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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

ENVE1-45リムの後輪を組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから ENVEの1-45リムで組まれた後輪をお預かりしました。

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ソウルコザックの20Hハブ 全黒CX-RAYヨンゼロ組みです。
反フリー側のスポークが たゆんたゆんでヌルいのですが、
実際「なんか走らない」ということなので 組み直すことになりました。

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ソウルコザックは ポーランドの削り出し飛び道具系メーカーですが、
これは後期型のハブで、前期型よりも やや重たくなっています。
前期型はtuneのリヤハブに匹敵する超軽量ハブでしたが、
作りが ちょろこく ベアリングの傷みも なぜか早い(※)ので
ハブ体そのものが改良されています。

※クイックの締め付けでハブのエンドが圧縮される量が
大きいのが 関係している気がします。

結果、作りは多少マシにはなりましたが ちょろこいことには変わりなく
常用には向いていないハブです。
お客さんは、このホイールをレース本番と
その直前の練習くらいにしか使わないので その点では問題なさそうですが。

ちなみに、後期型のハブは リーフリヤハブと だいたい同重量です。
リーフハブも、ベアリングサイズが
エボライトハブより小さいので(6802が4連)、
エボライトハブより ちょろこい作りであることは否定しません。

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逆穴振りで組まれていました。
この後輪のスポーク長さを計算したのは、実は私です。
持った軽さ重視ということでヨンゼロ組みにしたのですが
やはり私が組み直す結果になったか。うーん。
このリムは逆穴振りで組んでも とくに問題ないリムですが、
だからといって わざわざ逆リム扱いしたわけでは無いはずなので
こういう間違いをしてはいけないリムでも いずれやらかすことになります。

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経年使用で出る向きとは逆のセンターずれあり、
ふふふ、修行が足りんな。
ここから、フリー側の増し締めだけで センターを出すことは
出来そうですが、大化けはしないので 組み直します。

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ヨンゼロ組みから ヨンヨン組みにします。
お客さんの体重が40kg台(具体的は聞けませぬ)なので
それで結線すれば なんとかいけそうです。
フリー側10本のスポークは使い回すので
ヌポークと反ヌポークに分けていますが、
ヌポークが1本曲がっていたので交換しました。

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組めました。
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全黒CX-RAY 20Hヨンヨン組み結線ありです。

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↑リムとハブの重量です。

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のむラボホイール1号(習作)を組みました  

のむラボホイール1号を組みました。
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個人的な お勉強用の習作です。
といっても 理に走りすぎたり 奇をてらったスペックにしたわけではありません。
むしろ普通も普通、のむラボホイール プレーン味です。
まずは前輪から。

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ブラッックハブ20H 全コンペ反ヌポークラジアル組みです。

ブラッックハブは フロントハブがノヴァテックの291、
リヤハブが482・・・ではなくその後継の482SLで、
両エンドナットが黒になっていて ロゴなどが一切無く
フランジ穴がエアロスポーク用のスリット穴なのが
Tniのハブと異なる点です。

Tniのエボハブが291と482、
エボライトハブが291SLと482SLに相当するので
ブラッックハブはフロントがエボハブ相当、
リヤハブがエボライトハブ相当ということになります。
30ペア限定のスポット入荷品でしたが、
この前輪を組み終えた時点の在庫がフロントハブ6個、リヤハブ3個で
フロントハブのほうが多いので 在庫の調整を兼ねて
ブラッックフロントハブを使っています。

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後輪も組みました。

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エボライトハブ全コンペヨンロク組み結線ありで

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前後輪とも 紫アルミニップルにしています。
前後輪のスポーク全てが DTコンペの20/24Hですが、
しんちゅうニップルを使うとか 後輪をチャンピ/コンペにするとか
スポークの本数を増やすとかしない限りは
これがアルミリムの のむラボホイールで 最も重いスペックとなります。

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ヴィットリアのリムテープ21gを含めて・・・

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↑前輪です。今回のフロントハブはエボハブ相当なので、
エボライトハブの場合は 17g軽くなります。

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↑後輪です。
今回のホイールは ある事情により
マヴィックのアクシウムよりも軽い必要があるのですが、
そのアクシウムは純正のリムテープを装着済みの状態で
前輪が838g、後輪が995gでした。

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のむラボホイール5号の前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール5号の前輪を組みました。

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エボライトハブ20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みです。

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先日組んだ 後輪だけのご注文分の完成の連絡をしたところ、
お客さんから「やっぱり前輪も欲しい」ということになり 相方を組みました。

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のむラボホイール1号の後輪のハブ体を交換しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから のむラボホイール1号の後輪をお預かりしました。

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スプロケットより内側にチェーンを落とし、
フリー側のスポークが曲がっています。

これ以後 フリーボディの回転がシブくなったことについて
お客さんいわく「チェーン落ちのショックで
ハブベアリングが傷んだのでは」とのことですが、
原因は合ってますが 理由は違います。

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↑チェーン落ちで ハブ体のフチが曲がったので
フリーボディが回転すると擦るようになったためです。


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↑ここ
フリー側のスポークの交換だけであれば ホイールの半バラしで済みましたが、
ハブ体を交換しないといけないので
結線している反フリー側は お引っ越し不可能、
よって 完全バラしからの組み直しになります。

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組めました。

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組み直し前と同じく
エボライトハブ24H 半コンペヨンロク組み赤アルミニップルです。
結線は あとでやります。

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リヤハブのうち フリーボディは使い回したので
交換したのはリム・リムテープ・フリーボディ以外の全てです。

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レイノルズの58の後輪を組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから レイノルズの58チューブラーの後輪をお預かりしました。
ダンシングやペースアップのときにトルクをかけると
シュータッチをするとのことで、組み直しをご希望です。

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先日のアタックと同じ傾向ですが、リムが 反フリー側に寄っていました。
アタックのときは メーカーの出荷状態から触ったことが確かですが、
これはどうだか知りません。

ただ、レイノルズの吊るしで これだけずれるというのは考えにくいので
増し締めしやすい反フリー側偏重で あとから触ったと思われます。

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丁寧にバラしていった最後のニップルです。
スポーク長さは 長めでした。
と書こうと思ったのですが、これは反フリー側なので
ホイールセンターを出せば あと2山ほどは引っ込むはずです。
まあそれでも やや長めなのですが。

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組めました。

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エボライトハブ20H 黒半コンペヨンヨン組み結線ありです。

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元のハブはDT製のストレートスポーク仕様のハブで、
ハブフランジが 同じくDT製のパワータップGSと同じ形状です。
DTのフリーボディ、シマノ純正とスプラインの初期位置が少し違うので
純正または ほぼコンパチブルの後輪と入れ換えると 変速調整が必要になります。
エボライトハブ(ノヴァテック)は ほぼコンパチブルと言っていい程度です。

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センタードンピシャです念のため。

ところで このリム、58mm高のリムとしては軽い部類になるのですが
ワイドリムであることも勘案すると 非常に軽いと言っていいと思います。
実測重量をあげたりは せんけどな!←うわこいつかんじわるい

















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オ待タセシマシタ!

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コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!
↑やーめーろー!

