AL22Wリムで前輪を組みました 
2020/07/30 Thu. 23:23 [edit]

てこの力でタイヤをはめるタイヤレバーのせいで
リムが潰れたとのことです。
タイヤレバーについては、同じものかどうかは不明ですが
こういうの(→こちら)です。


↑こんな感じ
リムを交換するのですが、
リム内径が ほぼ同じのAL22Wリムで組み換えることになりました。
ワイドリム化+チューブレスレディ化の反面、
リム重量が50gほど重たくなる点は説明しています。

リムのお引っ越し中・・・。


組めました。
組み換え前後とも 緑ニップルですが、
使い回さず新品にしています。というか そうせざるを得ませんでした。
リヤリムをオフセットリムにしなかったのは わざとです。
ここから 今日もホイー(以下略)。

相方の前輪を組みました。
リムはAL22Wリムで

エボライトハブ 20H CX-RAY反ヌポークラジアル組みで

緑アルミニップルです。
category: のむラボ日記
ボーラワン 35 ダークラベル クリンチャーさん 
2020/07/28 Tue. 23:50 [edit]

前後輪とも 点検を ご希望ですが、
後輪に縦振れがあるのが気になるとのことです。
乗って体感できるわけでは無いものの、
ブレーキシューを基準にして よく見ると
リムが上下に踊っているのが分かるとのことです。

G3のスポーク直下と その中間の位相に


目印のテープを貼りました。

中間の位相に 振れ取り台のゲージが
かすかに当たるようにして、そのままG3直下にリムを回すと

これくらい・・・

分かりにくいので背景を白くしましたが
これくらいの内周部への引っ込みがあります。
この関係が(21Hの場合)中間の位相7ヵ所、
G3直下の位相7ヵ所同士で同じくらいであれば
それはG3組み特有の性質なので問題はありません。
接地面のタイヤの変形量のほうが よほど大きいので
乗って分かることもありません。
実は テープを貼ったG3直下の位相のみ
他の6ヵ所より外周側に出ていたので、
画像を撮った時点では G3直下のニップル3つを締めて
縦振れ取りをしています。
それ以外のG3×6ヵ所の18個のニップルには
一切 手を触れていない状態で


リムが反フリー側にずれていました。
これは元からです。


振れ取りをセンター出しをしました。

つづいて前輪。


センタードンピシャで うっすら振れありでした。
振れ取り後も 暫定センターと同じくドンピシャのままでした。
category: のむラボ日記
レーシングゼロ カーボン DBさん 
2020/07/28 Tue. 22:22 [edit]

新品で、点検をご希望です。
まずは後輪から。


センタードンピシャですが、
うっすら振れがあるので直しました。

フリー側(2:1組みの2本側)のスポークには
カンパニョーロのスポーク押さえ工具のC溝が ちょうど入りますが、

反フリー側(同1本側)には入りません。
左右逆異径組みです。
1本側のスポークのほうが厚いのは 前輪も同様でした。

つづいて前輪。


センタードンピシャに見えます。
上の画像では そうなっていますが、
かすかに振れている位相では
検知できるギリギリの量のずれがありました。


横振れを取り、どの位相でも ずれが検知できなくなりました。
この前輪の元の状態であっても、完組みホイール全般の
吊るしの状態としては非常に良く出来た精度です。
これは私見ですが、リムに近い位置にブレーキシューが無い
ディスクブレーキ用のホイールでは
振れやセンターずれが 目視でバレにくいからか、
精度に関して 甘えがあるというか ひどいものが多くなった気がします。
あるいは元からかも知れませんが、
ミドルグレードのコンポまでの完成車に付いているような
手組みホイール的スペックのホイールが 特にひどい気がします。

バルブ穴の隣のスポーク、上の画像でいうと左側のスポークの
黒アルマイトが非常に薄く、

横方向もそうですが

前後方向から見ると ほとんど銀色でした。
スポーク自体に変形などの問題は無かったので
今回は そのままにしています。
category: のむラボ日記
ゾンダさん 
2020/07/28 Tue. 22:14 [edit]

500kmほど使った状態ということで、点検をご希望です。
まずは前輪から。


暫定センターはドンピシャで、振れが うっすらありましたが

取りました。上の画像は ホイールが回転しています。
センタードンピシャについては
作業後にも変わりなかったので 撮っていません。

つづいて後輪。


リムが反フリー側に うっすら ずれていましたが、
振れは ほぼ無かったので
センター出しだけのために ニップルを回す感じになります。


直しました。
category: のむラボ日記
ボーラウルトラ 35 ブライトラベル クリンチャーさん 
2020/07/27 Mon. 22:05 [edit]

上の画像、真上のスポークですが
走行中に 枝か何かを巻き込んで
スポークが曲がっているとのことです。

↑こやつ
1撃目で全て受け止めており、曲がっているスポークは これだけでした。


直りました。

↑交換したスポーク

何度か書いていることですが、
こういった扁平スポークを 左右方向はともかく
前後方向に これだけ変形させるのは
手の力(静加重)では まず無理で、
瞬間的に かなりの衝撃加重がかかっています。
枝か何かを巻き込んんで てこのようにスポークを曲げたのであれば、
フレームのシートステーにも ダメージが及んでいるかもしれません。
ホイールしか見ていないので 断定はできませんが。
category: のむラボ日記
明日はお休みです 
2020/07/24 Fri. 23:59 [edit]
私自身 忘れて うっかり店に出ることもありますが。

