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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

レーシング3さん  

お客さんから レーシング3の前輪をお預かりしました。
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点検より前に まず、

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玉当たり調整ナット兼ダストキャップの固定ねじの

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六角穴をつぶしてしまったので、
何とかしてほしいということで 当店に持って来られました。
このねじ、首下の形状が丸くなっているので
普通のスクリューキャップではありません。
このねじ単体でのスペアパーツとしての販売は無く、
玉当たり調整ナットとセットの状態での販売となりますが
価格は5000円以上と非常に高価です。

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完全につぶれていて どうしても外せないので、
まずは荒事を以って回収しました。
新しいねじについては、途方に暮れていたところ
鉄仮面をかぶり 赤いブレザーにトレンチコートを羽織った男が現れ
「これを使うといい」と言って ひとつ手渡されたので
それを使いました。
決して当店に 常時在庫があるわけではありません。

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直りました。
点検ですが、振れが少しと センターずれがそこそこありました。

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余談ですが、このホイールに付いていたタイヤです。

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ラベルの中央付近のビードの上辺りのゴムが 左右とも剥がれています。
ここがバルブ直下だったのですが、
やはりミシュランのプロ4系は こうなるようです。

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カーボンリヤホイールのスポークを交換しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから38mmカーボンチューブラーリムの後輪をお預かりしました。

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ハブは リーフハブの生き別れの兄弟です(どちらが兄かは不明)。

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24H 全黒CX-RAYヨンゼロ組みですが、
これを 半コンペ+結線ありにしてほしいということです。

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どうみても短いスポークで組まれているので、
23ヵ所までニップルをほどいて 最後の1ヵ所は全くニップルを回さずに
リムから外に出して見ました。
これは反フリー側ですが、異常に短いです。
ねじ止め剤が効いていて、工具で初動させない限り
手でニップルを回すことも出来ないので
他の箇所をバラす際に つられてゆるんだということもありません。

ニップルとリムの間に 専用のワッシャーを噛ませているので
それを勘案すると0.5mmほどスポークを長くしないといけませんが、
仮に その分の補正値を入れていなかったとしても短すぎです。

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フリー側は同じリム同じハブで4本組みにするので、
組み換え前のスポーク長さが信用できるのであれば
そのまま倣えばいいだけです。
が、もちろん信用できないので リムとハブの実測寸法から計算して
切り出しました。

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で、ねじ山側を揃えると

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スポークヘッド側で こんなに違います。
DTの刻印があるコンペティションが 新たに使う側ですが、
273mmにしました。
理論値が272.51mmだったので ニップルワッシャー分の補正も入っています。
それを差し引いても 元のCX-RAYが短いのは見ての通りです。

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組めました。

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黒半コンペヨンロク組み結線ありです。
お客さんの見ている前で組み直したので、
まずは結線無しでも 組み換え前よりカッチリしているというのを確認してもらいました。

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のむラボホイール5号の後輪を組み換えました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから のむラボホイール5号をお預かりしました。

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リーフハブ24H 半コンペヨンロク組み結線ありです。
これを黒スポークにして組み直してほしいというのが
お客さんの希望です。





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や め ろ

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どうでもいいことですが、マイマッキー入れは たいへん便利です。

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組み直しました。

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結線は あとでやります。

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レーシングゼロさん  

お客さんから レーシングゼロをお預かりしました。
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リム/スポーク/ハブが赤/赤/赤の 初代レーシングゼロでは
「色のせいで売れないかも」と思ったのか
黒/赤/黒の仕様で翌年に出た 初代の色違いです。

点検とフリーボディの交換(シマノ11S化)をご希望です。
画像は見ての通り 作業後です。

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スチール製の10Sフリーボディですが、
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どうもベアリングが腐っているようです。
交換するので どうでもいいですが。

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玉当たり調整ナットの固定ボルトですが、
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手前が えらくナメていました。
奥のほうは六角が生きていたので、
ちゃんとした工具を慎重に使えば何とかなります。

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フリーボディを外したところ、ベアリングのシールがありませんでした。
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反対側にはちゃんとついているので「コダワリの仕様」というわけでは なさそうです。
これがもし同業者の仕事なら憤慨するところですが、
お客さんの知り合いの人が「よーし、俺がオーバーホ-ルしといたるわ!」と
いう感じでやってくれたことだというので 私は何も思いません。

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洗浄とグリスアップをして 右のシールも補填しました。

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ボールレースですが、
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絶妙にきれいに 筋が付いているので
交換する必要が無いというより 交換しないほうがいいです。

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フリーボディの爪起こしバネが曲がっていましたが、
今後10Sハブを使うことが無いということなので 交換はしません。
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爪が起きる力が弱かったのか フリーボディにガタがあったのかは分かりませんが、
フリーボディに ラチェットの山と接触した跡がありました。

11Sフリーボディは お客さんのお持ち込み・・・になるはずだったのですが、
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箱の中に入っていたのは レーシング5/7にしか合わない
廉価モデルのスチールシャフト用のフリーボディでした。
オーバーホールをしてくれた人が「これ持っていったら いけるから」
と言うので 持ってきたということですが、
これは11Sじゃなくて10S用のフリーボディです。
それなのに 11Sフリーボディに付けることで
10S化するスペーサーが一緒に入っていたので、
「レーシング5か7を11S化したときに外した 前のフリーボディ」を
合うと思って渡されたというのが真相のようです。
もちろん 単なる思い違いであって、悪気があってやったわけではありません。

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ということで当店の在庫の白アルミフリーボディを使うことになりました。

