のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

メシのタネとヨンロク組みと左落としと部屋とワイシャツと私  

私はここでいつもホイールのことなどについて いろいろと書いていますが、
寒いネタ(例えば この記事の表題)をはさみつつも
好意的に見てくださっている方が多いようで大変励みになります。

しかし ここに書けないこと、書かないこともたくさんあります。
私の独占知識というか、メシのタネですね。
それに触れることは一切書いていないつもりですが、
無意識に漏れていることもあるかも知れません。
ああ、Wフリーハブはそれに抵触してるなー。
まあいいか。誰もマネせんだろ。


今日は初めて意識してメシのタネを書きます。
と もったい付けておきながら「そんなん知ってるわ」「ちょっと考えたら分かるわ」と
言われたら私が恥ずかしいだけなのですが。

話の内容はヨンロク組みについてです。
ヨンロク組みを初めて試みた場合、おそらく失敗します。
初見でヨンロク組みの罠を見ぬいて対処できたなら
結構すごいと思いますよ。

DSC00724amx.jpg
↑この殴り書きは今は解読できません。スルーしてください。

DSC00689amx.jpg
ハブ胴にハブのモデル名が書いてあるハブの場合、
多少の例外(先日のホワイトインダストリーとか)を除いて
進行方向に向いたときに名前が読めるように組みます。
図の、向かって右が進行方向だとして、
自分から見て手前のフランジが 進行方向から見た右側になります。

DSC00690amx.jpg
上の図ではヌポークにしていますが、それはどうでもいいです。
手前のフランジから出ているスポークを
奥のフランジから出ているスポークをで書くことにします。

DSC00691amx.jpg
ホイールのバルブ穴を頂点に持ってきた状態を考えます。
リムのスポーク穴は、ディープリムでない限り 穴が左右交互に振っています。
リムの穴振りに合わせてヌポークラジアル組みをすると・・・
DSC00693amx.jpg
↑こうなります。
バルブを頂点としたとき、バルブから向かってひとつ右側のスポークは
自分から見て奥のフランジから出ている状態になります。

この状態は バルブを頂点にしたまま 駒のようにくるっと反転させても
(言い方を変えるなら反対側から見ても)位置関係は変わりません。

DSC00694amx.jpg
DSC00695amx.jpg
DSC00696amx.jpg
↑真横から撮っているのでちょっと分かりにくいですが、
バルブから 向かって右側のスポークが 自分から見て奥のフランジから
出ています。こうなっている穴振りのリムが大多数なので、
この穴振りのリムを「正リム」と今後 呼ぶことにします。
別に何かが正しいというわけではないですが、
市販の手組み用リムはほとんど この穴振りです。

DSC00697amx.jpg
例外も挙げておきます。カンパニョーロやフルクラムの前輪、
マヴィックのコスミックカーボンアルチメイトなど 完組みには本当に多いのですが、
穴振りが正リムと逆になっているリムもあります。
上の画像、バルブから 向かって右側のスポークが自分から見て手前のフランジから
出ています。こういうリムを「逆リム」と今後呼ぶことにします。

DSC00698amx.jpg
ラジアル組みの場合は正リムだろうと逆リムだろうと
穴振りに注意すれば特に難しいことはありません。
しかし、タンジェント組みの場合はそうもいかないのです。

DSC00700amx.jpg
↑画像に写っている4本のスポークを1単位として
タンジェント組みは成り立っています。
この4本が5つなら20H、6つなら24H、7つなら28H・・・といった風に。
この4本のスポークの集まりがバルブ穴をまたぐと非常にかっこ悪いですね。

DSC00702amx.jpg
図で書くと・・・
DSC00704amx.jpg
↑これはいいけども
DSC00705amx.jpg
↑これはダメということです。

