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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

シマノのディスクハブで のむラボホイール5号を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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シマノのディスクブレーキ用ハブで のむラボホイール5号を組みました。

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前輪はHB-RS770 28H 黒半コンペロクヨン逆イタリアン組み結線あり、

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後輪はFH-CX75 28H 黒半コンぺヨンロクJIS組み結線ありで

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黒スポークで 銀ニップルです。
お客さんのバイクは シクロクロスではなくディスクロードのようです。
のむラボホイール5号のリムと ほぼ同重量(約385g)の
スタンズのアイアンクロスは廃版、そうでなくとも空気圧の限界が3気圧なので
ロードバイクには使えません。
同社のグレイルだと 9気圧までいけますが リム重量が460gあります。
というわけで これが実質 最軽量クラスのWOリムということになりますが、
同じ幅の のむラボホイール1号のリムで現在 私のシクロクロスで
フロント40C リヤ38Cのタイヤを履いているくらいなので
当然32Cは余裕、つまりシクロクロスにも使えます。
おそらく使わないであろうブレーキゾーンが気になるかもしれませんが
この重量で これだけ張れるリムが他に無いので仕方がありません。

category: のむラボホイール

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デュラエースのチェーンをうっかり買い過ぎました(棒読み)  

5月1日から、シマノのコンポーネントが 一部 値上がりしました。
たとえば 780系XTのスプロケットなどは
税別定価6420円→6444円(100%)となります。
こんな小さい幅の値上げに なんの意味があるのかと思いますが・・・。

すでに前モデルとなった9000系デュラエースのクランクセットだと、
50×34T仕様で 税別定価55868円→57502円(103%)となります。
()内の値上げのパーセンテージは 私が計算したわけではなく
渡された資料にあるものを そのまま書いただけですが、
小数点以下切捨てになっています。
値上げ幅については、10%未満であるものがほとんどです。

が、そのリストをよくよく見てみると
凶悪に値上がりしているものがありました。
チェーンです。
最も値上げ幅が大きい9SチェーンのCN-HG53(116リンク)だと
税別定価1470円→2465円(167%)となっています。うへぁ。

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当店でよく使う11Sチェーンの
CN-HG901 デュラエース
CN-HG701 アルテグラ
CN-HG601 105
の新旧税別定価を書き出しました。
105とアルテグラの値上げ幅が大きいので、
105の新価格は アルテグラの旧価格を超えています。

旧価格だとデュラエースとアルテグラの価格差は1351円ですが
新価格だと551円となり、
定価販売でないショップだと この差はもっと縮まるので、
この3グレードのうち唯一 ピンに肉抜きをしている
デュラエースのチェーンが
「これぐらいの価格差ならデュラにするか」という形で
これまでより選ばれることになるはずです。

5月1日からの値上げですが、
今年の曜日の関係で 4月27日出荷分が
旧価格チェーンを仕入れる最後の機会となりました。

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うわーどうしよう
デュラエースの旧価格チェーンを
仕入れすぎてしまったー(棒読み)


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仕方がないので(棒読み)今回入荷分の
デュラエースのチェーンのみ 特価を出します。
具体的な金額は ここには書けませんし
今回は客寄的大熊猫の記事にも書けませんが
「当店で 現在すでに新価格で値付けしているアルテグラの売価より安い」
「105の新定価より安い」
ということだけは明言しておきます。
あと 電話などでの取り置き不可、来店者特典ということにさせてください。

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今回のチェーンは全て アンプルピン付属の仕様で仕入れていますが、
クイックリンクを ご希望の方は差額無し(元々 同価格ですが)で
交換しますので その際は ご用命ください。

category: 新着情報!

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ハブの印字の方向ですが  

先日、ホワイトインダストリーのホームページにある
t11amx9.jpg
↑これが逆ロゴだと書きましたが、
それについて同じ方から 何度か
「こっちの方が自然に見える」というコメントをいただきました。
私は そうは思いませんが。

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例えば、ハンドルバーや ステムのフロントキャップの印字であるとか
サイクルコンピュータのロゴなどは
「前から見たときに正向きで読める」ようになっています。
これを根拠に倣うとすれば、バーテープのエンドテープを
前から見て正向きで読めるようにするくらいでしょうか。

フロントハブもこれに倣えば 上から見たときに逆ロゴになる、
というのが「逆ロゴが自然だ」という根拠のようですが、
ハブの左右方向に向かってロゴなどが描かれている場合
リヤハブは正ロゴになるのが一般的です。
反例も挙げられますが ごく少数です。
で、それに従ってフロントハブも同じ向き(正ロゴ)にするのが
自然だと思うのですが・・・。

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違うっていうのなら 正ロゴのディスクフロントハブを
ローター台座を 右側にして組めばいいと思います。


少なくともホワイトインダストリーに限って言えば
ディスクフロントハブは 100%例外なく 正ロゴなので、
ホワイトインダストリーの前提は「フロントハブは正ロゴ」ということになり
冒頭の画像は やはり「アメリカ人がテキトーに組んだだけ」という解釈になります。
私が H2ハブを逆ロゴで組んでいたのは
「前から見てロゴが正向きで読めるように」という理由ではなく
「玉当たり調整機構が左側」という前提に従った結果であり、
現行のT11ハブでは 玉当たり調整機構が左側のときに
正ロゴになるというだけのことです。

また、手組みホイールの慣習として
32Hや36Hのホイールが一般的であった時代から
フロントハブのロゴは正向きであったので
それに逆らう強い理由がない限りは
逆ロゴで組む必要性を感じません。

ぱっと思いつく反証も 私自ら用意しておきましょう。
少し前までの クリスキングのR45ディスクフロントハブですが、
ローター台座が6ボルトのものは逆ロゴ、
センターロックのものは正ロゴでした。
これはランダムではなく 必ずそうなっています(いました)。
現行のメーカーサイトを見ると6ボルトも 正ロゴになっていました。

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エクストラライトのフロントハブ胴には
「こっちが左」指定があり それに従うと 逆ロゴになりますが、

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それでもリヤハブは 正ロゴです。
しかし これを以って
ほら見ろ!こっちが正しいんじゃないか!などと言わないでいただきたい。
なぜなら、これは私のほうから
超少数派の例外を提示しているに過ぎないので。

あと、カンパニョーロやフルクラムのハブ胴に貼ってあるステッカーが
正ロゴだったり逆ロゴだったりしますが
あれは理由もなく 完全ランダムなだけなので
根拠があって逆ロゴにしているわけではありません。

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ホイールの取り付け方向について思い出した話を。
7850のC50ですが、
後輪は左右とも 正回転方向に向かって
ステッカーの>>>の先端が向くようになっています。
なので 前輪もそれに合わせて取り付けるのが自然だと思うのですが

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講習会で、この向きで取り付けるのが正しいと言われました。
このことは マニュアルの類には一切載っていません。
また、理由については「とにかく こうだから」と言うだけで判然としません。

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一応の根拠としては、
ハブ胴のテーパー部分のデュラエースの印字が リヤハブは右側、
フロントハブも それに倣うと
「ステッカーの向きが前後で逆」ということになるのですが

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パーツの展開図ではステッカーの向きが揃っています。
ハブシャフトを差しこむ側が右側、
玉当たり調整機構がある側 またはWナットをかける側が左側、
とすると「前後でステッカーの向きを揃える」になるので
やはりそれが自然な気がするのですが・・・。

「WH-7850 C50」で検索すると 前輪のステッカーを
後輪と逆向きで取り付けている例も ありますが、
果たしてこれは意識したうえで そうしているのかどうか不明です。

追記:
拍手コメントに、当初のコメントをされた方からのコメントが入っていますが、
それについて お答えしつつ いくつか材料を提示します。
「もの作る人はもちろん前後揃えたいのが普通で、僕のような素人でもそう組みますけど、
カタログ作る人にとっては写真撮るときロゴ正向きの方が嬉しいので、
きっとなにも考えず、ロゴ上向きに組んでくださいよというんじゃあないかと思います。」
とのことですが、
カタログ作る人にとっては写真撮るときロゴ正向きの方が嬉しい→意味不明です。
DSC04254amx9.jpg
↑それなら こういう風に後ろから撮ってもいいのでは?
ホワイトインダストリーのハブは、H2フロントハブを除いて
左側に玉当たり調整機構があるので 正ロゴ組みを「示唆」しています。
それに逆らう強い理由がないので正ロゴ組みをします、という話ですが
仮に「左側が玉当たり調整機構になるように組むべき」というのが
私個人だけの意味不明な決まり事だとしましょう。

ところが、重ねて書きますが ホワイトインダストリーでは
ディスクフロントハブが100%正ロゴなので、
ディスクフロントハブで前輪を組んだ場合
ロゴが冒頭の画像の向きでは 絶対に組めないのです。
なので、玉当たり調整機構がどちら側にあるのかという事情が無くとも
メーカーが指定しているのは 正ロゴだと判断するのが妥当です。

DSC04255amx9.jpg
つづいて、横から見て左右方向にロゴがある場合はどうすべきなのか?
という場合について書きます。
マヴィックやZIPPでは
「リヤハブの印字が右側から見て正ロゴ」になっているハブがあります。

左右方向に向かって文字やロゴがあるハブの場合で
リヤハブが正ロゴ、フロントハブが逆ロゴなのが自然だというのが
そもそものコメントですが、
この場合でもフロントハブのロゴを
リヤハブと逆になるように取り付けるというのでしょうか?
前から見て読めないから この場合はどっちでもいい?
やはり、前後ハブでロゴの向きが違うのは 不自然だと思うのですが。

なぜマヴィックとZIPPを引き合いに出したのかは、理由があります。
それぞれのメーカーで ブレーキゾーンにヤスリ加工があり
前輪の取り付けに方向指定がある エグザリットとNSWですが、
これらの方向指定に従うと いずれの場合も右側から見て正ロゴ、
つまり前後ハブで方向が逆にならない取り付け方になります。
この場合でも、よく分からないこだわりのために
わざわざ前輪を逆履きするのでしょうか?

