のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

666ヨコすべてうさぎさんさん  

お客さんから、セルコフの666ヨコ∀うさぎさんという
ホイールをお預かりしました。
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↑この文字だけが解読不能でした。
仮に「うさぎさん」としておきます。

セルコフというのは 元々はシートポスト専業メーカーだったのですが、
旧ITM(イタルマヌーブリ)のシートポストのOEMを受ける代わりに
セルコフブランドのステムとハンドルバーはITM製でした。
あとカーボンフォークなど パーツの展開を手広くしていた時期があるのですが、
これは ホイールです(見れば分かる)。

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上の画像にあるように、リムサイドの仕上げがエキノックスっぽいですが
実際 その通りです。

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のむラボホイール2号のリムがWH108で、
このリムがWH105なので わりと近縁です。
ややワイドリムですが、これは最近の流行に乗っかったわけではなく
シリアルナンバーからすれば2010年製のリムで間違いなく、
その中でも相当に後のほうなので
ホイール自体は2011年製の可能性があります。

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本題はこれです。
このシマノ10Sフリーボディを11S化してほしい、
というのが お客さんの希望で、
リヤハブの交換(ホイールの組み直し)など
費用と納期がかかるのは なるべく避けたいとのことです。
まずは このフリーボディがどこのものなのかを調べないといけません。
ハブ胴にセルコフとありますが もちろん当てにはなりません。
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CHO-10 SEN-09とあります。
あっ!こいつどこかで(→こちら)見たことあるぞ!
CHOの後の数字は20××年製を意味するようですね。
基本的にどういう作業になるのかは リンク先をご参照ください。
前回は右エンドの加工以外は ポン付けでOKでしたが
今回はそれ以外の現物合わせが いくつかありました。

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シマノ11Sフリーボディを取り寄せました。
CHO-16となっています。

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当たり前ですが フリーボディのスプラインの突き当たりまでの寸法が違います。

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そして例によって、フチの有無が異なります。

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フリーボディのどん突き防止スペーサーの厚みが異なりますが、
付属しているものを そのまま使えばOKです。

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あえて間違えて取り付けると こうなります。

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例によって右エンドのツバを
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削ったのですが、前回は起きなかった問題があり
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右エンドの内側、ベアリングとの接触面が広いようで
11Sフリーボディのベアリングのシールに擦るようです。
手で右エンドを締め込んだだけで 固定ギヤのようになりました。

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仕方がないので、その問題を起こさない右エンドに交換しました。

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出来ました。
両エンドを 工具でしっかり締め込んでも
フリーボディの回転が重たくならないのを確認しています。

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スプラインの奥とハブ体が すれすれに見えますが、
実際にスプロケットを取り付けて ロックリングをかなり強めに締め込んでも
スプロケットがハブ体に カジらないのも確認済みです。

category: 11S互換性の話

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無理やも知れぬ  

お客さんのバイクをシマノ10Sから11Sに移行したのですが、
交換したリヤメカ・チェーン・スプロケットのうち
チェーンは明らかに伸びていたので廃棄しました。
リヤメカとスプロケットは洗ってお渡ししましたが
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スプロケットは減りまくりなので再利用は無理かもしれません。
チェーンのピンの跡が歯先に ここまで付いている事例は初めて見ました。

えっ?なぜリヤメカとチェーンとスプロケットの3点の交換だけで
11S化できたのか、ですか?

もしもの話ですが、
シマノの電動コンポで変速段数と変速操作1回あたりの動作量を決めているのが
レバーではなくメカ側であったなら レバーは交換しなくていい
ということになります。
ST-7970のみ それ以降のコンポと コネクタの形式が異なるので
11Sコンポと接続可能な10SレバーはST-6770だけです。

ということは6770一式の状態から リヤメカを6870にして
スプロケットを11S化し、
11Sチェーンで 10Sクランクセットのフロント変速調整をすれば
11S化はリヤメカ・スプロケット・チェーンの3点で事足りるということになります。

という接続状態のバイクをパソコンにつなぐと
「合わないから やめれ」というような表記が出ますが
バイク側の作業で完結していれば大丈夫です。

この記事の内容は大丈夫ではありません。

category: 11S互換性の話

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「FFWDのハブ」を11S化する話  

極めて危険な話題なので
伏せ字など多用することと思いますが ご了承ください。
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お客さんからFFWDのF6Rの後輪をお預かりしました。
日本の正規代理店経由ではFFWDのホイールは100% DTのハブになっています。
ところがポチる場合は必ずしもDTハブとは限りません。

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現にこれはFF山口FFWDブランドのハブになっています。
「FFWDのハブ」といってもグレードや年代で数種類あり、
モデルごとにフリーボディの仕様は違うようです。

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で、このハブのフリーボディはシマノ10S用だったのですが
お客さんのバイクが11S化したことに伴い
半年以上 後輪が死蔵状態になっていたそうです。