点検ですが、後輪はセンターずれと振れ取りがひどくて かなり苦戦しました。
前輪は、ハブの状態もリムの振れもひどくなく すぐに直りました。

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303の後輪を組み換えました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから シマノ11S化できないリヤハブの303をお預かりしました。
普通の手組み用ハブで組み換えて11S化してほしいということです。

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今回は20Hではなく24Hです。
ヨンロク組みができるので「組み換え前よりカッチリ」という状態にするのが容易です。

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↑バラしている最中ですが、歯周ポケットで硬化してしまうような
ねじ止め剤は ほとんど意味がありません。

初動のパキッ!以降は スルスルに軽くニップルが回ります。
組んで以後の振れ取り履歴が無いならゆるみ止めになりうるのか・・・?
あるいは、砂詰まり防止になるのかも知れません。

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組めました。

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リーフハブ24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありです。
黒スポークに出来るならしてほしいということなので、黒スポークにしました。

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FiRのQUASARでホイールを組みました  

今日もホイー(以下略)。
昨日休みをいただいたので 今日営業したというわけではありませんが、
このホイールを組むためだけに 店に出ました。
11月に注文をいただいたホイールですが、
一昨年の11月なので14ヵ月待ちということになります。
「いつでもいいですよ」などと言うと こういう目に遭うのだ分かったか!
↑なんでえらそうやねん
いまから お客さんのところへ届けてきます。

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お客さんから フィールのクエーサーというリムをお預かりしました。
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この時代のフィールはリムの名前が天体用語または恒星の名前です。
他にはシリウス(SIRIUS)、ベガ(VEGAではなくWEGA)、リゲル(RIGEL)、
アルコル(ALCORではなくALKOR)などがあります。
綴りが英語と違うのは、イタリア語だからです。

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ハブもお預かりしていて、フロントがポール、リヤがTNTです。
どちらも ラスタカラーのアルマイトです。

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ポールのハブは、チタン製のハブ軸代わりのボルトで
フォークエンドに固定するようになっていますが、
当然ながら長いボルトになっています。

話が脱線しますが、KCNCのISIS規格のコッタレスシャフトのBBで
シャフトとフィキシングボルトが スカンジウム製のものがありましたが、
あれのボルトも異常に長いものが付いていました。
スカンジウム合金といっても 所詮はアルミ合金なので、
BBシャフトにアルミはヤバいということで
フィキシングボルトと合わせて強度を確保しようという
なかなかふざけたアイデアです(←誉めてます)。
このハブボルトの長さは それを思い出します。

さらに脱線しますが、スカンジウム合金というのは
スカンジウムが主たる成分ではありません。
アルミニウム合金に ほんのちょっとの添加物として
スカンジウムを混ぜてあるだけです。
その程度の成分で スカンジウム合金と呼んでいいなら、
3-2.5チタン合金も アルミ合金とかバナジウム合金と呼んでもいい、
ということになってしまいます。
スカンジウムのときだけなぜか スカンジウムが主たる成分であるかのように
言われるのかは疑問です。
ただ クロモリも、スチールにクロームとモリブデンを混ぜてあるのに
混ぜ物のほうの名前で呼ばれているわけですが
この場合は一般に 主たる素材がスチールだと認知されています。
スカンジウム合金の場合は「成分の9割以上がスカンジウムの合金だ」と
思っている人もいるようなので、紛らわしいなあと思います。

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TNTのリヤハブは、ハブ胴と 右エンド兼シャフトがチタン製です。
で、このハブは

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このようにパカッと外れます。
不良というわけではなく、こういう仕様です。
キシリウムのフロントハブも アルミフランジとカーボンハブ胴は
接着されていません。
あと 私が勝手に作ったものを引き合いに出すのもあれですが
Wフリーハブも左右ハブ胴を接着していません。

どうでもいいことですが、こういうハブは片側のフランジ穴の位相に対して
もう片側を任意に決められるので
ペアスポークのリムで組む場合でも位相ずれが起きません。

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↑ここにベアリングがあるので外れるようになっている、と思われます。
このベアリング、シャフトの締め込みで玉当たりが押されているわけではなく
単にシャフトの暴れ止めとして入っているだけです。
そして、このベアリングは ホイールを組むと交換することができません。
(ハブの左ベアリングを外しても無理)

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↑リヤハブの構造は だいたいこんな感じです。
フリーボディはシマノ式ですが、シマノと違うのはフリーボディの右端に
カートリッジベアリングを圧入している点です。
シマノと同じく ハブベアリングが左右の端に2つあるだけの構造、
をカップ&コーンではなく カートリッジベアリングだけでやるのは
危ういと思ったのか、ハブ胴の中に もうひとつベアリングを仕込んでいます。

左シャフト型中空アルミナットと 右シャフト型中空チタンボルトを
左右から締めこんでいるだけの構造ですが、
アルミシャフトの ハブ胴ベアリング直下の部分は
ベアリングを受けるようにアウトバテッドしています。
先ほども書きましたが、このベアリングは締め込みによって
玉当たり調整をされるわけではありません。

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前輪が組めました。

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振れ取り台にかけるときは
ハブシャフトにボルトを付けておく必要があるわけですが、

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センターゲージを当てるときに いちいち外さないといけないのが面倒です。

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組み方は お任せされています。
32H CX-RAYヨンヨンイタリアン組みにしました。
ラジアル組みにしなかったのには理由がありますが、
32Hのタンジェント組みなのに6本組みではなく
4本組みにしたのも理由があります。書きませんが。