ブレーキの向き指定は「ハブのロゴの向きより強い理由」だから
逆に履くわけがないだろ!と言われそうですが、
私が言いたいのは エグザリットやNSWが この向きだというのは
「メーカーが こっち向きが正しいと思っているという手がかり」だ、という点です。

なので エグザリットでないマヴィックの他のホイールや
NSWでないZIPPの他のホイールでも これに倣う向きで取り付けます。

キシリウム プロ エグザリットなら ブレーキゾーンに従いリヤハブと同じ向き、
アクシウム(非エグザリット)なら こだわりがあるので リヤハブと逆履き、
という 取り付け方をするのは不自然です。
ちなみに、エグザリットの前輪を指定方向に取り付けた場合
玉当たり調整機構は(少なくとも出荷時点では)必ず左側になります。

H2フロントハブは現在 廃版で、
ホワイトインダストリーのフロントディスクハブは
全モデルとも正ロゴなので これをエグザリットのように
「メーカーが こっち向きが正しいと思っているという手がかり」とすれば
ディスクハブでなくとも 正ロゴ以外ありえないというのが 私の考えです。

white hubsamx9
ホワイトインダストリーのメーカーサイトでは、
ハブ単体で前後ハブを並べている画像では
例外なく フロントハブが逆さにはなっていないので、
前後ハブとも 同じ向きで組むのが自然だと思います。

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シマノのハブで、ハブ胴の前後方向にロゴがある場合
「右側から見て正向き」であることが多いですが

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初代ディスクブレーキハブのXT(上の画像)や
MC18系アリビオのハブでは「右側から見て逆向き」というハブもあります。
が、これらのハブでも「前後ハブで ロゴや印字の向きが同じ」
という点は変わりありません。
なにが言いたいのかというと、
やっぱり 前後ハブでロゴや印字の向きが逆になるのは不自然ということです。

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これは インダストリー ナインというブランドのハブですが、
前後ハブとも逆さロゴです。
しかもディスクハブなので 前後輪とも逆さロゴで組まざるをえません。
ここで 私なりの指針の話をしますが、
もしこれがディスクハブでなかったなら どうするのかですが、
「リヤハブと同じ向き」というのを尊重して フロントハブも逆ロゴで組みます。
これは決して「前から見たときに正ロゴになるように」という理由でではありません。

仮に、ディスクハブで リヤが正ロゴ フロントが逆ロゴであり
同メーカーの非ディスクハブでホイールを組むのであれば・・・。
「このメーカーはその向きを示唆している」と判断し
リヤハブを正ロゴ フロントハブを逆ロゴで組みます。
が、これに該当する例は(少なくとも私の知る限り)ありません。

あと、コメントにエクストラライトのハブの方向指定の理由について
玉当たり調整機構が左じゃないとゆるむからというのがありましたが
おそらくは 指定に従わなかったからといって 問題はないと思います。
合理的な理由がない、あるいは
自分の考えのほうがメーカーよりも合理的だと思う、という強い理由がなければ
メーカーの指定に従う、それが無ければ慣習に倣うのが
無難というだけのことです。
あと「フロントハブ一般にお作法以外の機能的な理由で
左右を指定する必要性があるのでしょうか?」とのことですが、
性能が変わらないのであれば 次に お作法に従うのは当然です。
むしろ そんなことを言う奴が
フロントハブは逆ロゴだということに
やたら固執する理由のほうが よく分かりません。

リムのバルブ穴から見た位相に ハブ胴のロゴがきっちり来ている、
バルブ穴の位相にタイヤのラベルが来る、
SILVAなどそうなるように作ってあるバーテープで
バーテープのロゴを揃える(厚めに巻いても薄目に巻いても揃えることは可能)などは
性能的には意味がありませんが
「分かってる奴が組んだかどうか」の目印にはなります。

個人レベルでは こだわりを持って逆らうのは勝手だけど
仕事ではメーカーの指定に必ず従う、という例としては
マヴィックのフロントタイヤが挙げられます。
あのタイヤの逆履き指定は 水切り方向から判断する慣習に倣うと
メーカーの指定と逆方向のほうがいいんじゃないか、と個人的には思っています。
私物であれば あえてメーカーの指定と逆向きで履くかもしれません。

なぜ こんな長文の記事を書いたのかですが、
コメントされた方は今回「面白い記事をありがとうございます」とか
「僕のような素人でも」とか謙虚ぶった書き方をしていますが
見当違いも甚だしいこと(とくにGOKISOに関して)を
上から目線でのたまうことが多く、
ある時などは 私について「机は叩けば、叩くほど自信のないのを露呈するので、
いちいちコメントしない方がいいと思います。」
などとエラソーに言われたことがあるので
今回は 顔を真っ赤にして(笑)反論してみました。つくえバンバン
名前を呼んではいけないブランドのホイールの件のときも
なにやらエラソーなことを書いておられましたが、
フレームに擦りまくってた状態の後輪が、私が組み換えたことによって
確実に擦らなくなったという 確かな実績がある以上、
ホイールに関する理論的実際的な引き出しは
あの某ブランドよりは 私のほうが はるかに上だと思うのですが・・・。

ここまで書いて、なにが面白いって
私は別に面白くないのですが
こんな しょーもない話題でも
ここを読んでいる読者の方は それなりに盛り上がれると思いますので
道化になった次第です。

category: のむラボ日記

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ボーラ ワン 50 チューブラー ダークラベルさん  

お客さんから ボーラワンをお預かりしました。
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落車で振れが出ているとのことですが

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ゴクッと振れている位相直下のスポークが曲がっているので
これが原因です。
このスポークを交換するには、ハブ胴が「通し」になっていて
スポークの脱着の軌道にハブシャフトがあるため
ハブシャフトを一旦 抜かないといけません。

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が、左右から5mmアーレンキーをかけてゆるめたところ
右エンドが先に外れました。
新シャフトだいばくはつ予備軍です。

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平面の切り欠きに傷を付けずに外しました。
右エンドとハブシャフトは高強度のねじ止め剤を塗布してあるので
今後 右エンドが先に外れることは まずありません。

今日は これとは別件で
ボーラ ワン35のフロントハブを一旦抜く作業をしていますが、
それは14mmハブスパナ(薄口スパナ)をかけた傷がありました。

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直りました。

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↑交換したスポーク

category: のむラボ日記

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レーシング1/ゼロの前輪のリムを交換しました  

お客さんから レーシングゼロのリムの前輪をお預かりしました。
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「レーシングゼロの前輪」ではなく
「レーシングゼロのリムの前輪」という言い方をしているのは

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ハブが レーシング1だからです。
初代レーシング1のハブではないので
この年代のレーシング1はしんちゅうニップルでは無く
アルミニップルになっています。
スペアパーツとしてのリムは ステッカー無しの状態で供され、
ハブのグレードに合わせたステッカーを任意で リムに貼ることになっています。

この前輪の来歴ですが、レーシング1のリムを
レーシング1/ゼロのリムで組み換えた際に
ステッカーのみレーシングゼロのものを貼っています。
それから 今回はさらに2度目のリム交換をご希望です。

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バラす前に、1ヵ所 大きな振れを確認していますが
それの原因はスポークが曲がっているからでした。
組み換え前のリムは ブレーキゾーンの摩耗などが
要交換の状態では無いので、
もしかしてスポークの交換と調整だけで直るかも?と思ったのですが
バラしたリムをガラスの定盤に当てたところ
かすかに反りがみられたので
お客さんの希望通り リムを交換します。

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↑曲がっているスポークは交換しました。

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ハブはオーバーホールしています。

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びふぉー
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あふたー

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ハブのボールレースは きれいに摩耗していましたが、
ベアリング球は 濁っていたので交換しています。
画像上が 元のベアリング、下が新品です。

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↑画像上が元のベアリング、下が新品です。

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組めました。
ステッカーは要らないとのことです。

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ハブの玉当たりですが、
スポークテンションがかかると ゆるくなります。
ハブ単体で ガタ無しで軽く回る状態から ホイール組みを始めると
途中でガタが出たので、再度 調整しています。

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ヴェロシティのメジャートムリムでホイールを組みました(4/4)  

今日もホイー(以下略)。
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メジャートムリムで後輪を組みました。

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エボライトハブ28H 黒半コンペヨンロク組み結線ありで

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お客さんの指定の位置に スポークマグネットを仕込んでいます。

category: のむラボ日記

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明日4月27日(金)ですが  

のっぴきならない用事があるのでお休みをいただきます。
翌28日(土)も 最終土曜日なので定休日です。
申し訳ありませんが よろしくお願いいたします。
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category: のむラボ日記

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ヴェロシティのメジャートムリムでホイールを組みました(2~3/4)  

今日もホイー(以下略)。
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ヴェロシティのメジャートムリムで前輪を組みましたた。

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ひとつは先日の後輪の相方で
ホワイトインダストリーT11ハブ24H CX-RAY反ヌポークラジアル組み、

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もうひとつはエボライトハブ24H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みで
黒アルミニップルです。

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ターコイズカラーの墨入れですが、お客さん自身でやったものだそうです。
T11ハブですが、リヤハブと同じく
玉当たり調整イモネジ固定用穴がある側を左側とすると
ロゴが上に向いた状態でロゴが正向きになります。
これは必ずこうなっていて、リヤハブとも向きが合います。

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これが旧作のH2ハブだと、ロゴは必ず逆向きになります。
しかしこれの相方のH3リヤハブは必ず正向きです。
私は、H2ハブの場合は 玉当たり調整用の穴を左側として組むので
ロゴは必ず逆向きで組んでいました。

