アッパーZS44/ローワーZS56・・・じゃなくて55 
2021/04/30 Fri. 23:48 [edit]
廉価アルミフレームに乗っていたことがあります。
それを選んだ理由は、前の職場にあった完成車のうち
フレームサイズのわりに ヘッドチューブ長が短いという
条件を満たす数十台の中から、さらに ある方法で
フレームの芯狂いの有無を片っ端から調べたところ
残ったのがオルベアのアクアと
コラテックのRTコロネスの2台だけで、
そこから アクアを選んだ次第です。
これは コラテックやオルベアのフレーム作りの精度が高い、
というわけではありません。
マスプロメーカーでは おそらく狙って作ることが不可能で、
私の治具ありでの検査で 芯狂いが看破できない精度のものが
偶発的に出来たに過ぎません。
完組みホイールの組み立て精度にムラがあるように、
フレームの精度に当たり外れがあるのも当然です。
このへんのことを気にし始めると
信頼のおけるビルダーのオーダーフレームに行き着きますが、
事実 私は そうなりました。
まあ芯狂いを気にせずに メーカーの吊るしのフレームを買うことは
今後も あるでしょうが。
で、そのオルベアのアクアですが
かつては最廉価モデルながら スペイン製でした
(私が買ったのもスペイン製です)。
これが ある時期以降は フレームスケルトンに若干の変更があり
中国製になっています。
この中国製アクアの、スペイン製との最も大きな違いは
ヘッドチューブに圧入されている ゼロスタックのワンがスチール製で、
ワンそのものにボールレースがあり
鉄球のリテーナーベアリングが入ってることです。
アンギュラコンタクトのカートリッジベアリングではないので
ヘッドパーツが傷んだ場合は 補修が面倒です。
と、ここまでが前置きで

これはメリダのスクルトゥーラの完成車ですが、
ヘッドパーツに傷みがあり ステアリングの中央で抵抗があり引っかかる
「真ん中で止ま~る」という症状が出ています。
これが出ると、する しないは別として手放し走行ができなくなり、
あまりにひどくなると 操舵感にも現れます。
で、カートリッジベアリングを交換しようとしたのですが
なんとこいつ、ワンにリテーナーベアリングが走っている方式でした。
ワンの寸法を調べるのに 一旦フレームから抜き、
元のワンの圧入の位相から90°ずらして再圧入するという
伝統的な姑息的処置を施して後日 カートリッジベアリング式の
ゼロスタックのヘッドパーツに交換することにしたのですが、
さらに面倒なことがありました。
アッパーが1-1/8インチ、ローワーが1-1/2インチの
ゼロスタックのワンの圧入部分の外径(およびフレームの内径)は
通常(と言ってもいい普及度のものは)
アッパーが44mm、ローワーが56mmです。
が、このフレームではアッパー44mm/ローワー55mmでした。
お客さんがフレームの代理店に問い合わせたわけではありませんが、
同じヘッドパーツで補修するのは 長期的には
むしろ割高になる可能性が高いです。
で、いろいろ探したところ リッチーでローワー55mmのものがあったのですが
ローワーの単品販売だけで、
アッパー44mmの単品販売というのが見当たらなかったので
ローワー55mmと別に 上下で44/56mmや44/44mmのものを
買うという 余りが出る買い物を強いられるかと思っていたら、


スコットのパーツブランド
シンクロスで、44/55mmの上下セットの
ゼロスタックのヘッドパーツがあり、価格的にも割安でした。
スコットの完成車で このサイズを採用しているモデルがあるようです。

というわけでフォークを抜きました。
ヘッドパーツのワンを抜いたのは約1週間前につづき2度目、
フォークの下玉押しを外したのは初めてです。

これとは関係ない話ですが、カンパニョーロが かつて出していた
インテグラルヘッドパーツのフレーム側の寸法要件、
つまり「ヘッドチューブ」のサイズは、フォークコラムが
1インチか 1-1/8インチかにかかわらず 同じです。
つまり、同じフレームに対して
対応するヘッドパーツも含めて変更すれば 1インチのフォークも
1-1/8インチ(当時はオーバーサイズと呼んでました)のフォークも
取り付け可能ということです。
そして、同じサイズのヘッドチューブに
2種類のコラム径のフォークが対応しているということは
コラム径が太くなると それを避けるようにして
ベアリングの球のサイズは小さくなるということになります。
上の図でも オーバーサイズのベアリングは
1/8インチ(言い換えれば4/32インチ)の球ですが、
コラム径1インチのフォーク用のベアリングだと
5/32インチの球を採用しています。
球のミリ寸法も図にありますが、ものすごく乱暴に言うと
それぞれ「3mmちょっと」と「4mm弱」となり、
これはかなり大きな差なので、おかしな話ですが
1インチ用のヘッドパーツのほうが 耐久性に優れていました。
もちろん フロント周りの剛性に関しては
フォークコラム径のほうが はるかに大要素なので、
ヘッドパーツが頑丈な 1インチのフォークのほうが
(剛性に関して)強い、というわけではありません。

で、今回の元のベアリングは
ローワーの1-1/2インチサイズのワンに入っている
リテーナーのほうが 球のサイズが小さくなっていました。
ワンの虫食いがひどかったのも ローワーのほうです。
カンパニョーロのヘッドパーツとは事情が違うので、
ワンの寸法を上手くすれば ローワーのベアリング球を
アッパーと同じサイズのものに出来そうな気はするのですが・・・。

↑ローワー側の虫食いです。
これが「真ん中で止ま~る」の原因です。

↑アッパー側は、スチール製なので
汗にやられて 錆びがボツボツと湧いていました。

↑元のスチール製のワン

↑カートリッジベアリング用のアルミ製のワン
圧入されたワンまでを フレームの一部と考えるなら
約50g差というのは かなり大きいと思います。

交換しました。シンクロスといえば、
ハンドルクランプ側が ヒンジ(ちょうつがい)式で
アヘッドステムの場合 コラムクランプ側が押し子で固定する
ステムが(私には まず)思い浮かびますが、現行のシンクロスには
その構造のものが一切ありません
(興味がある方は「syncros hinged stem」で検索してみてください)。
ロード用で引っかけ式フロントキャップのものが1つある以外は
ふつーの4ボルトステムしか ありません。
MTBのステムが 1インチサイズのクイル式だった頃から
いろんなパーツを作っていたメーカー(ブランドではなくメーカー!)
だったのですが・・・。
おいおい今見たら前後天秤式のオフセット無しのシートポスト、
「シンクロスのシートポスト」で通じていた
あの手の方式のシートポストも無いやんけ。正気か。
興味がある方は「syncros retro seatpost」で以下略。

↑これは私物で、往時のシンクロスのチタンBBです。
「インテル入ってる」ならぬ「シンクロス付いてる」な
ステッカーも付属していますが、
シンクロスのパーツが付いていることが
誇れるような時代も あったのだなあ。
category: その他 機材の話
レーシングゼロ2WAY-FITさん 
2021/04/30 Fri. 22:23 [edit]

まずは前輪から。
ママチャリと接触してホイールに何かを巻き込んだとのことです。
お客さんの近所のショップ(当店から600kmくらい)では
「リム交換を要する」と言われたらしいですが、
落車も座屈もしていないということなので その可能性は非常に低いです。
そういうしょーもないウソが まだ まかり通るのか。
かなり遠方から来られているのは
実家の大阪に帰省するついで とのことです。