これが、ほんの少し前の私なら たぶん6本組みで組んでいたと思うので
そこに何らかの進展や成長を感じないではないですが、
もし今後また同じような事例に遭った場合 なぜか6本組みにするかもしれません。
最適解はひとつではないのか ウゴゴゴ・・・。
このホイールのお客さんにだけは「現時点でなぜこれがベストだと思ったのか」は
説明できますが、とくに訊かれることもないと思います。

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後輪も組めました。

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32H 半コンペヨンロク組み結線ありです。
この TNTのハブですが、前後ハブともラジアル組みをしないほうがいいでしょう。
当時 メーカーが何と言っていたかは知りませんが、
ラジアル組みをして吊るしておいた前輪のフロントハブが
ある日見たときに スポークテンションに負けて爆発していた、という例を
実際に見たことがあるからです。
アルミの鍛造が 当時は今ほど良くなかったのかも知れませんし、
ハブフランジの穴の位置を内側寄りに設定していない(外側に向かって肉薄)というのも
関係あるのかも知れません。

チタンのハブ胴ですが、左フランジとの圧入もゆるそうだったので
一旦外して 逆向きのロゴを正向きにしてもよかったのですが
面倒なので しませんでした。

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ニップルの色ですが、お客さんの希望で
バルブ穴から時計回りに11個連続で赤、つづいて10個連続で金、
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そのあとに11個連続で緑、というラスタカラーにしました。

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フィールのチューブラーリムですが、外周部のアールがきつめなので
太いタイヤは不向きです。
コンチネンタルの25Cと TUFOの22Cのタイヤをお預かりしていましたが、
TUFOにしました。

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明日お休みをいただきます  

明日1月26日(火)ですが、
のっぴきならない用事のため お休みをいただきます。
申し訳ありませんが よろしくお願いします。
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GP4リムのパワータップハブホイールを組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから パワータップハブの後輪をお預かりしました。

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32H DTチャンピオン15番プレーン
ロクロクイタリアン組み しんちゅうニップルです。
このホイールのリムは マヴィック・GP4の最終型なのですが、
GP4の最終型は耳付きで重たいので
もっとスポークテンションを張れるはずです。
張らなかったのか張れなかったのかは知りませんが、
ニップルに対するスポークの長さが
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みじかい
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ながい
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みじかい
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ながい
と 交互に繰り返しており、
これは 左右同じ長さのスポークを使って組んだ手抜きホイールです。
長いのはもちろんフリー側ですが、ここまで出ていると どん突きに近く
ほとんど増し締めできません。
なので スポークを張らなかったのではなく「張れなかった」可能性があります。

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このリムはGP4最終型ですが、
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赤ラベル時代の初期型も同時にお預かりしていて、
私の判断で どちらを使ってもいいそうです。

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↑左の「耳付き」が最終型です。
このリム形状は リフレックスにも受け継がれますが、
フンドシ下の縫い目が ごついタイヤ(ヴィットリアなど)では
タイヤの接着面が一部浮いてしまいます。
実際に剥がれた例はありませんが、フンドシの端が真っ黒に汚れるので
タイヤを剥がしたときに すき間があったことが分かります。
今回はコンチネンタルのタイヤなので リムとの接触面は問題ありません。
(コンチネンタルのチューブラータイヤのフンドシは
ライオンタイヤ製のジロ以外 黒なので
黒く汚れたところで分からないですが)

GP4の重量は最終型が480g、初期型が400gほどです。
最終型だけが(形状も違うので)極端に重いのですが、
これについては「500g弱のリムがGP4を名乗るんじゃねーよ」とは思いません。
なぜなら、耳付きの最終型は非常に頑丈で
スポークテンションも気持ちよく上げられるからです。
もう20年近くも前になりますが、私が高校生のときに使っていたから
思い出補正がかかっているという点も否定できませんが。


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↑実測重量です。
初期型が少し重めの個体で、最終型はかなり軽めの個体です。

ガラスの定盤に当てたところ初期型はビタッ!と沿うのですが
最終型は ほんのわずかに反りが認められました。
ホイールを組めないというほどではありません。
悩みましたが、初期型の許容スポークテンションがそれほど高くないので
カッチリ組むなら最終型のほうがはるかに条件がいいことと、
お客さんの希望としても
「練習で安心して使い倒せるホイールにしてください」ということなので
ここは最終型で組むことにします。

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ちなみに、私の手持ちの黄ラベルの 中期型のGP4です。
黄ラベルの時代は名作が多く、上の画像のGP4で紫色の部分が
モデルによって異なります(→こちら)。
リンク先には無いですが、
黄緑色ラベルのMACH2CD2(マッハ ツー シーディー ツー)も良いリムです。

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時系列が前後しますが、
リムに謎の汚れが こびりついています。
ちょっと触った程度では手が汚れませんし、
指の腹でグッと押しても ほとんど指が汚れません。
パーツクリーナーを含んだ布でぬぐっても あまり効果はありませんでした。

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が、きれいにする方法を見つけたので
頑張ってリム全周に渡って洗浄しました。
断定はできませんが、固定ローラー台に かけっぱなしのリムは
チェーンオイルの性質如何で このように汚れる傾向があります。

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ハブは洗浄します。
フリーボディのラチェットのグリスアップはしますが、
ベアリングのグリスアップは必要を感じなかったので 今回はやりません。

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ところで、このシールですが向きが逆です。
U字溝が外に向く方向で取り付けないといけません。

