賞味期限ギリギリ 
2020/08/31 Mon. 23:59 [edit]

当店在庫のグリコのCCD(1袋で1ボトル用)のうち
一部の賞味期限がギリギリに迫ってきたので
今日来られたお客さんたちに無料で配りました。

2020年8月いっぱいまでなので期限内に使ってください。
自転車パーツ系の問屋さんから仕入れていますが、
グリコについては メーカーと自転車系問屋さんの間に
薬問屋的な問屋さんが入っており、
その中の人が こういうのに非常に詳しいのですが
未開封であれば半年くらい過ぎていても
実際のところ なんら問題ないとのことです。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の前輪を組みました 
2020/08/30 Sun. 23:36 [edit]

画像 後ろにある、先日組んだ のむラボホイール5号の後輪の
相方の前輪を組みました。

エボライトハブ 20H CX-RAY反ヌポークラジアル組みで
赤アルミニップルです。
category: のむラボホイール
のむラボホイール5号の後輪を組みました 
2020/08/27 Thu. 22:54 [edit]

のむラボホイール5号の後輪を組みました。

エボライトハブ 24H 半コンペヨンロク組み赤アルミニップルです。
結線は あとでやります。
DTのコンペティションは、1mm刻みで入手可能です。
サピムのCX-RAYは、偶数mm長さの2mm刻みで入手可能です。
なので、奇数mm長さのCX-RAYが必要な場合
それから1mmないし3mm長い(5mmでもギリギリOK、7mmは無理)
スポークから切って作るわけですが、
のむラボホイール5号の後輪の反フリー側は偶数長さなので
ノーカットで長さが合うCX-RAYを用意できます。
なので 通常 問屋さんの在庫切れなどが無い限りは
左右どちらもスポークカッターで切っていない、
メーカー出荷状態のスポークを使っていますが
DTはともかく サピム・・・というよりCX-RAYの場合
公称の長さより 最大で1mm弱 短いものが 多々混ざっているので、
仮組みで一旦 スポークのねじ山とニップルの位置関係をそろえたときに
かすかながら縦振れが出る傾向にあります。
これが、スポークカッターで切り出したCX-RAYだと
長さのバラツキが皆無なので
仮組み時の縦振れは ゼロとは言いませんが
吊るしのCX-RAYより はるかにマシで、
それ以降のホイール組みの時間が変わってきます。
といって、あえて2mm長いスポークから 2mm切り出せば
その作業自体の時間がかかります。
結果どちらが より早く組めるか、については まだ分かっていません。
長さのバラツキは 扁平加工によって発生していると考えられるので
CXスプリントにも同様のバラツキはあると思いますが、
CXスプリントは ねじ山無しのものを任意の長さにカットして使うので
吊るしで用意されている長さの310mmや270mmを
そのままねじ山の転造だけをして使う場合を除いては
長さにバラツキが出ることはありません。
category: のむラボホイール
シマノのセンターロック式ディスクローターのロックリングについて 
2020/08/26 Wed. 06:10 [edit]

ディスクローターを仕入れました。
最新のXT、M8100系のRT-MT800で
どちらも160mm径です。
この2つのローター、同じ品番で 同じローター径ですが
同じものでは ありません。

RTMT800Sとありますが、末尾のSはローターのサイズのことです。
Lが203mm、Mが180mm、Sが160mm、SSが140mmです。
その後にあるEXTというのがエクスターナル、
つまり付属のロックリングが外締めタイプであることを意味します。

こちらはINTでインターナルなので、
付属のロックリングは内締めタイプです。

外締めタイプは ホローテックIIBBの初期型のカップを
回す工具で 付け外しをし、

内締めタイプは カセットスプロケットのロックリング工具で
付け外しをします。
内締めタイプの絵にALとあるのは 材質がアルミ製で軽いからですが、
外締めタイプでも上位グレードのものはアルミ製です(後述)。

この記事は「ローターのロックリングの種類を 間違って買ってしまった」
という不幸な事故を減らすために書いています。
これに限った話ではないですが、
包装が ブリスターパックならともかく 箱や袋であった場合
乱暴に破いて開けるのは 返品や転売の可能性が1%でもあるなら
やるべきではありません。

それぞれのローターから 付属のロックリングを取り出しました。

↑画像左が内締めリング、右が外締めリングです。
XTは上位グレードなので 外締めリングもアルミ製です。
MTBのフロントハブはスルーアクスルの径が
BOOST規格であっても無くても15mmです
(20mmというのもありますが 今回は無視します)。
これがディスクロードの前後と MTBのリヤでは12mmです。
原則としては「外締めリングは どちらにも対応」
「内締めリングは 12mmのみに対応」となります。
例外については 後述します。

シマノでは、通常 MTBのフロントハブにのみ外締めリングが付属しています。
リヤハブにはロックリングは付属していません。
リヤは内締めリングでも固定できるので、
間違って前後ローターとも 内締めで買ってしまった場合の
救済措置でしょうか。
話は変わりますが、9S時代のカンパニョーロのリヤハブまたは後輪には
トップ12T以上用のロックリングが付属していました。
その代わり スプロケットには通常 ロックリングが付属しておらず、
ハブに付いていたものを使い回す形になります。
が、11Tトップのスプロケットを買った場合は
11Tトップ用のロックリングが付属していました。
なので11Tトップのスプロケットを換え続けると
11Tトップ用のロックリングが貯まっていくことになります。
上の画像ですが、今回のXTRのフロントハブには
通常通り 外締めリングが箱の中に入っていましたが
なぜか リヤハブにも(12mm径なのに)外締めリングが付属していました。
これの意味は あとで知ることになります。

XTのローターに付属している外締めリングと
XTRのハブに付属していた外締めリングは 同じものですが、
アルマイトの色が それぞれのグレードに合ったものになっていました。

話は また飛びますが、
これはディスクロードの12mm径スルーアクスルのフロントハブに
R9100系デュラエースのローター、
SM-RT900を取り付けたものです。

12mm径のハブなので、内締めリングを取り付けると
ハブのエンドとロックリングの間に 工具を入れる すき間があります。

これが15mm径のハブの場合、内締めリングを入れると
ねじ山自体は かかって 回せますが

工具を入れる すき間がないのでちゃんと固定することができません。
これが15mm径に内締めリングが合わない理由です。

外締めリングはBBの工具で回しますが、
これが怖いのは スプラインのかかりが浅いので
手が滑って(スプラインをナメるのは素人さんはいいとしても)
ローターで指を怪我しないように
とくに気をつける必要がある点です。
MTBだと リヤのみ 内締めリング+スプロケットの工具が使えますが、
「前後輪で工具が同じほうが便利だ」という人もいるかもしれません。
また、MTBの完成車は 前後輪とも外締めリングであることが多いようです。
ところで上の画像の工具、


片側のみ 切り飛ばしているのは

LOOKの586や595などに採用されている 自社規格のヘッドパーツの
玉当たり調整(ホローテックIIの工具を使う)をするときに、
通常 ステムを外さないと工具がかけられないのを

ステムを外さずに かけられるようにしてあるからです。

外締めリングに対しては、実際には スパナ系工具ではなく
ソケット系工具を使うことが多いかと思います。
手が滑って スプラインをナメる心配が かなり軽減されます。

↑これはシマノの純正工具ですが、

現在 パークツールには青アルマイトのアルミ製ソケットというものがあり、


「相手がアルミで」「締める場合」、
パーツにナメ跡を付けにくいのでオススメです。

XTRのリヤハブに外締めリングが付属していた理由が分かりました。
12mm径のハブではありますが、
エンドのパーツが なぜかアウトバテッドしており
内締めリングが使えなくなっています。
このXTRと同年代 または現行のXTのハブでは このようにはなっていません。
今回仕入れた現行のXTのローターに
内締めリング仕様があることからも それは明らかです。
というわけで 後輪には付属の外締めリングを使ったので

前輪も ローターの付属品から
ハブの付属品に交換しました。
ローターとは色が合っていませんが、前後で色が同じです。
ここまでで「これ、MTBの話であって
ディスクロードのローターには関係ない話なんじゃないの?」
と思われた方もいるかもしれません。
が、現行のデュラエースとアルテグラ、XTRとXTは
使用推奨ローターが専用グレード品ですが、
現行のR7000系105と M7100系SLXは
どちらも推奨ローターが「SM-RT70」で
ロードとMTBで共用となっています。
なので ロックリングの外締め内締めを意識せずに買った場合
ディスクロードなのに外締めリング仕様を買ってしまった、
あるいはMTBのフロント用に内締めリングを買ってしまった
ということが起こりえます。
あと、なぜか180mmと203mmローターにも
内締めリング仕様があったりします。
最初に買うローターでない限りは 間違って買っても
いま使っているロックリングを使い回せばいいだけですが。

