のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

ジウジアーロが欲しかったのですが  

セイコーのジウジアーロ復刻モデルが欲しいのですが、
入手が非常に困難です。
sced003-be.jpg
↑これ

SCED003というモデルですが、
SCEDという品番自体が このモデルのための品番です。
SCED00XのXの部分は奇数だけとなっており、
何かのために空けてあるのかもしれません。

001は 黒文字盤・黒ベゼル・銀バンド、
005は 003の赤い部分が黄色、
007は 003の赤い部分が黄緑色の仕様で
いずれも500個限定となっていました。

これは 1983年モデルの30周年記念復刻版というわけですが、
SCED003だけは極端に入手しづらく、
おそらく予約分だけで完売して
店頭に並んだものは ほぼ存在しないのではないかと思われます。
なぜかというと、この003だけが オリジナルとほぼ同色だからです。

オリジナルは よく「7A28-6000」という品番で見かけます。
それで検索しても引っかかりますが、
これは裏ブタにそう書いてあるためで 7A28はムーブメントの品番です。
モデル名自体は「SSAY-048」です。

私が十年来お世話になっている あるお客さんで、
非常に腕時計に詳しい方がいます。以下「師匠」と呼びましょう。
師匠は SCED003が出るという情報を発売前につかんでおり、
なんとか押さえようと奔走したそうですが どこも予約で完売だったそうです。
それで入手できないのですから 私が普通に買えるわけがありません。
なお 師匠はSSAY-048を所有しています。

復刻版のSCED003は
現行の「スピリット」というグレードで展開されているので
スピリットの価格帯に合わせた
税別定価3万円台の価格設定なのですが、
SCED003の新品は現在プレミア価格が付いており
中身と仕上げ(スピリット並み)を考えると ちょっと手が出ません。
例として ア○ゾンでは9万9000円で売っている業者がいます。

で、先日船場センタービル内の通路を歩いていたところ
モレラートのバンドを豊富に取り揃えている時計屋さんがありました。
ラドーやオメガなどのアンティーク時計なども ショーケースにあったのですが、
その中にSSAY-048があったのです!
・・・衝動買いしました。

DSC05577e.jpg
所有した今でも信じられません。
なにせ、ベゼルに こすれ傷があるだけで
風防は傷なし、針ずれも無いのです。
状態が非常にいいです。
一緒に写っている、ジウジアーロと書いてある
ニコンのメガネケースは 師匠とは別のお客さんのものです。
ジウジアーロの話をしていたら たまたまお持ちだったので
一緒に撮ってみました。
このメガネケースがあるのは ジウジアーロデザインのメガネが存在したからですが、
当時のニコンでのGIUGIAROのカタカナ表記は「ジュージアーロ」です。

DSC05596e.jpg
買ったSSAY-048ですが、バンドがオリジナルのままであるものの
長さが 私には ややきついので(使えないではない)、
SCED003のバンドに換装できないかと師匠に相談したところ
なんと取り寄せてくれました。
師匠の奥さんは時計の修理工房に お勤めです。
いつも本当にすみません。
師匠の手持ちのオリジナルのコマを
1コマゆずってあげるとも言われたのですが
それはあまりに悪いので固辞しました。

DSC05597e.jpg
新品のバンドですが、師匠の奥さんから
「指紋が すぐにつく」と言われました。
確かに、触ると 塗装が乾ききっていないかのようなネチネチ感があります。
あと 師匠によれば復刻のほうのバンドは仕上げが悪く、
実際に何かのはずみで切れかけたことがあるので
中古であっても オリジナルのほうが良いのでは?ということでした。

ラグ幅は18mmで同じなので移植は問題なくできそうです。
バネ棒はオリジナルのほうが太く、復刻のバンドに通らなかったので
細いバネ棒まで用意してもらいました。
本当に いつもすみません。

