明日お休みをいただきます 
2021/06/30 Wed. 04:04 [edit]
明日7月1日(木)は のっぴきならない用事があるので
お休みをいただきます。
ついでに書いておくと その次の のっぴきならない用事の日は
7月29日(木)です。
7月31日(土)が最終土曜日で定休日なので、
間の金曜日も合わせて 休みにするかもしれません。
旅館の和室の奥にある、畳敷きでなくて 椅子とか置いてある
窓際の「あのスペース」に、振れ取り台を持ち込んで
私物のホイールを組むのが夢なのですが。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号のリムを交換しましたた 
2021/06/29 Tue. 23:25 [edit]

リムのお引っ越し案件なので 今日もホイー(以下略)。として
カウントされませんが、そもそも これをやったのは 実は昨日です。
28Hの後輪ですが、

今まで履いていたキシリウムエリート(クイックのロゴからして最近のモデル)
と比べると ギヤ2枚くらい軽い気がして、
軽すぎて 逆に何か おかしいんじゃないかと思った!とのことですが
それに対して「のむラボ信者 きっしょ」と言っておきました。
それはそうと このホイール、履いた初日に
車に真横から当たられて ポテチになっています。
のむラボホイールに限って言えば
リム交換までの早さの世界記録です。
組んだ日は(→こちら)です。

新品のリムを添えると・・・

これくらい反っている位相があります。
反っているのは画像下のリムのほうです念のため。

リムのお引っ越し中・・・。

という画像を撮るのに作業を中断したら

ブレーキゾーンが きれいすぎて
どっちが元のリムか 一瞬 分からなくなったでよ。


組めました。

つづいて別件となりますが、
お客さんから のむラボホイール5号の前輪をお預かりしました。
回転中に 何かを巻き込んだか はさんだようで、
スポークが1本とんでいますが

そのリム穴が


ふくらんでいます。

その隣のリム穴のスポークも曲がっていました。
隣というのは、同じフランジ側の隣という意味ではなく
連続するリム穴の数えで 隣という意味です。
ハブ胴のロゴを左右の根拠とするなら
とんだスポークは左側、この曲がっているスポークは右側となります。

リムの中に 折れたスポークの外周側のかけらが残っていました。

↑外側

↑内側
リム穴が食い破られそうになるほどの衝撃だったので、
とんだスポークのハブのフランジ穴の変形も疑っています。
内側に反ヌポークの跡があるくらいなので
ハブは使い回すことにしました。

テンションを抜くと、変形しているスポークが4本ありました。
同じ側で連続している4本で、画像はホイール右側から撮っていますが
回転で巻き込んだことが分かる向きに曲がっています。
とんだスポークのみ左側で、右側の3撃目と4撃目の間のリム穴です。
左側でダメなスポークは とんだスポークだけでした。
変形があったスポークについては、
それに付いていたニップルも使い回しません。

リムのお引っ越し中・・・。


組めました。

↑交換したスポーク
category: のむラボホイール
AL22Wリムで後輪を組みました 
2021/06/27 Sun. 23:48 [edit]

AL22Wリムで後輪を組みました。

エボライトハブ 24H 半コンペヨンロク組みで

黒アルミニップルです。
結線は あとでやります。
おまけ

スポークとニップルで、それぞれ不良があったので はねました。
同じ箇所のものではなかったですが 画像の時点では まとめています。

ニップルですが、つかみしろの切削部分の長さが短く、
外側からも回せるニップルであれば こういうのもありますが
これは間違いなくDTの袋に入っていた 汎用12mmニップルです。
ロット全てが こういう仕様になっているのかと思って 調べましたが、
かすかな個体差はあるものの これほど短いものは これだけでした。

CX-RAYのほうは たまにある 扁平バテッドと
首折れの向きが合っていない不良です。
これを使うと 最終交差の片側のスポークが
角度的に ねじれた状態になりますが、
私の場合は結線をするので
この手の不良は 首とびリスクになりえるので はねています。
まあ仮に これが前輪のラジアル組み用でも はねていますが。
こんなものではない剛の者については(→こちら)をどうぞ。
category: のむラボ日記
AL22Wリムとサーリーのハブで後輪を組みました 
2021/06/25 Fri. 23:44 [edit]

サーリーの両切りシングルギヤハブと
AL22Wリムで後輪を組みました。
昨日の続きで、画像 後ろにあるのは昨日の前輪です。

32H 全コンペロクロクイタリアン組み結線無しです。

片側が固定ギヤ用台座、

もう片側がフリーギヤ用台座ですが

100% 固定ギヤでしか使わない予定だとのことなので
固定ギヤ台座を右側とするイタリアン組みで組みました。
その場合 ハブ胴の文字の読みは逆向きとなります。
これについては 前輪を組む前から気付いていましたが、
前輪はフロントハブの文字を正向きで組みました。

時系列が戻りますが、この前後ハブは
フランジ幅とフランジ穴中心間径が同じになっています。
フランジ穴中心間径が同じなのは
同じモデルのラージフランジ前後ハブでは よくあることですが、
フランジ幅については フロントハブのほうが広い場合が多いところ
このハブセットでは同じにしてあります。
寸法からして 前輪の横剛性が極端に低くなるわけでは無いので、
リムと穴数と組み方が同じであれば スポーク長さが同じになるほうが
メリットだと考えたのかもしれません。
今回の前後輪は 前後左右のスポーク4ヵ所全てが同じスポーク長さです。
厳密なことをいえば 実はリヤハブには かすかにオチョコがあり
(メーカーの公称値は知りませんが 実測ではオチョコがある)、
フランジ幅の中心と オーバーロックナット寸法の中心が全く同じではないものの
スポーク長さに影響を与えるほどではないので 同じ長さのスポークで組んでいます。
category: のむラボ日記
シャマルウルトラ2WAY-FITさん 
2021/06/24 Thu. 23:56 [edit]

リヤメカを巻き込んで スポークを曲げてしまったとのことです。

ブレーキゾーンに まだ使用感が無く、

フリーボディのスプラインに
スプロケットの食い込み痕もありません。
使ってから まだ間もないという感じです。

曲がっているスポークは複数本ありますが、

チェーン落ちで フランジ外側のスポーク
(ヤマアラシさん方向のスポーク)の
根元に 傷が付いてもいます。
リヤメカ巻き込みとチェーン落ちは 同時に起きていたとしても
別個の問題で、チェーン落ちの傷だけで スポークに変形が無ければ
(お客さんが希望しない限りは)基本的に交換しません。