↑これは 中堅グレードの アルミ製ではない外締めリングです。

↑これは さらに廉価グレードの外締めリングです。


これらは、厚みが薄いので
付け外し(とくに外すとき)の際に
工具のかかりが滑りやすいので要注意です。
ロードバイクにもディスクブレーキが出たからか、
シマノのローターの品番の法則が
いま過渡期になっていることについても書いておきます。
シマノのローターの品番は一貫して
「SM-RT○○」となっていました。
先代のM9000系XTRの推奨ローターは SM-RT99、
先代のM8000系XTの推奨ローターは SM-RT86です。
同様に
現行のR9100系デュラエースの推奨ローターは SM-RT900、
R8000系アルテグラの推奨ローターは SM-RT800です。
が、最新のMTBではローターの品番を「RT-MT○○」としており、
現行のM9100系XTRの推奨ローターは RT-MT900、
M8100系XTの推奨ローターは今回の記事にもある
RT-MT800となっています。
画像があれば間違えにくいかもしれませんが、
字面だけだと SM-RT800とRT-MT800を間違えそうになります。
で、現行105だと 先ほど書きましたが
SM-RT70を SLXと共有しています。ややこしい。
最後に。
ディスクロードで12mm径のリヤハブなのに
外締めリングでないといけない例外に触れておきます。

クリスキングのR45Dハブのセンターロック仕様ですが、
フロントは内締めリングが使えます。

が、リヤハブは「一旦 玉当たり調整ナットを外してから
外締めリングでローターを固定、
そのあとに玉当たり調整ナットの取り付け
(と もちろん玉当たり調整)」という形式になっています。
内締めリングを使った場合玉当たり調整ナットと干渉して
ハブが組み立てられません。
画像のローターは 前後ともSM-RT800ですが
SM-RT800には外締めリング仕様がなく、
クリスキングのハブにも ロックリングが付属していないので
外締めリングを別に用意する必要がありました。
追記:さらなる例外について

↑これはカンパニョーロのボーラワンDBで、
ローターはM9100系XTRのRT-MT900です。

外締めリングと同じ工具を使いますが、
これは このハブの専用品となっており
外締めリングとは形式が違います。

シマノの純正のロックリングは
外締めでも 内締めでも ねじ山の寸法は同じで、
ロックリング側が(中空)ボルト、ハブ側がナットという関係になっています。
ところが このハブでは、内側にねじ山が切られておらず
ロックリング側がナットで ハブ側がボルトという関係になっています。
しかし こういう場合は 専用のロックリングがホイールに付属しているので
取り付けに際して困ることはありません。
内締めリング仕様に変換できず、どちらの仕様のローターを買っても
ロックリングが余るということにはなりますが。
またまた追記:

内締めリングにも アルミ製でない廉価版の仕様がありました。
category: その他 機材の話
アブソリュートブラックのメタルステッカーを仕入れました 
2020/08/25 Tue. 22:07 [edit]

アブソリュートブラックのメタルステッカーを仕入れました。
いつも2~3個程度の店頭在庫を努めているのですが、
よく使うので 知らぬ間に無くなるものです。
メーカーのサイトを見ても これがチェーンサックプレートだという記述は無く、
トップチューブやダウンチューブや
その他フレームのどこかに貼ってくださいとあるだけですが、
ヘッドチューブ横のアウターとの擦れ防止用にしては大きく、
また アブソリュートブラックが非真円チェーンリングのメーカーということから
実質は チェーンサックプレートと考えてよさそうです。
主な材質は スズ(錫)で、そのため かなり柔軟に変形します。

くにゃくにゃに曲げても・・・

手のひらで バチーンと叩くと平らになりました。
実際に使う際は 裏側に付いている両面テープで貼り付けます。

↑LOOKのヒュエズRSに貼った例です
(配慮さんはフレームのシリアルナンバーを隠しています)。

限度はありますが、フレームの形状にペッタリと沿わせて
貼り付けることができます。
ラグ式フレームの場合、
たいていのラグの段差に沿う程度には柔軟です。
上の画像、位置的に もうちょっと後ろじゃないの?と
思われるかもしれませんが
実際にチェーンがジャムッた跡に かぶせています。

税別定価 1枚200円と価格も安く、先ほども書いたように
知らぬ間に 店頭在庫が無くなるので 今回は多めに仕入れました。
いま見たらなぜか問屋さんの在庫が尽きていたので
お近くのショップに在庫が無かった場合
再入荷は 少し先になると思われます。
おまけ

アブソリュートブラックには、
サブコンパクトなる インナーギヤの歯数が34T未満の
チェーンリングがあります。
上の画像のチェーンリングは46/30Tで、
セット売りではなく バラ売りですが

シマノR9100用の4ピンのうち、対角線上の2つは
特殊なチェーンリングボルトを使うようになっています。
専用チェーンリングボルトはアウターギヤに付属しており、
インナーギヤはそれにしか対応していないので
実質は アウターとインナーをセットで買う必要があります。
アウターの歯数は46Tと48T、
インナーの歯数は30Tと32Tがありますが
48×30Tはやめたほうが良さそうです。
それ以外の3種類の組み合わせから選ぶのが無難です。

このチェーンリング、FC-R9100対応ですが
FC-R9100P(パワーメーター付き)には対応していません。

まず、アウターギヤの半径が小さくなる位相で
クランク裏に貼り付けたセンサーと干渉します。
これだけなら センサーとの接触箇所を削れば
アウターギヤは取り付けられると思いますが

フレームによっては(おそらく たいていのフレームでは)
インナーギヤがパワーメーターのマグネットと干渉します。
BBと右クランクの間にスペーサーを入れれば
ギリギリかわす場合もあります。
それと同量の厚みのペダルワッシャーを左ペダルに入れれば
Qファクターが広がるものの 左右均等を保ったまま
取り付けが不可能ではないですが、この件では取り付けを断念しました。
category: 新着情報!
のむラボホイール5号の前輪を組みました 
2020/08/25 Tue. 21:01 [edit]

のむラボホイール5号の前輪を組みました。

エボライトハブ 20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みで
赤アルミニップルです。
これは昨日の黒スポーク/赤ニップルの後輪の相方ではありません。
今日 このホイールを注文された お客さんから たまたま電話がありまして、
後輪に取り付けるスプロケットの注文も いただきました。
次に組む黒スポーク/赤ニップルの後輪が これの相方になります。
category: のむラボホイール
のむラボホイール4号の前輪を組みました 
2020/08/23 Sun. 23:56 [edit]

のむラボホイール4号の前輪を組みました。

リーフハブ 20H CXスプリント反ヌポークラジアル組みで

赤アルミニップルです。
このホイール、緑ニップルで組む予定でしたが
今日お客さんが来られて 急遽 赤ニップルに変更となりました。
あぶねーあぶねー。このホイールは直近で組む候補のひとつだったので
昨日 緑ニップルで組んでいた可能性もあったのです。
タイヤはコンチネンタルのグランプリ4000SII(箱の表記は4000S2)
チューブラータイヤです。
リムセメントも チューベラーテープも使わずに
伸ばす目的で張っておいてほしいとのことなので
張ったあとに 11気圧入れています(タイヤの限界は12気圧)。
このタイヤ、コンチネンタルのチューブラータイヤでは
価格が同じフラッグシップモデル3つのうちの1つです
(あと2つはコンペティションとポディウムTT)。
トレッドパターンが グランプリ4000のWOタイヤと同じですが、
それ以外は とくにグランプリ4000的な性質であるわけではありません。
そもそもコンパウンドが全然違い、
やたらとネトい乗り味(悪い感じではない)で コーナー限界も非常に高く、
タイヤサイドの縦幅が短いので タイヤを含めたホイールの直径も
かなり小さくなります。
反面、WOモデルにあった 異常までの耐久性はありません。

タイヤの構造も コンチネンタル、というよりチューブラータイヤ全体でも
かなり異質なもので、縫い目が外周側(トレッドの下)にあるので
フンドシ側に縫い目のふくらみがありません。
縫い目そのものが無い TUFOのタイヤに似ています。


リムに はめたままで 空気を入れていない状態だと
かなり平たい形状です。
category: のむラボホイール
のむラボホイール5号の後輪のリムを交換しました 
2020/08/23 Sun. 23:17 [edit]


目印のテープが貼られていますが、
座屈で変形したので 直せるかどうか、
あるいはリム交換になるのか見てほしいとのことです。

はい、見ました!

