のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

コメントのお返事など  

スポークテンションとメーターの話でコメントをいただきました。
記事のあとに追記してもいいのですが 記事自体が長いので
(メーターの話と第3のスポークテンションの話をいっぺんにしたからですが)
別記事にします。

えーと まずは
「ややこしいことせずに両ネジのスポーク用意して錘吊って
自分で較正したらいいじゃないですか… というのはだめですか?」
というコメントをいただきました。
なるほど!信頼に足るスポークから 工具のアタリを逆転写で取るということですね。
その信頼に足る装置を自作する自信がありません・・・。

DSC09752amx2.jpg
↑こういうのはどうでしょう。「1000N原器」です。
白金とイリジウムの分厚い合金の枠の中に
ハープの弦のように1000Nでスポークが張ってあるという原器です。
コメントのご提案より はるかに大掛かりで実質製造不可能じゃないか
というツッコミもありますが、
それ以前に経年変化でスポークの部分がすぐに狂いそうです。
すぐに、というのは枠の部分の不変具合と比べて、という意味ですよ。


つづいて
「DTのメーターは触ったこともありませんが、
こいつを基準器にして頑張って校正したTM-1を2つ以上用意すれば」
おっとこれ以上は引用できないぜ。危ないところだった。
第4のスポークテンションとは何なのか?ですが、
詳しくは書けませんが「精度的に同じ」メーターを2つ以上用意するのは
手段であって 目的ではありません。
2つ用意して初めて出来る・分かることがあるのです。
「同じ」TM-1を2つ用意するのは非常に難しいと思われます。
DTとホーザンは測定子のばねの縮み「だけ」が調整ポイントですが
パークツールはカシメのガタ具合や 握ったときの摺動部など
調整ポイントが複数あるので同じコンディションのものを
調整で得られるかどうかというと厳しそうです。
「カシメが固いけれど 針の部分が摺れていない」ものと
「カシメがゆるいけれど 針の部分が摺れている」ものとを
同じ状態に持っていくのは無理っぽいです。
測定子の調整だけでいいならホーザン2つでもいいのですが、
DTの換算表とからめる必要があるのでDT2つのほうが都合がいいのです。
DSC09760amx2.jpg
DSC09761amx2.jpg
↑DTのカシメ部分はベアリング入りです。
ばねの返りが非常にスムーズなので 個体差は生じにくいと思われます。



ここからは おまけの記事です。
コメントのお返事ではありません。
DSC09754amx2.jpg
700Cの80mm高リムの内径と
24インチのローハイトリムの内径は ほぼ同じです。
私はよく のむラボホイール3号を組んだときに
「スポークにぎにぎ時の変形量がほぼゼロだぜフヒヒ」などと言いますが
同じスポーク長さのホイールである24インチのホイールでは
そういった現象はあまり見られません。
きっとリムの内周部(上の図の青い円)がスポークテンションによって
内側にひずむ量がリムの剛性によって変わるのでしょう。
しかしスポークが短くなれば スポークテンションなりの変形量が
少なくなることは確かです。
16インチの小径ホイールくらいになると そういうことも意識しないといけません。

DSC09755amx2.jpg
何が言いたいかというと、スポークが短くなると
第2テンションの割りに第1テンションが高くなるということです。
しかし第1→第2の変換の際の
「2.0mmチャンピオンは2.2mmで1000N」という情報の中には
スポーク長さが含まれていません。
極端に長いスポークと短いスポークでは
厳密には変換表の弓なり曲線の形と位置が変わってくるはずなのです。
ディープリムとテンションメーターでは テンションメーターのほうが先に
存在していましたから、仮に基準の長さを300mmとしましょう。
昔からあるローハイトパイプリム32H6本組みで大体これくらいです。
80mm高のリムを組むときのスポーク長さは250mmとします。

