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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

WH-6600さん  

お客さんからWH-6600をお預かりしました。
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WH-7800時代のアルテグラの完組みホイールです。
私は今でもこのシリーズが シマノホイールの最高傑作だと思っています。

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持ってこられた理由は、振れ取り点検などもそうですが
ハブの回転がやや濁っているとのことで、
工具を持っていないから してほしいとのことでした。
ハブスパナは 13mmと14mmと15mmが2本ずつ、
あと17mmが1本あれば たいていの場合困りません。
17mmは外側のナットだけであることがほとんどなので
幅広な普通のスパナでも代用できます。
が、このフロントハブは内外ともに17mmというサイズだったので
17mmのハブスパナが必須で、それを持っていないので
調整できないということでした。

バラしてみたところ、ボールレースが かすかに傷んでいました。
虫食いというほどではなかったので
グリスアップと玉当たり調整で対処しています。
お客さんには「持ってきたときと全然違う」と言ってはもらえましたが
部品のコンディションが最高の状態で調整した場合と比べると
正直ベストとはいえません。

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7900と9000のデュラエースハブは、玉当たり調整にハブスパナが不要で
しかも誰がやっても同じ結果になるという賢い機構になっています。
手でボールレースを回していって、ギザギザのついたパーツを押し込むだけです。
押し込んだときに横ガタがあればギザギザを押し込む位置を
ひとつ時計回りにずらせばOKです。
このギザギザ、1周40ノッチ(40ギザギザ)なので
1ノッチあたりの調整角度は9°です。
40ノッチにしたのは、あまりに細かくすると ナメたり滑ったりするからでしょうが、
9°ごとの調整でベストな玉当たりが出るわけがありません。
非常に頭の悪い機構です。

「スムースながらハチミツをこねくり回すような重さが ハブの回転にあるので
1ノッチゆるめる→横ガタが出る→やっぱり1ノッチ締める」という
調整法で、横ガタが無くなった最初のノッチに調整するしかありません。
ベストな玉当たりというのは この1ノッチで通り過ぎた9°のどこかにあります。
ただひとつの落としどころのノッチでベストな玉当たりが出る可能性も
ゼロではないですが、まずありえません。

上の画像では左右のナットに Wナットがかかっている状態で
内側のナットを外側に向かって締めています。
こうすることでかすかに玉当たりがゆるむわけですが、
横ガタの出ないギリギリを狙って調整します。

このときにスパナを回す角度は、最終的には1°未満です。
ほんのかすかに「クッ!」と締めただけでも玉当たりは変わります。
クイックを締めたときにも玉当たりは変わりますが、
慣れれば それも勘案して調整できるようになります。
これが出来るのは基本的にはカップ&コーン式のハブだけです。

「ベストな玉当たり調整がほぼ不可能になる代わりに
誰が触っても同じ結果に出来る」というのは果たして良いことなのかどうか 疑問です。

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リヤハブも 洗浄と再グリスアップをしました。
お客さんの希望でなるべくフリーのラチェット音をうるさくしています。
このハブは どういった気の迷いかカンパニョーロのハブを
丸パクリした構造なので そういう調整も可能です。

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↑ラチェットの爪は外側がより磨耗していました。

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右エンドナットは逆ねじです。

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前後輪とも大きな振れはなし、後輪のみ少しセンターがずれていました。

前にも書きましたが、ハブ側ニップルは調整が非常に面倒です。
ホイールを店内で落ち着いて触る私のような者には大した問題ではありませんが、
迅速な修理を求められるようなレースの現場では 苦情が出ると思います。
個人的には好きなのですが・・・。

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