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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

チューブレスレディリムのリムテープについて  

最近、「チューブレスレディリムへのリムテープは
チューブレス用のテープを使ってください」と お客さんに言うことが増えました。
これに対して「いや、使っているタイヤはチューブレスじゃないんですけど・・・」
と よく返されます。

チューブレスレディリムに ストレッチバンドタイプのリムテープを張ると
リム中央のビード逃がしの凹みに引きずり込まれて
本来の幅を損なうことが多く、
結果 リムテープの端から リム穴が見えたりするようになると
内側パンクの原因になります。
なので 使用タイヤの種類に関わらずチューブレスレディリムには
テープタイプのリムテープを使うことを強くオススメしています。

完成車に付属しているホイールのうち、
完組みホイールブランドのものではない
フレームブランドのプライベートパーツブランドや
あるいは名無しの手組みホイールなどでは
空気圧に対して弱いペラッペラのリムテープや
リムの内幅に合っていないリムテープが張られていることが多く、
その2つを同時に満たしていることも よくあります。

DSC08785amx13.jpg
↑例えば これです。完成車に付属のホイールに付いていたもので
幅が合っていないうえに 耐久性が低いテープです。
バルブ穴の位相だと バルブを通す関係上
左右方向に大きく ずれることはありませんが

DSC08787amx13.jpg
それ以外の位相だと たいていの部分で
リムテープが どちらかの端に寄ります。
先ほど書いた リム中央の凹みに引きずり込まれる現象も起きています。

DSC08788amx13.jpg
この箇所では、ハンプを乗り越えられず
突起がリムテープとの境目になっています。
これも よく見られることです。
リムテープが片側に寄る場合、
全周に渡って どちらか片側にだけ寄るのではなく
右に寄ったり左に寄ったりと蛇行することのほうが多いです(後述)。

DSC08789amx13.jpg
スタンズのチューブレステープを貼りました。

DSC08790amx13.jpg
記事用の画像を撮るのに、タイヤとチューブを装着して加圧後
一旦 外しました。
リムテープがリム中央の凹みに沿って
きれいに変形しているのが分かると思います。
テープタイプのリムテープでも幅の損失はありますが、
ストレッチバンドタイプのものに比べれば 皆無といっていいくらいです。

DSC08791amx13.jpg
↑元のリムテープ

DSC08792amx13.jpg
バルブ穴直下でも ハンプの跡が 偏って残っていました。

DSC08793amx13.jpg
このように、リムの端に寄る左右が 蛇行して変わっています。

DSC08794amx13.jpg
この部分は リム穴ギリギリで、変形が もっと大きくなれば
スリット状に露出したリム穴に 加圧されたチューブが落ち込むことによる
内側パンクが起きる可能性があります。

DSC09222msn3.jpg
DSC09223msn3.jpg
↑これは ひとつ前の記事に画像がある プライムのホイールですが、
幅が合っていないシマノのストレッチバンドタイプのリムテープが
張ってありました。これはプライムの出荷時の状態ではありません。
同じ側から撮っていますが、
これも位相によって 右に寄ったり左に寄ったりしています。
リムテープ自体は厚くて硬いので、リム穴の部分で
パンクの原因になるほどの凹みは発生しないと思いますが
タイヤのビードが乗る高さが左右で違うという状態にはなります。

DSC08846amx13.jpg
↑これは 先日、ハブをノンブランドのものから
DTの350に交換したWTBのリムの後輪です。
ホイールの組み直しに際して リムテープを剥がしているときに
記事としてのバリューがある あることに気付いたので、
あわてて まだ剥がしていない位相を撮りました。

上の画像、スタンズのリムテープのように見えますが
おそらく これはWTB純正の「TCSリムテープ」というテープです。

スタンズのリムテープは ラインナップされている幅が
21・25・27・30・33・36・39mmとなっており、
25mmが もし24mmなら 全て3mm幅刻みで揃うのに、
あるいは21mmと25mmの間に23mmがあれば便利なのに、
と 悶々とさせられる展開になっています。
実際、スタンズのリムに使う場合でも21mmだと やや狭く
25mmだと ちょっと広いという場合があるのです
(グレイルやアイアンクロスなど)。
メーカーサイトに リム幅(なぜか外幅)に対する
リムテープとの対応表がありますが、かなりテキトーなので
実際のところは現物合わせの自己判断となります。
スタンズのリムテープの長さの展開は10ヤードと60ヤードで、
パッケージに明記されているメートル換算で
それぞれ9.14mと54.9mです。

対して WTBのTCSテープでは、ラインナップされている幅が
24・28・34・40・45・50mmとなっています。
妙な幅の飛びかたをしていますが、これは同社の
i19・i23・i29・i35・i40・i45リムに
それぞれ厳密に対応しているためです
(リムとリムテープの数字の差が どの組み合わせも きっかり5違い)。
上の画像のリムはi23なので28mm幅です
(ホイール組み直し後は、スタンズの27mm幅でも
ちょうどといった感じだったので それを使いました)。
WTBのTCSテープの長さの展開は いずれも11mです。
これは ヤードやフィートで切りのいい数字を
メートル換算すると こうなる・・・わけではなく、
700Cリムに使った場合に バルブ穴付近のみ一部2重巻き、
それ以外の部分は1重巻きで貼ると
10m長さの場合 5回分に足りないので
11m(きっちり使えば5回分)としているようです。

WTBのTCSテープは 幅や長さの展開がスタンズと全く異なりますが
テープの色や質感や硬さや厚みは スタンズそっくりなので
サイズを自社のリム向けに厳密に指定したOEM品の可能性が高いです。

DSC08847amx13.jpg
DSC08848amx13.jpg
で、ここからが記事のバリューですが
TCSテープ(たぶん)を剥がすと リム中央の凹みを埋めるような
11mm幅の「ソリッドストリップ」なるストレッチバンドタイプの
リムテープが張ってありました
(配慮さんは リムのシリアルナンバーを隠しているだけです)。
ここでいうストリップとは「脱ぐ」という意味の動詞ではなく
「細長い切れ状のもの」を意味する名詞です。
空気圧に対して非常に強い感じのリムテープで、
凹みにピッタリ はまっているので ずれることはありません。

ちなみに リムのハンプは、突起の頂点が狭いタイプではなく
ENVEなどにも見られるような平面になっているタイプです。

WTBのチューブレスレディリムの規格の名称が
TCS(チューブレス コンパチブル システム)で、
現在は TCS2.0という新規格となっており
このi23リムも TCS2.0対応となっています。

チューブドタイヤで使う場合に、
ソリッドストリップのみで耐えられるかどうかは 明言されていません。
TCS2.0チューブレスとして使う場合は、ソリッドストリップと合わせて
TCS2.0フレックスリムテープなる、TCSテープとは別の
テープタイプのリムテープを使えという指定があります。
ソリッド(頑丈な)とフレックス(柔軟な)で 対義語になっていて
合わせて使えということです。
TCS2.0フレックステープは半透明の茶色といった色で、
明らかにスタンズ製ではありません。

今回のホイールは 元の状態が
TCS2.0対応リム+TCSテープ+ソリッドストリップ
という組み合わせでしたが、これでもチューブレスレディリムとして使えます。
組み直し後は スタンズのリムテープになりましたが それも問題ありません。

で、ここからが書きたかったことですが
29インチや27.5インチのリムで
リムの内周側の穴と外周側の穴が非常に近い
ローハイトリムというのが最近 多くなっています。
このリムもそうですが、スタンズのクレストや
DTのXR331なども それに該当します。

DSC08857amx13.jpg
実際に使ったわけではないですが、
WTBのi23リムに DTのスクオルクスニップルを通してみました。
スクオルクスニップルは 汎用のニップルから
外周側に3mm延長した形状となっており、

DSC08859amx13.jpg
このリムとの組み合わせだと
ニップルの端面が リムのリムテープを貼る面に非常に近いです。
ここからスタンズのリムテープを1重で貼り 指でグッと押したところ

DSC08858amx13.jpg
↑こうなりました。
透け乳首と書きたいところですが自重しましょう。
nippleは本来 乳首という意味なのですが。

ニップルの形が浮き出ています。
実際に チューブなりチューブレスなりの加圧で経年使用すると
これ以上にテープが リム穴に沈み込むので
小さな穴があいて パンクの原因になりかねません。というか なりました。

私物のXR331リムで スタンズのリムテープを
バルブ穴直下以外1重で巻いていたところ(外周部重量をケチろうとした)、
経年使用で テープがニップルと接触してリムの前後方向に小さな裂け目が発生し
それで チューブが内側パンクをしました。
チューブレスで使っていた時期もあったのですが、
テープを剥がしたところ ニップルの穴に まるでスポイトで器用に入れたように
シーラントが詰まっている箇所があったので、
チューブドに切り換える前から かすかに裂けていたようです。
シーラントが仕事をしていて 顕著なエア漏れが起きていなかったので
チューブレスで使っていた時点では裂け目に気が付きませんでした。