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レーシングゼロのリムを交換しました  

お客さんから レーシングゼロの前輪をお預かりしました。
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この仕様のレーシングゼロで 色の展開が
ブライトラベルとダークラベルのものは2010年モデルからですが、
この色は 2014年に追加された「レッドパッション」という色になります。

振れ取りをご希望でしたが リムがポテチ状態なので不可能、
リムを取り寄せて交換することになりました。

ブライトラベルは 白フランジハブ/黒スポーク/黒リム/ブライトラベル
ダークラベルは 黒フランジハブ/黒スポーク/黒リム/ダークラベル
レッドパッションは 白フランジハブ/赤スポーク/黒リム/ブライトラベル
なのですが、ただ1点の例外があります(後述)。

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スポークは固着予備軍が多く、ゆるめるのに苦労しました。
16本中2本は完全固着だったので スポークも交換します。
外せたスポークのねじ山は パリパリ系ねじ止め剤のカスまみれだったので
洗浄しています。

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ベアリングはUSBですが、ボールレースは黒でした。
ホイールをバラす前に ハブの玉当たりを見たところ
虫食いのようなカジリ感がありました。

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ハブのオーバーホールもしています。

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↑画像左がシャフト奥側(右側)、
画像右が玉当たり調整ナット側(左側)ですが
左側のほうが 磨耗が進んでいます。
ハブに圧入されたワンに工具をかけて、
再度 圧入の力をかけたところ 明らかに圧入が進みました。
これは憶測ですが、リムのブレーキゾーンの使用感に対して
ボールレースがあまりにも減っていないので、
ボールレースの交換履歴があるのではないでしょうか。
年代からしても、このレーシングゼロは 銀ボールレースのはずなのです
(レッドパッションでなければ 黒ボールレースは ありえますが)。
ワンを再度押したハブ体にパーツを組み付けて 玉当たりを見たところ、
当初あったカジリ感が無くなりました。
玉当たり調整ナット側(左側)の ワンの圧入が甘く、
ほんのかすかに斜めになっていたので
カジッた感触があったのでは、と思われます。
当初 虫食いを疑ったくらいなので。

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組めました。

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このリムはステッカー無しの仕様で、
お客さんの希望により ブライトラベルを貼っています。

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元のリム、ニップルが固着していて
どうしても ゆるまないのが 2ヵ所ありました。

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ダークラベルは グレー地に黒文字で 赤フルクラムのロゴ、
ブライトラベルは 白地に黒文字で白フルクラムのロゴですが、

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レッドパッションのラベルは
赤フルクラムのロゴで あとはブライトラベルと同じ、
という専用仕様です。

ところが スペアパーツとして供給があるのは
ブライトラベルのとダークラベルのステッカーのみなので、
これを貼るしかありませんでした。

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EC90エアロのリムとパワータップハブでホイールを組みました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから EC90エアロの後輪をお預かりしました。

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このホイールに大きな不満があるわけではないそうですが、
体重60kg台のお客さんが使ってもシュータッチするとのことです。
リム幅が広いのも理由のひとつだとは思いますが。
このリムと、パワータップのハブでの組み換えを ご希望です。

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組めました。
EC90エアロのリムとパワータップのG3ハブの組み合わせで
ホイールを組んだことは無いですが、
EC90のリムや G3ハブでホイールを組んだことはあるので
スポーク長さは すぐに出せます。

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G3ハブ20H 半コンペヨンヨン組み結線ありです。

余談ですが このハブ、某ショップで買ったら 代理店サイトの直販より
5000円も高かったことに あとで気付いたとのことです。

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SILCAの横カム仏式ポンプヘッドを買い占められませんでした  

昨日、シリカの横カム式ポンプヘッドがステンレスじゃなくなるぞ
問屋さんに2個だけ残しておいたぞ と書きましたが、
やっぱり買い占めてやるぜ フヒヒと思い
問屋さんの発注サイトを見たら完売していました
というか ポンプヘッドそのものが商品リストから消えています。
やはり廃版なのでしょう。
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問屋さんの発注サイトの残数は ここしばらく毎日チェックしていましたが、
ほとんど動かなかったのに たとえ2個でも急に売れたのには
なにか原因がありそうです。
ステンレスじゃなくなることが どこからかバレたのでしょうか。

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アタックさん  

お客さんから レイノルズのアタックをお預かりしました。
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スポークテンションが抜ける(ゆるむ)ので
振れ取りをしてたら わけがわからなくなった、とのことです。
レイノルズの後輪ですが、ニップルゆるみが頻発します。
一度完全にバラし、ニップルを脱脂洗浄して
スポークのねじ山に ねじ止め剤を厚めに塗布してから
張り気味に組んでも やっぱりゆるんだことがあります。

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リムが反フリー側に思いっきりずれていました。
こうなった経緯と気持ちは分かります。
フリー側のニップルは ほとんど回せないほど固いのに、
反フリー側はスルスルと増し締めできるので
センターゲージが無いと こういう結果になりがちです。
あと、縦振れも出ていました。
一旦 反フリー側のニップルを2周ゆるめ リムをフリー側にずらしてから、
縦横振れ取りと フリー側の袋小路までの増し締めをして

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反フリー側の増し締めで センター出しをしました。

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フリー側のテンションが袋小路で センタードンピシャ、
よって どれほど反フリー側がヌルかろうが これ以上は張れません。
こんな前時代的な組み方をしている レイノルズが悪いのです。
反フリー側のテンションは、お持ち込みの状態より
ややヌルい程度に落ち着きました。
センターずれを解消したうえでのことなので 上出来です。

昔のレイノルズだと、反フリー側ラジアル組みであっても
フリー側がコンペ/反フリー側がエアロライトで
半コンペと同じスポーク比重差の
左右異径組みをしていたこともあったのですが。

反フリー側のニップルにのみ、普段は使わない かなり強いねじ止め剤を塗布しましたが
絶対にゆるんでこないとは断言できません。やれることはやったつもりです。

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LWCの後輪を組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
遠方から来られた お客さんが
具体的に どこから来られたのかは
基本的に あまり書かないようにしていますが、
今日は三重県から 別件で3人のお客さんが来られました。
すげえ偶然。
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四日市市のお客さんから、のむラボホイール1号の点検をお持ち込みされましたが
リムの交換が必要だったので リムのお引っ越しで交換しました。
この件は 今日もホイー(以下略)。の ノルマは満たしません。

つづいて 津市のお客さんから キシリウムの点検をお預かりしました。
画像は撮っていませんが 前後輪ともセンターずれあり、
振れ取りの履歴は とくに無いとのことなので
前輪のセンターずれ(後輪より大きかった)は
出荷時点からということになります。

最後に
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菰野町のお客さんから LWCのホイールをお預かりしました。
前後輪とも ほぼ振れ無し、後輪はセンタードンピシャで
前輪は なぜか大きくずれていました。

後輪ですが、リムは間違いなく軽いものの
登りに限定しても ボーラのチューブラーより
間違いなく「走らない」とのことです。
実際にいつも練習する峠のタイムにも それがはっきり出ているそうで、
私が「ボーラ35は よく出来たホイール」だと言ったら
リム高は35ではなく50のほうでした。
このリム、300g未満は確実であり
ボーラ50よりも35よりも 間違いなく軽いはずです。

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前輪は16H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組み、
後輪は20H 黒CX-RAYヨンゼロ組みです。

スポーク数を むやみに減らして総合性能を下げてしまうのは
シマノホイールと同様ですが、シマノですらやらない左右同数スポークの
反フリー側ラジアル組みをやっているので 理屈のうえでは それ以下です。
フリー側が しっかり張ってあるのに
反フリー側は うにうにとたわみますが、
センターが出ている以上 ほとんど手出しができません。

バラして組み直していいとのことなので

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バラしました。やっぱり 軽いリムですが、
重量の割りには張れるリムだということも書き添えておきます。

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組み直しました。

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リーフハブの兄弟ハブ20H 黒半コンペヨンヨン組み結線ありです。
半リーダーにしようかどうか迷いましたが、
お客さんの体重と使い方から考えて 半コンペにしました。