最近、カール・シュミットに関して書いている本を買ったのですが、
やけに文体と目線が新しいと思っていたら

最近 出た本でした。
10年以上前、乗鞍の宿に忘れてきた
スピノザの本はどうしているのかのぉ(即捨てられてそう)。
追記:マックス・ウェーバー(あるいはヴェーバー)と
カール・マンハイムに関する良書があれば教えてください。
category: のむラボ日記
コメントのお返事 
2020/07/24 Fri. 23:46 [edit]
「後輪の組み換えですが、
先に縦を追い込んで横は後からではないでしょうか。」
というコメントをいただきました。
その通りです。当たり前です。
私がこの件で見せたかったのは スポークの番手の変更による
反フリー側の増し締めしろの増加量で、
そのため 元の状態のセンターずれの量と
きっかり3周ゆるめて3周締めた際のセンターずれの量を明示しています。
この、3周締めたときに 横振れがあっては
位相によってセンターずれの量が変わるかもしれないので
横振れだけを まず取ったと書いただけで、
ここから縦振れ取り→横振れ取りの順に組んでいます。
文中に「縦振れはあとで取る」とも書いています。
3周締めた時点での 縦振れ自体は ほぼ無かったので、
縦振れを追い込んだところで
明示したいセンターずれの変化量が大きく変わるとは思いませんが
(元の状態の紙1枚のずれも「無視していい」としているくらいなので)
あえて触りませんでした。
そういう意図が伝わらない、
分かりにくい書き方をして申し訳ありません。
コメントありがとうございました。
あともうひとつ。
別の方(こちらは私も知っている人)からコメントで
リムについて EC90じゃなくてEA90ですよとツッコミをいただきました。
ほんまや 素で間違っとる。
訂正しました。ご指摘スミマセン。
category: のむラボ日記
シャマル ミレさん 
2020/07/23 Thu. 23:22 [edit]

新品です。
上の画像は すでに作業後で、

お客さんの希望で おしゃれ泥棒をしました。


前輪も


後輪も センターを出しました。
左側を ちょっと引いて撮っているのは
赤スポークが写るようにしたかったからです。
作業前は前輪のみ うっすらセンターずれあり、
あと珍しいことに 無視できない程度の縦振れもあったので直しています。
category: のむラボ日記
EA90エアロさん 
2020/07/23 Thu. 22:45 [edit]

まずは前輪から。
曲がっているスポークに目印のテープを貼ってありますが、
回転方向から推察される

↑1撃目のスポークと、

↑2撃目のスポークでは
なぜか 2撃目のほうが曲がっています。

このスポークはWId∀Sというメーカーのスポークですが、
毎度おなじみCX-RAYではなく CXスプリントとなっています。
CXスプリントが安定供給される以前は
これの補修に難儀しましたが、今は解消されました。


スポークを交換後、その2ヵ所のニップルの調整だけで
だいたいの横振れが取れましたが、
その時点の暫定センターが ずれていたので
スポークを曲げる以前でも この程度は ずれていたと思われます。

直りました。


センターも出してます念のため。

↑交換したスポーク
画像下の、より曲がっているほうが 2撃目です。

つづいて後輪。

こちらは とくに問題がないそうですが、
結線などをしてもいいとのことです。
スポークは 左右ともCXスプリントで、
左右同径ヨンゼロ組み相当です。
フリー側の組み方は 見かけ上1クロスですが、
スポークヘッドの位置が疎密フランジなので
均等間隔フランジになるまで スポークを内周側に延長すると
スモールフランジの2クロス相当となる角度です(→こちら)。
ハブはR4で、EC90SLなどに採用されているR4SLではありません。
R4SLハブは、当店に持ち込まれた場合 ほとんどと言ってもいいほど
セラミックベアリングの回転がゴリゴリしています。
これはエンデューロのゼロセラミックという
しょーもないカートリッジベアリングの内輪と外輪が
セラミック球の硬さに負ける品質であるためであり、
カンパニョーロの旧黒ボールレース+セラミックベアリングという組み合わせの
初期のUSBでも同じような現象は見られますが、
R4SLの場合 ある程度経年使用されたものは
ほとんど全てというくらいの高確率で回転が死んでいます。
これは、リヤハブの玉当たり調整のパーツが
しょっちゅう ゆるむ(フロントハブはそうでもない)ことで
横ガタ状態で使われ続けることが多いことも関係しています。
が、それを差し引いても R4SLリヤハブの
「ベアリング死んでる率」は突出しています。
私は よく「SL」というアクロニムに対して
「スーパーライト」や「スーパーレジェロ」ではなく
「ショートライフ」だと揶揄したりしますが、
イーストンのR4SLリヤハブと
スペシャライズドのターマックSL2フレームの
SLは マジでショートライフです。後者については、
落車で いとも簡単にシートステーが割れた例が 当時よく見られました。
サクソバンクカラーなどがあった時期です。
当時 レースをしていた人なら、
「知り合いまたは 知り合いの知り合いが
実際に割ったのを知っている」くらいまで広げるだけで
該当しない人のほうが少ないくらいだと思います。

結線ですが、やりません。
反フリー側はラジアル組みなので出来ず、
フリー側は元々 高テンションなので
変形量を減らすという点では あまり意味がありません。
フリー側の最終交差を縛ったところで
反フリー側のテンションは変わりません
(ペアリング時のフリーボディのねじれに対する
フリー側の変形しにくさは上がるので、
結果 反フリー側のねじれ量も減りますが
体感レベルになるかどうかは怪しいです)。
ハブを交換して このリムで 実質のむラボホイールを組んでもいいのですが、
そこまでの予算をかけずに、でも なんとかしてくれ的な感じだったので
フリー側のスポーク比重を変えることにしました。