WTBやスタンズのリムでは わざわざスクオルクスニップルを使う必要は無いですが
DTでは(私は過去 これで非常に痛い目を見ましたが)必ず使う必要があります。
XR331やXR361では、今回のWTBのリムのようにニップルの端面が
リムのリムテープ面と非常に近いので、
スタンズのリムテープを貼る場合は
2重(バルブ穴直下のみ3重)に貼ったほうがいいです
(先ほどから テープの重ね合わせをバルブ穴直下と断定していますが
バルブ穴の対岸の位相で重ねる流儀もあるようです)。
RR411系のリムでは ニップルの端面とリムテープの間が やや広く
XR331ほどギリギリという感じではないですが、
先日 私が過去に組んだRR411リム(リムブレーキ用)の後輪を点検したときに、
ベロプラグのように リム穴の位相にだけ
長さ5cmくらいに切った2枚目を貼るというのを
お客さんのほうでやっていたのを見かけました。

DTのリムは中央部の凹みのアールが
WTBのリムほど きつくて くっきりした感じではないので、
ソリッドストリップが きれいに はまるかどうかは分かりません。
仮に取り付けた場合、スタンズのテープと併用すれば
それで固定されるので 左右にずれることは無いと思いますが。

私が スタンズのリムテープを、リムに対して柔軟に変形する反面
空気圧による凹みが やや出やすいのを承知で使うのは、
テープを剥がした後の リムへの糊残りがほぼ無く
あっても 取り去るのが容易だからです。

スタンズのリムは、ETRTO規格から外れた
BSD(ビード ソケット テクノロジー)という自社規格のビードになっています。
これはメーカーの思うところがあって ビードフックの高さが非常に低くなっており、
純正の組み合わせであるはずのスタンズのテープを2重に貼った場合
(そもそもメーカーでは1重貼りを指定していますが)
ビードフックの高さを テープが埋める形になり
タイヤのビードの収まりが悪くなります。
聞いた話ですが MTBタイヤでは 2重に貼った結果
タイヤが外れた事例があるとのことです。

DTのリムとスタンズのテープでは2重貼りを推奨、
DTのリムで WTBのソリッドストリップを使ってみたい、
スタンズのリムとスタンズのテープでは1重貼りを厳守、
というのが この記事で書きたかったことです。

チューブレスレディリムに対して
ストレッチバンドタイプのリムテープは合わない、と書きましたが
例外はあります。リムに対する専用品の場合です。
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これは また次の記事のホイールですが、
ちょうど都合よく ストレッチバンドタイプの
チューブレスレディリムテープが付いていたので
画像を撮らせてもらいました。
リムはマヴィックの419DISCです。

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ストレッチバンドタイプですが、
リムの形状に沿った専用の凹凸があり
チューブレスレディにも対応しています。

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破断したニップルを交換する作業の都合上 リムテープを外しました。
片ハトメのリムかつ そこそこのリム高があり ニップルをリムの中に通せるので、
もしリムテープを外した場合 再利用不可というのであれば
ゾンダやレーシング3のニップル交換方式で
磁石で呼ぼうと思いましたが(ニップル1個くらいであれば それほど手間ではない)
わりと簡単に外せました。
ボントレガーにも同様の趣旨のリムテープ
(もちろんリムと合わせて専用品)があるのですが、
あれは かなりピッチリと リムに食い込むように はまるので
ホイールの修理の際に 傷つけないように外すのに 非常に気を遣います。

category: その他 機材の話

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その名にふさわしい姿になったな!  

なぞなぞを思いつきました。
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(↑この画像は 次の記事で使うつもりで撮ったものであり
この記事の話には とくに関係がありません)

問題:プライムのホイールで 20H、24H、28H、32Hのモデルがあったとして
それぞれ1本 スポークがとんだ場合、
「その名にふさわしい姿になったな HAHAHA」と
揶揄できないホール数は 上記4つのうち どれでしょう?
(答えは下にあります)









答え:28H。なぜなら これだけが
1本とんだときのスポーク本数が素数ではないため。
ちなみに素数は英語でいうと prime number、
あるいは単にprimesです。

同じようなジョークは(→こちら

なお、この記事への拍手は
理由も含めて正解したという方だけで お願いします。

追記:↓こんなにおるわけないやろ!

category: 新手のスタンド使い

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のむラボホイール1号の後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール1号の後輪を組みました。

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エボライトハブ 24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありです。

category: のむラボホイール

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のむラボホイール5号の前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール5号の前輪を組みました。

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エボライトハブ 20H 反ヌポークラジアル組みで

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スポークはCX-RAYではなく CXスプリントです。

category: のむラボホイール

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CX22リムで後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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CX22リムで後輪を組みました。

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エボライトハブ 24H 黒半コンペヨンロク組みで黒アルミニップルです。
結線は あとでやります。

category: のむラボ日記

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TORN ME OFF!  

アスセイバーズのASRスペシャルカラーモデルについて
知り合いから「あの色を押さえておいてくれ」と
私個人のメールアドレスに依頼が来ていますが、
そういう出来レース的なのは面白くないので
来店または電話での早い者勝ちとします。しばくぞ。

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タグの部分の色ですが、モデルによっては色付きだったりします。
芸が細かいというより 製造工程上
こうしたほうが楽だからだとは思いますが。

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切り離されるタグの境目の部分に
TEAR ME OFF!とあります。
ここでのtearは 涙という意味の名詞ではなく
引き裂くとか破るという意味の動詞で、
たまたま字面が同じなだけで 別の単語であり発音も違います
(涙がティアーで 引き裂くがテア(テェア)に近い)。

TEAR ME OFF!の意味は「 私を引きちぎって!」、
意訳するなら「この部分で切り離して!」という感じになりますが、
すでにちぎれていた場合は
TEARED ME OFF!になるのかというと・・・違います。

tearには 涙のほうの意味で 涙を流すという動詞もあり、
これは原形-過去形-過去分詞形の活用変化が
tear-teared-tearedであるところ
引き裂くほうのtearは
tear-tore-tornとなります。
なので タグがすでにちぎれていることを揶揄する場合は
「これじゃTEARじゃなくて TORN ME OFFやんけ!」
とツッコむのが文法的に正しいです。

ちなみに、torn me offに字面が似ているイディオムに
turn me offというのがありますが、
これは 嫌いになる、興醒めするという意味で
もっとくだけて言うと ドン引きするという意味になります。

category: のむラボ日記

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アスセイバーズの限定モデルを仕入れてみました  

サドルのレール部分に後ろから挿すタイプの簡易ドロヨケ、の嚆矢は
シングルトラック ソリューションズ(というメーカー名)の
マッド フラップ(という商品名)だと思われます。
プラスチック製のバーエンドが創業事業で、
それを横から見た形をロゴにしていたメーカーです。

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日本の問屋さん主導で製造されていた
ビーバーテイルという簡易ドロヨケを
私は未だに使っていますが、
これはサドルに挿す部分をカットしたり
切り欠きを設けてタイラップでテキトーに縛って 丸みを出すなど
改造しています。

これのカット前の形状は、シングルトラック ソリューションズに
怒られそうなレベルの 清々しいまでのパクリです。
興味がある方は両方 調べてみてください。

ビーバーテイルの再販を問屋さんに お願いしたことがありますが、
歩留まりと採算の面から無理だと言われました(→こちら)。

現状では、この手の簡易ドロヨケは
アスセイバーズというメーカーのものが有名です。
スウェーデンのブランドですが、
台湾製などではなく 製造もスウェーデン国内です。
かつては サドル下に丸めて収納も出来る
長さ340mmの「オリジナル」というモデルと
それより約30mm長いながら折りたたみ不可の
「エクステンデッド」というモデルがありましたが、
現行では旧エクステンデッドよりさらに長い380mmの
「アスセイバー レギュラー(略称ASR)」と、
ASRと長さがほぼ同じ383mmで 幅が広い形状の
「アスセイバー ビッグ(略称ASB)」に取って代わられました。

ASRとASBは、サドルに挿す部分が
FLIP-TIPというアスセイバーズ独自のシステムで
サドルに固定されるようになっており、
旧アスセイバーズよりも安定感が増しており
対応サドルが増えています。

日本国内に出回っているアスセイバーズは
白や黒や赤などの単色モデルのみですが、
先日 お客さんに「ASRのスペシャルカラーモデルが
メーカーサイトの直販で出ているので仕入れてほしい」と言われたので
頼まれたもの以外にも いろいろと仕入れました。
ASRの単色モデルは現地価格で9ユーロですが、
ASRのスペシャルカラーモデルは10ユーロとなります。
DSC09166msn3.jpg
↑ASBにもスペシャルカラーモデルはあるのですが、
今回はASRのみを仕入れました。
ちなみに 上の画像は全て裏側です。

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使用時には 切り離す部分とはいえ、
奴らの梱包がテキトー過ぎて タグがちぎれかけていたり
すでにちぎれているものがあります。
ご了承ください。

DSC09168msn3.jpg
ASRフェザーというモデルです。
色は ホワイトとトロピカルの2色があります。

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ASRスペクトラムというモデルです。

DSC09171msn3.jpg
ASR×チーム サンウェブというモデルで、
×(クロス)も モデル名の一部です。
チーム サンウェブはドイツのプロチームですが、
上の画像 黒に赤字が2018年版、
赤/黒に白字が2019年版ということになっています。
サンウェブは現在の使用フレームがサーベロで
少し前はGIANTだったりしますが、
どちらでも サンウェブカラーのフレームには合います。

