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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

レフティの前輪さん  

お客さんからキャノンデールのレフティの前輪をお預かりしました。
RIMG3835amx15.jpg
リム径からして 同社のバッドボーイの前輪のようです。
これと別に のむラボホイール7号の後輪も同梱されており、
どちらも振れ取りをご希望でしたが のむラボホイールのほうは
振れが無かったとは言わないものの 非常に軽微な振れでした
(別に 私がすごいと言いたいわけではありません念のため)。
箱にはホイールが2本まで入りますが、
1本送ろうが2本送ろうが 送料に変わりはないので
ついでに 詰めたのでしょう。
で、このレフティの前輪ですが 振れ取りどころではなく
組みかけ途中のホイールを
最後まで仕上げるというくらい ひどいものでした。
確かに ゴクッと目立つ横振れがあり、
それは 最初には無かったものかも知れませんが
それと別の位相で 32Hのリム穴のうち
5つくらい連続した位相にわたる縦振れがあり、
冗談みたいな量のセンターずれも ありました。
今回の前輪がホイールとして仕上がったのは
私が触ったあとの状態が初めてと言ってもいいです。

RIMG3836amx15.jpg
RIMG3837amx15.jpg
レフティの前輪ですが、

RIMG3838amx15.jpg
ワンキーレリーズになっている
右側のスクリューキャップボルトをゆるめることで
ホイール全体が右側に にゅーっと圧出されるように動いて
フロントフォークから外れます。
このとき、ディスクローターが付いていると圧出の際に
ブレーキキャリパーと干渉するので
気付かずにボルトを無理やり ゆるめると
ホイールが外せないうえ ローターが ひん曲がります。
なので、レフティの前輪の着脱の際には
ブレーキを台座から外す必要がありますが、
そのときに台座を固定しているボルトを
ゆるめ切って 外さなくてもいいように
台座側の穴には切り欠きが設けてあることが多いです。

RIMG3839amx15.jpg
RIMG3840amx15.jpg
レフティ用の振れ取り台アダプターを取り付けて
センターゲージを当てると、これくらい ずれていました。
純正のアダプターなので、この状態のホイールセンターは
実写に取り付けたときのホイールセンターと同じです。

RIMG3846amx15.jpg
縦振れもひどく、最も外周側に振れていて
唯一 振れ取り台のゲージに触れる位相の
リムの位置を

RIMG3845amx15.jpg
もっとも内周側に振れている位相で見ると こうなります。
分かりにくいかもしれませんが これ、
非常に大きい縦振れです。

この縦振れですが、おそらくは
下手くそが振れ取りごっこをした結果・・・ではありません。

RIMG3843amx15.jpg
ニップルを回す初動に大きな抵抗があり、
ねじ止め剤でも塗布しているのかと思って
ニップルを ひとつ ゆるめ切ったのですが、
何も塗布されていませんでした。
そして、これをスポークのねじ山に戻すと
ニップルに リムとの接触抵抗がかかるところを過ぎても
とくに抵抗感がなく スルスルと回ります。
他のニップルも回してみましたが
やはり 初動はニップルとスポークの間が
固着しているような感触があり、
ニップルの回転に同期して スポークがねじれて
ある程度以上 回すと「パキーン!」と音を立てて
ねじれが一気に戻ります。
ここで要注意なのは、ねじれが解消されて戻る回転量は
元のスポークの位置だとは限らず
やや 戻り切っていないことも 多いという点です。
で、一度 ねじ山の焼き付き的な感触から解放されると
以降は わりと軽くニップルを回せるようになります。
調整に際して 全てのニップルで焼き付きを開放しましたが、
横振れはともかく 縦振れについては
あれだけの縦振れを起こすほど ニップルを増し締めるのは
下手くそには無理な話で、ホイールの出荷時以降で
それなりの回転数回されたニップルであれば
焼き付き感が抜けているはずなので
振れ取りごっこによる縦振れだとは考えられません。
センターずれですが、反ローター側、
つまり低テンション側を増し締めする方向だったので
たいへん助かりました。たまに書いていることですが
増し締めボーナスと解釈できるセンターずれです。
量が大きかったので あいさつ代わりに
まず1周 増し締めしても センターは出ませんでした。