バルブ穴の直近のリム穴のスポークに明確な変形があり、
回転方向からして これが1撃目で、


その隣のスポーク(同じ側の隣ではなく 隣のリム穴)も
リム付近で複雑な変形をしています。

お客さんから、ついでに おしゃれ泥棒をしてほしいと言われましたが
運よく?バルブ穴直近のスポークが要交換スポークなので
手間が省けます。

歯周ポケットに白い粉が詰まっている、
固着予備軍の さらに予備軍くらいの状態でしたが、
調整に際して回らないニップルは ひとつもありませんでした。

直りました。

赤スポークは 交換したことが自明なので
目印のテープを貼っていません。
赤スポークと その隣のスポークの2本だけが
要交換だと思っていたのですが
離れた位相に もう1本、要交換スポークがありました。
ちなみに リムには何ら問題はありません。

赤スポークはバルブ穴直近のリム穴です。
おしゃれ泥棒により
おしゃれ度が☆☆☆☆☆となりました。
星の数に根拠はなく、また満点が星いくつなのかも不明です。

↑交換したスポーク
画像上から1撃目、2撃目、離れた位相のやつです。

↑2撃目のリム付近

離れた位相のやつですが、

スポークの上を何かが滑ったような痕がありました。

つづいて後輪。
要交換スポークは1本も無かったものの、
前輪と合わせる形で おしゃれ泥棒をしました。
外した黒スポークは補修に使えるので お客さんにお渡ししています。
機能上、とくに交換する必要は無いのに
見た目の為だけに わざわざ交換しているので
おしゃれ度は☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆となりました。
category: のむラボ日記
パワータップハブでのむラボホイール2号の後輪を組みました 
2021/04/30 Fri. 21:19 [edit]

パワータップハブで のむラボホイール2号の後輪を組みました。

パワータップ最終型PROハブ 28H 半コンペヨンロク組み結線ありです。
リムは当店にあった 旧型ナローリムの最終在庫です。
20Hや24Hはホイール組みに消費したり
補修に使ったりして とっくの昔に無くなりましたが
28Hは残っていました。
category: のむラボホイール
のむラボホイール8号(仮)の前輪を組みました 
2021/04/27 Tue. 22:49 [edit]

4月23日に組んだ のむラボホイール5号の後輪ですが、
これは23時から組み始めて 終電までに組めるからという理由で
今日もホイー(以下略)。枠として選んだだけです。
5月9日くらいまでに組めていればいいものでした。
その銀スポーク銀ニップルの後輪について、
昨日組んだ バルブ両側のみ赤ニップルのお客さんから
「これ、自分の後輪じゃね?」というコメントを
いただいたのですが、違います。
これはよくあることで、たとえば 紫ニップルや緑ニップルで組んだ
のむラボホイール5号などを ここに上げると
「あれ、私のやつですよね」と言われることがあります。
その通りのこともあれば、たまたま同じ内容のオーダーの
別件ということも よくあります。
とくに多い、黒スポーク赤ニップルの場合ですら たまに言われます。
で、その全銀ニップルの後輪を バルブ両横赤ニップルにしたほうが
都合がいいのは事実なので 仕様を変更して そちらに充てました。

結線も やったでよ。
今日もホイー(以下略)。

AL22W DBリムと Tniのレボディスクハブで前輪を組みました。
リムのステッカーを剥がしていませんが、深い理由はありません。
あとで剥がします。

24H(というか このハブは24H仕様のみ)半CXスプリント
ロクヨン逆イタリアン組みです。
結線は あとでやります。
この組み合わせでホイールを組むのは初めてでは無いですが、
この仕様を のむラボホイール8号にする予定です。
これは のむラボホイールとして組んだわけではない
お客さんのオーダー品ですが。
AL22Wリムですが、ブレーキゾーンありも無しも
オフセットリムになると重量が重たくなるのと、
左右異本異径組みを強めに入れると
CX-RAY側が はちきれんばかりにピンピンに張ってしまうので
のむラボホイール8号では 非オフセットリムを採用することにしました。
オフセットリムのほうがいい!という要望があれば
もちろん そっちで組むことは可能です。
それくらいなら高いほうでもいいので 定価を統一してくれたほうが
面倒が少なかったのですが・・・。
前輪に使うCXスプリントですが、
日本の問屋さんでは 310mm(270mmまでカット可)と
270mm(240mmまでカット可)の2種類を販売していますが
310mmの在庫が銀黒ともに長期欠品しており、
それが回復するまでは のむラボホイール8号の本格展開はできません。
昨日の のむラボホイール5号の前輪で20本、
今日の前輪で12本、銀CXスプリントを使っていますが
当店の在庫も そろそろ限界です。
AL22W DB非オフセットリムの24Hも
問屋さんに在庫が無いですが、

それについては心当たりがあるので
問題ありません。
あと、近々 のむラボホイールの値上げを予定しております。
実は未だに消費税8%で計算されていますし(←食品かよ)、
前回の値上げ(2018年4月)から
個々のパーツが値上げされているのが反映されていません。
現状、内部的には第3価格と呼んでいるのですが
次の値上げの第4価格のときに
のむラボホイール8号の価格も発表します。
category: のむラボホイール
のむラボホイールもどきさん 
2021/04/26 Mon. 22:56 [edit]

まずは後輪から。
ハブはBITEXブランドのもので 半コンペヨンロク組み相当です。
私が「クリスキングの無駄遣い」と称するときは
単に 高価なクリスキングのハブでこんなクソホイールを組むうえ
こんな内容で金を盗るとは・・・という意味だけでなく
ある特定のショップの仕事のみに限定しています。
これは そこで組まれたホイールです。
あいつらが半コンペヨンロク組みを自発的に思いつくことは
一生無いはずなので これは よく言えば ジェネリックのむラボホイール、
悪く言えば のむラボホイールもどきですが
半コンペヨンロク組み相当になっているのは お客さんの希望とのことです。
「相当」というのは後輪のフリー側のコンペはショップの在庫からで、
前輪の左右と後輪の反フリー側のCX-RAYと同寸法のエアロスポークは
サピムのCX-RAYではなく macスポークのもので
これはお客さんの持ち込み品だからです。
ていうか のむラボホイールもどきを当店に点検に持ち込まれるというのも
いい度胸している お客さんだと思いますが まあそれはいいでしょう。
ちなみに、全く怒っていません。こういうのに好悪の感情は抱きませんが
正直 面白がってはいます。
画像にあるような、リムにステッカーが貼ってあったり
スポーク持ち込みの経緯などを書けば
クリスキング無駄遣いのショップが ここを読んだときに
特定されるのでは?とお客さんには訊いていますが
別にそれはかまわないそうです。