DSC09172msn3.jpg
↑それはともかく こいつらマジで これ いい加減にしろよ。

と、ここまでがメーカーサイト直販で 指定して買えるASRです。
これとは別に「ASR カスタムサプライズパック」なる、
柄が指定できない代わりに
3個で18ユーロになるというパックを2つ買ってみました。
が、これがサプライズを通り越して 非常にヤバイ内容でした。
10ユーロで買ったASRカラーモデルと 柄がかぶったりしたら
単価を薄めよう・・・と思っていたのですが、
それどころではありません。

アスセイバーズでは 数量 最低50個から、
納期4~6週間で ブランドやショップのオリジナルモデルを受注します、
と メーカーサイトに記載がありますが
カスタムサプライズパックでは おそらく
それの社内在庫を売っています。
こういうのは本来、OEM先の完成車ブランドや
パーツブランドやショップだけが 販売していいものであって、
OEM元のアスセイバーズが売るのは ご法度のはずです
(スウェーデンの商習慣ではOKなんじゃ、
と言われるかもしれませんが)。

例えば、当店で のむラボオリジナルのASR蟹光線を作ったとしましょう。
その場合 カスタムサプライズパックの中にも
ASR蟹光線が(勝手に)ラインナップされる可能性があり、
それを買ったアメリカ人やフランス人の元に
ランダムに届くということになります。

というわけで 以下 カスタムサプライズパックより
DSC09174msn3.jpg
↑ASRチネリ マイクジャイアントです。
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同じ柄のバーテープを見たことがある方も多いかと思います。
というかこれ 同じものが チネリの販売ルートからも出ていたはずなので
先ほども書いたように カスタムサプライズパックで
入手できるのは ランダムとはいえマズイと思うのですが・・・。
というのを ここに載せてるのもマズイのですが、
マズイついでに書いておくと
ASRチネリは2300~3000円くらいで売られていたはずです。


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ASRキャノンデール2018です。
DSC09178msn3.jpg
モデル名は 検索して突き止めました。
日本国内で入手できた時期があったかどうかは知りません。
DSC09179msn3.jpg
↑こいつに「送れ」と言われたので
カスタムサプライズパックに加わったのかもしれません。

DSC09180msn3.jpg
↑ASR ZIPPです。
なにこれ かっこいい。
私物として買いたいところですが、我慢します。
もしすぐに売れて無くなったとしても
それは私が抜き取ったわけではありません。疑わないでください。

DSC09181msn3.jpg
↑ASRシマノです。
ドロヨケの真ん中に、左右に向かって小さく
#RIDESHIMANOとありますが、
これとは別に SHIMANOの下に並んで
大きく#RIDESHIMANOと書いてあるモデルもあったようです。

DSC09182msn3.jpg
ASRモーニング グローリー サイクリング クラブです。
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調べてみたところ、カナダの大所帯のクラブチームでした。
めったに他所様のサイトへのリンクを貼らない私ですが、
今回は貼っておきます(→こちら)。

・・・もしカナダの人がASR蟹光線を
カスタムサプライズパックで引いたら
こういう気持ちになるんだろうな・・・。

DSC09184msn3.jpg
ASR FYRI(なんて読むのか分からん)です。

DSC09186msn3.jpg
FýriではなくFyriで調べても出てきますが、
ノルウェーのリゾート地(とくに冬場はスキーリゾートらしい)の
ヘムセダールにある高級ホテルです。
こちらもリンクを貼っておきます(→こちら)。
DSC09185msn3.jpg
↑何かのイベントの参加賞(※)として作ったものだと思われます。

※「フルクラムのタイヤレバー」というものがありますが、
あれは日本のフルクラムの問屋さんが
あるヒルクライムイベントで配るために特注したものであり
そのためOEM元のフルクラム(カンパニョーロ)が
ホイールの付属品にしたり単品販売するなど、
いかなる形でも売ったりはしていません。

追記:ウ○グルで買ったフルクラムのホイールに
フルクラムのタイヤレバーが付属していた、
というコメントを2件いただきました。
1つは2018年購入のレーシングクアトロカカーボンDB、
もう1つは2020年購入のウインド40Cとのことで、
後者の方のレバーには品番が入っていなかったとのことです。
コメントありがとうございました。

フルクラムのタイヤレバーの場合は、製造のきっかけが
メーカーからの自発的なものではなかったというだけで、
他ブランドなどの名前を入れているわけではないので
ギリギリOKか・・・?という感じでしょうか。
↑精一杯の擁護。
逆に言うとカスタムサプライズパックは擁護のしようも無い。


値打ちをこきたいわけではないのですが、
カスタムサプライズパックについては
狙って仕入れられるわけではないレア物なので
もし欲しいものがあった方は 早めに押さえてください。
今回の入荷分ですが、価格については
ASRスペシャルカラーの単価を
ASRカスタムサプライズパックで薄める形で
全て同じ価格で販売しようと思います。
税別1200円くらいにするつもりです。
税込1300円に決めました。

category: 新着情報!

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CX22リムで前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC09162amx13.jpg
CX22リムで前輪を組みました。

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TniのCX22は シクロクロス向けの幅と穴数の
アルミチューブラーリムです。

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エボライトハブ 24H 黒CX-RAYヨンヨンイタリアン組み
黒アルミニップルです。

category: のむラボ日記

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のむラボホイール1号の前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール1号の前輪を組みました。

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エボライトハブ 20H CX-RAY反ヌポークラジアル組みです。

category: のむラボホイール

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業務連絡  

BLIPSprinterスイッチの
DSC09130amx13.jpg
動作確認ができました。

DSC09142amx13.jpg
スイッチを押すとリヤメカが光ります。動きます。
もう二度とやりません(予防線)。

category: のむラボ日記

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美麗島の後輪を組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
DSC09113amx13.jpg
お客さんから フォルモサというブランド化された中華カーボン
WOリムで組まれた後輪を お預かりしました。
フォルモサとはポルトガル語での「台湾」の古い呼び方で、
漢字では「美麗島」と書くことがあります。

DSC09114amx13.jpg
インダストリーナインのトーチハブ 32H ピラーの丸バテッドスポーク
ヨンヨンイタリアン組みですが、

DSC09119amx13.jpg
DSC09120amx13.jpg
くっそヌルいので 組み直してほしいとのことです。
このホイールのお客さんの知り合いに
のむラボホイール持ちがいて 借りたこともあるので、
組み直しで だいたいどうなるのかは
説明せずとも分かってくれました。

DSC09115amx13.jpg
ピラーのスポークは、フリー側の4本組みを
そのまま使い回そうとも思ったのですが
CX-RAYの束が持ち上がるほどの強い磁石に対して
ごくごくわずかにしか反応しないステンレス
(スポーク1本すら持ち上がらないくらい)だったので
DTのコンペにすることにしました。
別の理由としては、スポークの長さが短めだったというのもあります。

DSC09117amx13.jpg
DSC09118amx13.jpg
リムが左にずれているので、元からだったか
振れ取りごっこで ずれたかです。
まあバラすので どうでもいいんですけど。

DSC09122amx13.jpg
例によって ニップルを全くゆるめていない4本を残しました。

DSC09123amx13.jpg
DSC09124amx13.jpg
スポークが短めというより、
左右で同じ長さのスポークを使っている手抜きをやっていました。
上の画像が反フリー側で、長さが足りていません。
WOリムなのに リムセメントが付着しているのは
ゆるみ止めをしてやっているようです。これ大嫌い。

DSC09126amx13.jpg
組めました。

DSC09127amx13.jpg
32H 半コンペヨンロク組み結線ありです。

category: のむラボ日記

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のむラボホイール1号の後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
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のむラボホイール1号の後輪を組みました。

DSC09112amx13.jpg
エボライトハブ 24H 半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

category: のむラボホイール

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雄牛用  

カンパニョーロのスペアパーツのうち、ハブ体のベアリングキットを
DSC09094amx13.jpg
並べてみました。
上から 鉄球、USB、CULTですが
それぞれの名前がハブ リニューイング キット、
ハブ キット USB、ハブ キット CULTとなっています。
BEARING(ベアリング)という単語がありません。
うーん 惜しい。
ベアリングという単語があるだけではダメで、
ちょうどいいところで切れている必要もあるので
なかなか難しいのですが。

ここまで、何のことか さっぱり分からないと思いますが
話のオチのために必要な情報なのです。

DSC09097amx13.jpg
↑これらは カンパニョーロ/フルクラムの
リムの外周側にバルブ穴以外の穴が無いリムに
ニップルを磁石で誘導する(ひきつける)ために
ニップルのねじ山に取り付けるためのツールです。
ごくまれに無くすので 補充をしたいのですが、
カンパニョーロのスペアパーツカタログには
どの品番のものが こういう形状だとかいう 細かい図が無いので
初出のUT-WH020以外の3つを全て仕入れて
品番との照合もすることにしました。

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UT-WH110 マグネット アクトラクティング ニップル インサートです。
シャマルウルトラDB用として最近出たもので
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従来品よりも長く、
DSC09099amx13.jpg
六角穴も付いています。
上の画像 左のものはUT-WH020ですが、
そもそも これに対応していたユーラスやシャマルウルトラにも
UT-WH110が使えます。

DSC09102amx13.jpg
つづいて、UT-WH035
マグネット アトラクティング ニップル インサート です。
実は これはあまり使わないのですが、
確認のために ひとつ買ってみました。
汎用ニップルと長さが同じくらいの
2012年までのゾンダやレーシング3の
しんちゅうニップルに使うものです。

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↑画像 一番右が新品です。
当然ですが、スレていません。

