のむラボホイール5号の後輪を組みました 
2022/05/31 Tue. 23:40 [edit]

のむラボホイール5号の後輪を組みました。

エボライトハブ 24H 半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。
リムのステッカーを あえて剥がしていないのは

先日組んだ同じ構成のホイールと区別するためです。

これはこれで このホイールのお客さんとは別のお客さんに
「結線したら全然違うでしょ」というのを見せるために
1ヵ所だけ ハンダ付け無しの結びの結線をしているので
見分けは付くのですが。
category: のむラボホイール
ひとつ前の記事のお引っ越し中ホイールですが 
2022/05/30 Mon. 23:08 [edit]
こういうのは 普段は ここには上げないのですが
ここに上げておくと 私も便利です。

ひとつ前の記事のホイールですが、
リムのお引っ越しを ハブのフランジの左右で分けました。

↑こんな感じ
ここから、手前のリムを時計回りに回すと

こうなります。
ペアスポーク寄りの位相になります。
さらに回して

完全ペアスポークにしてみました。
スポークは0本組みのままですが、
軌道がラジアル線上に無いので
厳密な意味での ラジアル組みではありません。

自分から見て遠い側のフランジは
位相ねじれが観測できるくらいになっていますが

近い側のフランジが そうでもないのは


↑AL22リム側
ニップルを充分にゆるめてるものの
12mm長さニップルから ねじ山が2山ほど見える程度


↑AL22Wリム側
2~3山ほど 軽く ねじを回しただけと
左右でスポークの実効長さが異なるためです。

これ以上ねじれないところまで
いっぱいに リムを回しました。


左右フランジでの 位相ねじれが観測できます。
ここまででは無いですが、
36Hハブと18Hリムでホイールを組むと
これと同じ位相ねじれが起きます。
ペアスポーク位相のリム穴があいたリムと
均等間隔リム穴用の普通のハブの組み合わせでも同様です。
category: 位相の話
のむラボホイール5号のリムをAL22Wに組み換えました(前輪なのに後編) 
2022/05/30 Mon. 22:55 [edit]

昨日の続きです。
のむラボホイール5号の前輪を
AL22Wリムブレーキ用リムに組み換えます。
いま リムブレーキ用リムとか いちいち断りを入れたあたりに
隔世の感があります。

リムのお引っ越し中・・・。

組めました。
書き忘れてましたが リム以外はエボライトハブ 20H
CX-RAY反ヌポークラジアル組みです。

元のリムも新品に見えるくらい きれいです・・・。
category: のむラボホイール
ありがたいお言葉 
2022/05/30 Mon. 12:18 [edit]
英語で書かれた以下の文章が貼り出されています。

↑これです。
(人として)正しい側を進むために
(神の教えという)階を役立てよ
という箴言です。
ここでの「階」は「きざはし」と読みます。
useは使うという意味ではなく 役立てるとか生かすという意味、
rightは右ではなく 正しいという意味です。
この言葉の出典は不明ですが、聖書か そうでなければ
それに準ずる聖典からの引用なのかも知れません。
すぐ隣に日本語の対訳が貼り出してありますが

これは明らかな誤訳です。
category: 新手のスタンド使い
新シマノ自転車博物館に行ってきました 
2022/05/29 Sun. 23:51 [edit]

用事があったので 大仙公園から
シマノ自転車博物館に行ってきました。
移転した理由は 以前の博物館が手狭だったとか
そういうことらしいです。
実際、新しいほうが3.5倍くらい広いと資料にありますし。
私が気になるのは この場所のことで、
博物館が出来る前は 東京第一ホテル堺という
ホテルが建っていたのですが
さらにその前歴はというと この場所、
サンツアーのマエダ工業の本社の跡地なのです。
かつて存在した同業他社の所在地跡に
私も 見習いたいところです。
でも 新シマノ自転車博物館を
「サンツアー廟」とか呼ぶのは・・・やめようね!
私との やくそくだよ!
追記:この記事の風景の画像のファイル名が
「mausoleum(マウソレウム)」だったりしますが
意味を調べてはいけません。
用事はというと、日本のリヤメカの歴史について
発表会(要予約)があったのですが
発表者の方は 在野の研究者のかたで
シマノの社員ではありませんでした。
発表内容は ここには詳しく書けませんが、
非常に有意義なものでした。
ひとつだけ書いておくと
サンツアーの特許である スラントパンタグラフが
リヤディレイラーの歴史全体で見ても
とんでもないブレイクスルーだという
(私が思うところでも正当な評価)ことについて
何度も触れられていたのが良かったです。
デュラエースEXは Wレバーによる無段階手動変速で
スプロケットは7Sでしたが、
その次の7400系デュラエースでは
インデックス機構が搭載されたものの
動作の確実性のために 段数としては6Sにデチューンされています。
コンポがフルモデルチェンジしたときに段数が増えると
「これ以上のスプロケット枚数が必要なのか」みたいなことを
言う人が毎回いますが、それに対して
「ギヤ枚数は増えたことこそあれ減ったことは無い」と
いうことも よく言われます。
この時点での7S→6S化は それに対する数少ない例外です。

↑これはRD-7400ではなく
サンツアーのスラントパンタの特許期間切れを待って
スラントパンタ機構を採用したRD-7402です。
ワイヤーを固定するナットをパンタグラフの外側にしていますが
あとから内側に変更するかもしれません。
プーリーが7900の10S用になっていたり
ワイヤの固定箇所が間違っている点については
(→こちら)をどうぞ。

↑これは世界初のSTIレバー、ST-7400です。
段数は8Sですが、これをまともなものとして世に出すのに
スラントパンタ機構のリヤメカを相方とすることが
必須だと判断されたわけです。
私は RD-7402が
「シマノ初のスラントパンタのリヤメカ」だと思っていたのですが、
デュラエース初ではあるものの シマノ初ではないということを
今日の発表会で初めて知りました。
これはついては発表内容に触れるので書きません。


ワイヤーを通した痕跡がありません。未使用品です。

これは私の撮った画像です。
左に見えるのが新シマノ自転車博物館です。

ここからはグーグルマップからの引用ですが、
博物館の建設予定地が更地になっていた時期のものです。

さらに遡ると ホテルが建っていますが
ここで注目したいのは隣の駐車場です。
これは当時のホテルの駐車場ですが
(現在は博物館の駐車場なのかどうかは知りません)、
歩道橋を降りた先あたりにある
コンクリブロックの後ろの瓦屋根の小屋、
これはホテルの駐車場の詰所として使われていたものですが

↑これは元々マエダ工業の守衛室だった建物です。
昔日の威光を示す最後の遺構なので
博物館内に移築されているかと思ったら
そんなことはありませんでした。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号のリムをAL22Wに組み換えました(後輪だけど前編) 
2022/05/29 Sun. 22:32 [edit]

お客さんから のむラボホイール5号の後輪をお預かりしました。
エボライトハブ 24H 半コンペヨンロク組み結線ありです。
このホイールのリム部分を AL22Wリムに組み換えて
ワイドリム化してほしいとのことです。

レースでしか使っていないので
ブレーキゾーンも 非常にきれいで、
フリーボディにもスプロケッとの取り付け痕が ほぼありません。

リムのお引っ越し中・・・。


組めました。
どーでもいいことですが、
AL22Wリムでブレーキゾーンが無い仕様のもので
組んだホイールは のむラボホイール8号ですが
このブレーキゾーンありのものは「AL22Wリムのホイール」であって
一応 定義上は のむラボホイールということにはなっていません。
つまり この件で のむラボホイールが1本
この世から減ったわけですが
記事のカテゴリは「のむラボホイール」にしました。
明文化していないワランティは のむラボホイールだけで無く
私が組んだホイール全てにかかっているので
その点は問題ありません。
category: のむラボホイール
ラリー最長説 敗れたり 
2022/05/27 Fri. 23:46 [edit]
ラリー(RALLY)というモデルがありました。

