のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

先ほどのホイールについて補足など  

という表題ですがホンフゥに関係あったりなかったり。

その1
先日組んだLWC謎のカーボンWOリムに
「これ以上 外周部にはブレーキシューをセッティングするな」という
ステッカーがブレーキゾーンに貼られていましたが、
これについて「カーボンWOリムなら 全てそうしたほうがいいのでしょうか?」
という趣旨のコメントをいただきました。
メーカーが そう指定している意図が分からないので
他社製品にまで あてはまるかどうかは分かりませんが、
私なりの考えを書いてみます。
DSC04027amx3.jpg
当店にいま ブレーキシューを新品に交換したばかりの
バイクがあるのですが、シュータッチ時の シューの位置は
リムのブレーキゾーンの上端ギリギリながら
かすかな隙間が均等に空いている状態です。

これは私がセッティングしたわけではなく、
リヤブレーキなので フネを外さずともシューが交換できるので
ただブレーキシューを交換しただけです。

DSC04028amx3.jpg
で、外したシューなのですが

DSC04033amx3.jpg
段付きに減っています。

DSC04035amx3.jpg
シューの上に タイヤサイドのピンク色が削れて乗っかっているので
リムの上端以上にシューが突っ込んだことは明らかです。

DSC04036amx3.jpg
これはリヤの右なので
ブレーキアーチがデュアルピボットブレーキの場合
Cアーム側になりますが、

DSC04037amx3.jpg
Cアームはすくい上げるようなストロークで動作するので
シューが磨耗してくると シュータッチ位置が上にずれていきます。
詳しくは(→こちら

それで 段付き磨耗が起こるわけですが、これを防ぎたいのであれば
シューの磨耗に対して シューがタッチする位置が変わってくるということを
知ったうえで、減りに対して位置を調整する必要があります。
ということを説明するより「このステッカーより下でシューをセットしろ」
と指示するほうが確実に シューがリムの上端に突っ込むのを防げます。

シューがリムの上端に突っ込むこと自体は
リムの材質(アルミや カーボン)に関わらず起こることであり
シューがタイヤサイドに擦ること自体で リムが傷むとは考えにくいのに、
あえて指定をしているのは リムの端っこに熱を持たせるのを
防ぎたいからではないでしょうか。
例えばENVEのリム(特にEDGE時代の軽いリム)ですが、
座屈でふくらんだという事例が 私の知る限りでもたくさんあります。
ただそうなった状況を詳しく訊くと、ほとんどの場合
ブレーキ熱でリムが温まっていたときに起こっています。
なのでENVEのリムは座屈に弱いというより
「熱+座屈」という条件が重なったときに
弱いというほうが より正確です。
コリマのカーボンWOリムは サハラ砂漠でテストを重ねたそうですが、
これも 熱を気にしてのことだそうです。
WOリムのビードフック(タイヤを引っかける耳)は
そもそも座屈に対して弱い形状ですが、
厚みから考えて熱持ちもしやすそうなので
メーカーが シューの当たる位置を内周部寄り指定するのは
そのあたりの事情なのではないかと思います。


その2
ホンフゥのリムについて
「中華カーボンって どうよ?」というような
十把一絡げな質問をされたことがありますが、
カーボンリムはメーカーによって
組み方に気を使うポイントが 違います。

例えばリムの内周側の精度(厚み)ですが、
私の知る限り最高に正確なのはENVEです。
次点でエキノックス(のむラボホイール2号も これ)です。
これらのリムは決まった数だけニップルを回した仮組み状態で、
縦振れが ほぼ出ないのです。

で、ホンフゥですが
DSC04016amx3.jpg
DSC04017amx3.jpg
↑見ての通り ニップルの出しろが位置によって違います。
ホンフゥの この点は擁護できません。
仮組み時の縦振れも 他メーカーのリムより大きく出ます。
ではこれが中華カーボンリム全般に見られる傾向かというと、
そうでもないのです。
ホンフゥだけです。
ただ「最も薄い部分でも そもそも非常に厚い」という安全マージンの取り方を
しているので リム側の限界にビビる必要がない点は 気が楽です。
リム高なりの重量で見た場合 明らかに重いのも
限界スポークテンションの高さと 耐座屈性能を思えば 欠点とも言い切れません。

ニップルの出しろが 穴によって違うというのは、
例えばアルミリムなら 製法上の都合で
継ぎ目の両隣がそうなっているものもあります。
キンリンのリムも 実はそうです。
ただ、ホンフゥの場合は そのばらつきが全くランダムなので
厚みの下限を大きく取っているからいいものの
精度が良いとは言えません。

ホンフゥというのはメーカーなので
「ホンフゥのリム」というものにある種の傾向があると言っていいのですが、
メカニコやLWCというのはカーボンリムの代理店であって
製造元は まちまちなので 例えば「メカニコのリム」全てに
共通した傾向があるわけではありません。

同様に「中華カーボンリム」全般に共通した傾向というのはありません。

割れないかどうかビビりながら 薄氷を踏むような気持ちで組む必要のある
リムもありますが、ホンフゥのリムは これに当てはまりません。


その3
DSC04039amx3.jpg
DSC04040amx3.jpg
EDGE1-25の初期型、公称195g(実測208g)のリムのカットサンプルです。
これは先ほど書いた「熱+座屈」で 壊れたリムの一部です。

DSC04044amx3.jpg
それはいいとして・・・。
4代目ニップルをスポークの先に付けてみました。

DSC04045amx3.jpg
増し締めしろを勘案して ねじ山を使い切ったどん突き状態を
確実に避けるなら、これでも十分な数のねじ山にかかっています。

DSC04048amx3.jpg
EDGE・ENVEのリムは内周側の穴の厚みが非常に薄いので、

DSC04049amx3.jpg
世代ごとに異なるニップルの長さなど 条件次第では
ホイールを組み終えた状態で スポークのねじ山がリムから見えることもあります。
また、私がスポークカッターから転造した ねじ山の山数が
メーカーの そもそもの山数より多い場合があるので(逆は無いはず)、
私の組んだEDGE・ENVEはスポークが短く見えることがありますが
むしろビビって かすかに長めにしているくらいなので問題はありません。

category: ホイールの話

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2014/08/30 14:31 | edit

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