のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

レイノルズのDV46Tの後輪を組み換えました  

今日もホイー(以下略)。
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お客さんから レイノルズのDV46Tリムで組まれた後輪をお預かりしました。
反フリー側のスポークテンションがヌルいので 組み換えをご希望です。

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ハブはホワイトインダストリーで、
スポークは フリー側/反フリー側で
サピムのレース/レーザーとなっています。
DTでいうならコンペ/レボです。  

組み方は フリー側が逆イタリアン・逆JIS相当の
ヨンゼロ組みという ほぼ最悪な組み方をされています。

先ほど「スポークテンションがヌルい」と書きましたが
正確には「変形量が大きい」です。
ある量の変形しにくさを出すのに
細いスポークだと 高テンションで張る必要があるわけですが、
この反フリー側は うにょーん(伸張方向の塑性変形)の閾値までは
届かないものの それなりに張ってはいました。
それでも たわみ量が大きいのは
反フリー側がラジアル組みだからかもしれません。

ホワイトのリヤハブは かなりのハイローフランジなので
理屈の上では良さそうですが、
モデルによっては 130mm幅のハブで 右フランジ幅が18mm台という
とんでもなくきついオチョコのものがあります。
スポークテンションの左右差の是正に関して 要素の大小で言うと、
右フランジ幅が狭いことは フランジ径の左右差など
吹っ飛ばすくらい大きなものなので、
ホワイトのハイローフランジのリヤハブは
実は見た目ほどには 反フリー側をカッチリと張れません。
この後輪の反フリー側が いまいちヌルいのも
右フランジ幅が狭いからだと思っていたのですが・・・
バラした後に このハブを実測したところ19.7mmでした。
これは11Sハブであったなら そこそこ優秀な数字ですが、
10Sハブだと大したことはありません。
先ほど書いたフランジ幅18mm台のリヤハブというのは、
このハブの11Sバージョンが それにあたるはずです。

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バルブ穴と その対岸の位相に補強を兼ねた
おもりが張ってあります。
リムの2ヵ所をあえて重たくしてバランスを取ろうという試みですが、
現行のレイノルズのリムの造りでは あまり意味はありません。

DSC02831amx4.jpg
↑例えばこれは のむラボホイール3号のリムですが、
複数のパネルが合わさって 1つのリムになっているのが
継ぎ目から 分かります。このリムの場合は9パネルです。
レイノルズのカーボンホイール事業は
LEW(リュー)というメーカーを買収したことから始まっていますが、
元祖LEWのリムでは 180°ぶんの2パネルでリムを作っていました。
パネル数が少ないほうが重量や精度のばらつきが
少なくできると考えていたからです。

DSC02814amx4.jpg
↑これは元祖LEWのリムのカットサンプルですが、
DSC02816amx4.jpg
パネルの継ぎ目に補強を張ってあります。
ただ このリムの場合は リムの軽さに対して補強が重すぎるので
タイヤを張っていない状態でリムを回転させると かなりブレブレに回ります。
(タイヤを張って実走する限りは まず気にはなりませんが)

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現行のレイノルズのリムは パネルごとの分割ではなく
ニップル穴までを成型のときに設けている
一体成型のはずですが、4つ前の画像を見ると 継ぎ目らしきものがあります。

これはブレーキゾーンに適した層を
最外層に後から貼り付けているだけで、
リムがパネル成型というわけではありません。
赤の斜線で描いた部分がかぶせてある層ですが、
それより内周部には 継ぎ目はありません。

DSC02802amx4.jpg
どうせバラすので関係ないことですが、
センターゲージをフリー側で当てると
DSC02801amx4.jpg
反フリー側で これだけ空きました。
反フリー側にリムが寄っているということです。
これを直すには フリー側を締めるか
反フリー側をゆるめるかすればいいのですが、
フリー側は限界近くに張ってあるので
反フリー側をゆるめる以外にありません。
(あと、ここからではフリー側をよほど締めても
リムは あまり横に動きません)

反フリー側は ただでさえヌルいのに、
センターを出せば さらにヌルくなるということです。
反フリー側ラジアル組みが ハイローフランジと左右異径組みの分を
いかに台無しにするかということですね。

DSC02803amx4.jpg
あと、大きな横振れが1ヵ所あったのですが
DSC02805amx4.jpg
スポークテンションを開放すると
その横振れのあった箇所のスポークが曲がっていました。

DSC02807amx4.jpg
ホイールをバラしたところ、2種類のニップルが使われていました。
フリー側にしんちゅう、反フリー側にアルミ(上の画像のゴールドのほう)が
使われていて、より高テンションになるフリー側で
ニップルの角を工具でナメにくいようにという意図だと思われます。
が、この程度のスポークテンションで ナメにくさ重視のために
わざわざ しんちゅうニップルにする必要は無いので
組み換えには 新しい銀アルミニップルを使うことにしました。

私の経験上の私見ですが、ニップルの首下の破断は
しんちゅうより アルミのほうが起こりにくい気がします。
少なくとも「アルミのほうが起こりやすい」ということはありません。
もちろん工具でナメやすいのは アルミニップルのほうなので
それについては注意が必要ですが、
ホイールに組んでさえしまえば
あとはしんちゅうニップルと同じか かえって強いはずなので
「リスクの無い軽量化」ということになります。

しんちゅうニップルにする必要があるホイールも存在しますが、
それはたぶん 次に組むので そのときに。

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組めました。

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エボライトハブ20H 半コンペヨンヨン組みです。
エボライトハブにしたのは リヤハブをシマノ11S化するにあたって
ホワイトのハブを11S化する費用と手間を考えた結果
お客さんの希望で こうなりました。
フリー側のスポークは 組み換え前がサピムのレース、
組み換え後がDTのコンペティションですが、
この2つはスポーク比重がほぼ同じスポークです。
フリー側のスポークテンションは組み換え前と合わせていますが
(微増にもできませんでした)、反フリー側のスポークのたわみ量は 劇的に減りました。
反フリー側のスポークは、組み換え前後で
サピムのレーザーから CX-RAYになりましたが
これらも形状が違うだけで ほぼ同比重のスポークです。

結線していないのは 結線前にお客さんにスポークを握らせるためです。
どうだ全然違うだろ!
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DSC02808amx4.jpg
センターもドンピシャで出てるぞ!
↑なぜ えらそうなんだ

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