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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

ENVE1-45リムでホイールを組みました  

今日もホイー(以下略)。
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ENVEの1-45チューブラーリムでホイールを組みました。

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前輪は エボライトハブ20H・・・ではなく24H CX-RAY反ヌポークラジアル組み、

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後輪は エボライトハブ24H半チャンピヨンロク組み結線ありです。
後輪が半チャンピなのは お客さんに提案して そうしました。

category: のむラボ日記

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のむラボホイール5号の前輪を組みました  

のむラボホイール5号の前輪を組みました。
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エボライトハブ20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みで
黒スポークですが 銀アルミニップルです。

category: のむラボホイール

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謎の中華チューブレスカーボンリムでホイールを組みました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから HEDのベルギウムリムで組まれた後輪をお預かりしました。

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クリスキングのR45ハブ24H 黒CX-RAYヨンヨン逆イタリアン組みです。
このホイールとは関係がないですが 先日
「なぜ逆イタリアン組みをしているホイールがあるのか」というコメントをいただきまして、
私は(あるいは多くの先達も)「イタリアン組みのほうが
フリーボディが絞られたときにロスが少なそう」と思っているから そうするわけですが、
たとえば イタリアン組みと逆イタリアン組みで
同条件の後輪を100本や1000本ずつ組んだときに
逆イタリアン組みのほうが ニップルのゆるみが見られたとか
スポークとびが多かったとか そういう確かなデータの蓄積や根拠はありません。
それとは別に はっきりしていることとして、
逆イタリアン組みのほうが チェーン落ちの際にスポークを曲げる可能性が低くなります。
厳密に言えば 最終交差を編んでいる場合でですが。

イタリアン組みにする理由が
「逆イタリアン組みが何となくキショいから」程度のことであれば
チェーン落ちに対して強いという明確な利点がある
逆イタリアン組みのほうがいいんでないの、というのが
逆イタリアン組み派の考えるところですが(たぶん)、
私はそんなことより「逆イタリアン組みが何となくキショいから」
イタリアン組みをします。
チェーン落ちのダメージを気にするより
フリーボディのねじれに より抵抗していそうと思われる(思われるだけ)
組み方をするほうが 要素の大小を勘案したときに
より良いと考えているからで、
仮に お客さんが 逆イタリアン組みをご所望とあらば そうします。
その程度のことです。

その程度のことと言いながら、
今回の後輪もイタリアン組みに組み換えるのですが。

あと、逆イタリアン組みをするのは 主にアメリカ人という
私の経験則は 今回も当たっていました。
この後輪、アメリカから通販で買ったそうです。
使うのは ハブだけですが。

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組めました。
リムは チューブレス対応の30mm高カーボンリムです。
一応、ネットショップなども展開している あるブランドから買ったリムとのことですが、
そのブランドのリムでは通常していない特別仕様のリムです。
それのおかげでホイール組みが 非常に面倒になっています(後述)。

リムの実測重量が公称重量より30gほど重たかったので、
作り直すか 公称重量通りのものをよこせと言ったら 初めは渋り、
譲歩しても「リム代 ニセンエン ディスカウント スルカラ」と言ってきたのも
頑として断ったら 公称重量通りのものを3日で用意したとのことです。
おお怖い(どっちが怖いのかは秘密)。

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半コンペヨンロクイタリアン組み結線ありです。

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前輪も組みました。

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クリスキングR45フロントハブ20H CX-RAY反ヌポークラジアル組みです。
このハブは、後輪とは別に 同じ色のものを お客さんのほうで用意したものです。
書き忘れていましたが 前後輪ともオレンジアルミニップルで、
DTに無い色なので サピムの12mmを使いました。

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このリム、バルブ穴以外に外周側に穴が無いリムなので
仮組みまでが非常に面倒くさいです。

category: のむラボ日記

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R-SYS SLRさん  

お客さんから R-SYS SLRをお預かりしました。
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まずは前輪から。
テンションがヌルくなっている気がする、
あと トラコンプリングを1回 交換したことがあるとのことです。

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確かに ヌルいです。
スポークをにぎにぎすると、ぴんと貼ったテープが たわみます。
あとから分かったことですが、これでも 高テンション側でした。

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センターずれがあります。

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トラコンプリングを外します。

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↑高テンション側
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↑低テンション側
R-SYSのカーボンスポークですが、ちゃんと張ってあれば
トラコンプリングとの接触は 点当たりだけで維持されます。

低テンションになるほど使用時の荷重で
スポークヘッドがハブ内に抜ける力がかかるのか
トラコンプリングがスポークヘッドに対して 滑るように回り
スポークヘッドの摩耗が加速します。

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↑高テンション側
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↑低テンション側
R-SYSのカーボンスポークに「テンション」という単語を使うのは
不正確な部分があるのですが
とにかく引っ張りの力の多寡のことをそう呼ぶことにします。
この「高テンション側」でも 相当にヌルいのですが
スポークヘッドの摩耗はそれほど進んでいませんでした。
低テンション側のスポークは かなり摩耗していますが、
圧入工具無しには トラコンプリングが入らない状態ではあったので
スポークヘッドの摩耗が理由で交換を要するほどではないと判断しました。

ベアリングは非純正の非接触シール式のものに交換してありますが、
R-SYS(というよりマヴィックのホイール全般)のダストキャップは
すき間が大きく 飾りのようなものなので、
設計として 接触式ベアリングのシールに防塵防水性能をゆだねています。
それを、回転が重いからといって非接触式のベアリングにするのは
ベアリングの交換頻度を はるかに高めていることになります。
鉄球の非接触式にせよ、セラミックベアリング(100%非接触式)にせよ
このあたりのリスクを説明せずに 安易に交換するアホショップは非常に多いです。
画像のベアリング、外輪に錆びが浮いていますが
回転に濁りは無かったので 交換はしませんでした。

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↑元 高テンション側
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↑元 低テンション側

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スポークを張ったあと、あえて 回り止めのパーツを使わずに
トラコンプリングを未接触部分で圧入しました。
少なくとも元 高テンション側は 横滑りを起こさないと思います。

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張ったうえで センタードンピシャです。

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つづいて後輪。
フリー側のスポークを全交換したことがあり、
左側のトラコンプリングを3回 交換しているとのことです。3回!

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センターずれが あります。

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フリー側のスポークテンションが異常に低く、
なんというか ホイールの体を成すギリギリのところで
ふんわり組んだだけといったところです。
ちゃんと張った状態からの経年使用で ここまでゆるむことはありません。
握ると100%、再現性100%でパキパキと音が鳴ります。
鳴らそうと思えば必ず鳴るということは、ある意味 楽器のようなものです。
フリー側のスポークを全交換した理由ですが、
曲がったスポーク1本だけの修理でいいところ
形状が違うスポークしか入手できなかったので
そのスポークで全交換をしたということです。

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現状 この後輪に使われているスポークは
上の図でいうところの 第2のスポークですが、
おそらく元のスポークは 第4のスポークなのでしょう。
お客さんから聞いたニュアンスでは「廃版になった」と取れる感じでしたが
この年代のR-SYSのスポークは入手不可ではないはずです。
第4のスポークが「すぐには手に入らない」ので
第2のスポークで補修した、というのであれば 話は通りますが
私の邪推では 年代違いのR-SYSのスポークを取り寄せてしまったから
そのまま丸ごと買わせたんじゃないの、と思っています。

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これは別件のR-SYSで、今回の件の画像を撮ってから
記事にするまでに お持ち込みされた後輪ですが
資料としての画像を撮らせてもらいました。
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↑第3のスポーク(丸断面)です。
ハブとリムの寸法が同じR-SYS同士であれば スポークの長さは同じです。
なので例えば このスポークを今回のR-SYS SLRに取り付けることも可能です。
キシリウム125以降の、丸っこい形状のリムでは
リム側の寸法が かすかに違うはずなので無理かもしれません。

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このリヤハブは、ハブシャフトの左端と 右エンドパーツ双方に
5mmアーレンキーをかけて ハブシャフトからエンドを外す構造になっていますが
左シャフトの端にクラックが入っていて 5mmの六角穴がひずむので
ハブ芯つかみでシャフトをつかみ、右エンドに5mmアーレンキーをかけて外しました。

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スギノの、圧入BBのすき間殺し用アルミテープが
トラコンプリングに巻いてありました。

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スポークヘッドの摩耗はフロントハブより ひどいです。
画像の時点で ベアリングを抜いていますが、
回転がゴソゴソで交換を要すると判断したからです。
もちろん、非接触式ベアリングでした。

トラコンプリングを3回も交換しているとのことですが、
そもそもスポークをまともに張ってあれば 交換を要するような状態にはなりません。
お客さんの手紙には「スポークヘッドの摩耗が原因で トラコンプリングが・・・」と
ありましたが クソショップのクソ仕事(ホイール組みごっこ)が「原因」で
スポークヘッドの摩耗が通常ありえないところまで進行しているだけです。

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フリーボディを外しました。
洗浄と専用オイルでの注油をしますが・・・。あれ?