DSC09105amx13.jpg
UT-WH110の箱には アトラクティングとありますが
これは ミススペルです。
アトラクトは「ひきつける」という意味の動詞で、
形容詞だとアトラクティブ(魅力的な)、名詞だとアトラクション(魅力)となります。

DSC09106amx13.jpg
最後に、UT-WH160
マグネット アトラクティング ニップル インサート フォー ブルです。
この末尾にある BULL(ブル/雄牛)とは、
強気を表す金融・投資用語のことで
対義語の弱気は BEAR(ベア/熊)となります。

「本当に うまく修理できるかな・・・?」ではなく
「絶対に しくじらずに直せるぞ!」という
強気の姿勢のときに使う用のツールというわけですね。












もちろん ウソなんですけど。

DSC09107amx13.jpg
DSC09108amx13.jpg
ボーラ系などのスチールスポークに使われている
工具のつかみしろの対辺が4mm(3.95mm)の
四角のアルミニップルに使うためのツールで、
ゾンダやレーシング3などの しんちゅうニップルでも
こちらが使えるうえに 使いやすくもあるので、
実は これがあればUT-WH035の出番はありません。

これに対応しているホイールの初出が バレットで、
箱の説明書きが長くて BULLETが途中で切れたというのが
for BULLの真相です。

となれば、BEARINGが途中で切れて
BEARになっている箱はないものかと いろいろ探したのが
冒頭のハブベアリングの箱でした。

DSC09095amx13.jpg
↑これはFH-BUU004、フリーボディのベアリング(4個入り)ですが
よく使うので 1箱4個以上に圧縮しています。

DSC09096amx13.jpg
ベアリングとは書いてあるが あかん短い。
そもそもハブ体のベアリングじゃないので
ハブ ベアリングという表現はおかしいだろ!
(詳しくない人だと ハブ ベアリングとあれば
ハブ体のベアリングだと思って買うかもしれない)

DSC09110amx13.jpg
ちなみに、カンパニョーロ/フルクラムの
フリーボディのスペアパーツの箱には フリーボディのことを
フリーホイール ボディと書いてあったり
FW ボディと書いてあったりします。

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RR411dbリムで後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC09083amx13.jpg
3日前に同名の記事がありますが別件です。
あちらはCX75ハブ 28H 銀スポークでしたが

DSC09084amx13.jpg
今日のはTniレボディスクハブ 24H
黒半コンペヨンロクJIS組みです。
結線は あとでやります。
CX75ハブは28H仕様のみですが、
Tniレボディスクハブは24H仕様のみとなっています。

ここでいうレボディスクハブとは
REVO ROAD ディスクハブのことで、
ローター台座はセンターロックです。

これとは別に REVO MTB ハブというのがあり、
そちらはBOOST規格/6穴ローター台座/32H仕様のみとなっています。
「REVO MTB ディスクハブ」ではなく「REVO MTB ハブ」で、
モデル名にディスクという単語が入っていませんが
もちろん ディスクブレーキ用のハブです。
こちらを使うことは 今後も あまり無いと思いますので
(28H仕様があれば また話は別ですが※)、
今後 当ブログで レボディスクハブとあれば
REVO ROAD ディスクハブを指すこととします。

※もし28H仕様があれば
先日組んだスタンズのクレストMK3の28Hリムの件でも
わざわざXTRのハブを選んでいない可能性が高いです。

DSC09085amx13.jpg
このRR411dbリムも 最近 仕入れたリムなので、
例の タイヤ幅による最大空気圧のステッカーが貼ってありました。
後輪の場合 フリー側から見て正方向に読めるように貼ってあります。

DSC09086amx13.jpg
DSC09087amx13.jpg
XR331のチューブ+タイヤの場合の限界空気圧は8.5気圧でしたが
RR411dbでは 9.5気圧となっています。
これ、一見するとリムのモデルごとに 限界空気圧を変えているように
見えますが そうではありません。

先日、XR331リムとRR411dbリムでは同条件のときに
最大空気圧が同じだと書きました。、
例えば、チューブレスの32Cだと どちらのリムも5.3気圧となります。

RR411dbとXR331で最大空気圧が違うのは
リムの内幅から推奨される タイヤの取り付け可能幅の上限/下限が違うためで、
DTでは リムの重量が軽いので高圧に耐えられないとか
重くて頑丈だから耐えられるとかいう基準は一切なく、
単純に リムの形状とタイヤの形式によって
3種類あるチャートから タイヤ幅のみで最大空気圧が決まります。

3種類のリムの形状とタイヤの形式とは
・フックドリム+チューブドタイヤ
・フックドリム+チューブレスタイヤ
・フックレスリム+チューブレスタイヤ
のことで、RR411dbとXR331はフックドリムなので
タイヤの種類によって 上2つのチャートのうち どちらかを見ることになります。

チューブレスタイヤを例として見ると、
XR331は 指定タイヤ幅が25~64Cで
限界空気圧は 25Cのとき7気圧、64Cのときは2.4気圧です。
これがRR411dbだと 指定タイヤ幅が23~56Cで
限界空気圧は 23Cのとき7.5気圧、56Cのときは2.8気圧です。

リムのモデルによって空気圧が決まっているわけではないので
RR411dbでも 25Cだと限界は7気圧、
XR331でも 56Cだと限界は2.8気圧となり、
リムのモデルに関係なく 32Cだと限界は5.3気圧で同じになります。

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R-SYS SLRさん  

お客さんから R-SYS SLRをお預かりしました。
DSC09052amx13.jpg
かつてR-SYSは「キシリウムと名の付いた最上位モデルを買ったら
後輪は実質R-SYS」というくらいには メーカーが推していたのですが、
マヴィックは今 ロードUSTチューブレスに夢中となっており
R-SYSは ワイドリム化にもチューブレスレディリム化にも取り残されました。
廉価モデルのエグザリットではない「ふつーのR-SYS」も すでに廃版で、
このR-SYS SLRだけが 現行唯一のR-SYS系ホイールとなっています。

現状、ロードUSTチューブレスに非対応なのは R-SYS SLRと
アクシウムエリート以外のアクシウム系ホイールだけとなりました。

点検をご希望です。
最近は これくらいのことであれば記事にはしないのですが、
記事にしたのは お客さんの目の前で作業をしていないからです。
まずは前輪から。

DSC09053amx13.jpg
DSC09054amx13.jpg
ずれてます。

DSC09055amx13.jpg
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直しました。
あと、リムの中の切削カスも出しています。

DSC09057amx13.jpg
もしかしたら やめるかも知れませんが、
マヴィックでは WTS(ホイールタイヤシステム)なる
迷惑極まりないタイヤ抱き合わせ販売を10年以上続けており、
コンチネンタルのグランプリ4000Sに
履き替えている例が最も多いと思いますが
とにかく同社のタイヤのリピーターが非常に少ないのは
経験上 間違いありませんでした。
タイヤは未使用でないと売りづらいからと
新品のホイールから剥いで
そもそも使わないという人も たくさん見ました。
ホイールの点検の際に まともなセンターゲージを当てるために
タイヤを一旦外しますが、作業後に「タイヤは もう はめなくていいです」
と言われることがあるのはマヴィックだけです。
ロードUSTチューブレスになってからは
互換性の関係からか その傾向が かなり減りました。

かつてのマヴィックタイヤは このリムのステッカーと同じ
MAVIC SSCのラベルがあり、バルブ穴直下で
タイヤとリムのラベルの位相を合わせましたが
現行の コスメチックがシンプルになったモデルでは
黄色い線状のステッカーと このタイヤにある黄色い三角を
合わせることになっています。

黄色い線状のステッカーはバルブ直下の位相ではなく、
バルブ穴から180°対岸、ちょうど90°ずれている、
90°付近から さらにちょっと挟角または広角にずれているなど
モデルによって違い けっこうテキトーです。

今回のR-SYSは リムとタイヤのラベルが年代違いになりますが
一応、ラベルの位相を重ねることにしました。
というか元の状態も こうでした。

ホイールに付属していたタイヤは25Cですが、
リム幅からすれば 23Cのほうがいいかもしれません。
チューブラータイヤを除いて 23Cがラインナップにあるのは
イクシオン プロだけで、廉価モデルとUSTのイクシオンは25Cからとなります。

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つづいて後輪。全体画像を撮り忘れました。
フリーボディを見る限り、ホイールは新品のようです。

DSC09059amx13.jpg
DSC09060amx13.jpg
量は まちまちですが
リムが反フリー側に寄っているのは いつものことです。
このリヤハブは 4種類の厚みがあるポン当てエンドのうち
どれになっているかで 厳密にはホイールセンターが変わりますが、
このずれの量は その事情で発生する ずれの量を超越しています。

フリー側の増し締めだけでセンター出しをしたいところですが、
フリー側がキンキンに張っている個体だと
反フリー側を ゆるめるしかありません。
その場合、R-SYSの反フリー側は
おそらく全てのホイールの中で ニップルを回した角度当たりの
リムの移動量が最も大きいので、
ほんの微かに ゆるめるだけで このすき間は無くなります。

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フリー側の増し締めだけでセンター出しができました。

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レーシング3の後輪をのむラボホイール1号に組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
DSC09066amx13.jpg
お客さん、というか私のチームメイトでもありますが
レーシング3の後輪をお預かりしました。

