のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

32Hハブで24Hリムを2:1で組みました  

「AL300リムに穴振りは無い」と先日書きましたが、
すいません。かすかに穴振りがあります。
「組んだホイールを見ても分からないが リム単体で見ると何とか分かる」
くらいの穴振りはあります。

ただ、リムの頂点が尖っていて 幅が狭いので、
穴振りを無視して組んでも特に問題はなさそうな程度です。

先日の予告通り、AL300の24Hを1本買い、2:1組みをしたいと思います。
DSC01405amx.jpg
↑これは32Hのイタリアン6本組みです。
フリー側のヌポークを青、反ヌポークを赤で描きます。
普通は 交差した2本のスポークと、位相がひとつずれている対岸の2本のスポーク
計4本を一つの組として見なします。

DSC01407amx.jpg
フリー側の2本だけを見てみます。
赤の反ヌポークから見てy本組みで交差しているとき、
y+2本組みで組む場合のヌポーク穴から出ているヌポークを ヌポーク2と呼ぶことにします。
タンジェント組みの場合 ヌポーク2は、4本組みなら6本組みする場合の穴から、
6本組みなら8本組みする場合の穴から、8本組みなら10本組み(仮想上)する場合の穴から
それぞれ出ているというだけで、普通に隣に存在しています。

DSC01408amx.jpg
ここで、元々の赤の反ヌポークと ヌポーク2の関係を、
(平行ではないですが平行に近いので)パラレル組みと呼ぶことにします。
この考え方はスポーク本数が左右同数の場合は特に意味のないものです。

DSC01409amx.jpg
パラレル組みの穴同士の位相のちょうど中間の位置の対岸に
スポーク穴がドンピシャで存在するとき

このスポーク穴からスポークを出し その3本を一つの組として見なすことにします。
この関係の場合に限り、パラレル組みを意識することに意味が生じてきます。

上で赤く書いた条件を満たせば2:1組みできます。

以下ヌポーク2をF1スポーク、反ヌポークをF2スポーク
F1とF2の中間の位置の対岸のスポークをF3スポークと呼ぶことにします。
F1とF2を完全にパラレルに配したのがG3組みだというのは先日書きました。

DSC01410amx.jpg
進行方向が画像の右側だとすると、スポークは時計回りに見て
F2→F3→F1→・・・を繰り返して続いていきます。
このとき、バルブ穴をどこに設定するのが よりスマートなのでしょうか?

DSC01412amx.jpg
フルクラムではパラレル組みの中にバルブがある格好です。

DSC01413amx.jpg
カンパニョーロG3では、パラレル組み同士の間にバルブを配しています。
これはエウラスの21Hですが、
この位置はパラレル組みのちょうど真ん中ではありません。
それが出来ない理由があるのです。

DSC01418amx.jpg
G3組みが偶数個ならバルブの反対側にスポークがありませんが、
DSC01419amx.jpg
それが奇数個になるとリムの穴とバルブの継ぎ目の位相が重なります。

DSC01420amx.jpg
そこで、こういう風にずらしているわけです。

DSC01421amx.jpg
今回は24Hで手組みしますが 3本一組のちょうど真ん中にバルブを持ってきて
かつカンパニョーロ配列をすると、
バルブとリムの継ぎ目を結んだ線から見て左右対称なスポーク配列になります。

DSC01423amx.jpg
フルクラム配列では鏡像反転しません。
バランス的にカンパニョーロ配列の方がいい気がするので、今回はそう組みます。

DSC01386amx.jpg
通常のホイールでは、交差しているスポークの間にバルブが来るのは ご法度です。
バルブの穴にドライバーを突っ込んでいますが、
これはそういう「間違った」通し方に見えます。

DSC01388amx.jpg
ところが組むとこうなります。通常の交差を 組として意識するのではなく、
パラレル組みを 組として意識してバルブの位置を決めるとここになります。
ドライバーから向かって右側3本が一つの組です。
普通のホイールのように交差がバルブ穴をまたがないように組むと
フルクラム配列になってしまいます。

DSC01397amx.jpg
で、組めました。
ドライバーを抜いていますが、バルブ穴とその反対側を結ぶ線から見て
鏡対象になるスポーク配列です。

スポークの太さですが、2:1化に加えて
さらに反フリー側のテンションを上げたいのであれば、
反フリー側8本を細くすればいいです。
が、8本しかないスポークに細いものを使うのはリスキーな気がしますね。
左右同数スポークのホイールで、フリー側(右)を2.0mmプレーン、
反フリー側(左)をCX-RAYにすると、
スポークの比重で左:右が63:100になります(長さの違いは無視)。
この場合では 全て同じスポークなら左:右で100:200になるので
スポークテンションの左右差に関して かなり大きな是正になります。
左だけCX-RAYなら63:200となりますが、
今回はあえて逆を行ってみます。