元祖ラリーである 縦型のラリーは持っていないので
同年代のヌーボレコードを用意しました。

おっと 手が滑った

初代のラリーは このヌーボレコードと
パンタグラフの部分のデザインを同じくしています。
/:::::::::::::\
\:::::::::::::/
↑こんな感じで 時計の文字盤でいうところの
クルー・ド・パリのような 四角が並んだ上に
RALLYの文字があります。

変速機の縦型と横型について。
フレームへの取り付けボルトと
プーリーケージのピボットボルトが
パンタグラフと ほぼ同軸上にあり
フレームに取り付けるとパンタグラフが縦向きになるのが縦型、
フレームへの取り付けボルトがある部分と
パンタグラフの位置関係がL字型になっていて
フレームに取り付けるとパンタグラフが横向きになるのが横型です。
現代のリヤメカは基本的に 全て横型です。

で、このリヤメカは最終世代のラリーで
横型になった世代のものです。

ラリーとは どこにも書いていないのですが
モデル名は ラリーで間違いありません。

ツーリング用のコンポなので、
プーリーケージが非常に長くなっています。
私は かつて、ロード用のリヤメカのプーリーボルト間の距離は
このラリーを超えることはあるまいと思っていました。

プーリーが白なので Cレコードと同年代ということになります。
この白プーリーは10Tですが、対応キャパシティが
このラリーより大きいリヤメカであっても
プーリーの歯数が大きくなれば プーリーボルト間の距離は
いたずらに長くはならないので
その点 長さ勝負では10Tプーリーの最終ラリーは有利です。
たまに「シマノはビッグプーリーの優位性に気付いていないのか」
というようなことを言う人がいますが、
7700の9Sの頃のリヤメカは
デュラエースのみ ビッグプーリーを採用していました。

↑これ


プーリーにも ちゃんとデュラエースの表記があります。

マジレスが返ってくる前に 本当のことを書いておきますが、
これは7700系のフロントトリプル用のリヤメカ、
RD-7703です。
プーリーは上下とも13Tですが、
これと同年代のアルテグラと105のトリプル用のリヤメカは
11Tプーリーで プーリーケージが非常に長いという仕様になっていたので
デュラエースのみの仕様という点は ウソではありません。

↑これは 9S時代のXTRのリヤメカで、
RD-M953のSGSです。
SGSは GSよりもプーリーケージが長い仕様となります。

この当時のMTBのスプロケットで 最も大きいローギヤは34Tです。
34Tといえば シマノ12Sのロードコンポの最大歯数と同じですが
こちらはフロントトリプル対応なのと プーリーが11Tなので
基本的に これよりプーリーケージが
長くなることはあるまいと思っていました。
このXTRのリヤメカのプーリーボルト中心間の距離が
私が ノギスで測ったところでは(以下全て 私の実測)86.6mmで、
最終ラリーでは90.4mmでした。

ちなみに このリヤメカ、いわゆる「ローノーマル」です。
ワイヤーを通していない初期状態でチェーンがかかるのが
トップギヤ(最小ギヤ)ではなく ローギヤ(最大ギヤ)となっていて、
通常通り トップノーマルなのはRD-M952という品番となります。

ローノーマルでは、ワイヤーを引くと トップ側に変速します。
なぜ こんな仕様のリヤメカを出したのかというと、
ローギヤ側にダウンシフティングするのは
その逆に対して ワイヤーの引きが重たいわけですが、
ローノーマルだと そのときにバネが戻る側になるので
軽快にローギヤ側に変速することが出来るからです。
なので シマノではローノーマルのことを「ラピッドライズ」と呼んでいました。
要注意なのは、ラピッドライズだと
シフターの操作が 通常と逆になるということです。
現在 すでに当たり前になってしまった電動コンポでは、
フロント変速(アウター側への変速)が
モーターの力でゴリ押しされるので 確実に上がります。
なので フロント変速時のペダリングの抜重テクニックや
登りで チェーンがスプロケットのトップ側半分にかかっていると
なかなかアウターに上がらないということを意識せずに
技術的にヘタクソでも フロント変速が可能になっています。
これは「変速するから 意識しなくてもよくなった」というわけではなく、
知らずにゴリ押しするのが当たり前になっている人と
そうでない人ではパーツの傷みが違ってくるので
仕組みを理解しているに越したことはありません。
今したいのは それに苦言を呈することではなく、
「ローノーマルのリヤメカがあるのなら
インナーではなく アウターノーマルのフロントメカもあるのでは?」
という話です。
ワイヤーを通していない、または引いていない状態で
アウター側に羽根が位置していて
ワイヤーを引くとインナーに変速するというフロントメカがあれば
アウター側への変速は バネが戻る力を利用できるので
軽く変速できるというわけです。

↑はい、アウターノーマルのフロントメカです。
実例が提示できるので 話をしているわけでして・・・。


↑サンツアーのスパートです。

↑サンツアーのSLです。
その名の通り 当時としては軽量なフロントメカで、
羽根にアルミ(軽合金と呼ばれていた)を採用しています。

未使用品です。アルミなので ちょっとでも使うと
チェーンの擦り傷が すぐに付きます。

パンタグラフの形状は スパートと同じです。
可動域調整のねじを外してありますが、

ワイヤーを通していない(引いていない)
初期状態だとアウターギヤで、

ワイヤーを引くと インナーギヤに変速します。

そろそろ本題に入ります。
少し前にR8100系の12Sコンポを組み付けました。
先代モデルのR9100/R8000系11Sコンポでは
シングルテンション仕様にしたことの弊害で
インナー×トップに変速したときに
チェーンテンションが抜けて だら~んとなる現象が
発生することがありますが、これが後ろめたいのか
電動コンポではインナー×トップ側の2枚に
変速できないようになっていました。
なので もしインナー×トップに変速したとすると
チェーンが だら~んとなるにも関わらず そこに変速が出来ないので
それが ばれていない「潜在的だら~ん設定」に
なっている可能性があります(→こちら)。
12Tトップのスプロケットを使っている人は少数派なので
トップギヤから数えて3枚目は ほとんどの人が13Tになりますが、
シングルテンションのリヤメカは
ダブルテンションほど 後ろに大きく回らないので
インナー×13Tだと後輪が 非常に外しにくいです。
9100/8000系のリヤメカのプーリーは 上下とも11Tですが、
社外品のビッグプーリーに変更していると
さらに後輪が外しにくくなります。
9200/8100系のリヤメカのプーリーも
引き続き上下とも11Tですが、
デュラエースも11-34Tに対応するようになったので
インナー×トップに変速しない問題は どうするんだと思っていたら
12Sの電動コンポは インナー×トップに変速できるようになっていました。
クランクセットに54-40T仕様が追加されているので
54×34Tにかけられる長さのチェーンで
40×11Tのときに だら~んとならないようにするための
プーリーケージの長さ、しかも11Tプーリーで
どうするんだと思っていたのですが

プーリーボルト中心間距離が異常に長いリヤメカになっていました。
先代モデルで プーリーケージが長いほうのGSに相当する仕様で
この長さ1種類のみとなっています
(ロード用のリヤメカはプーリー間距離が
短いほうがSS、長いほうがGSです)。
このリヤメカ(RD-R8150)のプーリーボルト中心間距離は
私の計測で99.6mmでした。最終ラリーよりも長いです。
チェーンテンション調整ボルトの調整域も広くなっていますが、
チェーンを通していないときに 一切 締めていないと
リヤメカのパンタグラフが フレームにぶつかるほどの
初期位置となっています。
シマノ12SのMTBのリヤメカは 上下13Tプーリーなので、
現物を測ってませんがプーリーケージが
いたずらに長い見た目ではありません。
クランクセットはシングルとダブルがありますが、
ダブルの場合 38-28Tのみの仕様なので
ロードバイクのように最大で16T差も無いわけですが
スプロケットが10-45Tないし10-51Tなので
13Tプーリーにしないと
とんでもない長さのプーリーケージになるはずです。
シマノの12Sロード用のリヤメカですが、
小径車に取り付けると 右側通行の国だと
縁石にヒットするんじゃないかと思うくらい長いです。