フリー側14本のスポークのうち、
変形が疑われるもののテンションをゆるめて
バルブ穴から 時計回りのリム穴順に番号を振りました。

1・2本目、なぜか無事な3本目を とばして
4・5本目と13・14本目が変形していました。
3本目を除けば 13・14・1・2・4・5と連続しています。

7本目も疑惑があり ゆるめたのですが、
問題ありませんでした。
作業の都合上 一旦ゆるめたという情報を残すと
あとが楽なので、テープの印は残しておきます。

直しました。

このスポークは交換していません。

↑画像にある チェーン落ちの痕があるスポーク3本も
変形は無かったので 交換していません。

↑交換したスポーク
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の後輪のリムを交換しました 
2021/06/23 Wed. 02:58 [edit]

事故に遭って リムがポテチになったとのことです。

クイックのシャフトが えげつなく曲がっています。

まだ どこもゆるめていませんが、
リムが波打っているのが分かります。

銀半コンペ赤ニップルですが、
フリー側のスポークに曲がっているものがあったので交換します。
明文化していないワランティにより
スポークやニップルは交換したとしても お客さんには請求しません。
かかるのは 通常のホイール組み工賃の半額と リム代だけです。
日が浅いので珍しくアルミニップルは使い回しましたが、
見た目の判断で 7~8個は換えました。

曲がっているスポークがあったのは
最もリムの変形が大きい位相で、
リム穴にクラックが入っていたのは ここだけです。
ここのニップルは外観上問題なさそうでしたが 交換しています。

リムのお引っ越し中・・・。

目印のテープを貼っているのが曲がっているスポークで、
お引っ越しの段階では一応 新しいリムに移しています。
スポーク交換は スプロケットのロックリングをゆるめるより
スプロケ付きフリーボディを一旦 外したほうが早く、
ホイール組み作業もスプロケットが付いたままでしています。


組めました。

元のリムと ある位相でピッタリ合わせると

↑これくらい反っています。
元のポテチリムのホイールに まっすぐな新品のリムを当てると
これと同じように「まっすぐなリムのほうが
かえって歪んでいるように見え」たりもしますが、
そんな感じで 価値観などのモノサシがイカれた奴が
世間一般に まっすぐであるとされているものに対して
自分から見て歪んでいるから自分のほうが正しい、
と解釈することがあります。
自分以外の全員が狂っている!と思われる状態は、
実は自分一人だけが狂っているだけだということに・・・
あれこんな時間に誰だろう
category: のむラボ日記
レーシングスピードXLRの後輪のハブをレーシング3のハブで組み直しました 
2021/06/20 Sun. 23:54 [edit]

お客さんから レーシングスピードXLRの後輪をお預かりしました。
走行中に 左フランジが ばくはつして使用不能になったとのことです。
どういうことなのかというと、

↑こういうことです。

接着剤が利かなくなっただけでは こうはなりません。
あとで画像を出しますが 赤いアルミフランジ部分は割れています。
スポークテンションは抜けています。

フランジとハブ胴の間に サイクルコンピュータのセンサーが
はさまって取れなくなったとのことで、


フランジの割れた部分を広げて

センサーは回収しました。
で、この後輪をダメ元で
カンパニョーロにジャパンいち詳しい問屋さんに送ったのですが
「ワランティ的にはどーにも出来ない、
しかし面白い状態だな 画像を撮って本社には報告したぞ」
ということでした。
なにか合いそうなハブは無いのか、
作業は こっちでするからと言ったところ
「われに余剰ハブ無し そこで死ね
言いたいことがあれば いずれ天上(ヴァルハラ)で聞く」
とは言われていませんが
要約すると そういう感じの答えでした。
途方に暮れていましたが

「あったよレーシング3のハブ体が!」
「でかした!」


ワンも圧入されていません。

カーボンのハブ胴直下に赤いフランジがある限り、
スポークは抜けません。

フリー側のスポークをバラして ハブ体を抜き取りました。


接着前の圧入の最後の部分が段付きになっているので
接着が利かなくなっただけでは 内側に抜けることはないですが、
フランジが割れれば 話は別です。

元のハブから CULTのワンを

抜き取りました。
このハブ胴のカーボンの左端の部分、

厚みが めっちゃ薄いです。

組めました。

ハブのパーツは ほとんど共通ですが、


センターが出ている・・・のはいいとして
上の画像に写っている 玉当たり調整ナットだけは
レーシングスピードと レーシング3のハブで違うものです。
実は ワイドリム化した後継モデルのスピードや 現行のボーラの年代だと
ハブシャフトの品番の末尾が1つ進んでおり
この玉当たり調整のねじ山のピッチが細かくなっていて、
その場合 このハブ体のレーシング3の玉当たり調整ナットが取り付けられません。
このレーシングスピードXLRは 右側がメガフランジになっていますが、
ハブ体がメガフランジのレーシング3のものだった場合
それ用の玉当たり調整ナットが ハブシャフトに取り付かない可能性があります。
まあ その場合はハブシャフトを新型に変えればいいだけなのですが。

元のレーシングスピードのハブは
メガフランジで リム穴は均等間隔を想定している仕様、
組み換え後のレーシング3のハブは
非メガフランジで お休み位相ありのリム穴を想定している仕様です。
リム高もリム穴の位相も違いますが、
ハブフランジのスリットのスポークの指向性が
理論上かすかに違う点は問題ありませんでした。
たとえば G3組み用のゾンダのハブだと無理だったかもしれません。
スポークの長さは、なんとか合いました(合わせました)。
それ以外の違う点として、
今回のレーシングスピードXLRは2:1組みがЖ(じぇー)組みですが
今回使ったレーシング3のハブはXI(エックスアイ)組みなので

バルブ穴の位置が フリー側のスポークの最終交差の中になってしまいます。
これは避けられません。
リム穴を ひとつ どちらかにずらせばいいのでは?と言われそうですが

2:1組み専用リムに よくあるように
フリー側のスポーク用のリム穴は
右側には振っていないものの リムの中央
(いや、ごくわずか右側に振っているかな・・・)、

反フリー側のスポーク用のリム穴は
明確に左側に振っているという仕様なので、
ハブとリムの位相を ひとつ ずらして組むことはできません
(また、左右を間違えて組むこともできません)。
ここに書いていること以外にも いろいろ
難しいというか、つまずきそうなポイントは
まだ あるのですが書きません。
まず たいていのショップは こーゆーことをやらないと思いますし。
ふつーのホイールも組めんのに ふつーじゃないホイールが組めるかよ。