~数分後~
リムのお引っ越し中・・・。


~さらに数十分後~
組めました。
category: のむラボホイール
シャマルウルトラ ダークラベルさん 
2020/08/22 Sat. 23:56 [edit]

画像は前輪です。
後輪は ハブ体右側のUSBベアリングが虫食っていたので
それの全交換(当店では片側のみのバラ売りをしています)と
フリーボディの外側ベアリングの交換をしていますが
画像は撮っていません。
で、上の画像の前輪ですが 某ショップに振れ取りに出したところ
スポークがねじれて返ってきたとのことです。
某ショップについては お客さんとの約束で ここには名前を書けません。
堰を切るタイミングは今日では無かったか、仕方ない。
スポークのねじれを知ったのは、お客さんが気づくより前に
ホイールを返されたときに「ニップルが固着してたので・・・」と
言い訳されたからなので ショップの自己申告が先ですが、
やらかしたのを知っていて交換しないのは おかしいだろという話です。
テープを貼ったスポークは3本ありますが、
うち2本は ほんのかすかな変形なので そのままでも問題はありません。

↑これが 最もねじれているスポークです。

↑違う角度から
この記事としてのバリューは、本当にスポークをねじらざるを得ないほど
ニップルが固着していたのかという点です。


ニップルをゆるめると 歯周ポケットから白い粉が
ポロポロと出て来ますが、固着予備軍の予備軍といったところで
スポークにねじれを起こすほどの固着ではありません。
ちなみに、横振れは あまり取れていませんでした。
なので 振れ取りごっこです。
ひとつ前の記事の レーシングゼロのスポーク交換の際には
白い粉が出てこなかったので
このシャマルウルトラは 新品より調整しにくいのは確かですが、
専用工具を使って気を付ければ
スポークをねじってしまうほど ニップルの固着がきついわけでもありません。


ねじれ具合を まったく そのまま保ってスポークを外せました。
これを以って ニップルの固着云々は
某ショップの技量不足からくる寝言だと証明したかったのです。
このスポーク、ねじれを戻すか(完璧に まっすぐにはならない)
あるいはそのまま使うとしても 強度的な問題はないと思います、
と お客さんに伝えましたが、お客さんの希望で新品に交換しました。
category: のむラボ日記
レーシングゼロ おしゃれ泥棒さん 
2020/08/22 Sat. 23:01 [edit]

クリートのキャッチミスで つま先を前輪につっこんで
スポークを曲げてしまったとのことです。
2本のスポークに 目印のテープが貼ってありますが、
画像右のスポークは

明らかに曲がっていて要交換です。

その左隣のスポークは、目視では変形しているように見えないものの
シューズが擦った跡があるので 一応 見てほしいとのことです。

また、このホイールは過去に当店で おしゃれ泥棒したものなので
そのときに外して お客さんにお返ししたスポークがあり、
それを補修で使うことになりました。

曲がっているスポークと 疑惑のスポークのテンションを
完全に抜いてハブから外しました。
どちらのスポークも リム側からのスポークの軌道を
だいたいラジアル線に沿わせています。
画像左側の疑惑のスポークは ハブ側にまっすぐ到達してるものの
右側の曲がっているスポークは
スポークヘッドが収まるべき位置から反れています。

疑惑のスポークは変形が無く 使い回しが可能でしたが

明らかに曲がっているスポークは
テンションを抜くと かなり変形してしました。

直りました。

疑惑だったスポークも、一旦テンションを抜いたスポークとしての
目印が必要なので 作業が終わるまではテープを外せません。
テープを貼ったスポーク2ヵ所のニップルの調整と、
そのあとに かすかな振れ取りをしましたが
作業後に初めてセンターゲージを当てたところ その時点でドンピシャでした。
過去に おしゃれ泥棒をした時点で きっちり調整しているので
一旦外した2ヵ所以外は それほど狂っているわけもないので当然です。

↑交換したスポーク

↑お客さんから渡されたスポークと並べました。
この画像は これをホイールに付ける前に撮っています。
category: のむラボ日記
クレストの29インチリムで前輪を組みました 
2020/08/22 Sat. 22:24 [edit]

先日の続きです。
クレストの29インチリムで前輪を組みました。

ハブは HB-M9010-Bです。
オーバーロックナット寸法が 従来のハブより10mm長い
BOOST規格のハブですが、リヤハブと同じく
フロントハブも100mm幅のハブより
フランジ幅が きっちり10mm広くなっています。
BOOST化によって広がった幅を 全てフランジ幅に ぶち込んでいます。
えらいぞー。←皮肉抜きにマジで褒めてる
28H 半CXスプリントロクヨン逆イタリアン組みです。
結線は あとでやります。
後輪と同じく28Hなので、
ニップルの色の配列は そっくり同じに倣いました。
考えなくていいので楽です。
仮に 24Hなどであったなら、どこで4つ 色を抜くか
いろいろ考えるのに時間がかかります。

先日 組んだ後輪は、結線したあとにチューブレスレディタイヤを張っています。
すでに数日 置いていますが、エア漏れは ほぼしていません。
category: のむラボ日記
アンブロージオのメタモフォーシスの前輪を組み直しました 
2020/08/21 Fri. 23:51 [edit]

先日 アンブロージオのメタモフォーシスの後輪を組み直しましたが、
前輪の組み直しも ご希望です。

地球マークのレコードハブ 32H サチェッティの丸バテッドスポーク
ロクロクイタリアン組みですが、

リムの向きが逆なのが気になるので 組み直してほしいとのことです。


センターずれは ありません。
振れがあるので 位相によっては ずれが検知されるかも知れませんが、
少なくとも 画像の位相では問題ありません。


スポークテンションが低いですが、
元々そうなのか 経年でタレたのかは不明です。
また、このリムの場合は違いますが
昔の超軽量パイプリム(300g未満)は これくらいか
もう少し張った程度でしか組めません。


外周側から見て スポーク長さが短いと思っていましたが


ニップルが11mmと短いので スポークの短さは
内周側からも確認できます。
サピムのCX-RAYに付属のニップルは14mm長さですが、
これと同程度のスポークの短さながら
スポークのねじ山がニップルに隠れているので
一見して分からないという例は 多く見られます。
メーカーの汎用材料系完組みホイールにすら 多いです。

リムの向き以前に、バルブ穴の位置が
左右の最終交差のペア4本の中に入っているという
不細工なスポークの通し方をしていました。

ハブフランジの一部が 電位差で錆びており、
白錆びが 塩のように湧いていて スポークをつかんでいるので

スポークを回収しようとすると

ストレートスポークのように曲がってしまいました。

ハブは、バフがけまでは やりませんが

錆びを さっと落として 軽く磨きました。
錆びがひどい位相のいくつかに 新規のスポークが通せなかったので、
フランジ穴の錆びも 細い丸ヤスリで落としています。

ハトメのカシメが ゆるんでいる箇所が 多々ありました。
両ハトメなので グルグルと回るわけではありませんが

↑これくらいの範囲では動きます
(ひとつ前の画像から 時計回りに回っています)。
これについては どうしようもないので そのままホイールを組みます。

組めました。

32H CX-RAYロクロク組みで
追記:オレンジでしたスミマセン。
結線は不要だと思うのでやりません。
CXスプリントにしようかとも思ったのですが、
前輪は CX-RAYで剛性が確保できると判断しました。
category: のむラボ日記
TC(チューブレス コンプリート) 
2020/08/21 Fri. 04:43 [edit]
値付けミスを やらかすところでした。

↑これらのタイヤは イーグルF1・・・ではありません。
イーグルF1 チューブレスレディです。

グッドイヤーでは チューブレスレディタイヤのことを
チューブレス コンプリートと呼んでおり、
これは他社が使えないように
わざわざ商標登録してあるそうです。

ベクター4シーズンのチューブレスレディだと
箱の上にチューブレスコンプリートと記載がありますが、

イーグルF1の場合はWOタイヤもチューブレスレディも
同じ表記になっているので、ここの表記だけで判別ができなくなっています。
しかし 箱で判別するポイントが別の箇所であり、

チューブレスレディだと 箱の横に

TCマークが入っています。
分かるか こんなもん!ショップどころか問屋さんでも
販売ミス・出荷ミスで 棚卸しが狂いかねんぞ!

というわけで 当店のほうでもTC(トーチング キャンサー)マークを
貼ることにしようと思ったのですが

1枚目で飽きたので 以後このようになりました。

25Cの実測重量です。
先日も書きましたが 最近追加されたモデルに23C仕様は無いので
25Cが最も細い幅となります。
25・28Cの税別定価が7700円、
30・32Cの税別定価が8300円です。
category: のむラボ日記
AL22Wリムでホイールを組みました 
2020/08/20 Thu. 23:29 [edit]

AL22Wのリムブレーキ用リムでホイールを組みました。

前輪は(当たり前ですが)非オフセットリムで
エボライトハブ 20H 黒CXスプリント反ヌポークラジアル組み、


後輪はオフセットリムで
エボライトハブ 24H 黒半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

今回は オフセットリムで後輪を組みましたが、
オフセットリムは左右のスポークの変形量の是正度が かなり大きいので
半チャンピに しないほうがいいです。
反フリー側のCX-RAYが あまりにピンピンに張ってしまいます。
結線をしない、出来ないというのであれば ありかもしれませんが。
AL22Wリムには リムブレーキ用(ブレーキゾーンあり)と
ディスクブレーキ用の2種類があり、
どちらにも 非オフセットリムとオフセットリムの2種類があるので
計4つの仕様があることになりますが、
DTがRR411dbリムでやっているように
「ディスクブレーキ用リムに 非オフセット仕様は不要なのでは?」
と考えていたこともありました。
が、AL22Wリムの場合 4つ全ての仕様が
公称445gと ひとまとめになっているものの、
実際は非オフセットリムのほうが20~30gほど軽い傾向にあります。
これより ひとつ前に組んだAL22Wの前後輪は
お客さんの希望で(そこに気付くとは なかなかやりおるわ)
後輪を非オフセットリムにしました。
少し前に 前輪だけ組んだAL22W DBの前輪も、
お客さんの希望で(そこに気(略))非オフセットリムにしています。
左右異径異本組みを駆使して結線ありにすれば
リムのオフセットの有無によるホイールの剛性の差について
体感レベルの閾値を越えない(どっちにしても特にヌルいと感じない)
というのであれば、リムの軽さを取ったほうがいいという考えです。
これに関して正解はありません。
あるかもしれませんが 現状では私には分かりません。
先日組んだ ディスクブレーキの前輪に使った

