のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

FiRのQUASARでホイールを組みました  

今日もホイー(以下略)。
昨日休みをいただいたので 今日営業したというわけではありませんが、
このホイールを組むためだけに 店に出ました。
11月に注文をいただいたホイールですが、
一昨年の11月なので14ヵ月待ちということになります。
「いつでもいいですよ」などと言うと こういう目に遭うのだ分かったか!
↑なんでえらそうやねん
いまから お客さんのところへ届けてきます。

DSC07225amx5.jpg
お客さんから フィールのクエーサーというリムをお預かりしました。
DSC07226amx5.jpg
この時代のフィールはリムの名前が天体用語または恒星の名前です。
他にはシリウス(SIRIUS)、ベガ(VEGAではなくWEGA)、リゲル(RIGEL)、
アルコル(ALCORではなくALKOR)などがあります。
綴りが英語と違うのは、イタリア語だからです。

DSC07231amx5.jpg
ハブもお預かりしていて、フロントがポール、リヤがTNTです。
どちらも ラスタカラーのアルマイトです。

DSC07232amx5.jpg
ポールのハブは、チタン製のハブ軸代わりのボルトで
フォークエンドに固定するようになっていますが、
当然ながら長いボルトになっています。

話が脱線しますが、KCNCのISIS規格のコッタレスシャフトのBBで
シャフトとフィキシングボルトが スカンジウム製のものがありましたが、
あれのボルトも異常に長いものが付いていました。
スカンジウム合金といっても 所詮はアルミ合金なので、
BBシャフトにアルミはヤバいということで
フィキシングボルトと合わせて強度を確保しようという
なかなかふざけたアイデアです(←誉めてます)。
このハブボルトの長さは それを思い出します。

さらに脱線しますが、スカンジウム合金というのは
スカンジウムが主たる成分ではありません。
アルミニウム合金に ほんのちょっとの添加物として
スカンジウムを混ぜてあるだけです。
その程度の成分で スカンジウム合金と呼んでいいなら、
3-2.5チタン合金も アルミ合金とかバナジウム合金と呼んでもいい、
ということになってしまいます。
スカンジウムのときだけなぜか スカンジウムが主たる成分であるかのように
言われるのかは疑問です。
ただ クロモリも、スチールにクロームとモリブデンを混ぜてあるのに
混ぜ物のほうの名前で呼ばれているわけですが
この場合は一般に 主たる素材がスチールだと認知されています。
スカンジウム合金の場合は「成分の9割以上がスカンジウムの合金だ」と
思っている人もいるようなので、紛らわしいなあと思います。

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TNTのリヤハブは、ハブ胴と 右エンド兼シャフトがチタン製です。
で、このハブは

DSC07228amx5.jpg
このようにパカッと外れます。
不良というわけではなく、こういう仕様です。
キシリウムのフロントハブも アルミフランジとカーボンハブ胴は
接着されていません。
あと 私が勝手に作ったものを引き合いに出すのもあれですが
Wフリーハブも左右ハブ胴を接着していません。

どうでもいいことですが、こういうハブは片側のフランジ穴の位相に対して
もう片側を任意に決められるので
ペアスポークのリムで組む場合でも位相ずれが起きません。

DSC07230amx5.jpg
↑ここにベアリングがあるので外れるようになっている、と思われます。
このベアリング、シャフトの締め込みで玉当たりが押されているわけではなく
単にシャフトの暴れ止めとして入っているだけです。
そして、このベアリングは ホイールを組むと交換することができません。
(ハブの左ベアリングを外しても無理)

DSC07252amx5.jpg
↑リヤハブの構造は だいたいこんな感じです。
フリーボディはシマノ式ですが、シマノと違うのはフリーボディの右端に
カートリッジベアリングを圧入している点です。
シマノと同じく ハブベアリングが左右の端に2つあるだけの構造、
をカップ&コーンではなく カートリッジベアリングだけでやるのは
危ういと思ったのか、ハブ胴の中に もうひとつベアリングを仕込んでいます。

左シャフト型中空アルミナットと 右シャフト型中空チタンボルトを
左右から締めこんでいるだけの構造ですが、
アルミシャフトの ハブ胴ベアリング直下の部分は
ベアリングを受けるようにアウトバテッドしています。
先ほども書きましたが、このベアリングは締め込みによって
玉当たり調整をされるわけではありません。

DSC07240amx5.jpg
前輪が組めました。

DSC07241amx5.jpg
振れ取り台にかけるときは
ハブシャフトにボルトを付けておく必要があるわけですが、

DSC07235amx5.jpg
DSC07236amx5.jpg
センターゲージを当てるときに いちいち外さないといけないのが面倒です。

DSC07242amx5.jpg
組み方は お任せされています。
32H CX-RAYヨンヨンイタリアン組みにしました。
ラジアル組みにしなかったのには理由がありますが、
32Hのタンジェント組みなのに6本組みではなく
4本組みにしたのも理由があります。書きませんが。

これが、ほんの少し前の私なら たぶん6本組みで組んでいたと思うので
そこに何らかの進展や成長を感じないではないですが、
もし今後また同じような事例に遭った場合 なぜか6本組みにするかもしれません。
最適解はひとつではないのか ウゴゴゴ・・・。
このホイールのお客さんにだけは「現時点でなぜこれがベストだと思ったのか」は
説明できますが、とくに訊かれることもないと思います。

DSC07237amx5.jpg
後輪も組めました。

DSC07238amx5.jpg
32H 半コンペヨンロク組み結線ありです。
この TNTのハブですが、前後ハブともラジアル組みをしないほうがいいでしょう。
当時 メーカーが何と言っていたかは知りませんが、
ラジアル組みをして吊るしておいた前輪のフロントハブが
ある日見たときに スポークテンションに負けて爆発していた、という例を
実際に見たことがあるからです。
アルミの鍛造が 当時は今ほど良くなかったのかも知れませんし、
ハブフランジの穴の位置を内側寄りに設定していない(外側に向かって肉薄)というのも
関係あるのかも知れません。

チタンのハブ胴ですが、左フランジとの圧入もゆるそうだったので
一旦外して 逆向きのロゴを正向きにしてもよかったのですが
面倒なので しませんでした。

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ニップルの色ですが、お客さんの希望で
バルブ穴から時計回りに11個連続で赤、つづいて10個連続で金、
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そのあとに11個連続で緑、というラスタカラーにしました。

DSC07239amx5.jpg
フィールのチューブラーリムですが、外周部のアールがきつめなので
太いタイヤは不向きです。
コンチネンタルの25Cと TUFOの22Cのタイヤをお預かりしていましたが、
TUFOにしました。

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2016/01/30 13:01 | edit

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