あとこのハブ、セラミックベアリングが入っていましたが
セラミック球の硬さに負けてボールレースがカジッた
特有のゴリゴリ感が出てしまっていたので
ハブの左右と フリーボディの手前と奥の 4つのベアリング全てを
同サイズの鉄球ベアリングに交換しました。

安物のセラミックベアリングは 鉄球ベアリングよりも かえって低寿命ですが、
初期の回転性能に限っては ずば抜けて軽い・・・というわけでもないので
やる意味はあまり無いように思います。

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ニュートロンさん  

お客さんから ニュートロンをお預かりしました。
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まずは前輪から。
長期間放置していたバイクのレストアの一環です。
センターがずれていないという確証が無いホイールで
ブレーキのセッティングをするのが 嫌だったりするので、
これを直さないことにはワイヤー交換なども進みません。

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シールの外に純正グリスが漏れ出していました。
ハブ胴のグリスホールから グリスガンで充填すると こうなります。
かなり黄ばんでいますが、グリスを「油を含んだスポンジ」だとすると
この状態は そこから油分が抜けてスポンジだけが残っているようなものです。
パーツクリーナーを噴いたところ 粘土のカタマリのように
ポロッと簡単に落ちました。

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ハブ胴のグリス溜まりのグリスも、外側ほどではないですが変色しています。

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洗浄~
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再組み立て~

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前輪にしては えらくずれています。
付け加えるなら、カンパニョーロの前輪にしては えらくずれています。
横振れが皆無なので、センターゲージ無しでの
振れ取りをしている可能性が高いです。

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センターを出しました。
ダストキャップをかぶせていないのは、
かぶせてしまうと左右の判別が出来なくなるためです。
玉当たり調整 割り入りナットがある側が左側です。

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ダストキャップをかぶせる前に、ハブ胴のグリスホールのフタを
「右から見て文字が正方向」にしておけば
今後は これが左右の根拠になりますが、
それ以前に フロントハブシャフトを通す段階で左右の区別をしています。

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↑これはリヤリムです。
反フリー側のスポークのリム穴が 角っこギリギリなので
分かると思いますが、オフセットリムです。
バルブ穴の位相を右から見るとカンパニョーロ、
左から見るとニュートロンとなっていて、
対岸の位相では それが逆転しています。
バルブ穴の位相が 右カンパニョーロかどうかはランダムですが
対岸の位相でラベルの向きを逆貼りしているのは 必ずそうなっています。

これをフロントリムでも合わせると・・・
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↑こうなります。
これを根拠にフロントハブシャフトを通し、
ダストキャップをかぶせる前にグリスホールのフタの向きを決めました。
実際はバルブ穴の位相のラベルで判別できるので、
グリスホールを まじまじと見る必要はありません。

前輪に付いているホイールマグネットの左右は、
お預かり時点とは 逆になりました。

これで、前後輪の向きが揃ったということにしますが
DSC03195msn.jpg
ウルトラリニアジオメトリーのステッカーが前後で向きが違うううう!
これよりはバルブ穴直下のステッカーの向きのほうが
根拠として強いと思うので 今回はこれで行きます。

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つづいて後輪。

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リヤハブと、フレームの後ろ三角に 謎の青いカスが
飛び散って張り付いていました。
ローラー用タイヤの削れカス?かもしれません。
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時系列飛ぶけど あふたー

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ハブの内部を

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洗浄しました。
先日のレーシングゼロの後輪など、
フリーボディのラチェットの山の中央に
バネがあるため爪がかからないことによる
「磨耗しない痕」が経年使用で出ますが
これは それほどでもありません。あまり使っていないのでしょう。

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フリーボディの爪起こしバネが曲がっていたので 交換しました。

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リムが うっすら反フリー側にずれています。
仮に このずれの量を「マイナス1」とします。
経年使用でずれる側ではないので元からずれているか、
あるいはセンターゲージ無しの振れ取りをしたかでしょう。
これの修正だけであれば片側偏重の増し締めで済みますが、
明らかにテンションが低いので

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まずは フリー側だけを張りました。
センターずれの向きが逆転しつつ 量も増えていますが、
このずれの量を「プラス3」とします。
マイナス1からの移動なので 4移動したことになりますが、
ニップルを回した量は だいたいちょうど1周くらいになります。
一応 完成しているホイールを さらに1周回せたということで
そもそものヌルさが伝わるかと思います。

とにかく、フリー側のニップル1周あたりのリム移動量は 4ということです。
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そこから、センターを出しました。
リムの位置はプラスマイナス0です。
プラス3から0への移動量3ですが、反フリー側のニップル半周ほどで出ました。
つまり、反フリー側のニップル1周あたりの移動量は 6ということになり
フリー側の1.5倍くらいというのは 経験上の感触とも合致します。
リムの移動量の数値はテキトーに決めただけですが、
ニップル1周当たりのリムの移動量が左右で違うことは 間違いありません。

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フリーボディのスプラインのイモネジを外すと、
そこがグリスホールとなり フリーボディ内部のグリスアップが出来ます。
この機構があったうえで、フリーボディ内部のベアリングを
片側のみのシールで 内側に開放しておくのは意味があると思いますが
現行のフリーボディのベアリングが片側シールなのには
デメリットしかないように思います。
汎用サイズのベアリングなので、
両側非接触または接触式のベアリングに交換することは可能ですが。

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スパイダーアーム式のカンパニョーロ10Sスプロケットには、
バテッド入りの やや厚いスペーサーが2枚ありますが
これらは厚みが異なります。
ロー側のカタマリギヤ←薄いバテッドスペーサー
←次のカタマリギヤ←厚いバテッドスペーサーの順が正解です。

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これを間違うと、スプロケットの歯の間隔が
均等ではなく疎密になり 変速が狂います。

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それ以降のバテッド無しスペーサーは 全て同じ厚みです。

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スプロケットも洗っておきました。

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アランのシクロクロスを組みました  

ここに載せる気は無かったのですが、
お客さんが 載せてもいいとのことなので。
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アランのシクロクロスを組みました。
80年代後半から90年代初めごろでしょうか、
シクロクロスの世界戦が アラン一色だった時代がありまして、
当時のアルミラグ/カーボンチューブフレーム(→こういうの)が
最先端のフレームであったころの TVTやビチューといったブランドは
シクロクロスに注力しておらず、
それがアランの寡占状態につながったのかもしれません。

このフレームのお客さんは そんなことは知らないのですが、
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モノコックフレームをわざわざ アルミラグ/カーボンチューブ風に塗装しており
往時のアランを知る人を明らかに「狙った」デザインとなっています。
私とて アランのこのフレームを欲しいとは思わなくとも
この色であれば やっぱり欲しいと思ってしまう、そういう色です。

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先日組んだ クレストリムの後輪を履いていますが、
黒スポーク・銀ニップルにした理由として
ハブフランジ外側/同内側/スポークの最終交差まで/結線/
スポークの最終交差から外周側/ニップル/リムの順に
黒/銀/黒/銀/黒/銀/黒となり
フレームの黒/銀具合とも合うので
非常におしゃれ!という提案をさせてもらいました。
それは表向きの理由であって、クレストリムを
黒ニップルで組みたくなかったための方便ですが。