紙1枚ほど フリー側にずれています。
経年使用に依るものだと考えていいでしょう。
ずれていようが いまいが、暫定センターは見ておく必要があります。

↑黒しんちゅうニップル

↑黒アルミニップル
このホイールは ヴェロマックスの流れを汲んでいるので、
後輪は フリー側が しんちゅうニップル、
反フリー側が アルミニップルとなっています。
この仕様については支持するので そのままにしておきます。

右フランジに チェーン落ちの傷がありますが、

スポークにダメージを及ぼさない絶妙な形状となっていました。
偶然ではないと思われます。


フリー側のスポークを14番プレーンのリーダーストレートに変更し、
組み終わりの少し下くらいまで張ったうえで
横振れだけを追い込みました。
縦振れは あとで取るので多少は出ていてもいいです。
センターが異常にずれていますが、実は この時点では
フリー側のニップルを軽く回す目的で
反フリー側のニップルを きっかり3周ゆるめています。


反フリー側を3周 締めました。
まだセンターずれがあります。
これから暫定センター(今回は紙1枚程度だったので無視していいです)の
ずれのぶんを差し引いた 残りが
「左右異径組みによって増し締め可能になった量」です。
ここから センターが出るまで
一方的に反フリー側を張っていいということです。
要注意なのは、反フリー側を張ると フリー側のテンションも上がるので
この時点以降 フリー側のニップルは ほぼ触りませんが
最終予定テンションのうっすら下にしておかないといけないということです。


反フリー側の増し締めで センターを出しました。

ハブの玉当たり調整ナットですが、
前後ハブとも お客さんのほうで
ねじ山に ねじ止め剤が塗布していました。
さらに、ゆるみのチェック用に パーツに白い塗料を塗ってあります。
外側のエンドのパーツはハブシャフトに対して締め切りで、
内側の円錐状のナットが玉当たり調整のパーツですが
印を見ると 白く塗った時点より締め込まれた状態になっています。
「印がそろったら ゆるんだ証拠」という管理をしているのかもしれません。
このパーツは年代によって19mmスパナをかけるスリットが
あったり無かったりしますが、いずれにしても ねじ止め剤を使っていなければ
手で回ります。さらに悪いことには 先ほど書いたように勝手に よくゆるみます。

できました。

フリー側がプレーンスポークになったので
スポーク比重は 78%:78%から100%:78%になりました。
このリムは オフセットリムではありませんが、
内蔵ニップルでないと成立しないほど 左側を絶壁にしたオフセットリムで
左右ともエアロスポークながら極端な左右異径組みにしたのが
カンパニョーロのハイペロンの後輪です。
あれは左右同数スポークの反フリー側ラジアル組みの後輪、
しかも ローハイトリムなのにクソホイールではないという
稀有な例にして わたしにとっては教科書みたいなものです。
ハイペロンの後輪でシュータッチしまくるというのは聞いたことが無いですが、
それよりもリム高が高いZIPPやレイノルズやENVEで
シュータッチしまくるというのは(ワイドリムの場合 それが関係あるとしても)
リムの剛性ではなくホイールとしての理屈が悪いからです。
category: のむラボ日記
のむラボホイールT号の相方の後輪を組みました 
2020/07/23 Thu. 21:32 [edit]

のむラボホイール5号の後輪を組みました。

エボライトハブ 24H 半コンペヨンロク組みで

赤アルミニップルです。
結線は あとでやります。
のむラボホイールには ここには上がらない試作品のシリーズがあり、
XR200/AL22リムで組んだホイールは
だいたいT号になるのですが(法則は秘密)、
あるT号(T243号)の前輪が 銀スポーク/赤ニップルで、
それの相方を組んで 前後輪で お客さんにお渡しすることになったので
お客さんの希望とは関係なく
後輪の仕様は銀スポーク/赤ニップルとなりました。
ちなみに私が通勤・練習に乗っているバイクの前後輪は どちらもV号で、
細かいことをいうと前輪がV221号、後輪がV282号となります。
category: のむラボホイール
のむラボホイール5号の前輪を組みました 
2020/07/21 Tue. 23:46 [edit]

のむラボホイール5号の前輪を組みました。

エボライトハブ 20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みです。
リムのステッカーは あとで剥がしますが、
理由あって 組み終わるまでは片側を残しています。
category: のむラボホイール
のむラボホイール5号の後輪を組みました 
2020/07/20 Mon. 23:40 [edit]

のむラボホイール5号の後輪を組みました。

エボライトハブ 24H 半コンペヨンロク組みで
オレンジアルミニップルです。結線は あとでやります。

オレンジアルミニップルですが、単体だと 金色にも見えるので
実際に金色と並べてみました。
category: のむラボホイール
その油断を刈り取る形をしているのだ 
2020/07/19 Sun. 23:01 [edit]

ビクッと跳ねるような大きな振れがあり、
振れ取りだけで直すのは不可能で
ちゃんと直すのであれば リムの交換が必要ですが、
可能な限りの姑息的処置はしました。
あと、振れとは別に 恒例のセンターずれがありました。

振れの原因ですが、
淀川のメタルクワガタに やられたとのことです。
画像を ここに上げているのは
お客さんをからかう為ではなく、啓蒙の為です。
「行けると思った。」
はい、みなさん そうおっしゃられます。
メタルクワガタはそういう油断を見逃しません。
実際にヤツにやられた人は、私がする
「視界に入っていないときに牙が動いている」
という荒唐無稽な話を なぜか信じてくれます。
久しぶりなので リンクを貼っておきますが(→こちら)、
メタルクワガタのスペックにある
「血液型:クワ型」という表記が 個人的にはお気に入りです。
category: のむラボ日記
コスミック プロ カーボン USTさん 
2020/07/19 Sun. 22:22 [edit]