センターずれがありますが、これは意図的なものだそうです。
というのも、後輪で加圧すると リムがずれるので(これ自体は事実)
それを見越してセンターをずらしているのだと。
その量がチューブレスとチューブドでも違うので(これも事実)
元はチューブレスモードだったのを
今はチューブドで運用しているので
あとからわざわざチューブドモードに ずらし直したとのことです。
私自身、私物の後輪は これとは別の理由で紙1枚ほど
反フリー側にリムをずらして組みますが
お客さんの後輪では やっていません。
加圧によるセンターずれに対して
使用時でのセンタードンピシャを出すのは
不可能なので、いつぞや書いたこともありますが
私はホイール単体でのセンタードンピシャでホイールを組むようにしています。
カンパニョーロやフルクラムも、明らかにそうしています。
マヴィックの後輪が、ほぼ ことごとく
反フリー側にリムが寄っている傾向があり
これはそういう意図なのかと勘ぐったこともありますが、
センターが全くずれる必要が無い
リムブレーキの前輪ですら よく ずれているので、
反フリー側にずれている傾向については説明できないものの
単に「マヴィックはセンター出しが甘いだけ」だと結論付けました。
チューブドとチューブレスでは、
同じ空気圧だと チューブレスのほうが大きくセンターずれを生じます。
とくに、チューブレスでは あまりしないでしょうが
8気圧以上入れると顕著です。
また、タイヤのメーカーによって たとえば同じ自称25Cでも
実際の幅(厳密に問題になるのは外幅ではなく内部の容積)が違い
これによっても ずれる量が変わります。
あと、リム高が高いリムほど ずれる量は少なくなります。
そういう個々の事例について、厳密に常時 加圧時でのセンタードンピシャを
出すのは現実的ではないというか不可能ですし、
なにより このショップに それが出来るほどの技術が
間違いなく備わっていないのに こんなことをほざいているのが
本当に笑えてきます。お客さんには気の毒ですが。
別件ですが、先日も とんでもなく縦振れがあるMTBのホイールが持ち込まれて
それが自分でホイールを(一応)組める人だったので
「これ、自分で組んだんか。こんな状態で持ってくるんなら
そもそも材料の状態からウチで組んだほうが
二度手間にならんから まだありがたいんじゃ」と言ったところ
組んだのは クリスキングの無駄遣い屋とのことでした。
ホイールはディスクブレーキ用ですが、
もし リムブレーキのホイールだったなら
シューの位置決めが無理なほど縦振れがあり
センターずれも ひどかったです。
お客さんが クリスキングの無駄遣い屋の考えに賛同するなら
それは尊重しますが、ホイール単体でのセンター出しを希望されたので
そのようにしました。
お客さんに 結果は見せたのでセンタードンピシャの画像は撮っていません。
つづいて前輪ですが、そこで組んだホイールには珍しく
まともに組まれていました。


↑当初 紙1枚ほどのずれがあると出たのですが
ここ以外の位相ではセンタードンピシャです。
単に、かすかな横振れがあるだけで
それもホイールを組んだときには無かった感じでした。
探したわけではないですが最初に当てた位相が
たまたま 振れていた箇所だっただけです。
ひどくは無いものの 縦振れがあるのは
お客さんに見てもらいましたが。
あと、お客さんが指定したわけではなく
それ以前に 私が指摘するまで知らなかったことが2点あります。

ひとつめ。
後輪は つかみしろ3.2mm対辺の長さ12mmニップル
(これはまず間違いなく DT)で組まれていましたが

前輪は つかみしろ3.4mm対辺の長さ14mmニップルで
組まれていました。
つまり、前後輪で必要なニップル回しのサイズが違うということです。

ふたつめ。
内周側のリム穴に穴振りが無い(目視ではそう見える)リムなので
性能上の問題は無いと思いますが、
前輪のラジアル組みが逆穴振りで組まれていました。
これらについても、意図的なセンターずらしを称するのと同様
なにか 私には理解できない深遠な理由によってなされているのでしょう。
category: のむラボ日記
DTのR500リムのホイールを組み直しました(後輪なので後編) 
2021/04/25 Sun. 23:50 [edit]

先日の続きです。
DTのR500リムで組まれた後輪を組み直します。

FH-R7070 32H 全黒チャンピロクロクJIS組みです。
前輪はコンペで組まれてましたが、後輪はチャンピです。


センターがずれています。

センターゲージは 究極的にはステッカーの厚みを拾うので、
リムの左右ともにステッカーが無い位相で当てていますが
それが意味ないくらいに ずれています。

組め

まし

た。

半コンペヨンロクJIS組みです。
結線は あとでやります。
DTのリムは、左右のステッカーの位相が揃っているリムと
90°ずれているリムがあります。
前者はXR361など、後者はXR331、RR411、RR411dbなどです。
リムブレーキ用のRR411リムで
後輪用のオフセットリムの場合、
リムの形状に対して正しい向きで組むと
フリー側からホイールを見たときに
バルブ穴付近の位相にはステッカーが無い向きになっています。
なので それの相方の前輪を組む際は
同じ向きになるように ステッカーとバルブ穴の関係を揃えますが、
ディスクブレーキ用でオフセットリムしか無い
RR411dbリムだと 前輪は必ず逆向きになってしまいます。

↑反フリー側から見たとき
今回のR500リムも 左右でステッカーの位相が
90°ずれているリムだったので、
前後輪とも 右側から見たときに
バルブ穴直下にステッカーが無いように揃えました。

時系列が戻りますが 組み直し前は
組み直し後と逆向きでした。
R500はオフセットリムではないので
性能には関係ないですが。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の後輪を組みました 
2021/04/23 Fri. 23:43 [edit]

のむラボホイール5号の後輪を組みました。

エボライトハブ 24H 半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。
今日は23時過ぎまで お客さんがいて
ややこしい作業をしていたうえ、
私が電車で来たので 終電までに組めるホイールということで
これに なりました。
ラベルを剥がす手間すら惜しんでおります。
あと、明日は最終土曜日なのでお休みです念のため。
category: のむラボホイール
DTのR500リムのホイールを組み直しました(前輪なので前編) 
2021/04/22 Thu. 22:47 [edit]

お客さんから DTのR500dbリムで組まれた前輪をお預かりしました。
RR411dbなどのRRシリーズと違うのは
・リムの継ぎ目が溶接ではなくスリーブジョイント
・スクオルクスニップルと その専用ワッシャーが
リムに付属せず、必ずしも使わなくともよい
・ディスクブレーキ用リムなのにオフセットリムではない
・現状、日本の問屋さんではRRシリーズは常備在庫があるが
Rシリーズは在庫をしていない
などです。

ハブは105のディスクハブ HB-R7070 32H、
全黒コンペロクロク「JIS組み」です。
逆イタリアン組みではありません。
まあJIS組みでも逆イタリアン組みでも
ローター台座側の組み方は同じなので、
アメリカ内製のホイールなどでは
「ディスクハブは前後ともJIS組み」で組まれていることもあります。

黒スポークなのにニップルは 銀しんちゅうですが、
それはいいとして

リム穴周りに

工具で擦った痕があります。
なんじゃこりゃ。


どーせバラすので どーでもいいのですが、
センターずれがありました。


チューブレスレディリムに
ストレッチバンドタイプのリムテープを張っているので
中央の凹みに引きずり込まれて
リムテープが片側に寄っている位相がありますが
それが右に寄ったり左に寄ったりしています。


スポーク長さは 長い(←こっちが適正くらい)と
短いを交互に繰り返しているので
左右とも同じ長さで組むという手抜きかと思いましたが


一応 長さは変えてありました。

時系列が戻りますが、
画像の最終交差の前後の箇所、
スポークのたわみで塗膜が削れています。

↑ここ

にぎにぎすると こうなります。
という いろいろ残念なホイールなので組み直しをご希望です。

組めました。

HB-R7070 32H 半CXスプリントロクヨン逆イタリアン組みで

基本は青ニップル、バルブの両隣のみ金ニップルです。
結線は あとでやります。
category: のむラボ日記
CXP40のリムで前輪を組みました 
2021/04/20 Tue. 23:44 [edit]

マヴィックのCXP40リムで前輪を組みました。

リムそのものは、どー見ても 完組みホイール用のリムを
リム穴の仕様と穴数を 汎用リム化しただけのものに見えます。
昔の例でいうと CXP30リムと
初代コスミックエリートのリムのような関係でしょうか。
せめて リムのどこかにCXP40と表記されたステッカーのひとつも
貼っておいてほしかったのですが。