↑非オフセット24HのAL22W DBリム

↑これから組む オフセット24HのAL22WDBリム
今日のホイールの

↑非オフセット20HのAL22Wフロントリム

↑オフセット24HのAL22Wリヤリム
DTのディスクブレーキ用リムについて。
オフセットリムしか無い RR411dbがリム内幅18mmで
実測重量が約410gですが、
非オフセットリムでMTBのクロスカントリー用のリムに
XR331というのがあり これのリム内幅が
公称20mm(実測19.7mmくらい)と
RR411dbより かすかに広い程度で、
メーカー公称の最小タイヤ幅が25C、最大空気圧が6.8気圧なので
ディスクロードやシクロクロスにも使えます。
実測重量は約385gです。
重量的に次のモデルとなるXR361は
リムの内幅が公称22.5mmなので ディスクロードには不向きです。
怖いところでして、数年後に もしロードバイクの標準が28Cになっていれば
リムの内幅は22~23Cくらいになるかもしれません。
この、RR411dbとXR331(いずれも1本1万円くらい)の関係が
AL22W(1本4000円くらい)の
オフセットリムと非オフセットリムの関係に よく似ていて、
実際にシクロクロスのホイールのオーダーで
前輪を軽さ重視でXR311リムにして
後輪を硬さ重視でRR411dbリムで、というのも承っています。
が、XR331はMTB用のリムなので 最少穴数が28Hであり
24Hが無いというのが難点です。
category: のむラボ日記
エクストラムのハイブリッドバーテープの巻き方について補足 
2020/08/19 Wed. 21:32 [edit]
初回 内側垂らし(左右ともハンドルバーの
内側に向かって巻き始める)をした場合

右側ではバーテープの仕上げの変わり目が 真っ直ぐになるところ

左側では 仕上げが一部 前後することについて、
左側ブラケットでの巻き方の画像が無かったので
新規に撮りました。

↑スラムの11S eタップの左レバーです。
私物以外で初めて 下さわさわで巻きました。
この時点では バーテープの仕上げが前後していますが

もう1周巻くと 前後している部分が隠れます。

↑下側の仕上げは ブラケット上で1巻きだけ、
ブラケット上のバーテープの端の位置にもよりますが

1巻きか2巻きだと ブラケットカバーで隠せます。

これは別件で 私が以前に上さわさわで巻いた
スラムの11Sライヴァルの左レバーですが、
先ほどのeタップよりも ブラケット上での
バーテープの端の位置が前にあるものの
下側の仕上げを2巻きしています。
バーテープに凹みがあるのは

ブラケット裏の この形が押し付けられているからです。

ブラケットカバーの形状にもよりますが、
この場合だと ほんのかすかに
下側の仕上げがブラケットより上に出ています。
なので境目は「下側の仕上げがブラケット上で1巻き」
が理想なのかもしれませんが
その場合 最初にバーエンド側で切る長さがシビアになります。
レバーによっても 事情は異なるので
このバーテープを自分で巻くという方は これを参考に調整してみてください。
category: のむラボ日記
アンブロージオのメタモフォーシスの後輪を組み直しました 
2020/08/18 Tue. 23:45 [edit]

お客さんから

アンブロージオの


メタモフォーシス(メタモルフォーシス)リムで
組まれた後輪を お預かりしました。

ハブは カンパニョーロの地球マークレコード(当然126mm幅)の
スモールフランジ ボスハブ 32Hで

サチェッティの2.0-1.8-2.0mmバテッドスポーク
ロクロクイタリアン組みで組まれています。

どのみちバラしますが、ハブに対して
リムの左右が逆さに組まれているのが気になるという指摘も
お客さんからされています。


リムが異常に反フリー側にずれていました。
1ヵ所 横振れもありましたが、このずれを埋めるほど振れてはいません。
というか これだけずれていれば フレームの後ろ三角との左右の隙間を見れば
センターが出ていないのが 顕著に分かると思うのですが。

現在、ショートニップルの全長は一般に12mmですが
見るからに短い このニップルは

11mm長さです。
使い回さないので どうでもいいですが。

このリヤハブの

左フランジから外側の この形、
見覚えがある気がしていましたが・・・

私物で持っている


ハイローフランジのリヤハブと同年代のものでした。
ボスハブというのは 現代のフリーハブほどオチョコがひどくないので
(フリー側が通常は7Sまで、せいぜい8Sなので それほど角度がきつくない)
それに加えて けっこうなハイロー具合の このハブは、
寸法的には最強のリヤハブといってもいいです。

リムの外周部は どちらかというと遅乾性のリムセメント(たぶん)の
ベッドの最終状態(これ以上 どれだけ放置しても
この色つやは変わらない)まで乾燥していました。

このリムにも、先日書いた セメントの食いつきをよくする加工がありました。
実は 遅乾性リムセメントのベッドに速乾性のリムセメントを上塗りするのは
よくないのですが、現行のパナレーサーのリムセメントであれば
そんなことは関係ないというくらいに タイヤはちゃんと接着できます。
ホイール組みのあとに タイヤ張りもご希望なので
一応、このベッドをアセトンで ある程度除いて ふやかしてから
パナレーサーのセメントを上塗りします。

リムはそれほど軽くありませんが、組み直しに際して
なるべく硬く組めと言われているので この重さは好都合です。
銀リムとハードアルマイトリムでも硬さは変わり、
後者のほうが硬いので その点でも好都合で、
ネメシスリムを組むくらいのつもりで張れそうです。
先日の R-50リムは420gくらいでしたが、
350gより軽いパイプリムを 最近のリムのつもりで張ると
あっさり割れたりするので 要注意です。
超軽量パイプリムには 300g未満のものもあり、
それくらいになると 全く張れません。
が、うにょーんの閾値に達さないので
バテッド部分1.5mmの丸スポークが使えたりします。

組み換え後のハブは サーリーのウルトラ ニュー(ULTRA NEW)の
130mm幅 両切りピストハブです。
このハブは 130mm幅の場合 フリーギヤ/固定ギヤ用のねじ山仕様で
32Hしかありませんが(色は銀と黒がある)、
135mm幅でディスク台座ありだと 右側のねじ山を
固定ギヤ用かフリーギヤ用か選べたり、
120mm幅だと 固定/固定と 固定/フリーがあったり、
135mm幅で両切り(ノンディスク)だと フリー/フリーもあったり、
仕様によっては48H仕様があったりと 色々面白い仕様があるハブです。

お客さんが どちらのギヤで使うのかは知りませんが、
リムの向きはハブ胴のロゴの向きに対して合わせて組むので
フリーギヤで使った場合に リムの文字の向きが
反転しない向きで組むことになります。


普段使う各スポークの、入手できる範囲での最長長さは
DTのコンペティションが303mm、
サピムのレースやCX-RAYが306mm、
サピムのCXスプリントねじ山無しが310mm
(要カットで270mmまでカット可)、となっています。
このハブは 32Hのラージフランジですが、
NJSのラージフランジハブよりはフランジが小径です。
36Hのローハイトパイプリムと
NJSラージフランジハブで8本組みなら305mmで組めます。
星のNJS14-15バテッドスポークが305mmのみなのは そのためです。
36Hのパイプリムは メーカーやモデルが違っても
リム内径に大差は無いので、スポークのねじ山の範囲で吸収できるか
304mmの方が適切だけど組めなくも無いといった感じになります。
今回は やや小径なラージフランジで 36Hではなく32H、
これで8本組みをしようとすると 310mm前後のスポーク長さが必要となります
(6本組みなら300mmくらいです)。
なので 使えるスポークは エアロならCXスプリント、
あとは プレーンであれば DTのチャンピオンに
315mmというのがあるくらいです。
28Hの真の最接線組みである8本組みを 片側でやる
ヨンパチ組みというのは 究極的な組み方のひとつですが、
あれはヌポークの軌道が反ヌポークヘッドの真上にかぶり、
その接触点で スポークが折れることがあるという欠点があります。
落車や異物の巻き込みなどの外的な要因を除いて
スポークが破断するのは通常 首折れのみですが、
反ヌポークヘッドかぶりは
ほぼ唯一 経年使用でスポークの途中が折れるという原因です。
すでに上の画像が見えないほど 色々書きましたが、
上の画像は32Hの8本組みで 反ヌポークヘッドかぶりが
悪さをするほどかぶっていないことを 仮組みで確かめたものです。
ある程度以上のラージフランジだと 条件としては良いほうに働くので、
組めそうだとは思っていました。