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ハブ体右側と
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フリーボディのベアリングのシールがありません。
自然に取れることは無いので 明らかに めくってあります。
これについて お客さんに訊いたところ
後輪のスポーク交換をしたショップとは また別のショップで
「こうしたほうが回転が軽くなるから いいよ」と言われてされたとのことです。
あああああ死ね死ね死ね。クソショップ共が。どこか知らんけど。

先ほどの画像で すでに外してあった ハブ体左側のベアリングと
フリーボディのベアリングは 外側だけ残して片側シールに、
ハブ体右側のベアリングは 左右ともシール無しになっていました。

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お客さんに了解を得て 接触式ベアリングに新調しました。
フリーボディのベアリングも接触式にしています。

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たいへん まずいことに、スポークヘッドの摩耗が激しすぎて
トラコンプリングが 圧入せずに すんなりと入ります。

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初代トラコンプリングでも同様でした。
上の画像、ハブシャフトの端 9時の方向に
ピリッとあるのが 先ほど言及したクラックです。
ホイールとして使うことには問題なさそうですが、
気になるならハブシャフトの交換をしてください。

このリヤハブ、反フリー側のスポークの全交換が必要っぽいですが
今回はシリコーングリスを噛ませて
新品の現行トラコンプリング+回り止めパーツで対処しました。
書き忘れてましたがフロントハブのトラコンプリング圧入にも
シリコーングリスを噛ませています。

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組みかけのホイール状態から 吊るしでありうる上限付近まで
張りに張ったうえで センタードンピシャです。

思うに、右側のアルミスポーク全交換の作業をまともにしていれば
ここまで症状が進行しなかったのではないでしょうか。
トラコンプリングを3回 交換しているということですが、
交換時にテンションがヌルいことに気が付いていれば
やはり ここまでひどくはなっていないはずです。

この記事を書き始めたのが22時18分、保存したのが23時38分です。
長文の記事はホイール組み以上に時間がかかるのが分かっているので
今日は のむラボホイール5号黒スポーク銀ニップルの前輪に
手を出しません(出せません)でした。

category: のむラボ日記

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レーシングゼロさん  

お客さんから レーシングゼロをお預かりしました。
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点検ではなく、フレームからのコンポ組み付けに使うホイールとして
お持ち込みされていますが、
当店での点検履歴が無いということなので 見てみることにしました。
私が、センターが出ていることが確からしくないホイールで
ブレーキの調整などをしたくないというのが理由です。

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紙1枚ほど リムが右側に寄っています。こういう場合、
ある位相で ゴバッと大きく振れているなどしていない限りは
左側のニップルの増し締めで 微細な振れ取りをしていけば

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自然とセンターが出ます。やりすぎると 逆側にずれますが。

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つづいて後輪。
かすかなセンターずれがありますが、経年使用でずれる向きではないので
元からずれていたか センターゲージを当てない振れ取りの履歴があるかです。
それはいいとして、ハブシャフトの回転がガサゴソしてます。
これは藪蛇だったかもしれません。

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フリーボディ外側のベアリングが死んでいるっぽいです。

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錆びが食いついてフリーボディが抜けないので、
フリーボディ付きハブシャフトをハブ体から抜き
内側から フリーボディを叩き抜きました。

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外側のベアリング直下に もらい錆びがあります。

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だいぶ時系列がとびますが 錆びの箇所を研磨剤で拭きました。

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フリーボディのベアリングを
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交換しました。

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ハブ体左側のベアリングはグリスの汚れなど無かったのですが

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右側はラチェット周りのグリスが汚れたのが 浸入していたので

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結局、ハブのオーバーホールをすることになりました。
フランジ周りも洗っています。

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振れ取りとセンター出しをしました。
タイヤとチューブとスプロケットを取り付けることによって
フレームセットを宙に浮かせることができます。

そして ここからは作業が まったく進まないのであった。

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のむラボホイール5号の後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール5号の後輪を組みましたた。

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エボライトハブ24H 半コンペヨンロク組みですす。
結線は あとでやりますす。
1本は銀スポーク赤ニップルで 相方の前輪をすでに組んでおり、
もう1本は黒スポーク銀ニップルで 前輪をまだ組んでいません。

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のむラボホイール6号を組みました  

今日もホイー(以下略)。
最終土曜日は定休日ということになっていますが
お客さんが ほとんど来ないことから
ホイール組みのバックオーダーを進めるべく 店に出て来て
のむラボホイール6号を組みました。
実は、先月も全く同じことをしています(→こちら)。
組んだホイールも同じです。
違うのは、前後輪で3ペア組めなかったことです。
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のむラボホイール6号の後輪を組みました。

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エボライトハブ24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありです。

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前輪は3本組めましたたた。

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エボライトハブ20H CX-RAY反ヌポークラジアル組みで
銀スポークが1本、黒スポークが2本です。

category: のむラボホイール

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のむラボホイール2.5号と7号の後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール2.5号の後輪を組みました。

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エボライトハブ24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありです。
これは後輪だけでの ご注文分です。
黒コンペが安定供給されたらされたで 忙しくなってきたぞい。

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つづいて別件ですが、のむラボホイール7号の後輪を組みました。
相方の前輪は 先日すでに組んであります。

DSC05711amx9.jpg
エボライトハブ24H 半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。
銀コンペが安定供給されたらされたで 忙しくなってきたぞい。

category: のむラボホイール

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DTのスポークについて  

DTのスポークですが、取り扱い代理店が変更になりました。
もう チャリ通ついでに取りに寄ることはできません。
取り扱い品目や数量単位も変わっているので
そのあたりのことについて書きます。

新しい問屋さんの常備取り扱い品目が
チャンピオンとコンペティションだけになりました。
具体的に書くと
14番チャンピの銀と黒、
15番チャンピの銀、
14番コンペの銀と黒、になります。

15番チャンピの黒と 15番コンペ、
レボリューション、エアロライトが無くなっています。

といっても当店では レボリューションは
ほとんど使いませんので とくに困りません。
32Hないし36Hの昔のローハイトリムでなら
うにょーんを起こさずに使えますが、
その場合でも CX-RAYで組むことが多いです。

エアロライトは、前の問屋さんでも
銀と黒で 300・290・280・270mmの4種類だけ、
間の長さはスポークカッターで切って作れという方針で、
299~260mmくらいを任意に得られるわけですが
同じスポーク比重と断面形状のCX-RAYより
価格が高く 供給も安定しないので 使ったことはほぼありません。
なので やっぱり困りません。

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↑前の問屋さんの取り扱い単位です。
1箱ごとの販売で、基本は1箱100本入りでしんちゅうニップル付きですが
黒コンペのみ1箱72本で 黒スポークなのに銀アルミニップルでした。

表には無いですが、レボリューションは銀 黒ともに72本入りで
どちらも銀アルミニップル付属なので、
黒コンペのみ数量とニップルが レボと同じ仕様だったことになります。
ちなみに チタンスポークのチタニウムMMC(メタルマトリクスコンポジット)は
1箱に たった12本入りでした。

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↑今の問屋さんの取り扱い単位を書き足しました。
コンペの15番の常備無し、黒コンペの付属ニップルが黒アルミに変更、
100本ずつではなく 10本または4本の取り扱いというのが変更点です。
ただし、チャンピオンの315mmのみ 500本か100本か72本の
販売単位があり、スポークカッターがあれば
プレーンスポークは任意の長さで自由に使えるので
315mmだけを買えば事足ります。

10本ないし4本という販売単位ですが、
単価は10本のほうが かすかに安いものの ほとんど同じです。
これを組み合わせることで、
たとえば 32Hの前輪なら10+10+4+4+4、
24Hの半コンペの12本だけなら4+4+4というように
ちょうどの数を仕入れることができます。
今後、DTのスポークについて
「100本単位でないと買えないから32本しか使わなくても100本買え」
などと言うショップは嘘つきなので 気を付けましょう。
そうでなくとも、不要なスポークを買わせる時点で 十分にアコギですが。

