のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

コメントのお返事  

スギノ42Tアウターギヤの記事についてのコメントをいただきました。
「チェーンリングの歯数差が12T以下だとフロントメカとインナーギヤが
干渉するのでは?」というコメントです。
で、干渉しないようにするには フロントメカの位置を歯先から離して
対応するのかな?という ご質問もいただいています。

結論から言うと「問題はありません」なのですが、
シクロクロスに限っては別の問題もありますので、それについても書きます。
DSC01842amx.jpg
まず、シマノのフロントメカの 対応アウターチェーンリングの歯数は
ロード用で50~56T、シクロクロス用で46~52Tです。
例えばロード用では56Tの歯先の曲線に合うように
フロントメカの外側の羽根の下側のカーブが設計されているわけですが、
DSC01844amx.jpg
対応する歯数であれ それ以下であれ、小さいアウターにすればするほど
フロントメカの位置を下げることになります。
チェーンリングはBB中心から同心円状に小さくなっていきますが、
フロントメカの羽根のカーブはそのままで、
フロントメカの位置はシートチューブの角度に沿って チェーンリングに近づきます。
上の図で円の中心がずれているというツッコミはご遠慮ください(笑)。
DSC01845amx.jpg
そうするとフロントメカの羽根の後端になるほど
チェーンリングの歯先と羽根との距離が離れていくことになります。
私はこれを「歯離れ」と勝手に呼んでいますが、歯離れが大きいと
インナーからアウターへ変速するときにチェーンとフロントメカとの接触点が
変速の理屈上おいしい部分から離れていくことになります。

20110311130726a7c.jpg
↑歯離れ修正前
20110311130725dcd.jpg
↑修正後
修正前の画像がぼけ気味ですが、私が過去にした歯離れ修正の例です。
歯離れにはもう一つ原因があって、シートチューブ角が立てば立つほど ひどくなります。
28.6mm径のシートチューブのスチールフレームで
リヤタイヤとシートチューブの裏がギリギリなフレームというのがありますが、
それはシート角が寝ているからです。
そのままシートチューブ径を31.8mmないし34.9mmにすると
リヤタイヤとフレームが干渉します。
最近のメガチューブのフレームでそんな問題が起きないのは
ことごとくシート角が立っているからです。
シート角の寝たフレームに合わないようなフロントメカを作るわけにはいきません。
「逆 歯離れ」みたいなことが起こりえるからです。
シート角に応じて複数の仕様のフロントメカを出そうという試みも
今のところ どのメーカーにもありません。
ということで、それをフロントメカの二次加工のほうで追いかけようというのが
歯離れ修正です。

DSC01832amx.jpg
↑で、ちょうど当店に42Tアウターのシクロクロスがありました。
インナーは34Tなので8T差です。

DSC01833amx.jpg
これはシクロクロス用のフロントメカFD-CX70ですが、
50Tにも合うフロントメカの羽根形状なうえ、46Tまでよという約束をやぶって
42Tを付けているので歯離れがひどいですね。

メーカーの設定範囲に合う合わないは別として、シクロクロスで乗車率を上げるために
アウターを46T以下にしようという試みは 強い選手の間でも進んでいるようです。

DSC01834amx.jpg
↑一応、
DSC01836amx.jpg
修正しました。歯先と羽根の位置関係がちょっと変わっていますね。
で、冒頭に触れたシクロクロス特有の問題なのですが、
シクロクロスはロードよりもBBの位置が高いので
チェーンステーとフロントメカの羽根の後端がかなり近くなっています。
歯離れを取りすぎるとフロントメカとチェーンステーが干渉しそうになります。
これはチェーンステーのごつい一部のロードバイクでも同じです。
さっきの黄緑色のロードバイクはBMCのカーボンフレームですが、
これも結構ギリギリです。

DSC01837amx.jpg
↑あまり大きく修正しませんでしたが、
「アウターギヤにしたときフロントメカの内側の羽根が
インナーギヤの歯先にガリガリ擦るんじゃないの問題」に関しては
歯離れ修正後の方が不利です。
羽根を歯先に近付けるわけなので。
で、この状態を反対側から見てみます。

DSC01838amx.jpg
↑全然 大丈夫です。

DSC01839amx.jpg
「シクロクロス用のフロントメカだから干渉しない疑惑」が出てくると
思いますので、ロード用のフロントメカでも見てみます。
FD-7800デュラエースを、アウターギヤの歯先に接触させました。
実際のセッティングではここまで位置を下げません。

DSC01840amx.jpg
という状態を反対側から見てみました。
大丈夫そうですね。

DSC01841amx.jpg
↑ちょっと斜めのアングルから。
ロード用のフロントメカでも問題はありません。
シマノのロード用のフロントメカとシクロ用のフロントメカの
最大キャパシティは16Tです。
これはアウターとインナーの歯数差を16T以内にしてくれということです。
最大は16Tでも 最小差は何T以内でないとはダメというのはありませんが、
52-42Tでも干渉はしないので 12T差くらいでは
フロントメカとインナーギヤの干渉は起きません。
(上の例のシクロクロスは8T差です)

DSC01846amx.jpg
ただ、トリプル用のフロントメカ(をダブルで使うなどした場合)や
カンパニョーロ10S時代のCTというコンパクトギヤ用のフロントメカなどでは、
アウターを小さくすると 羽根とインナーギヤが干渉するという問題はありました。

category: 歯離れ修正

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