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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

初代R-SYSさん  

お客さんからR-SYSをお預かりしました。
DSC09614amx2.jpg
初代R-SYSですが、仕様が少し違います。
リヤメカを派手に巻き込んだそうで、フリー側のスポークを全て交換しているのですが
交換したショップで 本来の扁平スポークは入手不可と言われて(真偽不明)
最近のキシリウムの丸スポークになっています。

それ以来 乗ると異音がするそうで、我慢すれば使えるという程度ではなく
なんとか直さないと使えないくらいだということで
当店に持ってこられました。

DSC09618amx2.jpg
で、フリー側のスポークを見てみたのですが 明らかにゆるい・・・。
目印にテープを貼ってますが
DSC09617amx2.jpg
↑軽く握っただけですが、R-SYSのフリー側は こんなにたわみません。
スピナジーのザイロン繊維スポークかと思ったほどです。
組んだショップはどこか知りませんが、スポークが入手できるということは
吊るしのR-SYSのスポークテンションを知っているはずで、
こんなに だるんだるんに組んで渡すというのは おかしいことです。

しかも「R-SYSは ゆるめで組むホイールだから」と言われたそうなのですが
リムのセンターが5mmも反フリー側に寄っていました。
まずホイールとして組めていません。

DSC09628amx2.jpg
フリー側の元々のスポークを全て取り去ると、
リムは反フリー側に大きく寄ります。
新たなスポークをフリー側に張るわけですが、
これを張り足りないから リムがセンターに寄り切らないのです。
エアロと丸で形状は違いますが、新たなスポークでリムをセンターに
持ってくるまで張れば 概ね元のホイールの硬さにはなるでしょう。
過度に張れといっているのではありません。
必要下限ラインまでも張っていないのが問題なのです。
センターずれの量は5mmくらいですが、これはリム幅の4分の1に相当します。
完成したホイールとして渡していい範囲のずれではありません。

フリー側だけを一方的に張るのは非常に難しいので
反フリー側を十分にゆるめてから フリー側を張り、
再度 反フリー側を元通りに増し締めしてセンターを出しました。
ホイールを半バラシして組みなおしたくらいの作業になります。

フリー側が丸スポークであることは問題ではありません。
ちゃんと組めていないのが問題です。

お預かりした用件は「異音の原因を断つこと」であって
スポークの増し締めではありません。
ハブのベアリングのグリスアップと玉当たり調整、
左エンドのパーツのガタ取りなど 異音の原因っぽい点は
思いつく限り処断しました。

DSC09619amx2.jpg
初代R-SYSなので、初代の出た年だけの仕様である
「回り止めのプラスチックが埋め込まれていないスポークリング」が
はまっています。
私はR-SYSのスポークリングの回り止め機能は 改悪だと思っているので
こっちのほうが好きです。

DSC09622amx2.jpg
↑スポークテンションが十分であれば
カーボンスポークの頭がリングを強く押さえるので
振動で回ったりすることは まずないと思うのです。
事実このスポークリングの磨耗も 横滑りした痕跡はありません。
スポークリングに回り止めが付いていると、スポークヘッドとの接触点が
常に同じ位置になりますが、それは長い目で見れば 良くない気がします。
このリングの外周部に ある種のグリスを塗ってハブに打ち込むわけですが、
接触点が磨耗していない部分になるように位相をずらして 打ち込みました。

カーボンスポークのテンション(厳密には ニップルの増し締め量)は
ある程度以上であれば マヴィックの自称コンプレッション構造により
ホイールの乗り味にあまり影響を与えません。
この辺のことから前述のショップも「R-SYSは ゆるめで組むホイールだから」と
言ったのかもしれませんが、まずセンター出てるホイール組んでからほざけっつうの。

DSC09629amx2.jpg
自称コンプレッション構造のスポークの増し締め量ですが、
ある閾値以上は乗り味に関係ないとしても ハブ側の音鳴りには関係してきます。
カーボンスポークなので スポークの伸びが皆無だとしても
座屈方向のストレスによって スポークヘッドがスポークリングを押す強さは
その閾値以上でも変わってくるということです。
(上の図の「ドーン!」に対して「グエッ!」となる量が減る)
これは経験的に明らかです。
増し締めすればハブ側の音鳴りが無くなった例が多々あるので。
特に左右とも この構造である前輪は顕著です。

このブログで過去書いた いくつかあるR-SYSの記事を読んで
当店に来られたそうなので、当店で見させてもらうかどうかは別として
この記事もR-SYS持ちの方を どこかで救うのかもしれません。

category: のむラボ日記

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2014/06/19 23:47 | edit

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