組めました。

32H 全CXスプリントハチハチJIS組みで

オレンジアルミニップルです。
結線は あとでやります。
このホイールとは別件で、シクロクロス用だったりMTB用だったりしますが
最近 銀CXスプリントとオレンジアルミニップルの要望が
なぜか増えてきました。

反ヌポークヘッドかぶりは
かすかに起きていますが、この程度では問題ありません。
おまけ
真の最接線組み以外で スポークとびのリスクが高いのは

最終交差のひとつ前でもスポークを編む「ダブルクロス」と

最終交差のひとつ前でも ねじりを入れる「フラワー」などがありますが、
これらは首とびリスクが高まるのであって
スポークの途中で折れるわけではありません。
category: のむラボ日記
ベクドター 
2020/08/18 Tue. 17:10 [edit]
情報および 店頭に商品を出していいのが
8月18日解禁ということなので、やっと ここに書けます。
従来は スタンダードモデルの「イーグルF1」と
軽量モデルの「イーグルF1スーパースポーツ(以下SS)」の2モデル展開でしたが、
サイドカットにも強い高耐久モデルの「ベクター4シーズン」と
廉価モデルとして「イーグルスポーツ」が追加されました。
さらに、イーグルF1とイーグルF1SSとベクター4シーズンの
チューブレスレディ(以下TLR)タイヤが出ました。
さらに、イーグルF1のタイヤサイドが 濃いめのアメ色になった
「タン」という色が追加されました。
今回 追加されたすべての仕様である イーグルスポーツとベクター4シーズン、
TLRタイヤ、イーグルF1のタンカラーには 23C仕様がありません。
ついに そういう時代が来たか(とっくに来てましたが)。

↑ベクター4シーズンと 同TLRです。

↑パッケージは ほとんど同じ見た目で、


TLRというアピールに欠けているので 要注意です。
ていうか 注意しなくていいようにPOPを描くんですが。

↑こちらは廉価モデルのイーグルスポーツです。

イーグルSPORTなのに「スポーツ」読み、
ベクター4SEASONSなのに「シーズン」読みなのは
日本語の妙なので気にしないでください。
ちなみに コンチネンタルのグランプリ4シーズンの綴りは「SEASON」です。

↑イーグルスポーツ(税別定価3900円)の
25Cの実測重量です。
ラインナップには他にも28Cがあります。

↑ベクター4シーズン(税別定価7700円)の
25Cの実測重量です。
サイドカット強化モデルのタイヤとしては破格に軽いです。
ラインナップには他にも28・30・32Cがあります。

↑ベクター4シーズンTLR(税別定価8300円)の
25Cの実測重量です。
ラインナップには他にも28・30・32Cがあります。
従来モデルについては(→こちら)をどうぞ。

↑これはイーグルスポーツのタイヤサイドですが、

ベクター系のタイヤサイドは

粗く編みこまれた強化繊維が うっすら見えています。
そろそろ表題を回収します。

最新の資料ではVectorとなっている綴りが、

最初にもらった資料ではVecdtorとなっていました。

これがVecdtorの場合の軌跡です。
Vから始めて 配慮さんミニの向いている向きを結んでいくと
Vecdtorとなります。

Vectorの場合は こうなります。よって・・・

↑こいつが悪い。

なお、アクロニムから察するに チューブレスレディが
TUBERESS LEADYの略ということになっていますが
これは最新の資料でも そのままでした。
category: 新着情報!
クレストの29インチリムで後輪を組みました 
2020/08/16 Sun. 23:05 [edit]

私物のニュートロンウルトラの前輪ですが、
内蔵ニップルを外出し汎用ニップルにしたうえ
色相図を参考にして 回転中に日光を受けると
虹色に目まぐるしく光って見えるように ニップルの色を配列しています。
上の画像は 実際に ニュートロンで私がやっている配列です。
色相図以外で参考にしたのは
ベゼルにバゲットカットのカラーダイヤを並べた
ロレックス デイトナのレインボーダイヤモデルです。
これの元ネタも色相図ですが。
ニップルの色の変化をきれいに見せるには
実際の色相図そのままで並べるのではなく、
薄い色を多めにして 赤と青の領域を多めにするのが
良いということが 経験上 分かっています。
緑ニップルの緑は濃いめの色ですが、
もし アルミ製バルブキャップでよく見かける
黄緑アルマイトのものがあるなら
それに置き換えたほうがいいです。
上の画像の色を時計回りに書き出すと
紫2、赤5、オレンジ3、金3、緑3、ターコイズ4、青2となりますが
これは 22Hのニュートロンに対して22個なので、
リムの穴数が20Hや24Hや28Hなどになると
色の配分を変える必要があります。


赤や青にはメーカーや年代によって 濃いめの色があったりしますが、
これらは日光の反射的には 黒ニップルに近くなるので
使わないほうがいいです。
実際に使っている色でいうと 紫と緑が「濃いめの色」になるので
純粋な色相図と比べて 全体に対する割合を減らしたほうがいいです。

これもまた私物ですが、
だいぶ前に スタンズのグレイルCB7というリムを買いました。

スタンズの

グレイルで

現行モデルは カーボンリムだとCB7、
アルミリムだとMK3がモデル名の末尾に付きます。

CB7の場合は ビードにフックが無いフックレスリムとなります。
なので リムにも明記されていますが チューブレスタイヤと
チューブレスレディタイヤでしか使えません
(タイヤが その仕様であればチューブ入りで使うことはできます。
このあたりのことは このリムでホイールを組んだときに書きたいのですが)。
スタンズのリムは フックドリムでも フックの高さが低く 反りも浅い
(ETRTOの要求寸法からも外れている)仕様なので
ロード/グラベル用の現行グレイルMK3や旧グレイル、
廃版になったアルファ340などは WOタイヤでパンクしたときに
走行中にタイヤが外れた事例があります。
なので スタンズのリムは フックレスリムでなくとも
チューブレス専用リムとして扱ったほうがいいです。

重量は公称300g、実測で こんな感じです。


スタンズの本国サイトには CB7用の別売りのステッカーがありますが、
日本の問屋さんでは現状 MK3用のみの扱いしかありません。
それでもいいので いずれ貼り替えるつもりで
グレイルMK3用のステッカーを買ってあります。
ここまでが前置きで
今日もホイー(以下略)。

クレストMK3リムで お客さん用のMTBの
前後ホイールを組むことになりました。
フロントハブが まだ届いていないので 今日は後輪を組みます。

スタンズの

クレスト

MK3です。
この元からのステッカーの色は ホワイト/レッドという色で、
別売りのステッカーには これに加えて
イエロー、オレンジ、ブルー(水色)、グリーン(黄緑)、
ブラック(というより濃いグレー)、シルバーの 計7色があります。
グレイルMK3のみ(本国サイトでも)元の色のホワイト/レッドの展開が無く
計6色なので、グレイルMK3は ステッカーを剥がすと純正の仕様に戻せません。
要注意です。
本国サイトには ロード/グラベル用リムのグレイルMK3で計6色、
MTBリムの クレストMK3、アーチMK3、フローMK3、
セントリーMK3、バロンMK3で計7色のステッカーが載っており、
グレイルMK3は700Cのみの展開ですが
MTBリムには29インチと27.5インチ用があります。
そのうち、日本の問屋さんが 現在扱っているのは
グレイルMK3と
クレストMK3(29インチ)と
フローMK3(27.5インチ)の3種類のみです。
例として挙げると
アーチMK3用は全サイズとも無く、
フローMK3の29インチ用も無いということです。
あと、クレストMK3リムには26インチ仕様もありますが
26インチリム用のステッカーは本国サイトにもありません。

今回のお客さんは いずれ私がグレイルCB7リムで
やろうとしていることを知っていて、
それに先駆けて同じことをしたいと言うので
クレストMK3用のステッカーのうち 明るい色 4色を仕入れました。

↑GREIL用のステッカーと比べると
CRESTの文字のサイズが大きいです。

元のホワイト/レッドを やや強引ながら
色相図でいうところの赤とみなし、
リム一面にステッカーを貼るつもりでしたが
28Hのリム穴に対して5色だと
1色あたりにかかるリム穴の幅は 5/28で5.6穴ぶんとなり、
上の画像の 元からあるCRESTのステッカーの長さから考えると

↑この スタンズ ノーチューブのステッカーを貼る余裕はありません。

ホイールが組みにくくなるから リムの外周ギリギリに
ステッカーを貼るんじゃねーよ!と 普段から思っていましたが、
それを やらかしかねない理由が 貼る側になって少しわかりました。