RIMG3848amx15.jpg
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縦横振れを追い込み切って センターも出しました。
おそらく、新品の材料から 新規でホイールを組んだ場合と
作業時間は それほど変わらないと思います。

RIMG3849amx15.jpg
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丸スポークは ねじれを視認しにくいので
銀スポークなら黒の、黒スポークなら白の
目印を付けることがあります。
これらは作業後に全て拭き取っています。

RIMG3851amx15.jpg
RIMG3852amx15.jpg
↑これらは どちらも 元の状態からを1周以上増し締めした
反ローター台座側のニップルですが、スポークの長さが短いです。
ローター台座側も 同じく短いのですが、
今回は点検だけで済ませています。

RIMG3841amx15.jpg
RIMG3842amx15.jpg
時系列が戻りますが、
完成車のホイール特有の「安っぽいうえ
幅が合っていないストレッチバンドタイプのリムテープが
右端や左端に蛇行して付いている状態」になっていて
リム穴のきわに近い箇所もあったので

RIMG3853amx15.jpg
リムの内幅に合う スタンズのチューブレステープを貼りました。

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WH-R9100-C40-CLさん  

お客さんから WH-R9100-C40の
RIMG3889amx15.jpg
WOリム仕様のホイールを お預かりしました。
私が必要を感じれば ハブのオーバーホールと、
あと振れ取りなど点検をご希望です。
C40といいながら WOリム仕様は
前作の9000系のC35と同じリムなので
リム高が40mmになったわけではありません。
チューブラー仕様はリムが変更されていますが、
それでも37mm高で 40mmには届いていません。

まずは前輪から。
RIMG3892amx15.jpg
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リム穴周りにだけ カーボンに気泡がありました。
このリムはチューブレス仕様ではないので
アルミリム部分でスポークテンションを受けていることから
ばくはつする危険性はありません。
というより R9100系には カーボンラミネート構造の
チューブレスリム仕様は存在せず、
9000系までで こっそり やめています。

RIMG3895amx15.jpg
オーバーホールの必要性を あまり感じない感触でしたが、
かすかに ソリソリとした抵抗があったので
洗浄とグリスアップをしました。

シマノのハブは、ではなく
デュラエースとXTRのハブに限られますが
ラビリンスシールが かなり堅牢なので
高圧洗浄機を直噴射でもしない限りは
中のグリスが抜けることは まずありません。
ハブにガタがある状態で 長期間使ったりなどしない限りは
リムのブレーキゾーンの限界のほうが先に来る程度には
ハブの耐用年数が長いので、
デュラエースグレードのホイールについては
ノーメンテで使い切れることも多いです。
(ブレーキゾーンの摩耗が やや早いということもあり
リムとハブの耐久性が 全く噛み合っていません)。
ハブについては 玉当たり調整をまともにできないけど
グリスアップを試みてみるのは好きという人のほうが
むしろハブ周りの寿命を縮めていることが多いです。
これはカンパニョーロ・フルクラムの上位モデルの
カップ&コーン式のハブのホイールについても同様です。
こだわりのグリス(笑)を詰めているのに
ハブの横ガタには無頓着で
ボールレースが虫食っていたという例を多々 見てきました。

RIMG3896amx15.jpg
分解洗浄とグリスアップをしてから

RIMG3897amx15.jpg
RIMG3898amx15.jpg
センターゲージを当てたらドンピシャでした。
微細な振れ取りで 数ヵ所ニップルを回しましたが
ホイールセンターは ずれませんでした。
上の画像は 厳密には最終状態ではないですが
最終状態も 実質 同じ画像になるので撮っていません。