同社の現行のディスクブレーキ用フロントハブでは
ローター台座が左のとき 上から見て 正向きロゴになっています。

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ところが、メーカーサイトのある画像では
クイックのレバーが左側で イタリアン組みだとすると
(普通に考えればそうなります)逆さロゴで前輪を組んでいます。
あんまり気にしていないのかもしれません。

category: のむラボ日記

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エルゴパワーV3のレバーを交換しました  

本題の前に。
カンパニョーロのエルゴパワーレバーは、
ブラケット形状から大別して 3世代ありますが、
EPSが2世代目以降から V2(ヴァージョン ツー)、V3と呼んでいるので
これに倣って この記事中ではエルゴパワーの世代をV1、V2、V3と呼ぶことにします。

現行モデルはV3ですが、厳密にはV3後期型となり(2015年~)
初期型とはブラケットの形状と 適合するレバーパッドの品番が異なります。
私はV3初期型アテナのレバーを使っていましたが、不具合が出たので
V2ミラージュの9Sレバーを社外品で11S化したものを使っています(→こちら)。

DSC04194amx9.jpg
V2レバーが現役のころは エルゴパワー内部の細かいパーツが
ほぼ全てスペアパーツとして入手可能(バネ1個から)、

DSC04196amx9.jpg
V3初期型も当初は ある程度まとまった形であるものの
内部パーツが入手可能だったのですが
(上の画像でいうところのEC-RE310/311)、

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後になって ブラケット内にパーツがアッセンブルされているカタマリ
(上の画像でいうところのEC-RE100/101)での
販売形態だけになってしまいました。

DSC04198amx9.jpg
現行のV3後期型では、ブラケットのカタマリだけの販売形態なのは同じですが
スペアパーツリストに展開図を載せるのもやめています。

DSC04200amx9.jpg
これは私のV3初期型アテナの「ブラケットのカタマリ以外」のパーツ一式(左側)です。
ブレーキレバー、ブレーキレバーの固定ピン、ブラケットカバー、
ハンドルバー固定バンドとナット以外のパーツが
EC-RE101になるので それを買えば使用可能な状態に復元できるわけですが、
どういうわけだか 私が使うために仕入れたEC-RE101が
必要になることが ここ最近で2回ほど続き、
つい先日もコーラスの左エルゴパワーの中が壊れた件で それを使いました。
いつになったら 私のを修理できるんだ。

そのコーラスのエルゴパワーですが
「どこがおかしいのか」までは バラして特定し
再組み立てして一応動くようにはなったのですが、
お客さんの希望で 新しいブラケットのカタマリに交換しています。
修理するにしても、ねじやバネ1個からの販売形態が無いので
壊れたパーツだけの交換という対応ができません。
また、壊れる(あるいは すり減ってダメになる)パーツは たいてい同じなので、
壊れたエルゴパワーを虫食い整備目的で持つことには
あまり意味はありません。

という話とは 別件の本題ですが、
DSC04171amx9.jpg
お客さんから V3初期型のケンタウル10S右レバーと、
V3初期型11SブラケットのカタマリのEC-RE100をお預かりしました。
ブレーキレバーは合うので、ケンタウルのアルミのブレーキレバーを
EC-RE100に移植すれば「ケンタウルの11Sレバー」みたいなのが
すぐに作れます。
が、お客さんの希望は ブレーキレバーの後ろのアルミのシフトレバーも
EC-RE100のものと交換してほしいというものでした。

揚げ足を取るわけ(→こちら)(→こちら)ではありませんが、
お客さんの手紙には
「シフトアップレバーも組み換えてください」とありましたが
カンパニョーロの場合は これはシフトダウンレバーです。
「軽いギヤに変速するのがシフトダウン」なので。
とはいえ、私も一応いま調べてから書いたくらいなので
どっちか分からん、ややこしい、というのは確かです。
登りの途中で「ここでシフトダウンしろ!」と言われた場合
「勾配がきつくなるから 順当に軽いギヤにしろ」という意味なのか
「仕掛けどころだから あえて重いギヤで踏め」という意味なのか
とっさに判断できません。
そういう場合は「軽いギヤにしろ!」と言えば済むことですが。

DSC04180amx9.jpg
V2レバーですが、パーツ一式が取り付けてある
メインシャフトのツバが前方の端にあり、
5mmアーレンキーと 3mmアーレンキー(またはトルクスのT15)で
分解・固定をします。
前半分のパーツ一式と 後ろ半分のパーツ一式を
それぞれ青で描いていますが、
前半分のパーツ一式を交換するためには
メインシャフトをブラケットから引き抜かねばならず、
後ろ半分のパーツがバラバラになるのは避けられません。
(私は)V2レバーであれば展開図無しでも
速やかに組み立てられるので 問題はありませんが。

DSC04178amx9.jpg
これがV3になると、メインシャフトのツバがブラケット中央になり
それに対して 前後からそれぞれのパーツを取り付け、
3mmアーレンキー(またはトルクスのT15)のボルトで
メインシャフトに固定しているという形になっています。
つまり、V3であれば後ろ半分をバラさずとも
前半分のパーツの交換が可能だということになります。

V3の後ろ半分のパーツですが、
ヒゲゼンマイを所定の位置に引っかけるのがV2より難しいなど
慣れの問題かもしれませんが V2よりも組み立てが困難です。
なので できればバラしたくはありません。

DSC04172amx9.jpg
DSC04173amx9.jpg
10Sケンタウルの前半分を抜き取りました。
画像にあるシフト・・・どっちだったっけ
シフトダウンレバーのリターンスプリングですが、
よく壊れるパーツでありながら これ単体の供給はありません。
バネ1個壊れただけで ブラケットのカタマリ一式を交換ということが
当店で ここ1年で2回ありました。

DSC04175amx9.jpg
シフトダウンレバーに入っている10S用のパーツです。
10とあるのは10Sを意味します。
V2レバーのこのパーツは、180°位相で上下に同じギヤが切ってあり
片側は一切使わないので エルゴパワーをバラしたときに反転させれば
新しいギヤになるようになっていましたが、
V3レバーでは片側のみのギヤとなっています。
使い込んだエルゴパワーレバーは ラチェットの感触や音が無くなってきますが、
このパーツの摩耗は それの原因ではないので
両側にギヤが切ってあっても とくにありがたい仕様ではありません。

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同じパーツの11S用です。

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組み換えました。
ブレーキレバーとシフトダウンレバーが
ともにアルミの11Sケンタウル エルゴパワーレバーです。

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ちなみに、EC-RE100/101(価格は同じ)の
2018年の税込定価は12021円、値上げ前の2017年でも11274円で
よく使われるパーツなのか カンパニョーロにジャパンいち詳しい問屋さんでも
在庫を持っていて即納可能なことが多いです。
今日もそこから電話がかかってきて、注文したリムの入荷連絡だったのですが
EC-RE101の在庫があったので ついでに私のぶんとして注文しておきました。
海外通販で120ドルはやや高いなーとか言いたいわけではありません念のため。



おまけ
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V3のラチェット機構ですが、
スリットに入ったバネで押された鋼球が
歯車上の溝に噛み込むことでラチェットになっています。

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↑これ
展開図では こうなっていますが、
実物では この図の通りではなく
Wレバーのインデックスや サンツアーのコマンドシフタ-のように
プレートにあけられた半穴にボールが噛み込んで
ラチェットになっているという話を
カンパニョーロにジャパンいち詳しい問屋さんの中の人にしたのですが、
カンパニョーロにジャパンいち詳しい問屋さんの中の人いわく
そんなことはないと言います。

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シフトダウンレバーのリターンスプリングが折れて
ジャンクになった EC-RE100です。
DSC04202amx9.jpg
V3エルゴパワー内部の後ろ側のパーツには
バネの役割をする おわん型のワッシャーをつぶしている
テンションがかかっていますが、
DSC04203amx9.jpg
この固定ボルトがゆるむことで そのテンションが抜けた結果
動きがおかしくなるという事例があるとのことです。

DSC04204amx9.jpg
バラしました。
この おわんワッシャー、展開図では2枚ですが 現物には3枚入っていることがあり、
工場での組み立て時に個別に調整して入れているようです。
あと 私は見たことがありませんが、
一番奥の白いプラスチックのワッシャーが 2枚入っている場合もあるらしいです。

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DSC04206amx9.jpg
↑おわんワッシャー
インデックス以前の 昔のWレバーの中にも、
同じ目的で こういう形状のワッシャーが入っています。

DSC04207amx9.jpg
ラチェットのパーツですが、展開図と同じものが入っていました。
DSC04208amx9.jpg
私物のEC-RE100も見てみます。
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やはり展開図と同じものです。

この時点で、展開図とは違う構造のラチェットを見たのは
EC-RE101、つまり左レバーに限られるということに気付きました。
スペアパーツカタログの展開図は右レバーのみで 左レバーは載っていません。
基本的にバラす部分では無いので 細かく記載しなくてもいいと思ったのでしょう。
近日中に 私物のアテナの修理用のEC-RE101が届くので
そのあたりのことを調べておきます。

category: その他 機材の話

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ヴェロシティのメジャートムリムでホイールを組みました(1/4)  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから ヴェロシティの「メジャー トム」というチューブラーリムをお預かりしました。
同社にあった(※)19mm幅の「エスケープ」というチューブラーリムを、
先日も当店で組んだ「A23」と同じ 23mm幅にしたようなモデルです。

※現時点では廃版のようです。

本国サイトでは、A23はロード・シクロクロス・トラックの
いずれのカテゴリーにも載っていますが
メジャー トムは シクロクロスのカテゴリーにしか載っていません。
もちろん ロードバイクでの使用も可能ではありますが。

それより、ロードとトラックはWOリムのみの展開となっているのが気になりました。
というより現行モデルではチューブラーリムはメジャー トムのみです。

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ステッカーは例によって この通り、片側にメーカー名のみ
もう片側にモデル名のみです。モデル名を右側にして組みます。
青アルマイト仕上げですが、
このリムも ブレーキゾーンの切削仕上げの有無が選べるリムで
切削仕上げあり
20・36H 黒のみ
24・28・32H 黒・赤・青・ポリッシュ