エボライトハブ 20H 黒CXスプリント反ヌポークラジアル組みです。
私個人としては、コスミックプロカーボン「SL」USTの
あの指を切りそうなほど鋭い扁平スポークよりも
SLが付かないほうのコスミックプロカーボンUSTの
スクエアエアロスポークのほうが
ホイールの総合性能が上になると思っているのですが、
CXスプリントは そのスクエアエアロスポークに近い寸法です。
スチールスポークのラジアル組みの前輪なんて
誰が組んでも同じだと思うかもしれませんが、
この前輪が マヴィックの完組みより
決定的に優秀だと断言できる点があります。
この前輪のほうがスペアスポークの供給が安定していて、
しかもスポークをセットで買えと強要されることはありません。
私は「直せるはずなのに直せないホイール」が嫌いなんでな。
先日もありましたよ、そう古くもないマヴィックのホイールのスポークが
入手できなくて困っていた例が。
このリムはおそらく 同じリム高の現行コスミックの
穴数違いでしかないので、
リム単体の重量は それなりに貴重な情報かも知れません。
ちなみに公称重量は450gです。
実測重量は・・・教えるわけねーだろ!ほら 散った散った!
↑うわこいつかんじわるい

オ待タセシマシタ!

コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!
↑やーめーろー!
category: のむラボ日記
エカルのBBに交換しました 
2021/04/20 Tue. 03:43 [edit]
「エカル」のクランクのみを買ったと書きました。
シマノのGRXは、シングルギヤもダブルギヤも
公称のQファクターが151mmで、
これは同社のロード用のクランクより3mm広くなっています。
(エカルのクランクは、同社のロード用のクランクと同じ幅です)。
それと上位グレードのRX810系には165mmの仕様が無く、
165mmにしたければRX600系しかないというのも
GRXのクランクを買わなかった理由です。
エカルのクランクですが、クランク側についているベアリングに
強固な防塵防水シールが付いており
そのために従来のウルトラトルクのBBカップが合いません。
エカルの日本初回入荷分のクランクを買ったのですが
専用BBの件を失念しており、改めて買おうとしたら
BSCサイズが完売になっていました。
あbっばばっばばっばっばあああ
なので 実は、エカルのクランクを使い始めたときは
通常のウルトラトルクのベアリングに
わざわざ付け替えて使っていました。

これがエカルのBBカップです。
防水の筒、ウォーターシースは
EPS用のものと違い スリット穴はありません。
カンパニョーロではBSCサイズのことを BSAと呼んでいますが、
これはBSCの誤記ではありません。
どちらも始めの2文字がBSですが、
これは同じ意味というわけでもありません。
自転車の工業規格が確立された草創期は、
イギリスが最も生産が盛んな国でした。
BSCはブリティッシュ スタンダード サイクルを意味する規格名です。
が、これは それ以前にあったサイズを標準規格として認定したもので
元来はBSA、バーミンガム スモール アームズ
(バーミンガム小火器)という銃器メーカーが
銃作りで培った機械加工技術で大量生産したパーツの規格のことです。

↑BBカップと

↑クランクシャフトにある プロテックというのが
自社規格のシール付きベアリングのことです
(ウルトラトルクの時点で すでに自社規格ですが)。

↑画像 左がプロテック、右が従来のウルトラトルクです。
このプロテックのシールは硬質な素材で、
ベアリングの外輪に接着されており
爪でカリカリした程度では削れず 変形もせず、
手の力では 外すことも出来ません。
先ほど「強固な防塵防水シール」と書きましたが
強固というのは このシールがベアリングに接着されているさまについて
言及したものであり 防塵防水性能が高いかどうかは知りません。
まあ、意味がある程度には仕事をしている感じですが。

↑従来のウルトラトルクのBBカップです。

↑プロテックのBBカップです。
シールの部分を避けるのに 内側が段付きになっています。

これは エカル以前に使っていた
PCD135mmのカンパニョーロのクランクで、
社外品のナローワイドのチェーンリングを取り付けています。
PCD135mmのナローワイドのチェーンリングというのが
非常に少なく、私も 2つのブランドのものしか知りませんが
これは そのうちのひとつです。
歯先も減っていますが、ひとつ前の記事で書いた
退色も起きています(内側は まだ黒いまま)。


↑これはエカルのチェーンリングで、
シマノの11Sチェーンで数千kmは使っていて
チェーンも1度交換してるくらいですが、
表面処理が硬いのか厚いのか あるいはその両方なのか
チェーンオイルの汚れをぬぐって 見てみても
磨耗痕が ほぼありませんでした。
追記:
「従来のウルトラトルクのクランクに
エカル用のベアリングとBBカップを取り付けることは可能ですか?」
というコメントをいただきましたが、可能です。
その逆が実際にできているので。
category: のむラボ日記
勝率98.9%くん 
2021/04/20 Tue. 02:56 [edit]

シートポストが固着して抜けないとのことです。

勝率99%くんですが、
これ以前に(要検証なことがあるので)
2件ほど記事にしていない件があり、
その間に ある点で目覚ましい進化を遂げたので
過去に敗北した事例でも 現行のバージョンであれば
解決できる可能性があります。

今日の件は余裕でした。
これでも、シートクランプをゆるめて
サドルを持ってゆすっても ビクともしなかったのですが。
まあそうでもないと お客さんも
わざわざ当店にお持ち込みされないでしょうし。

取ったど!
今日からお前の名前は「勝率98.9%くん」だ!

シートポストは元々 黒アルマイトですが、
クロスバイクや廉価帯のロードバイクなどに付いている
ステムやシートクランプなどの黒アルマイトは
耐光性が低く 退色します。
このシートポストも、フレームの割りの部分が
分かる形で 退色していました。

とくに ステムやシートクランプで散見されますが、
安い黒アルマイトは こんな感じのブロンズ色に退色します。
日光があまり当たらない裏側などは
黒が残っていたりしますが。
この話は次の記事につづきます。
category: 勝率99%くん
シャマル ミレさん 
2021/04/19 Mon. 22:45 [edit]

詳しい状況は訊いていませんが、
自転車のチェーンではない鎖を巻き込んで
スポークが曲がったとのことです。
ガレージの鎖がプラプラしているのを巻き込んだ、
みたいな感じなのかもしれません。

↑明確な打痕があるスポークがあり、これと同じ側の隣のスポークの
計2本が変形していました。

直りました。

↑交換したスポーク

↑さっきのスポークの打痕

↑もう1本のスポークは、(お客さんの言うとおり鎖なのでしょうが)
金属のような硬いものが滑った跡がありました。
category: のむラボ日記
レーシングゼロさん 
2021/04/19 Mon. 22:12 [edit]


スポークが1本 破断しています。

↑普通の破断ですが、やれ なにかを巻き込んだだの
落車しただのといったことで スポークを変形させる事例が
あまりにも多いことに比べれば、
「普通の」破断は むしろレアケースです。
今回のようなニップル側での破断は 稀にありますが、
スポークヘッド側の破断は2件しか見たことが無く、
うち1件は 破断以前に 外的な力が加わった痕跡があったので
純粋な破断は皆無といってもいいです。

ニップルのねじ山始まりの部分で破断しています。


直しました。

↑交換したスポークとニップル
スポークの扁平部分に変形はありません。
お客さんに訊いたところ 振れ取りの履歴は無いとのことなので
このスポークとニップルの関係は
メーカーの吊るしの状態のままですが、