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洗浄しました。

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組めました。

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G3ハブ(一応)32H 半コンペヨンロク組み結線ありです。
ヨンパチ組みは、反フリー側のスポークの長さが
CX-RAYに存在しないので無理でした。
さすがGP4最終型、かなり気持ちよく張れました。

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黒いシマノ11S用フリーボディがハブ体の年代と合わずミスマッチですが、
これはSL+時代のハブ体に
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パワータップのほうでG3の中身をコンバートしてくれるという
サービスを受けたハブです(たぶん)。

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ニップルは しんちゅうにしました。
お客さんの希望は「新品であれば材質は問わない」ということです。
ニップルの重量ですが、14番15番に関係なく 12mm長さの場合
しんちゅうニップルは72個78g、アルミニップルは72個28gで概算できます。
(ざっと計算するときはしんちゅうが1個1g、アルミが3個1gでもOKです)
14番ニップルのほうが穴が大きいので軽い、はずではありますが
72個程度では有意な差はありません。
そもそも ひとつのホイールに使うニップルの数自体
通常は せいぜい36個です。
このホイールの場合 32Hなので しんちゅうニップルの重量は34.6g、
もしアルミニップルなら12.4gとなり 約22gの軽量化となりますが、
とくに軽くは無い480gのリムを アルミニップルで組んだ場合の軽量化よりは
リムのハトメとニップルの間の電位差を気にしたほうが
いいのではないかと思い あえて しんちゅうニップルにしました。
もし初期型GP4で組むのであればアルミニップルにしていたと思います。

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オープンプロリムのパワータップハブホイールを組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから パワータップハブの後輪をお預かりしました。

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32H 15番プレーンロクロクイタリアン組み しんちゅうニップルで
スポークは ほとんど星のスターブライトです。

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ほとんど、というのは32本中30本は
スターブライト(スポークヘッドにH刻印)なのですが、
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2本だけ☆マークのステンレス(という一般名詞ではなくステンレスという名前のスポーク)
に なっていたからです。
たぶんスポークとびを補修したときに混在したのでしょう。
そうでなければ最初からです。

スターブライトというスポークは磁石にくっつく力が異様に強いはずなのですが、
これはステンレスと同じく磁石に対してピクリとも反応しない
現行の「名ばかりスターブライト」です。

スポークの磁性と 首のとびにくさは 私の経験上 間違いなく関係があります。
磁石に反応しない首下15番のスポークというのは
とびやすい条件が揃っていますので、先ほどの混在した2本も
補修の際にそうなったのだろうと思われます。

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あと、スポークの交差を編み忘れている箇所がありました。
上の画像は編んでいます。
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↑こちらが編んでいないほう

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編んでる
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編んでいない

編んでいない箇所はステンレススポークではなかったので、
補修の際に編み忘れたのではなく おそらく最初からです。

ところで このホイール、左右同径ラージフランジの
同径スポーク同本組みですが、
フリー側のテンションがそこそこ張ってあった(限界よりはずいぶん手前ですが)のに
反フリー側がヌルヌルでした。
あるいはこれが普通で、久しぶりに普通のホイールを触ったから
そう思うだけなのかもしれません。
どうせバラすので点検していませんが、
リムがフリー側に異常にずれているという可能性はありませんので
これがこのスポークと組み方の条件下での結果ということです。
先日組んだ ノヴァテックのラージフランジハブの前輪で
ディスクハブの前輪では通常しない反ローター側の結線をしたのも
そうですが、単にラージフランジのハブで組めば
カッチリしたホイールが組めるというものではありません。
左右同径同本組み以外したことが無い、
または それ以外の組み方や結線ハンダ付けなどに
一生 思い至ることがないという人には
ハイローフランジのハブを渡したほうが 多少マシな後輪になるでしょう。
ラージフランジのハブが剛性が高いホイールになる、というのが
単純に通用するのは大きなオチョコが無い場合であって、
片切りのトラックハブや ボスフリー(せいぜい8Sギヤ)ハブ程度であれば
重量増を勘案しても選択する価値はあるかもしれません。
というと、ディスクフロントハブのオチョコ量は大きくないだろ!と言われそうですが
フロントハブはオーバーロックナット寸法が100mmなので
フランジ幅の左右の寸法差の影響がリヤハブより深刻になります。
現代的な条件化でのリヤハブでは、総合的に勘案して
ラージフランジのハブがハイローフランジに勝ることはありません。
じゃあオチョコが無い通常のフロントハブならどうだ!と言われると
この場合は 剛性だけ考えると確かに良いのですが、
今あるハブやホイールのメーカーでラージフランジのハブが
ほとんど見られないことから、重量増を覆すだけのメリットが
考えられなかったものと見えます。
あと、前輪の組み方が「基本的にラジアル組み」になったのも
たぶん関係があると思います。
ラージフランジが生きてくるのは
組数がなるべく大きなタンジェント組みなので。
剛性が上がるなら重量増があまり嫌われないトラックハブの場合は、
むしろラージフランジのほうがスモールフランジより良い前輪が組めると思います。

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ニップルとハトメの間に ねじ止め剤が塗布されていました。
これのせいでニップルがリムに半ば接着されたようになっていて
ホイールをバラすのに手間取りました。

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ハブを洗浄、ベアリングをグリスアップしました。

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組めました。

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PROハブ32H 半コンペヨンパチ組み結線ありです。
カッチリ目に組んでほしいということなので その通りにしました。

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WH-RS81-C24-CLさん  

お客さんから RS81のWOホイールをお預かりしました。
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振れ取りとセンター出しをご希望です。
後輪にセンターずれ疑惑があるということでしたが
実際にずれていました。