切削仕上げ無し
24・28・32H 黒のみ
という展開になっています。

で、今回のリムは 切削仕上げ無しの青で24Hと28Hをお預かりしていますが
これは現行のメーカーサイトに無い仕様です。

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ヴェロシティのリムは継ぎ目の精度が甘い、と先日 書きましたが
今回のリムは メーカーのほうで
ヤスリがけ(ではなくバフがけかもしれない)して ならしてありました。

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A23にも これと同じステッカーが貼ってありましたが、
「スポークテンションは120kgfまで」は ともかく
「ヴェロシティオリジナルのリムテープである ヴェロテープまたは
0.2mm厚以下のリムテープを使え」というのは
チューブラーリムなので関係ありません。
このリムだけがチューブラーモデルなので
ステッカーを別に作るのが 面倒だったのでしょう。

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組めました。

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T11ハブ28H 半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

DSC04191amx9.jpg
このハブ、リムと近い色で墨入れしてありますが
こんな仕様、あったっけ・・・?

category: のむラボ日記

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チューベラーテープの携帯形態について  

カセットスプロケットの出荷時に取り付けてある
DSC04822amx9.jpg
この筒ですが、ある別の目的で非常に有用です。
上の画像左から
白いフィルムケース状のものが8・9・10S用(透明に近いものある)、
黒いのが11S用の初期型、
スプラインの形になっていて トップギヤ以外を一瞬で取り付けできる
カンパニョーロの丸パクリ構造なのが 現行の11S用、
一番右は カンパニョーロのものです。
スプライン型のものをメーカーの意図通りに使うことはありません。
スペーサーの文字の位相と向きをそろえたいからです(→こちら)。

で、フィルムケース状の筒ですが
これはミヤタのチューベラーテープ(→こちら)を携帯する形態にするのに有用です。
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バルブ穴を除く700Cリムの1周分、2m弱を移しました。

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白い筒の場合、テープ2つ分とちょうど同じくらいの幅になっています。
これを濡れないようにビニール袋に入れ
ツール缶やサドルバッグに入れておくのを
お客さんにオススメしているのですが、
この筒が年々入手困難になってきています。
今回の件では お客さんに自前のものを用意してきてもらいました。

で、これを作るのに毎回 メジャーで測りつつ
テープを巻いていっているのですが、
測りながら きれいに巻くのは なかなか難しい作業です。
2回目は 1回目のテープの外径と合わせればいいだけなので
作業が かなり楽です。
ということはですね、この筒にチューベラーテープを
2m弱巻いたときの外径を調べておけば
1回目から楽ができるということになります。

DSC04126amx9.jpg
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↑画像では49mm径になっていますが、
1970mmだと 48.5mm径くらいになります。
これ以上巻くと 1回分が2mを超えるので
TTP-1の20mを10回使うことができなくなります。

category: その他 機材の話

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レーシングゼロさん  

お客さんから レーシングゼロの前輪をお預かりしました。
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吉野の五番関トンネル付近で落車し、スポークが曲がったとのことですが、
自走不能なダメージに至らなかったのは 運がいいです。
しかも そのときは独りだったということなので、
携帯電話の電波が不通、
タクシーやレスキューがすぐ呼べないなどの場合で
冬山だったりすると 最悪 死にます。

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↑片側のスポークが3本続けて傷ついていますが、

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実は見た目ほど深くないので 交換は必須ではありません。
お客さんの希望で 気持ちよく換えてくれというのであれば
もちろん換えますが、これらについては 作業後に断りを入れたうえで
油性マジックで黒く塗りました。

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交換するべきは、不自然な横振れの位相直下にある このスポークです。
指でさすると 曲がっているのが分かります。

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交換しました。
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例の3本の向かい側になります。

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↑交換したスポーク

お客さんは このホイールが付いていたバイクを
某ブランドのコンセプトストアで買っていますが、
そこはそのブランドのバイクの整備以外 とくに何もできないらしく
このホイールの修理について お客さんに当店を紹介しています。
そういう経歴なので いつかこのホイールが持ち込まれた記事が上がって
そこで名指しで悪しざまに書かれたらどうしようとビビッていると思いますが、
・直せんものをグチャグチャに いじったわけではない
・お客さんに新しいホイールを売りつけようとしなかった
ので とくに悪印象はありません。
お客さんに勧めるだけでなく 事前に連絡があってもよかったと思いますが。

category: のむラボ日記

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ユーラス 2WAY-FITさん  

お客さんから ユーラスの後輪をお預かりしました。
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元々のユーラスは
スチールスポークのG3組みのミディアムハイトリムモデルの
フラッグシップですが、この時点では上にシャマルウルトラがあるので2番手です。
アルミスポーク化していますが、初代レーシング1とスペックが同じ位置づけなので
ニップルは現行モデルと違い しんちゅうです。

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スポークが途中で折れています。
ゼロ発進からの踏み出しの瞬間に パキーン!と折れたそうですが、
おそらくはリヤメカなどをぶつけて クラックが入っていたところに
最後の一撃的な力が加わり 折れたのだと思われます。

折れたスポークを回収するのに、そのスポークのニップルが
やたらとナメていて回すのに苦労しました。
もちろん 交換しています。

スポークにリヤメカをぶつけた覚えがあるか、
下手くそな振れ取りの履歴があるかなど お客さんに訊きましたが
このホイールの最初のオーナーでは無いので不明、ということでした。

DSC04083amx9.jpg
↑断面です。
折れる直前まで クラックが入っていた部分は 色がくすんでいて
最後の一撃で折れた部分は 色が白いのですが
分かりにくいので あとでスポーク単体で撮ってみます。

DSC04085amx9.jpg
直りました。

DSC04084amx9.jpg
DSC04086amx9.jpg
バルブブッシュが無くなっていたので補填しました。
ボーラなどのバルブブッシュは旧型が2つ爪型、新型がパイプ型ですが
2WAY-FITのアルミリムのバルブブッシュは4つ爪のもので
ボーラなどのバルブブッシュとは 別のパーツです。
こちらは 現行品も4つ爪型になっています。

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交換したスポーク

DSC04112amx9.jpg
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破断面は ピッタリ合います。

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↑黒い部分が 折れる直前まで進んでいたクラック、
白い部分が 折れる直前までつながっていた部分です。

category: のむラボ日記

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ボーラ ウルトラ 50 ダークラベル クリンチャーさん  

お客さんから ボーラの後輪をお預かりしました。
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クリンチャーなので 精度が高いほうのセンターゲージを当てるために
タイヤを外していたときに、やたらとガランガラン鳴るので
ニップルがリム内に落ちているのかな?と思いました。

ホイール組みの作業中に リム内にニップルを落とし
「あとで回収すればいいか」と思ったのか
そのままニップルを補填して作業を続行、
それから回収を忘れた状態という
カンパニョーロのシャマル(シャマルウルトラではない)を
昔 見たことがあります。
ニップルに不足が無いのに リム内に ひとつ余計に入っていました。

DSC04139amx9.jpg
が、今回の原因はそれではなく ストレートスポークの首とびです。
購入後 500kmくらいしか使っていないということなので
初期不良といってもいいと思いますが、
購入したところに あれこれ言うよりは
当店でさっさと直したほうが 早く済みそうです。

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↑ちなみに隣の位相、正常な状態

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スポークを交換しました。

category: のむラボ日記

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レーシングゼロのリヤリムを交換しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから レーシングゼロの後輪をお預かりしました。
当初は点検でのお持ち込みですが、
リムが明らかにポテチになっているので交換が必要ということで
リムを取り寄せていました。

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固着予備軍のニップルが多く、ゆるめるのに非常に苦労しました。
ニップルは洗浄して使い回していますが、
スポークのねじ山にゆるみ止めを塗布しているのにもかかわらず
バラす際には考えられないほどスルスルと回ったので
歯周ポケットに溜まったカスが かなりの抵抗になっているということになります。
上の画像でもそうですが、ボロボロと こぼれてきています。

DSC04147amx9.jpg
ねじれているスポークが1本ありました。
断じて 私がやったわけではありませぬ。
これをパキーン!と ねじ切らないように回収したいところですが、
ニップルの抵抗が本当に大きいので 非常に難しいところです。
レーシングゼロのスポークは
左右とも引っかけ式なので 一旦ここは置いておいて、
これ以外のスポークをすべて外せば スポークからハブ体を外すことができ
テンションが抜けた状態で ゆるめるのを試みることができます。
という手順でないと たぶんこれはゆるめられませんでした。

DSC04148amx9.jpg
フリーボディの外側のベアリング、
錆び汁が浸み出しているように見えますが・・・。

DSC04149amx9.jpg
絶対に交換が必要、というほどでもないですが
めったに触らないところですし ベアリングも高いパーツでは無いので
外側のベアリングのみ 交換することにしました。

DSC04150amx9.jpg
↑ハブシャフトにも もらい錆びがあります。

DSC04151amx9.jpg
DSC04152amx9.jpg
ハブのオーバーホールもしています。

DSC04144amx9.jpg
びふぉー
DSC04156amx9.jpg
あふたー
左エンドの錆びも可能な限り 落としました。

DSC04143amx9.jpg
びふぉー
DSC04158amx9.jpg
あふたー

DSC04145amx9.jpg
びふぉー
DSC04159amx9.jpg
あふたー
この手の仕事って、ホイール組み以外の作業のほうが
時間も手間もかかっています。

DSC04154amx9.jpg
組めました。

DSC04155amx9.jpg
組み換え前のリム、ガラスの定盤にかけるまでもなく
床に横たえただけで 反っているのが分かります。

DSC04153amx9.jpg
ねじれていたスポークは 無事回収できましたが、
使い回してはいません。

category: のむラボ日記

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アラヤのADX1-Sリムとスズエのハブで前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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新エアロ1リムと スズエのピストフロントハブで前輪を組みました。
リムには お客さんの名前入りのシールが貼ってあるので
配慮さんが仕事をしています。
競技用のピストホイールは、スポークや組み方が他人とかぶることが多いので
リムに名前を入れておく例が多い気がします。