今回のレーシングスピードXLRですが、
上の画像にあるボーラウルトラツーと
リム穴の位相以外 同じもので
どちらも ナローリムでチューブラー、
内蔵ニップル仕様の時代のものです。
なので 重量も同じです
(フロントリムとリヤリムで違う可能性はある)。
この「ナローリム」に対して 対辺4mm(または3.95mm)の
外出しニップルで組まれている「ワイドリム」のものが現行モデルですが、
「ワイドリム」の意味するところは
当初 当時の旧ETRTO的に無理が無いギリギリの幅であったところ
最近のワイドリムは新ETRTO準拠となっていて
当初 ワイドリムと呼ばれていた幅から もう一段広くなっています。
カンパニョーロ・フルクラムでいうと C15がナローリムで
C17がワイドリムだったのに
最近では C19というリムが出ており、
これはなんと呼べばいいのか、
やっぱり ワイドリムとだけ呼ばれていますが
それではワイドリムと呼ばれるものの範囲が
広すぎやしないかと思うのです。
今回のリム、バラしているので一応 重量を量りましたが
このリム単体の重量の情報の有用性というより
ワイドリム化した現状のリムと ハイト/ウェイトレシオで比較して
最近のリムがどれほど重たくなったかという指標としてのほうが
価値があるかもしれません。
50mm高のリムで これくらいの重量のものが
新ETRTO準拠のリムで どれほどあるのかという話です。
太いリムの空力特性や 太いタイヤの転がり抵抗の軽さとやらを
「一応は信じてやる」としても、
そのために外周部重量が重たくなっているデメリットと秤にかけたときの
私が よく言うところの「要素の大小」で
こういうリムが必ずしも劣っているとは どうしても思えないのです。
仮に 50mm高のチューブレスワイドリムで
このリムとほぼ同重量のものがあったとしても、
それが完組みホイールの一部であった場合
ボーラやスピードより横剛性が高いという可能性は まずありません。
ホイール屋だと シマノやロヴァール、
リム屋だと レイノルズやZIPPやENVEあたりの
50mm高近辺の吊るしのホイールは、リムブレーキモデルであれば
シュータッチ事例をしょっちゅう聞いていて 実際に私が直した例も多々あります。
今でも同じです。シュータッチという現象が無くなって
クソホイールだとバレにくくなっているだけです。
ここまで書くなら その古式ゆかしい50mm高ナローリムとやらの
実際の重量を教えろといわれるでしょうが、
私だけが知っていればいいことなので 教えるつもりはありません。
↑うわこいつかんじわるい

オ待タセシマシタ!コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!


ナオ、りむノ外周部ニ りむせめんとノ べっどガ
コノ程度 乗ッテイル点ヲ ゴ留意クダサイ!
↑やーめーろー!
category: のむラボ日記
のむラボホイール3号の後輪のリムを交換しました 
2021/06/20 Sun. 22:21 [edit]

以前にも触れた(→こちら)件ですが、
ホイールの現オーナーが寿司折を持ってきたので
すぐに 目の前でやってやることになりました。
実作業時間でいうと40分くらいですが、
思ったよりも時間がかかったなとか言われました。

リムのお引っ越し中・・・。

組めたぞ。感謝しろ。

元のホイールには無かった 結線ハンダ付けもやりました。

時系列が戻りますが、変形していたスポークが2本あったので
それは交換しています。
category: のむラボホイール
タイヤサイドからのエア漏れについて 
2021/06/19 Sat. 03:57 [edit]

元のホイールに付いていたタイヤを取り付けました。

同じタイヤで、同じサイズです。

どちらのタイヤにも「この位相で長期間 静置していたんだろうな」
という感じのシーラントのダマがあり、

食いつきが それほど強くなかったので
剥がせる限りは 剥がしました。
冒頭の画像の状態では、
タイヤ内に 液体のシーラントは一切入っていません。

前後輪ともに シーラント無しで3気圧ほど入れると、
4~5時間くらいは エア抜けの早さに差が無いかのようで
ほとんど抜けた気配がありません。
これは静置だからであって 実走すると また違うかもしれず、
シーラント無しで レースでの使用ができるとは思いませんが。
で、1日 経つと リヤタイヤのほうが 顕著に空気圧が下がっています。

↑前輪を後輪に押し付けると こんな感じ。
これは2日ほど経過後で、1日目であれば もう少し空気は残っています。
また、どれほど放置しても
タイヤビードがリムのビードフックから落ちることはありません。
このホイールをお預かりしたときは タイヤが泥だらけで、
バラす前に洗ったのですが 洗剤の泡が茶色くなるほどでした。
そのときに気付いたのですが、リヤタイヤのみ サイドが濡れると
カニが泡を吹くようにブクブクとエア漏れが起きていました。
理由は不明ですが、お客さんの取り扱い上の落ち度ではなく
個体差だと思われます。
この現象は「あるタイヤでは ほぼ全ての個体で起こり、
また別のあるタイヤではほぼ全ての個体で起こらない」という
製品ごとの性質であって 同じ製品内での個体差として起こるのは
珍しい気がします。

再現として、まずは前輪のタイヤサイドを
水で十分に濡らしました。

しばらく待ちましたが 何も起きていません。

↑これが後輪のタイヤだと


泡の形が違うので分かると思いますが
ブクブクとエア漏れしています。
しかも ビードの部分では泡が出ていません(水の形が同じ)。

とくに ひどい位相だと


↑こんな感じです。

↑これはまた別件で、作業中に見かけたので
記事用の画像を撮らせてもらったのですが
タイヤを半分だけ リムに はめてタイヤ内にシーラントを注ぎ込み、
ビードを一気にバンッ!と上げたところ
リムサイドにシーラントが飛び散ったので
水で濡らしたウエスで拭いたら
タイヤサイドがブクブク.。o○したという例です
(.。o○←ぶくぶくを変換したら出たので 使いました)。