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これがそのフリーボディです。
「CHO-11 SEN-05」という品番がありますが
これ自体の名前ではなくて 製造上の個別品番なのかもしれません。
その場合は まったく同じもので品番が違うものが
存在するということもありえます。
フレームの車体番号みたいなものですね。

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↑これはT○○のウイ○グハブのフリーボディですが、
先ほどのものと酷似しています。
ウイ○グハブは10mm鉄シャフト仕様のI型と
15mmアルミシャフト仕様のII型がありますが、これはII型のほうです。
品番は「CHO-13 SEN-10」です。

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よく似てますね(棒読み)。

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11S化するのですから、当然T○○のフリーボディはシマノ11S用です。
ツメの手前の防水シールも同じものですね。

フリーボディはハブ体にすんなりと付いたのですが、
右エンドナットは合いませんでした。

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↑よく見ると、フリーボディ内部のシールのフチの部分が
張り出しているかどうかという 違いがあることが分かりました。

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11Sフリーに右エンドナットを付けようとすると
こちらのツバが広くて干渉します。
ゴリゴリ、ガサガサと常に擦っているので

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不可逆な加工になることの了解を お客さんからいただき
エンドナットのツバを削りました。
削らないとリーフハブかエボライトハブでホイールを組み換える羽目になるので
ここはなんとしても解決したいところです。


また、私の考えでは これの交換でホイールセンターはずれないと思うのですが
交換後にセンターを見ると かすかにずれていました。
元からなのか 交換したからなのかは未検証です。

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↑図で書くと こんな感じです。

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出来ました。
な・・・何て危険な絵面なんだ・・・!

この記事は同じ案件で困っている方のための救済目的で書いていますが
「FFWDハブ=ネットでポチッてる奴=救う義理無し」というのが
ちゃんとしたショップの考えるところだと思いますので
到底まっとうなショップとは言えない当店にしか書けないことです。

今回の件は 思想警察にしょっぴかれるだけの条件を複数満たしておりますので
さっさと荷物をまとめて ほとぼりが冷めるまで身を隠したいと思います。

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しかし 時すでに遅かったのであった。

category: 11S互換性の話

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7900のリヤハブまたは後輪を11S化しようと思ったら 無理な話  

最近「11S互換性の話」という記事のカテゴリを設けました。
コメントの問い合わせでシマノコンポにカンパニョーロスプロケット、
またはその逆で変速が合うのかどうかという ご質問があったので
それについては(→こちら)を見ていただければ
だいたい答えになっていると思います。
この辺は不穏な話になりがちなので あんまり書きたくないのですが
リンク先の記事にもあるように まっとうな自転車屋ではない当店だから
書けることかなぁとは思います。

で、荒れそうな話 第2弾。
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7900のフリーボディを
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9000のそれと交換できるのか?という話です。

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フリーボディの長さは当然違います。

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ハブ体におさまっているスペーサーの厚みは同じです。
このスペーサー、グリスでハブ体に貼り付いていることが多く
外せるようにも見えなかったりしますので
フリーボディ交換時に 2枚重ねにしてしまう可能性もありえます。
それは多分気づくと思いますが、フリーボディのメンテなどの場合は
逆に ポロッと落としたことに気づかないこともありえますので要注意です。

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フリーボディの固定ボルトですが、軽量化のためか アルミ製です。
ねじピッチが非常に細かいうえ肉薄で
それを12mmアーレンキーでしっかり締めるものですから、
このボルトは「1回締めるだけ」が使用期限となっています。
外すと毎回 新品のこれを買って古いものは使ってはいけませんということですね。

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↑左:7900 右:9000
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↑7900
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↑9000

結論を言うと、スプラインの形状が違うので
交換は出来ません
でした。

シマノコンパチブルのフリーボディを出しているメーカーのほとんどは
旧来の10Sユーザーに対して 後輪そのものを
引き続き使えるような対応をしています。
カンパニョーロ、マヴィック、イーストン、DT、
ノヴァテック、アメリカンクラシックなどはそうですね。

フルクラムはカンパニョーロに含まれ、レイノルズはDTに含まれ、
パワータップとTniはノヴァテックに含まれる、などとしていくと
主要メーカーはだいたい含まれます。

マヴィックについては、昔9S時代に シマノ用フリーしか
ラインナップの無かった時代がありまして、
そのときに同社から「シマノフリーボディ用カンパニョーロ対応ギヤ」と
いうのが出ていたのです(CC9やCC10。多分カンパニョーロ コグの略)。
それの拡張性のために2mmスペーサーがフリーボディの奥についているのですが、
10S→11Sの差が約1.85mmだったために
それを外すことで一応合いますという偶然が起きました。

大きなメーカーでの例外はZIPPくらいでしょうか。
ただこれは「11S化したくても出来ない」構造的な問題が
ハブとシャフトの関係にあるのは確かなので
「ホイールごと新しいの買えや」というつもりでは無い、とは思います。