結構 ねじ山を余しています。

スポークのねじ山は 9山ほどあります。
先日 書いた旧スポークと新ニップルの組み合わせだと
ニップルのねじ山が内周側に寄りますが、
それでも このねじ山を使い切ることはありません。
レーシングゼロやシャマルウルトラのアルミスポークは
長さによって ニップルから出ている部分が まちまちで、
非バテッド部分の丸断面の部分が けっこう見えていたり、
あるいは ほとんど隠れたりしますが、
それでも ねじ山の数は かなりの余裕があります。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の後輪を組みました 
2021/04/19 Mon. 21:44 [edit]

のむラボホイール5号の後輪を組みました。

エボライトハブ 24H 黒半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。
おまけ

先日の銀スポークの のむラボホイール5号の後輪の反フリー側と
今日の黒スポークのCX-RAYで、不良があったので はねました。

スポークヘッドの曲げとバテッドの向きが合っていません。

↑こっち見んな しばくぞ。
この不良、この長さに突出して多いので
ロット単位でやらかしている可能性が高いです。
category: のむラボホイール
R460リムのホイールさん 
2021/04/18 Sun. 23:07 [edit]

ホイールの点検だけでなく、
完成車からフレーム単体まで 全バラしが必要な件があり、
そこからの再組立ての一環です。

リムはR460で、R450の後継モデルです。
リム幅が広くなってチューブレスレディになりました。
カテゴリーが R(ロード)で、RR(ロードレーシング)ではないので
スクオルクスニップルではなく 汎用ニップルで組めます。

スペシャライズドの完成車に付属していたホイールですが、
AXISブランドになる前のものです。


暫定センターはドンピシャでしたが
振れがあったので、探せば センターずれがある位相は
あったかもしれません。
上の画像は 振れ取り後です。

リムの中央に ビード逃がしの凹みがあるのに
ストレッチバンドタイプのリムテープを使っているので

凹みに引きずり込まれて リムテープが効いていない箇所があります。
これを避けるため テープタイプのリムテープにしました。

つづいて後輪。

左右同数組みで反フリー側ラジアル組みなのは もういいとして、

DTのリムなのにスポークは DTではなくリッチマンでした。


後輪は 反フリー側にリムが大きくずれていました。
来歴は知りませんが、ラジアル組みの反フリー側は
ヌルいので非常に増し締めしやすく、
反フリー側増し締め傾向で振れ取りをすると
リムが反フリー側に簡単にずれます。
センターゲージ無しで振れ取りごっこをすると こういう結果になりやすく、
吊るしで これだけずれていたとも考えにくいです。


直しました。

コンポパーツは洗浄します。
実は ホイールも点検前に洗っています。

びふぉー

あふたー

びふぉー

あふたー

ブレーキはAXISブランドのものでした。
いつか リムブレーキの力率について書こうと思っていたら
ディスクブレーキの世の中になりつつありますが、そのうち書きます。
これについて簡単に触れると シマノのレバーと
このブレーキは力率が合っていません(スラムとは合っています)。
握りが軽い反面 ヘコいのはそのためです。

びふぉー

あふたー

びふぉー

あふたー
このクランクは プラクシス(旧名プラクシスワークス)の
オルバですが、完成車メーカー向けに出しているものは
市販品とは ロゴの表記が少し異なります。
それ以外の違いはありません。良心的です。

これは別件ですが、キャノンデールの完成車に付いている
SIクランクは、コンポがアルテグラくらいであっても
インナーチェンリングのみスチール製にすることで
コストカットを図っています。ママチャリかよ。
これ、チェーンリング単体で持つとビビるくらい重いです。
上の画像は 磁石を付けた状態です。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の前輪を組みました 
2021/04/18 Sun. 22:59 [edit]

のむラボホイール5号の前輪を組みました。
今日は これとは別件で
某クソカスショップが匙を投げて 滅茶苦茶になっていた
ホイールの「実質 組み直し」をしていますが、
お客さんが ここに書くのに難色を示されたので書きません。

エボライトハブ 20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みで
黒アルミニップルです。
category: のむラボホイール
フルクラムのリヤ右の赤スポークを探しました 
2021/04/17 Sat. 23:26 [edit]

リムブレーキのレーシングゼロの後輪で、
リム穴にお休み位相ありで リヤハブが超ハイローフランジの
フリー側のスポークです。

打痕があり、

変形があります。
これの補修に使えるスポークを探して欲しいということですが、
赤スポークとしては「同じもの」は ありません。
限定モデルというか、厳密な定義では
フレームブランドや問屋さんが企画した
オリジナル仕様のホイールについては、
補修パーツは色違いになってしまうとしても
レギュラーモデルのそれで補修しろというのが
基本的な方針です(例外は ほぼありません)。
フルクラムのブライトラベルのステッカーの赤の差し色が
黄緑や青になっているリムが破損した場合、
それのレギュラーモデルの補修用リムしか手に入らないというわけです。
例外としては、日本の問屋さんが企画した
あるレーシングゼロのスペアリムで入手可能なものがあり、
スペアパーツの目録には「カワシマオリジナル」と書いてあります。

今回のスペアスポークの刻印は「70」でした。

「70」はフリー側のスポークで、黒しか存在していません。
上の画像、「=(縦に横二本線)」が混じっていますが
「70」と「=」は同じ長さです。

これは「69」と「///(斜線三本)」で、どちらも同じ長さです。
現行の前輪用です。
前輪と反フリー側のスポークは同じ長さだった時期もありますが、
フロントハブのベアリングが2玉減った 小径リテーナーになってからは
ハブフランジが少し小さくなったので
前輪のスポークが少し長くなり、共用ではなくなりました。
上の画像には 赤スポークもありますが

この赤スポークは現行のコンペティツィオーネのもので、
文字あり 且つ 価格が文字無しスポークの倍ほどになります。
文字あり赤スポークは 前輪と
後輪の反フリー側でバルブ穴直近のリム穴に
1本だけ使われるものなので
フリー側で この仕様のスポークというのも存在しません。


これは反フリー側のスポークで、「68」と「//(斜線二本)」です。
どちらも同じ長さです。

↑この2本の文字あり赤スポークは同じ長さですが、

刻印が違います。
で、「70」の赤スポークというのは入手できませんが
「70」と実効長さが同じスポークは入手可能です。
とある時期のレーシングゼロで、日本限定ではないグローバルモデルで
約1年だけ 全赤スポーク仕様のモデルがあり、
それのスポークはスペアパーツで入手可能なのです。

↑それがこの「―(横一本線)」です。
実効長さが同じというのは どういうことなのかというと、

↑画像上が「70」、下が「―」ですが、
「スポークのハブ側の端から

ねじ山始まりまでの長さ」が 同じになっています。
これを私は「実効長さが同じ」と呼んでいます。
ねじ山の長さが違うのは、
対応しているニップルの仕様が違うためです。
「―」の赤スポークは、
超ハイローフランジハブと お休み位相ありのリムながら
ニップルの仕様が変わる前に出た
グローバルモデルのスペアパーツというわけですが、
本来の該当モデルはカタログ上では2年間、
実質 出回ったのは1年ほどのモデルで、
それがあったために スペアパーツも存在してくれた
奇跡のようなスポークです。