DSC09067amx13.jpg
↑リムのビードフックが変形しています。
補修用リムの価格ですが、シャマルウルトラやレーシングゼロに対して
ゾンダやレーシング3のリムは少し安いものの
数千円も変わらないくらいなので、
ホイールの価格からすると「そこまでかけて直すくらいなら新品を買うか」
となってしまうことが経験上 多いです。
ここでいう「ホイールの価格」というのが
海外通販の実勢価格であれば なおさらです。
前後輪で5万円ちょっと(通販の相場)のホイールの
リヤリムだけが2万円ちょっとするという感じです。


今回は これを低予算路線で直すことになりました。
何をしたかは すでに表題でバレていますが。

DSC09068amx13.jpg
このリヤリムは お休み位相ありの21Hで、
リム穴の位相は 左右同数スポークの28Hから
反フリー側を半分 間引いたものと同じです。

DSC09071amx13.jpg
なので、お休み位相以外の右左右のリム穴は
汎用の28Hリムと ちょうど重なります。

DSC09073amx13.jpg
キンリンのXR300リム(今回はTniのAL300ですが)は
数年前のロットでは 穴振りが無い
(少なくとも目視では判別できない)仕様でしたが、
現行品というか この現物は、内周側は微かに穴振りがあります。
外周側は穴振り無し・・・に見えます。

訂正:
28Hリムと21Hハブで組むと 穴振りに反するリム穴が発生する、
というようなことを書いていましたが 間違いでした。
単に28Hのホイールからスポークを間引いているだけなので
穴振りに問題はありません。
逆穴振り問題が発生するのは 左右同数用の穴振りがある24Hリムを
16:8Hハブで組む場合などです。

リム内径はXR300リムのほうが やや小さいので
スポークを短く切る必要があります。
なので後日 レーシング3の純正リムで組み直す場合があるとして
カットしたスポークの使い回しはできません。

XR300リムを使ったのは リム内径が近いからというのもありますが、
反フリー側のスポークの位相とお休み位相との
縦振れの差が問題ない範囲で収まるようにするうえで
ある程度以上 頑丈な(≒重たい)リムでないと
いけないというのも理由のひとつです。

DSC09076amx13.jpg
仮組みができました。

DSC09077amx13.jpg
あふたー
DSC09075amx13.jpg
びふぉー
反フリー側のスポークを一旦外すのに ハブシャフトを抜くついでに
ハブのオーバーホールをしつつ ハブ体も洗浄しました。

DSC09079amx13.jpg
DSC09080amx13.jpg
組めました。

DSC09082amx13.jpg
ニップルは 汎用の しんちゅうニップルにしています。

DSC09081amx13.jpg
お休み位相の穴ですが、
浸水を防ぐために 何らかの手段で塞ぐ必要があります。
21Hハブと28Hリムで後輪を組むのは初めてではないので
いろいろ手段は知っています。
キノコ状のツバがあるプラスチックのグロメットを
プラスチックハンマーで軽く叩き入れると
ツバが取れて 残りの部分がちょうどリム穴を埋めるというような
方法もありますし、シールで隠すほうが手っ取り早くもあります。

category: のむラボホイール

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RR411dbリムで後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC09043amx13.jpg
DTのRR411dbリムで後輪を組みました。
フロントリムは軽さ重視、リヤリムはオフセットリムによる硬さ重視というわけで
リムは違いますが昨日の XR331リムの前輪の相方です。

DSC09044amx13.jpg
FH-CX75 28H 半コンペヨンロクJIS組みです。
結線は あとでやります。

DSC09045amx13.jpg
RR411dbリムは オフセットリム仕様のみで、
後輪を組んだ場合 フリー側から見たときのバルブ穴直下は
ステッカーが無い位相となります。

DSC09046amx13.jpg
なので 昨日のXR331リムの前輪はそれと整合性を取りました。
これ自体は以前から、というか
このリムが出回った当初からしていることですが

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DSC09049amx13.jpg
最近になって XR331に貼られるようになった
タイヤ幅や空気圧の指定のステッカーを見ると、
(当店在庫分の全数を含めて 今のところ)100%
文字が逆向きになるように貼られています。
これを知ったうえで 大きなステッカーの
前後輪の整合性のほうを取りました。

ちなみに 注意書きの内容は
チューブ+タイヤ使用時
指定タイヤ幅 25~64C
限界空気圧 25Cのときは123psi/8.5気圧
      64Cのときは42psi/2.9気圧

チューブレスタイヤ使用時
指定タイヤ幅 25~64C
限界空気圧 25Cのときは102psi/7気圧
      64Cのときは35psi/2.4気圧
となっています。

25Cと64Cの間、たとえば 32Cのときはどうなんだと
思われるかもしれませんが、
それらはDTが資料を公開しています。

チューブタイヤがTT、チューブレスがTLで、
さらに フックドリムとフックレスリムで 表が別になっており、
XR331はフックドリムなので TTの32Cだと6.8気圧、
TLの32Cだと5.3気圧までOKということになっています。
これはRR411dbでも同様です。
シクロクロス競技の場合は2気圧未満で使ううえ、
チューブレスタイヤを持ち上げるときの一瞬の加圧でも
5気圧も入れることは無いので 全く問題ありません。

category: のむラボ日記

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XR331リムで前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC09021amx13.jpg
DTのXR331リムで前輪を組みました。

DSC09022amx13.jpg
廃版なうえ入手困難なCX75系ハブ
HB-CX75 28H(というか このハブは28H仕様のみ)
半CXスプリントロクヨン逆イタリアン組みです。
結線は あとでやります。

category: のむラボ日記

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ヴェレデスティンのラテックスチューブを仕入れました  

VREDESTEINというタイヤのブランドは、
かつてヴレデステンという表記がされていたような気がしますが
現状ヴェレデスティンというのが一般的なようなので そう呼ぶことにします。
が、その前に。
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ヴィットリアにウルトラライト インナーチューブというのが
ありましたが、これは すでに廃版です。
700×19~23Cで90g弱なので 名前ほどには軽くはありません。

かつて EVO55gという公称55gのチューブもありましたが
あれも 60g未満の個体は ほぼありませんでした。

ウルトラライトの後継モデルはコンペティションというチューブで、
これはウルトラライトより 明確に箱がデカくなっており
チューブ自体も 幅広で厚くなっています。

上の画像のコンペティションの箱は 700×25~28Cで、
これより細いサイズの19~23Cは
箱が25~28Cより小さいですが
ウルトラライトより大きい点は変わりありません。

DSC09015amx13.jpg
箱の側面に105gとありますが
バルブキャップとバルブナットを除いた実測重量は これくらいです。
1本 抜き出して量っただけですが、
ヴィットリアで 公称重量より軽いチューブというのは
経験上 非常に珍しいです(精一杯の婉曲表現)。

コンペティションチューブ(バルブ長さは48mm仕様のみ)の公称重量は
700×19~23Cで90g、25~28Cは上にもあるように105g、
より重い スタンダードというグレードのチューブは
コンペティションとは カバーしている範囲が違っていて
700×20~28C/48mmバルブで116gです
(60mmバルブでは117g)。

コンペティションとスタンダードはブチルチューブですが、
ヴィットリアにもラテックスチューブがあり
現行モデルはコンペティションと同じ大きさの箱に入っています。
こちらも48mmバルブ仕様のみで
700×19~23Cが公称75g、25~28Cが公称85gです。

かつて(20年以上前)は ラテックスチューブが最軽量のチューブでしたが、
時代が進むと 薄ブチルチューブのほうが軽くなり、
現状では ポリウレタン製のチューブで30gくらいのものがあります。

ラテックスチューブはエア抜けが激しいという性質があり
私としては常用バイクに毎日 空気を入れるのが面倒、
という ものぐさな理由でラテックスチューブを使いませんが
それでも一部の人に支持されるのは
「体感で分かるくらい乗り心地がいい」からです。

しかし 現行のヴィットリアのラテックスチューブは
「軽さで選ぶわけではない」としても ちょっと・・・
という重量になってしまったので

DSC09005amx13.jpg
表題の通り ヴェレデスティンのラテックスチューブを仕入れてみました。
問屋さんの資料によれば
「カタログ値で1本当たり50gと超軽量なラッテクスインナーチューブ」
とあります。ラッテクスとなっているのは原文ママです。
この、カタログ値で~という 奥歯に物が挟まったような言い回しに
一抹の不安がありますが・・・。

DSC09006amx13.jpg
↑中身です。
ソ〇ヨ〇そっくりの色と質感です。
チューブ自体の幅は かなり細めで、少なくとも新品であれば
タイヤに入れるときに 詰め込むような入れ方をする必要はありません。

DSC09007amx13.jpg
ソ〇ヨ〇と同じく、しんちゅうとの長期間の接触で
融着や色焼けが出るのを避けるためか
バルブに透明なパイプが取り付けてありました。

ソ〇ヨ〇との違いは、バルブにねじ山が切られておらず
バルブナットが無いことです。

DSC09008amx13.jpg
さらに違いを書くなら、ソ〇ヨ〇は23~25C用で、
こちらは20~25C用となっていることです。
20CのWOタイヤというのは もう ほとんど見かけませんが。
あと、パッケージでは ねじ山ありバルブになっています。
これは かつて そういう仕様であったのか、
同社の他のチューブが一般に ねじ山ありバルブで
箱を使い回しているだけなのかなどは不明です。

ちなみに ヴェレデスティンのラテックスチューブは税別定価1850円、
ソ〇ヨ〇のラテックスチューブは税別定価2500円です。

さっきからソ〇ヨ〇と比較していますが
どちらかが もう一方のOEM元だとか
そういうことを示唆したいわけではありません。
というか、同業他社に製品を作ってもらうとか 普通しないよね。
かつて ソ〇ヨ〇が出していたチューブレスタイヤは
ハッチンソンのフュージョン2チューブレスのラベル違いでしたが。


DSC09009amx13.jpg
バルブキャップと透明パイプを除いた実測重量です。

DSC09010amx13.jpg
うーむ・・・

DSC09011amx13.jpg
これは・・・

DSC09012amx13.jpg
なかなか優秀ではないか。
全て60g未満なら御の字、くらいに思っていたので
いい意味で期待を裏切られました。

なお、こういう画像を上げると いちいち箱から取り出して
より軽いのを買おうとする人が出てくると思いますが、
そういうウザイ真似をするんじゃねえぞクソが。
↑うわなにこいつ正論とはいえかんじわるい












DSC09013amx13.jpg
オ待タセシマシタ!