これが起こるタイヤの場合、フィニッシュラインやイメジのような
水で洗い流せる系の ダマにならないシーラントで
エア漏れが容易に止まらないことがあり、
量をそれなりに入れるか 2日以上かけるつもりで
経過観察を要することが多いので
強めのシーラントを使うことが多いです。
このときも そうしました。
以前に、フィニッシュラインのシーラントは
ロードタイヤでの公称値が 90mlと非常に多めなので
試してもいないと書きましたが、それについて
「フィニッシュライン90mlで止まらなかったエア漏れが
イメジ50mlで止まった」というコメントをいただきました。
私が試したわけでは無いですが、公称値からも
フィニッシュラインは かなりユルめであるのは確かです。
冒頭のミシュランのシクロクロスタイヤですが、
前後輪でシーラントを変えてもいいかもしれないということと、
今 入れると シーズン前に固まるかもしれないので
使う直前でいいんじゃないですかと お客さんに提案しています。
MTBのタイヤは詳しくないので知りませんが、
ロードとシクロクロスのチューブレスタイヤで
サイドのブクブク.。o○問題で 嫌な目に遭いたくないなら
別にステマではありませんが 私見ではIRC一択です。
そういえば先日、当店のお客さんがIRCのチューブレスバルブの件で
メーカーに直に問い合わせをして
ホイールを送ったことがあったのですが、
スタンズのテープを2周巻いてハンダごての熱(※)で
バルブ穴をあけていたのを「丁寧な仕事だ」とお客さんに言ったらしく、
そこで お客さんのほうが当店の名前を出したら
IRCの中の人は 業界の狂犬 暗黒自転車工房のむラボのことを
ご存じだったそうです。
※刃物でコリコリ開けたり プラスドライバーで叩き抜いたりすると
バルブ穴の前後方向に裂けたりして
そこにシーラントが流れ込むことがあるのと、
スタンズのテープで2周以上巻いている場合
熱で溶着することで めくれや剥離の防止になります。
マヴィックやロヴァ―ルの完組みホイールだと、
缶切りのフタ状に切った最後の部分が
リムの中にぎりぎりつながって残っていたり、
プチンと切れてリムの中に落ちて
ホイールを振ると カラカラと鳴ったりしていることもあります。
また、スタンズ以外のリムテープ、
少なくとも エフェットマリポーサ、GIANT、マヴィック、
あとDTは ハンダごての熱では溶けないのも
私が スタンズを おもに使う理由です。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の前輪を組みました 
2021/06/18 Fri. 22:54 [edit]

のむラボホイール5号(※)の前輪を組みました。
※1号となっていたのを訂正しました。
複数のコメントありがとうございました。

エボライトハブ 20H CX-RAY反ヌポークラジアル組みです。
category: のむラボホイール
初代レーシング1 2WAY-FITさん 
2021/06/17 Thu. 23:44 [edit]

レーシング1 2WAY-FITとしての初代モデルです。
均等リム穴ではなく お休み位相ありの穴、
ネクタイスポークではなく
カンパニョーロのシャマルウルトラと同じスポークになったのは
2WAY-FITが先で、
この次のWOとチューブラーモデルがそれに追随しました。
とあるショップに ハブのオーバーホールと振れ取りを依頼したところ、
スポークを3本ねじり切られて しかもスポーク代が有償となったとのことです。
「金属疲労だと思われます」と言われたとのことですが、
そんなわけはありません。
先に書きますが、最終的に当店で全てのニップルを調整で触っていますが
予備軍も含めて固着ニップルは ひとつもありませんでした。
お客さんにも 先日のレーシングゼロのリム交換で
前のリムに残った固着したニップルを見せて
「こういう、黒ひげ危機一発(※)の最後の1本のように
誰が触ろうが 必ずばくはつする事例というのはありますが、
このレーシング1にはそういうのは ひとつもありません」というのを
見せています。
※正式名称は「危機一髪」ではなく「危機一発」です。
で、お持ち込みされたホイールのスポークが1本 破断していますが、
これは走行中に突然折れたとのことで、
己のスカタンで3本のスポーク代を請求したクソショップに持ち込んだところ
「スポークの疲労が全般に回っていて、スポークの全交換が必要ですが
もし直すならリムの交換も必要です」と言われたそうです。
で、出た~っ、三流以下のクソショップどもの常套句!
なんでみんな同じこと言うの?マジで分からん。
この話を聞いた時点では まだホイールはバッグの中でしたが、
お客さんに「待て、当てさせてくれ。スポーク折れは
ニップル側の丸と扁平の境目付近で起きていて、
断面は暗い色と明るい色の2色になってるだろ」と
事前に言いましたが、当たっていました。
今回の事例、スポークを3本ねじ切った作業ごっこのときに
折れないまでも ねじったスポーク(ねじれを戻したと思われる)に
クラックが発生し、それが走行中にパキーン!と破断したものです。
折れた4本目の原因も そのクソショップにあります。
で、折れた箇所のスポークを交換して テープで印を付け、
お客さんに「今からこのテープを貼ったスポークのニップル以外を
まずは 絶対に 一切触らないから見ててください。非常に重要なことなので。」
といって 交換したスポークのニップルの調整だけで その位相付近が
最も振れているわけではない状態まで振れ取りをしました。
微細な横振れはありますが ゴバッと大きな振れは皆無です。
で、その時点での暫定センターが


↑これです。
横振れは微細なので、どの位相で見ても
同じくらい反フリー側にずれています。
フルクラムの吊るしでありうる量ではなく、
経年使用でずれる側とは逆方向です。
反フリー側の増し締めが蓄積したセンターずれで、
横振れ取りごっこだけして 最後にセンターゲージを当てずに
(どんな精度が低いゲージでも これは分かるはず)
作業を終えています。これでお金を盗れるんだからチョロい商売だぜ。
これ以降は 交換したスポークのニップル以外も触り、
お客さんには ずれの量を紙1枚まで追い込んでから
それも取り切ったのを見せています。
というか、作業中に たまたま紙1枚のずれの段階があったので
それを見てもらっただけですが。
最終的なセンタードンピシャの画像は撮り忘れましたスミマセン。

↑スポークの断面です。
暗い部分が黒に見えますが、肉眼だと もう少し薄く
濃いめの御影石のような質感になっています。

撮り直しました。
暗い色の部分が破断直前まで入っていたクラック、
明るい色の部分が破断の瞬間に一気に折れた部分です。
これ以外に ねじれているスポーク、ねじれを戻したようなスポークが無いか
全数 見ましたが 目視で分かるものはありませんでした。
あと、ハブのオーバーホールをしているとのことでしたが ガタがありました。
ケチの付かない部分がありません。
お客さんには このクソショップの名前を
ここに上げさせてほしいとお願いしたのですが、ダメでした。
言おうと思ったくらいです。
書ける範囲で書くと、多店舗展開している
あるショップから独立した 個人経営のショップで、所在地は京都府です。
あああ死ね死ねクソが。
ホイール組みが また遅れたやんけ。
コンポ組付けも 納期が存在するものだけで4件ありますが
全っ然 進みませんでした。
category: のむラボ日記
SES3.4のリムで後輪を組みました 
2021/06/17 Thu. 22:56 [edit]