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フロントフォークの件ですが、かなり考えさせられる話がありました。
お客さんはアランの このフレームがどーしても欲しくて
日本の問屋さんを探したところ ホームページがNotFoundだったりしたので
アラン本社に 直接メールで買いたいと伝えたところ
「別にいーよ」ということだったので 購入できました。
そのときに、実はこれ去年モデルのフレームのメーカー特価品なのですが、
去年モデルだとフロントフォークは15mmスルーアクスルとなるところ
今年モデルと同じ12mmスルーアクスル仕様に交換してくれたそうで、
こういうのは代理店をはさんでいた場合だと むしろ不可能なので
商売のカタチが変わってきてるのかもしれないと思いました。
いやあの代理店さんの仕事や役割を理解していないわけではないですよ。
全てが こうなればいいという意味ではありません。

フロントフォークの左ブレード内側には
160mmないし180mmローター(上の画像は160mm)が
ひん曲がったときに カーボンフォークを保護するための
チェーンサックプレート的な板が埋め込んでありますが、
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表面が無駄にピカピカなので
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身だしなみのチェックにも 使えます。
よーし今日の毛ヅヤは完璧だな!
追記:3時間後、「くさい」という理由で デートの途中でフラれました。

category: のむラボ日記

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SILCAの横カム仏式ポンプヘッドを買い占・・・仕入れました  

SILCAの横カム式仏式ポンプヘッド、
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SIDE LEVER LOCKING DISC CHUCK V2を 仕入れました。配慮さんGTは付属しません。
↑これは私が仕入れた問屋での呼称で、本国サイトでは
HIRO SIDE-LEVER LOCKING CHUCKという
名前になっていますが 同じものです。
私が仕入れた問屋さんでは 税別定価8700円です。
どこかは知りませんが税別定価10000円オーバーのところもあるらしいです。

で、このパーツですが 本国サイトによれば定価65ドルと値下がりしました。
なので 高いうちに仕入れたわけです。なぜかというと、
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本国サイトに載っている65ドルのやつは カーボンスチール(炭素鋼)、
つまり ステンレススチールではありません。
今回仕入れたのは 前モデルとなってしまった
ステンレスの最終便(たぶん)です。
武士の情けで 買い占めず2個だけ問屋さんに残しておきました。
と エラソーなことを書いていますが
あまりに仕入れても売れるアテが無いので ビビっただけです。

DSC03417msn.jpg
この仏式ヘッド、シリカの米式ポンプヘッド兼ホースアダプターに
接続して使う形式なので、

DSC03418msn.jpg
他社のポンプに取り付ける場合は
この米式別途も ヘッド必要となります。じゃなかった
この米式ヘッドも 別途必要となります。

category: 新着情報!

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のむラボホイール5号の後輪を組みましたた  

今日もホイー(以下略)。
DSC03407amx8.jpg
のむラボホイール5号の後輪を組みました。
DSC03408amx8.jpg
エボライトハブ24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありです。

DSC03409amx8.jpg
つづいて もう1本。
のむラボホイール5号の後輪を組みました。
DSC03410amx8.jpg
エボライトハブ24H 黒半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。
23時15分くらいから組み始めましたが
結線をすると 終電に間に合いません。

DSC03411amx8.jpg
どちらも黒スポークですが、
黒ニップルのほうは後輪単体での ご注文、

DSC03412amx8.jpg
銀ニップルのほうは すでに組んである前輪の相方です。

category: のむラボホイール

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のむラボホイール5号を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC03403amx8.jpg
のむラボホイール5号を組みました。

DSC03404amx8.jpg
前輪はエボライトハブ20H 全コンペ反ヌポークラジアル組み、

DSC03405amx8.jpg
DSC03406amx8.jpg
後輪はエボライトハブ24H 半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

category: のむラボホイール

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戦慄!メタルクワガタ!!  

お客さんから、淀川を走っていたら
なんかベキッとなったので あとで持っていきますと電話があり
DSC03247amx8.jpg
お持ち込みされたのがこれです。
カレラのエラクルです。

DSC03252amx8.jpg
うーん、逝ってるっぽい。

DSC03250amx8.jpg
DSC03251amx8.jpg
逝ってました。終了です。

なんでも、地中に埋まっている 牙の形をしたオブジェがあり
それにうっかり引っかかったようですが、
そのオブジェ、実は動くんです。

DSC00483amx8.jpg
DSC00487amx8.jpg
今回の件では 上側の牙で やられてます。
メタルクワガタは やれる!という確信を得られるまでは
微動だにしないのですが、やるときは 確実に仕留めに来ます。
面倒ですが 一旦降りて越えましょう。


追記:「逝ってるっぽい」と書いてますが、
これで逝っていない場合ってあるんですか?
というコメントをいただきました。
もしドライバーが貫通しなくて表層剥離だけであれば、
私がやるわけではないですが 修理後の きれいな塗装まで含めて
ちゃんと直せるところを知っているので そこに修理を出すことも考えました。
なんとかドライなんとか ではありません念のため。
そこが断った仕事を お願いしたこともあります。
あそこは 非破壊検査的な部分では優秀かもしれませんが、
仕上げや塗装が やっつけ過ぎる。


私ではない人のメシノタネコードなので あまり詳しくは書きませんが、
「左側」で「シートステー」なのは一応 条件としてはマシです。
フレームの後ろ三角が普段受けているストレスを数値化すると 経験上
右チェーンステー/左チェーンステー/右シートステー/左シートステーで
だいたい10:7:5:4くらいとなるそうで、
これはラグドスチールで チューブがすっぽ抜けてくる確率にも関係し、
カーボンの場合 数値が高いほど直しにくいということです。
とくに右チェーンステーは 本当に難しいと言っていました。

左シートステーではあるものの
エンド付近なのが ちょっと難しいかもしれませんが、
実は この状態からでも直せる可能性はあります。
それでも今回 お客さんにその提案をしなかったのには理由があり、
右チェーンステーのBB付近にチェーンサックの大きな傷があることと、
ダウンチューブ裏 上側のアウター受けが壊れていて
私が作ったアウター受け小物で シフトアウターを受けているなど
他にもダメージがあるからです。
チェーンサックプレートも 私が作って貼りました。

ちなみに、チェーンサックの原因と アウター受けをブチ抜いたのは
篠山のハイランダーです。

category: のむラボ日記

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レーシングゼロさん  

お客さんから レーシングゼロをお預かりしました。
前輪はリム交換をご希望ですが 入荷待ちなので
DSC03366msn.jpg
後輪のオーバーホールだけでも先に済ませておきます。

DSC03367msn.jpg
DSC03368msn.jpg
うっすらセンターずれあり、向きと量からして
センタードンピシャからの経年ずれだと思われます。
フリー側のスポークテンションが 明らかにタレていて H1STで220~225、
これは張り気味の吊るしで235くらいなので 横振れ取りとは 別に張ります。

DSC03370msn.jpg
その前にハブのオーバーホールを。
玉当たり調整の くさび型の割り入りセンタリングワッシャーの着脱で
ホイールセンターが変わることがあるので 先にセンター出しをしてはいけません。
シールが錆び汁で茶色くなっていますが、

DSC03371msn.jpg
フリーボディのベアリングから染み出してきたのを受けているだけであって
ベアリングの鋼球が錆びているわけではありませんでした。
フリーボディのラチェットの山が そこそこ減っていて、
爪起こしバネの直下だけ磨耗せずに残った跡があります。
カンパニョーロにジャパンいち詳しい問屋さんに送れば
このラチェットの山のパーツの交換作業を依頼することはできますが、
今回は そのままでいきます。

DSC03372msn.jpg
↑反フリー側
DSC03382msn.jpg
時系列が飛びますが 反フリー側のあふたー。
フリー側のあふたーは 撮り忘れました。

DSC03373msn.jpg
金魚すくいのポイ枠状の膜になる前の
プラスチックのグリス流入ガードですが、
純正のグリスが きれいに残っていることからして
そこそこの仕事をしているようです。