DSC09014amx13.jpg
実測重量ヲ表記シタしーるヲ 全テノ箱ニ貼リマシタノデ
ドウゾ 参考ニシテクダサイ!
↑やーめーろー!

category: 新着情報!

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グレイルCB7リムで私物の後輪を組みました  

休みの日に私物のホイールを組んで何が悪い!(逆ギレ)
DSC08995amx13.jpg
スタンズのグレイルCB7リムで後輪を組みました。
公称300gのリムで、この個体は289~290gくらいで、
いま使っているDTのXR331リムより100gほど軽くなります。

DSC08996amx13.jpg
カニライトハブ 24H 半コンペヨンロク組み結線ありです。

DSC08999amx13.jpg
↑リムテープ未装着の実測重量です。

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XR361リムで後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC08992amx13.jpg
昨日の続きです。
XR361リムで後輪を組みました。

DSC08994amx13.jpg
R45Dハブ 32H 全黒コンペヨンロクJIS組み結線無しで
黒スクオルクスニップルです。

category: のむラボ日記

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XR361リムで前輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC08970amx13.jpg
表題とは関係ないですが、DTにXR331というリムがあります。
おそらくクロスカントリーレーシングを意味するXR系の最軽量リム
(オールマウンテン用はXM系)で、
このリムのみ やたらと幅が狭くディスクロード用の
ややワイドリムと ほぼ同じくらいです。
実際、推奨タイヤ幅の下限も25Cとなっており、
(どこまでいってもMTBのリムなので)
最少穴数が28Hなのが問題ないのであれば
29インチこと700Cリムは ディスクロードやシクロクロスにも使えます。
同社のディスクロード用リムのRR411dbよりも重量が軽いです。

DSC08971amx13.jpg
XR331は、RR411系と同じく
リムのステッカーが左右で 90°ずれています。
性能には関係ないですが、見栄えを気にするなら
前後輪でバルブの位相を同じくしたときに、
ステッカーとバルブの関係が同じになるように注意したほうがいいです。
RR411(リムブレーキ用)のオフセットリムが
「フリー側(右側)から見たときに バルブ直下にステッカーが無い」のを
根拠として XR311リムで前後輪を組む場合も それに倣うことにしています。

DSC08972amx13.jpg
お客さんから DTのXR361リムをお預かりしました。
このリムには27.5インチ仕様もありますが
これらは29インチ仕様(700C)です。

XR系でXR331に次いで軽いリムで、ここから リム幅が一気に広くなります。
というかXR331が MTB用としては細すぎるだけなのですが。

DSC08973amx13.jpg
XR361は XR331やRR411系とは違い、
リムのステッカーの左右の位相が同じところになっています。
こちらのほうが センターゲージを当てられる範囲が広いので
作業のうえでは 都合がいいです。

このリムは、上の画像の361の表記の見え具合からも分かるように

DSC08975amx13.jpg
XR331とは違い オフセットリムになっています。

DSC08978amx13.jpg
前輪を組みました。

DSC08979amx13.jpg
クリスキングR45Dハブ 32H
全黒コンペロクヨン逆イタリアン組み結線無しで
黒スクオルクスニップルです。
ハブの仕様がスルーアクスルではなく クイックであることから
シクロクロス用だと思われます。

このホイールは、ハブ・リム・スポーク・ニップル(リムの付属品は銀ニップル)
全てが お客さんのお持ち込み品ですが、
スポーク長さがドンピシャなのには驚きました。
スクオルクスニップルの場合は 計算上の長さから補正値を入れるのですが
私が それを勘案した場合と同じ長さだったのです。
これが偶然なのかどうかは不明です。

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ブラックエディション 28 カーボンの後輪を組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
DSC08945amx13.jpg
お客さんから プライムの28mm高
チューブラーリムの後輪をお預かりしました。
つい先日も同じホイールの点検をしていますが 別件です。

DSC08948amx13.jpg
あちらはリムセメント、こちらはチューベラーテープで
タイヤが張られていました。

DSC08947amx13.jpg
ノヴァテック製のストレートスポーク用ハブ 24H
DTエアロコンペ/エアロライト左右2クロス組みですが
反フリー側の最終交差は編んでいません。

この後輪のリムと、お客さんお持ち込みのハブで
後輪を組み直してほしいとのことです。

DSC08958amx13.jpg
ハブはローターのリボルバーというハブで、

DSC08959amx13.jpg
疎密位相フランジになっています。
ハブ胴にパテントとあるのは 疎密穴フランジのことではなく
ラチェット機構が特殊なクラッチになっていることについてです。

DSC08960amx13.jpg
6本組み(3クロス)をすれば 真の最接線組みに近い軌道が取れるので
フリー側2クロス/反フリー側3クロスにしてみたいところですが・・・

DSC08957amx13.jpg
3クロスをしていいのは
2:1組み用のハブで2:1組みする場合のフリー側と、
MTBのハブで出ている32Hの場合に限ると説明書にありますので
私物なら破ってるかもしれませんが
ここはおとなしく指示に従い 左右2クロスで組むことにします。

その他禁止事項としては、14番ベースのスポーク用に設計しているので
15番ベースのスポークで組むなと書いてあります。
また、1クロスになるスポークの通し方もNGということで
図も載っていますが、ここでいうRIGHTとは
「右」ではなく「正しい」という意味です。
対義語として すぐ下にWRONGとあるので間違えないとは思いますが、
RIGHTとある図に描いてあるのが左フランジなのは
「このRIGHTは 右という意味ではない」という
意志表示があるようにも思えます。

いかなる場合も 0クロス(厳密には「ラジアル」組みでは無いですが
説明書にはラジアルともあるので ラジアル組みとしておきます)は禁止で、
2:1組みの場合は フリー側3クロス/反フリー側2クロスを指定しています。
ということはローターでは 左右異数組みのフリー側を
なるべく最接線組みに近づけたほうがいいということに気付いているわけです。
かつて クソみたいな名前のブランドの2:1組みのホイールで
タイヤサイドがフレームに擦るほどヨレるものがあった件で、
ヨンゼロ組みしてあったものを 私がロクゼロ組みに組み直したところ
シュータッチならぬタイヤタッチが明確に起きなくなったという件がありました。
比べられるのも迷惑でしょうが、ローターの中の人たちは
クソみたいな名前のブランドの中の人より賢いということです。

32Hに限って 3クロスを許可しているのは、
DSC08963amx13.jpg
スポークの軌道は X本組みのXだけで決まるものではなく
スポーク本数も関係しているからです。
上に挙げた例は 24Hの4本組みと36Hの6本組みですが、
(リムとハブが同じモデルなら)
この2つの最終交差のスポークの軌道は全く同じになります。
逆に言うと、同じ「4本組み」でも 36Hだと24Hよりも
スポークの軌道がラジアル線に近くなります。
と書いてありますが 間違いでした。
同じになるのは「スポークの長さ」です。
しかも これ私自身 訂正記事を過去に上げてるんですよね(→こちら)。
コメントありがとうございました。

同じX本組みのときに、スポーク本数が増えるほど
最終交差の挟角が狭くなるのは事実です。

これがあるので ローターのリボルバーハブでは
32Hの場合に3クロスを解禁しているようです。
ロードの24H 2:1組みの場合は
「フリー側3クロス/反フリー側2クロス以外で組むな」という指定ですが、
MTBの32Hの場合は「3クロスを許可している」という文言なので
フリー側2クロス/反フリー側3クロスや その逆、
あるいは左右3クロスが可能ということになります。
もちろん 私がやるならヨンロク組み相当の
フリー側2クロス/反フリー側3クロスになりますが。

DSC08961amx13.jpg
組めました。

DSC08962amx13.jpg
リボルバーハブ 24H 黒半コンペ左右2クロス
黒アルミニップルです。結線は あとでやります。

疎密位相穴の補正値を入れると
計算上のスポーク長さに違和感を感じることがありますが、
今回も計算値のほうが正しかったです。
ラジアンうそつかない。

なお、今回の件ではホイールを一旦バラしたので
当然ながら リムの実測重量をすっぱ抜く機会がありました。
プライムというブランドの大きさから、
先日のVCYCLEよりも リムの実測重量を公表することの
(大げさに言えば)公共の利益が大きいとは思いますが、
私はそんなものに興味が無いので ここに出すつもりはありません。
ていうかなんでタダで教えなあかんねん。
↑うわこいつかんじわるい














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オ待タセシマシタ!