前輪に1ヵ所 不自然に大きな縦振れがあったので
振れ取りの履歴の有無を伺ったところ、
やはり過去に触ったことがあるということなので
縦振れ取りからキッチリやり直しました。
それ以外は 少し振れていた程度です。

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カーボンWOリムの後輪をパワータップハブで組み換えました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんからカーボンWOリムの前後輪をお預かりしました。
前輪は点検だけですが、後輪はパワータップハブに組み換えをご希望です。

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ハブはBITEXかPOWER WAYか知りませんが、
リーフハブの兄弟です。
黒CX-RAYヨンゼロ組みなので、
反フリー側ラジアル組みはヌルい・・・と言いたいところですが
スポークテンションをカンカンに張ってあるので
もっとより良い組み方+そこそこの張りで組まれた後輪(結線無し)と比べても
ホイールの剛性は大差が無いかもしれません。
ニップルのねじ止め剤が強く、再調整の妨げになるほどで
丁寧にゆるめてバラすのに時間がかかりました。

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組めました。

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G3ハブ24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありです。
組み換え前と同じ黒スポーク+赤アルミニップルですが、
いずれも使い回したわけでなく新品です。
(赤アルミニップルは サピムの14mmからDTの12mmに変更)

スポークの選定はお任せということだったのですが、
銀スポークにした場合 前輪も色を合わせて組み換えるのを
ご希望だったようなので組み換え前と 同じ色にしました。

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バイクリボンの16mm幅のリムテープが付いていましたが、
端に寄って リム穴ギリギリのきわどい部分があったので
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ヴィットリアの18mm幅のものに交換しています。

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tb: 0   cm: 2

のむラボホイール2.5号を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール2.5号を組みました。
以前に書いたことがあると思いますが、
私はスポークテンションをあえてヌルくして
ホイールを組むことを まずしません。
ブルべに使うとか シクロクロス用だとか 乗り手の体重が軽いだとか、
そういう情報で変更するのは、スポークの太さと本数のほうです。
また、乗り心地うんぬんは タイヤ幅と空気圧で かなり調整ができます。

で、このフロントリムは18Hしか選択肢が無いので
DSC07142amx5.jpg
お客さんの体格を考えればCX-RAYではなく CXにしたいところなのです。
スポークの色が銀であれば CXを使って すぐに組めるのですが、
先日も書いた通り 在庫がありません。
組む直前に お客さんに伺ったところ
「黒スポークのほうがかっこいいよね?(※)」
と言われたので 色を重視して黒CX-RAYで組みました。
エボライトハブ18H 反ヌポークラジアル組みです。

DSC07143amx5.jpg
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後輪はエボライトハブ24H 黒半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

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先日組んだ材料が全く同じホイールとは
ほんのちょっとだけ味付けが違うので 混同しないように要注意です。


※私は別にどっちでもいいです

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ネダホイールのニップルを しんちゅうに換えました  

ネダのリムで組まれたホイールをお預かりしました。
DSC07120e.jpg
といっても過去に私が組んだホイールですが。
これは他のネダリムとは違う、ネダ・ユジーというモデルらしいです。

このリム、どうしたわけかアルミニップルが腐食して欠けるのです。
欠けた箇所は スポーク折れほどではない横振れが出るのですが、
これまで2度ほど 欠けたアルミニップルを
交換するということで対応していました。
が、 3度目ともなるとニップルを全交換したくなります。
私のほうからお願いしてニップルをしんちゅうに組み換えさせてもらいました。

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24Hの後輪なのですが、ニップルを全般的にゆるめて
ひとつずつ アルミをしんちゅうに交換していき
再び増し締めする、という手順を取ったので
リムとハブが完全に分離した瞬間がありません。
よって、私以外には どーでもいいことですが
この組み換えは「今日もホイー(以下略)」としてカウントされません。

ニップルが割れる原因ですが、
スポークテンションの多寡でないことは確かです。
リムの、ニップルとの接触点のザグリの角度が
ニップルと合っていないと思うのですが
このリム以外では見たことが無い症状なので なんとも言えません。

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回収したアルミニップルです。
表面が腐食していますが、
使用期間からすれば考えられないような早さです。
タイヤを外したときにリムの中から 水がたくさん出てきたことがあったので、
水はけの悪いリムなのかもしれません。
ちなみにリムはWOです。

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↑欠けているニップルは ひとつもありませんでしたが、
明らかにクラックが入っているものが 2つありました。

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これは以前に回収した欠けてしまったニップルです。

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ノヴァテックのディスクハブでホイールを組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC07123e.jpg
お客さんから ノヴァテックの
ディスクブレーキ用6穴ローターハブをお預かりしました。
床に転がすと真っ直ぐ前進します。
ということは 左右同径フランジということです。
(同径なのはフランジのふちであって、
ハブ中心からのスポーク穴の位置が左右で違っていれば
実効フランジ径は左右同じではないことになりますが、実効フランジ径も同じです)

フロントハブがD041、リヤハブがD042という品番です。
D041は「ディーゼロよんいち」なのですが、
DO41「ディーオーよんいち」で
検索しても そこそこ引っかかります。

DSC07125e.jpg
まずは前輪から。
リムはレイノルズのDV46UL/Tです。

DSC07127e.jpg
D041ハブ20H 黒全コンペヨンヨン逆イタリアン組みにしました。
ディスクフロントハブ程度のオチョコ量では
半コンペ並みの左右異径組みは しないほうがいいと思われるのですが、
20Hハブではヨンロク組みができないので 半コンペにしたほうが良かったかもしれません。