SLが抜けているのは誤植ではなく、SL USTとは別のモデルだからです。
2ペアあるのは、友人のぶんも まとめて買ったからだそうです。
メーカー願望・・・じゃなかった希望小売価格 税別22万円ですが
税込8万円台で買えるところもあったので そこで買ったとのことです。
どちらも 前輪はセンタードンピシャ、
後輪のセンターずれは振れ取りついでに消せる程度だったので
マヴィックの吊るしとしては比較的マシと言っていいです。

スポークは、SLの 指を切りそうなエリプティックエアロとは違い
角がはっきりしたスクエアエアロで、

コスメチックスポークにも SLの文字はありません。

ハブはインスタントドライブ360ではなく
FTS-Lフリーボディ仕様ですが、
オーバーホールをしてから初期性能(というかラチェット回りの状態)を
維持している時間が長いのは こちらのほうです。
ベアリングの内径の関係で スルーアクスル化ができないから
インスタントドライブ360に移行したのであって、
クイック仕様のハブで使う場合においての総合性能は
こちらのほうが上だと 個人的には思っています。
category: のむラボ日記
303NSWディスクを組み直しました(前輪なのに後編) 
2020/07/19 Sun. 21:41 [edit]

昨日の続きです。
303NSWの前輪を組み直します。

コグニッションハブ 24H 全黒CX-RAYヨンヨン逆イタリアン組みで


センターずれありです。
このずれの向きは、センターが出ている状態から
低テンション側を増し締めしたのと同じなので
スポークテンションの左右差は
センタードンピシャの場合より少ないはずですが、
オチョコの要素のほうが大きいので
やはり右側のほうが 最終交差をにぎにぎしたときの
変形が大きいのが分かります。
昨日の後輪とは違い 高テンション側を袋小路くらいまで張ってあったので、
仮に 後輪を黒スポークで組み直していて
前輪にあまり不満が無く 低予算路線で行くのであれば
「センター出し+左右全結線」でも
元の状態との違いが分かる程度には化けるはずです。
組み直すと それ以上になるので 組み直しますが。
ZIPPのチューブレスリムのハンプは、
SMART ENVEのように突起とは呼べないほど幅が広い
平面ハンプになっています。
ZIPPのチューブレステープですが、
糊の状態が落ち着くほど長期間 貼ってあったものを剥がすと
この平面ハンプの上層を持っていくのか・・・と思ったのですが


↑これ


↑これ


↑これ
テープのほうに剥がれた カーボンのかけらが無いので、
元々 欠けていたようです。これはリヤリムも同様でした。
チューブレスリムとしての機能には問題は無さそうです。
メーカーのほうでテープを貼っているのであれば、
元から そうなっていたということになります。


リムにある「DB」と「F」は
ドラゴンボールのフリーザを意味していないのであれば
ディスクブレーキ仕様のフロント用リムという意味だと思われます。
このリムの外周側の穴は ニップルワッシャーを通すために大きく
ちょうどリム幅の真ん中にあいていますが、
内周側の穴は 穴振りがあります。

その穴振りというのが、
右と左を交互に繰り返しているというよりは
真ん中と少しずれているのを繰り返しているように見えます。
どう見ても。
上の画像、目印のテープを貼った3ヵ所は
ずれ、真ん中、ずれとなります(という風に見えます。)。
キシリウムのリヤリムのジクラル穴などは強烈な指向性があり
明確に左、真ん中、左、真ん中・・・と穴振りがあり
左右を間違えて組むのは不可能です。
わざわざリムにDBのFと明記しているからには
後輪ほどでは無いものの オチョコによるスポークの角度の差を
意識しているようですが、
その場合 真ん中穴をローター台座側のスポーク、
少しずれ穴を反ローター台座側のスポークにするべきです。

実際、そのように組まれていました。
穴振りがあるからといって
「左右均等に振っていて左右の区別がない」とは限らないという話です。

これは 昨日の後輪の時点で気になっていたので
リヤリムの画像も撮っています。
上の画像、左側の穴が 真ん中でフリー側、
右側の穴が 少しずれていて反フリー側です。

↑フリー側

↑反フリー側
正直に言うと これはとくに顕著なところを探しているのもあって、
フリー側でも かすかに真ん中より反フリー側と逆方向に寄っているように
見える穴もあります。
ただ それでも、全体としては どう見ても左右均等には見えません。

↑これは今日組んだフロントリムです。
ウロコか縫い目のような積層が リムの中央にありますが、
リムの中央を示しているのは この積層・・・ではありません。
これとは別にある境目の上に たまたまウロコが乗っているので
そう見えるだけで、

ウロコの線が反れている位相では
継ぎ目のような中央の線が見えています。
これ基準で見ると やはり

↑真ん中穴と

↑少しずれ穴の2種類に見えます。
現行のZIPPは リムの単品販売をしていないので、
リムに左右方向の属性があったとしても
社内以外の組み手に注意喚起する必要が無く、
よって こういう仕様に対する対外的なマニュアルもありません。

コグニッションハブのフランジは 応力と空力を考えて
ギザギザにしているのかもしれませんが、
テーブルに置いたときに転がりにくいという利点もあります。

CXスプリントに不良があったので はねました。
ハブ側のバテッド始まり付近の加工が 横に ふくらんでいます。

↑なめてんのか。
束から抜き出した12本中2本という、超高確率なのが気になります。

組めました。

24H 半CXスプリントロクヨン逆イタリアン組み結線ありです。
もしこれが お客さんの目の前で組んだものであれば、
元の状態と違い センターが出ているのに、
結線無しの状態で スポークの変形量の左右差がかなり少ない
というのを見せています。
最終交差を にぎにぎすると、ホイールを見ずには
左右の区別がつかない・・・とまで言うと 大げさで、
思いっきり握ると 反ローター台座側のほうの変形が大きいのは
なんとか判別できます。
が、元の状態と比べると 左右差が極端に減っているのは事実です。
そして結線をすると、左右の区別が ほぼ付きません。
CXスプリントのほうが厚みがあるので
指への食い込みで 判別は一応可能ですが、
単に変形量だけなら 見分けがつかないと言っていいです。
逆にいうと、判別できないほど近いのであれば
CXスプリント側は結線が要らない(やっても ほぼ変わらない)
ということにもなります。