外周ギリギリには貼っていませんが、
これは元からある ホワイト/レッドのCRESTと
同程度の位置にしてあります。

貼れました。

ハブは M9000系XTRのBOOST規格、
FH-M9010-Bを使います。
OLD 148というのは148歳という意味ではなく
(このネタを使うのは初めてではない)、
オーバーロックナット寸法148mmという意味です。
私の経験上、ひとつ下のグレードのXTと比べて
数倍 高価なXTRのハブをお客さんが選ぶ理由、
厳密に言えば選ばざるを得ない理由は
28HがXTRにしか無いからです。
今回のホイールも、XTのハブに28Hがあれば
おそらく XTを使っています。
そしてこのリヤハブ、シマノに もう在庫がありません。
フロントハブの28H(BOOST 15×110mm)は 少しあるようです。
ふざけてんのかクソが。切るの早すぎやろ。
現行のM9100系XTRは マイクロスプライン仕様のハブしかなく、
マイクロスプラインで(お客さんに必要な)11Sスプロケットというのが無いので
クリスキングやDTよりは安い28Hハブというと
結局 これしかありませんでした
(インダストリーナインも 最近 妙に高くなりましたし、
Tniだと32Hしかありませんでした)。

シマノのMTBリヤハブですが、142mm幅と148mm幅に
パーツの交換による変換などの互換性はありません。

が、これは融通が利かない反面
ホイールの理屈的には良いことです。
上の画像の表、フランジ幅が 142mmハブだと57.4mm、
148mmハブだと63.4mmとなっています。
その差は6mm、つまり オーバーロックナット寸法が6mm広くなったのを
全てフランジ幅に使っているわけです。
左右フランジ幅の計算法を ついでに書いておきます。
表にある6.6mmというのが
シマノのいうところのオフセットという数値で、
フランジ幅の半分に これをプラスマイナスしたものが
左右フランジ幅になります。
具体的にいうと63.4mmの半分が31.7mm、
それプラス6.6mmの38.3mmが左フランジ幅、
それマイナス6.6mmの25.1mmが右フランジ幅です。
計算させるんじゃなくて この数値そのものを 表に載せとけや、
と思うところですが 昔のカタログでは そうなっていました。

シマノのハブは BOOST規格になると融通が利かない反面
フランジ幅が しっかり広く取ってありますが、
これが 上に描いたような
ポン当て式エンドの交換で変換できるリヤハブ
または完組みホイールだと オーバーロックナット寸法が変わっても
フランジ幅は一切 変わらないので、
BOOST化による剛性アップとやらに
ホイール体としては さほど寄与していないと思われます。
汎用性も性能のうち、と考えると
どちらがいいのかは人によると思いますが。

組めました。

FH-M9010-B 28H 半コンペヨンロクJIS組みです。
結線は あとでやります。


センターゲージを当てる際に、
片側だけが リムに貼ったステッカーの厚みを拾うといけないので
可能であればステッカーの無い位相同士を探しますが


このリムでは無理なので「両側ともステッカー」で寸法を採っています。


ホイールを回すと、ステッカーのグラデーションが
うるさい感じで きれいに巡るのですが うまく撮れませんでした。
白CRESTの色が 真っ赤であったなら色相図的にはいいのですが、
他の4色が合っているので これはこれでいい感じです。

追記:やっぱり うまく撮れませんでした。

ニップルの色ですが、ステッカーの色に
ある程度 引っ張られるように合わせたので
色相図の純粋な割合からは外れています。
オレンジのステッカー直下は 全てオレンジにしました。

青ステッカー直下ですが、上の画像の範囲では
左3つがターコイズで 右1つは青です。

緑は濃い色なので 日光の反射に映えないことから
青色の領域を増やしたところ 緑ステッカー直下に
ひとつ入り込みました。

ステッカーとの兼ね合いもあり いろいろ勘案したところ、
22Hの場合には2つあった紫を
今回の28Hでは むしろ1個に減らしました。
もし仮に 純正のホワイト/レッドのステッカーのままのリムで
虹色配列にしていたなら 紫は2個か3個にしています。
category: のむラボ日記
R-50リムでピストの後輪を組みました 
2020/08/14 Fri. 23:08 [edit]

昨日の前輪の相方の後輪を組みました。
シュパーブプロ ピストハブ36H 黒レースハチハチ組みですが

両ねじ切り仕様なので

JIS組みにしています。
結線は あとでやります。

昔のチューブラーリムは、リムセメントの食いつきをよくするために
タイヤ張り面に タイヤのトレッドパターンのような
ギザギザ加工をしている場合があります。
上の画像のサイドの部分がそれです。
といっても、ここでは ベッドが剥がれているので
説得力に欠けるかも知れませんが・・・

↑このあたりのリムセメントがサイドだけ残っているのは
加工が仕事をしている感じです。
競輪を除いて いま現在 一般に最も普及しているリムセメントは
パナレーサーだと思いますが、
あれのパッケージ(缶またはチューブ)には「速乾」という表記があります。
が、歴史的に見ればパナレーサーのリムセメントは
「速乾」ではなく「超速乾」と言ってもいいくらいです。
遅乾性リムセメントというのは乾燥に 数日~1週間ほど かかるものの
速乾性よりも パリパリに固まりきるまでの期間が長いので
しっかり乾燥させれば速乾性よりも信頼性が高い、
対して 速乾性リムセメントは 乾燥時間が 翌日には確実で
早ければ数時間で使える反面
接着効果を失うまでの硬化(脆くなる)が早い・・・
というのは昔の話です。
パナレーサーのリムセメントは
超速乾かつ 脆くなるまでの期間も長く、
常用しているホイールのタイヤであれば
タイヤ自体の寿命までで セメントの塗り直しを要することはありません。
常用しないホイール、またはレースでしか使わないホイールで
2~3年ほど経っているのであれば 塗り直したほうがいい場合があります。
今回のリムにあるような加工は
リムセメントの性能が低かった時代に必要とされていただけで、
現在の超速乾性のリムセメントを適正に使う限りでは
とくに意味がありません。
category: のむラボ日記
R-50リムでピストの前輪を組みました 
2020/08/13 Thu. 23:41 [edit]

アラヤのR-50リムで ピストの前輪を組みました。
後ろが ごちゃごちゃしているのは
入荷したリムを捌く時間が無かったためです。

表面処理の色はブラックアノダイズドです。
R-50リムには これ以外に
ハードアノダイズド(よくあるハードアルマイトの色)仕様もありますが
今回は黒リムです。

ハブはサンツアー シュパーブプロの
ラージフランジピストハブ36Hで、

サピム黒レース ハチハチイタリアン組み結線ありにしました。
DTのコンペティションにしなかったのは、
国内取り扱い最長長さの303mmでは
8本組みの長さが足りなかったからです。
サピムのレースだと306mmまでありました。

18ヵ所左右全結線をしていますが、
ホイール組みより時間がかかっています。

NJS認定されている36Hハブですが、
今回のホイールは スポークがそもそもNJS認定では無く
競輪に使うはずもないので イタリアン組みにしました。

サピムのレースも DTのコンペティションも
2.0-1.8-2.0mm丸バテッドスポークですが、
レースのほうが1.8mmの部分が長く
スポーク比重の数値に出るくらいには 明確にコンペより軽いです。
が、コンペのほうが 再カットして使う場合の調整幅が大きいのと
安定供給されていることから
当店では今のところ(といっても開店当初からですが)
コンペを おもに使っています。
category: のむラボ日記
某社のバーエンドキャップについて 
2020/08/13 Thu. 22:03 [edit]

某社のバーテープのバーエンドキャップが
しょぼいと書いた話の続きです。

メッキのプラスチックエンドキャップを いくつか集めました。
上の画像 左上は3tttとありますが、
イタリアのトリノに本社があった時代の3Tです。
3Tとは テクノ・チューボ・トリノを意味します
現行の3Tはテクノ・チューブ・タイワンです
左下は おなじみチネリです。
チネリはハンドルバー以外にバーテープメーカーとしても有名ですが、
バーテープメーカーなら キャップのロゴくらいケチらなくて当たり前ですよね。
真ん中上はオルベアです。
完成車メーカーの多くは、これのように立体的なロゴでなくとも
自社ロゴのシールを貼るか プリントしていることが多いです。
右2つは どちらもピナレロですが、右上は先代社長のときのロゴで
ジョバンニ・ピナレロのGPを意味する意匠です。
で、今日 真ん中下のキャップを自転車歴が浅い お客さんに見せたら
「見たこと無い」と言われました。そうやろうな。
なんせ 少なくとも8年前には切り替わってたから。
ちなみに、現行の極薄バーテープBT-06は
薄いものの 重量が軽いわけではありません。
他社のコルク系バーテープで それより軽いものもあります。
薄いのが好きで巻くのはともかく、軽量化を狙って巻くものではありません。
現行の品番はBTですが、それ以前に品番がCBTだったことがあります
(CBTのエンドキャップはロゴ入りだった)。
コルクバーテープでCBTとしたはずが
あとから出たモデルでコルク系以外が出たので BTにしたのかも知れません。
末尾の数字01がコルク、02がコットン、06が極薄などの点は同じですが
BT-06の前のモデルのCBT-06は
BT-06より薄く、軽量バーテープと言えました。
しかし取り扱いが難しく、覚えている人も多いと思いますが
ガムテープの粘着面同士がくっつくように
バーテープの内側の面同士がくっつくと、
きれいに引き剥がすのが難しく 非常に巻きにくいバーテープでした。
category: のむラボ日記
ボーラ ワンさん 
2020/08/13 Thu. 10:02 [edit]