このハブのフランジ径はパワータップのG3と同じくらいですが、
28Hの真の最接線組みでヨンパチ組みがギリギリ解禁できるように、
20Hの真の最接線組みでヨンロク組みにすることも考えました。
(逆オチョコなのでロクヨン組みですが)

またはコンペ/チャンピにすれば 半コンペよりは
スポーク比重の左右差を少なくすることもできます。
(全コンペより重たくなりますが)

と、色々考えた結果 結局「ふつーの前輪」を久しぶりに組んでしまったわけですが、
反ローター側がややヌルかったので 結線はしました。
お客さんには「結線が必要だと思ったら やります」と言ったのですが、
落としどころが この組み方になる予感が最初からあったからです。
24Hロクヨン組みなら結線はしていません。
また、このハブが ある程度以上の寸法差のローハイフランジなら
やはり結線はしなかった、と言うより せずに済んだと思います。

DSC07126e.jpg
このリム、座屈だかブレーキ熱だかで破損しているのですが
お客さんのほうでカーボンを盛って直しています。
シクロクロスでしか使わないということなので ホイール組みを承りました。
私はホイールの回転バランスについて あまり神経質なほうではないですが、
さすがにここまで盛ると 高速の下りで前輪がうわんうわんと暴れそうです。
そういう使い方はしないということですが、本当にやめてください。

なぜか お預かりした時点では「ブレーキゾーンが盛ってあるということは
ホイールが異常に組みにくいはず」ということに気が付きませんでした。
気が付いたところで断ったりはしませんが、
めっちゃ組みにくかったです。

DSC07128e.jpg
つづいて後輪。
のむラボホイール2.5号のリムで組みました。

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24H 黒半コンペヨンロクJIS組み結線ありです。

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レーシングゼロさん  

お客さんから フロントハブのベアリングの径が
リヤハブより小さくなった 最新型のレーシングゼロをお預かりしました。
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なぜわざわざ冒頭でホイールの年式について触れているのかというと、
例の件が起きたからです。

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お客さんのほうでハブのグリスアップをしようとしたところ、
右エンドナットが先に外れてしまい シャフトの右端をつかんだところ
ナメてしまったということです。

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私が左右から5mmアーレンキーを突っ込んだところ、
やはり右側が 先にゆるみました。
ハブシャフトを交換していいということなので、
荒事ありなら 外す方法があるので

DSC07061amx5.jpg
左エンドナットを ゆるめることができました。

DSC07062amx5.jpg
このフロントハブシャフトですが、
ごく最近 出たばかりで、しかも本来 消耗品ではないにもかかわらず
当店の「常備を努めるべきパーツ」に認定されたという
不名誉を受けたスペアパーツです。
新ボーラのそれとは違い 3つのパーツがバラバラの状態なので
組み立てますが、シャフトとダストキャップの関係は圧入です。

DSC07063amx5.jpg
両側から5mmアーレンキーで締めこむと、
また左エンドナットのほうが強く食いつくかもしれません。
なので、まずは右エンドナットとハブシャフトを
しっかり締めこむことにします。
また、ねじ山に 接着に近い強度のねじ止め剤を差しています。
そのときに14mmハブスパナでグッと締めこむと
つかみ面に組み跡が付くのが問題です。

私も今までは ハブスパナを2枚横に並べて締めこんでいたのですが、
DSC07065amx5.jpg
つかみ面の幅ちょうどになるまで削いだ
14mmのスパナを ここだけの専用工具として作りました。
上の画像のような感じに削っています。
と思ったら 削ったのは画像にある側の反対側でした。
いやーうっかりしていたわい。

DSC07067amx5.jpg
というわけで、組み跡を付けずに右エンドナットを締めこめました。

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リヤハブのロゴが正向きだったので、
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お預かりしたときには逆向きのロゴだったフロントハブを
シャフトを入れる側を変えて 正向きのロゴにして組み直しています。

点検ですが、ほぼ問題無しでした。

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アサルトSLGさん  

お客さんから アサルトSLGをお預かりしました。
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点検しましたが、言うこと無しです。
センタードンピシャ振れほぼ無しでした。
困ったな、書くこと無いぞ。

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スワールリップだでよ

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シリアルナンバーがHZ始まりだでよ(→こちら

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WH-9000-C50-TUさん  

お客さんから シマノのC50のカーボンチューブラーホイールをお預かりしました。
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ペダルを強く踏み込むとシュータッチするようです。
オプトバルは たった7本のスポークで
反フリー側のスポークテンションの総和を分割担保しているので、
右ペダルを上死点から踏み下ろしたときに
シュータッチするほどたわむのは仕方ありません。

と言うわけにもいかず、見させてもらいました。
リムとシューの間隔を詰め詰めで使っているというわけでもありません。

リムがフリー側にずれている方向でセンターずれがありました。
これは、リムがセンターに来るまでは
一方的に反フリー側を増し締めできるということなので
非常に都合がいいのですが、
よく見るとフリー側もそこそこヌルいです。

というわけで一旦フリー側を増し締めして
元の状態以上に思いっきり センターをずらしてから
反フリー側の増し締めでセンター出しをしました。
リムが最大にずれている状態と、
作業前後のスポークの張りの違いも
お客さんにも見てもらっています。
シュータッチが無くなったかどうかは分かりませんが、
もがいたときのホイールの変形が かなり減るのは確かです。