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リムはアラヤの新型エアロ1で、
カマボコ型ワッシャー(→こちら)が不要なタイプになります。
新型のADX-1Sリムと 旧型のエアロ1リム+カマボコ型ワッシャーだと
ワッシャーの重量を含めても 実は後者のほうが軽いのですが。
アラヤのエアロリムの各モデルのラベルの表記は、
AERO1、AERO2、AERO4、ADX-5となっています。
よって、ADX-2とか エアロ5という呼び方は 普通はしません。
エアロファイブは たまに聞きますが・・・。

旧エアロ1の場合 AERO1がペットネームで 型番はADX-1、
新エアロ1の場合 ADX-1がペットネームで 型番はADX-1S、
という ややこしいことになっています。

DSC04131msn2.jpg
ハブはスズエのプロマックスの36Hで、
黒コンペロクロクイタリアン組みにしました。
イタリアン組みにしたのは お客さんの希望です。

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このハブはNJS認定を受けているので(36Hのみ)、
NJS認定を受けているリムとスポークで ハチハチJIS組みした場合にのみ
競輪で使うことが可能ですが この前輪は当然 不可です。

追記:現役の競輪選手からコメントをいただきました。
スズエのハブは現在 NJS登録を取り消されているので
競輪には使えないとのことです。
アメリカ資本のメーカーになったのは知っていましたが
NJS登録の取り消しまでは知りませんでした。
コメントありがとうございました。

DSC04134msn2.jpg
DSC04135msn2.jpg
NJS認定を受けているパーツであれば、競輪での使用が可能です。
↑これは カンパニョーロのチェーンリングですが
NJS認定されていた時代のものになります。

category: のむラボ日記

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ヴェロシティのA23リムでホイールを組みました(後編)  

今日もホイー(以下略)。
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昨日の続きです。後輪を組みました。

DSC04104msn2.jpg
FH-9000 24H 半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

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DSC04106msn2.jpg
外周側の穴は 正穴振りで振ってありますが、
ニップルを通すだけなら穴振りが無くとも 作業性に変わりは無いので
内蔵ニップル専用リムでなければ 穴振りをつける意味はあまりありません。
一応「この向きで振ってるんだから 正リム扱いしろ」というメッセージだと
解釈することは出来ますが。

左右でスポークも組み方も違いますが、
スポーク長さは どちらもニップルの端面とツライチになりました。
ホイールを組むにあたって
公称のリムのサポート長さは信じずに 実測しています。
信じてたらエラい目に遭うところだった。

category: のむラボ日記

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ヴェロシティのA23リムでホイールを組みました(前編)  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから ヴェロシティのA23というリムをお預かりしました。
ハンプ無しのチューブレスレディリムです。
A23というのは「外幅23mmのエアロリム」という意味ですが
リムの内幅は18mmです。

たとえば現行のシャマルウルトラC17(リム内幅17mm)が 外幅22mmなので、
それより1mm広い このリムは ワイドリムの部類になります。
メーカーによれば 23Cタイヤを装着したときに
リムとタイヤとを併せて想定している空力性能が
最大限に発揮されるということですが、
このリム幅に対して 23Cタイヤというのは
他メーカーの基準などと合わせて考えると やや不適です。
実際、使用可能なタイヤ幅は23~35Cとなっていて
ロードまたはシクロクロス用のリムと謳っているので
必ずしも23C以外はダメ!というニュアンスでは無いようですが。

ラベル片側がメーカー名のみ、もう片側がモデル名のみというシンプルな表記ですが
右から見たときに A23だ!と分かるようにしたほうがいいと思いますので
A23側を 見なし右側にして組もうと思います。

DSC04089amx9.jpg
メーカーの公称重量は450g、24Hリムを2本お預かりしていますが
どちらも 同じ重量でした。

DSC04090amx9.jpg
ヴェロシティのリムは 継ぎ目の精度が甘く
爪が引っかかるくらいに ずれていることも多かったのですが、
最近では マシになったようです。
今回のリムは2本とも ずれが見受けられませんでした。
このリムの場合は サイドウォールの切削仕上げを
している仕様と していない仕様が併売されていて、
こちらは している仕様なので
それもあって ずれが無いのかもしれません。

DSC04093amx9.jpg
組めました。

DSC04094amx9.jpg
HB-7700 24H CX-RAYヨンヨンイタリアン組みです。
銀スポーク銀ニップルのタンジェント組み、というのが お客さんの希望ですが
確かに このハブ、ラジアル組みが禁止されてはいます。
といっても 私はこれと同じハブ同じ穴数でラジアル組みした前輪を常用していますが。

シマノのロードハブでラジアル組みが可能になったのは
7700系デュラエースと同世代の 5500系105のフロントハブ
HB-5500・・・では無く そのマイナーチェンジ版の
HB-5501・・・でも無く それの仕様違いの
HB-5501-Aからになります。
リヤハブのFH-5501には A仕様が無いので
リヤハブで反フリー側ラジアル組みなどをするのも 厳密には禁止です。
が、この時代の完成車に付いていたホイールでも
シマノハブでの フロントまたはリヤ左のラジアル組みが散見されたことと
実際にフランジがちぎれた事例を見たことが無いので
(シマノハブ以外では ある)、
ラジアル組みをしても問題はないと思います。
それに、7700と7400系デュラエースや
6400系600アルテグラには18Hのフロントハブが存在しているので
18Hでラジアル組みをするなというのは 無理があります。

DSC04091amx9.jpg
エアロスポーク仕様のフランジ穴でしたが、
これでないと使えないスポークを使う理由が無いので
スポークはCX-RAYにしました。

category: のむラボ日記

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特価の700Cチューブが入荷しました  

少し前の 半分ねじ山のバルブの記事で、
「300拍手いったら税込300円で700Cチューブ祭りしたるわ」
と書きましたが、拍手する条件として
半分ねじ山のチューブを使ったことがある方だけでお願いします
とも書きました。

結果、現時点で460拍手を超えていますが
この大半はチューブを安く買いたいだけの嘘つき
占めていると思われます。
もちろん、拍手した人の中には
半分ねじ山のチューブを使ったことがある方もいるでしょうし
さらに、実体験に基づく有用なコメントを数件いただいてもいます。

約束は約束なので、チューブ300円祭りをすることにしました。
DSC04078amx9.jpg
↑チューブの現物です。
定価無しのオープン価格のはずですが、
某AMAZ○Nでは定価907円となっており
1%OFFの900円で販売されています。
メーカーは誰でも知っている有名メーカーのものですが、
パッケージなどは政治的理由により 出せません。
店頭での販売形態はバルク品ではなく ちゃんと箱に入っています。
公称サイズは700×18~26Cで、23Cと25Cで共用できるのは
売る側としても都合がいいです。

このメーカーの同サイズのチューブには 他にも
48mmバルブと60mmバルブがありますが、
これらはバルブコアが外せません。
48mmと60mmというと、パナレーサーのR’-AIRも全く同じサイズ展開ですが
R’-AIRもバルブコアが外せないタイプのチューブになります。
で、60mmバルブだと 旧コスミックカーボンで
ぎりぎり空気が入れられないという絶妙な長さであり、
同じ公称50mm高のボーラだと ぎりぎりOK、
いま現物で検証しましたが スピード55Cだと無理でした。

ということもあり 今回は 第3の仕様である
「バルブコアが外せる40mm長さ」のものを仕入れています。
これ以上は ここには書けませんので、
詳しくは「客寄的大熊猫」で検索をしてください。

category: 新着情報!

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レイノルズの32の後輪を組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから レイノルズの32の後輪をお預かりしました。

DSC04066amx9.jpg
のむラボホイール6号と ほぼ同じリムです。

DSC04067amx9.jpg
パワータップのGSハブを小径フランジ化しつつ 多少ハイローにした
DTのストレートスポーク用24Hハブ(本当の順序は逆です念のため)で
全黒エアロライトヨンヨン組み相当で組まれていますが、
反フリー側がヌルいです。
それ自体は お客さんの指摘でもありますが、
ほとんど同じような寸法に見える 新レイノルズのハブ(→こちら)よりも
スポークテンションの左右差が大きいのも確かです。
シマノ11S用フリーハブの場合 右エンドが長い(オチョコがきつい)という
DTのスターラチェットハブの特性も関係しているのかもしれません。

増し締めを試みましたが、センターずれほぼ無しで
フリー側のテンションが袋小路寸前とあって 大したことはできませんでした。
そこで お客さんから ある提案があったのですが、
それは もし私がこの後輪を組み換えるとして 仕様を一任されたら
同じことをするだろうというものでして、これは慧眼・・・というより
お客さんも のむラボ的ホイール観に侵されているので
結局 同じ結論に至っただけの可能性が高いです。

DSC04069amx9.jpg
ストレートスポークの最終交差ですが、左右ともに編んでいません。

DSC04070amx9.jpg
反フリー側は 扁平方向が回っているスポークが ちらほらありました。

DSC04073amx9.jpg
バラしました。
お客さんの希望で リム重量を量っています。

DSC04074amx9.jpg
組めました。

DSC04075amx9.jpg
フリー側のスポークを スポーク比重100%の
黒リーダー14番プレーンに変更しました。
最終交差は編もうと思えば編めましたが 編んでいません。