これは また別件で、11S電動アルテグラRD-R8050の
SSとGSを 交換してほしいということなので
プーリーケージをバラしついでに
GSのほうのボルト中心間距離を測らせてもらいました。
R8150よりは短いものの96.6mmで、
実は この時点で すでに 最終ラリーより長かったことが判明しました
(9S時代のMTBのリヤメカのSGSよりも長いのに
名目上の呼び名はGSです)。
これと同年代のデュラエースのリヤメカ(RD-R9150)には
SS仕様しか無く、対応する最大ローギヤは
34Tではなく30Tなので 最終ラリーの長さを越えたのは
アルテグラのほうが先ということになります。

フロントメカですが、例によって
しょーもないワッシャーが仕様として付属していました。

どー見ても接触面積が少ないんですよね こいつ。
とくに電動コンポだと 先ほど書いたモーターの力によるゴリ押しで
フレームの台座に すごい力がかかるので
これは よろしくありません。
なので これもあえて旧型のワッシャー(→こちら)に変更しました。

シマノが7900系から採用している
コーティングされているインナーワイヤーですが、
これは滑りがいいので7800系以前のコンポだと
ブレーキもディレイラーも ワイヤーが固定できない可能性があるので
使うなと言っていました(上の画像では適正とされる組み合わせですが)。
そういう どーでもいいウソはつくのに
フロントメカのワッシャーの改悪は改めてくれません。
あと、5mmではなく 4mmアーレンキーで
ブレーキインナーを固定する仕様に変更したのも 頭が悪いです。


コーティングインナーですが、シフトについては
変速によってアウター受けの辺りで前後して
コーティングがほぐれて剥けた状態になったものを
ワイヤー内蔵式のフレームの場合に
フレームの中に引き込む形で引き抜こうとすると
ライナーに詰まってエライことになります。
インナーを切って後ろ側(リヤメカ側)に引き抜かないといけません。
上の画像はブレーキインナーですが
シフトインナーでも同様の状態になります。
また、シマノの7900系以降のSTIレバーは
シフトインナーを引き込む部分の曲げがきついので
タイコ直下の部分の鋼線の束がプツプツと切れてきますが
(カンパニョーロのエルゴパワーでは あまり見られない)、
あれも コーティングインナーで無いほうが かえって長寿命な気がします。
実は 私は7900以降のコンポも 初回にレバーの付属品を使う場合を除いて
わざわざ普通のステンレスワイヤーで組むのですが、
ただ単に組み付けるわけではなく
初期性能の時点で コーティングインナーでポン付けしたよりも
軽く動作するような処置をしていますし、
その初期性能を維持する期間も長くなるようにしています。
あのコーティングインナーは、まともにコンポの組み付けが出来ない人が
テキトーに組んでも ある程度以上の性能が
保証されるようにするためのものであり
私にとっては 余計なお世話でしかありません。
あと、先ほども書いたようにコーティングインナーは
ワイヤー内蔵フレームとの相性が悪いのですが
最近のフレームは 機械式と電動式の「兼用」というよりは
実質 電動コンポ前提の設計ながら「付属しているアウター受けの変更で
一応 機械式にも対応するようにしておいてやるわ」的な
ワイヤー内蔵式のものが多いので困ります。
カンパニョーロでは 元々ふつーのステンレスワイヤーですが。
ワイヤーで動作するコンポパーツの初期性能(ブレーキとシフトの引きの軽さ)と
それを維持している時間は 組み手の知識と技術によって
結果が大きく異なりますが、ブレーキをディスクブレーキにして
シフトを電動にすれば そういう差は かなり少なくなります。
誰が組もうが一緒、とまでは言いませんが それに近づくのは確かです。
コンポメーカーなら そういう方向に持っていきたいでしょうし、
幸いにも 一社独占に近い寡占市場なので
「え、お前 まだ リムブレーキとか機械式変速とか使ってんの?」と
言わんばかりの計画的陳腐化も容易です。


シマノの12S電動コンポですが、
リヤメカにあるランプの色が モードによって変わります。
色は青・黄・緑・赤が あり得ますが
変速調整モードは黄色の点灯です。
これ、内部的には赤と緑の混色であるようで
リヤメカのランプを見ると黄色ですが
その光が当たった先の チェーンないしスプロケットでは
赤と緑に分光して 上の画像のようになります。
category: その他 機材の話
濃いな 
2022/05/27 Fri. 23:11 [edit]
パークツールのスポーク長さを測るゲージを取り寄せました。

↑これ
濃いな!新品は こんなに色が濃いのか!

ちなみに当店で使っている同じものは
色が だいぶ薄くなっています。
年式とか個体の差じゃないの?と言われそうですが
それだけではないという根拠もあります。
画像下の当店のものですが、厚みがあるように見えるのは
気のせいではありません。
実は 同じものを3つ重ねており、
これらは 同じフックにちょうど重なる形で
引っかけているのですが 常用するのは外側の1つで
内側2つは ちょっと特殊な仕様のもので改造してあります。
それが何か分かるような撮り方はしていません念のため。

↑ひとつ内側

↑もうひとつ内側
category: のむラボ日記
超軽量のリムとカーボンスポークで後輪を組みました 
2022/05/27 Fri. 22:59 [edit]

昨日の続きです。
超軽量のリムとカーボンスポークで後輪を組みました。

エクストラライト サイバーリヤSPハブ 24H
強制ヨンゼロ組みです。
リムブレーキの前輪は 駆動輪でもハブ側ブレーキでも無いので
ラジアル組みでいいのですが、
後輪は ヒルクライム用途に限っても 軽量スチールスポークを
反フリー側タンジェント組み結線ありで組んだほうが
かかりがいいホイールになることは間違いなく、
成績に反映される要素として
スポークの硬さと軽さのどちらのほうが大きいのか疑問ではあります。
が、「持ったときの軽さ」を極めるという一芸に秀でてさえいれば
それはそれでいいのではないかとも思います。
ヒルクライムで あまり立ちこぎをしないスタイルであれば
左右同数組みの反フリー側ラジアル組みの後輪でも
横剛性や ねじれ剛性の低さが気にならないかもしれません。
ハブの回転が軽い代わりに レーシングパーツとは思えないほど
重量がクソ重たい・・・のは中心部だから まあいいとして
フランジ幅が やたらと狭い某メーカーのハブについても、
トライアスロンやタイムトライアルで
エアロバーにしがみついて ほぼ立ちこぎしないペダリングスタイルなら
使いどころがあることは否定しません。

↑反フリー側

↑フリー側
スポークの長さは どちらも端面とツライチくらいです。

フリー側の最終交差の2本のスポークに
たるみが無いように テープを貼り、

握ると こんな感じです。
手の力で握る範囲では これ以上変形しない程度には
強く握っています。

これが反フリー側だと、

画像だと伝わりにくいですが
やはり変形量が大きいです。
リムが許す限り 張りはしたのですが・・・。
リムが許す限り、と書いたのは
今回の件では リムとスポークでは
リムのほうが限界が低いからです。

フリーボディに「ギヤ比 1倍未満では使うな」という
注意書きがあります。
現行の12Sコンポだと スラムの46-33Tのクランクセットを除いて
通常の範疇では34×34Tが 最も低いギヤ比なので
気にすることは無いかもしれませんが、
32Tなどのマイクロコンパクトのインナーギヤを使ったり、
フロントシングル仕様にして リヤメカの位置を下げる
パーツを付けて(→こちら)スプロケットの最大ギヤを
フロントインナーギヤよりも大きいものにする場合などには
ロードバイクでも1倍未満のギヤ比というのは ありえます。
ジャスト1倍だと クランク1回転で 後輪が1回転するわけですが、
これは一輪車と同じです。
700Cホイールの一輪車に対して、リヤハブとBBが同軸ではなく
400mmちょっと離れて チェーンでつながっているという
機械的損失がある代わりに
(しかも リヤメカのバネのテンションも合わせて踏んでいる)
サドルに対してクランクが 真下より前方にあるので
二輪車の場合は そちらのほうがペダリングしやすいという点は違いますが。
シマノの12Sコンポではスプロケットの選択肢が
11-30Tと11-34Tの2つしか無いので
完成車で 50-34Tのクランクセットと11-34Tのスプロケットが
スペックインしているものもあり、そうでなくても
そのギヤ比を普通に選択してバイクを組む人も多いと思いますが
34×34Tが可能なバイクを指して「やーい実質 一輪車~」などと
煽るのは やめましょう。
ちなみに、デュラエースに限っては11-28Tの12Sスプロケットが
2023年以降の仕様として出ることが すでに決まっているようで
内部的な品番が「123456789148」と判明しています。
これはスプロケットの歯数の1桁の数字を並べたものなので
11-12-13-14-15-16-17-18-19-21-24-28T
という歯数構成だと分かります。
17T以降を 17-19-21-23-25-28Tにしてくれねーかなぁ。