RIMG3899amx15.jpg
つづいて後輪。

RIMG3900amx15.jpg
オプトバルですが、Ж(ジェー)組みの2:1組みなのはいいとして
もっと ハイローフランジにすればいいのにと思います。
まあ フルクラム並みのメガハイローフランジにした場合
ハブの重量が重たくなるので
前後輪の合計重量で100g単位の境をまたぐと
それだけを見てホイールを選んでいる人に
選ばれにくくなるからかもしれません。
と思ったので公称重量を調べたのですが
前後輪で 674g+834gで合計1508gでした。
これが1490gとかだったらリヤハブをハイローフランジにすると
1400g台のホイール!ではなくなるわけですが
1508gだと リヤハブの設計変更くらいでは
1600g台にはなりませんし、
後輪が900g台に突っ込むこともありません。

後輪ですが、ハブの中身が傷んでいないことだけを確認しただけで
オーバーホールは しませんでした。
ボールレースが適切に摩耗して
回転がスルスルになっていたので
オーバーホールをすると 少なくとも その直後は
ハブの回転は むしろ重たくなってしまいます。
RIMG3901amx15.jpg
RIMG3902amx15.jpg
うまく撮れていませんが 紙1枚未満のレベルで
ごくごくわずかに リムが右に寄っています。
センタードンピシャから 経年で ずれた分くらいでしょうか。
横振れも ほとんど無かったのですが、
反フリー側を増し締めさせてくれるイチャモンレベルの
微細な横振れを何ヵ所か無理やり見つけて
ニップルを回したところ

RIMG3903amx15.jpg
RIMG3904amx15.jpg
センターが出ました。
反フリー側のニップル全てを同量 増し締めるという
やり方を採った場合 センターを乗り越えて
リムが左側による可能性が高いです。

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CLX32の前輪を組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
RIMG3905amx15.jpg
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お客さんから ロヴァールのCLX32の
ディスクブレーキ用の前輪をお預かりしました。
組み直しと結線をご希望ですが、
スポークをにぎにぎしたところ
XI組みの2:1組みにしては多スポーク側の
変形量が少ないなと思っていたら

RIMG3908amx15.jpg
↑多スポーク側
RIMG3909amx15.jpg
↑少スポーク側
このホイール、CLX32のリムブレーキモデルと同じく
左右逆異径組みでした。
多スポーク側のエアロライトは カンパニョーロの工具の
B溝に通りますが、少スポーク側のエアロコンプには通りません。
このリム高で左右逆異径組みをしたほうがいいと判断するなら
アルピニストCLXでもやったほうがいいと思うのですが、
あれは 前後輪の合計重量が千何百グラムとかいう情報だけで
ホイールを選ぶ層に訴求するために
持ったときの軽さ・秤の上での軽さ
(はっきり数値化できる要素ではある)を
追求しているので 全エアロライトの左右同径組みに
しているのかもしれません。
もし、この世に ロヴァールのホイールしかなく
しかも吊るしの状態で使わなければならないという
拷問のような条件が付いているとすれば、
このCLX32が理論上でのベストではないでしょうか。
組み直しありきの 材料として見るなら
リムが軽い旧アルピニストCLXか、
頭の悪い2:1組みをしていない点に救いがある
左右タンジェント組み仕様の 旧C38が最強候補です。
新C38は 前輪のみ反ローター台座側がラジアル組みですが、
左右同数組みであり 首折れスポーク仕様の汎用ハブで組まれているので
左右タンジェント組みに変換は可能です。

RIMG3910amx15.jpg
今回の前輪ですが、リムブレーキ用のCLX32の後輪が
フリーハブから 片ねじ切りのピストハブになって
オチョコ量が減ったという仮想上のホイールと
ほとんど同じような状態です。
スポークの変更が不要ということは
点検後に多スポーク側だけ結線すればいいのですが、
それとは別に いつも ロヴァールの組み直しに際して
スポークに施している処置があるので
全てのスポークを上の画像くらいまではゆるめる必要があります。
CLX系はアルミニップルで 外周側からも回せるタイプなので
そのまま使い回しますが、
CL系など しんちゅうニップルの場合は
外周側からも回せるというメリットを捨ててでも
汎用アルミニップルに交換するので 全バラしは必須です。