ホイールを組みまくっていれば ハズレのスポークを引くことも
まれによくある(←どっちやねん)ので
ちょうどの本数だけを仕入れるというのは 実はリスキーな行為です。
私は こわくて出来ません。

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早速、銀と黒のチャンピの315mm100本入りを買いました。
前の問屋さんだと 箱入りスポークはニップルが付属していましたが
今の問屋さんだと付属しないようです。

前の問屋さんだと黒チャンピの常備在庫の最長長さが なぜか266mmだったので
黒半チャンピ相当のときには サピムの黒リーダーを使っていましたが、
これからは黒半チャンピにしていく予定です。
14番黒プレーンに限ればホイールスミスのSS14(最長310mm・50本入り)も
なかなか いいスポークですが。

チャンピのまとめ買いの315mmを除いて、今の問屋さんの
チャンピ/コンペの取り扱い長さは255~303mm(1mm刻み)となります。
ひとつ前の記事でも触れていますが、
前の問屋さんの銀コンペの最短長さは258mmでした。

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前の問屋さんのチャンピ/コンペの最長長さですが、306mmでした。
コンペの306mmは なぜかいつも無いので
305mmを仕入れることが多かったですが。

303mmでは長さが足りない例として
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競輪用のホイールで、アラヤの16Bゴールドリムを
36H8本組みで組むのに用意された
星の15番ベースのバテッドスポーク305mmという
ある意味 定型長さのスポークがあります。
これが事実上 700Cリムに必要な最長長さとなりますが、
超ローハイト36Hリムを8本組みする機会はそうそう無いでしょう、たぶん。

コンペに100本単位での販売が無くなったということは、
100本や200本欲しいときは 1袋10本入りを10袋20袋で
注文することになります。
DSC05600amx9.jpg
これが 非常にうっとおしい。
袋から出してまとめるのが手間です。

DSC05272amx9.jpg
↑これは黒コンペ4本入りについてくる ニップル4個ですが、
ここまで小分けにする意味があるのかと思います
(いや だから零細の組み手だと これが助かるんだってば)。

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コンペの100本または72本入りの仕様が無くなったということは、
今後この箱を入手する機会が無くなるということです。
コンペであれば1箱に200本は詰められるのですが(チャンピ14番だと きつい)
いままでは 余った箱はバンバン捨てていました。
この箱、使ってくると だんだん傷んでくるので
コンペの箱買いをしたときに 時たま 箱のほうを新調していたのです。

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これは、当店でのCX-RAYを入れているスポークケースです。
引き出しに間仕切りがありますが、
1mmや2mm違いのスポークを同じ引き出しにすると
万が一 混ざったときに ややこしいことになるので

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たとえば1mm刻みの同じスポークだと
こういう順番で入れていったりしますが

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私は同じ長さの色違いを左右に振り分けるようにしています。
ちなみに このスポークケース、
買うと クソ高いのですが(それ以前に廃版かも)
昔、心の師匠がゆずってくださるというので ありがたくいただきました。

引き出しは余っていますが コンペのために3つほど割くことになるかもしれません。
303・285・278mmが よく使う長さで
あと最短長さの255mmで 4つ必要になりますが、
278mmは285mmから確実に切り出せます。
それでもよく使うので 278mmをわざわざ注文しているのですが。
うーん 迷う。


つづいてニップルについて。
15番は しんちゅうと銀アルミの取り扱いのみとなり
カラーニップルが無くなりました。
私は15番ベースのスポークはめったに使わないので
(小径車で15番プレーンを使うことがある程度)
これについても あまり困りません。
どうしても仕方がなければ サピムのニップルを使います。
DSC05660amx9.jpg
4年ぶりくらいでしょうか、
久しく見なかった「濃い赤」が復活しました(画像上)。
DTの100個入りのニップルの箱は、詰めれば200個入ります。
なので アルミニップルを買ったときに 箱の数が半分になるように圧縮するのですが
画像下の薄い赤は 当店の元からの在庫分・・・ではなく
今回の入荷分です。つまり、同時期で薄い赤と 濃い赤が混在しています。
ひとつのホイールで この2色(メーカー的には1色)が混ざらないようにはしますが
今後 薄い赤が一旦無くなるかどうかなどは分かりません。

DTのスポーク・ニップルの価格ですが
今回の問屋さんの変更で やや値上がりしました。
スポークと 銀アルミニップルについては当店の価格に変更はありませんが
カラーアルミニップルは値上げをします。
現状1個40円、2018年8月からは1個50円になります。
すでに ご注文分のホイールは1個40円で対応します。
申し訳ありませんが ご了承ください。
ちなみに今の問屋さんの税込定価は 1個61.5円です。

リム、フリーボディ、スルーアクスル用のエンド部分のパーツ、
スルーアクスルなどについては
今の問屋さんのほうが常備在庫が充実しています。
朝に、ふらっと取りに寄れなくなってしまいましたが。


スポークの話ついでに コメントへのお返事を。
磁石につくほうの真・スターブライトは DT並みに強いですよ、
というコメントをいただいていました。
というか DTより強いかもしれません。そのうえ安いです。

が、これは別のコメントにもあったことで 私も確認済みですが
磁石にくっつかないクソスターブライトと
同じパッケージに混在していることがあるので 怖くて買えません。
星のスポークですが、14番プレーンの銀スポークに限れば
真・スターブライトだけが安定供給されれば 選択肢にはなりえます。
安定供給されれば。
星のバテッドスポークは、非バテッド長さが
スポーク長さによって まちまち(とくにエアロスポーク)なので
あまり好きではありません。

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↑これは、星のエアロスターブライトII型で
右上から290mm、276mm、256mmです。
スポークの長さではなく バテッド始まりの位置で揃えてみました。

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290mmと276mmを、バテッド始まりの位置で揃えて 見てみます。

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首側
DSC05669amx9.jpg
ねじ山側
「バテッド部分の長さ」が同じになっています。
サピムなどの場合は
「両端のプレーン部分の長さが同じで それ以外がバテッド部分」
という仕様ですが、星の場合はバテッド部分の長さが何パターンか あり
スポークの長さによって それを変えているという方式のようです。

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これに256mmを加えて、首の位置で揃えてみます。
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256mmはバテッド部分が短くなっています。
で、この首側のプレーン部分がやたら長いのが
かっこ悪いと思うのですが、どうでしょうか。
これらは全て真・スターブライトなので
スポークの強度としては問題ないどころか素晴らしいのですが。
出来るんなら これをもういっぺん作ってみろ。

つづいて、ピラーのスポークについて どう思われますかというコメントについて。
DTやサピムとかぶらない仕様のスポークとして
丸穴に通るスクエア(四角断面)エアロのスポークがあり、
エリプティック(楕円断面)エアロのCX-RAYよりスポーク比重がやや大きく
20Hまたは それ未満の本数の前輪を組むときなどに良さそうですが
当店では安定供給されないので採用していません。
いわゆる中華カーボンなどのホイールに
採用されていることが多い気がしますが、
それらのスポークとびの補修に困ることがあります。
あと、雑感ですが首折れスポークに限れば
サピムやDTより首とびが起きやすい気がします。

category: スポークの話

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アハトアハト  

長らくスポークの用意ができなかった
88mm高リム(→こちら)を
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ようやく組むことができました。
組み直し前は 黒スポークであったところ
銀スポークになっているのは お客さんの希望です。

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リーフハブっぽいハブ24H 半チャンピヨンロク組み結線ありです。
結線は不要かと思うほど 反フリー側が張れましたが、やりました。

なぜこんな(当店では)ありふれた組み方をするのに 時間がかかったのかというと、
次の記事で書きますが DTの問屋さんが変わったからです。
前の問屋さんの在庫のうち 当店でよく使う長さを買い占めたりもしたのですが
短期間で使い切ってしまいました。

88mm高リムの後輪の場合、20Hであれば迷わず半チャンピにするところですが
24Hの場合は半コンペにしたいところです。

DSC05655amx9.jpg
銀コンペで入手可能な最短長さから
今回のフリー側4本組みに必要な長さを切り出し、ねじ山を転造しました。
ニップルの位置が おかしなことになっています。

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入手可能な最短長さからでも 30mm以上は切ることとなり、
見ての通り ねじ山が15番バテッドの部分にかかっています。