そもそもボーラが50mm高リム仕様しかなかった時代のモデルなので、
モデル名にリム高が入っていません。
ついでに書いておくと チューブラー・ナローリム・内蔵ニップル仕様です。

スポークがとんでいます。
走行中に突然パキーン!と折れたとのことです。

直りました。

↑交換したスポーク

折れたところを ピッタリ合わせると
そもそもスポークに変形があったのが分かります。
スポークの真ん中が単純に疲労で 突然 折れることはないので、
自覚の有無の関係無しに
折れる以前に変形+クラックがあったはずです。

それとは別に ニップル側で クキッと変形しているのは
折れたときのショックによるものだと思われます。
category: のむラボ日記
ニュートロンさん 
2020/08/13 Thu. 09:24 [edit]

ハブはニュークリオン(ヌクレオン)と同じで、

スポークが銀から黒に変わっています。
リム穴間の切削加工も まだありません。

スポークが1本とんでおり、

ニップルとの境目で折れたようです。


直りました。

どーでもいい話ですが、
ヌクレオン系のホイールは全て逆穴振りです。
これが問題になるのは リム交換の場合の初手の通し方くらいでしょうか。
あと、私の場合限定でしょうが

↑フリー側

↑反フリー側
リヤリムの場合、オフセットリムなので 反フリー側のリム穴が
内蔵ニップルでないと成立しないギリギリのところにあいており
汎用ニップル仕様に改造することができません。
ヌクレオンと初代ニュートロンまでは
内蔵ニップルとニップルワッシャーが しんちゅうだったので
汎用ニップル化+アルミニップルで スポーク長さが短くなりつつ
ニップルがアルミということで 20gほどの軽量化
(しかも全て外周部重量)というのが見込めましたが、
ニュートロンウルトラの場合
内蔵ニップルもニップルワッシャーも アルミになったので
5gほどしか軽くなりませんでした。

↑交換したスポーク

ヌクレオン系の後輪は けっこうな左右異径組みなので、
フリー側のスポークは かなり幅広なエアロです。

ここで破断していました。
しかし上の画像、スポークに立てかけたニップルが浮いているように見えて
なんというか ものすごく合成画像感があります。
category: のむラボ日記
コスミックカーボン アルチメイト チューブラー TDF 2019さん 
2020/08/13 Thu. 08:42 [edit]

モデル名にチューブラーとありますが、現状または過去にさかのぼっても
アルチメイトにクリンチャーモデルはありません
(USTチューブレスモデルは販売予定があったものの無くなりました)。
マヴィックでは 基本的に
チューブラーとクリンチャーを併売しているかどうかに関わらず
リムの形式をモデル名に含めているので、それの一環なだけです。
例外としては コメットロード(チューブラーのみ)、R-SYS SLR(WOのみ)、
アクシウム(WOのみ)などがあります。
また、内幅15mmのナローリムのまま仕様変更無しで続いている
R-SYS SLRと 廉価モデルのアクシウム系を除き、
クリンチャーリムは全てUSTチューブレス仕様となっています。
どうでもいい話ですが、カンパニョーロのUSBは
ウルトラ スムース ベアリングという意味なので
USBベアリングと呼ぶと ウルトラスムースベアリングベアリングとなります。
マヴィックのUSTは ユニバーサル スタンダード チューブレスという意味なので、
USTチューブレスと呼ぶと ユニバーサルスタンダードチューブレスチューブレス
となりますが、USTチューブレスについては
公式でも そう呼ばれていたりします。
今回のアルチメイトは ツールドフランス2019スペシャルエディションで、
リムサイドのコスメチックが 特別仕様になっています。

↑アルプデュエズ

↑マヴィックの創業年

↑コル・ド・ポルテ(ポルテ峠)、エッフェル塔、凱旋門
コル・ド・ポルテという名前に聞き覚えがある気がしたので調べたところ、
リムにあるのはピレネー山脈にある標高2215mの峠ですが
それとは別にコル・ド・ポルテ・ダスペという
標高1069mの2級山岳ポイントの峠があり、
かのファビオ・カザルテッリの死亡事故が起きた峠でした。

↑コントラモントルとあるのはタイムトライアルのことです。
ツールドフランスの公式ロゴがありますが
これを使うには ライセンス料の支払いが必要です。
それについてはユーザーが払っている形になります。


まずは後輪から。
というか このホイール、ハブの玉当たり調整を除けば
後輪の振れ取りとセンター出ししか点検する要素がありません。
リムがフリー側にずれていました。

後輪のみ、反フリー側ラジアル組みのスポークにニップルがあるので
ある程度の振れ取りと センター出しが可能です。
私は私物のアルチメイトの ここのニップルを
アルミにしようと企んだことがありますが、
スポークのねじ山が13番だったので無理でした。
また、冒頭で書いた コスミックカーボンアルチメイトUSTは
反フリー側も調整不能なタンジェント組みの
カーボンスポークとなっていました。

供回り止めの専用工具も持っています念のため。


センター出しをしました。横振れもあったので直しています。
実は、調整可能な汎用ホイールであれば
容認しない量の縦振れもありましたが
片側だけのニップルの調整で直すのは無理なので そのままになっています。
接地面のタイヤの変形量よりは小さいので 乗って分かることはありません。

このリムはENVE製だと思われます。
かつてマヴィックがENVEを買収したのは
カーボンリムを自社内製にしたかったからだと思いますが、
かつてのアルチメイトのリムはコリマ製でした。
カーボンスポークをリムに取り付けるジグの都合上からか、
アルチメイトの前後輪は 昔のコリマと同じく逆穴振りとなっています。

つづいて前輪。
知っても 得しないと思うんですが、
センターずれだけを見ておきます。


↑玉当たり調整機構がある側(一応 左側)の寸法を
センターゲージで採ると・・・


↑反対側では これくらい空きました。
リムが右側にずれています。
コスミックカーボンアルチメイトの点検というのは
記事にしないものの 過去 何度もありまして、
書きたいこともあるのですが じっくり調べる暇がなかなか無く
ついに今回のホイールで 結果が出ました。

↑これは現行のレギュラーモデルのアルチメイトです。
リヤリムは 初代からオフセットリムですが、

ワイドリム化した結果 それが より顕著になりました。

これはまた別件のアルチメイトで、
ワイドリム化した最初のモデルです。
リムのコスメチック以外は現行モデルと同じです。
マヴィック社内でカーボンスポークをリムにセットするジグの画像を
見たことがありますが、あれを見る限り
インスタントドライブ360のリヤハブで
アルチメイトを作るのは無理そうなので、
設備を一新しない限りは FTS-Lフリーボディでしか作れなさそうです。

↑前輪

↑後輪フリー側
で、書きたかったことというのは これです。
アルチメイトのカーボンスポークは、前後でサイズが違います。
このことには昔から気づいていたのですが
私は初代アルチメイトの前輪を あるお客さんにゆずったので
後輪しか手元に無く、調べる機会がありませんでした。

まずは後輪から。
幅は きっかり5mmで
(斜めから撮っているので4.9mmくらいに見えますが実際は5mmです)、

厚みは1.8mm・・・としてよさそうです。
左右異径組みではなく、フリー側も反フリー側も同じ寸法でした。

前輪は幅4mmで

厚みは1.4mmでした。
前後輪のスポークとも ややエリプティックエアロな形状なので、
端の部分では 少し薄くなっています。
category: のむラボ日記
全さわさわをよこせ 
2020/08/13 Thu. 05:42 [edit]

↑こやつ
ベースの色は黒のみで、文字の色は

濃いグレーと

白と赤の全3色展開です。
私は 薄めのバーテープが好きなのですが、
たとえば公称2mm厚であっても実際に巻いた場合の太さは様々です
(もちろん 1/2程度重ねて厚めに巻く、
1/3程度重ねて薄めに巻く、というのとは関係なく
同じように巻いたとしてです)。
メーカーの公称値は中央部の厚みのことですが、
端に向かって薄くなる、大げさに言えば かまぼこ型のテープと
端まで あまり厚みが変わらないテープでは
前者のほうが 実際に巻いた太さが細くなります。

