のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

ZS2のフタ薄くて大好き  

お客さんのバイクで「ヘッドパーツのトールキャップを薄いものに換えてほしい」
と言われました。
DSC01792amx3.jpg
別に車種を書く必要はないのですが キャノンデールのCAAD10です。

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タンゲ精機のトールトップキャップです。

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裏返しました。
防水シールのゴムが付いています。

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シールも外しました。
このときのヌスミ寸法(後述)が重要です。

DSC01796amx3.jpg
シールに「IS24」という表記がありますが、
これはヘッドパーツの種類です。
タンゲのヘッドパーツにはIS系とZS系がありますが、
DSC01892amx3.jpg
IS系は
フレーム側にカートリッジベアリングが収まる角度のワンが
付いている場合に使うヘッドパーツです。

DSC01893amx3.jpg
ZS系は
フレームに まずワンを圧入してからベアリングを収めるタイプのヘッドパーツです。

ZS系とは関係ないですが、
ワン圧入タイプは ワンの交換がきくのでベアリングがカートリッジではなく
ボールリテーナーでワンに直接ボールが接触しているというタイプもあります。
これは安価なので 廉価モデルの完成車に散見されます。
トレックとアンカーでこれの修理が来ると部品が入手しづらくて困るんじゃ~
あとオルベアのアクア、スペイン製のときはカートリッジだったのに
中国製になってからリテーナーにしおってからに・・・


DSC01894amx3.jpg
ワンが一体でも別体でも、カートリッジベアリングを収めるのは同じです。

DSC01895amx3.jpg
それからセンタリングワッシャーをはめます。
このワッシャーには割りが入っていますが、
ベアリングとワンの接触角度と ワッシャーとベアリングの接触角度と
ワッシャーに割りが入っていることから 圧縮によって
回転軸がただひとつのぶれない中心に誘導されます。
ガタが取れるということです。
ピナレロの自社規格ヘッドパーツでは ベアリングの角度が90°なので
ベアリングはフレームにかなり強く圧入されています(そうでないとガタが出る)。
カンパニョーロの場合は割りの無いプラスチックのワッシャーですが
ガタの出にくい寸法公差と形状になっています。
あとゴムリングの圧縮にセンタリングを期待するような構造もありますが、
それらの例外を除いて大体のヘッドパーツは割り入りワッシャーを採用しています。

DSC01897amx3.jpg
それからキャップをはめます。
キャップとフレームの間には紙1枚ほどでもいいので
すき間が必要です。

DSC01898amx3.jpg
キャップのふちにシールゴムが付いている場合、
うっすら接触しているのは構いません。

DSC01899amx3.jpg
キャップには固有のヌスミ寸法というものがあります。

DSC01902amx3.jpg
センタリングワッシャーの上面がフレームから出ている場合に
ヌスミ寸法がゼロまたは ほぼゼロのものをつけるとすき間があいてしまいます。

DSC01903amx3.jpg
逆にワッシャーの上面がフレームから引っ込んでいる場合は

DSC01904amx3.jpg
キャップとフレームが接触しないように
任意の厚みのスペーサーを足す必要があります。
ヘッドパーツ内部が磨耗すると圧縮量が増えるので
すき間が非常に小さい場合は 経年使用でキャップとフレームが接触し、
ステアリングが異常に重たくなることがあります。

ここのスペーサーはヘッドパーツメーカーの0.5mmの鉄製のものを使いますが
普通のコラムスペーサーにも1mmと2mmのアルミ製のものがあるので併用します。
調整時に鉄0.5mm2枚で1mmとなった場合、
アルミ1mmと交換するのがオススメです。

DSC01907amx3.jpg
↑画像左から鉄0.5mm、アルミ1mm、アルミ2mm
鉄の0.5mmスペーサーは ちょっと入手困難です。
アルミスペーサーは安定供給されています。

鉄スペーサーはステンレスではないのか 錆びる場合があります。

この2つの理由から1mm単位のスペーサーは
アルミに換装していくのがオススメです。

DSC01797amx3.jpg
↑これは私のリドレーのヘッドチューブですが、
フレームに黒いカップが圧入されているので別ワン方式です。
(FSAなので タンゲのZSではないですが)

DSC01798amx3.jpg
これにタンゲのZS2の薄いトップキャップを付けるのですが、
ZS2のヌスミ幅でフレームと接触しないスペーサーの厚みは
現物合わせすると2mmになるということが分かりました。
さっきも書きましたが、ヘッドパーツが磨耗すれば
ここに2.5mm必要になる可能性があります。

DSC01799amx3.jpg
トップキャップをはめました。
接触しているように見えますがゴムシールなので問題はありません。

要は 元のトップキャップがタンゲのISでもZSでも その他FSAなどでも
「キャップのふちがフレームと接触しない」という
条件さえ満たせばOKということです。
このキャップはヘッドパーツのガタ取り調整の機能部品ではないので
ベアリングが丸見えでよければ付けなくても構いません。
ただ、水やホコリをガードすることと見栄えの上でやはり必要だとは思います。
わざわざ交換する場合は「なるべく薄く」と言われることが ほとんどですが
ヌスミ幅の問題さえクリアできればタンゲのZS2がおそらく最も薄くできます。
カンパニョーロのヘッドパーツは割り無しワッシャーの上側が
カンパニョーロのトップキャップ以外とは合わない形状なので
ZS2のキャップなどは合いませんが、
そもそも純正で非常に薄いものがあるので 問題はありません。

DSC01800amx3.jpg
で、冒頭のCAAD10ですが、ワッシャーの上面が先ほどのリドレーよりも出ています。

DSC01801amx3.jpg
たまたまですが 調整無しでいけました。
これ以上ワッシャーが上に出ていればすき間があいてしまうのでギリギリです。
ワッシャーの上面は、引っ込んでいるほうが調整可能なので 都合がいいです。

DSC01804amx3.jpg
最後にもうひとつ注意点が。
ZS2のキャップの外径は約48mmで、
元のIS24は約49mmなので 少し小さくなっています。
(ゴムシールのおかげで そうは見えませんが)
外径が元のトップキャップよりも大きい場合は
ヘッドチューブから はみ出して見えるので不細工です。
外径が同じか、かすかに小さい場合は不細工になりません。
これらの事情とヌスミ寸法から 取り付け可能な場合は
ZS2のトップキャップ(単品販売あり)が 薄いキャップとしてオススメです。

category: その他 機材の話

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2014/05/19 20:21 | edit

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