DSC05652amx9.jpg
なので14番ニップルを回していくと・・・
DSC05653amx9.jpg
スポークの中に抜けてしまいます。
これでホイールを組むのは憚られますが、
新しいDTの問屋さんの 最短コンペの長さが
前の問屋さんのそれより数mm短いことが分かり
その長さから切り出せばいけるかも・・・と思い
手続き諸々をして仕入れて試したところ やっぱりダメでした。
というか上の画像が その最短長さからカットしたものです。
4本組みではなく6本組みにしようか、それとも半チャンピにしようか・・・
と迷っていたのですが お客さんからは全CX-RAYでもいいよと言われました。
いやいやそれでは 多少化けても大化けはしません。
というわけで「硬すぎる」と言われても まあいいかということで
半チャンピで組むことにしたのですが、
銀チャンピ14番の在庫 残り2本しかねえ あばっばっばああ

というわけで 安定供給が成るまでに少し時間がかかりました。
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最近、前輪だけ組んで 後輪が組めていないものが多いのも
DTの問屋さん変更と関係があります。

DSC05645amx9.jpg
ところで、今回の後輪は組み直し前は 黒CX-RAYヨンゼロ組みです。
上の画像、フリー側のフランジ内側に
反ヌポークの首がかかった痕があります。

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↑フリー側のフランジ外側のヌポークの痕

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↑反フリー側の外側は、反ヌポークラジアル組みなので 痕が付きません。

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↑で、反フリー側の内側ですが
反フリー側ラジアル組みが低テンションであるからか
首の痕跡も控え目でした。

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アンブロージオのエクセラライトリムのホイールを組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから、アンブロージオのエクセラライトリムと
ホワイトインダストリーズのT11ハブで組まれたホイールをお預かりしました。
お客さんは カナダ在住ですが、夏休みの期間だけ日本に来ていて
その間にこのホイールを組み直してほしいとのことです。
それだけでなく、ホイールを組んでいるところを見せてほしいということなので
スポークが揃った今日 来ていただきました。

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T11ハブ32H 全レボロクロクイタリアン組み ないし逆イタリアン組みです。
この組み方を どう解釈するかですが、

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T11ハブは H2ハブと違い
ハブの調整機構を左側にしたときに ロゴが上から見て逆さにならないので
その点ではイタリアン組みと解釈したほうが良さそうです。
なにより、後輪がイタリアン組みなので
やはり前輪もイタリアン組みだと考えていいでしょう。

DSC05611amx9.jpg
DTのレボリューションには、しんちゅうではなく アルミニップルが付属しています。
が、この前輪は しんちゅうニップルで組まれていました。

サピムのCX-RAYで組み直すのですが、
スポーク比重が変わるわけではないので スポークで軽量化にはなりません。
組み方(=スポーク長さ)も同じなので、
数g重たくなるか、軽くなるかといったところでしょう。
ニップルはアルミにするので約22gの軽量化になります。

CX-RAYだと何が違うのかというと、加工硬化により
うにょーんの発生テンションが リムの限界より上になるので
実質 青天井ということになり、
組み直し前より 硬いホイールが組めるということになります。
が、なかなかどうして レボリューションで よくぞここまでというほどに張ってありました。

ところが、実は カナダのショップで組まれた元の状態は異常にヌルく
一度 張り直してもらったものの 前輪なのにシュータッチしたということで
お客さんのほうで 増し締めをしたということです。
センターずれがありましたが 最後に触ったのがお客さんなので まあいいでしょう。

DSC05612amx9.jpg
組めました。

DSC05613amx9.jpg
T11ハブ32H CX-RAYロクロクイタリアン組みです。

DSC05614amx9.jpg
つづいて後輪。ハブはT11の32Hで、
後輪は全レボではなく 全コンペロクロクイタリアン組みです。
反フリー側が うにうにとしてヌルいのですが

DSC05616amx9.jpg
DSC05617amx9.jpg
センターが思いっきりずれていました。
後輪は お客さんが触ったわけではないので 元からです。
このずれの向きだと、センターが出ている状態から
反フリー側だけを増し締めしたことになるので
フリー側のテンションが袋小路だと 反フリー側をゆるめるしかありません。
実際は 袋小路ではありませんが
フリー側の増し締めでセンターを出せたとしても
これ以上は 大して化けません。
何度か書いていることですが、T11ハブはハイローフランジながら
その寸法上のメリットを オチョコのきつさで台無しにしているので
普通のハブと大差ないというか
むしろ悪い(スポークテンションの左右差が大きい)ハブになります。

DSC05615amx9.jpg
フリー側のスポーク長さが短いです。
ハイローフランジのハブでなければ 左右同本組みで
スポーク長さの左右差は2mmほどになるので
「左右同じ長さのスポークで組むという横着をしたのか」と思うところですが、
このハブは左右同本組みでも5mmほどの差になるので
個別に計算して この結果になっています。
反フリー側は「やや短めながら適正範囲」といったところなので
ちょっと短めの長さで組むというこだわりがある、というわけでも無さそうです。

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組めました。

DSC05619amx9.jpg
T11ハブ32H 半コンペヨンロク組み結線ありです。
センタードンピシャ、結線無しの状態で
組み直し前より反フリー側が張っているのを
お客さんに確認してもらいました。
そこから結線すると さらに どれほど化けるのかということも。

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↑フリー側のフランジ外側です。
元ヌポーク穴にヌポークを通していますが
4本組みと6本組みの軌道が違うので 元ヌポーク痕が見えています。

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↑反フリー側のフランジ外側です。
元反ヌポーク穴に ヌポークを通すことになるので
ヌポークの隣の穴に 元ヌポーク痕があります。

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フォーミュラクロノ20リムでホイールを組みました  

今日もホイー(以下略)。
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アンブロージオのフォーミュラクロノ20リムでホイールを組みました。

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前輪はレコードハブ32H 黒全コンペロクロクイタリアン組み、

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後輪はレコードハブ32H 黒全コンペヨンロクイタリアン組みです。
結線は あとでやります。

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最近なぜか レコードのハブでのホイール組み依頼が集中しています。
レコードのハブは お持ち込みもあれば 当店で仕入れた分もあるので
混在しないように管理しています。

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初代ボーラ ウルトラ 35 チューブラーさん  

お客さんから ボーラウルトラ35をお預かりしました。
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未使用品のようですが、お客さんによれば 2014年モデルで
実際 2014年モデルに間違いありません。

2011年時点では、ボーラというホイールは
「50mm高リム/内蔵ニップル/ナローリム(20mm幅)/チューブラー」
という仕様しか存在しておらず、ハブやベアリングの違いで
ボーラウルトラツーとボーラワンの2種類があるだけでした。

2012年にボーラウルトラ80という 80mm高リムのモデルが出ますが
これは 外出しニップル/ナローリムでチューブラー仕様のみとなります。
あまり売れるモデルでもないのか、ワイドリム化した場合に一新する
カーボンの型代のコストを 売り上げでペイ出来ないと考えられているようで
2018年時点でも ボーラウルトラ80は初代の仕様のまま、
つまり ナローリムでチューブラー仕様のみです。

2013年は、ボーラに関しては2012年と同じ展開です。

2014年に ボーラウルトラ35とボーラワン35というモデルが出ました。
この時点では、チューブラー仕様のみです。
50mm高モデルは継続仕様なので
ボーラウルトラ50やボーラワン50といった名称ではなく
ボーラウルトラツーとボーランワンになります。
この 初代ボーラ35は、80と同じく ナローリムで外出しニップルです。

2015年に、50mm高モデルが
ボーラウルトラ50とボーラワン50というモデル名になり
外出しニップルで 24.2mm幅のワイドリム仕様となりました。
ボーラウルトラ35とボーラワン35も2代目となり
外出しニップルは元からの仕様ですが リム幅がワイドリムになっています。
同時に、クリンチャー仕様も出ました。
なので、ナローリムのカーボンクリンチャーホイールは
ハイペロン系だけで ボーラ系にはありません。

つまり、ナローリムの35mm高のボーラは
2014年モデルでしか存在していないのです。

現行モデルの場合、ボーラワンのリムのスペアパーツとしての販売はありません。
ボーラウルトラのリムで修理することは可能ですが
ボーラウルトラのリムとボーラワンの前輪が だいたい同じような価格なので
わざわざそうする例は皆無です。
現行のボーラウルトラのリムの場合、ステッカーはすでに貼ってあるうえ
クリアの下なので剥がすことも出来ませんが、
2014年のボーラ35は ステッカー無しのリムが
ボーラウルトラとボーラワンで共有で、別売りのステッカーを適宜貼るという形になっています。
これも2014年モデルだけの特徴です。

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WARNINGのステッカーですが、後輪が左側で 前輪が右側でした。
フロントハブ胴にステッカーなどがなく 方向の属性が無かったので
ハブシャフトを一旦抜いて 左WARNINGに変更しています。