DSC01390amx.jpg
DSC01392amx.jpg
DSC01393amx.jpg
フリー側は今回編んでいません。
画像をよく見れば分かりますが、
F1スポークにDTコンペティション2.0-1.8-2.0mm、
F2スポークにサピムCX-RAYを使っています。
F1の比重が90.3、F2の比重が63なので、
フリー側のスポークの比重の総和は153.3になります。

DSC01396amx.jpg
DSC01394amx.jpg
反フリー側は2.0mmプレーンです。
ヌポーク通しにしているのは、首折れに対してこちらの方が有利と思われるからです。
なので単純計算で左:右のスポークの比重の総和の左右比は
100:153.3になるということですが、左右同数スポークのホイールと比べると
これ(100:153.3≒65.2:100)でも十分に優秀な数字です。

G3 09amx
カンパニョーロのG3組みに関する見解では、駆動力の伝達に関して
F2スポークは無視(笑)という扱いのようです。
私もほぼ同意見です。
ここで、F1スポークをコンペティション、F2スポークをCX-RAYにして乗る場合と
後日F1とF2を入れ換えたときに体感レベルの差が出るのかどうかを
調べたくて こんな変なことをしています。
また、F1にコンペティション、F2にCX-RAY(逆でもいいです)のときの
F3のスポークテンションも測っておきます。
そのあとF1 F2ともに2.0mmプレーンに組み換えたときに
体感レベルの差があるかどうか、
また、F3のスポークテンションが同じときの
F1 F2のスポークテンション(下がっているはず)も測りたいと思っています。
最終状態をフリー側2.0mmプレーンにしたいので、組み換えが1回で済むように
先にコンペ・CX-RAY組みにしています。

DSC01294amx.jpg
↑これはパラレル組みを意識した視点ではなく通常の交差の目線の画像ですが、
32Hのリムに 32Hのときのスポーク穴の位置(外側の赤い線)と
24Hのときのスポーク穴の位置(内側の黒い線)を描いたものです。
F3スポークの間隔を一区切りと見れば
32Hではそれを4分割、24Hでは3分割した形になります。

32Hハブで24Hリムを組む場合、
F3(赤い色のスポーク)の位相は32Hのときと全く同じです。
F2とF1は F3からみて平行から遠ざかる方向に逸れるので、
32Hリムで組む場合より かすかにスポークが短くなります。



インプレなど
昨日の夜練で使った程度ですが、使用上での不安感はありませんでした。
ブラインドテストをしたとして、これが2:1組みのホイールだと
看破することは無理でしょう。
しかしやはり片側8H(しかも首折れスポーク)というホイールを
商品として売ることには大きな抵抗を感じますので
のむラボホイールとして この仕様で売ることはありません。

スポークテンションの左右差が通常より少ないという状態は
反フリー側のみ最接線組み(24Hの6本組みや32Hの8本組み)にすることによる
ヨンロク組みやヨンパチ組みでも狙えますので、売り物としてはそっちでいきます。
24Hのヨンロク組みと、32Hハブによる2:1組みでは
どちらの方がスポークテンションの左右差是正に効果大なのかというと、
圧倒的に2:1組みです。
それは確かです。
結線ハンダ付けがありならヨンロク組みでも 見かけ上のスポークテンションの左右差を
ほぼ同じくらいにはできますので、安心度の高い こちらを商品にします。
2:1組みでも高い安心度を得られるように専用設計しているのが
カンパニョーロ・フルクラムの完組みホイールで、
それに手組みホイールで楯突くには 違う角度から攻めるしかないという
対立構造が見えた気がします。

これから このホイールも、もうちょっと使ってからF1とF2の入れ換えや
そののちF1とF2を2.0mmプレーンに組み換えたりして色々します。
それで得られたものがのむラボホイールに反映されるかもしれません。

それとはまったく別件ですが、今日 お客さんとの話の中で4号のヒントを得ました。
リムの在庫があれば組み始めたいと思います(その前に1号の予約分ですが)。

category: ホイールの話

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://pass13.blog.fc2.com/tb.php/175-610bb1b6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

検索フォーム

最新記事

最新コメント

カテゴリ

月別アーカイブ

リンク

カウンター