しつこいですが、やはり 真ん中穴と少しずれ穴に見えないでしょうか。
上の画像でいうと、画像下側に伸びているスポークが
反ローター台座側でないといけませんが、

実際に そうしています。
ちなみに この穴振りの仕様についての注意喚起は
同業者様向け情報の性格を帯びていますが、
実際に役立てる人が どれほどいるのかは不明です。
あと、お客さんから リムの重量を量っておいてくれと言われていましたが、
それについては一般消費者様向け情報として開示する気はありません。
リムの単品販売がない以上、
実際にバラしたときにしか得られないような
貴重な情報を簡単に教えるわけないやろ。
↑うわこいつかんじわるい

オ待タセシマシタ!
時速30まいる(約48km)ノトキニ
1時間当タリ 30秒ノたいむ短縮ヲ 見込メルトイウ
えあろぼでぃニ換装シテキマシタ!(横歩キノ場合)
ソレハトモカク コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!

ふろんとりむデス!

りやりむデス!
↑やーめーろー!
category: のむラボ日記
303NSWディスクを組み直しました(後輪だけど前編) 
2020/07/18 Sat. 22:19 [edit]

お客さんから ZIPPの303NSWディスクをお預かりしました。
今日は触れたのは 後輪だけです。

NSWには リムの内周側の輪郭がギザギザしているモデルもありますが、
あれは 品番の十の位が5になっている 454と858だけです。

コリマもZIPPも 最近ロゴが変わりました。
これは今となっては 旧ロゴです。


センターが少しずれています。このホイール、
明らかにヌルいので組み直してほしいというのが お客さんの希望です。
このお客さんは 私が結線ありで組んだ
SMART ENVEのホイールを持っていて
(吊るしのホイールを組み直したわけではなく リム単品から組んだ)、
それがボーラワンより かかりが良くて進むとのことですが
そのあたりと比較すると 確かにこれはヌルいとなるはずです。

ZIPP コグニッションハブ 24H 全黒CX-RAYヨンヨン組みです。
ZIPPのリムは ファイアクレストの初出の頃からと比べても
リムの作りが格段に良くなっていますが、
ホイールはとなると 前世紀的なスペックの ふつーの、
いやむしろ 最近の良く出来たホイールを基準にすればふつー以下の
左右同径(←とにかくCX-RAY)同数スポークで
同本組みホイールに仕立てるという よく分からないことをしています。
これは非常にもったいない。
リム単体では良いものなのに ホイールに仕立てるとクソなので。

反フリー側の最終交差が

非常にヌルいです。
数を見ていないので分かりませんが、
テンションが低めの個体なのかもしれません。
しかしこれで出荷されている以上
お客さんにとっては これが評価対象の全てです。
もし これがリムブレーキ用のホイールであったなら
ほとんどの乗り手でシュータッチを起こしていると思いますが、
ディスクブレーキだと クソホイールだとバレにくいという
甘えが効くので メーカーにとっては都合がいいのかもしれません。

チューブレステープが貼ってありましたが、
シーラントの痕跡が無いのと チューブの印字が反転して移っているので
チューブドで乗っていたようです。

ホイールをバラしました。
外周からも回せる黒アルミニップルと
サピムのニップルワッシャー新Bが24個ずつですが、
4個ずつに分けると 視覚的に数が分かりやすいので便利です。

今さらっと サピムのニップルワッシャー「新B」などと
謎の単語が出てきましたが、
少し前にサピムのニップルワッシャーのA・B・Cのうち
Bが仕様変更となっており、
ZIPPのリムに入っているのも サピムの問屋さんに注文して届くのも
新型のBになっています。

↑画像左が旧B、右が新Bです。
色つやが違う(旧Bのほうがステンレス的な光沢がある)のと

リム内部にセットしたときの前後方向の長さが
新Bのほうが短くなっている点が違います。

それと、旧Bは 磁石に非常によく つくので
(上の画像、ベチッ!と付いて完全に浮いてます)
リム内部に残ったワッシャーを簡単に根こそぎ回収できますが

新Bは 磁石に あまりつきません。
上の画像の状態から ちょっと振ると簡単に落ちます。
なので 回収にかかる時間が全然違い、
リム内のワッシャーの数が多いうちは
リムを振ればテキトーに抜けていきますが
最後のほうは ピンセットで誘導しないといけません。
旧Bが ガビガビに錆びたのを見たことは無いですが、
新Bのほうが錆びに強いのかもしれません。
新Bと汎用カラーニップルで組めるような気がしますが、
また痛い目を見るのが嫌なので やるときは
まず私物で長期間 試そうと思います。

組めました。
24H 半コンペヨンロクJIS組み結線ありです。

全CX-RAYヨンヨン組みを 半コンペ左右異本組みにする場合
スポークの角度が立っている側は番手を変え、
寝ている側は長さが変わるので 左右全てのスポークは使い回しができません。
もし 全てのスポークが使い回し不可の場合は
銀スポーク銀ニップルでもいいということだったので
そうさせてもらいました。
費用が多少安く上がるのと、ハンダの食いつきが黒よりいいです。
あと、銀スポークだと「いかにも組み直してござい」という見た目になるので
かえって新鮮かも知れません。
category: のむラボ日記
グランプリ5000 TdFリミテッドエディションが入荷しました 
2020/07/18 Sat. 05:08 [edit]