話がそれましたが 後輪の重量です。
こちらも この世で最も軽いリム+個体の吟味によっては
300g台の後輪というのが可能なので、
前後輪600g台も可能ということになります。
category: のむラボ日記
超軽量のリムとカーボンスポークで前輪を組みました 
2022/05/26 Thu. 23:06 [edit]
表題の「超軽量の」というのは リムだけでなく
カーボンスポークのほうにも かかっています。
リムについては先日 スポークの長さを調べた(→こちら)です。
リム2本で430gですが、個別に量っていない理由は
重量を ぼかしたいからではなく、
いわゆる中華カーボンなので アーカイブに残す意義が薄いと思ったのと
リムセメントのベッドが乗っているので
リム単体の正確な重量を量れないからです。
で、カーボンスポークのほうですが
私が確信を持った長さを お客さんに告げて
その長さのものを買ってきてもらいました。
それとは別に すでにお預かりしていたカーボンスポークもあるのですが、
フロントの長さは 私の検証と同じであったものの
リヤの長さは 左右ともホイールが組めない程度には違っており、
それと あとから買ったほうのスポークのほうが
重量が どうやら軽いらしいというのも
わざわざ別のものを買った理由です。


↑先に お預かりしていたほうのスポークです。

両端の金属部分は ピラー製のスポークを流用しており、
ねじ山側に供回り止めのツブシ加工が施してあるのと
あとから 黒に塗装してあります。
そもそも最初の部材の状態では銀スポークなのかもしれません。
その塗装が甘いので ところどころ色が剥げています。

強力な磁石を近づけると、このあたりの距離未満で

ベチッ!と くっつきます。

磁力で持ち上げることもできます。
このスポーク、長さは書きませんが
束の重量÷本数÷長さ÷0.0257が
0.4017471867・・・だったので
スポーク比重は 約40%です。
0.0257は スポーク比重100%のスポークの
1mmあたりの重量です。


つづいて こちらが新たにお預かりしたほうのスポークです。
両端の金属部分は銀色で、

スポークヘッドは刻印が無く、
ヘッド部分の厚みが大きいです。
この金属部分、磁石に全く反応しません。
そして 長さが同じ フロント用の先ほどのピラー流用スポーク20本と
このスポーク22本では、7g以上 このスポークのほうが軽かったです。
本数が1割も多いのにです。
スポーク比重を計算すると
フロント用が 0.324048054・・・
リヤ右用が 0.324571478・・・
リヤ左用が 0.320992062・・・となったので
スポーク比重は32%強といったところです。
CX-RAYが64.5%なので ちょうどその半分程度です。
勘のいい方なら すでにお気づきかと思いますが、
このスポークの金属部分は チタンです。
スチール系の材質であったなら、
ピラー流用スポークと 金属部分の長さが ほぼ同じなのに
スポーク比重が8%も変わるわけがありません。
お客さんに「このスポークの金属部分、チタンでしょ」と訊いたら
なんと それについては知らなかったとのことです。
軽さだけを見て 買っただけだと。
メーカーのほうでもとくに「チタンです!」という
アピールはしていなかったとのことです。
時系列でいうと あとになりますが、
フロント用とリヤ右用にねじ山の加工不良が
それぞれ1本あったので、お客さんに許可をもらって
不良のフロント用スポークを グランイダーで削らせてもらいました。
チタンの火花は、スチールと違って
色が白く はじけるように光るからです。

画像では伝わりにくいですが、チタンで確定です。

ちなみに これはDTのチャンピオンです。
火花が赤いのと、文章にしづらいですが 散りかたが異なります。

スポークのカーボン部分の断面形状は
円の両側を 少しだけ平らにしたような形状で、
エアロというよりは丸スポークに近いです。
一応 平らな側を左右方向に配するように
最大限 気を遣うわけですが、要注意なのは
スポークテンションメーターの測定子を当てる箇所が
円の弧の部分同士か 平面部分同士かで
第1STが変わることです。
スポークを にぎにぎしている範囲では
変形量のバラつきを ほぼ感じないものの、
テンションメーター的にはバラつきが大きい
(と測定される)ことになります。
このスポークには 首折れスポーク仕様もあるらしいですが、
首折れスポークであれば スポークの回転を気にしなくていいものの
チタンの首折れスポークというのは 首とびリスクが非常に高いので
首側がスチール、ねじ山側がチタンという仕様であることが望ましいです。

供回り止めに工具をかけるツブシ加工ですが、
スポークのカーボン部分の平らな面と
平面部分の位相が同期していません。
なので、スポークの平らな面を真横にしたときに
ここに工具をかける向きは定まっておらず 作業性は悪いです。
あと、ツブシ加工部分がカーボン寄りだったり
ねじ山寄りだったりするだけでなく
上の画像のように 1本のスポークの両側で
違っていることも よくあります。


↑こんな感じ
ツブシ加工がねじ山側に寄っている場合、
12mm長さのニップルで スポークとニップルの端面が揃う
スポーク長さにすると ニップルの入り口に
ツブシ加工が やや入り込みます。
なので 14mmや16mm長さのニップルで組むことは
厳しいのではないかと思われます。

組めました。

エクストラライトのサイバーフロント フロントハブ 20H
強制ラジアル組みです。
ハブの名前は「サイバーフロント」までが モデル名です。
USBベアリングと言うと
ウルトラスムースベアリングベアリングと言っていることになるのと
同じような感じです。
厳密には このストレートスポーク仕様のハブは
「サイバーフロントSP」というモデルで、
首折れスポーク用で同じような仕様のものだと 末尾がSL、
SPやSLよりハブ胴が太い 首折れスポーク仕様のものだと
末尾がHDになります。

サイバーリヤ リヤハブのハブ胴の文字は 正向きですが、
サイバーフロント フロントハブのハブ胴の
「こっちが左側」という指示に従うと
文字は逆向きになります。


スポーク長さはニップルの端面と揃う長さになりました。
ビビッて 事前に検証した甲斐があります。

先ほど書いたように、ツブシ加工と
ニップルの内周側の端面の関係は
だいたい こんな感じになります。
上の画像の箇所では
ツブシ加工が カーボン寄りではありますが。

重量です。
リムではなく ホイールの重量です念のため。
このリムより12g以上軽いリムというのは存在するので、
スポークの長さが多少違うというのを考慮に入れても
200g台の前輪というのは ありえます。
category: のむラボ日記
CL50の前輪を組み直しました 
2022/05/24 Tue. 23:18 [edit]

お客さんから ロヴァ―ルのCL50の前輪をお預かりしました。
お客さんは CL50以外だと ラピーデCLXの前後輪も持っていますが、
取り急ぎ どーしても我慢ならないのが
このCL50の前輪だということです。
実際、前輪しか お持ち込みされていません。
コーナーで急に ふにゃっとするのが 気のせいでは無いレベルで
はっきり分かるとのことです。

全黒コンペレースで 黒しんちゅうニップルです。
タンジェント組み側の最終交差を握ると たわむのですが、
それだけでなく ギリギリと音も鳴ります。
最終交差の接触箇所を見ると 塗装が剥げていました。

組めました。

黒CX-RAY/黒CXスプリントの逆異径組み結線ありで
ニップルは 黒アルミに変更しています。
そもそも結線無しでも 組み直し前より
変形が はるかに少ないということと、
結線している最終交差と握り比べてもらって
結線は結線で全然違うでしょというのを
お客さんに見てもらうために
結線は1ヵ所だけ やらずに残しました。
もう お渡し済みなので 残り1ヵ所も結線しましたが。
あと、リムの実測重量ですが・・・必要ですか?
CL/CLX50のリムは重量が狭い幅に集中していて
わりと安定しているので、量る意義は
もはや無いとは言わないまでも 薄いと思うのですよ。
もっと言うと それをタダで教えてやる意義も無いんだけどな。
↑うわこいつかんじわるい

オ待タセシマシタ!