DSC08955amx13.jpg
コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!
↑やーめーろー!

category: のむラボ日記

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レーシングクアトロ LGさん  

お客さんから レーシングクアトロLGの後輪だったものをお預かりしました。
DSC08898amx13.jpg
反フリー側のスポークが全て折れています。
後ろからハスられたとのことで、
私は見ていませんが フレームは無事だったそうです。

DSC08899amx13.jpg
DSC08900amx13.jpg
DSC08901amx13.jpg
えらいこっちゃ。

DSC08922amx13.jpg
DSC08923amx13.jpg
スポークを交換し、ニップルへの ねじ込み量を7ヵ所とも揃えました。
ここからハブシャフトを取り付けて ホイール組みをする前に
やっておくことがあります。

DSC08924amx13.jpg

DSC08925amx13.jpg

DSC08926amx13.jpg

DSC08927amx13.jpg

DSC08928amx13.jpg

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DSC08930amx13.jpg

フリー側の外周部のリム穴7つのうち 上の画像7を除く1~6で、
スポークが折れたショックで ニップルが内側からリムにぶつかり
カエリが出たり 欠けたりしています。

DSC08933amx13.jpg
リムテープで隠蔽できないような突起を ことごとく削って 均しました。

DSC08934amx13.jpg
すげーオチョコだ。

DSC08935amx13.jpg
DSC08936amx13.jpg
↑仮組み時点のセンターずれの量

DSC08937amx13.jpg
DSC08938amx13.jpg
そこから反フリー側を6周 締めました。
ここまでは、振れを きっちり取っていないので
位相によって ずれの量が多少変わります。

DSC08939amx13.jpg
DSC08940amx13.jpg
縦横振れを概ね取った時点で
リムが フリー側に紙1~2枚寄っていてほしかったのですが、
センターが出てしまいました。まあいいや。
ここからの微細な振れ取りで またセンターずれが出ると二度手間なので、
反フリー側の増し締めしろを かすかに残す感じにしたかったのです。
今回は センターずれを出さずに振れを取り切れました。

DSC08941amx13.jpg
直りました。
フリー側のスポークは全て無事で、
ブレーキゾーンの部分での リムの変形もありませんでした。

DSC08942amx13.jpg
↑交換したスポーク

DSC08943amx13.jpg
ねじ山側は だいたいそのままの形で回収していますが、
DSC08944amx13.jpg
ヘッド側は 当初 もっと曲がっているものが多く、
フランジから回収するために 曲げ直しました。

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VCYCLEのホイールを組み直しました(前輪が前編だったので後輪は後編)  

今日もホイー(以下略)。
DSC08903msn3.jpg
昨日の続きです。相方の後輪も組み直します。
前輪を銀スポークに変更したので 後輪も銀スポークにします。

DSC08904msn3.jpg
昨日、リム高38mmのnopea38以外にも 50がある、
と書きましたが 後輪がそれでした。

DSC08906msn3.jpg
スポークは前輪と同じく左右とも macの要スリット黒エアロで、
ノヴァテックの位相絞り疎密穴ハブ 24H 左右2クロスで組まれています。
疎密穴ハブといえば ENVEのカーボンハブなどにもありますが、
見ての通り 左右2クロスでヨンヨン組みしたときに
勝手にロクロク組みに近くなるように出来ています。
しかし、汎用の材料で 24Hの後輪を組むとなれば
ヨンヨン組みで組むことに 一生かかっても疑問を感じない、
あるいは もっと悪いことに 反フリー側をラジアル組みしてしまうような奴に
これの意味は理解できないでしょうし、
メーカーも一歩踏み込んで 組み手が気づくかどうかに関係なく
ヨンロク組みに近くなるように フリー側のみ均等間隔穴フランジにした
リヤハブを作ればいいのにと思いますが そういうのは見たことがありません。
逆なら あります。バータイムないしTniのスターハブです(→こちら)。
スターハブの場合は超ハイローフランジというところに主眼があるので
設計思想は また違いますが。

疎密穴フランジは 穴数が増えるかスモールフランジになると
疎密穴という要素の影響度が小さくなるので、
たとえば エボライトハブの反フリー側のみ疎密穴フランジにしたところで
あまり意味はありません
(寸法的にも 24Hは出来そうだけど 32Hはそもそも無理っぽい)。

ラージフランジであれば疎密穴フランジに一応の意味が発生します。
実際にENVEのリヤハブでは ハイローフランジながら
反フリー側も そこそこラージフランジになっています(→こちら)。

DSC08907msn3.jpg
バラす前に リム内をライトで照らしてみたところ
前輪と同じく スポークが異常に短いのが確認できたので、
例によって 最終交差の左右1ペア4本を全くゆるめずに残しました。

DSC08908msn3.jpg
↑フリー側
DSC08909msn3.jpg
↑反フリー側
DSC08910msn3.jpg
↑フリー側
DSC08911msn3.jpg
↑反フリー側
これは あれだ、異常に短いだけではない、
もしかして あれをやっているかも知れん・・・。

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↑先ほどの 4本のスポークを並べました。
画像 上2本がフリー側、下2本が反フリー側です。

一番上と下のスポークが、首が起きていて
エルボーの内側の塗装が剥げているので 元ヌポークです。
長さを比較するために首側で きっちり揃えて ねじ山側を見ると

DSC08913msn3.jpg
↑こうなりました。
左右で同じ長さのスポークを使うという 手抜きをかましています。
そうでなければ フリー側のほうが明確に2mmほど短いはずですが、
どう見ても そうなっていません。
エアロのバテッド始まりの位置も ほぼ同じなので、
同じ長さのスポークで間違いないです。

長さが微妙に違うのは 個体差です。
スポーク比重100%近辺のスポークなので、
うにょ~んが起きて伸びたということもありません
(伸びたというのであれば より高テンションの
フリー側のスポークのほうが長くなるはず)。

スポークの長さが 左右同じであっても
フリー側の長さがニップルの端面とツライチであったなら
反フリー側は すり割りに少し達しないくらいになります。
その場合の 反フリー側の長さでもNGなのに、
それより はるかに短い長さなので問題外です。

この前後輪だけをつらまえて判断するのも早計、
という気は全く起こりません。この前後輪だけで断言してやる、
VCYCLEとかいうブランドのホイールの組み立てはクソ、クソだ!
なんべんでも書いてやらあ。まずはスポークの長さを改めろボケ。

実際、このあたりのことは プライムとかトーケンだと かなりマシだったりします。

組み直しに際して、お客さんの希望は
ハブをエボライトに変更して半ストロングヨンロク組みに とのことでした。
このうち 半ストロングですが、
反フリー側のCX-RAYが あまりにピンピンに張るので リムを選びます。
たとえば のむラボホイール1号では可能で、やった例も数件以上ありますが
5号では やめたほうがいいです。
今回のリムは オフセットリムではありませんが、
オフセットリムで半ストロングであれば 確実に断っています。
というわけで、半チャンピでも十分な剛性が取れるということで
半チャンピにさせてもらいました。

DSC08917msn3.jpg
組めました。

DSC08918msn3.jpg
エボライトハブ24H 半チャンピヨンロク組みです。
結線は あとでやります。

お客さんは このホイールを
TUFOの自社規格の「チューブラークリンチャー」タイヤで
使っていたということなので、そもそもリムテープが張ってありませんでした。
リムにバランスウェイトが貼ってありましたが
それも 外周部、リムテープを張る面に貼ってあったくらいです。

一旦 それを剥がしたうえで リム重量を量りました。
WOワイドリムということを勘案すると なかなか軽量で、
ホイールを組んだ感触も 限界テンションが低いような
弱いリムという感じはありませんでした。
信じられないような手抜きだけが このホイールをダメにしています。

リムの具体的な重量については ここに書くつもりはありません。
ていうか なんで教えなあかんねん。
↑うわこいつかんじわるい













DSC08915msn3.jpg
オ待タセシマシタ!
私ノ画像ハ毎回 描キオロシナノデスガ、

DSC08916msn3.jpg
今回ハ、先日ノヲ使イ回ストイウ
信ジラレナイヨウナ手抜キヲ シテイマス!

ソレハ トモカク
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ふろんとりむノ重量デス!
DSC08914msn3.jpg
りやりむノ重量デス!
↑やーめーろー!