↑画像上2個が 旧型のニップル、
下2個が ゆるみ止めのナイロンが入った新型のニップルです。
新型のニップルのほうが長さは長いですが、
ナイロンの埋め込み部分が延長されただけなので
リムとの接触点から内周側への長さは ほぼ同じです。
つまり、リムから出る部分の形状と長さはも ほぼ同じなので
ホイールに組み付けてしまえば 見た目だけでの判別は出来ません
(黒ニップルの場合は 新ニップルしか存在しないので断言は出来ますが)。

旧ニップルのねじ山が外周寄りなのに対し

新ニップルでは ナイロンの厚みを含めても
それ以上に ねじ山の位置が内周に寄っています。

旧ニップルに、突き当たるところまで スポークを入れました。

目印のテープを貼って、

引き抜きました。
これが 歯周ポケットの深さとなります。

それを新ニップルに入れると、
歯周ポケットは 2山ほど浅くなっています。
非純正での組み合わせについて。
新スポークと旧ニップルでは、リム内になるので見えませんが
ニップルの端面から スポークが飛び出す形になります。
しかし実効長さは同じなので、問題はありません。
旧スポークと新ニップルの場合は、
旧スポークがナイロンまで届かないものの
元々の旧仕様に そんなものはないので
それについては問題はありません。
ニップルのねじ山が 2山ほど内周寄りになったことで
旧スポークを締め込みすぎると
どん突きになるのでは?という懸念ですが
これは通常の範疇では起こりえないどころか、
歯周ポケットの深さからして
異常に締めても おそらく到達できません。
なので スポークとニップルの新旧が混じっても問題は無い、
というのが私の見解ですが 気になるというのであれば
ニップルごと交換すればいいだけです。
category: スポークの話
XR361リムで組まれたホイールを組み直しました(前輪なのに後編) 
2021/04/17 Sat. 22:30 [edit]

先日の続きです。
XR361リムで組まれた前輪を組み直します。

32H 全黒コンペロクロク組みです。
後輪と同じく M9000系XTRのハブで
現状 クイック仕様になっていますが、

100×15mmスルーアクスルのHB-M9010に


社外品のアダプターを取り付けて
クイック仕様に変換しています。


後輪と同じく センタードンピシャで ほぼ振れ無し、
テンションは ほどよく張ってあります。
後輪ほどには キンキンに張っていませんが
まともなホイールとして成立する線は超えています。

バラしました。
ローター台座側(左側)の6本組みの黒コンペは
4本組みの長さに切って使い回します。

組めました。

HB-M9010 32H 黒半コンペロクヨン逆イタリアン組みです。
結線は あとでやります。
クイックに変換するアダプターを抜いているのは
作業上の都合です。
先日、ディスクブレーキハブの前輪の左側に
丸スポークを使わないほうがいいと書きましたが
ブレーキキャリパーがスラムでなければ問題が無いのと、
コンペを生かすことを重視して 今回は半コンペにしました。
category: のむラボ日記
XR361リムで組まれたホイールを組み直しました(後輪だけど前編) 
2021/04/15 Thu. 22:54 [edit]

お客さんから DTのXR361リムで組まれた後輪をお預かりしました。
ちなみに 29インチです。

FH-M9000 32H 全黒コンペロクロクJIS組みです。
お客さんが自分で組んだものですが、


センタードンピシャで ほぼ振れ無し、
テンションも しっかり張ってあります。
摺動抵抗が大きいスクオルクスニップルで
ここまで張るのは 簡単なことではありません。

XR331と違い XR361はオフセットリムなので、
スポークの変形量の左右差が小さくなっています。
で、とくに問題が無い この後輪を組み直す理由ですが、
お客さんは 私が組んだホイールも持っているのですが
「自分でホイールを組んでも どうやっても
同じ硬さにはならなかった」とのことです。
そうですかフヒヒ。
しかし ここまでちゃんと組めるなら、半コンペヨンロクか
ヨンパチ組みした後輪を持って来てくれれば
結線だけは 私がするということでもいいのですが。

フリー側の コンペ6本組みは、
4本組みの長さに切って使い回すことにしました。
上の画像は まずはヌポークだけを抜き取っている状態です。

組めました。

半コンペヨンロクJIS組み結線ありです。
category: のむラボ日記
C38の話の続き 
2021/04/13 Tue. 23:34 [edit]

お客さんが引き取りに来られたので
そのときに聞いた話ですが、
元のC38、前後輪ともセンタードンピシャだったり
前輪のタンジェント組み側を ラジアル組み側の張りしろを稼ぐために
うにょーん発生ギリギリまで張ってあったりしたのは・・・
「吊るしで くっそヌルいホイールだったのを
過去に私が手直ししたから」でした。
いやー、記事を書いてるときにそんな気はしたんですけどね。
それで、増し締め程度では解決しなかったので
結局 組み直しとなりました。
あと 念のため書いておきますが、
私は「ロヴァ―ルだから 等しくクソ」と言っているわけではありません。
リムブレーキ用のCLX32だけは かなりマシですし、
今回のC38の、さらに前輪だけは
左右同数組みで反ローター台座側ラジアル組みという
前世紀的な組み方なので それ以外のロヴァ―ルより
さらに理屈的に悪いです。
最後に、この記事のカテゴリーが
「スポークの話」になっている理由を回収しておきます。
DTのコンペティションレースですが、
スポーク比重は73.3%といったところでした。
今後 サンプルが増えれば1%未満の範囲で
多少の変動はありそうですが、約73%ということでいいでしょう。
フリー側をコンペレース、反フリー側をCXスプリントにすると
逆異径組みになるのは 覚えておいた方がいいです。
category: スポークの話
CLX64さん 
2021/04/13 Tue. 23:21 [edit]

リムブレーキモデルで チューブレス非対応リムです。
持ち込まれたお客さんは このホイールの最初のオーナーではなく、
いろいろ無茶苦茶でしたが なんとか直しました。
ホイールの全体像を撮らないのは
前のオーナーが特定されうる情報が リムの一部にあるからです。


リムが反フリー側にずれていました。
異常に振れがあるので、位相によってセンターずれの量が違います。
全体として反フリー側にずれているのは間違いないですが、
画像の位相が最もずれているというわけでもありません。
反フリー側の増し締めだけで振れ取りごっこをしたのであれば
反フリー側のスポークのニップルだけをナメそうですが





程度の差こそあれ 左右の区別なく
ほぼすべてのニップルがナメていました。
というか このホイール、外周側の六角をつかんで回すのが大前提であり、
チューブレス非対応モデルで ストレッチバンドタイプのリムテープだったので
振れ取りのたびに チューブレステープの交換を要するわけではありません。
タイヤとチューブとリムテープを外す手間すら惜しむ奴が
いぢくって どーにかなるわけも無いのですが、
それが分からん奴だから いぢくるわけです。


直しました。
前輪も同じく センターずれ大、振れもありでした。
お客さんは ナメているニップルの交換をご希望でしたが
それをやるとホイールの組み直しに相当し、時間がかかるので
今回は外周側から調整するだけとさせてもらいました。

が、さすがに 要交換だろうというニップルがあったので

それについては交換しています。
category: のむラボ日記
DT350ハブで組まれた後輪をDT350ハブで組み直しました 
2021/04/13 Tue. 22:41 [edit]

お客さんから ファースポーツというブランドの
カーボンチューブラーリムの後輪をお預かりしました。
シクロクロスのタイヤを履いていますが
シクロクロス用として設計されたホイールなのかどうかは不明です。
ただ、28Hなのでシクロクロス向きの本数ではあります。