SES3.4チューブラーリムで後輪を組みました。

エボライトハブ 24H 黒半コンペヨンロク組み結線ありです。

リムの品番はA45で、これの相方のフロントリムがA35だったので
前後リムの高さは それぞれ35mm/45mmですが
現行モデルは38mm/42mm高となっています。
category: のむラボ日記
プライムの50mm高リムの前輪さん 
2021/06/15 Tue. 23:45 [edit]

ディスクブレーキ用のハブで組まれていて

センターロック台座にカバーをかけてありますが
リムブレーキと兼用モデルというわけではありません。

が、シクロクロスで リムブレーキとした使ったようで
後輪と同じくブレーキ痕が付いています。
ロゴが外周まであり ブレーキゾーンが無いので
リムブレーキ用ではありません。
シクロクロスと断定したのは、
リヤハブを135mm幅のクイック仕様で設定していたからです。
フロントハブは左右ポン当てエンドの
100mmクイックとなっていますが、
ベアリングの回転が濁っているので交換してほしいとのことです。

↑ローター台座側(左側)

↑反ローター台座側(右側)
左右どちらとも 6803の規格ベアリングで、
内径が大きいのは ポン当てエンドの変更で
スルーアクスルに対応させるためです。
ロックリングのねじ山深さの都合などもあり
左右でベアリングが圧入されている深さが違うのですが、
左右同じでも別にいいところを 反ローター台座側だけでも
なんとか広げた、と解釈すれば
狭いほうに合わせて左右同じ深さにするよりは
マシなのかもしれません。
リムブレーキ用の前輪でも、コスミックカーボンアルチメイトなどは
玉当たり調整機構の厚みの関係で
左右のベアリングの深さが違っています(→こちら)。

仮に どちらかのベアリングだけが極端に傷んでいるとして、
ハブシャフトを手で回しても 左右どちらかを判別することはできません。
位置的に外側のベアリングのほうが
より傷んでいる可能性が高いという経験則があるので
まずは そちらを叩き抜きましたが、
明確にゴリゴリしているのは ハブに残っているローター台座側でした。


↑どちらも拭いたのですが、ハブに残っているほうは
内輪の内側にある汚れが取れませんでした。
ベアリングの圧入は さほど強くなく、寸法ちょうどの治具を当てれば
叩き抜いたとはいえ ベアリングへのダメージは大きくないので
ローター台座側のベアリングは交換、
反ローター台座側のベアリングは 元に戻したのですが
多少マシになったものの 回転にゾリゾリした感触があり、
ローター台座側のベアリングより 多少マシなだけで
要交換でもいい程度には傷んでいたので
結局は左右とも新品に交換しました。
当たり前ですが 回転は滑らかになりました。
ハブ体に圧入されていたときには ゴリゴリしていた
ダメなほうのローター台座側のベアリングですが、
ハブから抜いたベアリング単体だと
なぜか 顕著なゴリゴリ感が無くなっていました。
これは よくあることです。

余談ですが
スポークカッターで切ったスポークの受け皿も兼ねている、
結線ハンダ付け時に フラックス(塩酸)を垂らすホーローのボウルに
今回のベアリングを捨てたところ、半日で これくらい錆びました。


暫定センターはドンピシャで、まずは細かい振れを取りました。
お客さんの希望で 現状の構成のまま なるべく張ってほしいとのことなので
振れ取り後にもセンタードンピシャであったのを確認してから
可能な限り正確に 全てのニップルを半周(180°)締めたところ


「オチョコのあるホイールは スポークの角度が寝ている側が
ニップルの回転量当たりの リムの移動量が大きい」ので
反ローター台座側に リムが少しずれました。
このホイールは左右2クロス相当のタンジェント組みですが、
もし 反ローター台座側がラジアル組みであったなら
この際のずれの量は もっと大きくなります。
今後の微細な振れ取りの増し締めしろを残したいのと
そもそも それほどヌルい張りでは無かったので
ここからローター台座側の さらなる増し締めで
センターを出すのは無理と判断し、


反ローター台座側をゆるめてセンターを出しました。
結果としては ローター台座側が180°、
反ローター台座側が120°くらいの増し締めです。
これでも、ローター台座側のテンションが張っているのが
簡単に分かってもらえるくらいには 張りました。

今回の前輪ですが、最終交差は左右とも編まれていませんでした。
ローター台座側もです。
後輪は、フリー側のみ 編んでありましたが。
category: のむラボ日記
SES3.4のリムで前輪を組みました 
2021/06/15 Tue. 22:40 [edit]

スマートエンヴィシステムの3.4リムで前輪を組みました。

エボライトハブ 20H 黒CX-RAY反ヌポークラジアル組みです。

SES3.4というペットネームとは別の
内部的なリムの品番は A35です。
これはチューブラーリムですが

ブレーキゾーンにヤスリ面の加工が無いので
少し前の年代のものです。
category: のむラボ日記
シャマルウルトラ2WAY-FITさん 
2021/06/15 Tue. 14:29 [edit]

自分でセンター出しを試みたところ
スポークをねじり切ってしまったとのことです。
固着ニップルも多いかもしれませんとのことですが・・・。

↑これ

メガG3の右ハブフランジは
ヤマアラシさん方向のスポークはフランジ外側から、
反ヤマアラシさん方向のスポークはフランジ内側から引っかけていますが
このリヤハブは それ以前のG3なので
どちらのスポークも フランジ外側から通しており、
今回のように 反ヤマアラシさん方向のスポークを交換するには

上にかぶさっている ヤマアラシさん方向のスポークを
一旦 外す必要があります。

ねじ切ったスポークはペンチのようなもので つかんだ痕がありますが

ここですら とくにニップルの回転が固いわけではなく、
パリパリ系ねじ止め剤が強めに効いているニップルはあるものの
固着または固着予備群のニップルは皆無でした。
先に書いておきますが 反フリー側のニップル全てを大きく増し締めしたのと
フリー側のニップルのほとんどを調整で触っています。

バルブブッシュが無くなっていました。
過去にも書きましたが、通常のクリンチャーモデルは
ニップルをリムの外側から入れるところ
チューブレス対応の2WAY-FITで それをやると
穴が大きくて チューブレスバルブを取り付けられなくなるので
2WAY-FITリムでは ニップルをリムの内側から入れるようにしており、
最後にバルブブッシュで バルブとの寸法差を埋めています。
このバルブブッシュ、「一応 あったほうがいい」程度のパーツでは無く
出先で不幸な目に遭わないために必要な機能部品です。