DSC03374msn.jpg
DSC03375msn.jpg
ハブ内部を洗浄しました。
ボールレースの磨耗痕は きれいですが、
ベアリング球は 少しくすんでいるので交換します。

DSC03380msn.jpg
↑画像右上がフリー側、左上が反フリ-側、下が新品です。
反フリー側は一見 傷みが少なく見えますが

DSC03381msn.jpg
部分的に鋼球を交換した痕跡があり、
上の画像の上側4つだけが くすんでいます。

DSC03376msn.jpg
フリーボディのベアリングは、内側も外側も交換します。

DSC03377msn.jpg
ハブシャフトの受け部分を見ると傷んでいるのは外側に見えますが、
ベアリングの回転がゴリゴリしているのは むしろ内側でした。
内側のほうが ひどいと言う意味で、外側も要交換なのは同じです。

DSC03384msn.jpg
DSC03385msn.jpg
交換しました。
純正の状態でなされている程度には
フリーボディ内にグリスを入れてます念のため。

DSC03383msn.jpg
爪起こしバネの交換は不要でした。

DSC03386msn.jpg
ビードフックが座屈で変形していて、
それ以降 ブレーキシューが届いていないという痕跡がありました。
DSC03388msn.jpg
ちょっと凹んでます。
DSC03389msn.jpg
修正しました。

DSC03392msn.jpg
別のところにも ありました。
DSC03393msn.jpg
びふぉー
DSC03394msn.jpg
あふたー
画像では分かりにくいですが、修正前は けっこう凹んでいます。

DSC03391msn.jpg
DSC03390msn.jpg
フリー側を吊るしの上限程度まで増し締めつつ
横振れ取りが ひと通り終わった状態です。
振れが無く、リムがフリー側に思いっきり ずれています。

DSC03395msn.jpg
DSC03396msn.jpg
そこからセンター出しをしました。

category: のむラボ日記

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のむラボホイール1号と5号の前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC03397msn.jpg
のむラボホイール1号の前輪を組みました。
DSC03401amx8.jpg
ブラッックハブ20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みで
緑アルミニップルです。

DSC03399msn.jpg
のむラボホイール5号の前輪を組みました。
DSC03400msn.jpg
エボライトハブ20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みで
銀アルミニップルです。

category: のむラボホイール

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ニュートロン ウルトラさん  

お客さんから ニュートロンウルトラの後輪をお預かりしました。
DSC03354msn.jpg
走行中に 突然スポークがとんだとのことです。

DSC03355msn.jpg
↑ここですね。

DSC03353msn.jpg
スポークのリム側、ねじ山始まりの境目で破断していました。
ストレートスポークかつ内蔵ニップルであれば
首とびより こちらのほうが起こりやすそうではあります。

DSC03357msn.jpg
リムを振ると音がしたので 切削カスを出したのですが、
こういうのが 3つほど残っていました。

DSC03359msn.jpg
このリヤリムは オフセットリムですが
(リム穴間を削いでいるのはニュートロン「ウルトラ」以降の仕様)、

DSC03356msn.jpg
内部に補強の壁があり、この壁の中に入っていたので 出すのに苦労しました。

DSC03358msn.jpg
直りました。

DSC03360msn.jpg
DSC03361msn.jpg
↑交換したスポーク

category: のむラボ日記

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のむラボホイール1号の後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC03363msn.jpg
のむラボホイール1号の後輪を組みました。

DSC03364msn.jpg
ブラッックハブ24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありで

DSC03365msn.jpg
緑アルミニップルです。

緑アルミニップルの画像を上げると、
緑アルミニップルの のむラボホイールをお持ちのある方から
「ふふふ・・・緑ニップル、いいですね」というコメントが ほぼ毎回来るのですが
先日それとは別に質問があったので お返ししておきます。
要約すると「日本のアマチュアごときが使って
ヌルいだのシュータッチするだのと言われるようなホイールって、
トッププロ選手は どうしてるんですか?」というものです。

スポークテンションの多寡以外いじりようがないので、
寿命度外視でキンキンに張っているのではないでしょうか。
出荷時で すでに相当に張ってある以上
いくらも変わらないと思いますが、本当にそれ以外 やりようがありません。
プロチームに供給してます、とは言っても
年間に何本潰しているのかは公表していませんし。

category: のむラボホイール

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スプロケットの歯先の位相ずらしについて  

追記が長くなったので 別記事にしました。
(→こちら)の続きです。
R8000のスプロケットで、純正外の組み合わせでスプロケットを作るとして
有用なのは14-32Tくらいだと書きました。
カンパニョーロの10Sスプロケットに、
ギヤが個別にバラバラな ヴェローチェ グレードで
14-23Tというのがありました。
14-15-16-17-18-19-20-21-22-23T、
つまり 1Tたりとも歯数がとんでいない非常に稀有なギヤレシオです。
冬場のロングライド またはローラー台に重宝しました。
それ以外で 歯数とび無しのスプロケットはというと、
ギブリ専用9Sギヤの11-19Tくらいです。

なので シマノ11Sでも13-23Tなどがあれば
(個人的には)いいのですが、ギヤの組み合わせの中に
13Tトップギヤも無ければ 23Tローギヤも無いので 作れません。
上から2番目のカタマリギヤにも 23T終わりというのが無いので
それをローギヤとすることも出来ません。
と なると、歯数の重複や逆行が起きない範囲で
なにか有用な組み合わせはというと 14-32Tくらいしかありませんでした。

話は変わりますが、
歯先の変速ポイントをギヤ1枚に付き
同量に少しずつ きれいにずらす「位相ずらし」について。
DSC03281amx8.jpg
2004~06年のケンタウルに、
センチュリーグレーというカラーバリエーションがありました。
これはとくに位相ずらしの話に関係がありません。

DSC03282amx8.jpg
DSC03283amx8.jpg
↑これは、レコードの8Sフリーハブです。
シマノのフリーボディは 当初は7S、
そこからスプラインを長くしたのが8Sで 結果的に9Sと10Sにも対応、
それを さらに長くしたのが11Sとなります。

カンパニョーロの場合は8Sが最初で、
シマノと違いスプラインの形状そのものが
それ以降のフリーボディと異なります。
9Sは結果的に10Sと11Sにも対応し、現在に至ります。

DSC03285amx8.jpg
↑これです。
DSC03286amx8.jpg
フリーボディのスプラインは、
DSC03287amx8.jpg
切り欠きなどでスプロケットの位相を一様に定めていない8山になりますが、
この「ただ1ヵ所に定まっていない」というのがポイントです。

DSC03289amx8.jpg
これは同時期のレコードで「センチュリー」という カラーバリエーションのものですが、
ケンタウルのセンチュリーグレーは これのオマージュになります。
レコードセンチュリーのときはブレーキが デルタブレーキなので、
センチュリーカラーのデルタブレーキというものが存在します。
このへんの話は、位相の話とは全然関係がありません。

DSC03290amx8.jpg
DSC03291amx8.jpg
で、当時の8Sスプロケットで 11-21Tです。
シマノの11S単体ギヤに 16Aだの16Bだのがあったように、
この8Sスプロケットにも種類があります。

DSC03296amx8.jpg
↑これです。
ギヤによってA・B・Cが末尾に付きます。
当時のMTBコンポ、レコードOR(オロ)には11Tがありますが
ロード用のギヤには まだありません。
レコードORの「OR」は オフロードという意味ですが、
オンロードでもORになるやんけ、というのは ありふれたツッコミです。