RIMG3911amx15.jpg
今回のホイールでは 全バラし必須というわけではないですが
結局 全バラしました。半バラしよりも効率的に組み直せるので
実は作業時間は あまり変わりません。

RIMG3913amx15.jpg
多スポーク側の最終交差の接触点の摩耗痕は
これまで見られたものより 控え目ですが、
ホイールの使用期間が短いだけかもしれないので
これを以って「左右逆異径組みで変形量が少ないから
摩耗痕も小さいんだ!」と断定する材料にはなりません。

RIMG3914amx15.jpg
RIMG3915amx15.jpg
組み直し始めました。
オチョコ量が少ないハブで 左右異数組みへのカウンターで
左右逆異径組みをするとなれば、
あえて出す暫定センターずれの量を どこまで大きくできるのか
試してみたくなりますよね。←同意を求めるな

RIMG3920amx15.jpg
RIMG3919amx15.jpg
センターを出しました。
この時点では 縦振れとセンターを追い込んだだけで
微細な横振れが残っており、それを取ったら
紙1枚ほどセンターずれが出たので それをまた直しています。

RIMG3921amx15.jpg
組めました。
多スポーク側の結線は あとでやります。

RIMG3922amx15.jpg
↑この画像でも ギリギリ判別可能ですが、
組み直しに際して 最終交差で外側になるスポークを
7ヵ所全てで 摩耗痕が外側に向くように組んでいます。

RIMG3923amx15.jpg
RIMG3924amx15.jpg
RIMG3925amx15.jpg
元より スポーク比重78%/65%相当の左右逆異径組みなので
組み直しに際してスポークテンションは ほとんど変わっていません。
なので 摩耗痕が最終交差から外に出ませんでした。
組み直す前と比べて 縦振れを追い込んでいる点が
見かけ上の最大の違いでしょうか。

RIMG3441bamx15.jpg
ちなみに過去の例を挙げると
CLX50の後輪の結線後が こんな感じで
(画像右側がハブ側)

RIMG3295msn5.jpg
アルピニストCLXの後輪の結線前が
こんな感じです(画像左側がハブ側)。

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デュークのロード用リムで組まれた前輪を組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
RIMG3854amx15.jpg
デュークのディスクロード用リムで組まれた
前輪を組み直しました。先日の後輪の相方です。

RIMG3855amx15.jpg
後輪と違い バルブ穴の位相は常識的な位置にあります。
ということは 後輪のあれは 何か確たる考えありきで
やったわけでは無かったということです。

RIMG3856amx15.jpg
ハブは ニューメンのストレートスポーク用ハブですが、
後輪が 28Hで左右3クロスであったのに対して
前輪は 24Hで左右2クロスとなっています。

RIMG3858amx15.jpg
スポークは左右同径組みで
ピラーのスクエアエアロスポークです。

RIMG3860amx15.jpg
↑画像上がディスク台座側ですが、
後輪と同じく オフセットリムの向きを間違えています。
よって 組み直し必須です。

それと、ホイールのニップルをゆるめる前に
リム内をライトで照らして 見てみたのですが、
このホイールは ある横着をしています。
しかし今回の場合は それが結果
良いほうに働いたのですが・・・。

RIMG3861amx15.jpg
隣り合うリム穴のスポークを1本ずつ
完全に ゆるめ切って 回収しました。
左右のフランジから1本ずつ抜き取ったということです。

RIMG3862amx15.jpg
↑こやつ

RIMG3863amx15.jpg
RIMG3864amx15.jpg
やはり、左右のスポーク長さを同じにするという
横着をこいていました。
スポーク長さは 長い側(反ローター台座側)寄りでしたが、
ローター台座側は このスポークよりスポーク比重が大きい
CXスプリントで左右異径組みにして組み直すので
元の24本中12本は スペアスポークとして使えます。
もし 左右で1mm長さを変えていたり
短い側で長さを合わせていたら この手は使えませんでした。

RIMG3865amx15.jpg
デューク製の ITLABのリムのときは
オフセットが無いリムで リム中央のかすかな突起の線から
左右に交互に穴振りがあったものの、
今回のオフセットリムでは 線の中央にある穴と
線の中央からずれた穴を交互に繰り返しています。