バルブブッシュを取り付けました。
これはバルブを通した状態では外れないので、
バルブを通すときに パチーンと とばさない限りは無くすことはありません。
タイヤやチューブの交換時にだけ 気を付ければいいです。


スポークを補填してから ひと通り振れ取りを終えるのに
5分くらいしかかかっていませんが、
その時点でのセンターずれが 上の画像です。
カンパニョーロの吊るしではありえない量で、
経年使用でずれる方向ですが こんなにずれることはありません。
素人さんにあまり説教をしないようにはしていますが
いぢくり倒した結果に間違いありません。
通常の作業の範疇とは別の、これを元に戻すほうが
時間が何倍もかかっています。


第1次 反フリー側増し締め


第2次 反フリー側増し締め
センターが出ました。
リムがフリー側に寄っていたのは フリー側の増し締めに因るものなのでは?
という可能性はありません。
完成状態のシャマルウルトラから フリー側の増し締めで
あれだけ ずらすのは まず不可能、
仮にやったとすると フリー側がピンピンに張りつめますが
そうはなっていなかったのと、それが出来るだけの技術があれば
そもそも スポークをねじ切ったりしません。

直りました。

目印のテープを貼っているスポークは2本ですが、
これは「一旦 外したスポーク」の目印で
交換したスポークは


↑これ1本だけです。
category: のむラボ日記
ゾンダさん 
2021/06/14 Mon. 22:56 [edit]

スポークが1本 とんでいます。

リム側での破断で、

画像では ちゃんと写っていませんが 破断面が一様な色なので、
クラックが入ったなどの段階が無く 一気に折れています
(クラックが入っていた時期があれば 断面のその部分が暗い色になる)。

持ってて良かったスペアスポーク!
これはC15リム時代のスペアスポークで、
C17時代になると ニップルの端にゆるみ止めのナイロンが埋め込まれているので
それに届くように ねじ山部分の長さが長くなっています。
また、C17リムのゾンダは 後輪が左右異径組みではないので
リヤ右についてはスポークの実効長さうんぬんを別にしても 合いません。

ハブ体からスポークを抜くために 一旦ハブシャフトを抜きますが、
画像の状態から右側に叩き抜けば
左の玉押しの割り入りセンタリングくさびワッシャーの
食い込みを解除せずに済むので
それによる 微細なセンターずれの発生(発生しない場合もある)を
抑えられるかも知れないと思いましたが
どのみち お客さんの希望で ハブのオーバーホールをするので
関係ありません。

スポークは ねじ山始まりの部分で折れています。

スポークが無い部分から ハブ体が拭きやすいぞ!
16Hラジアル組みなので 元々拭きやすいですが。

ミシュランの赤サイドのタイヤを使っていたようです。

アセトンで拭きとりましたが、リムになにか書いてあるのは
塗料では無いようで 消えませんでした。


スポークが1本とんでいて ゴバッと横振れがあるので
暫定センターを見ていません。
ハブをバラしたので それでかすかに
センターがずれた可能性を否定できません。
補填したスポークのニップル以外にも
微細な横振れ取りを 何ヵ所かで しています。
で、横振れ取りを終えた状態で
初めてセンターゲージを当てたのが上の画像ですが
センタードンピシャでした。


直りました。

つづいて後輪。
スポークの折れや変形は無いですが、
ハブのオーバーホールと振れ取りなどをご希望です。


リムが反フリー側にずれていました。
横振れがあるので位相によって 量は まちまちですが、
上の画像は わざわざ大きなところを探しています。
それでも全般的に反フリー側に寄っているのは間違いなく、
フリー側に寄っている位相というのは おそらくありません。


時系列をとばして センタードンピシャの画像を先に載せました。
ハブのエンド周りのパーツの洗浄の
びふぉー/あふたーを続けて載せたかったからです。

ハブをバラして・・・


洗浄しました。

フリーボディの内側の突起周りに やたらと糸が絡んでおり、
普段 オーバーホールでも この青いシールは外さないことが多いですが

今回は外しました。

洗浄とグリスアップをしました。
先に書きましたが 振れ取りとセンター出しもしています。
ハブをバラしたことで センターずれが起きたかどうかですが、
振れを取ってセンタードンピシャのホイールをバラしたときに
紙1枚ほど出たのを検知できるかどうかくらいなので、
元々紙1枚どころでないくらいずれていたホイールだと
それが見える形にならないので 分かりません。
また、こういう場合 二度手間が嫌で
振れ取りより先に ハブのオーバーホールをするので
ずれが出たところで問題はありません。


↑交換したスポーク
category: のむラボ日記
プライムの50mm高リムの後輪を組み直しました 
2021/06/10 Thu. 23:33 [edit]

お客さんから プライムの50mm高
チューブレスレディリムの後輪をお預かりしました。

ディスクブレーキ用のリヤハブで、

ハブシャフトのアルマイトの色から

ノヴァテック製のハブだというのを隠し切れていませんが
とくに隠していないと思われます。
上の画像 右はTniのエボディスクハブ用の
142mmスルーアクスル仕様ですが、
ひとつ前の画像のハブシャフトは これと同じものの
135mmクイック仕様のものです。
この手のアダプターには130mm幅のものが無く、
実際 今回のリヤハブも135mm幅でしたが

(時系列がとんでるので リム単体)
リムにブレーキ痕がありました。
ブレーキゾーンの設定が無く 外周まであるロゴも削れています。
シクロクロスでカンチブレーキをかけたのでしょうか。


お客さんは結線をご希望ですが、
この後輪も反フリー側のみ最終交差を編んでいないので
このままでは結線はできません。

それはいいとして、サピムでもあることですが
フリー側のスポークの黒は 濃くてツヤがあるのに

反フリー側の黒は やや薄めです。
サピムの場合 CX-RAYよりCXスプリントのほうが
色が濃くてツヤツヤしている傾向があるので
これも エアロコンプ/エアロライトの左右異径組みかと思ったら
左右とも エアロライトでした。

↑またまた時系列がとびますが、バラしたあとの状態です。
上に重ねているスポークが フリー側です。

↑反フリー側の12本中 フランジ外側の穴の6本を抜いた状態です。
ここから 最終交差を編む形でスポークを戻せばいいのですが、
より良く張るのに 残り18本もバラしたほうがいいと思い
組み直しすることになりました。

組めました。

ノヴァテック製ストレートスポークハブ 24H
全黒エアロライトストレート 強制左右2クロス組みです。
フリー側を黒CXスプリントにすることもできましたが
結線で何とかなりそうだったので 今回はそのまま組み直しました。
結線は あとでやります。

先日の85mm高リムの後輪は 黒スクオルクスニップルで組まれていましたが、
このホイールは 外周側につかみしろはあるものの
3.2mm対辺の四角のニップルで組まれていました。
このホイールは左右異径組みをしていないのと
リムにあるロゴなどから 少し前の年代のモデルだと思われます。
なお、ホイールを全バラししたということは
リムの実測重量を量ったということですが、
今回は バラしたという証拠画像を提示するだけにしておきます。
ていうかなんで教えなあかんねん。
↑うわこいつかんじわるい
↓蟹光線
==〇==〇
(V) 目 目 (V)
オ待タセシマシタ!

コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!
↑やーめーろー!
category: のむラボ日記
CLX50さん 
2021/06/10 Thu. 22:54 [edit]

お持ち込みされた理由は 前後輪の点検で、
記事にする予定は無かったのですが
前輪のスポーク交換をしたので 記事になりました。

黒いロゴは リムにプリントされていて、
このリムでも CLX50などの表記は そうなっています。
ロヴァ―ルの表記が白い場合、黒いプリントロゴの上に
同じサイズの白いステッカーを貼っているものがあり
あれはシールの粘着が甘く ところどころで端がめくれてきますが
このホログラムのステッカーも それと同じで、色が違うだけです。

↑画像はテンションを抜いたあとのものです。
ゴバッと大きな横振れが1ヵ所あり、
変形しているスポークがあると確信できるほどだったので
お客さんが気付いていないはずもないと思い 訊いたところ
「私でたぶん3人目だと思うから」と どこかで聞いたようなことを言われました。
セカンド
「点検してから お渡ししてますよ!」と言われていたそうですが
この横振れに気付かないわけねーだろ テキトーぬかしてんじゃねえぞ。
というわけで スポークの交換をすることになりました。
ちなみに、やはりというか
「リアルな知り合いからの譲渡」ではないとのことでした。


直ったでよ。
後輪ですが、2:1組みの21Hでしたが
左右逆異径組みではなく 左右とも DT黒エアロライトストレートでした。
この年代でも CLX32は逆異径組みだったと思います。
後輪は変形しているスポークこそ無かったものの
振れ取り台にかけていれば 取らないわけがないくらいの振れはあったので、
点検しているというのはウソだと思われます。
あるいは 悪気なく最大努力して あの程度という可能性もありますが・・・。
いや前輪の横振れはありえないので
やはり 点検したというのがウソなのでしょう。


↑交換したスポーク
このホイールのお客さんから 作業中に
「ボーラ50と のむラボホイール5号だと
ボーラのほうが かかりが悪い気がするんですが」と言われました。
・・・先入観を植え付けるのも どうかと思いましたが、
「それが分かるなら CLX50がボーラよりヌルいのも分かりますよ」
と返してしまいました。
category: のむラボ日記
コメントのお返事 
2021/06/10 Thu. 22:12 [edit]
「カフェラテックスって乾くの早くないですか?」
というようなコメントをいただきました。
早いと思います。しかも 固まると
噛んだ後のガムっぽいカタマリになって始末に負えません。
シーラントの性能としては エア抜けの密閉と
軽微なパンク穴ふさぎの2つともに優秀だとは思いますが・・・。
では なぜ仕入れているのかですが、
すでに カフェラテックスが入っているタイヤに
追い足す場合などに必要なことがあるからです。
現状 当店では 自分で使う分と お客さんが希望された場合と
一晩以上エア抜けの経過観察が可能な状況であれば
イメジのマイクロファイバー入りを、
それ以外の場合であれば スタンズのタイヤシーラントを使っています。
シーラントというのは
タイヤのビードの精度(IRCは少なめでいける傾向がある)や
タイヤ内の容積(ロード→シクロクロス→MTBの順に 多めに必要になる)で
仕事をする閾値の量が決まっていて、
ものすごく極端な話をすれば あるタイヤとリムの関係において
スタンズのタイヤシーラントが40ml以上で仕事をするなら
39mlだとエア抜けが起きてゼロと同じ、
といった振る舞いをします。
リムとタイヤの条件が同じであれば
強いシーラントであれば 量は少なめで済みますが、
イメジのシーラントはマイクロファイバー入りでも弱め、
少なくとも確実に スタンズのタイヤシーラントよりは
量を多めに入れないといけないことが 経験的に明らかで
スタンズのタイヤシーラントで35mlでいける条件であれば
イメジのマイクロファイバー入りなら50mlくらいは必要です。
それでも 仕掛けた翌朝にエア抜けをしていることもあり、
もう少しシーラントを足すか 再度 空気を入れて様子を見るか迷います。
たいていは後者で解決しますが。
これは少しでもホイールの外周を軽くしようと
閾値ギリギリを狙うために起こる問題です。
そんなに重量を気にするなら スタンズのレースシーラントで
閾値ギリギリを追求すれば いいじゃん、と言われそうですが、
タイヤ内にできたダマは いずれタイヤを廃棄するからいいとして、
リムのビードフックに こびりついたダマを 完全に除去する手間が
(あのダマが それ以降 タイヤビードとリムの間に
すき間を生んでいる気がする)
ほぼ 簡単な水洗いだけで済むという点が
長いスパンで考えると どうしても魅力なのです。
フィニッシュラインにも イメジと同じような質感
(チョコチップ入りバニラアイスみたいな見た目)のシーラントがあり、
乾きにくく 水で洗い流せるという点も同じですが
イメジが「合成ラテックス製だけど 非腐食性でリムなどにダメージが無いよ」
と謳っているところ フィニッシュラインのシーラントは
「ラテックスを使用していません」と謳っています。
量単価は120mlと240ml入りだと イメジより高く
1000mlだと イメジよりかすかに安くなるくらいですが、
試そうとも思わなかったのは 公称の閾値(推奨使用量)が
異常に多かったからです。
ロードで90ml、シクロクロスとグラベルで120ml、
29インチMTBで150mlとなっています。
試していないので 断言はできないですが、
ロードで公称値から2割ケチって70mlくらいにすると
「入れてないのと ほぼ一緒現象」が起きそうです。
たくさん入れないといけないということは、
「同量あたり」ではなく「ホイール1本分の」量単価は
ずいぶんと高くなってしまいます。
120ml入りで税別定価1080円ですが、
シクロクロスなら ホイール1本で ボトル1本使い切るわけです。
というわけで フィニッシュラインは試していません。
category: その他 機材の話
チューブレスタイヤとかシーラントの話 
2021/06/08 Tue. 23:29 [edit]