私ハ 毎回 描キオロシ ナノデスガ、
今回ハ 前回ノ4本同時暴露カラ
一部ヲ消シタ 手抜キデス!

ソレハ トモカク コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!
↑やーめーろー!
category: のむラボ日記
我が名をみだりに唱えてもいいよ 
2022/05/22 Sun. 23:55 [edit]

昨日 お電話をいただきまして、
「スポークが3本くらい曲がっているようですが 直りますか?」
とのことでしたが
「リムがイカれてさえいなければ直ります。
店内がホイールまみれになるので 可能な限り その場で直します。
そうでなくとも すでに店内がホイールまみれなので。」
と言ったところ 今日お持ち込みされました。
ちなみにお客さんは 当店に来られるのは初めてです。



玉当たり調整ナット側を 左側としますが、
左側のスポークが連続して曲がっていました。

直りました。

目印のテープを貼っているのが
交換 または一旦外したスポークです。
上の画像 左から4番目のスポークは
一切 変形が無かったので 使い回していますが、
変形の有無を 確実に調べるために
一旦 完全にテンションを抜いたので
作業の都合上 テープを貼っています。
4番目だけ 逆向きに貼っているのは
交換したスポークと区別するためです。
こういう、片側で数本に渡って連続して
スポークが変形することは よくありますが、
惨劇の舞台の生存者のように
変形している範囲の真っただ中で
何ともないスポークというのも よく見かけます。

↑交換したスポーク
どれが1・2・3・5番目なのかは
分からなくなってしまいました。
このレーシングゼロをお持ち込みされた
お客さんが来られた際に、
お客さんの名前と 昨日あったブルべで落車して
スポークが曲がったことを言い当てたら
なぜ知っているのかと驚かれました。
実は今日 これとは別件で、お持ち込みされた
レーシングゼロ コンペティツィオーネの
前後輪の点検をしたのですが
その お客さんいわく「昨日ブルべで知り合いが落車したので
レーシングゼロを 近々持ち込むかもしれない」と言われたので
昨日の電話の方かも知れないと思い
双方のお名前を伺っていました。
コンペティツィオーネのお客さん
(当店に来られたことが何度かある)は
レーシングゼロのお客さんの落車の現場を見ており、
助けるために停車して声をかけたときに
「これ、のむラボに持ってったら すぐに直るよ。」と
教えたとのことです。
そーゆーのは別にいいんですよ。
ただ、同業者さんの場合は 私にも理由は分かりませんが
当店の名をみだりに唱えたがために
不幸な目に遭ったという事例が
なぜか多いような気がするので、
安易に 紹介という名の丸投げをするのは
やめたほうがいいかと思います。
category: のむラボ日記
CLX50の後輪を組み直しました 
2022/05/21 Sat. 23:01 [edit]

CLX50の後輪を組み直しました。
昨日の前輪の相方です。

前輪と同じく スポークは全エアロライトです。
それはともかく・・・

全然 使ってないやんけ!
いや、一応 よく見れば
スプロケットの取り付け痕はあるのですが。
今回の後輪は 前輪と逆で スポークテンションが高めの個体でした。
ロヴァ―ルのディスクブレーキ用のホイールは
後輪よりも前輪の剛性不足を問題視する人が多いのですが、
仮に 今回の前後輪で 前輪がテンション高め、
後輪がテンション低めであったとしても
より我慢できないと言われるのは
どのみち前輪という結果には変わりないと思われます。

組めました。

反フリー側を 黒CXスプリントに変更しました。
結線は あとでやります。
逆異径組みなので結線をするのは
フリー側の最終交差です念のため。

↑CXスプリント(スポーク比重 約78%)

↑エアロライト(スポーク比重 約65%)
厚みが けっこう違うのが分かると思います。
少し前に組み直したCL50の前後輪と
今回のCLX50の前後輪ですが、全て一旦バラしています。
ということは リムの重量を量る機会があったということですが、
もはや CL/CLX50のリムの実測重量には
記事としてのバリューは無いと言ってもいいです。
バリューが無くなったのは、完組みホイールの実測重量を
可能な限り網羅せんとするブログがどこかにあって
わざわざ教えてくれるからですが、
その個体数は もう充分といってもいい数になっています。
なので もうこれ以上教えるつもりはありません。
↑うわなにこいつかんじわるい

オ待タセシマシタ!コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!

CL50ノ ふろんとりむデス!

傷ノ中ガ きらきら 光ッテイマスガ 気ニシナイデクダサイ!

CL50ノ りやりむデス!

CLX50ノ ふろんとりむデス!

CLX50ノ りやりむデス!
↑やーめーろー!
category: のむラボ日記
我が名をみだりに唱えてはならない 
2022/05/21 Sat. 15:30 [edit]


上の画像の時点で すでに修理済みですが、
クイックの両端に引っかけるタイプのスタンドを
回転中の後輪に巻き込んで
スポークを曲げてしまったとのことでした。
よくよく調べましたが 要交換スポークは1本だけで、
1本で全てのショックを受けています。

↑交換したスポーク

前後方向に変形がありますが、

左右方向の変形もあります。

あと、首下が くにゃっと曲がっていますが
これは相当な力がかからないと こうはなりません。
このホイール、お客さんの最寄りのショップでは無いものの
ほぼ通勤ルート上にあるということで
シルベストサイクルに持ち込んだところ
ウチでは直せないと言って断られたそうです
(1店舗しかないので どこそこのと いちいち書かなくてもいい)。
シルベストサイクルでの購入品ではないので
これが直せないような程度の低さは置いておいて
道義的な問題はありません。
程度の低さは別にしても。←しつこい
私が問題としているのは、そのときに
「のむラボに持っていってはどうか」と
お客さんが 店員から言われたことです。
私は お前らの友達でも仲間でもなければ
小間使いになった覚えも無いぞ。
我が名をみだりに唱えるでない。
このホイールが直せないということは、お前らにできるのは
箱から7分組みの完成車を出して
右から左に売るくらいのことしか無いってことやぞ。
違うというなら これくらい直してみせろや ボケッ!
・・・はやく こういうのに まともに対処できるようになろうね。
(→こちら)
(→こちら)
(→こちら)
(→こちら)
(→こちら)
category: のむラボ日記
CLX50の前輪を組み直しました 
2022/05/20 Fri. 23:35 [edit]


お客さんから CLX50の前輪をお預かりしました。
お客さんいわく のむラボホイール1号を履いた
GIANTのTCR(リムブレーキ車)で
いつもの練習コースの下りの
あるコーナーを時速56kmで進入しても曲がれる、
これがスペシャライズドのVENGE(ディスクブレーキ車)に
のむラボホイール8号という組み合わせだと
時速53kmでもコーナーに進入できるということが
データの上で分かっているとのことですが、
VENGEのおまけで付いてきたと思われる このCLX50では
コーナーで膨らみそうになるので 同じように攻められない、
そこでブレーキをかけると 前輪が振れる感触があり
(ウニョウニョして)怖いので組み直してほしいとのことです。
お客さんのレポートですが、私のほうから ロヴァ―ルのことを
悪しざまに書けと要請したわけではありません念のため。
センタードンピシャで ほぼ振れ無しでしたが、
吊るしのスポークテンションがややヌルい個体ではあったようです。
といっても このまま増し締めしたところで いくらも化けませんが。