RIMG3866amx15.jpg
ずれた穴の穴振り方向は 間違いなく
上の画像の赤矢印の向きなので、

RIMG3867amx15.jpg
線の中央にある穴は
こちら側に振っていることになります。
これを実際のリムで見てみると・・・

RIMG3868amx15.jpg
線の中央を通るリム穴

RIMG3869amx15.jpg
の隣の穴は
線から画像上側にずれている穴

RIMG3870amx15.jpg
の隣の穴は
線の中央を通るリム穴

RIMG3871amx15.jpg
の隣の穴は
線から画像上側にずれている穴
というのを 交互に繰り返しており、

RIMG3872amx15.jpg
先ほどのテープを切ったものを
対応するリム穴に貼っていくと

RIMG3873amx15.jpg
このバルブ穴の両隣の穴振りから
このリムは 正リムであることが分かります。

ちなみに画像上側がローター台座側
(もし後輪ならフリー側)で、
RIMG3875amx15.jpg
↑バルブ穴とリムの線は これくらい ずれています。

RIMG3883amx15.jpg
正リム(または穴振りが無いリム穴を正リム扱いしたリム)で
左右同数組みで 左右ともタンジェント組みをしたホイールは、
ある最終交差と その対岸のフランジで
それに直近な最終交差を横から見ると

RIMG3885amx15.jpg
自分から見て手前の最終交差の位相のほうが
時計回りに ずれています。
画像のホイールは 私物ですが、

RIMG3886amx15.jpg
RIMG3887amx15.jpg
たとえば 現行のデュラエースのホイールでも
それは同じですし、この世のほとんどのホイールは こうなっています。
これと鏡映しに逆なのが このブログでいうところの
「正リム」に対する「逆リム」です。
逆リムは 上の画像でいうところの「てまえ」が
「おく」よりも反時計回りの位相にずれているわけですが
逆リムに対してホイールを組む場合
汎用の首折れスポーク用フランジのハブであれば
スポークをフランジに通す初手の 右落とし/左落としを
逆にすれば 対応できます。
が、ストレートスポークのハブの場合は そうもいきません。

RIMG3879amx15.jpg
今回のニューメンのハブに
2クロスの最終交差のスポーク 1ペア2本を通してみました。
このハブは 最終交差2本のスポークヘッドの位置
(ハブ中心からの半径)が同じなので
ハブの中心から フランジの山の中央を通る線を引くと、
そのフランジに通していないスポークの最終交差の上を通過します。
そうならない例は(→こちら

で、上の画像のハブの フランジの山の位相の
ずれ方を見てもらうと分かりますが、
このストレートスポーク用のハブは
正リム前提の設計になっています。
これは このハブに限らず、ハブ単体で市販されている
ストレートスポーク用で左右タンジェント組み仕様のハブの
ほぼ全てが こうなっています。

以前に組み直したデューク製の
ITLABのリムですが、なぜか逆リムなのに
ハブはストレートスポーク用で
しかも組み手がアホなのか リム穴の穴振りを無視して
ホイール組みを強行していたので
リム穴が長穴に変形していました。
前輪は(→こちら)後輪は(→こちら

あれ、謎が多いホイールでして
・そもそも逆リム仕様なのはオーダーの結果なのか
・組み手が 逆リムと気付かず組んだのか←アホ
・組み手が 穴振りに逆らっていると知りつつ
ホイール組みを強行したのか←カス
・組み手は もし首折れスポーク用ハブと
あのリムを渡されたら 逆リムだと気付いて
右落とし/左落とし反転ホイール(要は逆リム扱い)を
組むのだろうか
というあたりについて知りたいのです。

RIMG3829amx15.jpg
ちなみに、正リムの穴振りを間違えずに
左右の最終交差1ペア4本の束の間にバルブ穴が来る
普通の組み方をすると こうなりますが、
もし正リムの穴振りに従うという点は間違えずに
バルブ穴の位置を間違うとすると、
上の画像の位置から 2つずれたリム穴間の位置にしか
間違えようがありません。