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前輪センタードンピシャ!
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後輪もセンタードンピシャ!
振れも ほぼ無しでした。

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バルブカタカタ音防止ガードこと
バルブブッシュ WH-BUU002ですが、
旧型の爪タイプではなく 新型の管タイプになっていました。
2014年の末期であれば ありうる話です。

カンパニョーロでは WH-BUU002という品番を変更せずに
爪タイプから管タイプに仕様変更していますが、
以前に私が書いたように よほど後ろめたいことがあり
(実際、バルブが通しにくい)爪タイプを無かったことにするために
あえて品番を変えなかったのだと思われます。
例えば 管タイプの品番をWH-BUU003にした場合
旧型か新型かを選んで買うことができるわけですが、
品番を同じにしておけば 旧型をあえて買うことはできず
世に出回るのが新型のみという状態に移行していくわけです。
が、この時期は「ホイールに付いているのは新型、
でも スペアパーツを注文したら届くのは旧型」だったりして
困ったりしたのですが。

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コンチネンタルのコンペティション19の取り付けも お願いされていまして、
バルブの延長なしだと 空気が入れられない絶妙な長さだったので

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ホイールの付属品の袋にはバルブエクステンダーが無かったので
汎用品で一番短い長さのバルブエクステンダーを使いました。

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初代レーシングゼロ チューブラーさん  

お客さんから 初代レーシングゼロをお預かりしました。
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厳密な意味でのファーストモデルは
ハブ/スポーク/リムが赤/赤/赤ですが、
これはその後に出た黒/赤/黒の仕様になります。
色以外の使用はファーストモデルと同じです。
後輪は ほぼ振れ無しだったものの
座屈で ブレーキゾーンがかすかにふくらんでいる箇所があり、
使えないことも無いですが やや厳しい状態でした。

前輪ですが、異常に大きな縦振れがありました。
一瞬、リムの変形を疑ったくらいです。

DSC05548amx9.jpg
この年代のレーシングゼロ用アルミニップルは
しんちゅうっぽい色のアルマイトがかかっており
内側からの腐食が進むと 卵の殻のようにペリペリとめくれてきます。
このホイールでは その症状は進んでいません。

DSC05549amx9.jpg
が、1ヵ所だけ 後の年代のアルミ色のアルミニップルになっていました。
縦振れがあったのも この位相直下で、
スポークとニップルの交換時に 縦振れを追い込んでいないのが原因です。
一応は どこかのプロショップの仕事らしいのですが・・・。

これとは別件になりますが、
近所のショップでリム交換をしたレーシングゼロの後輪が
やたらとパキパキ鳴るということで 持ち込まれたものを見たところ、
ふんわりと組んであるだけで テンションが異常にヌルく
吊るしのバラつきの範囲の下限にすら達していないということがありました。
現行モデルのスポーク(非ネクタイスポーク)の後輪のフリー側で
ホーザンのテンションメーターの第1STこと
H1STで230以上240未満というのが 私の基準です
(もちろん ホイールセンターが出ている最終状態で)。
吊るしで張ってある個体で235くらいで、
220を切ると明らかにヌルくなりますが
その後輪の作業前は205~210くらいでした。
リム交換の前にテンションを測っておくとか、
他のレーシングゼロが近くにあれば それを参考にするとかすればいいのに、
一体 何を基準にして組んでいるのかという話です。
この件は 私の増し締めで異音が治まりました。

このように、リム交換とかスポーク交換で テキトーに横振れだけを取った場合
締め足りない事例のほうが多いのですが、
今回は珍しく 異常に張ってありました。
つまり、アルミ色のニップルの位相付近だけ リムが内周側に寄っている状態です。
アルミ色のニップルだけ締めると横振れが出るので、
その両隣のニップルも ひたすら締めて横振れ「だけ」は取ってあります。

DSC05552amx9.jpg
たいていの位相で 振れ取り台のゲージに
リムの輪郭がそっと触れる位置に合わせると、
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内周側に寄っている位相は こんな感じになります。

DSC05555amx9.jpg
縦振れを追い込み、センター出しと横振れ取りもしました。
上の画像ですが、ホイールを勢いよく回しています。

同じく作業後の状態ですが、
DSC05554amx9.jpg
↑この位相では、ブレーキの摩耗痕はリムの内周側に寄っていて
外周側には摩耗痕がありません。この位相をAとします。
DSC05553amx9.jpg
↑この位相では、ブレーキゾーンの中央に摩耗痕があり
その上下には摩耗痕がありません。この位相をBとします。

DSC05594amx9.jpg
以前にも同じような図を描いたことがありますが、
作業前の状態では ホイールを回転させると
リムの輪郭が上下に脈打ち、
ブレーキゾーンの摩耗痕は微動だにしません。

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作業後の状態だと、ほぼ上下していないブレーキゾーンの中で
摩耗痕のほうが 上下に暴れる形になります。

category: のむラボ日記

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のむラボホイール7号の前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール7号の前輪を組みました。

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エボライトハブ20H CX-RAY反ヌポークラジアル組みです。

category: のむラボホイール

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6号ホイールの噂  

先日 とあるコメントをいただき、
これについて書きたいこともあるので 記事にしたかったのですが
本人に「名前を出していいか」という許可を得る機会がなかなか無く、
昨日 ようやく得られたので書きます。
まずは いただいたコメントから。原文ママです。

6号ホイールの噂
近くのショップで聞いた話です。
矢部周作さんが使用していたのむラボホイール6号のリムが
下山中に破断し、落車したと聞きました。
ただ単にパンクで制御不能、落車だと私は思っていました。
どうなんでしょう?リム破断で無ければ、
噂を流してるショップの気持ちが知れません。

ということです。
矢部さんが のむラボホイール6号を使用中に六甲山の下りで前輪をパンクし、
落車をしたというのは事実ですが リムが割れたりなどはしていません。
時期でいうと伊吹山ヒルクライムの ちょっと前だったでしょうか。
よって コメントの内容は事実ではなく、
うわさを流している そのカスショップは嘘つきです(どこかは知りませんが)。

それはいいとして、その落車のダメージが本人の擦過傷、
右バーテープが破れる、フロントフォーク右側先端の塗装が削れる、
スラムのEタップのリヤメカのバッテリーが吹っ飛ぶ、
のむラボホイール6号の前輪が振れる などで、
Eタップのバッテリーは固定用の爪受けが折れたので使用不能になりました。
本体側の爪が折れていれば リヤメカの買い換えになったので
その点では まだ良かったのかもしれません。
のむラボホイール6号の前輪は、はっきり覚えていませんが
うっすら曲がったスポークを1本交換したような気がします。
いずれにしても 振れ取りはしました。

ここからが 書きたかったことですが、
フロントフォークの傷は 当店では別のところで再塗装することになり、
それの再組み付けは 当店にバイクごと送られてくるので
作業終了後に矢部さんに連絡し、取りに来てもらうということになっていました。
超軽量のプレッシャーアンカーを使っていて
それでのガタ取りが やや難しいというのも理由のひとつです。

DSC05556amx9.jpg
↑画像のホイールはそのときの のむラボホイール6号です。
で、矢部さんが来たときに
塗装に出したにもかかわらず傷が全然直っていない!
と言って ビビらせてやろうとしたのですが











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私が作った「傷シール」を貼っただけだということが
なぜか すぐに看破されてしまい ドッキリは失敗しました。

category: 新手のスタンド使い

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レーシングスピードXLRさん  

お客さんから レーシングスピードXLRをお預かりしました。
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前後輪とも スポークの曲がりに起因する振れがあります。
まずは前輪から。
コクッと振れている位相直下に振れがあり、
上の画像の時点では取っていますが 目印のテープも貼ってありました。

DSC05510amx9.jpg
直りました。
このテープは 当店で貼った「新しいスポークの目印」です。

DSC05531amx9.jpg
↑交換したスポーク
テンションがかかっている状態だと ほとんど分からない程度の変形でしたが、
振れ取り台にかければ 横振れの根拠として見つけるのは容易です。
台にかけずに触診だけで探し当てたのであれば なかなかすごいのですが、
フロントフォークに取り付けた状態で
ブレーキをゲージとして見つけるという手もあるので そっちかも知れません。