A・B・Cは別として歯数の構成を よく見ると、
12・13・14・15・16・17・18・19・21・23・26Tの
11枚のギヤから 8枚を選んだ形になっています。
現行のコンポであれば11Sなので、これらの表を全て内包した
12-26Tのスプロケットを作ることも可能なわけですね。
便利な世の中になったのう。
カンパニョーロにもシマノにも、
12-26Tの11Sスプロケットというのはありませんが。
この表、最初から全てを見ると ややこしいので
同じものを順番に書き出していきます。

DSC03297amx8.jpg
末尾がAのギヤだけで構成される組み合わせ3種類を 表に書きました。
これらのギヤは、先ほどの11枚から18Tを抜いた
10枚の連続したギヤの中から
8枚分の任意の範囲を抜き出した形になります(表の下)。
なので、これらのギヤ同士の位相ずれは同じです。

DSC03298amx8.jpg
つづいて、末尾がBのギヤを含む組み合わせのうち
連続したAのギヤの部分だけを 先に書きました。

DSC03300amx8.jpg
そこから、Bのギヤを書き足しました。
Aのギヤとの違いは、16Tを抜いてワイドレシオにしたことで
15Tと17Tの位相ずれを近づける必要があり、
それが 17Tよりトップ側すべてのギヤに波及するので
このようになります。

DSC03301amx8.jpg
つづいて、末尾がCのギヤを含む組み合わせのうち
連続したAのギヤの部分だけを 先に書きました。

DSC03302amx8.jpg
そこから、Cのギヤを書き足しました。
17Tの次が19Tではなく 18Tとなりクロスレシオとなることで
17Tよりロー側の位相ずれが変わってしまうため
このようになります。

DSC03292amx8.jpg
トップギヤは、スプラインの どの位相に通してもいいことになっています。
スプラインが8山で トップギヤが12Tなので
スプラインに対するギヤの位相は2種類しかありませんが、
トップギヤが13Tや14Tの場合は 話が別です。

DSC03293amx8.jpg
で、トップギヤ以降の7枚のギヤには
A~Hまでのアルファベットが振ってあります。
アルファベットの側が外側です。
スプラインの都合上 逆さに取り付けることも可能なので。

このアルファベットは、先ほどのギヤの種類A・B・Cとは無関係です。
ややこしい。

DSC03303amx8.jpg
スプロケットの取り付け方について。
説明書ではレコードORの13-32T、ローギヤから読んで
32-28-24-21-19-17-15-13Tの場合の
実例が載せてあるので、まずは これでやってみます。
横軸のギヤのAと、縦軸の次のギヤのアルファベットを
合わせることになっています。

DSC03304amx8.jpg
DSC03305amx8.jpg
32のAと 28のF、

DSC03306amx8.jpg
DSC03307amx8.jpg
28のAと 24のH、

DSC03308amx8.jpg
DSC03309amx8.jpg
24のAと 21のE、

DSC03310amx8.jpg
DSC03311amx8.jpg
21のAと 19のA、

DSC03312amx8.jpg
DSC03313amx8.jpg
19のAと 17のB、

DSC03314amx8.jpg
DSC03315amx8.jpg
17のAと 15のD、
あと トップギヤの13は どこでもいい、というようにセットします。
めんどくせえ。

DSC03316amx8.jpg
12-21Tだと このようになります。
先に書き出しておきましょう。
21のAと 19のA、
19のAと 17のB、
17のAと 16のA、
16のAと 15のB、
15のAと 14のB、
14のAと 13のA、
あと12は どこでもいい、となります。

DSC03337amx8.jpg
21のAに
DSC03338amx8.jpg
19のAを重ねました。
この19のAに
DSC03339amx8.jpg
17のBを重ねました。
スペーサーでアルファベットが隠れるから
本当に合ってるのか不安になります。そのうえ めんどくせえ。
DSC03340amx8.jpg
17を回してAを正面にし、
DSC03341amx8.jpg
16のAを重ねました。
この16のAに
DSC03342amx8.jpg
15のBを重ねました。
DSC03343amx8.jpg
15を回してAを正面にし、
DSC03344amx8.jpg
14のBを重ねました。
DSC03345amx8.jpg
14を回してAを正面にし、
DSC03346amx8.jpg
13のAを重ねました。
トップギヤ以外の7枚は これで指示通りに取り付けています。
ここから、歯先を薄くしてある変速ポイント
(現行品の加工から見ればチャチなものですが)で
「ああ、ここを揃えたかったんだな」と思われる箇所を探してみます。
それ以外の変速ポイントの位相は てんでバラバラです。

DSC03347amx8.jpg
13TのDEFあたりの位相、ここのようです。
分かりにくいので 赤ペンで印を付けました。
指示通りにやってはいますが、13Tの変速ポイントだけが離れています。

DSC03348amx8.jpg
指示を無視して、ひとつ反時計回りに ずらしてみました。

DSC03351amx8.jpg
ところが、それをすると 近くなるのは確かですが
ポイントの並びが逆行してしまいます。
位相の変更は 360/スプラインの山の数°ごとでしか できません。

DSC03352amx8.jpg
トップギヤ12Tは どこでもいいのですが、
選べる範囲で最適だと思われる位相にしました。

なるほど。手動で位相をいじれる反面
計算し尽くされた最適解には絶対にできない、
しかもセッティングに異常に手間がかかる(やってみると分かる)
フリーボディというわけです。
これなら、スプロケットの取り付けが一様になる
フリーボディのほうがいいですね。

実は、シマノのスプロケットを
任意の位相で取り付けることができるフリーボディというのは存在します。
そういう意図で作った仕様でないのも確かですが(→こちら)です。

category: その他 機材の話

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TniのROAD35 TLで後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC03279amx8.jpg
先日組んだ前輪の相方を組みました。
Tniのチューブレスレディカーボンリムです。

DSC03280amx8.jpg
エボライトハブ24H 半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

category: のむラボ日記

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特殊歯数のスプロケットを作る場合の注意点について  

先日組んだ スマートエンヴィの後輪ですが、
DSC03241amx8.jpg
結線はんだ付けと
DSC03242amx8.jpg
熱収縮チューブによるマグネットの取り付けができました。

DSC03233amx8.jpg
あとは、お客さんの希望で 11-32Tのロー側と
14-28Tのトップ側を組み合わせた特殊歯数のスプロケットを作るのに
必要なパーツが入荷したので組み立てるのですが、
ここで注意点があります。

DSC03234amx8.jpg
11-32Tのロー側から5枚の次に
DSC03235amx8.jpg
19Tを取り付けるのですが、
変速をスムーズにする切り欠きの位相を揃えるならば
画像のあたりになるところ、
DSC03236amx8.jpg
実際は時計回りにずれた位相になります。
これは、各々の歯数のセットに対して最適化された組み合わせに対して
違う組み合わせを混ぜたために起こることです。