CLXなので スポークは全エアロライトです。
多スポーク側14本は そのまま使い回します。

少スポーク側7本を CXスプリントにするだけなら
リムテープを剥がさずに交換は可能です。
それくらいなら外周側の六角をつかまずに
内周側の四角だけをつかんでの組み直しも 出来ないではありません。
が、全バラしを経たほうが 結局 気持ちがいいホイール組みができるので
今回も 全バラしをしました。

組めました。

少スポーク側をCXスプリントにしていますが
こっちから撮ると 分かりにくいですね。
結線は あとでやります。
category: のむラボ日記
ハイペロンワンさん 
2022/05/19 Thu. 23:36 [edit]
点検をご希望です。

ある時期のボーラワンと同じコスメチックのステッカーが貼られた
廉価版のハイペロンで、ボーラワンと同じく
リムは上級モデルと同じで ハブ胴やベアリングの材質が違います。
ちなみに今回のものはWOリム仕様です。

バルブ穴を真上の位相にして
ホイールを右側(玉当たり調整ナットの反対側)から見たときに
下から見上げると カンパニョーロという文字が正方向で読めて、

下を見ると ハイペロンワンという文字が正方向で読めます。


これが後輪でも全く同様でした。
しかも、どちらのハブも ハブ胴のステッカーが真上に来たときに
進行方向から見て正方向になるように貼ってあり、
さらに その位相がバルブと真逆
(ステッカーとバルブ穴が一直線状に同時に見える)となっています。
リヤリムはオフセットリムなので、もし齟齬がある場合
直そうとするなら(直さないことがほとんどですが)
最悪 前輪の組み直しを要することになりますが、
この前後輪では そういうのが一切ありません。
シマノホイールのように、ハブ胴の表記とバルブ穴の位置関係が
ホイール組みの際のマニュアルに組み込まれているわけではないので
これは奇跡といってもいいくらいの低確率です。
そもそもハブ胴のステッカーの向きを
逆方向に貼っていることも多々あります。
全てのホイールが 私が言うところの逆方向で貼っているのであれば
そういう風に わざとやっていると解釈できるのですが
ランダムなのが問題で、当然 前後輪で向きが違う場合もあります。
レーシングゼロコンペティツィオーネの前輪で
ただ1ヵ所に定まるバルブ穴の直近のコスメチック赤スポークは
後輪との整合性を考えると 左側にあるべきですが
これについてもテキトーで 右側になっていることも多いです。

↑これは元祖ハイペロンの後輪のスポークキットですが、

ハイペロンでは かなり極端な左右異径組みを採用しており
(説明不要でしょうが 画像右側の3本がフリー側です)、
ハイローフランジのハブとオフセットリムと相まって
左右同数組みの反フリー側ラジアル組みの後輪としては
反フリー側のスポークの変形量が かなり少なく抑えられています。

これがハイペロンワンでは 左右同径組みで
スポークの形状は ボーラワンが出て以降のボーラ系と同じ
スクエアエアロスポークになっています
(元祖ハイペロンは エリプティックエアロです)。
アルミハブのハイローフランジ具合は、
実は 元祖ハイペロンよりは かすかに優秀です。
どちらも、メガフランジ化したハイペロンウルトラには劣るのですが。
かすかに優れたハブ寸法のプラスと
左右異径組みをしていないマイナスでは
要素の大小で マイナスのほうが勝っていますが、
内蔵ニップル仕様でないと不可能なオフセット量の
オフセットリムというのが かなりの大要素なので
左右同数スポークで反フリー側ラジアル組みのホイールとしては
かなりマシなほうです。

ボーラやゾンダなどと同じく ラジアル組みをしている
フロントとリヤ左スポークの頭部分に
回り止めのツブシ加工がありますが、
これさえ無ければ 邪悪な私物ホイールに使うスポークとなりえました。

バルブ穴周りの形状が独特なのも
特定できる理由ですが、これはミシュラン製のリムテープです。
ミシュランでは緑色、マヴィックで採用されたものは黄色ですが
カンパニョーロではグレーです。
そもそも700Cロード用のWOタイヤというものを
本格的に まともなものにして普及させた
最初のメーカーはミシュランです。
チューブラーかWOか、ではなく
チューブラーかミシュランのWOか、
という時期が存在していました。

カンパニョーロのロゴ入りで、

2005年2月15日となっていますが
これはリムテープの製造日であって
ホイールの製造日ではありません。
このホイールのペットネームはハイペロンワンですが、
内部的な品番(たとえばスカイラインGTRではなく
R32とかR33とかのほう)は
「WH10-HYCFR1」です。これは
WH ホイール
10 2010初出
HY ハイペロン
C クリンチャー
FR 前後セット
1 ハイペロンワンやボーラワンを意味するグレードの数字
という意味になっています。
内部的な品番のほうが もっと知られていたならば
「R32はすごかったよな!」みたいな感じで
「ハイペロンワンはWH10が良かったよな!」みたいに
語られたかもしれません。

内蔵ニップルなので リムテープを剥がす必要がありますが
このリムテープ、硬いうえに裂ける性質があるので
一度 張ったものを(しかも日にちが経ったものを)
きれいに 外すのは非常に困難です。
かなり気をつけましたが 再使用は無理な裂け方をしてくれましたので
リムテープは 別のものに交換します。
これに近い性質の現行品としては
シマノホイールに貼られた青いリムテープがあります。


まずは前輪から。
リムが左側に紙1枚ちょっと ずれています。
上の画像でも ギリギリ判別可能ですが、

↑こんな感じ
横振れがあれば どこかの位相で
センタードンピシャ判定されたりしそうなものですが、
振れは ほぼありませんでした。


微細な増し締め傾向でセンターを出して

新しいリムテープを張りました。

ハブも一応 開けていますが、
とくに問題なかったので 何もしていません。
問題ないという確認のために開けざるを得ないので
開けただけです。
USBが出る以前(といってもギリギリ直前)のホイールなので
黒ボールレース+鉄球という仕様です。

状態の如何に関わらず フリーボディの爪起こしバネを
交換しておいてほしいと言われていたので 交換します。
上の画像、360°以上に重なっている部分が
歪んでいるように見えますが

真上から見ると 全く変形していません。
しかも この銀色のバネ、一時期のホイールに入っていて
スペアパーツとしては入手不可なもので
補修パーツのFH-RE114と比べると


わずかに線径が太くなっています(0.1mmほど)。


後輪は フリー側に リムがガッツリずれていました。
振れは ほぼ無いですが、前輪よりは振れています。
このホイール、使用感があまり無く 経年使用でずれたとは考えにくく
元々かすかに フリー側にリムがずれていたのと
経年「使用」ではなく 単に経年の静置で ずれたぶんが
混ざっていると思われます。
新品のスポークで フリーボディによるオチョコがある後輪を
センタードンピシャで組んでから 5年10年レベルで放置すると、
スポークの伸びと スポークの角度の左右差により
リムがフリー側に寄ります。
これが起こるのは理論上 明らかですが、
観測可能レベルで起こるかと言われれば、起こると思います。
ピッチドロップ実験ほど観測に時間がかかるものでもありません。
センタードンピシャの後輪の 全てのニップルを
4分の1周ずつゆるめた場合 リムはフリー側に寄りますが、
スポークの伸びも ニップルのゆるめ方向も
スポークの実効長さを伸ばす方向なので
それと同じ結果が出るというわけです。
後輪の横振れ取りって だいたい反フリー側の微細な増し締めで
済むと思うのですが、これと経年によるフリー側のセンターずれが
いい具合に相殺するのが理想です。


振れ取りをしてセンターを出しました。
お客さんは このホイールを使ってしまうと思いますが、
経年によるセンターずれを確認したければ
数年間 放置すれば観測できるかもしれません。
スポークを新品でスタートするのと比べると
変化は ゆるやかかも知れませんが。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の後輪のリムを交換しました 
2022/05/19 Thu. 22:10 [edit]