スポーク4本の集まりが バルブ穴をまたがないようにしつつ、
イタリアンないしJIS組みするには、どうすればいいのでしょうか。

DSC00706amx.jpg
ホイールを組むときにまずハブにスポークを通すのですが、

DSC00707amx.jpg
1本、上から下に通します。

DSC00708amx.jpg
スポークをハブシャフトと平行に垂らした場合、
反対側のフランジのスポーク穴は位相がずれている格好になります。

DSC00709amx.jpg
このときに、向かって左にスポークを落とします。
これを左落としといいます。
あとは交互にヌポークと反ヌポークで通します。
それでイタリアン組みすると スポークの4本の集まりがバルブ穴をまたぎません。
左落としはイタリアン組み、これは基本的なことです。
左落としでJIS組みすると、バルブ穴またぎが発生します。

右落としでJIS組みすると、バルブ穴またぎになりません。
右落としでイタリアン組みすると、バルブ穴またぎが発生します。
右落としはJIS組みということです。

で、ここからが重要なのですが、
左落としイタリアン・右落としJISになるのは正リムのときだけです。
ほとんどの手組み用リムが正リムなのでこのことに気づいていない人もいると思います。

逆リムでタンジェント組みする場合は、位相がひとつずれるので
右落としイタリアン・左落としJISになります。
具体的にはちょっと前のコリマのリムが逆リムでした(今は違うようです)。
24Hのリムを仕入れて手組みで組む可能性があるので、
知らないと罠にはまります。

DSC00711amx.jpg
ここからメシのタネです。
4本組み・6本組み・8本組みをそれぞれ図示しました。

DSC00712amx.jpg
スポークの交点とハブ軸を通る線でスポーク穴を二分します。
上の図の点線ですね。

DSC00713amx.jpg
点線の片側にあるスポーク穴の数を書きます。
4本組みは2H、6本組みは3H、8本組みは4Hですね。
大事なのは
DSC00714amx.jpg
その数が偶数奇数かということです。
偶数同士、または奇数同士で組む場合は、正リムの場合 左落としイタリアンで組めます。
ヨンヨン組み、ロクロク組み、ハチハチ組みなど普通の組み方なら問題ありません。
ヨンロク組みやロクハチ組みの場合、片側のフランジのヌポーク・反ヌポークの並びに対して
位相がずれる形になるので、正リムで右落としイタリアンになります。

つまり、ヨンロク組みでイタリアン組みするなら、
右落としで組まないといけないということですね。

はい ここテストに出まーす。

メシのタネではありますが、ショップないし個人の方が 当ブログを見て
ヨンロク組みを試みた場合 きっとここで一度つまづくと思ったので書きました。
ヨンロク組みでホイールを組むことがないであろう大多数の人にとっては
特に有益な情報ではないので、公表してもいいかなと思った次第です。

DSC00716amx.jpg
具体例をだしますね。
20Hの
DSC00718amx.jpg
ヨンヨン組になってます。ヌポークが両側ともホイールの上半分で
後ろ向きになっている(ヤマアラシさん方向)のでこれはイタリアン組みです。

DSC00719amx.jpg
落として通しているスポークに沿って、スポークを1本垂らして
ハブフランジの穴振りに対して どっちを通しているかというと・・・
DSC00720amx.jpg
↑左落としです。左落としイタリアンです。

DSC00721amx.jpg
つづいて24H。
DSC00722amx.jpg
↑ヨンロク組みイタリアンで組まれていますが
DSC00723amx.jpg
↑右落としですね。
ヨンロク組みは右落としでイタリアン組みになります。

じゃあ逆リムでヨンロク組みしたら?
裏の裏は表なので、逆リムのイタリアン組みは左落としになります。

正リムで 反フリー側を40Hの10本組みで イタリアン組みしたいとすると、
フリー側が6本組みのときは左落とし、4本組みと8本組みのときは右落としになります。
何となくつかめてきたでしょうか。

DSC00724amx.jpg
↑で、冒頭の殴り書きです。
さっきと違って解読できた方で ホイールを組む方がおられましたら
ぜひヨンロク組みをお試しください。

category: ホイールの話

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2016/03/15 01:32 | edit

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