DSC05600e.jpg
オリジナルのバンドとの比較です。
復刻版のバンドの色は黒もあるそうですが、
これは濃いグレーで おそらくオリジナルに最も近い色です。

DSC05606e.jpg
板バネを抜きました。
これに使う特殊な工具も お借りしました。
本当にすみません。
あとで買うか 自作します。

DSC05607e.jpg
↑板バネの表裏ですが、仕上げを見るかぎり
バンドに仕立ててから表面処理を施しているのかもしれません。

DSC05608e.jpg
↑ちょっとだけ長いバンドになりました。
このちょっとが大きいのです。

DSC05626e.jpg
↑オリジナルのバックルにはヘルメットのマークと
スピードマスターという表記があります。
はめ込み式の三つ折れバックルです。
DSC05627e.jpg
↑復刻のほうはプッシュ式三つ折れバックルで、
表記はSEIKOです。
最近のセイコーはプッシュ式三つ折れバックルのここを
ほぼ正方形にしたがる傾向があり、おかげで調整しろが少なくなっています。
このバックルは 詰めるほうにあと1つ穴があるだけです。

当初は復刻のバンドのコマ部分だけを
オリジナルのバックルに移植しようと思ったのですが、
バネ棒で留まっている側はともかく シャフトを通してある側は
どうもカシメになっているようで、破損リスクを考えると手が出せませんでした。
おとなしく そのまま使います。

DSC05629e.jpg
あと、バンドのしなやかさというかコマの稼動域が違います。
オリジナルは この通りですが、
DSC05630e.jpg
復刻は これ以上 内側に曲がりません。

ヘルメット+スピードマスターのバックルは
日本国内向けモデルのSSAY-048ですが、
海外向けモデルではSPR039Jというモデルになります。
こちらも「オリジナル」です。
これらの違いはバックルで、SPR039Jの場合は
SEIKOの文字の下にセイコークォーツを意味する
SQという文字が入ったものになります。
7A28-6000で調べたほうが検索結果が豊富なのは、
SPR039Jも合わせて引っかかるからです。

DSC05611e.jpg
師匠いわく、クロノグラフの赤いプラスチックのボタンが
割れていたり ひびが入っていない個体のほうが珍しいそうで、
現存している個体の多くは「割れていて当たり前」だそうです。
現物を見せたら まずここをチェックされました。
私は風防と針ずれしか よく見ていなかったので、
やっぱり知っている人は違います。

DSC05601e.jpg
師匠の私物の復刻版SCED007です。

DSC05603e.jpg
復刻版がいまいち似せきれていない最大のポイントは竜頭の位置です。
3時方向に付いていますが、オリジナルはここではありません。
裏ブタには ジウジアーロの表記とシリアルナンバーがあります。
青い保護シールは 私なら剥がしますが
剥がしたくない気持ちも分かります。

DSC05605e.jpg
ケースの9時側側面には何もありませんが、
オリジナルでは8時位置に竜頭、
10時位置にスプリット計測用のボタンがあります。

DSC05602e.jpg
ムーブメントの関係で3時位置に日付の表示があります。
クォーツクロノグラフですが、クロノグラフの秒針は機械式っぽい運針で
ちゃんと1/5秒目盛りごとに動きます。
インダイヤルは3時が24時間計、
6時がクロノグラフの60分計、
9時が時計の秒針です。

DSC05778e.jpg
対して オリジナルでは日付無し、
クロノグラフの秒針は1秒ごとのステップ運針ですが
3時のインダイヤルが1/10秒計になっています。
6時は時計の秒針、9時がクロノグラフの30分計です。

DSC05625e.jpg
1/10秒計は ややぎこちない運針に見えますが、
これは「この目盛りごとのステップ運針」だからです。
計測を止めたときに 針が目盛りの部分以外を指すことが無い、とも言えます。

DSC05785e.jpg
セイコーの現行のクォーツクロノグラフに付いている
1/20秒計は、完全にスムースなスイープ運針に見えますが
これも実は目盛りごとのステップ運針になっているようです。
インダイヤルの直径が小さいのと目盛りの刻みが細かいので
そうは見えませんが。
DSC05789e.jpg
センターセコンドのクロノ秒針は1秒刻みのステップ運針なので、
タキメーターが付いている場合 厳密には不正確になります。