ツールドフランス限定モデルが入荷しました。
700×25C限定のWOタイヤです。

タイヤサイドがクリーム色ですが、
箱の5000の文字の部分もクリーム色です。

タイヤサイドに ツールドフランス公式許諾という表記があります。

クリーム色のタイヤサイドですが、
これはゴムが乗らないアメ色サイドにして
軽さと しなやかさを追求・・・という方向性ではなく
むしろ横までゴムで覆う EXラバーコーティングという仕様で
耐久性と耐パンク性を追求しているとのことです。
このEXラバーコーティングというのは
今のところ どのレギュラーモデルにも採用されていない
このタイヤだけの仕様です。
マヴィックのキシリウム125のリム形状が
それ以降のレギュラーモデルのキシリウムの仕様になったように、
もしかしたら グランプリ5000プラスとかガードとか
EXみたいなモデル名で この仕様が一般化されるかもしれませんが、
コンペティションチューブラーのツールドフランスモデルで
TPIを変更したものが一般化しなかったように
これも限定モデルだけの仕様で終わるかもしれません。
入荷数が かなり少ないので欲しい方は お早めに!
category: 新着情報!
初代ボーラの後輪を9S化しました 
2020/07/17 Fri. 22:08 [edit]

作業後の画像です。
リムサイズは26インチ チューブラーですが、
前輪だけなら ファニーバイク(前後異径サイズのTTバイク)用
かも知れないと思うところですが、後輪が存在するということは
前後輪とも26インチのバイクを想定しているということになります。
リムについては 当時のコリマのリムをそのまま使っています。
コリマは26インチリムのラインナップを
ワイドリム化直前まで絶やさなかったメーカーです。
ちなみに お客さんは これの相方の前輪も持っていますが、
入手の来歴が違うので 前輪はリムセメントが塗布された状態で
ハブにも使用感がありました。
後輪は スポークのラベルが残っていることからも分かるように未使用品です。
「ベースボールキャップのツバのステッカーは
剥がさずに かぶるのがオシャレ」といったように
スポークのラベルをそのままで使うのが流行した・・・
ということは無いので 未使用品ということで間違いありません。
元の状態は8Sフリーボディでしたが、
これを9S化してほしいとのことです。
これと同時期の 前後輪とも12Hのシャマルも 初出は8Sで、
その後すぐにコンポが9Sとなったので
シャマル8Sを買った人の救済措置として
9S化するキットが当時 出ていました。
どこかのメーカーとは対応が違います。
もちろん現在では それのメーカー在庫はありませんが、
そのパーツの品番と、それとは別に
8Sハブと内部構造を同じくする9Sハブの外観を
お客さんに教えたところ 9S化に必要なパーツを
なんとか見つけてくれました。
後者に相当するレコードの9Sハブです。

が、チタンシャフト仕様のレコードハブでした。
このハブは当時 コンポの箱が銀色だったのに対して
特別仕様を示すかのような金色の箱に入っていました。

↑これは私物ですが、8S通常リヤハブの箱と
チタンシャフト仕様のフロントハブの箱です。

チタンシャフトの場合、右エンド側の端面に
CAMPAGNOLOのレーザー刻印が入っています。

右エンドのナットのねじ山の径は、スチールシャフトの場合
フレームにかかるエンドの部分と同じ呼び径ですが

チタンシャフトの場合 ハブシャフトと同じ呼び径なので

右エンドのパーツの内径が違います。
シマノのフリーハブは 右側の玉押しがフリーボディ内部にありますが
このハブではハブ体内部に右側の玉押しがあり、
Wナットで玉当たり調整と固定をしているのは 左側だけとなっています。
右エンドナットは スプリングワッシャーを潰すことで ゆるみ止めとしていますが、
それだけでは足りないと思ってか
イモネジをハブシャフトに打ち込む構造となっています。
現行のハブでは ここを逆ねじにすることで ゆるみ止めを狙っていますが、
ねじ山の数が少なく浅いこともあってか よく ゆるんでいるのを見かけます。

フリーボディのスプラインは、
長さが違うだけでなく 形状も異なります。
8Sフリーボディは スプライン形状が どこも同じなので、
次の歯数に合わせて変速ポイントが最適(に近似)な位置になるよう
マニュアルを見ながら調整する必要がありました(→こちら)。
9Sフリーボディは、結果としては9~12Sフリーボディとなりました。
ただ、12Sについては スプロケット自体は付くものの
それを想定していない時代のホイールで
スポークやハブに スプロケットやロー側に変速したリヤメカが
接触する事例があります。

9Sフリーボディを8Sフリーボディのどん突きに当てると、

これぐらい違います。
カンパニョーロのフリーボディは スプラインより奥の部分の寸法が長いので
9S以上の多段化に対して余裕があるように見えますが、
これのせいで右フランジが狭く ひどいオチョコになっています。
が、最近の11Sシマノ用ハブは これと大差ない右フランジ幅です。
ある意味 時代を先取りしていたのかもしれません(←違う)。

ハブシャフトの右側は エンドナット周り以外の寸法は同じです。

左側は ねじ山の径もエンドナット周りのパーツも同じですが、
ボーラのほうが レコードのハブよりも ベアリング球の左右の距離が大きいので、
レコードのハブでは Wナットの間のスペーサーの枚数が
2枚になっていました(ボーラと同じ黒スペーサー+レコードだけの銀スペーサー)。
なので 左エンド周りのパーツは元のボーラのものを使っています。