DSC04076amx9.jpg
反フリー側はスポークを使い回したものの
組み直し前と違い 最終交差を編んであり、

DSC04077amx9.jpg
結線はんだ付けをしています。
要は ハブを生かしたまま 疑似のむラボホイール6号を組んだわけです。

もしこれが お客さんの評価で「組み直し前よりも走る」となった場合、
スポークの重量が重たくなったことによる「要素の大小の重み付け」を
レイノルズよりは見誤っていないことになります。
完組みメーカーでは まず不可能な 結線をしてる時点で反則、
と言われるかもしれませんが、
ということは 結線はまやかしでは無いということになりますね。
レイノルズですが、本当にリムは良いのです。
「最高の畜産業者が ステーキを焼くのも上手いかというと
それはまた別問題。なので できればリムだけ寄越してほしい」
と思う メーカーはいくつかあります。
レイノルズ以外だと たとえばZ社とか。←あんまり伏せれていない

今回は疑似のむラボホイール6号を組んだ形になりましたが、
疑似のむラボホイール7号を安く得ようという
企みがあることについて触れておきます。
つい2日前まで、サイクリングエクスプレスで
レイノルズの旧アサルトが前後輪79999円で出ていました。
前輪とリヤリムの値段だと見ても破格に安いわけですが、
当店での組み直しをしても 10万円ほどで
疑似のむラボホイール7号を得られることになります。
いま見たら売り切れていました。
というかサイトに記載そのものがありません。
チッ、それ目的で売れたかもしれんな。めんどくせえ。

category: のむラボ日記

tb: 0   cm: 1

ボーラ ワン 50 チューブラー ブライトラベルさん  

お客さんから ボーラワンをお預かりしました。
DSC03981amx9.jpg
DSC03978amx9.jpg
知り合いから ゆずってもらったとのことです。
知らない人から買うよりはいいかもしれません。

DSC03982amx9.jpg
DSC03979amx9.jpg
前後輪とも バルブ穴周りにビニールテープをガッチガチに貼ってあり

DSC03980amx9.jpg
それを剥がすと バルブにも巻いてありました。
おそらくですが、旧型の2つ爪タイプのバルブブッシュを
とばして 無くしたのでしょう。
新型のパイプ型を補填しておきました。
前輪は ほぼ振れ無しセンターずれ無し、
後輪は・・・振れ取りしてみたけど無理でした的な振れがあったので
嫌な予感がしたのですが、センターが ガッツリずれていました。
センターゲージ無しで振れ取りごっこをしています。
お客さんいわく 前のオーナーでは無く
その行きつけのショップだろうということですが、
壊滅的にグチャグチャにはしていなかったので
大した手間ではありませんでした。

category: のむラボ日記

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コスミック プロ カーボン SL USTさん×2  

お客さんから コスミックカーボンのUSTチューブレスモデルをお預かりしました。
DSC04035amx9.jpg
追記:記事の表題が当初 コスミック カーボン プロ SL USTとなっていましたが、
正しくは コスミック プロ カーボン SL USTでした。
訂正しておきます。コメントありがとうございました。
マヴィックのホイールは名前がややこしいので
記事には載せないものの名前の画像を撮ってあるのですが、
それでも 間違えてしまいました。

DSC04048amx9.jpg
DSC04037amx9.jpg
点検を ご希望です。

DSC04038amx9.jpg
後輪ですが、従来のコスミックと違い フリー側のほうがラジアル組みなので
リム以外の部分は むしろキシリウムエリートといったほうが実情に近い気がします。
私は イソパルス(フリー側ラジアル組み)のほうが
理に走っている感じで好きなので、
反フリー側ラジアル組みであるよりは いいと思っていますが。

カンパニョーロ用フリーボディですが、
このホイールのカンパニョーロ用フリーボディを点検するのは 初めてです。
と 唐突に書いたのには理由がありまして、
お客さんの 目の前で作業したわけではないので
ここを見たときに特定できる 手がかりについて
触れておきたかっただけです。

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お客さんいわく、後輪は ずれている気がするということですが
その通りでした。

DSC04040amx9.jpg
DSC04041amx9.jpg
振れは ほぼ無しでしたが、振れ取りと センター出しをしました。

DSC04043amx9.jpg
DSC04044amx9.jpg
つづいて前輪。
振れほぼ無しで かすかにずれています。
これくらいの量であれば

DSC04045amx9.jpg
増し締め方向で 微細な横振れを探して 追い込み続ければ

DSC04046amx9.jpg
DSC04047amx9.jpg
そのうちセンターが出ます。

DSC04042amx9.jpg
DSC04032amx9.jpg
作業の都合上 タイヤを一旦 外していますが、
申し訳程度にシーラントが入れてあったので

DSC04049amx9.jpg
元の量より やや多い程度に 新しいシーラントを入れてあります。

DSC04050amx9.jpg
リヤハブのポン当て式エンドですが 圧入がゆるく
梱包のエンド保護プラスチックを外した際に抜けることが
多々あるので要注意です。

DSC04039amx9.jpg
半分ねじ山のチューブレスバルブですが、
キシリウムUSTのそれより ポンプの口金の食いつきが良かったので
過去の画像と比べたところ
DSC03919amx8.jpg
リム高によって複数用意されているバルブ長さと リム高との関係により、
キシリウムUSTの場合は 露出している長さのほとんどが
細い径の部分になるということが 分かりました。



書き忘れたことがあるのですが、それに必要な画像を撮っていないので
DSC03490amx9.jpg
DSC03481amx9.jpg
お客さんの前で作業したので、必ずしも記事にする必要が無い
別件での同じホイールを ついでに上げます。

DSC03489amx9.jpg
当初は この画像で 半分ねじ山バルブの話を書く予定でした。

DSC03483amx9.jpg
DSC03484amx9.jpg
後輪はセンターずれあり、フリーボディはシマノ用です。

DSC03487amx9.jpg
DSC03488amx9.jpg
センターを出しました。
前輪は センタードンピシャ、ほぼ振れ無しです。

DSC03491amx9.jpg
で、書きたかったことというのは マヴィックのリム(とくにアルミリム)の
継ぎ目が粗いのを隠す黒いテープについてです。
通常はバルブ穴の対岸の位相に貼られているところ USTでは
バルブ穴に ほど近い位相に貼られているので なぜかと思っていたら、
このテープ、チューブレスレディのリムテープの貼り終わりの上に
剥がれ防止目的(たぶん)で 貼ってあります。
これが無くとも剥がれてきたりはしないと思いますが、
これの有無で「出荷状態からテープを換えたか」の判定はできます。

上の画像では リムテープの継ぎ目なのかどうか
判別できないと思いますので
DSC03531amx9.jpg
さらに別件。
これはマヴィックのMTBホイールですが
DSC03564amx9.jpg
↑こんな感じで貼られています。
黒いテープは ロードリムと同じものが使われているようです。
ロードリムの場合は テープの幅がリム幅とほぼ同じですが、
MTBリムだと リム幅に対して細くなります。

category: のむラボ日記

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SES2.2のリムとクリスキングのハブでホイールを組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC04054amx9.jpg
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スマートエンヴィシステム2.2の前後リムと
クリスキングR45ハブでホイールを組みました。

リヤリムのみ黄色いステッカーが貼ってあるように見えますが、
DSC04058amx9.jpg
バルブ穴のステッカーのハンドメイド イン USA表記側を
見なし右側とした場合(もう片側はシリアルナンバーの表記)、
黄色いステッカー(これもシリアルナンバー入りで、使う前に剥がす)が
リヤリムは右側 フロントリムは左側となっていたためです。

DSC04055amx9.jpg
「スポークは黒で」ということ以外 仕様をお任せされていますが、
前輪は R45ハブ20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組み、

DSC04060amx9.jpg
後輪はR45ハブ24H 黒半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

DSC04053amx9.jpg
ごく最近のモデルなので、ブレーキゾーンは
例の(→こちら)ヤスリ仕上げになっています。

リンク先のSES4.5のときに はねたニップルがあるのですが、
書く機会を逃していたので 今回の件とは無関係ですが
ついでに上げておきます。
DSC04062amx9.jpg
DSC04063amx9.jpg
現行のスマートエンヴィのリムに付属するニップルは
EDGE時代から数えて4代目になる内蔵ニップルですが、
1ヵ所 ポンチが打ってあります(ドリルの切削痕には見えない)。
スポークを手でねじ込んでいくと ポンチ直下で固い手応えに変わるので、
これが ねじ穴にかすかに変形させ
ゆるみ止めの効果を生んでいるのは確実です。
それ以降は 工具ではニップルを回せますが 手でスポークを通すのは無理です。

で、その加工にしくじったと思われるのが 上の画像のニップルです。
手の力+ペンチなどの工具程度では
しんちゅうニップルを このように潰すことはできませんので
すごい力が かかっています。
リムに付属するニップルの数は 穴数とちょうど同じ数なのですが、
当店にはそれなりの数の余剰があるので 何とかなりました。

現行のスマートエンヴィでは、ワランティの適用条件として
「純正のブレーキシューを使っていたか」に加えて
「リムに付属のニップルを使っていたか」も要求しているので
私は このニップルが好きではないのですが
これを使わざるを得ません。

今回のホイールに話を戻しますが、お客さんからの ご要望で
ホイールの完成重量を量っておいてほしいと言われています。
ホイールだけでなく リム単体でも量っていますので そちらも合わせてどうぞ。
DSC04051amx9.jpg
↑フロントリム
DSC04052amx9.jpg
↑リヤリム
申し遅れましたが チューブラーリムです。

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↑前輪
DSC04061amx9.jpg
↑後輪

category: のむラボ日記

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ボーラウルトラのリヤリムを交換しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから ボーラウルトラ35チューブラーの後輪をお預かりしました。

DSC04026msn2.jpg
↑座屈で リムがグシャッています。
ボーラワンとボーラウルトラのリムは、ステッカーの表記以外は同じものです。
ステッカーはクリアの下にあるので 剥がせないし、剥がれません。
なので ステッカーの単品販売もなく、
例えば ボーラワンを ボーラウルトラの見た目に貼りかえることもできません。