冒頭で SCEDはこのモデル専用の品番と書きましたが、
このあとに出たのは
009と011が時計店のTICTACの別注カラーが各200個限定、
013と015がBEAMSの別注カラーで各250個限定、
017と019と021と023と025が色を変えれば売れると踏んで
味をしめた
セイコーによる各2500個限定!で、
027と029がまたTICTACの別注カラーで各250個限定、
031が時計店のオンタイムの別注カラーで200個限定、
033がファッションブランドのホワイトマウンテニアリングの
別注カラーで700個限定・・・と
「限定モデル」を乱発しています。

017~025の各2500個は復刻ジウジアーロの第2次再販です。
こんなことをするなら003を再販しろよ、と思いますが
限定モデルは単に個数を自己申告しているだけでなく
裏ブタに「001/500」のようにシリアルナンバーが入れてあるので
003の再販は絶対に出来ません。

あと、これを見る限り 別注カラーを発注できる
最低ロットは200個のようですね。




最近、SCED系に別モデルが出ました。
続く SCED035と037は、同じくジウジアーロデザインの
通称「エイリアン」の復刻モデルとなります。
GIUGIAROe.jpg
↑これはオリジナルの画像ですが、
黒のSSAY058の復刻がSCED037、
銀のSSAY068の復刻がSCED035となります。
今回は反省したのか各3000本限定で、今なら入手も容易です。
先に復刻カラーを3000本ずつも出せば
別注カラーの乱発も減ることになりそうですが、
買わないまでも どんな色かは見てみたいです。
師匠はエイリアンのオリジナルも持っているそうですが(すげえ)、
復刻版も買うかもしれないということです。

このモデル、ドライブ中に手袋をしていても
クロノグラフを操作しやすいようにというボタン配置なのですが、
エイリアンの通称は この形とは何の関係もありません。
1986年の映画「エイリアン2」で、
主役のリプリーが劇中で付けていたことに由来します。
実はSSAY048のほうも エイリアン2で
アンドロイドのビショップが付けていたので
(ナイフ トントントントン・・・のシーンで よく分かる)
海外での通称はビショップとなっています。
「Seiko Ripley」「Seiko Bishop」で
それぞれ検索に引っかかります。
(リプリーの裏ブタの表記は
7A28-7000もしくは7A28-7009なので
それでも引っかかります)

なので一応 ビショップのほうもエイリアンモデルとなるわけですが、
日本では「ジウジアーロのエイリアン」と言うと
一般にリプリーのほうだけを指すことが多いです。

giugiaro-sidee.jpg
リプリーの復刻モデルですが、竜頭がケースに隠れているので
ぱっと見の再現度はこちらのほうが上です。
(オリジナルでは竜頭は8時の位置)
あと、オリジナルも復刻版も 文字盤の周りにタキメーターが付いていますが、
オリジナルではクロノグラフの秒針は1秒ごとのステップ運針なので
先ほど書いたようにタキメーターは やや不正確となります。
復刻版のムーブメントでは1/5秒ごとの運針になるので
秒針が指すタキメーターの正確さでは こちらのほうが上になります。
いま気づきましたが黒ケースのほうは
プッシュボタンが黄色じゃないんですね。
再現度は銀ケースのほうが さらにちょっとだけ上なようです。



DSC05818e.jpg
お借りした板バネ用ヤットコを参考に、
工具を自作しました。

DSC05819e.jpg
↑片側は平らで、
DSC05825e.jpg
↑もう片側は とがっています。

DSC05822e.jpg
こんな感じ

DSC05823e.jpg
板バネが簡単に外れます。
慎重にやれば 傷もつきません。
DSC05824e.jpg
高価な時計では こういうのを自分ではやりませんが、
そういう価格帯になると板バネ式のバンドということは まずありません。

DSC05828e.jpg
バンドを復刻版のものに換えたものの、
赤ボタンの割れの話など聞いてしまったこともあり
結局 あまり使わないのでありました。

category: ヘッドホンとか時計とか

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