DSC05511amx9.jpg
つづいて後輪。
こちらは明確に ゴバッと振れている位相があり

DSC05512amx9.jpg
前輪より顕著に曲がったスポークが すぐに見つかりました。

DSC05515amx9.jpg
直りました。
この、スポークを交換した位相付近のリムの外周部ですが

DSC05516amx9.jpg
ガガガッと削れています。
ブレーキシューを かすかに下げてセッティングすれば
ホイールは引き続き 使えます。

DSC05533amx9.jpg
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↑交換したスポーク

category: のむラボ日記

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のむラボホイール5号を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール5号を組みました。
のむラボホイール5号組みまくり地獄に再突入するのは
もう少し先の予定ですが、今の当店のスポークの在庫や
バックオーダーの順番からして 今日組むホイールは これになります。

DSC05560amx9.jpg
前輪はエボライトハブ20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組み、

DSC05561amx9.jpg
DSC05562amx9.jpg
後輪はエボライトハブ24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありで

DSC05563amx9.jpg
黒アルミニップルです。

category: のむラボホイール

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のむラボホイール4号の前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール4号の前輪を組みました。

DSC05527amx9.jpg
ヴェローチェ32Hハブ 全コンペロクロクイタリアン組みで

DSC05528amx9.jpg
金アルミニップルです。

この前輪、以前は別のリムで組まれていましたが
ハブとスポークを再利用して 組み直してほしいということで
お客さんのほうでホイールをバラして ハブとスポークをお預かりしています。

以前のリムは リム高からして302mmくらいで組んでいるはずなので、
再利用は ほぼ確実に可能です(スポークが極端に曲がっているなど無ければ)。
なぜなら、DTのコンペティションは 20mmは確実にカット可能なのですが
当店に常備しているのが305mm(次は285mm)で
そこから数mmしかカットしていないので、
組み直しに必要な長さの288mmが 確実に得られることになります。
330mmくらいのコンペから302mmを切り出していた場合は
さらに切り詰めるのは不可能ですが、そんな長さのコンペはありません。

DSC05529amx9.jpg
↑これは未加工のサピムCX-RAY(画像上)と レース(画像下)ですが、
レースの場合 2.0-1.8-2.0mmというバテッド寸法は
コンペと同じであるものの カット可能な長さは 無理をして8mm、
できれば6mm以内としたほうがいいです。
250~305mmのスポークで たいていの700Cのホイールが組めますが、
コンペであれば20mm刻みくらいで 3つの長さを在庫で持てばいいところ
レースの場合 それが10くらいになります。
これが、私がレースを使わない理由です。
バテッド部分の寸法が同じでも、2.0mm部分が少ないレースのほうが
コンペより スポーク比重が軽いのでは?と思われそうですが 事実その通りです。
が、ホイールの性質の違いに現れるほどの差ではありません。

DSC05517amx9.jpg
すでにバラした状態のスポークをお預かりしていますが、
可能であれば 元ヌポークはヌポークとして、元反ヌポークは反ヌポークとして
使い回したいところです。
上の画像 左が元反ヌポーク、右が元ヌポークで間違いありません。
このように選り分けていくと

DSC05518amx9.jpg
↑元反ヌポーク
DSC05519amx9.jpg
↑元ヌポーク
ちょうど16本ずつに分かれました。

DSC05520amx9.jpg
リムセメントが こびりついているのを
DSC05523amx9.jpg
アセトンで洗浄して
DSC05524amx9.jpg
ねじ山も脱脂しています。
ちなみに画像の時点は カット後です。
ねじ山の転造のときに切削油を使うので。

DSC05525amx9.jpg
まずは元ヌポークを ハブのヌポーク痕があるフランジに通しました。
(画像で見えているのは反ヌポーク痕です)。
フランジの痕に従うのが正解なのかどうかは分かりません。
今回は 以前の組み方もイタリアン組みですが、
以前の組み手が私でなく JIS組みであった場合は
どちらか片側だけが以前の痕に沿えないことになります。
あるいはラジアル組みの場合だと 全ての穴が元と違う向きになります。
また、ロクロク組みしてあった後輪を 左右ヨンロク組みで組み直す場合なども
どちらか片方は 元反ヌポーク穴にヌポークを通すということになります。

DSC05522amx9.jpg
このハブは ヴェローチェです。
なにを当たり前なことを、と言われそうですが
ハブ胴以外のパーツ全て
(ハブシャフト・エンドナット・ダストキャップ・鋼球・玉押し)が
このハブと同じで カンパニョーロの刻印のみの場合はミラージュ、
それに加えてヴェローチェの打刻もあれば ヴェローチェです。
それ以外の見分け方はありません。

category: のむラボホイール

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明日7月20日(金)ですが  

のっぴきならない用事のため お休みをいただきます。
申し訳ありませんが よろしくお願いいたします。

DSC05507amx9.jpg
パイオニアのおにぎり、グレーも入荷しました。
現状のペダリングモニターに付属してくる
2色のうちの ブルーではないほうのシルバーが上の画像左、
別売りになっているグレーが同右です。
作り分ける意味があるのか、
という程度の違いしかない気がしますが・・・。

category: のむラボ日記

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オープンプロディスクUSTリムで後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC05503amx9.jpg
先日の続きです。オープンプロディスクリムで後輪を組みました。

DSC05504amx9.jpg
ハブはアルフィーネ SG-S7001-11 32Hで
CX-RAYロクロクJIS組みにしました。

DSC05505amx9.jpg
フランジ幅の左右差は3.15mmと
片ねじ切りのピストリヤハブより少ないので
左右同径同本組みで問題ありません。
結線は やりません。もしやるなら両側ともです。

つまり、今回の組み合わせでは 前輪のほうがむしろオチョコが大きく
結線も必要という非常に珍しい結果になりました。

DSC05506amx9.jpg
オチョコ量の差は3.15mm、つまり 左フランジをあと3.15mm
外に出せば オチョコ無しのハブとなります。

このハブのフランジの厚みは3.2mmなので、
フランジの厚み約1枚分 フランジを外に出せば オチョコ無しのハブに出来、
そうしたところでローターやディスクブレーキ本体と
スポークとの接触が起こりうる感じでもないので、
なぜ しなかったのかは疑問です。

DSC05502amx9.jpg
お客さんの希望が CX-RAYだったのでCX-RAYにしました。
穴数の仕様は32Hと36Hのみですが、
もし存在したとして 24H以下だったなら全CX-RAYではなく
全コンペにしていたかもしれません。
ハブの公称重量は1665gですが、
専用のオイルを注油したりするなどで変わりますし
そうでなくとも 個体差で説明できる範囲です。

category: のむラボ日記

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のむラボホイール5号の後輪のリムを交換しました  

お客さんから のむラボホイール5号の後輪をお預かりしました。
DSC05498amx9.jpg
エボライトハブ28H 半コンペヨンパチ組みの後輪です。
振れ取りで お持ち込みされましたが
リムが座屈で凹んでおり、曲げ直したりなど 悪あがきも試みましたが
ここで誤魔化し気味に対処しても 近い将来 組み直しになることは必定と判断し
じゃあ今 組み直したほうがいいだろと思い リムの交換をすることにしました。

DSC05499amx9.jpg
リムのお引っ越し中・・・。

DSC05500amx9.jpg
組めました。

DSC05501amx9.jpg
リム以外に、アルミニップルも 新調しました。

category: のむラボホイール

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オープンプロディスクUSTリムで前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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オープンプロディスクUSTチューブレスリムで前輪を組みました。

DSC05472amx9.jpg
リムはポン・デ・リング的な形状になっています。

DSC05473amx9.jpg
ハブはホワイトインダストリーズのCLD28Hで
CX-RAYロクヨン逆イタリアン組みです。
結線は あとでやります。

と簡単に書いていますが、ここに至るまでには色々と考えさせられました。

DSC05474amx9.jpg
↑これは先日組んだRS770ハブとRR411ディスクリムの前輪ですが、
同じくCX-RAYロクヨン逆イタリアン組みです。
こちらは 私の判断では結線は不要、あるいは 別にしてもいいということで
実際 やっていません。

DSC05468amx9.jpg
↑エンドの位置を揃えています。

ホワイトとシマノのディスクハブを比べると、
フランジ幅は大きく変わらないのですが ホワイトのほうが狭くなっています。
なので オチョコ量はホワイトのほうが少ない・・・わけではないのが問題です。
フランジ幅の左右差(右側-左側)はホワイトが14.5mm、シマノが12.0mmです。
なのでリム側の条件や ホイールの組み方が同じであれば
シマノハブのほうが左右のスポークテンションが近くなります。
そのうえ、上の2つのホイールでは
シマノハブで組んでいるほうが オフセットリムなので
スポークテンションの左右差は さらに開くこととなり、
当然 どちらの前輪もセンタードンピシャに組んでいますが
ホワイトハブのほうが明らかに反ローター側のテンションがヌルくなっています。
さらに言うと、実はローター側のテンションは今日組んだ前輪のほうが
むしろ うっすら高いのです。