このハイブリッドバーテープ、その名の通り
半分が さわさわしたベロア調の風合いで
もう半分が ねとねとしたグリップ系の素材になっています。
エクストラムはバーテープの「メーカー」で、
大手も含めて色んな「ブランド」のバーテープをOEM生産しています。
現在は違いますが かつてはスパ○ズの製造元もここでした。
フィジ○クも こことのことです。
私が愛用していた 旧マイクロテックスバーテープの
ソフトタッチ(→こちら)やタッキーの2mmが
新ラインナップでは 廃盤または同名の別物になったので
製造元を変えたのかと思っていたのですが、
新旧ラインナップとも 製造元は同じだと中の人に聞きました。
旧マイクロテックスのソフトタッチが入手不可になったので
ここ2年ほどバーテープを色々と試すはめになっています。
で、このタッキーハイブリッドのうち さわさわしている側が
旧マイクロテックスソフトタッチの2mmによく似ているのが
以前から気になっていました。
お客さんのハンドルバーに巻く場合、問屋さんのオススメまたは
使っている選手のアドバイスから さわさわ側を上にして巻いています。
今のところ 下さわさわで巻いたことはありません。
が、自分が使うぶんとしては
平地のメインポジションが下ハンドルなので
下さわさわで巻いてみることにしました。
供給されている選手・チームの要望では
タッキーハイブリッドのうち ねとねと側だけで作った
「全ねとねと」を作るよう要望されているらしいですが、
私は「全さわさわ」を希望します。
日本の問屋さんいわく メーカーに対して強く言えば
作ってもらえるとのことで、
先日 全さわさわと全ねとねとを発注したと言っていました。
が、材料が無いとのことで 実際に世に出るのは
1年くらいかかるとのことです。
下ハンドルだけ持つぶんには
下さわさわも 全さわさわも変わりませんが、
早く全さわさわをよこせ(表題回収)。

バーテープの表皮の変わり目は こうなっています。
同じ向きのものが 左右用として2つ入っているだけで、
変わり目の斜線は 鏡対称ではありません。

なので、左右鏡対称で巻いていった場合

片側は 変わり目が自然な感じになりますが

もう片側は 変わり目が前後する感じになります。
こうならないように、変わり目が鏡対称に作られていて
左右の区別と指定があるバーテープというのもあります。

上ねとねとで巻きました。
私がバーテープに求めているのは 適度な薄さ(※)と
素手で使っても 手汗で滑らないグリップ性です。
あまり褒められた話ではありませんが、
私は レースの場合などを除いてグローブを付けません。
寒いからという理由以外で グローブをしないので、
ここ10年以上 グローブは冬用の長指のものしか買い換えていません。
なので バーテープの素手でのグリップには 相当うるさいのですが、
このバーテープの ねとねと側は 素手でも あまり滑りませんでした。
さわさわ側にしか期待していなかったので意外です。
※超軽量バイクに キャットアイのシャイニーを巻いていますが
あれの薄さは限度を越えています。
さわさわ側ですが、旧マイクロテックスのソフトタッチとは
似ているものの やはり明確に違います。
ただ、旧マイクロテックスのソフトタッチを 原点(ゼロ)とするなら
明らかにゼロではないものの、
これよりゼロに近い結果を他には知らない、というくらいには近いです。
タッキーハイブリッドのさわさわ側のほうが むしろ気に入った点として、
強く握ると 弾力感とともに少し凹むのが気持ちいいです。
ああ早く全さわさわをよこせ(2回目)。
上下に巻くようにすればいいのではという案は却下だ
巻く際の注意点として、エクストラムのバーテープは
1巻きの長さが かなり長めとなっています。
アップバーが翼断面だったりするハンドルバーが最近多いですが、
ブラケットの少し先で巻き終えるものもあれば
ステムの横まで従来通りフルに巻くことを想定しているものもあります。
そういう時代に対応した仕様なのでしょう。
これがハイブリッドバーテープ以外のモデルであれば
最後に たくさん余るだけで済みますが、
ハイブリッドバーテープの場合は
ブラケットの上下で表皮が切り替わるように巻いたほうがいいです
(少なくとも私はそうします)。
というわけで、裏の両面テープを剥がさずに
仮に巻いて見当をつけ、

初めにバーエンド側で切り落としたのが 画像上の切れ端(さわさわ)、
最後にステム側で切ったのが 画像下の切れ端(ねとねと)です。
私はハンドル幅が狭いうえ アップバーが翼断面のハンドルバーも
ほぼ使わないので 長めのバーテープだと かなり余ります。

バーエンド側の切れ端は 失敗するのが怖いので
2~3回にわたって少しずつ調整しますが、

もう片側を巻く際は 最初に巻いた側の切れ端の
合計の長さを切るだけで済みます。

変わり目は このあたりに来るようにするといいです。

もう1巻きすると 下にしたい側が
この場合は ブラケット上で2巻き見えていますが、
バーエンド側を もう少し切って
「ブラケット上で1巻き」でもいいです。
ブラケットカバーをかぶせれば 下にしたい側は見えなくなります。
上の画像は 先ほど書いた「変わり目が自然な側」ですが、
変わり目が前後する側でも
ブラケットカバーでかぶせる範囲に 変わり目を持ってくることで
きれいにブラケット上下で表皮を分割できます。

これは別件で、お客さんのバイクに巻いた例です。
グレー文字で 上さわさわにしています。
ブラケット上下できれいに分割している例を
記事用に6~7件撮ってあったのですが、
すぐに見つかりませんでした。

これはまた別の例です。
白文字で 上さわさわにしています。

時系列を戻しますが、巻いている途中です。
この場合は「下にしたい側がブラケット上で1巻き」にしています。
ドロップバーの、ブラケットを取り付ける部分の径は24mm設定です。
レバー側の取り付けバンドに23.8-24.2mmと表記があったりするのは
24mmプラスマイナス0.2mmということです。
SILVAのバーテープですが、SILVAのロゴありの場合
24.0mmの部分では文字がそろうように
巻くことができるようになっています。
古典的な24mm径のパイプのハンドルバーだと、
アップバーにアウターを這わせるツブシ加工が
あったり無かったりする程度なら 巻き方に気を遣えば
全般的に文字をそろえて巻くことができますが、
最近はアップバーが24mmの真円より太い場合が多いので
ブラケットより下ではSILVAの文字がそろい、
上ではバラバラになることが多くなっています。
これが この今回のタッキーハイブリッドの文字の場合、
どうやっても位置がそろわないと思っていたのですが
上の画像のように 適度に太いアップバーだと
文字がそろう条件が成立するようです。
これがメーカーの意図したものかどうかは不明です。
ちなみに この場合だと

24mm径の部分では 文字の位置がずれます。
もし こっちで文字がそろうのであれば、
私のハンドルバーだと全般的に文字がそろううえ
私がそのことに気づかないはずがありません。
ちなみに、厚く巻くか 薄く巻くかで
文字がそろったり そろわなかったりという事情が変わることはありません。
バーテープの重ね部分を 1/2にしても1/3にしても
バーテープ自体の伸びで微調整できるので
文字がそろう場合はどちらでもそろいます。
よほど長さが短いバーテープでなければ、
ブラケット持ちがメインポジションという人には
ブラケットから上の数巻き程度を あえて やや厚く巻くなども
しょっちゅうやっていますが、
その場合でも 文字がそろうなら そろいます。

エクストラムのバーテープをテーブルに貼り付けました。


↑折り返しは こうしています。

つづいて、同じように某社のバーテープを貼り付けました。
どことは書きませんが 画像ではバレてます。
短いです。
エクストラムのほうが折り返しが ふんわりしているので
実際には もう少し差があるでしょうか。
見た目に 差が少ないように見えますか?
そんなことはありません。
画像下のバーテープ、ちょっとでも幅が広かったり ドロップが深かったり、
あと決定的なのはアップバーが翼断面とまで言わないまでも
楕円気味だったりすると 長さがギリギリなことが非常に多いのです。
先ほど書いたブラケット付近のみ やや厚めに巻くといった
小技を利かせる余裕もありません。
画像下のバーテープは とくに薄いモデルですが、
このメーカーのバーテープは 長さが全般的に短いです。
多くの場合 意識して長さをケチるように巻かないといけません。
上の画像の差は、私のタッキーハイブリッドの切れ端のうち
ステム側(ねとねと側)の長さと同じくらいなので、
バーテープが余る条件を満たしている私でも
それほど余らないはずです。
もう 8年以上前になりますが、
ここのメーカーの中の人に「アンタのところのバーテープ短いんじゃ」
と言ったところ、機械の都合で長さを変えるのは無理だと言われました。
バーテープは無限の長さから 切り取っているわけではなく、
大きなシートから型で抜いていて その際に
プリント・穴あけ・エンボス加工などをしています。

なので大体 どこのバーテープも
端っこには ロゴや文字が無い部分があるわけです。
あと、このメーカーに バーテープの長さについて言った際に
「当初 バーエンドのメッキ入りプラスチックキャップが
兜の飾りを模した自社ロゴ入りのものであったのに
なぜ今(←8年前の時点)は 単なるメッキだけのキャップになっているのか」
と訊いたところ、コストの問題だと言われました。
完成車メーカーがOEMで作っている
自社ブランドのプリントまたはエンボス加工入りのバーテープですら
それなりのキャップが付いているのに・・・。
ケチるとこ間違えてんじゃねえかと思ったのですが、
そもそもバーテープの長さ自体をケチっているうえ
時代に迎合した仕様変更をする気もないようなので
仕方がありません。
category: その他 機材の話