このレコードのハブ、内部の状態は良いものの
組み痕がある中古品でした。

この時代のフリーボディの爪は コイルスプリングで起こす方式ですが、
爪側のバネを受ける凹みが浅く、上手く3つとも寝かせたまま
ハブにセッティングするのが非常に難しいので

フリーボディを抜くと バネの残骸が絡まっていました。
この状態でも、一応はラチェットが仕事をしていたのが すごいです。

カンパニョーロの絶版工具、
フリーボディの爪を寝かしつつ ハブ体に入れる工具です。
スムースかつ確実に フリーボディをセットできます。

↑CAMPAGNOLOって書いてます

↑セットすると こんな感じ

フリーボディにチタニウムとありますが、
フリーボディ自体の各部寸法は
鉄シャフト用のそれと何ら変わらないので、互換性があるはずです。

8Sボーラを9S化できました。

ステッカーにあるのは、要は アルミのスプラインに食い込むから
当時スーパーレコードグレードにあった アルミ製のスプロケットを使え、
ということです。
同じような例として、マヴィックのインスタントドライブのフリーボディには
「ロー側がスパイダーアームのスプロケットしか使うな」
という注意書きのステッカーが貼ってあります。
しかし、サンツアーのマイクロライトのボスフリーギヤもそうですが
当時のアルミ、というか軽合金と呼ばれていたスプロケットは
鍛造技術の無さもあってか 摩耗のペースが異常に早いです。
そんなん現存するんかと思って調べたら
海外のサイトで 13-23Tが349ドルで出ていました。

↑裏側は同じ内容のイタリア語です。


センターずれがあったのは まあいいとして、
未使用のホイールのはずが かなり振れていました。
少なくとも25年間 調律されていない弦楽器のようなものなので、
狂いが出るのは 当然かもしれません。


振れ取りとセンター出しをしました。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の前輪を組みました 
2020/07/17 Fri. 20:58 [edit]

のむラボホイール5号の前輪を組みました。

エボライトハブ 20H CX-RAY反ヌポークラジアル組みで

オレンジアルミニップルです。
DTにオレンジは無いので サピムの12mmを使っています。
画像では金色っぽく見えますが、
現物は もっと はっきりオレンジ色です。
category: のむラボホイール
CLX32 ディスクさん 
2020/07/14 Tue. 22:59 [edit]
CLX32ディスクの前輪をお預かりしました。


全体画像を撮り忘れました。
あと、普段と違うデジカメで撮ったのですが
接写に弱く これ以上近づけるとピントが合いません。
センターが激しく ずれていますが、
もちろんこれは吊るしの状態ではなく
素人さんかショップの店員かは知りませんが
振れ取りごっこで いぢくり倒した結果です。
縦振れもひどく、回すニップルを サイコロを振って決めたとしても
こうはならんだろうというくらいに振れていました。
のむラボホイール1号か5号の前輪を
組めるくらいの作業時間がかかっています。
後輪も見てほしいとのことでしたが、
あとの仕事につかえるので 今日は勘弁してもらいました。


センタードンピシャ、縦横振れも取りました。
デジカメも元のに戻しています。

今まで はっきりと書いたことは無いですが、
そこそこ以上の数を 世にバラまいている完組みホイールの中で
これはよろしくないなあというものが何かというと、
少し前ではシマノでしたが 現在ではローヴァルです。
そんなことはない!ロヴァ―ルは走るホイールだ!という意見もあるでしょうが
それはそれで尊重しますので 勝手に そう思っててください。
少なくとも のむラボ的ホイール観に当てはめたときに
ローヴァルは それほど大した理屈で組まれているわけではありません。

たとえば ひとつ書いておくと、
2:1組みの、2本側のスポークの角度が立ちすぎています。
これはヴィットリアのホイールでも同様です。
そして この角度にするなら、このハブでやっているような
ラージフランジにする必要はありません。
このCLX32ディスクですが、左右異数組みのカウンターとして
左右逆異径組みを取り入れており、
2本側がエアロライト、1本側がエアロコンプで
1本側のほうがスポーク比重が大きくなっています。
ところがCLX60ディスクでは 全エアロライトとなっています。
コリマの12:8Hの20Hの後輪でも左右逆異径組みをしていると
過去 何度か書いたことがありますが、
実は あれも リム高が高いモデルでは採用していません。
カンパニョーロがロードディスクのホイールを出したのは
2017年のゾンダDBが最初ですが、
ゾンダDBの前輪は左右逆異径組みとなっています。
翌年に ボーラワン50DBが出ましたが、
これの前輪は左右同径でした。
左右異数組みのディスクブレーキの前輪に
左右逆異径組みを入れるかどうかの判断が
リム高に因るのかどうか、もしそうだとしてコリマと
カンパニョーロ(フルクラム含む)とローヴァルの判定基準が
同じようなものなのかなどは不明です。
ローヴァルの場合は、2本側の角度が頭悪いので
リム高が高くても左右逆異径を入れたほうがいいかと思います。
実際、簡単なテストとして ローヴァルの後輪や
ディスクの前輪の左右スポークを にぎにぎすると、
2本側のほうが変形量が大きく(ヌルく)、
ディスクの前輪などは 小オチョコがあることを勘案しても
2本側がヌルいです。
過去、ロヴァールがヌルいから
(リムブレーキ仕様であればシュータッチをするから)
スポークテンションを上げてくれと言われたことが多々ありますが、
1本側のテンションが袋小路でセンターが出ているので無理です、
振れ取りついでの増し締め以上には張れません、
という結果以上のことはできませんでした。
が、最近では もしかしたら これを打ち破れるのではという
考えが起こってきました。
それの実証に関して都合が良いホイールを何点か
複数のお客さんから すでに お預かりしております。
何も あれですよ、全てのローヴァルユーザーに
私が言うことを信じてほしいなどと
大それたことを考えているわけではありません。
ただ、私にホイールを預けた人に対してだけは
結果を示せるとは思っています。
ホイールの組み直しになった場合、ホイールは丁寧にバラすので
万が一 元通りにしたくなったら 戻せるようにはします。
この記事中、ローヴァルとロヴァ―ルが混在していますが
明確に使い分けています念のため。