というわけで 私の考えるところでは今日の前輪は結線が必須となります。
半コンペで組めば こうはならないのも分かっているのですが、
お客さんの希望がCX-RAYであることと 体重が軽いので
全CX-RAY結線ありを選択しました。

ZIPP、レイノルズ、シマノの後輪の組み直しの びふぉー/あふたーや、
同じ28H全CX-RAYロクヨン組みの前輪で
リムやハブの寸法が違えば こんなに違うんだぜということを
比較できる現物など、ホイールがサンプルとして手元に残れば
来店された お客さんにホイールの話をするのも楽になるのですが。


それとは別に、とんでもないことに気が付きました。
このオープンプロディスクというリム、
寸法的にはオフセットリムではないものの
形状的にはオフセットリムになっています


DSC05475amx9.jpg
↑今日組んだのは28Hの前輪ですが、
後輪用として32Hのリムも お預かりしています。

このリムの 片ハトメのリム穴周辺は、
リム高が高いだけでなく 丸くふくらんでいます。

DSC05477amx9.jpg
リム穴周りのふくらみを青、その間の部分を赤で描くことにして
リムの断面形状を描くと

DSC05479amx9.jpg
↑こうなります。
リム穴に穴振りはありますが(正穴振り)、
その位置は リム中央から均等に振っているので
オフセットリムではありません。
ところが・・・

DSC05482amx9.jpg
リム穴間の部分を描き足すと こうなっています。
やや大げさには描いていますが、触って分かる程度の左右差があります。
リムの片側をA、もう片側をBと呼ぶとして
Bの側が断崖絶壁に近いのは はっきり分かりますし、
リムサイドを指でなぞると Aのほうがデコボコしているのも分かります。

これについては、なにか思うところがあって やっているのか
製法上 避けられない事情でそうなってしまうのかは 不明です。
元々こういう仕様のリムの完組みホイールがあり
そのリムを片ハトメにした手組みホイール用のリムがこれ、
という可能性もあります。

DSC05496amx9.jpg
↑A側
DSC05497amx9.jpg
↑B側
リムを触れば 違いは すぐに分かるんですが、
蛍光灯の反射で なるべく違いが出る角度を追求したところ
このあたりが限界でした。

ディスクフロントハブにはオチョコがあるので、
DTのRR411のディスクリムなどがやっているように
ディスクブレーキ用のリムは オフセットリムの仕様しか
無かったとしても とくに問題はありません。

オープンプロディスクのリム穴は
どー見てもオフセットはしていない(左右均等の穴振りは除く)ので
向きに頓着せずにホイールを組んでも
スポークテンションの左右差に影響はないと思いますが、
リムの中央で左右に分割した場合
B側が明確に重いという程度の重量的な偏りはあると思いますので
そういう意味での オフセットリムだと捉えて
前輪を組む場合はAを左側(ローター側)に、
後輪を組む場合はAを右側(フリー側)にしたほうが いいかもしれません。
少なくとも 私はそうします。

category: のむラボ日記

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コスミック プロ カーボン SL USTさん  

お客さんから コスミック プロ カーボン SL USTの後輪をお預かりしました。
DSC05363amx9.jpg
前輪は チューブレスタイヤが手で外せたものの、
後輪は いくら頑張っても無理だということで お預かりしました。
これのためだけに、ビードフックへの食いつきを
リムにダメージを与えず外す工具というのを 最近 自作したので、
上の画像の時点では すでに外してあります。

純正よりも厚みが薄い 非純正のリムテープにすれば外れやすくなるのではないか、
と以前 私が書きましたが それを試してほしいとのことです。

DSC05364amx9.jpg
リムテープを外しました。
やはり「純正以外使うな」という但し書きがあります。
リムテープの厚みについても 0.2mm以内とあるので、
厚さと外しやすさは 関係があるのかも知れません。

DSC05365amx9.jpg
スタンズのリムテープにしました。
マヴィックの純正のテープと厚みは同じくらいですが、
マヴィックは2周(重なり部分は3重)巻いていたので
厚みは 半分ほどになっているはずです。
・・・よくよく考えれば、純正のテープを
1周ぶんだけ めくるだけで よかったかも知れません。

タイヤを取り付けて7気圧(タイヤにある表記の上限)まで加圧し
私が手で外したのが上の画像の状態です。
テープがリムの形状に沿っています。

DSC05366amx9.jpg
バルブ穴周辺の重なりについても わりとケチり気味にしました。
で、作業前は私でも 手だけでは外せなかったものの
なんとか外せるようになったわけですが、
お客さんの場合は どちらも手では外せませんでした
これ、出先で どうすんねん。
作業前より マシになった、というのは どうやら確からしいのですが・・・。

前輪は お客さんでも外せた以上、なにか個体差があるのは明白です。

ところで
DSC05406amx9.jpg
剥がしたマヴィックのリムテープですが、
これを使って カブトムシを作ってみようと思います。











DSC05462amx9.jpg
DSC05463amx9.jpg
DSC05465amx9.jpg
うーん、あまりカブトムシっぽくないですね。

category: 新手のスタンド使い

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R-SYSプレミアムさん  

お客さんから R-SYSプレミアムをお預かりしました。
DSC05360amx9.jpg
別段 書くようなことが無ければ 記事用の画像を撮らず、
よって記事にすることも無いのですが
ここに自分のホイールを載っけてほしいというので 後輪だけ撮りました。
前輪は うっすらセンターずれありで ほぼ振れ無し、

DSC05361amx9.jpg
DSC05362amx9.jpg
後輪は珍しくセンタードンピシャでした。
上の画像は作業前ですが、
スポークテンションが明らかにタレていたので
フリー側増し締め→こんだけセンターずれましたぜ→反フリー側増し締め→
センタードンピシャでっせ というのを お客さんには見てもらっています。
お客さんといっても ある問屋さんの中の人なのですが。

category: のむラボ日記

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レーシングゼロ ナイトさん  

お客さんから レーシングゼロナイトの後輪をお預かりしました。
DSC05422amx9.jpg
リムが ポテチになっているように見えます。
が、ベコベコに曲がったスポークがあるので
どうやら それの交換だけで直りそうです。

DSC05424amx9.jpg
↑反フリー側のこれ
DSC05425amx9.jpg
↑前後方向から見た場合
淀川の河川敷が通勤路で、かつて メタルクワガタにやられて
当店でスポークを交換したこともあるらしいですが、
今回の件の犯人は また別です(後述)。

DSC05426amx9.jpg
DSC05427amx9.jpg
直りました。

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アフリカの人口ピラミッドのような形状の
ロー側をエマージェンシーギヤにしたスプロケットが付いていました。

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↑犯人こいつ

category: のむラボ日記

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レーシング3さん  

お客さんから レーシング3の後輪をお預かりしました。
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DSC05401amx9.jpg
走行中の接触で スポークが折れたということです。

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直りました。
交換したスポークのニップルだけの調整で ほとんど振れ無しに持っていけて、
そこからの軽微な横振れ取り後で センタードンピシャだったので
元々ほぼ振れ無し、センタードンピシャだったと思われます。

スポークが 折れたり とんだりしているホイールの場合、
作業前の暫定センターを見る意味はありません。
とくに 今回の場合は反フリー側で7本しかない
高テンションスポークが1本 折れているので、
その位相で強烈に横振れが出て センターも狂うからです。

DSC05403amx9.jpg
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↑折れたあとも なんとか自走したのか、
交換したスポークの位相を中心とした リム右側の4分の1周ほどに渡って
ブレーキが強く擦った痕跡がありました。

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↑交換したスポーク

category: のむラボ日記

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シャマルウルトラのリムを交換しましたた  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから シャマルウルトラの前輪をお預かりしました。

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ほぼ半周に渡って、リム片側に傷があります。
ガードレールに ガガガガッと接触したとのことです。

リムを交換するのですが、
カンパニョーロのリムの 品番の数字部分の意味について。
001 チューブラーのフロントリム
002 チューブラーのリヤリム
003 クリンチャーのフロントリム
004 クリンチャーのリヤリム
013 2WAY-FITのフロントリム
014 2WAY-FITのリヤリム
初出は この数字で始まり、モデルチェンジするごとに
100の位の数字が ひとつ増えます。

