは2種類あります。

これは先ほどのリンク先の記事の画像ですが、
リングナットの着脱工具で 左がポールスプリング用、
右がスターラチェット用です。
この端にある丸い部分がワッシャーを中央にセットするガイドです。
ポールスプリング用の工具だと不要なものですが
なぜか付いています。見なかったことにしましょう。

↑これが、ここまでの話に出てきた
DTのスペアパーツの価格一覧(税込)です。
非常に良心的な価格ですが、
真に良心的なのは そもそも交換対応のパーツを
出してくれているということです。

あっ ごめん、さっきのは2021/2022年の価格やったわ。
2023年からは値上げをしています。
フリーボディことローターキットが
税別100円の値上げにとどまっているのは
これのみ同じものではなく 仕上げとスプラインにある印字と
品番が違う別物だからです。
ちなみに、上の図で書いていないスターラチェット用の
「面ラチェット2枚+バネ(1または2個)+専用グリス」こと
サービスキットの2023年度の税込価格ですが、
バネ2個で両押し式の旧スターラチェットで
面ラチェットの山の数が
24山のものが15400円、36山のものが20900円、
54山のものが23100円となっており、
バネ1個で片押し式の新スターラチェットで
19030円となっています。
それが 3つ爪ポールスプリング式だと1980円なので
余計に良心的に見えます。

フリーボディの滑りとは別に、この後輪がヌルいから
何とかして欲しいとも言われていましたが
スポークの番手を変えて組み直さない限り無理なので
今回は点検だけに とどめておきます。
元の仕様から張ったところで 大して化けない、
それで化けるなら そもそもメーカーが最初から
張ってるわい、という 完組みホイールに対する
いつもの話とは別に、このホイールの吊るしの仕様は
そもそも過度に張れません。
それについては別記事にします。
(たぶんシーラント入りの)チューブレスタイヤを
装着したままで お預かりしていますが、
振れてませんと言えない程度には振れており、
内蔵ニップル仕様なので 振れ取り調整には
タイヤだけでなく チューブレステープまで剥がす必要があります。


チューブレスタイヤに空気を入れていない状態で
リムが かなり右にずれています。
上の画像のセンターゲージはパークツールの
「Wheel Alignment Guageの4番目に出たもの」こと
WAG-4で、タイヤを装着したままでも
ホイールセンターを見ることが出来るものですが
ホーザンのものより許容度が高く
ホーザンで紙1枚のずれだと判定される量を見れないので
あまり使いません。
振れだけだと「チューブレステープを剥がすほどでもないし
まあいいか」と ギリギリ言えなくもないですが
これは完全にNGです。

マヴィックやGIANTのホイールに貼ってある
エフェットマリポサのものっぽい(でも 違うかも)
カブトムシ色(→こちら)のリムテープですが、
貼り終わりから ある程度の長さまで
シーラントが浸入している状態のものを よく見かけます。
というか ほとんどそうなっています。

↑こんな感じ
このテープ、リムに対する糊残りがエゲツナイので嫌いです。
完組みホイールに初めから貼られているものは
避けようが無いのですが。


タイヤを外して ホーザンのセンターゲージを当てました。
当てた位相は 先ほどのWAG-4とは違う可能性大です。

メーカーの吊るしの状態っぽいリムテープの様子を見る限り
このホイールは 買ってから一度も振れ取り調整を
していないと思われますが、目立つ縦振れがありました。
ほとんどの位相で リムとゲージが これくらい空くのに

1ヵ所 ガシュッとゲージに擦る位相があります。
このあたりのニップルを増し締めしましたが、
なかなかリムが内側に引っ込んでくれません。
ああ・・・これは・・・。(次の記事で書きます)


ホイール単体でのセンターを出しました。
タイヤ装着+加圧後に調整ができないのと
今後の経年使用を考えて 左側に紙1~2枚くらい
ずらしても良かったのですが、
今回は こういう対応にしておきます。

スタンズのチューブレステープを貼り、

なるべく こぼさないようにしておいた
シーラント入りのタイヤを装着して

空気を入れると わりと軽くビードが上がりました。
その時点だと バルブ付近でシューッと小さな音がしていましたが
その位相を下にしてホイールを左右に振ると音が治まり、
この作業は昨日したものですが 一晩経った現在でも
空気が抜けている気配が無いので まず問題ないと思います。
気になるなら シーラントを足してください。

ホイールが2本入る箱で 空気を送るくらいならと
GIANTのホイールのついでに送るホイールとして
選ばれたのが このボーラウルトラ35の
チューブラータイヤ付きの後輪です。
左右ともに、こっぴどくはないものの見て分かる程度に
横振れがありました。

ハブの回転は濁っておらず、こなれたCULTの感触に
フリーボディのベアリングが傷んだ感触が混ざってもいません。
右エンドナットは 手では ゆるみませんでした。
ハブは問題無しです。
暫定センターは見ていませんが、経年使用もあるので
反フリー側増し締め偏重で振れ取りをするものの
左右ともに 小さな振れが散見され
フリー側も そこそこ増し締めせざるを得ませんでした。
あと、G3の束の間の 大お休み位相のうちのひとつに
取り切れない横振れがありましたが どーしようもありません。
一応、ブレーキングで分からないくらいには
小さくできたと思いますが。

横振れを追い込みきってから
初めてセンターゲージを当てました。
チューブラータイヤが付いたままなので WAG-4です。
フリー側で採った寸法を 反フリー側で当てると・・・

ええい!撮りにくい!
デジカメが WAG-4にも反フリー側の張り出した
スポークにも当たらず 真横から撮れる位置が
かなり限定されます。

こいつの測定子、面接触ではなく
角を そっと当てる 点接触なんですよね。
これでもホーザンのセンターゲージ的には
紙1枚ずれている判定される場合がありますが
チューブラータイヤを剥がしてまで
詰めるほどではないと思うので
今回は これで終わりにしておきます。
category: のむラボ日記