DSC09758amx2.jpg
DTコンペティションの場合、非バテッド部分の長さは
スポークの全長にかかわらず同じです。
ということはスポークが短くなると 細いバテッド部分が相対的に減り、
スポークの比重が重くなるということになります。
重くなるということは変形しにくくなりますから、
短いスポークの弓なり曲線は 長いスポークのそれより
上に位置することになります。

スポークの長さが短くなるだけでも変形量は減りますから、
別にバテッドスポークでなくとも長さが違えば
弓なり曲線の位置は変わります。
実際は線がほぼ重なるくらいの微々たる差でしょうが、
上の図では離して描いています。

ではなぜバテッドスポークで描いたのかというと・・・

DSC09759amx2.jpg
DTのコンペティションと同じバテッド寸法ながら
非バテッド部分が より短いサピムのレースを
この表に放り込みたかったからです。
300mmレースは300mmコンペよりも比重が軽いので
弓なり曲線は下に位置することになります。
これも微々たる差で、実際には線が重なるくらいの差でしかないでしょう。

以上、「弓なり曲線に長さの情報が含まれていないという大まかさが許されるなら
DTコンペとサピムレースを同一視するくらい許されるんじゃないの?」
という詭弁でした。



もうひとつ。レボリューションについて。
DSC09742amx2.jpg
2.0-1.5-2.0mmのレボリューションの換算表のコピーです。
これは2mmくらいの針金の引っ張り試験の結果でしかないわけですが、
DSC09743amx2.jpg
↑1800Nまで描いていますね。
ここが破断点かどうかは分かりません。
それは置いておいて・・・いやいや そんなわけはないやろ。
レボリューションは1000N以上くらいから確率的に、
1300N以上くらいから確定的に「うにょーん」がでます。
ニップルの増し締めが スポークの張りではなく
スポーク自体の伸びに変換されるという現象です。

DSC09745amx2.jpg
↑なので本当は降伏点がこの辺にあるはずです。
この手のグラフで降伏点を伏せて描く奴は卑怯だ!
後ろめたいことでもあるのか!と糾弾する資格は私にはありません。
私も基本的には あえて描かないので。

レボリューションが1800Nまで気持ちよく張れるということはありえません。
これはレボリューション(完全剛体)という
別のスポークの曲線なんです。きっと。
(完全剛体なら曲線の形自体が変わるだろ!というツッコミはNG)

DSC09746amx2.jpg
それはともかくレボリューションのスポーク張りの「天井」は
多少ひいき目に見てやってこの辺でしょう。

DSC09747amx2.jpg
そのときの第1テンションこと メーターの読みは1.3mmといったところです。

DSC09748amx2.jpg
つづいて2.0mmプレーンのチャンピオンの換算表です。

DSC09749amx2.jpg
1.3mmのところから横線を引いてみます。

DSC09750amx2.jpg
こうなりました。

DSC09751amx2.jpg
で、レボリューションの換算表と1.3mmの線が合うように
並べてみるのですが、これを見る限りレボリューションの天井と
チャンピオンの曲線のほぼ下限が同じ高さということになります。
なんだこのやわらかスポークは。

さっき「完全剛体のレボリューション」と書きましたが、
それに近い存在はあります。
サピムのCX-RAYです。
レボリューションもCX-RAYも2.0mmプレーンスポーク比 約65%の
重さのスポークですが、CX-RAYは エアロ加工による加工硬化により
うにょーんが ほぼ起きません。
降伏点はレボリューションより ずっと上です。
その代わり降伏点と破断点が非常に近いと思いますが、
首折れスポークでは そこまでテンションを張ることはまずないので大丈夫です。

レボリューションのネガキャン及びCX-RAYのステマのように思われるかも
しれませんが、その通りです 何か問題でも?(開き直り)
比重が同じスポークでここまで 耐うにょーん性能が違うのであれば
「CX-RAYに取って代わられた」「レボリューションを選ぶ理由は無い」
としか言えません。残念ながら。

category: スポークテンションの話

tb: 0   cm: 3

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2014/03/02 08:47 | edit

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