お客さんから のむラボホイール5号の後輪をお預かりしました。
リムに4ヵ所 反射テープを貼ってあったので
フラッシュを焚いて撮ってみました。
絆創膏型のステッカーを 初期型EDGEのように
リムを斜めにまたぐように貼っていますが
1ヵ所だけ 他の3ヵ所と向きが違います。
「次の」リムでは 同じ方向の渦になるように貼ってみてください。
振れがあるので直してほしいということで お預かりしたものですが、
リムに要交換な程度の変形がありました。
お客さんは そのことに気付いてはいなかったようですが、
振れ自体が 普通の程度を超えています。
覚えの有無とは関係無しに 何かを踏んでいるのは確かです。

↑ビードフックの輪郭が くにゃっと曲がっています。

リムのお引っ越し中・・・。

組めました。
この画像もフラッシュを焚いて撮ったものです。

びふぉー

あふたー
今回はリムだけでなく ニップルも新調しています。

↑リムの変形箇所を改めて見ると こんな感じ
category: のむラボホイール
CL50の後輪を組み直しました 
2022/05/17 Tue. 22:44 [edit]
昨日 組み直したCL50の前輪、
「多スポーク側をCXスプリント 少スポーク側を14番プレーンに
するほどのことも無いと思い」と書いていましたが

そのことで一晩 悶々と思い悩んだ末
気に入らないので さらに組み直しました。

右側を CXスプリント→チャンピオン14番、

左側を CX-RAY→CXスプリントにして
組み直しました。
これは お客さんの当初の希望に沿った仕様です。
万人にオススメという仕様ではありませんが、
とにかく硬くしたければ これがおそらく最適解です。
フロントハブは21Hなうえ リムは2:1組み用の穴振りがあるので
ハブを変更できないので。
話は変わりますが、LOOKにR96という
純競技用のピストフレームセットがあるのですが
フロントフォークが100×12mmのスルーアクスル仕様となっています。
リムブレーキ用の、というか厳密にはブレーキは関係ないのですが
ディスクローター台座の無いスルーアクスルのフロントハブで
組まれた前輪というものは 一般に存在しません。
実質 R96用として コリマから スルーアクスル仕様の
5本バトンと ディスクホイールの前輪が出ています。
ややこしいですが ここでいうところのディスクホイールは
ディスクブレーキとは関係なく
円盤状のホイールという意味のディスクホイールです。
コリマには 3本バトンと4本バトンの前輪もありますが、
それらは現状 ナット留めのハブ仕様しかありません。
また、マヴィックからも 5本バトンのイオと フロントディスクホイールで
R96に対応するものが出ています。
どちらもフランスのメーカーで、
実は コリマについては現在LOOK傘下なので
対応ホイールを出すのは ある意味当然です。
それ以外にも私の知る限り 2社ほど
対応ホイールを出しているところがあります。
R96には、ナット留めながら中空シャフトになっていて
外側だけでなく 内側にもM6のねじ山が切られている
一部の前輪を キャップスクリューボルトとアーレンキーで
固定するためのアダプターが付属しており、
それを使えば ある年代以降の
マヴィックのエリプスの前輪を取り付けたりもできます。
ここには書いていませんが、R96のフォークに非対応の前輪を
取り付けできるように加工したことが 過去に何度かあります。
で、先日 まさにその相談を受けてR96の現物と
本来 非対応の前輪を持ち込まれた お客さんがいるのですが、
現状 どうしているのか聞いたら
ロヴァールのCL50の前輪を ディスクローターを外して
乗っているということで、それがびっくりするほどヌルくて
全然 走らないということでした。
R96ではないピストバイクで バトンホイールの前輪を使ったことがあり
それとの比較なので スポークドホイールが勝てるわけが無いのは当然ですが、
仮に 今回組んだ この前輪であれば
バトンホイールには 硬さも空力も及ばないものの
硬さのほうだけは一応 文句が出ない程度には仕上がっていると思います。
それはともかく 今日もホイー(以下略)。

CL50の後輪を組み直します。

全コンペレースの2:1組みの24Hで
反フリー側は タンジェント組みです。

組めました。

フリー側をCX-RAY、反フリー側をCXスプリントにしました。
後輪も できればスポーク比重を
もう一段上げてほしいと言われていましたが、
反フリー側が タンジェント組みの2:1組みで それをやると
フリー側が はち切れんばかりになって怖いので 断念しました。
結線は あとでやります。
CLないしCLX50のスポーク長さですが、
多スポーク側は 前輪左側>後輪右側、
少スポーク側は 前輪右側>後輪左側で
しかも どちらも わずか数mm差なので
後輪の フリー側16本中14本のCX-RAYと
反フリー側8本中7本のCXスプリントは
バラした前輪のものを使い回せました。
少スポーク側ですが、
後輪の左側(反フリー側)は タンジェント組みで
前輪の右側は ラジアル組みなのに
タンジェント組みのほうが短いのは 奇妙に感じますが、
リヤハブのほうが フランジ径が大きいので
実際に 前輪右側>後輪左側となっています。
ロヴァールは スペアスポークは供給するものの
長さは非公開だったと思いますが、
過去にバラしたことがあるホイールについては
全て把握しています。
以下 同業者さま向け情報
ロヴァールのホイールは
外周側からも回せるニップルを採用していますが、
CL50のみ しんちゅうニップルなので
これを汎用アルミニップルに変更することがあるかと思います。
その際は スポーク長さに補正を要しますので要注意です
(長くするのか短くするのか、そして
どの程度変えるのかくらいは 自分で考えろ)。
category: のむラボ日記
CL50の前輪を組み直しました 
2022/05/16 Mon. 22:56 [edit]

お客さんから ロヴァ―ルのCL50をお預かりしました。
何とかなるなら何とかしてほしいという程度には走らないので
何とかしてほしいとのことです。
当たり前の話ですが 何とも思っていない、
または我慢できる程度であれば
当店に送られてくることはありません。
今日は前輪をやります。

CLXではなくCLなので スポークは黒コンペレースで
ニップルは黒しんちゅうです。
暫定センターはドンピシャでしたが、
大きな横振れがあったので わざわざ探せば
ずれていると判定される位相があるはずです。

落車したのか、グレーチングに はまったのか
縁石に こすったのか(ローター台座側=左側なので
日本では 右側よりは こする確率が高そう)、
リムサイドに傷があります。
これを書くことによって「あっ、これは自分のやつだ!」と
お客さん本人に分かる効果がありますが、
他にも 別件でCL50を お預かりしているので
「あっ、これは自分のやつじゃないな」と
別の人が分かる効果もあります。
ステッカーを貼ってから クリアを吹いているのか
それとも プリントなのかは分かりませんが、
文字の部分は厚みがあるもので
爪で剥がせたりしないだけの仕上げになっていました。
リムサイドの傷のうち、プリントの上の部分だけが
レイズナーのゴステロの最期のように キラキラしています。
バックが黒なので余計に映えます。


↑こんな感じ

組めました。

多スポーク側が 黒CX-RAYストレート、
少スポーク側が 黒CXスプリントストレートの
逆異径組みにしました。
元の状態が よほど気に食わないのか
もっとスポーク比重を上げてほしいと言われていましたが、
CXのような扁平スポークは ハブのフランジ穴を通りませんし、
多スポーク側をCXスプリント 少スポーク側を14番プレーンに
するほどのことも無いと思い 今回は いつもやっている仕様としました。
結線は あとでやります。必須です。

元が しんちゅうニップルなので 使い回さず
汎用のDT黒アルミニップルにしています。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の前輪をゴキソのハブで組みました 
2022/05/14 Sat. 23:52 [edit]

ゴキソのハブで のむラボホイール5号の前輪を組みました。

ゴキソのハブ 32H CX-RAYヨンヨンイタリアン組みです。
お客さんは当初 ラジアル組みをご希望でしたが、
32H以上の前輪でラジアル組みをすると
ハブを拭くのが困難になるというのと、
ある1本のスポークだけが ニップルがゆるんで
テンションが抜けるという症状が出やすくなるので
タンジェント組みにしました。
category: のむラボホイール
明日お休みをいただきます 
2022/05/12 Thu. 23:31 [edit]
のっぴきならない用事があるので お休みをいただきます。
申し訳ありませんが よろしくお願いいたします。