フロントチェーンリングの話になりますが、
5アームの右クランクを考えたのはカンパニョーロ・・・ではないのですが
それが一応の答えだとして普及させたのはカンパニョーロです。
それ以前には3アームのクランクセットが主流で、
カンパニョーロにも 鉄製の3アームクランクがありました。
その当時の5アームのPCDが144mm、
取り付け可能な最小ギヤは当初は44Tで 改良後は42Tです。
この規格は 現行のピスト用クランクで そのまま残っています。
それからシマノがPCD130mmで最小ギヤ39Tという規格を出しました。
チェーンリングに変速ピンを打ち込む前の7400系までは
アウターの歯数を46~54Tの間で好きに選び、
インナーの歯数を39~47Tの間で好きに選ぶことができたのですが
(当然、歯数が アウター>インナーである必要はあります)、
7410系からは変速を最適化させるためのピンを
アウターギヤに打ち込んでいるので、
インナーギヤの歯数に対してピンの位置が変わるアウターギヤを
全ての組み合わせで用意するわけにもいかず
7410系と7700系では53-42T、52-42T、52-39Tの
3種類だけとなりました。
これ以降 42T用のアウターはA、39T用のアウターはBという品番が末尾に付き、
52-A(42T用)と 52-B(39T用)では
同じ52Tですが 変速の際にチェーンが せりあがる道が違うので
ピンの位置が異なります。
7800系では 53-39Tと50-39Tがラインナップに加わりましたが、
この53Tと50Tは インナー39Tの相方なので
それぞれ53-B、50-Bとなります。
ちなみに TT用の56-44TなどはE、
PCD110mmの5アームの最小34TはFになります。

で、例えば52-39Tという組み合わせで使うとして
その52Tがインナー42T用の 52-Aであったなら、
39Tと組み合わせると変速性能が悪くなります。

それと同じことが リヤスプロケットにもあるという話で、
同じ歯数のスプロケットでもA~Fまでの品番が与えられていて
スプラインに対する歯先の位相 切り欠きの位相を変えてあります。

DSC03238amx8.jpg
↑これはどちらも単体ギヤの16Tですが、
画像左が16A、右が16Bというパーツになります。
品番は、よく見ると歯先に打刻で入っています。
DSC03237amx8.jpg
変速ポイントの切り欠きの数も違いますが、
スプラインの形が合うように重ねると 歯先の位相も違います。

DSC03240amx8.jpg
同じく こちらは画像左が18C、左が18Dです。
DSC03239amx8.jpg
重ねると、やはり 微妙に違います。

これらを混ぜると、変速性能が メーカーが想定しているより
悪い状態になるのは避けられません。
と 書いてはみましたが、アウターギヤのピン位置間違いと比べると
ほとんど問題にならない程度ではあります。

ただ、こういう問題が存在するということと
私がそれを知らずしてやったわけではないということを
書いておきたかっただけです。

DSC03275amx8.jpg
R8000系アルテグラのスプロケットのうち、
11-32Tの14-28Tのギヤの品番を書き出しました。
この2つの組み合わせから 赤の下線の部分をつないだのが
今回作ったスプロケットになります。
この2つの組み合わせでは、単体ギヤで同じ歯数の
16Tと18Tの品番が違います(14TはBがトップギヤなので除外)。
品番が違うと実際どうなるのかは 先ほどの画像の通りです。

なので、14T~19Tの間に 16Bや18Cを混ぜると
変速性能が悪くなってしまいます。
それをなるべく避けた結果として
「19Tと20Tの間で1回だけ位相がずれる」という選択になりました。

DSC03274amx8.jpg
スプロケットの組み合わせのうち
19Tが単体ギヤとしてあるのは14-28Tのみですが、
あとで調べたところ
12-25Tの「18-19Tのカタマリ」から
トップ側2枚の17Tと16Tは 17Cと16Aだったので
14-28Tの18Tと19Tに対して置き換えが効く
(位相がずれるのが同じく1ヵ所で済む)ということが分かりま・・・
と 書きかけましたが、やっぱりダメなようです。
12-25Tは 16A→17C→「18-19」の次が21T、
14-28Tは 16A→17C→18D→19Fの次が20Tとなるので
18Tと19Tの間の位相ずれの量に差があるはずです。
それにもしこれの置き換えが可能であれば
シマノがそもそも兼用しているはずでして・・・。

あと、例えば11-25Tにも12-25Tにも
「21-23-25T」という同じ歯数のカタマリがあり、
11-28Tにも14-28Tにも
「23-25-28T」という同じ歯数のカタマリがありますが、
これら同士は品番が違うので別物です。
単体ギヤと同じくAとかBとかの違いがあることになりますが
DSC03276amx8.jpg
DSC03277amx8.jpg
カタマリの場合にはスパイダーアームのブロックに表記があります。
新品のスプロケットを買った場合は問題ありませんが
ロー側3枚だけを交換する場合などは要注意です。
11-25Tのロー側3枚のカタマリを12-25Tのものにすると
そこで位相ずれが起きるということです。

11-25Tも12-25Tも、ロー側三枚は「21-23-25」ですが
その下の歯数が 11-25Tは「17-19」、
12-25Tは「18-19」なので 歯先の位相ずらしの具合が変わるようです。

DSC03244amx8.jpg
で、位相ずれを最大1回に とどめたうえで
わざわざ作る意味があるギヤ構成には どんなのがあるのかというと、
結局 この「14-32T」くらいしかありません。
もし作るのであれば トップ側6枚は14-28T用の組み合わせだけでしないと
無用な位相ずれが発生します、という話でした。

category: その他 機材の話

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EC90エアロと のむラボホイール3号をニコイチしました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから のむラボホイール3号の後輪をお預かりしました。

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↑リムが1ヵ所 割れています。
なので もう使えません。

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同じお客さんから EC90エアロの後輪をお預かりしました。

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イーストンのR4系につづく このリヤハブ、
反フリー側ラジアル組みではないというだけで、
それほど賢い寸法のハブではありません。

それはいいとして このリヤハブ、わりとすぐにベアリングがイカレます。
ベアリングを受けている側の寸法公差が
大きいような気がするのですが、たぶん無関係ではないでしょう。

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あと、フリーボディのスプラインに対してスプロケットが前後にガタつく傾向があります。
新品でも そうですし、駆動側にギヤが噛み込むと なおさらです。

というわけで、
のむラボホイール3号のリヤハブと イーストンのリムで
ホイールを組むことになりました。

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組めました。

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エボライトハブ20H 黒半コンペヨンヨン組み結線ありです。
20Hなので 半チャンピ相当にしようか迷いましたが、
これでも十分だと判断し 半コンペにしました。

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リムには穴振りはありますが、角度の左右差
(反フリー側の穴を フリー側より寝かせた角度で切ってある)は
無さそうなので

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フリー側から見て これが正方向で読める、を 左右の根拠にしました。

category: のむラボ日記

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日東の65の 黒シートポストを仕入れました  

日東のクリスタルフェロー シートポストの
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黒を仕入れました。
ツヤッツヤした黒のシートポストが必要だったからです。
端っこは 少し加工する予定です。

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元々は S65クリスタルフェロー シートポスト、
N65クリスタルフェロー クイルステム、
B65ライタンライト ハンドルバーのセットだったのですが
現行のラインナップにあるのは シートポストだけになりました。

ライタンライトは 軽量アルミハンドルバーの嚆矢といってもいいモデルです。
フェルールの部分に貼ってあるステッカーに
「世界一軽いドロップバー」とあったくらいなので。

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ヤグラの固定ボルトに強度区分12.9のものが採用されていました。
この12の意味するところは、
120kgfまでは破断せず、その割の108kgfまでは
永久伸びが発生しない(降伏しない)ことが確かであるという意味になります。
他には、100kgfまで破断せず その9割の90kgfまでは伸びない「10.9」と
80kgfまで破断せず その8割の64kgfまでは伸びない「8.8」を
ステムなどで見かけることがあります。

ネジの六角穴に 8.8とか10.9とか12.9とかの表記があれば
そのステムやシートポストのメーカーは
ねじの品質をケチっていないと思っていいです。

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↑たとえばステムの8.8

ここでいうkgfとは kgf/mm2のことですが、
ねじの強度区分について ここまで書いたことに誤りがありまして、
JIS規格では 実際はN/mm2で定められています。
ほとんど問題にならない程度の差ではありますが、
双方とも/mm2だとすると
800N≒81.6kgf、
1000N≒102kgf、
1200N≒122.4kgfとなります。
ゼロいっこ違う、ということで だいたい間違いないですが、