取り付けました。
上の画像 手前は私物で、奥は先日組んだお客さんのものです。

私のはフォーミュラプロのSライトで、
タイヤにも表記があるように TLR(チューブレスレディ)仕様です。

お客さんのはフォーミュラプロのレギュラーモデルのRBCCで、
これと 耐パンク性能が高いXガードは TL(チューブレス)仕様です。
TLのほうは チューブレス(レディではない)リムに
取り付けた際に シーラントを入れずとも
少なくとも丸1日以上は使える程度にはエア抜けが少ない、
例えば ヴィットリアのラテックスチューブよりも
エア抜けが少ないくらいには保持する場合があります。
このグレイルCB7リムですが、
自社規格のBST(ビード ソケット テクノロジー)という
フックレスリムとなっており
リムテープを貼る面に 明確なハンプも無いですが、
IRCの現行フォーミュラプロでは
TLRもTLも タイヤのビードが持ち上がるときに
「バチ―ン!」と かなり大きな音がします。
リムへの はめやすさはTLRのほうが明確にやわらかく
(なにせ 同じリムに対して 同じ25Cサイズのタイヤで
同じ時に取り付けてますので)、
リムの寸法との相性が良いか または経年使用したTLRは
タイヤレバー無しでの着脱が可能なくらいです。
グレイルCB7の、公称の最小取り付け可能タイヤ幅は25Cです。
これはDTのXR331でも同じですが XR331はフックドリムで、
フックドリムは内幅の計測ポイントが ビードフックの先端同士になるので
フックレスリムよりも内幅の数値が小さくなる・・・ということを勘案しても
グレイルCB7リムよりも内幅が狭いので
IRCのフォーミュラプロを使うときは 自己責任で23Cを使っています。
冒頭からの画像にある 赤ラベルの現行のフォーミュラプロは
たぶん5代目になると思いますが、
現行品で23Cが出ているのは Sライトだけです。う~ん 困った。

グレイルCB7リムの25Cタイヤのときの許容最大空気圧が6気圧なので
まずは シーラント無しで6気圧まで空気を入れました。
6気圧までにタイヤのビードが持ち上がらなければ
一瞬 それ以上 入れる必要がありますが、
どちらも 6気圧までにビードが持ち上がりました。
で、18時間ほど放置したのですが
TLRのほうだけ ブニブ二と指で凹むほどに空気が抜けています。
1気圧抜けるのにかかる時間は 高圧であればあるほど短く、
TLRのほうは2.5気圧ほどまで下がっていましたが
これ以上 放置しても ほぼ変わらないと思われます。
リムとの相性よりは「IRCのタイヤである」という
要素のほうが大きいと思いますが、
IRCのチューブレスタイヤは低圧になっても
上がったビードが落ちることは あまりありません。
TLのほうですが、5気圧くらいでした。
リムは リムテープを貼るチューブレスレディ仕様ですが
リムテープ不要のリム並みにエア抜けが少ないくらいです。
このあとどちらも イメジの
シーラントを入れましたが、
TLのほうは(イメジにしては)少し少な目で35ml、
TLRのほうは50mlちょっと入れました。
さらに12時間後、
TLのほうは全く抜けていないと言っていいくらいでしたが
TLRのほうは まだ シーラントが効いていれば
起こらないはずのエア抜けがありました。
こういう場合は、シーラントを追い足すのではなく
また空気を足して 少し乗るか ホイールを回してから放置すれば
シーラントが効いて安定するようになります。
スタンズであれば 効果が弱いほうの「タイヤシーラント」ですら
イメジのファイバー入りより効果が強いので
こういう「なじみ出し」的な過程を要することは ほぼありません。
さらに12時間後、TLRのほうも、ほぼエア抜け無しで安定しました。


↑これは 先日組み直したプライムのホイール(フックドリム)に
取り付けたピレリのチューブレスレディタイヤで、
ビードが持ち上がって以降も 何ヵ所かでカニが泡を吹くように
シーラントがブクブクと噴いています。
ちなみにシーラントは スタンズのタイヤシーラントです。
ブクブクしている位相を真下にして ホイールを左右方向に振ったり
ホイールを回転させたりすると ビード部分でのエア漏れは止まり、
12時間後でも ほぼエア抜け無しで安定していました。
これは意外な結果です。
IRCのSライトTLRは、ビード部分でのブクブクが起きていなかったのに
エア抜けが発生していたので。

あと このタイヤは、フックレスリムで使うなと書いてありました。



梱包の都合上 空気を抜きたかったので
バルブコアをゆるめて押したら、
リムのあちこちで ビードがかすかに落ちて
シーラントが漏れてきました。あばbっばあばっばああばああ
これが起きるのは、タイヤの要素のほうが大きいです。
プライムのリムと IRCのタイヤであれば
おそらく こうはなりません。
数ヵ月レベルで放置した場合 これが起きる可能性もあるのかと
思いましたが、スタンズのシーラントであれば
そのころには大方 固まっていると思われます。

エフェットマリポサのシーラントのカフェラテックスですが、
1000ml入りの容器が新しくなっていました。
しまった、前の容器を捨ててしまったわい。

容器横のスリットから残量が分かるのは
前のも同じですが、50mlごとの目盛りが付きました。

最大の違いはフタを外したあとの 口の形で、

付属のチューブを取り付けると

↑バルブから直接 注入できるようになっているようです。
ようです、というのは 私は このやり方で入れないので
断言しなかっただけです。

カフェラテックスですが、先日
おそらく メーカーですら気付いていないであろう
ある性質に気が付きました。
固まってからのほうが 顕著なので トレイに垂らしておきます。
つづきはあとでかくでよ
つづき

固まりました。

トレイを逆さにしても落ちません。
で、気付いたことというのは

「塩酸を垂らすと紫色に変色する」
ということです。
結線ハンダ付けのときにフラックスを受けるボウルに
カフェラテックスを捨てたところ 変色したので気付きました。

人類初(たぶん)の
「固まったシーラントに塩酸で描かれた絵」は エヘン虫です。

水道水に浸すと消えます。
むしろ 紫色だった部分のほうが白くなります。

タイヤ内で起こるように 振って泡立てていないのと
トレイが 食いつきがいい素材ではないので
きれいに剥がれます。

湯葉みたい。
category: その他 機材の話