今 いくつか 心の師匠に仕事をお願いしているのですが、
納期が早まるかもしれない おまじない(※)として
ウイスキーを持っていこうと思い
ラガヴーリンの8年を買いました。
※そのような効果は全く無いことが検証で判明しています

ラガヴーリン・ボウモア・ラフロイグと
この並びなら あとはアードベッグが欲しいところです。

ラガヴーリンの16年もあるのですが
開封しちゃってるので・・・。
しかし 最近のラガヴーリンの値上がり、
とくに16年は すさまじいものがあります。
category: のむラボ日記
のむラボホイール5号の後輪をゴキソのハブで組みました 
2022/05/12 Thu. 22:04 [edit]

ゴキソのハブで のむラボホイール5号を組みました。
ハブは かなり前から お預かりしていたものですが、
32Hリムの入荷に時間がかかり
組むまでがかなり遅れました。申し訳ありません。
ハブをお預かりした直後に
エクセルでスポーク長さを計算していますが、
いま見たら それ以降に23ペアぶんのデータがあります
(前輪だけとか後輪だけとかの場合もあるので
46本より やや少ないくらい)。
のむラボホイールや ロヴァールの組み直しなど
スポーク長さを計算しなくてもいい場合は
エクセルの列が増えることはないので、
かなり少なく見積もっても リムがすぐに手に入った場合と比べて
70本ぶんくらいは順番が後になっています。

ゴキソのハブ 32H 半コンペヨンロク組みです。
結線は あとでやります。
しかし なんというか、詩情をかきたてられる構成だ。

フリーボディは シマノ10S専用仕様ですが、
組み跡が ありません。
なので死蔵期間が ゆうに10年以上あったことになります。
あっ、先ほど「詩情をかきたてられる」と書きましたので
ここで 一句。


ハブよりもリムのほうが軽い
(無季自由律俳句)
category: のむラボホイール
のむラボホイール5号の後輪を明文化していないワランティの適用で直しました 
2022/05/10 Tue. 23:27 [edit]

お客さんから のむラボホイール5号の後輪をお預かりしました。
どういう状態なのか ここには載せませんが
ハブが ぶっ壊れており、明文化していないワランティの適用で
無償で組み直すことになりました。
上の画像の時点では すでにホイールをバラしています。
無償で直すというのは お客さんの希望ではなく
私が先に言い出したことで、今回の(バラす前の)後輪は
少し前に フレームがくっちゃくちゃになるほどの事故によって
リムがポテチになったのを リムのお引っ越しで組み直したものです。
なので、お客さんからも
「前回の事故が このハブの破損の原因や遠因だとすれば
当然 修理は有償になるのでは」と言われましたが
事故との因果関係を証明できない以上 有償にはできません。
これが逆に お客さんが無償で直してくれと言うのを
私が「前回の事故の衝撃のせいでハブが壊れたんじゃねーのか」と言って
突っぱねるという関係であった場合、
私は事故とハブの破損の因果関係について
お客さんを納得させる必要があります。
なので お客さんには「どーしても有償にしてほしければ
事故によって後天的にハブが破損したと証明するんだな!
無理なら 残念ながら無償にせざるを得ない!あきらめろ!」
というようなことを言っています。
↑一般的なショップとのやり取りに対して
有償と無償が逆になっているような気がしますが
気にしてはいけません。
まあ、私にとっての報酬が無いわけではありません。
後学のために 壊れたハブをもらうので。
で、ホイールを丁寧にバラしたところ
リムは反っていなかったので使い回すことにしました。
あと、スプロケット付きのフリーボディも継承します。
というのが上の画像です。


フリーボディ抜きのリヤハブで
縦横振れを追い込んだ状態まで組みました。
右エンドは 実際にフリーボディを取り付けた状態より
ねじ山が内側に進んでいるので、
この状態でセンターを出してはいけません。
フリー側に ずれているのが望ましいです。


しかし ほぼ出ていました。
あっ、これは二度手間 確定だわ。

うまく撮れませんでしたが、
紙1枚未満で リムが反フリー側にずれています。
センターゲージの精度によっては、というより
たいていのセンターゲージでは これは看破できません。


フリーボディを付けると 思いっきり ずれました。
フリー側のテンションは ほぼ組み上がり状態なので
反フリー側のゆるめ傾向で センターを出すしかありません。


センターが出て

組めました。

エボライトハブ 24H 半コンペヨンロク組み結線ありで

ニップルは お客さんの希望で黒赤交互です。
バラす前のホイールも 黒ニップルと赤ニップルでしたが
配列は これとは違います。
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20mm高カーボンチューブラーリムで前輪を組みました 
2022/05/08 Sun. 23:26 [edit]

お客さんから 20mm高の
いわゆる中華カーボンリムをお預かりしたので

前輪を組みました。

ハブは ノヴァテックのAS511というストレートスポーク用のハブですが、
これは少し前に アハトアハトこと88mm高リムの前輪を
バラしたときのものです。
20Hのリヤハブについてですが、
ホワイトインダストリーズのT11ハブにありますよというコメントを
複数いただきました。ありがとうございました。
お客さんのほうにも伝えています。
アハトアハトについては続報がありますが まだ書けません。

黒CX-RAYストレート 強制ラジアル組みで
紫アルミニップルです。
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シャマルウルトラ2WAY-FITさん 
2022/05/07 Sat. 23:44 [edit]

点検と おしゃれ泥棒を ご希望です。
まずは後輪から。


センタードンピシャでした。
振れが わずかにあった程度です。
ブレーキゾーンに ブレーキをかけた痕跡があるので
全く新品というわけではないようですが、
ほとんど未使用品に近い状態です。

ハブのオーバーホールも お願いされていましたが、
前後ハブとも 完全に分解すると
かえってよろしくない感じだったので
玉当たり調整だけにしています。
ちなみに リヤハブは玉当たりを締めすぎでした。

つづいて前輪。


これ、うまく撮れませんでしたが
紙1枚未満のセンターずれがあります。
こういうときは 増し締めでセンターずれが減る側の
横振れ取りをすれば 勝手にセンターが出ます。

おしゃれ泥棒も やりました。
外したスポークは スペアとして使えます。

色を変えるスポークですが、私は 基本的には
「バルブ穴直近で ホイール左側のリム穴」としています。
フルクラムがコスメチックスポークを入れている箇所も同様です。
今回の後輪でも そうしています。

シャマルウルトラやレーシングゼロのリムなどでは
リム穴の周りだけ厚みを持たせる加工が施されていますが、
これが2WAY-FITのフロントリムでは
リム穴のひとつとバルブ穴を ひとつの島で共有しています。
なので バルブ穴の両隣のリム穴までの距離は均等ではなく、
「バルブ穴直近のリム穴」というのが ただひとつに定まります。
なので スポークの色を変えるのは
本来 ここにするべきなのですが、
今回の前輪では ここのスポークは右フランジから出ていました。
これは 必ず そうなっているわけではなく、ランダムです。
実に テキトーです。
レーシングゼロ コンペティツィオーネでも 同様です。

ハブ胴のステッカーを見ると、右側から見て正方向に読めました。
今回の後輪も これと同じ向きでした。
もし これが逆であったなら、ハブシャフトとエンドの左右をひっくり返せば
「バルブ穴直近のスポークが 左フランジから出ている」
という状態にできますが、それをすると
ハブ胴のステッカーの向きが逆になります。

なので、「左フランジから出ているスポークのリム穴のうち
バルブ穴に直近の穴」を赤スポークにしました。
「ハブ胴のステッカーを剥がして 左右の属性を無くしたうえで
ハブシャフトの左右をひっくり返す」か、
「ホイールを全バラシして リムの左右を変えて組み直す」かすれば
バルブ穴直近のリム穴のスポークを 左側にできますが、
今回は やりませんでした。
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のむラボホイール5号の後輪を組みました 
2022/05/07 Sat. 22:13 [edit]

のむラボホイール5号の後輪を組みました。

エボライトハブ 28H 黒半コンペヨンロク組み結線ありで
黒アルミニップルです。
昨日のとは違い 全て黒ニップルです。
画像は フラックスを水洗いしたあとなので
スポークやハブに水滴が付いています。
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