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VCYCLEのホイールを組み直しました(前輪だからというわけじゃないが前編)  

今日もホイー(以下略)。
DSC08877amx13.jpg
お客さんから
DSC08878amx13.jpg
VCYCLEというブランドの
DSC08879amx13.jpg
nopea38というホイールをお預かりしました。
非チューブレスWOワイドカーボンリムです。
末尾の数字はリム高のことで、他にも50などがあるようです。

リム穴は均等間隔ですが、

DSC08880amx13.jpg
ハブはフランジ穴の位相を疎密に絞ったノヴァテック製のもので、
スポークはmacスポークの用スリット穴エアロで0本組みです。

DSC08881amx13.jpg
スポークが1本とんでいる・・・わけではなく

DSC08882amx13.jpg
ニップルが破断しています。
これについては たまたまとは言いがたい事情がありました。
破断面からスポークが全く見えていないことを覚えておいてください。

DSC08884amx13.jpg
バルブ穴から順番に ニップルを丁寧にゆるめてホイールをバラしていき
残り4本だけ全く回していない状態で残しました。

DSC08885amx13.jpg
これを リムの外に出して見てみると

DSC08886amx13.jpg
DSC08888amx13.jpg
スポーク長さが あまりにも短すぎます。私は スポーク長さを
ニップルの端面とツライチあたりになるように計算していますが、
せめて すり割りの底とツライチ程度くらいでなければ
ニップルの破断の原因になります。
これほど短ければ ニップルの破断と因果関係が無いとは言えません。

DSC08890amx13.jpg
しかも このニップル、汎用品ではなく
端の部分が大きくて 破断には むしろ強そうな寸法になっています。
これが破断するなんて よっぽどのことです。

このブランドの同じホイールで
スポーク長さについて 改められていないというのであれば、
同じ破断が頻発すると思われます。

DSC08891amx13.jpg
スポークの長さは265mmでした。
ハブのフランジ穴が疎密でない場合の理論値は267.02mmで、
それにハブの疎密ぶんの補正値を入れることになります。

265mmが20本で133.7g、ここから得られるスポーク比重は
0.981572568・・・なので 98%ということでいいでしょう。
サピムのCXが100.3%ですが、
98%くらいなら 14番プレーン(100%)で補修したとしても
周りのスポークとの変形量のバラツキを出さずに補修することもできます。
しかし 1本だけ直した場合、残りのスポークが短すぎる問題は解決しません。

お客さんは スポークの長さが短すぎることは
たぶん知らなかったと思いますが、
スポークに不信感があるようで 全交換をご希望です。
その際に、黒スポークを銀スポークにしてほしいということです。

DSC08893amx13.jpg
組めました。

DSC08894amx13.jpg
ノヴァテックの疎密穴ハブ 20H CXスプリント0本組みです
(スポークの軌道がラジアル線から逸れているので
ラジアル組みとは呼びませんでした)。

CXで組んでも良かったのですが、
そこまでしなくても 十分に剛性が出せると判断したので
スポークはCXスプリントにしました。

これはCXスプリントが安定供給される以前から
お預かりしていたホイールですが、
あるいは それ以前から ご注文のホイールなどでも
CXスプリントに仕様変更した例が多々あります。

category: のむラボ日記

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コンペティション222222222222  

タイヤ伸ばし機 ストレッチャーYダブルですが、
DSC08871amx13.jpg
普段あまり使わない(張るのに苦戦するタイヤが あまり無い)ので
お蔵入りかと思ったら 最近また出番が多いです。

DSC08872amx13.jpg
↑伸ばし中の2本

DSC08873amx13.jpg
↑順番待ちで もう2本

DSC08874amx13.jpg
↑すでに張った2本
いずれも コンチネンタルのコンペティション22です。
チューベラーテープで張る場合は 伸ばさなくてもいいのですが、
内径が明確に小さいタイヤを リムセメントで張る場合は
(タイヤのほうにもリムセメントを塗布しているのもあって)
バルブ穴の対岸の位相の片側が
どうしてもリムセメントまみれになるので
それを抑えるべく ストレッチャーYにかけています。
先日、プライムの完組みホイールにも
同じタイヤをリムセメントで張りましたが
あれは新品ではなく伸びていたので とくに苦戦はしませんでした。

category: のむラボ日記

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AL22W DBリムで後輪を組みました  

今日もホイー(以下略)。
DSC08875amx13.jpg
AL22W DBリムで後輪を組みました。

DSC08876amx13.jpg
レボディスクハブ 24H(というか このハブは24H仕様のみ)
黒半コンペヨンロクJIS組み黒アルミニップルです。
結線は あとでやります。

category: のむラボ日記

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ブラックエディション 28 カーボンさん  

お客さんから プライムの28mm高チューブラーリムのホイールをお預かりしました。
DSC08826amx13.jpg
白でプライムという表記があるほかは 黒一色というモデルです。
DSC08820amx13.jpg
まずは後輪から。

DSC08821amx13.jpg
DSC08822amx13.jpg
センターずれ無し、振れありです。
上の画像はフリー側で採った寸法を 反フリー側に当てていますが、

DSC08823amx13.jpg
DSC08824amx13.jpg
反フリー側の寸法を フリー側で当てると
紙1枚ほど すいている位相がありました。
振れがある位相です。

DSC08827amx13.jpg
DSC08828amx13.jpg
ほぼ増し締めだけで 振れ取りとセンター出しをしました。
後輪のスポークは フリー側がDTエアロコンプ、反フリー側がDTエアロライトで
左右ともストレートスポークですが、左右異径組みながら反フリー側はヌルめです。
プライム恒例の反フリー側の最終交差を編まない仕様のせいもあるかもしれません。
今回は点検だけにしておきました。
どーしても我慢できなくなったら組み直しは可能です。

DSC08830amx13.jpg
つづいて前輪。

DSC08831amx13.jpg
DSC08832amx13.jpg
センタードンピシャ、うっすら振れありでした。

実は前後輪とも リムセメントで張ったタイヤ付きだったので
簡易センターゲージで作業をしようと思ったのですが

DSC08833amx13.jpg
ニップルが どう見てもスクオルクスニップルで、
これの内周側をつかんで回すのが嫌なので タイヤを剥がしました。

DSC08834amx13.jpg
ニップルはスクオルクスですが リムとの間に入っているワッシャーは
スクオルクスニップルの付属品ではありません。

私が組んだホイールで ごく微細な振れ取りくらいなら
スクオルクスニップルの内周側をつかんで回すこともありますが、
基本的に これは内蔵ニップルみたいなものと考え
外周側から回すことを前提としたほうがいいです。

DSC08829amx13.jpg
お預かりした状態では、前後輪ともタイヤの接着は ゆるめでした。
お客さん自身で張ったのか 近所のショップで張ったのか、
単にゆるいのか 出先でパンクしたときの外しやすさを優先して
自己責任であえて ゆるめに張ったのか、などは不明です。
私も 私物では(とくに後輪では)、あまり強くは張りません。
が、仕事となると そーゆーわけにもいかないので
やや強めに張りました。

category: のむラボ日記

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スキュワーの話  

ひとつ前の記事でスキュワーについて触れていますが
それ以降スキュワーについて書いたことが
長くなったので 別記事にしました。

このフリーボディとクイック用のエンドの組み合わせの場合は
スキュワーの使用を控えたほうが無難です。と書いた続きです。

ついでに書いておきますが、
別件で先日プライムの前輪(ノヴァテック製のハブ)で
スキュワーを使うとハブの回転が固まるという案件がありました。
スキュワーを強めに締め込むと、ハブの回転が異常に重たくなります。
前輪を回したまま スキュワーを締めていくと
ホイールの回転時間が極端に短くなる締め具合の閾値がありました。
そこで、同じ条件でシマノのクイック(←とくによく締まるので選択)で
レバーを倒せるギリギリの、普通やらないような固さで締め込んだところ
ハブの回転がシブくなりませんでした。
つまり、スキュワーで何の気なしに締めている締め具合は
よく締まるクイックを強めに締めた場合を
軽く超越しているということです。
言い換えるなら、クイックのカム部分には
締めようとしても締め過ぎることができない
バカ避けポカ避け機能が内包されているということです。
よくスキュワーについて「クイックより よく締まる」と
いうようなことを言われますが、よく締まるから問題なのです。
クイックで きつめにレバーを倒すのではなく、
普通に倒せるくらいの強さで倒した場合と 同程度の締め具合を
スキュワーでやった場合、なんとなく締め足りない感じがしますが
ここのコントロールに自信が無ければ クイックにしたほうがいいです。
古典的な軽量パーツとしてのスキュワーとして
USEからスピンステックスというのが出ていますが
(今はUSEのエアロパーツブランドのTULA扱いになっている)、
あれはレバー部分の長さが短く
クイック以上に締め込むのが 非常に困難です。
しかし実は その仕様は「メーカーが 分かっていて やっていること」です。

DSC08870amx13.jpg
シマノのホローテックIIの左クランク側の玉当たり締め込み用の
純正工具、あれもサイズが小さく 回しにくく出来ていますが
それもメーカーの意図するところです。
上の画像にあるのはパークツールのウイングナット型の工具ですが、
これを使うと 純正工具では締めきれないところ、
クランクの回転がシブくなるところまで あっさり締められます。
そしてスキュワーと同じく、純正工具と同じ程度の締め具合を
この工具で再現すると やや締め足りない感じになります。

クランクに横ガタが無く しかし回転がシブくないところ
(それほどシビアではなく範囲は広い感じですが)
というのを 締め過ぎに注意して加減する必要があります。

この工具を一般ユーザーに何の説明もなく使わせると
クランクの回転が重たく、ベアリングの傷みが早くなる状態に
セットする可能性がありますが、
ハブスキュワーで それをやっているのが散見されるという話です。

スルーアクスルと違って「この専用スキュワーでないと
ホイールが固定できないフレーム・フォーク」というのは無いと思うので
クイックでいい(わざわざスキュワーにしなくていい)と個人的には思うのですが、
「完成車やホイールに付いてきたので何となく使ってる」
「クイックだとフレームの後ろ三角に対するレバーの位置の納まりが悪い」
「スキュワーのほうが好きだから」
という人が多いのも事実です。
とにかく、ハブの玉当たりが傷むほど締めこむのだけは ご注意ください。
本当に よく見かけます。

category: その他 機材の話

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