で、事実上 本家本元のシマノだけが既存の自社のハブやホイールで
11S化させることに消極的な対応だと言っていいと思うのですが、
好意的に解釈すれば一応の理由はあります。
7900ハブの右フランジは9000ハブより外に出ているので
11S用7900ハブのホイールでローギヤ(特にアウター×ロー)に
変速したときにリヤメカとスポークが干渉する可能性があります。
が、完組みホイールに関しては見る限り同じような気がするのですが・・・。

結局、スプラインをご丁寧にも変えているということは
「10Sハブを11S化させることには消極的、
10Sハブを11S化させないことには非常に熱心」

としか思えないのです。

しかしこんなことで素晴らしい(←「今日」だからこそ言えること)
シマノホイールを使えなくなるのは惜しいことです。
フリーボディの交換で済まそうなどという貧乏くさい ものの考え方自体が
養分としての信心が足りないということなのでしょう。
そう、試されているのです。コンポを11S化すれば
煮ても焼いても未来永劫使えない10Sホイールを
ゴミ箱に放り込める者だけが 真の11Sユーザーなのだと。
(そうでないなら既存の「お客さん」に対して
互換パーツによる11S対応をするはずなので)
というわけで邪念を捨てて
11S対応のホイールに気持ちよく買い換えましょう!
もうすぐ大幅値上げが予定されているので
まさに今こそ 素晴らしいシマノホイールを手にするチャンスです!


あれこんな時間に誰だろう

category: 11S互換性の話

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シマノ11Sとカンパニョーロ11Sの互換性について  

これを書くと荒れるとは思いますし、
まっとうな自転車屋の書くことでもないと思っています。
先にお断りしておきますが、
「私、こんなん出来るんですよ」的な意図はありませんので
同じことをされる場合は自己責任でお願いします。
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9070デュラエースを組む機会がありました。

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コンポはすべて純正品です。

お客さんの要望で、
「カンパニョーロ11Sで変速調整してほしい」というのと
「シマノ11Sとホイールを入れ換えても無調整で位置が合うようにしてほしい」という
ことをお願いされました。

鶏和え酢←なんだこの誤変換は!パソコンが記憶している!
とりあえずシマノ11Sでバッチリ変速調整をします。

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その状態から カンパニョーロ11Sのスプロケットが付いている
後輪に入れ換えました。
で、変速を見たのですが、チャラついてしまいます。

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しかし、チャラつきの感触は上の図のように
「この辺だけ合う」というような感じではなく
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↑この図のように「どこでも均等にずれている」という感じです。
スプロケットの左右の歯先間隔が同じくらいで
カンパニョーロのほうがより奥まった位置にあるという感触です。

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そこで、スペーサーを足してスプロケット全体を外に振ることにしました。
スペーサーの厚みは秘密です。

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ギャー!!やーめーろー!

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あまりスペーサーを足すとトップギヤのかかりが浅くなります。
また、カンパニョーロはリヤハブの右エンドとロックリングが
ツライチに近いので その点でも厳しいです。

で、再度 変速を見た結果ですが、
チャラつきはかなり治まりました。
が、かすかに合っていない感じがあります。
そこで、カンパニョーロのスプロケットに合わせて変速調整をしました。
これについては・・・こう書くのはたいへん問題なのですが、合います。
十分使える程度には合います。
このときの調整量ですが、本当にかすかなものです。

その状態から再度 元の9000のスプロケットのホイールに差し替えました。
そうすると、問題なく変速しました(という表現には問題がありますが)。
2つのホイールの間で すり合わせをすればいけたという結果になりました。

シマノと自称シマノコンパチブルのフリーハブの、
それぞれのフリーボディの左右位置にはかすかな個体差があります。
9Sくらいまでは気になりませんでしたが、10S以上となると
変速調整がシビアなので同じスプロケットでも変速が合わないことがあります。
例えばシマノのホイールとシマノのスプロケットから
マヴィックのホイールとシマノのスプロケット(交換前と同じもの)に
換えたときに、リヤメカのアジャスターを触る程度の調整を要する場合があります。

今回はフルクラムのシマノ11Sフリーに9000のスプロケットと
カンパニョーロのホイールにカンパニョーロのスプロケットとの間で
すり合わせをしました。

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変速が合う合わないという問題以上の懸念は、
スプロケットからのチェーンの脱落です。
これについては変速よりも気を払いました。

本当にヤバいのでこれ以上書けませんが、
シマノ11Sとカンパニョーロ11Sの歯先の左右位置については、
私よりもずっと言及がはばかられる人から「同じ」という答えを訊きました。
「同じ」の精度についてはお察しください。

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もうひとつ。
チェーンのインナーリンクの内幅の違いなどが理由なのですが、
「すべてシマノ11Sの状態からスプロケットのみカンパニョーロ11S」と、
「すべてカンパニョーロ11Sの状態からスプロケットのみシマノ11S」とでは
互換具合が同じではありません。
これ以上はメシノタネコードに触れるので書けません。

メーカー推奨外のことを「やったぞ」と喜んで書くような真似は
したくないのですが(別に喜んでませんが)、
今回の事例に関しては以上の通りです。

category: 11S互換性の話

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