のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

WH-7701Cさん  

お客さんからWH-7701Cをお預かりしました。
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完組みホイールには メーカーごとの独創性が必要だ、というのならば
これがシマノホイールの最高傑作です。
独創性がなくて他社のいいとこ取りの寄せ集めでもいいというなら
現行のC35だと思いますが。


フロントハブが十字型フランジで、左右方向でスポークが交差する
ペアスポーク構造となっています。
7700ではリヤハブも同様の構造ですが、
ワイドフランジ詐欺(1度目)により 7701では
リヤハブのフランジ幅とスポークアレンジメントが変更されました。

状態が非常にいいのは、ショップの片隅で長らく眠っていたからだそうです。
お客さんの言うところでは「頼りない」乗り味だそうですが、
少スポーク数に こだわりすぎた結果なので致し方ありません。
かかりの良さとは別のところを評価して「そういうもの」だと思って使えば
面白いホイールではあります。

点検も ご希望ですが、ハブの具合が
良くないかも知れないのでチェックしてほしいとのことです。

前後ともセンターずれ無し、振れは かすかでした。

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フロントハブのグリスは異常が無いように見えますが、実は終わっています。
グリスの成分が飛んでいるからです。
感触がボソッとしていて、粘度がありません。
仮に、グリスが 油を含んだスポンジだとすると
これは油が抜け切ったスポンジの残りかすのようなものになります。
10年以上 放置してあったので仕方ありません。
→洗浄してからグリスアップしました。

DSC00982amx4.jpg
リヤハブのグリスは汚れてこそいますが、
みずみずしさを保っています。
フロントハブは一見してボールの傷みなどが無いのは確かですが、
こちらもグリスの汚れをぬぐえば新品同然でした。
→洗浄してからグリスアップしました。

前後輪とも回転の濁りが消えて、スムースに回るようになりました。

DSC00974amx4.jpg
この手の十字型フランジのホイールは、
最終交差(といっても1クロス目ですが)を編んでいます。

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JIS組み相当になっていますが、これには意味があります。
前輪を どちらの向きで装着しても スポークの位置関係が変わらないから
という理由もあるかもしれませんが、
私が思うところでは
DSC00979amx4.jpg
「交差に挟んである異音発生防止用の円盤が1種類で済むから」
ではないでしょうか。
円盤の両面に スポークがはまるスリットが切ってあるわけですが、
もし イタリアン組みや逆イタリアン組みの場合は
スリットの方向が 鏡映しに逆になっているものが必要になるからです。
(この黒い赤血球(←ニホンゴ オカシイ)の正式名称は
「スポークスペーサー」です)

初期のシマノホイールのスポークによく見られる
(というか100%起こる)特有の錆びが浮いてきていますが、
これは 割りとどうしようもありません。

DSC00984amx4.jpg
7700と違い 7701のリヤハブはフリー側ラジアル組みで
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ワイドフランジ化しました。
フリー側が もう少しラージフランジだったなら良かったですね。
ごく初期のフルクラムもそうなのですが、
7700は後輪の左右のスポークの長さが同じという
メンテナンス上の利点があります(あくまでメンテの上だけですが)。
7701ではフリー側が278mm、反フリー側が294mmなので
どうせなら思い切ってリヤハブの寸法をハイローにすれば
かなり化けたと思います。

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反フリー側の最終交差は
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フランジ形状の関係上 編める近さに無いので編んでいません。
フリー側ラジアル組みで反フリー側が編まない1クロスなので
もがきに対する 耐ねじれ性能が低そうですが、実際に低いです。
このホイール、スポークテンションを張ったところで
乗り味がそれほど変わらない(かかりが劇的に良くなったりしない)ので
増し締め調整は 特にしませんでした。

念のため書いておきますが、私は このホイールは好きですよ。
前輪の風抜け感は本当に素晴らしいですし。

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