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F6Rさん  

お客さんから F6Rをお預かりしました。
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リム幅とタイヤ幅の関係から チューブラータイヤを剥がすことなく
センターゲージを当てられたこと、
あと外出し汎用ニップルなので タイヤを剥がさずに点検できました。
前輪はあまりどうということも無かったのですが、
後輪が左右ともに振れています。
なにか乗り手自身にも思い当たるような単一の理由
(こないだ石を踏んだとか溝にはまったとか落車したとか)で
振れがあるときは 片側に1ヵ所 目立つ振れがあるだけ、
という場合が多いですが、これは左右に細かく横振れがあるので
そこそこ酷使したようです。
横振れありの、整備する前の状態で 暫定センターがずれていましたが
どこで取っても リムがフリー側にずれていると判定されるので
全般的にセンターずれがあることは間違いありません。

しかしそんなことより私を心胆寒からしめたことは もっと別にありまして
「そういえば○○さん(このお客さんの知り合い)のホイール、
もう組めたのかな?」という質問でした。
いやー世の中は狭いですね。このホイールのお客さんと
○○さんが お知り合いだったとは。
「ももも もうすぐですよ」と答えましたが
そうして出来たのが直近で組んだ のむラボホイール2.5号なのでした。

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EA90エアロさん  

お客さんから EA90エアロをお預かりしました。
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私は、スポークのエアロ効果というものを
ホイールの性能においてそれほど大きな要素だとは思っていません。
不確定要素が少なく 空力が重要なトラック競技においては別ですが。
(ラジアル組みの前輪が丸スポークであった場合、
エアロスポークであった場合と比べて
ロードレース→レースの順位に反映されない
トラックレース→記録に反映されそう
ということです)

私がエアロスポーク、例えばCX-RAYに期待しているのは
(伸張方向の塑性変形こと)うにょーんが
同スポーク比重の丸断面スポークと比べて
スポークの形状と加工硬化ゆえに起きにくいことと、
ニップルを回したときのスポークの供回りが工具によって
押さえやすいという 2点だけです。

CX-RAYは空力が優れているのでオススメです!
と 私が言ったことは たぶんありません。

最近のシマノホイールなどにも採用されていますが、
丸断面スポークであっても 供回り押さえ用の扁平加工が
ニップル近くに少し設けてあるようなスポークがあります。
仮に、CX-RAYと同比重のレーザーやレボリューションで
そのような加工がしてあり 供回りが容易に押さえられて
且つ 耐うにょーん性能が
CX-RAYと同等な丸断面スポークがあったなら、
それは私にとってCX-RAYと同じようなスポークなので
価格しだいではそちらを使う可能性もあるということです。
まあ存在しないからCX-RAYを使うのですが。

何が言いたいのかというと、丸断面のストレートスポークで
そこそこカッチリ張られた完組みホイールは
私が触るころにはニップルのねじ止め剤が うっとうしいほどに効いており
さらに新品で無い場合 ニップルの歯周ポケットに細かい砂を噛んで
スポークとニップルが癒着しかけているような状態もありうるので
エアロスポークであった場合と比べて著しく整備性が悪いということです。
EA90(ふつう)とかROVALのホイールとかテメーラのことだよ

今回のEA90エアロは、扁平スポークなので整備がしやすくていいですね。
しかも、前後輪とも 振れ取り作業は ほとんど無しでいけました。

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今回のメインはベアリング交換です。
R4ハブ(R4SLではない)なので 鉄球ベアリングです。
とくにフロントハブがゴリゴリなので ベアリングを外して見ましたが
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この通り終わっていました。

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リヤハブはフロントハブほど傷んでいる感触は無いですが、
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気持ちよくベアリングを全交換しました。
フロントハブ体の左右と リヤハブ体の反フリー側が6901、
リヤハブ体のフリー側と フリーボディ左右が6902というサイズだったので
6901と6902が3個ずつということになります。

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フリーボディのベアリングのサイズですが、
シマノ10S専用フリーボディ(9Sはスプラインの高さが邪魔をして付かない、
11Sは深さが足りないので付かない)だから 6902だったのであって、
他のR4用フリーボディでは サイズが違う場合もあります。

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RC50のリムで前輪を組みました  

シマノPROのRC50リムで前輪を組みました。
DSC07116e.jpg
6600アルテグラの前後24Hハブで組まれている
完組みホイールのリムですが、
片方 熱ダレでダメになったので
生き残ったほうのリムで前輪を組んでほしい、ということです。

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エボライトハブ24H CX-RAYヨンヨンイタリアン組みです。
タンジェント組みなのは お客さんの希望です。

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ところで このリム、穴振りが この世の大多数のリムと逆になっている
(このブログでいうところの)逆リムです。
しかも穴振りがきつく、穴振り方向と逆にスポークを向けようとしても
ニップルに通したスポークが リム直下より向こう側に行きません。
一応の穴振りがあっても、逆に組んだり
2:1組みをして部分的に穴振りに逆らうことができるリムもありますが
これは到底無理です。
当然、仮組みのときに強烈な違和感を感じたので
左落としで通していたスポークを 右落としに変えて イタリアン組みをしました。

RC50のリムを組むのは初めてではないのですが、
そのときに逆リムだった覚えが無いので調べてみたところ(→こちら)、
WOリムの場合は正リムだということが分かりました。
(リンク先の 組み換え前の画像をよく見てみると 正リム)

吊るしの汎用リムで逆リムといえば コリマが思い浮かびますが、
このRC50のリムの化粧カーボンはコリマそっくりです。
ただ、外周側の形状や リム内部の仕上げを見るに
コリマということはありえません。
そもそも価格からして コリマではありえないのですが。

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のむラボホイール2.5号の前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール2.5号の前輪を組みました。