ボーラウルトラには スペアパーツとしての リムの供給がありますが、
ボーラワンにはありません。
これはなぜかというと、ボーラウルトラとボーラワンのリムは
仕様上 同価格となるはずですが そのリムの価格が
ボーラワンそのものの価格に非常に近いからです(とくに前輪)。
なので もしボーラワンが片方だけ壊れた場合、
ボーラワンを片方だけ買いなおすか
ボーラウルトラのリムで組み換えることになるわけですが、
ボーラワンの場合は ハブをCULT化しているなどの事情が無い限り
ホイールそのものの単品購入のほうが お得です。

今回の場合はボーラウルトラなので、リムの交換で対応することになりました。

で、これのお持ち込みが今年の1月20日、
すぐにリムを注文して入荷予定(あくまで予定)が2月末ごろ、
この後輪が絶対に必要なのが
4月15日の伊吹山ヒルクライムということだったのですが、
2月末どころか 3月末になってもリムが入荷してこなかったので
「もうあかん」と思って お客さんにお貸しする用の
のむラボホイール2号の後輪を組みました(→こちら)。4月6日のことです。
で、本番3日前の木曜日の4月12日に これのスペアリムが届きました。
おいおい結果的には ギリギリ間に合ったやんけ。
が、木曜日か金曜日にホイールを組んで
次の日くらいにお客さんに取りに来てもらうのも 今更かえって手間です。
チューブラータイヤもリムセメントで張っているはずですし。
というわけで、あえてお客さんには リムの入荷を連絡せずに
伊吹山に必要なホイールを その翌日に組むという結果となりました。
あと一週間リムの入荷が早ければ・・・。
というの話を先日 カンパニョーロにジャパンいち詳しい問屋さんの中の人に
したところ「ごめんねー。ふふふ」と言われました。

ちなみに、お貸しした のむラボホイール2号の後輪で
(出走クラスまで書くと特定されそうなので書きませんが)
4位入賞されたというコメントを本人からいただきました。それは良かった。

DSC04028msn2.jpg
あふたー
びふぉーの画像を撮っていませんが、ハブの中身の洗浄よりも
フランジ周りが油まみれだったのを きれいにするほうが手間でした。

DSC04029msn2.jpg
組めました。
お客さんにお貸しした のむラボホイール2号の後輪は
19.1mm幅から20.5mm幅になった新2号のリムで、
旧2号より30gほど重たくなっています。
あと かかりの良さ重視で あえて半コンペではなく半チャンピ相当で組んでいます。
旧リムの半コンペで ボーラウルトラ35と だいたい同重量か
やや軽いくらいだったのですが、お貸ししたのむラボホイール2号は
組み換え前のボーラウルトラ35より やや重いという結果になりました。

ボーラは むやみにスポーク比重が小さいスポークを使わなくて21本、
のむラボホイール2号は100%12本 65%12本で
本数の差を考えればスポーク重量の差は あまりありません。
ハブはエボライトハブのほうが軽いはずなので、
ボーラの35mm高チューブラーリムは
概算でも350gを下回るはずなのです。

とくに不都合な真実ではないので蟹光線は出てきませんが
DSC04031msn2.jpg
↑組み換え前のリム 「5」の位相でグシャッています。
DSC04027msn2.jpg
↑組み換え後のリム
このリムが すごいのは、この軽さのリムとは思えないほど
スポークテンションが張れるということです。
ボーラよりもスポーク比重が高いスポークで2:1組みした24Hの後輪で、
リム重量が500g以上あっても シュータッチどころかフレームタッチする
クソホイールもある(→こちら)くらいなので、
やはりボーラは 材料も設計も図抜けています。

DSC04030msn2.jpg
お客さんには 事前に了承を得ていますが、リム交換に関しての注意点を。
ボーラウルトラのリムですが、スペアリムは全てブレーキゾーンが
鮭の切り身的ヤスリ模様の AC3仕様に切り替わっているとのことです。

category: のむラボ日記

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のむラボホイール5号を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC04020msn2.jpg
のむラボホイール5号を組みました。

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前輪は エボライトハブ20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組み、

DSC04022msn2.jpg
DSC04023msn2.jpg
後輪は エボライトハブ24H 黒半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

DSC04024msn2.jpg
お客さんの希望で 赤アルミニップルです。
このご注文は当初 のむラボホイール1号だったのですが、
変更になったのは まさに今日でした。
昨日 ウルサスを組んでなければ
黒スポーク赤ニップルの のむラボホイール1号を組んでいたところです。
そうであっても 別に問題はありませんが。

category: のむラボホイール

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ウルサスのリムのホイールを組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
DSC04008amx8i.jpg
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お客さん(一応)から ウルサスのTS58という
カーボンリムで組まれたホイールをお預かりしました。
かつて「クリスキングの無駄遣い」として挙げたものですが、
ようやく組み換える時間ができました。
クリスキングの赤フロントハブとターコイズニップル、
ターコイズリヤハブと赤ニップルという組み合わせになっています。

これは、アメリカンハイブランドを中心とした高級パーツで
お高めな床の間バイクを提供する あるショップが組んだホイールですが、
ここが組んだホイールが まともであった ためしはありません。
そーゆー商売は否定しないけど、ホイール組むのは まだ早いのでは。
ホイールの出来不出来もそうですが もっと別のところで仕事をナメてます。
思い出した。あのレイノルズ(→こちら)もそうだった。
リンク先の記事では どこの誰だか知らんと書いていますが
心当たりはあったので ホイールのお渡しのときに お客さんに訊いたら
やっぱり そこでした。

DSC03997amx8i.jpg
リンク先のレイノルズと同じく、これも逆半コンペです。
フリー側がCX-RAY、反フリー側がコンペのロクロク組みですが、
評価試験的にこういうホイールを組んでみるのはいいとして
お客さんに売るのはどうかと思います。
むしろ普通のホイール以下なのは、組んでみれば明らかなので。
おそらくは乗ってみても明らかだと思います。
なぜならこのホイール、ほとんど使用感がないのに
すでに オーナーが何度も変わっているからです。
レイノルズに続いて やらかしているので、
もしかしてですが のむラボホイールの まがいものを組むうえで
逆半コンペを 本当に半コンペだと思って組んでいる文盲なのかもしれません。
ヨンロク組みと間違えて ロクヨン組みしていた奴も 過去にいたので。

DSC04000amx8i.jpg
DSC04001amx8i.jpg
反フリー側がグニャグニャです。
それでいてフリー側は そこそこ張っているので

DSC03993amx9.jpg
DSC03994amx9.jpg
このセンターずれを取りつつ(要フリー側増し締め方向)
フリー側を袋小路まで張っても 反フリー側を劇的に張るのは無理です。

というわけで、組み直すことになりました。
現在のオーナーは 私が組んだホイールをいくつも持っていますが、
この後輪のスポークを握っただけで 組み直しを希望しています。

DSC04002amx8i.jpg
フリー側
DSC04003amx8i.jpg
反フリー側
ホイールを丁寧にバラしていって、最後に残った一切触っていないニップルです。
スポーク長さが やや長めですが許容範囲です。
スポークのねじ山に なにも塗布していないので 指で簡単にゆるめられました。

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リム重量を晒しておきます。
こうすることで、不都合な真実を暴露する
蟹光線の出現を抑えることが出来るからです。

DSC04005amx8i.jpg
組めました。
DSC04006amx8i.jpg
R45ハブ24H 半コンペヨンロク組み結線ありで

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赤/ターコイズニップルを 半々で使っています。

DSC04009amx8i.jpg
つづいて前輪。スポークはCX-RAYなので
全ターコイズニップルを 後輪と同じく赤と半々にするだけなら
スポークは使い回せますが、

DSC04011amx8i.jpg
うまく撮れん。
DSC04014amx8i.jpg
スポーク長さが短いので 使い回しは しませんでした。
このショップ、スポークカッターを持っているはずなんですが
なぜスポークの長さが まちまちなんでしょうか。
私は ニップルの端面とツライチ辺りになるようにしていますが、
こだわりがあって安定していれば
すり割りとツライチの長さであっても 別にいいとは思います。
これは すり割り未満なので明らかに短いですが。

スポークテンションが異常にヌルくて 張れば すり割りに達する、
というのであれば 使い回しもありえますが
そこそこ張ってあったので やっぱり無理でした。

DSC04015amx8i.jpg
組めました。
R45ハブ20H CX-RAY反ヌポークラジアル組みで
赤/ターコイズニップルです。

現在のオーナーは これをオークションで入手していますが、
落札価格は「状態のいい中古のクリスキングのハブ「だけ」の
値段としては妥当じゃないの」という感じでした。

ウルサスというブランドですが、
オリジナルのハブを内製しているというのが売りであり
(ハブの寸法やホイールの組み方的に優れた点は とくに無いですが)、
リムは いわゆる中華カーボンをブランディングしただけのものなので
ハブがクリスキングであれば 実はウルサスのオリジナル要素は皆無です。
このあたりのことについて詳しく書くと
思想警察がやってくるので 書けません。














DSC04019amx8i.jpg
オ待タセシマシタ!
コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!

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ふぁすとふぉわーどノ 38mm高りむ、F4Rト並ベテミマシタ!