例えば 2010年のハイペロンチューブラーのフロントリムは
WH-201HYなので 3代目ということが分かりますが、
同じ2010年のハイペロンワンのリヤリムだと
WH-004HY1なので 初代だと分かります。
ちなみにハイペロンワンは クリンチャー仕様しか存在しません。

で、今回のリムは WH-303SHBなので
4代目のクリンチャーリムということが分かります。
SHBは シャマルのブラックという意味です。
ステッカーの品番はLAB-SHCB12、
ラベル シャマル クリンチャー ブラック 2012年初出という意味になります。
末尾にDKが付くと ダークラベルになりますが
付いていなければブライトラベルです。

DSC05433amx9.jpg
DSC05434amx9.jpg
スポークは なるべく換えない、というのが お客さんの希望ですが
擦り傷があるスポークが2本ありました。
が、傷が深くなく曲がっていないので これらは交換しません。

DSC05435amx9.jpg
ハブフランジは引っかけ式なので、
ニップルを半周ほど 十分にゆるめれば ハブを抜き取るように外せます。

DSC05437amx9.jpg
で、擦り傷はないものの曲がっているスポークがありました。
これは 要交換です。

DSC05447amx9.jpg
組めました。
DSC05448amx9.jpg
マグネット付きのスポークは リム交換前と同じ
「右側で バルブ穴の隣」にしています。

DSC05450amx9.jpg
↑交換したスポーク
どちらかというと 左右方向に曲がっています。



DSC05451amx9.jpg
つづいて別件ですが、お客さんから シャマルウルトラの後輪をお預かりしました。
リムはWH-304SHB、ステッカーはLAB-SHCB12DKです。
リムが入荷した日に 即 組むと お客さんには言っていましたが、嘘をつきました。
入荷したのは一昨日です。すみません。

DSC05452amx9.jpg
DSC05453amx9.jpg
↑ビードフックが座屈で変形しています。

DSC05455amx9.jpg
バラしているときに気が付いたのですが、
当店でのスポーク交換履歴がありました。
過去に3本 交換しています。

DSC05456amx9.jpg
組めました。スポークは全て使い回せました。



DSC05457amx9.jpg
さらに また別件。
お客さんから シャマルウルトラの前輪をお預かりしました。
リムはWH-403SHB、ステッカーはLAB-SHCB17です。

DSC05458amx9.jpg
リムがポテチ状に曲がっているので リムの交換が必要です。

DSC05459amx9.jpg
が、ステッカーが 先に届いているだけなので組めません。
注文した時系列でいうと 今日組んだ2本より前になるのですが・・・。
新しい年代のリムなので、スペアパーツの作り置きが かえって無いとか
そういうのなんでしょうか。

ステッカーですが、シャマルウルトラは従来 リム片側で
SHAMAL/ULTRA/CAMPA/GNOLOの4枚組であったところ
SHAMAL ULTRA/CAMPAGNOLOの2枚組になっています。
レーシングゼロの場合は
FULCRUM/RACING/ZEROの3枚組で、
これのFULCRUMが 1枚の長さが長いので
貼るのが難しいのですが、
2017年初出のシャマルウルトラのこれは
それよりも長くなっています。

category: のむラボ日記

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のむラボホイール1号の後輪を組みました  

ホクスポクス(以下省略!)
DSC05419msn2.jpg
のむラボホイール1号の後輪を組みました。

DSC05420msn2.jpg
エボライトハブ24H 半コンペヨンロク組み結線ありです。
昨日組んだ後輪の黒結線は まだやっていません。
銀結線は後の始末が楽なうえに 連続してすることも可能ですが、
黒結線は半田ごてに非常によろしくないので 下準備を要します。

category: のむラボホイール

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伯林 三十六(はくばやし みそろく)さん  

今日もホイー(以下略)。
えっ、のむラボホイール5号以外のホイールを組んでも いいんですか?
やったー。
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お客さんから カンパニョーロのベルリン36リムをお預かりしました。

DSC05395amx9.jpg
穴数は36Hですが、リムのモデル名の36は 穴数とは関係がなく
「夏季オリンピックの開催都市+開催年」のことなので
ベルリンオリンピック 1936年という意味になります。

カンパニョーロのリムのステッカーは、
ほぼ180°対岸同士で 文字が反転するように貼ってあるモデルもありますが

DSC05396amx9.jpg
このリムではそうなっていないので 左右の区別で悩む必要はありません。

DSC05374amx9.jpg
ハブは 現行のレコードピスタを使います。
現行のレコードピスタと書きましたが、コンポーネントの内訳の
クランクセット・BB・ヘッドパーツ・前後ハブのうち
ハブは2015年モデルの紙カタログを最後に載っていません。
メーカーサイトでは フロントハブのみ載っています。

エンドナットは例の梨地(→こちら)で、
ハブシャフトとナットのねじ山の規格が他メーカーとは異なります。
昔々、OMAS(オマス)という ヘッドパーツ・BB・ハブなどを作っていた
イタリアのメーカーがあるのですが
カンパニョーロ互換の チタン製BBシャフトやハブシャフトや
ブレーキのピボットボルトを作っていまして、
カンパニョーロのハブシャフトをチタン製にする手段は
それくらいしかありませんでした。
あるいは・・・(後述)。

DSC05375amx9.jpg
リヤハブは、片ねじ切りでオチョコがあります。
このハブは Cレコードのハブがベースなので
細部の作りも それに準じており、

DSC05376amx9.jpg
ハブ胴中央のグリスホールの盛り上がりに 向きの根拠になる印字があります。
これが無くとも 片ねじ切りのハブなので 向きは決まっていますが。

DSC05377amx9.jpg
リヤハブと違い、フロントハブは 9S時代のレコードハブがベースになっていて
ハブ胴に左右の区別の根拠が無く グリスホールのフタにも印字がありません。
お客さんは タンジェント組みを読める方なので
イタリアン組みで組んでも 逆にはめることはありませんが、
今回はメーカーで禁止されているラジアル組みをご希望なので
左右の区別の根拠は リムのラベルだけになりました。

DSC05378amx9.jpg
リヤハブのフランジ穴は Cレコード以降のハブと同じ加工ですが、

DSC05381amx9.jpg
フロントハブは なぜか違います。
フランジに対して フランジ穴を明らかに内側に寄せているので、
ラジアル組みされることを意識していそうではありますが。

前後のハブで 年代が違うんじゃないのと 思う人もいるかも知れませんが、
これで合っています。

DSC05413msn2.jpg
↑レコードピスタのフロントハブベースとなっている、
9S時代のレコードのフロントハブです。

へへへ見ろよ この微妙にくびれているハブ胴・・・
こいつ誘ってやがる


DSC05418msn2.jpg
このハブでは フランジ穴が「レコードハブの仕上げ」になっています。
なので レコードピスタのフロントハブは手抜き、と言いたいところですが
14番のスポーク首元の食いつきは リヤハブより良く
組んだ感触もカッチリしていました。
この時期のハブは スチールシャフト仕様ですが、
これはチタンシャフト仕様の別バージョンで 箱の色も違います。

DSC05415msn2.jpg
で、片側の端にのみ カンパニョーロのレーザー刻印が入っています。
オマス以外で チタンシャフトのレコードハブを入手する方法、
それは「最初からチタンのハブを買う」でした。

DSC05397amx9.jpg
組めました。

DSC05398amx9.jpg
前輪はレコードピスタ36H 全コンペ反ヌポークラジアル組み、

DSC05460amx9.jpg
DSC05461amx9.jpg
後輪はレコードピスタ36H 全コンペヨンロクイタリアン組みです。
片切りのピストリヤハブ程度のオチョコ量では
通常 左右異径組みや異本組みをしませんが、
このハブの寸法だと必要だと思い やりました。
あと、32Hなら おそらくやっていません。
超レアな ロクハチ組みにしようかどうか迷いましたが、
ヨンロク組みにしています。

左右で同じスポークを使っているので、
第1STが フリー側>反フリー側であれば
第2STも フリー側>反フリー側になります。
第1STと第2STの関係は比例直線ではないので
仮に「フリー側の第1STが反フリー側の1.1倍であったときに
第2STの差も1.1倍になる」というわけではありません。
が、大小を比べることはできます。

ホイールセンターが出ている状態のとき、
第1STで フリー側>>反フリー側だとすると
第2STは フリー側>>>>>反フリー側というように
差に違いはあるものの 大小の関係は逆転しません。
で、今回の後輪では ヨンロク組みしても
反フリー側のほうが低テンションになったのですが、
左右同本組みをするよりは良かっただろうと思われます。

category: のむラボ日記

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