DT350ストレートスポーク用ハブ 28H
CX-RAYやエアロライトと同じスポーク比重の
ブランド不明のエアロスポーク 左右とも強制2クロスです。
ローター台座は6穴仕様ですが、

これを同じハブのセンターロック仕様で
組み直してほしいとのことです。

組めました。

スポークは使い回し、組み方も もちろん同じです。
組み直し前も 左右とも最終交差を編んでありましたが
組み直し後も同様です。
少なくとも反フリー側は 結線を あとでやります。

ハブの箱に 6穴ローターをセンターロック仕様にする
アダプターが付属しているので 元のローターも使い回せます。

赤アルミニップルは元のとは別の 新品に交換しました。
このリムにある字体、FF山口に誤認させる気が
ほんのり感じられますが

ステッカーです。
場所によっては剥がれてました。
category: のむラボ日記
明日お休みをいただきます 
2021/04/11 Sun. 23:54 [edit]
のっぴきならない用事があるので お休みをいただきます。
これが月曜日になるのは非常に珍しいです。
ホールの空きが そこしか無かったのでしょうか。

やはり このご時世にオーラ・ルードナーに来てもらうのは無理だったようです。
代理として日本人の指揮者になりました。
あああぁ値千金のチャイ5になると思ったのにぃぃぃああぁ
category: のむラボ日記
ソーニャちゃんはクッソお上品ですわよ オホホホ 
2021/04/11 Sun. 23:00 [edit]

↑これです。
問屋さんのサイトで表記される
モデル名の一部がF*ckと伏せ字になっているので
仕入れてみたところ

伏せ字は問屋さんの判断ではなく モデル名の原文ママなだけでした。
ソーニャ・ルーニーはMTBの選手ですが、
それ以外のアドベンチャースポーツも色々やっていて
インスタグラムやポッドキャストや料理本に大忙しといった感じの女性です。
この柄は Moxy and Gritという彼女が展開しているブランド(→こちら)で
販売しているモデルのひとつで、ディフィート製であることから
ディフィートの販路でも買える状態になっているようです。
伏せませんが「○○ as fuck」というのは
めっちゃ○○、すごく○○、という感じの(わりと下品な)スラングで
たとえば tired as fuckなら めっちゃ疲れた、
cool as fuckなら クッソかっこいい、という意味になります。
書き言葉のときはafやAFと短縮形になることもあり、
たとえば tasty(おいしい)にafが付いた
「#tastyaf」というハッシュタグで検索すると
クッソうまそうな料理の画像が出てきたりします。
classyは「上品な」という意味なので、
classy as fuckは「クッソ上品な」という意味の
下品な言い方になります。
category: のむラボ日記
ロヴァ―ルのC38を組み直しました(後輪だから後編) 
2021/04/11 Sun. 22:45 [edit]

先日の続きです。
ロヴァールのC38の後輪も組み直します。


ハブはDT350の ロヴァールとのダブルネーム仕様で、
旧スターラチェットのフリーボディハブとなっています。
オーバーロックナット寸法ならぬ オーバーポン当てエンド寸法は
実測で 143mmちょうどでした。
スポークは 前輪と同じく 左右とも黒コンペティションレースで、
24H ヨンヨンJIS組みです。
元の状態は センターずれ無しで、
フリー側のテンションが このスポークで可能な
上限ギリギリくらいに張ってありました。
これは、こうせざるを得ないからです。
ホイールを組むのに ニップルを回して(締めて)いくと、
その回転量が スポークの変形量の減少に
ほぼ反映されないゾーンに入ります。
横ばいになるということですが、横ばいになるということは
それまでは右肩上がりの傾向であったわけです。
これがオチョコが大きいハブだと、片側が横ばいに達しているのに
もう片側が右肩上がりの途中で止まってしまいます。
高テンション側が横ばいになる理由が
リム側で起きるのが テンションの袋小路、
スポーク側で起きるのが うにょーんの発生です。
ホイールセンターを中央で出すという大前提を守るなら
たとえば後輪の反フリー側が どれほどヌルかろうが
それ以上 張りようがありません。
これが今回の後輪のように、リムではなく
スポークのほうが先に限界を迎えるような条件で
しかも 左右同径同本同数組みであった場合、
反フリー側のテンションは 右肩上がりの途中の
かなり下のほうで打ち止めになってしまいます。
低テンションであるほど スポークテンションのバラつきは大きくなりますし、
こういう後輪を センターを保ったまま ニップルを半周ほどゆるめると
(反フリー側がジャスト半周なら フリー側は半周ちょっと)
フリー側が 多少ヌルくなるだけなのに比して
反フリー側は スポークテンションが一気に抜けて
指でつまんで揺すると ガクガクに動くようなスポークが出てきたりします。
それをなんとかごまかすためには
フリー側を可能な限りキンキンに張る以外にありません。
その方針でよく頑張ったな、という作為を感じる張り方をしていました。
コンペティションレースやレボリューションのような軽量丸バテッドスポークは、
32Hくらいのホイールであれば まだ使いようがありますが、
24Hはちょっと厳しく 20Hかそれ以下ではやめたほうがいいです。
とくにオチョコがあるハブの場合では。
前輪は 反ローター台座側をラジアル組みするという
かなりふざけた組み方をしていましたが、
あれでギリギリ ホイールとして成立するのは
オチョコがあるとはいえ少ないからです。
今回の後輪、吊るしのスペックがコンペレースではなく
コンペであったなら まだマシ(というか ふつーのホイールですが)
だったのですが・・・。

組めました。

黒半コンペヨンロクJIS組みです。
結線は あとでやります。
このホイール、日本のメーカーサイトでは
「カーボンホイールを欲しくないロードライダーはいません。
ただ、値札のせいで手が出せないことが多いだけです。」
という謳い文句が書かれています。
なるほど。とにかくカーボンリムであれば何でもいいという程度の
認識の人を釣るには リムの材質を前面に押し出すのがいいというわけですね。
重量についても「ホイールセット総重量」として1560gとありますが、
これにはホイールの本質に関わる部分の情報が含まれていません
(厳密には 含まれていないというか余計なものと混ざっています)。
価格についても、値札のせいで手が出せないと豪語するからには
いくらなんだと見てみると 143000円(税込)と 別に安くもありません。
私に言わせれば このホイールの吊るしの状態は
手を加えないと使い物にならない半製品のようなものなので、
リムとハブに、さらに廃棄確定のスポークとニップルが
付いてきているという認識です。
カーボンホイールを欲しくないロードライダーはいません。
とのことですが 私が考えるリムの性能の優先順位は
1:絶対重量(リム単体の実測値)
2:リムの許容限界テンション
3:相対重量(リム高なりの軽さの評価)
です。カーボンリムかどうかは 走行性能には直接関係ありません
(耐座屈性能には関わってきます。
アルミリムであった場合に ビードフックを潰すような座屈をしたときに、
カーボンリムだと 外的な永久変形を出さずに
耐えるということはありえます)。
まず リムが軽いかどうか。次に 張れるリムかどうか。
最後に 同じ重量ならリム高が高いほうが
基本的に優れていると見なします(これについては例外というか限度はある)。
このホイールの調べごとで
「roval c38」とグーグルで検索すると
サジェストに「roval c38 リム重量」というのが出てきます。
が、ざっと見た限り メーカーの前後ホイールの公称重量が1560gと
書いているのは多々ありましたが
リムの「実測」重量について触れているのは 見当たりませんでした。
あと関係ないですが、スポークについて
「Jベンドのコンペティションなので
スポーク破損などの不測の事態に対応しやすい」とか
書いてるところもありますが スポークはコンペではなく
コンペレースで、これは入手困難です。ちゃんと調べてから書けや。
もちろん今回も リム重量は量っています。
このタイミングだと ホログラムの35mm高リムの実測重量と比較される形で
より貴重な情報となるかもしれません。
それが分かっているだけに・・・教えるつもりはないんだな これが。
↑うわなにこいつもったいつけておいてこれとか最悪。

オ待タセシマシタ!コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!