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のむラボホイール2.5号のフロントリムは 18H仕様のみです。
なのでCX-RAYではなく CXで組みたいこともあるのですが、
エボライトハブのフランジには 扁平スポーク用のスリット加工が無いので
Tniのカーボンフロントハブ(18H仕様のみ・スリットあり)と
CXスポークで組もうかなと思っていたところ、
このホイールに必要な長さを切り出せる範囲の
黒CXの在庫が問屋さんに無かったので
エボライトハブ18H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みとしました。

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ZIPP202リムでパワータップの後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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202リムでパワータップの後輪を組みました。

DSC07105amx5.jpg
エリート+ハブ24H 黒半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

リム外周側の穴が ニップルワッシャーを入れられる径ではないのですが、
このリムは内蔵ニップル仕様なので問題ありません。
(汎用ニップル+ニップルワッシャー無しで
ZIPPのリムを組むのは かなり気を遣います)

DSC07102amx5.jpg
リムの中に明らかに何か異物が入っていたので、
振ってみたところ 赤いものがボロボロと出てきました。

DSC07103amx5.jpg
指で押すと潰れます。
これがリム内部のバルーンに引っかかって除去しきれなかったので

DSC07100amx5.jpg
バルーンを掻き出すジグ(手製)を使って
DSC07101amx5.jpg
バルーンも ほとんど掻き出しました。
この作業は ホイール組みより時間がかかっています。

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レーシングゼロ 2WAY-FITさん  

お客さんから レーシングゼロをお預かりしました。
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DSC07073amx5.jpg
フロントハブの回転はスムーズなのに
リヤハブの回転がゴリゴリしているので
後輪のみCULTにしたものの まだ何かゴリゴリしている、
ということです。
フリーボディの中のベアリングが
2つとも(とくに奥側が)傷んでいたので交換しました。
ハブ内のCULTのワンを 再度 圧入工具でグッと押してみました。
あと ここには書けませんが
お客さんに断りを入れて 見ている前で
あるパーツに不可逆な加工をして組み立てたところ
ゴリゴリ感が ほぼ無くなりました。
パーツの洗浄は もちろんしています。

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フリーボディの爪起こしバネが変形していたので 交換しました。

点検ですが、後輪にそこそこのセンターずれと横振れがありました。

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WH-9000-C24-CLさん  

お客さんのお父さんから 9000のWOホイールをお預かりしました。
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お客さんは遠方にお住まいですが、いつもお父さんが代理で持って来られます。
前輪のハブの回転に濁りがありましたが、
ハブのオーバーホールをご希望なので 前後ハブともバラします。

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そんなに汚れてはいませんでした。
パーツの交換も必要ありません。

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リヤハブのフリー側が黄信号かなと思ったのですが

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DSC07050amx5.jpg
ボールレースを洗浄したところ
虫食いの兆候が全くなかったので 問題無しです。

DSC07046amx5.jpg
DSC07045amx5.jpg
後輪のセンターが大きくずれていました。振れも そこらじゅうにあります。
リムがフリー側に寄っていますが、
横振れが検知される箇所が ほとんど全て反フリー側のスポークのニップルだったので、
反フリー側のニップルだけがゆるんで リムがフリー側にずれたような感じです。
そのゆるみの量がまちまちなので 振れが出ているわけですが、
丁寧に潰していくと きれいに直りました。
ほぼ増し締めだけで調整したので
明らかにタレていたスポークテンションも適正になっています。

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コスミックエリートさん  

お客さんから コスミックエリートをお預かりしました。
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後輪がひどく振れていて、センターずれもずれていました。

DSC07076amx5.jpg
リムに凹みが1ヵ所ありました。
上の画像、EとNの間あたりの横です。
DSC07078amx5.jpg
修正しました。
実際にタイヤを付けて、乗りながらブレーキシューを当て利きしたところ
ブレーキの感触に現れなかったので これでいいかと思います。

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ゾンダさん  

お客さんから ゾンダをお預かりしました。
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DSC07089amx5.jpg
ひとつ前の記事とは 別のゾンダです。
スポークが細くなって 軽量化のほうに特性を振っています。
しかも後輪は左右異径スポークです。

ハブの玉当たりが前後輪とも絶妙でしたが、
これはお客さん自身でオーバーホールしたそうです。

振れはほぼ無し、センターもばっちりなので
ほとんど触るところがありませんでした。

「キャノンデールに乗ってるでしょ。たぶん黄緑色の」と言い当てたのですが
今回は お客さんにタネがバレてしまいました。

category: のむラボ日記

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ゾンダさん  

お客さんから ゾンダをお預かりしました。
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DSC07087amx5.jpg
前輪は お客さん自身で振れ取りをしたのでセンターずれがたぶんあります、
ということでしたが 大して ずれていませんでした。

後輪のスポークテンションが甘かったので左右ともに張りました。
扁平スポークの向きが あっちこっちに回っていたのを直しましたが、
これはスポークテンションを張ることで かなり起こりにくくなります。

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のむラボホイール5号の後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール5号の後輪を組みました。

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エボライトハブ24H ヨンロク組み結線ありで

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スポークはフリー側がサピム リーダー2.0mmプレーン、
反フリー側がCX-RAYなので「半リーダー」です。

category: のむラボホイール

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のむラボホイール2号の前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール2号の前輪を組みました。

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エボライトハブ20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みです。

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のむラボホイール2.5号の後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール2.5号の後輪を組みました。

DSC07055amx5.jpg
エボライトハブ24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありです。

category: のむラボホイール

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