DSC04018amx8i.jpg
りむ高以外ノ仕様ガ ホボ同ジデス!
↑やーめーろー!

category: のむラボ日記

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初代コスミックエリートさん  

お客さんから 初代コスミックエリートの後輪をお預かりしました。
DSC03937amx8.jpg
スポークがとんでいるので修理を ご希望です。
初代コスミックエリートや レインフォースアイレットについては
(→こちら)をどうぞ。

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DSC03939amx8.jpg
首とびではなく、ねじ山との境目での破断です。
ストレートスポークは むしろこっち側で とぶことが多いです。

で、このホイールのお客さんは いわゆるギョーカイ人ではないのですが、
マヴィックの問屋さんの中の人や
カンパニョーロにジャパンいち詳しい問屋さんの中の人とも知り合いで、
マヴィックの問屋さんの中の人いわく スポークは廃版で入手不可とのことです。
中の人が言うのであれば間違いありません。
それだけならいいのですが、のむラボなら たぶん何とかするだろう、
スポークを作ったりも出来るはず(※出来ません)などと
勝手にハードルを上げたうえで 当店をすすめてきました。

カンパニョーロにジャパンいち詳しい問屋さんの中の人は、
これの作業中に私用電話がかかってきて
このお客さんについて「丁重にもてなすべし」と言われました。
今回のスポークは、バテッド部分の寸法が
カンパニョーロの○○○○○のそれと同じなので
マヴィックで純正品が無い以上 それで対応していいかと訊いたところ
「それでいけます」と返事できるわけないやろ、と言われました。
確かに そりゃそうだな。
なお、ホイールの名前が伏せ字なのは 当店のメシノタネコードではなく
ここには書くなと釘をさされたからです。
あと、カンパニョーロの12Sスプロケットは
現行のフリーボディで対応するのかとか
ボーラウルトラのリムの件(これは後日書きます)マジで勘弁してくれとか
他にも いろいろ話をしましたが、
先日書いた シャマル ミレのフロントハブの
小径リテーナーベアリングについて
従来のものとベアリング球の径は同じで 数が1つ少ないとあったところ
正しくは2つ少ないとの指摘があったので 訂正しておきました。
やっぱり ここを見ているのか、ヘタなことは書けんな。

なお、このホイールのお客さんは 当店にお持ち込みされるまでに
3件ほど 他のショップをハシゴされていますが
どこも「直せません」という答えだったそうです。

DSC03940amx8.jpg
同じ長さのしんちゅうニップルの在庫がありました。

DSC03941amx8.jpg
レインフォースアイレットは使い回します。

DSC03942amx8.jpg
直りました。

DSC03943amx8.jpg
DSC03944amx8.jpg
↑画像真ん中が新しいスポークですが、
首下のプレーン部分の長さが純正より やや短い以外は
ほとんど違いがありません。
スポーク比重も 同じといっていいです。

お客さんは、このホイールをベックオンに持ち込んでいますが
「うちでは直せないけど のむラボなら何とかなるかも」
と言われ 当店を紹介されています。
お前らの小間使いになった覚えはないぞと言いたいところですが、
私も 自分には出来ないことが出来る、
またはもっとうまく出来るという人を知っているという場合は
よそを紹介することがないでは無いので
(といっても 心の師匠のところくらいですが)
まあ 良しとしておきましょう。
直せもしないものをグチャグチャに いじくり倒したわけではなく、
現状保持で一切手を付けていないという判断ができている点もいいですね。
触ったうえで直せなかった件の丸投げだと スカタンのケツモチになるので。

あと、その前に シルベストサイクルにも持ち込んでいますが、
このホイールはもう直せないと言われたうえで
在庫で置いたあった現行のコスミックを売りつけてきようとしたそうです。
直せないのは お前ら全員が束になった知識と経験と技術が
私ひとりよりも はるかに劣るから
であって、直らないわけではありません。
たかがホイール1本直した程度でエラソーにするな、と言われそうですが
この件でお客さんは たかがホイール1本直せないショップを
何件もハシゴしてきてるので そいつらよりエライのは確かです。

今回の件は純正のスポークが入手できないという点では やや特殊ですが、
このコスミックの修理ができないショップって
現行のコスミックの修理(アフターサービス)も
まともに出来ないと思うのですが・・・。
スポーク比重約100%のスポークなので、
あくまで修理を希望というお客さんの意向に沿うなら
14番プレーンのストレートスポーク(容易に入手可能)を
補填するという対応でもいいはずです。
リムがひん曲がっているとか
ブレーキゾーンが異常に摩耗しているとかでない限りは
最大努力はしてみるべきじゃないでしょうか。
海外通販に対して 価格・アフターサービス・ワランティのうち
ワランティしかメリットが無い(しかもそれが理由で価格が高い)となれば
クソショップで買う理由は もはや無いですね。
とにかく、現行モデルを売りつけるのに失敗しているのは 最高にダサいです。

category: のむラボ日記

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のむラボホイール5号を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC03951amx8.jpg
のむラボホイール5号を組みました。

DSC03952amx8.jpg
前輪はエボライトハブ20H CX-RAY反ヌポークラジアル組み、

DSC03953amx8.jpg
DSC03955amx8.jpg
後輪はエボライトハブ24H 半コンペヨンロク組みで

DSC03956amx8.jpg
赤アルミニップルです。
結線は あとでやります。
これで去年の11月ご注文分までの のむラボホイールは全て組んだはずです。
次は12月分、できればすぐにでも 12月半ばまでのを組まないと
「納期4ヶ月」にはなりません。すみません遅れております。
あと、のむラボホイール以外のホイール組みも たくさん溜まってきました。

category: のむラボホイール

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ヴィットリアのリムテープが入荷しました  

当店では、組んだホイールに取り付けることが多いので
ヴィットリアのリムテープの消費がハンパないのですが
DSC03945amx8.jpg
先月あたりから パッケージのデザインが変わったものが混在していて、
今日入荷した分は全て新しいほう(上の画像 右)に変わっていました。

DSC03946amx8.jpg
中身を調べたところ、ロゴは変更されているものの
基本的な仕様や性能は変わっていないようです。
ロゴが印字されている側(外周部側)の
表面のデコボコ具合が やや異なるので
新リムテープのほうが しっとりとした手触りですが。

DSC03949amx8.jpg
もう新品では出回っていないと思いますが、
さらにそれ以前の緑色のリムテープは
現行の黒よりも やや凹みが出やすく 耐久性では劣ります。

黒であれば 性能的には同じものなので、
私は区別はしませんが 新しいほうを選んで買いたいという
お客さんがいるかもしれないので

DSC03950amx8.jpg
無作為に並べておきました。
カタカナのように見える、というコメントをいただきましたが 気のせいです。

category: 新手のスタンド使い

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半ねじ山バルブの外径について  

先ほどの記事の続きです。
DSC03919amx8.jpg
なぜ このバルブだと空気が入れづらいのか、ですが
それはバルブのねじ山が半分だけ切られているからです。

DSC03402amx8.jpg
チューブレスバルブではない、一般的なチューブで 同じ仕様になっている
スペシャライズドのチューブも同様です。
いずれ記事にするつもりだったので 画像のストックがありました
(といっても 上の画像はスペシャライズドのチューブレスバルブですが)。
カッコいいと思ってやってるのかどうかは知りませんが、
この手のバルブは ポンプの口金の食いつきが異常に甘く、
口金から空気が漏れたり 高圧になってくるとポーン!と勢いよく抜けたりします。

DSC03933amx8.jpg
フレンチバルブには ねじ山が切ってあるものと無いものがありますが、
チューブレスバルブのように リムへのねじ込み固定が必須という場合を除き
バルブナットは機能部品ではありません。
機能部品ではないので ねじ山無しバルブが存在しているわけです。
で、これらの外径を測ってみると どちらも6mm弱です。

リムのバルブ穴の内径は6mm強で、
呼び径6mm同士で通らないことが無いように
公差を設けてあるのだと思いますが
それにしてもリム穴のほうが大きい傾向があり
バルブカタカタ音問題が発生することもあります。

で、ねじ山ありバルブの場合
ねじ山無しバルブと同径になっているのは ねじ山の頂点の部分です。

DSC03934amx8.jpg
なので、半分ねじ山になっているバルブが
ねじ山ありと無しの寸法を それぞれそのまま採用していたとすると、
バルブナットはねじ山無しの部分を通せません。

DSC03935amx8.jpg
実際は そんなことはない(バルブナットが通る)ので、
半分ねじ山のバルブのねじ無し部分は
6mm径より かなり細くなっています。
これが原因で、性能の良い口金のポンプでも
空気入れ中にすっぽ抜けたりする事例が頻発します。

実際、先ほどのUSTチューブレスバルブも
お客さんから他社製のものに交換してもいいのか訊かれました。
スタンズのバルブでも 事実上問題ないことは確認していますが
純正品は リム外周側の凹みのアールにちょうど沿う形になっているので
なるべくなら純正品を使うほうがいいとは思います。

DSC03936amx8.jpg
追記:パナレーサーの空気圧計が機能しない、というコメントをいただきました。
なるほど、多分そうなります。
とくにシクロクロスの場合だと 空気圧を細かく管理したいので
半分ねじ山のバルブ(チューブレスバルブ含む)は 避けたほうがいいかもしれません。

上の画像は 当店のコンプレッサーで使っている
旧シリカのディスクホイール用の口金ですが、
これでも口金周りから漏れながら使うことになります。
そんな状態になるのは 半分ねじ山のバルブだけです。


スペシャライズド(ローヴァル)のチューブレスバルブも
同様に 半分ねじ山ですが、それは仕方がないとして
WO用のチューブも同様の仕様になっているのはどうかと思います。
一応、全ねじ山にしないことで
「ねじ山の底でバルブがポッキリ折れるような破断を
起こさないように考えた」らしいですが
そういうレアケースに配慮するのと 日常的に空気が入れにくいのと、
どちらが大事かということも 考えてほしかったですな。

「バルブのねじ山がポンプのパッキンを傷める」
というのも 半分ねじ山の理由らしいですが、
そのせいで そもそもポンプの口金の食いつきが異常に甘いので
口金のカムレバーを強めに締めて パッキンを絞らねばならず、
むしろ そっちのほうがパッキンに悪いんじゃないのという気がします。

それを気にしつつ食いつきを良くするというのなら 結局
「呼び径6mmのねじ無しバルブが一番いい」ということになります。
ねじ山必須のチューブレスバルブには採用できませんが。

なお、この記事への拍手は
「あー、確かに半分ねじ山バルブは 口金への食いつきが甘いわ」
という経験をしたことがある方だけで お願いします。
もし300拍手いったら700×18~26Cチューブ300円(税込)祭りやったるわ。

category: その他 機材の話

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