これについて シマノのマニュアルにあるトルク換算表によれば
DSC03232amx8.jpg
DSC03231amx8.jpg
(こちらはN・mとkgf・cmで換算していますが)
どこまでいっても ちょうど ゼロいっこ違うだけなので、
そーゆーことでいいのでしょう。
もうちょっと正確に換算すると 1000kgf・cmは 約98.1N・mになります。

category: その他 機材の話

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クレストMK3リムで シクロクロスの後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。の前に。
当店で アイアンクロスリムのホイールを組んだお客さんが、
関西シクロ全戦参戦後に 東海シクロに出て
強烈な座屈で リムをポテチ状に曲げてしまいました。
ああ ついに恐れていたことが。
関西シクロだけでやめておけば リムが逝かずに済んだのに。
未知のコースを 横一線の状態から先陣を切って果敢に攻めたそうですが、
それ、崖の上から真っ先に飛び降りたようなもんですよ。

当店にあるアイアンクロスの在庫は、
別のお客さん達の取り置き分で埋まっています。
こういうことがあるのは 予想できたこと(→こちら)ですが、
目先の銭を追ってしまいました。
リンク先では販売可能な在庫がありますと書いていますが もう完売しています。
補修用に せめて2本は残しとくんだった。

とはいえ、奥の手を考えていないわけではありません。
アイアンクロスと同じスタンズのMTB用リム、
クレスト(現行モデルは MK3)の29インチサイズが
アイアンクロスの代わりとして流用できないかと 前々から思っていました。

ただ、クレストは ちょっと難しいリムでして、
アイアンクロスより 軽いのです。
軽けりゃいいじゃん、と思うかも知れませんが、
座屈に対して より弱いと考えるのが自然なわけでして、
公称重量は26インチで326g、27.5インチで341g、
29インチで364gとなっております。

アイアンクロスをポテチにした お客さんは
来シーズン直前までは決戦ホイールが不要だということで、
もしかしたらアイアンクロスの代替モデルが出るかもしれないことに賭けて
いますぐの補修は あえてしませんでした。

で、そのお客さんの知り合いのかたで、
別件で シクロクロスのホイールを
今シーズンの最終戦 あと1戦のためだけに組むことになったのですが
クレストMK3でひとばしrシクロクロスのホイールを
試しに組んでいただけるということになりました。フヒヒ。

今日もホイー(以下略)。
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↑公称重量より うっすら重いです。いいぞ。
なぜMTBのリムなのに ロードやシクロクロスのリムより
むしろ軽いのか、ですが
2インチ(50C)幅以上のタイヤの装着を前提としているので
エアボリュームのおかげで むしろ座屈の衝撃は少ない・・・
いや そんなわけは無いですね。
タイヤの断面積が大きいとしても、
ロードバイクではやらない段差の乗り降りをバンバンきめるので
リムへのダメージはMTBのほうが少ない、ということはありません。

スタンズのMTBリムは 装着タイヤ幅と使用用途で
ラインナップを細かく用意していますが、
クレストはXC決戦用超軽量リムという位置付けであり
次に太いリムのアーチMK3が 29インチで453g、
その次に太いリムのフローMK3が 29インチで527gなので
やはりクレストが極端に軽いだけです。

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組めました。

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RS770ハブ28H 黒半コンペヨンロクJIS組み結線ありです。
他に理由もありますが(後日書きます)、
黒スポークながら 銀ニップルにさせてもらいました。
クレストはMK3以前のモデルで 何度か組んだことがありますが、
張るのが本当に難しいリムなのです。
要素の大小を勘案すると ミドリル処理はむしろ やらない、
と私が判断する数少ないリムのひとつでして、今回も やっていません。
ミドリル処理をしないと、黒ニップルなど 濃いアルマイトカラーの
ニップルで組むのが難しくなるので 銀アルミニップルにさせてもらいました。

29インチだからかもしれませんが、
私が知っているクレストよりは カッチリしている感触だったので
それほど ビビらずに張れました。
MK3になって変わった、ということは たぶん無いと思います。

リム幅ですが、外幅/内幅(mm)で
アイアンクロスが 23.2/20.0、
クレストが 26.3/23.0です。
IRCのシラクCXチューブレス 32Cを取り付けますが、
メーカーが想定しているクレストのタイヤ幅は
2.00~2.25インチ(50~57C)です。
といっても イーストンやスマートエンヴィが クレスト並みの幅で
25Cのタイヤを装着しているので、
クレストに32Cのタイヤを履くことには問題は無さそうです。

それより問題なのが、
クレストの29インチの28H、1本しか確保できませんでした。
仕方がありません。
私物のスタンズ グレイルで前輪を組んで
クレストの入荷まで使ってもらうことにします。

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RS770ハブ28H ロクヨン逆イタリアン組み結線無しです。
結線ですが、できません。理由は後ほど分かります。
スポークはコンペ/チャンピで左右異径組みにしました。

DSC03226amx8.jpg
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ウソは ついていないぞ。

前後輪ともに タイヤを履かせました。
エア抜けはしていないと思いますが、その判断に一晩は欲しいので。
グレイルよりもクレストのほうが タイヤサイドのオーバーハングが少ないですが、
自動車でいうところの「引っ張りタイヤ」というほどでもありません。
ロードバイクでは「リムの外幅28C、タイヤの呼び幅25Cで
装着&エア充填後でも リム幅のほうが明らかに太く
これグレーチングにすっぽり嵌まるんじゃないの」という組み合わせもあるので
それよりは よほど健康的です。
前輪の組み方が健康的かどうかは 知りません。

category: のむラボ日記

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ゴキソハブ ROAD38リムの後輪を組み直しました  

昨日もホイー(以下略)。
昨日はお休みでしたが 用事があったので店に寄り、
時間があったのでゴキソハブの続きをしました。
DSC03174amx8.jpg
28H 全CX-RAY左落としヨンロクイタリアン組み結線無し逆リム扱いを
黒半コンペ右落としヨンロクイタリアン組み結線あり正リム扱いにしています。
バラす前の画像を撮るのを忘れました。

DSC03172amx8.jpg
時系列が戻りますが 仮組み時になります。
反フリー側のヌポークですが、これを解いてフランジ穴を見てみると
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スポークの首元がくいこんだ跡があり、
ハブフランジのふちにも接触痕があります。

DSC03171amx8.jpg
フリー側の反ヌポークですが、元はヌポークだった痕跡があります。
ヌポーク反ヌポークの関係が 組み換え前後で
反フリー側が同じ、フリー側が逆ということは
右落とし左落としが変わったということになります。

組み換え前が ヨンヨン組みやロクロク組みで
左落としイタリアン組みだった可能性は無いのか?と言われそうですが、
組み換え前はヨンロク組みです。

反フリー側のスポークの軌道は
組み換え前と同じなので6本組みで確定、
もし フリー側が6本組みであれば
フランジの痕跡の向きが もう少し接線方向寄りになるはずです。

DSC03175amx8.jpg
黒半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。というか すでにしていますが
これを撮った時点では やっていません。

DSC03176amx8.jpg
このハブですが、ナローフランジのわりには
反フリー側だけでなく フリー側も狭いので そこそこのオチョコがあり、
スポークテンションの左右差は それほど小さいわけではありません。
ピストの片切りリヤハブ程度の差であれば
結線は してもしなくてもいいのですが。

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