ふろんとりむデス!

りやりむデス!
↑やーめーろー!
category: のむラボ日記
ロヴァ―ルのC38を組み直しました(前輪なので前編) 
2021/04/10 Sat. 23:21 [edit]

お客さんから ロヴァ―ルのC38をお預かりしました。
完成車のおまけのホイールとのことだったと思いますが、
単品販売もあります。
どのあたりに不満があるのか訊いた気はしますが、忘れました。
それは別として、ブランドや価格などの先入観などを排除した
のむラボ的ホイール観においても これはクソホイールです。
シマノホイールのときも同じことを言っていますが
私は別に 特定のブランドだからダメ、
という評価を下しているわけではありません。
話は変わりますが、先日
「近所のショップで これ以上どうしようもできないと言われた
シュータッチするENVEのホイール」を組み直したホイールが
シュータッチしなくなってますという報告をいただきました。
やったぜ。


コスメチックはシンプルです。
これ、ステッカーではなくプリントなので
その点では むしろ上位モデルより手の込んだ仕様です。

ひとつ前の画像のROVALのロゴとは別の箇所、
バルブ穴の位相の右側のROVALの
Vの部分に穴があけてありますが、
水抜き穴としては機能しないほど 内周寄りにあいているので
主目的はチューブレスタイヤの内圧が リム内部に抜けたときの
エア抜き穴だと思われます。

ハブはDTの350の首折れスポーク用で

ROVALとダブルネームの仕様となっており、

メーカーのフィロソフィーに合致しない左右同数組みとなっています。
しかも 24Hゼロヨン組みで、後輪でいうところの
反フリー側ラジアル組みに相当します。
こんな、20世紀の時点で良くないと結論が出ている組み方を
21世紀を20年も過ぎてから やる意味が分かりません。
XTRが950系の頃の 26インチのMTBのディスクブレーキ用の
手組みの前輪で ほんの一瞬 流行ったような気がしますが。
もしかしたら、下位モデルを あえて良くない組み方にすることで
上位モデルに買い換えたときに 性能の落差を より際立たせるという
戦略なのかもしれません。
が、ロヴァ―ルは上位モデルでも 大して賢い組み方になっていないので
あまり意味はないように思います。
このホイールのスポークですが、DTの「コンペティションレース」です。
コンペティションではありません。
DTのコンペと サピムのレースですが、
14番ベースの場合は
径でいうと2.0-1.8-2.0mmで
番手でいうと14-15-14番です。
これが15番ベースだと
1.8-1.6-1.8mmで 15-16-15番となります。
コンペティションレースは
コンペのバテッド部分を16番にしたモデルで、
2.0-1.6-2.0mmという寸法になっています。
DTのレボリューションや サピムのレーザーが
バテッド部分が17番で
2.0-1.5-2.0mmとなので、それに近い寸法です。
これ、それなりに張ると うにょーんが出るかも知れません。
あと、スペシャライズドが在庫を常備していない限りは
現状 スペアスポークの入手が非常に困難です。
それとは無関係な話ですが、
24Hのディスクブレーキの前輪で
ローター台座側を4本組みしていて
フロントブレーキキャリパーが スラムの場合、
スラムのホースの接続がバンジョーによる横からの取り付けなので
スポークとの間隔がすれすれになり、最悪干渉する事例が起きます。
私も かつてCXスプリントが まだ安定供給されていなかった頃に
半コンペで組んだ前輪が、スラムのバンジョーボルトと干渉するので
無償で全CX-RAYに組み直した例があります。
また 先日 コナの完成車で、元々付属している前輪のスポークが
スラムのバンジョーボルトに 割と日常的にカンカンと当たるという
事例も見かけました。
コンペティションレースであれば 丸断面スポークとはいえ
干渉しない可能性は高いですが、
ディスクロードの前輪は 丸スポークで組まないほうがいいです。


バラすので どーでもいいですが、センターは出てました。

ニップルは 外側からも対辺6mmの六角で回せるタイプのものでしたが、
しんちゅうだったので 組み直し後は汎用の黒アルミニップルにします。


バラす途中ですが・・・
オラッ!スポークを間引いてXI型のお休み位相ありの
2:1組みにしてやったぞ!
元が24Hなので この状態では18H、というのは置いておいて
カンパニョーロやフルクラムは ここから
・超ハイローフランジ且つ ラージフランジ側をなるべく最接線組みで
最終交差の挟角を鈍くしている
・いたずらにスポーク比重を小さくしていない
・リム高によっては左右逆異径組みをする
という点が違います。
細かいことを言えば もっといろいろあるのですが、
「ボーラの少スポーク側のスポーク比重を大きくして
多スポーク側の最終交差を結線してくれ、
シュータッチしまくるし 下りやコーナーでヨレて使い物にならん」
という声を聞かないのは やっぱり それなりの理由があるのです。

組めました。

24H 全黒CX-RAYロクヨン逆イタリアン組み左右全結線です。
半CXスプリントにしたかったのですが、
CXスプリントの一部の長さが長期欠品中で、
入荷予定時期も把握していますが まだ先なので
なんとか「後日 再度CXスプリントに交換するまでの姑息的処置」
ではない組み方を考え、まずは全CX-RAYで組んでから
反ローター台座側のみ結線をしたのですが
やっぱりこれ全結線したほうがいいわとなったので
左右とも結線をしました。
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キシリウム プロ エグザリット SLの後輪のリムを交換しました 
2021/04/10 Sat. 22:54 [edit]

お客さんから キシリウムの後輪をお預かりしました。
といっても モデル名の上ではキシリウムですが
もの自体は完全にR-SYSです。

てこの原理系タイヤレバーで
リムのビードフックを変形させてしまったとのことです。
代表的な製品というと(→こちら)になりますが、
それなのか それの類似品なのかは不明とのことでした。
同じ理由でリムを変形させたということで
リム交換をした事例が過去にもあります。
私見ですが、ある人にとって 通常のタイヤレバーを使っても
装着できないようなタイヤは
てこの原理系タイヤレバーを使っても
すんなり装着できるというものではありません。

で、交換用のリムも お客さんのほうで用意されているのですが
リムのお引っ越し・・・は やらないほうがいい、
というより おそらく まともにできません。



これは フリー側のスポークを通すリム穴に
スポークだけを軽く 手でねじ込んでみた状態ですが、
ジクラルスポークのリム穴は強烈な指向性があり
(画像で分かるのは前後方向ですが もちろん左右方向にも)、
1つのハブから 2つのリムにスポークが通っている
中間状態というのが取れません。
また、それが出来たとして
作業時間の短縮にもならないので やる意味がありません。
やる意味といえば、今日もホイー(以下略)。を名乗れるということでしょうか。
まあ 今日はこれ以外にもホイールを組んでいるので
どうでもいいのですが。

新品のリムから、切削カスが ごっそり出てきました。
吊るしの新品のホイールから こんなに出てくることはないので、
マヴィックでも ホイール組みをしている最中に
ある程度は除去しているようです。

組めました。
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