RIMG3821amx15.jpg
↑つまり この位置です。
1つずれたり 3つずれたりする 奇数ずれをしている場合は
穴振りを間違えています。

RIMG0407amx15.jpg
↑これは 先ほどのリンク先の記事の画像で
私が組み直したあとの画像ですが、
逆リムに対して 正リム用のストレートスポークハブで
穴振りに従ってホイールを組んだ場合
バルブ穴の位置は 普通の場合の
1つずれか 3つずれのリム穴間になってしまいます。

RIMG3880amx15.jpg
それは ともかく組めました。
バルブ穴の位置は 常識的な位置です念のため。

RIMG3881amx15.jpg
ローター台座側を 黒CXスプリントにして、
元の状態だと 左右とも最終交差を編んでいなかったところ
反ローター台座側は結線の可能性もあるので 編みました。
いざ ホイールを組んでみれば オチョコ量の少なさに対して
左右異径組みが効いているようで、
ホイールを見ずに 左右の最終交差をにぎにぎすると
その変形量では左右の区別がつかないくらいになっています。

RIMG3882amx15.jpg
ハブの玉当たり調整ナットのイモネジが締まっておらず
手で ゆるんだので 玉当たり調整をしてから
イモネジで固定したのですが、ベアリングが死んでいるような
ゴリゴリ感がありました。
が、フランジにスポークテンションがかかると 回転がゆるくなり
ゴリゴリ感が ほぼ無くなりました。
カップ&コーンのハブだと顕著に分かる現象ですが、
カートリッジベアリングのハブで
ここまで感触が変わるものは珍しいです。
早とちりして お客さんに「ベアリング死んでますよ」とか
言ってしまうところでした。

ところで、デュークのリムといえば
MTB用のリムで とんでもなく軽いものがありますが
ロードのリムは この記事中のバルブ穴周りの画像に
限界テンション1100Nと写っているように
ビビらずに気持ちよく張れる反面
MTBのリムより むしろ重たかったです。
リム高もあるので 重くなるのは仕方がないですが
空力性能は上ということなのでしょう。
ハイト/ウェイトレシオでは ロヴァールの旧アルピニストCLXに
やや劣るくらいでしょうか。
対象ユーザー(体重)や 用途(常用するなとは言っていない)を
それほど絞っていない、いわゆる飛び道具ではないホイールとしては
死人が出た場合 即 夜逃げできないような
大メーカーが出していることを考えると
やはり 旧アルピニストCLXは異例の軽さではあります。
リムの、実際に張れる限界はデュークのほうが上なのも確かで
しかもアルピニストは 組み直すにしても2:1組みを強いられるので
どちらのリムが 結果 より良いホイールになりうるかと言われれば
デュークのほうだと思いますが。
ただ、今回のデュークのリムでも
まともなホイールを組めないショップに組ませるくらいなら
吊るしのアルピニストのほうが まだ走るかもしれません。
え?具体的な重量?
下にスクロールするだけで そんなん教えるくれるような奴が
おるわけないやろ ちょっとは考えろや
↑うわこいつかんじわるい












RIMG3888amx15.jpg
オ待タセシマシタ!コチラノ画像ヲゴ覧クダサイ!

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りや28Hりむデス!

RIMG3878amx15.jpg
ふろんと24Hりむデス!
ソレト、超軽量MTBりむノ りんくモ
貼ッテオキマスネ!(→コチラ
↑やーめーろー!

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ペンギンがせめてきたぞっ  

RIMG3831amx15.jpg
お客さんからの いただきものを
基本的に ここは上げないという方針なのですが
上げてくれと言われたので上げます。
今後は 上げてくれと言われても上げないので
ご了承ください。

RIMG3832amx15.jpg
アトリエ・ド・マーというところの

RIMG3833amx15.jpg
ペンギン型クッキーです。
かわいい。

RIMG3834amx15.jpg
消費期限を1ヵ月としているっぽいので
製造日は5月21日です たぶん。

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