追記:全体画像を撮り忘れていると思ってましたが
撮っていたので載せておきます。
category: のむラボ日記
モールトン用の前輪を組み「直し」ました 
2020/07/14 Tue. 22:36 [edit]

昨日の続きです。
前輪は組み換えなくとも 使えはしますが、
レコードのリヤハブだけ余るというのも困るので
前輪も ホワイトインダストリーの
MI5ハブで組み直すことになりました。
上の画像は ホイールを丁寧にバラしたあと
ヌポークだけを移した状態です。

組めました。
前輪は、スポーク長さが組み直し前後で
ほとんど同じだったので そのまま使い回しています。

32H 全チャンピ15番ロクロクイタリアン組みです。

アメリカンブランドに たまにある
「リヤハブと同じ玉当たり調整機構を左側と解釈すると
ハブ胴のロゴが 逆ロゴになる」というハブだったので、
今回は 逆ロゴで組みました。
category: のむラボ日記
モールトン用の後輪を組み「直し」ました 
2020/07/14 Tue. 00:08 [edit]

アレックスモールトン用の後輪を組み直しました。

17インチのモールトン用のリムです。
見覚えがある方もいるかも知れませんが、
以前の仕様は(→こちら)です。
あのときはレコードのハブでしたが、お客さんから
「モールトンのリヤのエンド幅、135mmやったわ」と言われたので
組み直すことになりました。あっばばばあbbっばああばばああ
なんでも、モールトンのフレームは
130mmだったり135mmだったりするそうです。
というわけで 時系列が戻りますが

ホイールを丁寧にバラして フリー側のヌポークを抜き取り、

ハブが違うので 寸法が変わるものの、
スポークが短くなる側だったので
カット後に フリー側のヌポークとして通しました。
以後同じように ヌポークと反ヌポークを区別して移植しています。
フリー側のスポークは14番プレーン、
反フリー側は15番プレーンなので
ニップルのねじ穴のサイズが違います。
このホワイトインダストリーのハブ胴ですが、
くびれている形状に 深さが均等なエッチングを入れているのが
地味ながら丁寧な仕事です。

組めました。
MI5ハブ 32H 全チャンピ(14/15番)ヨンロク組み結線無しです。

↑フリー側

↑反フリー側
スポークの長さも合っています。
リムに付いている跡は、以前に貼っていたリムテープの糊です。
category: のむラボ日記
AL22W DBリムでホイールを組みました(後編) 
2020/07/12 Sun. 22:24 [edit]

AL22W DBリムで後輪を組みました。

FH-M975 32H チャンピ/コンペヨンロクJIS組み結線無しです。
前輪のときに「前後ハブとも新品」と書きましたが
リヤハブは かすかに フランジに組み痕と
フリーボディのスプラインにスプロケットの組み付け痕がありました。
category: のむラボ日記
RR411dbリムで後輪を組みました 
2020/07/11 Sat. 23:12 [edit]

DTのRR411dbリムで後輪を組みました。

レボディスクハブ 24H 半コンペヨンロクJIS組み結線ありで

お客さんの希望で スポークにマグネットを熱収縮チューブで取り付けています。
これの入荷待ちのせいで 前輪と同じタイミングで組めませんでした。

後輪の実測重量です。

先日組んだ前輪も結線しており、

実測重量を量りました。
結線無し、マグネットありの状態で事前に測ったのと
前後輪とも1gも変わっていないので、
結線は1g未満ということになります
(少なくとも24Hの片側のみ6ヵ所では)。
お客さんから「できれば1600g以内にしてほしい」と言われており、
実際は1503gになったわけですが
私は リムの単体重量と それをいかに硬く組むか以外に興味はないので、
のむラボホイール5号の前後輪の平均重量すら覚えてはいません。
後輪を半コンペではなく全CX-RAYにすれば 1400g台になっていますが、
そちらのほうが優秀なホイール・・・ではないと断言できます。
前後輪のクイック無し(リムテープの有無は場合による)の重量といった情報は
リム重量が不確かなので あまり意味のあるものではありません。
実業団選手で 車重6.8kgを切らないために知りたいという人はいるのでは?
と言われそうですが、そういう動機で訊かれたことは一度も無いです。
5kg未満の超軽量バイクを組む場合であれば
全体重量も気にするくらいでしょうか。

↑これは以前に組んだLWCの25mm高カーボンリムの重量で、

↑後輪として組んだ重量がこれですが、
こちらは私にとっては どーでもいいことです。
この後輪も半コンペヨンロク組みですが、
これを全CX-RAYヨンヨン組みにすれば
フリー側は番手違いで約19.5g、
反フリー側は長さ違いで2.5g軽くなりますが
それをすると「ふつーのホイール」になってしまいます。

↑これはEDGEの初期型25リムの前輪ですが、
ホイールの重量を教えられても リムの重量が分からないとなると
何か モヤモヤしませんでしょうか?
しかし、メーカーが発表しているのは
多くの場合 この状態の重量
これに関しては蟹光線は出てきません悪しからず。
あと、こういう話については過去に書いてました(→こちら)
category: のむラボ日記