のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

EA90エアロの後輪を組み直しました  

(結果的に)今日もホイー(以下略)。
DSC07987amx5.jpg
お客さんから EA90エアロをお預かりしました。
後輪のスポークとびの修理と、前輪の点検をご希望です。
まず前輪ですが、ハブの玉当たりがゆるんでいて横ガタがあった他は
とくに問題無しでした。センタードンピシャ、振れもほぼ無しです。
予断をもつのも禁物ですが、イーストンの仕上げ精度は
完組みホイール中 随一と言ってもいいほどです。

玉当たり調整のダストキャップ型のカバーですが、
手で持って回せる反面 ゆるみが出やすいのが欠点です。
といって ねじ山にねじ止め剤を塗布すると
手で調整できなくなる可能性があるので できません。
たまに点検することが必要です。

DSC07965amx5.jpg
つづいて後輪。
スポークが とんでしまったということですが、

DSC07966amx5.jpg
実際の症状はニップルの破断です。
このスポーク、サピムのストレート式エアロスポークではありますが
CX-RAYではなく おもに完組みホイールメーカーにしか卸されていない
CXスピード(だと思うけど そうじゃないならCXスプリント)なので
スポークがとんだ場合は修理が非常に難しくなります。
同スポーク比重で同じくらいの長さのものを用意しないといけなくなるからです。
とんだのが反フリー側なら「左右異径組みにしたいから
反フリー側をCX-RAYのストレートにしましょう」という提案もありえますが。

DSC07967amx5.jpg
破断したニップルの残りはリムの中に落ちています。
ニップルをひとつ 新品にするだけの作業なので
簡単に済む・・・と思っていたら 罠が潜んでいました。

DSC07971amx5.jpg
ニップルを新品にして、交換したニップルだけの調整で
あらかたの振れ取りを済ませた状態で暫定センターを見たところ
リムがフリー側にずれていました。
破断したニップルの箇所以外は触っていないので
元々この程度ずれていたのだと思われます。
元々、というのはお預かりした時点での話で
このホイールが組まれた時点ではセンターが出ていたと思います。
センターずれの方向が 経年使用でずれる方向であることと、
反フリー側ラジアル組みは そのずれる速度が
タンジェント組みより速い(理由はそのうち書きます)ことは
経験上まず間違いないので。

横振れほぼ無しの この状態からすることは、
反フリー側の増し締めでリムをセンターに呼ぶことです。

DSC07972amx5.jpg
で、その1発目でニップルが「パキーン!」と とびました。
ニップルを回す初動の感触が硬かったわけでもありません。

DSC07974amx5.jpg
↑バルブ穴にドライバーを突っ込んでいます。
バルブ穴の向かって右のニップルが 交換したニップルです。
その2つ隣のニップルが 工具をかけた次の瞬間にとびました。

DSC07975amx5.jpg
DSC07976amx5.jpg
↑こいつら

むしろ、私の目の前で破断してくれて良かったと思います。
すぐに直せるので。

こういう場合、間もなく破断するニップルを 見かけで判別するのが無理なことと、
先日のボントレガーの例でもそうですが ニップルの傷み具合は
ホイール全周に渡って同程度に進行すると考えたほうがいいので
ニップルを全交換することにしました。
でないと、お客さんもそうですが まず私が安心できません。

現在のイーストンのホイール事業は ヴェロマックスの買収から始まっていますが、
ヴェロマックスの両端ねじ切りスポークは 首とびが無いので(なにせ首が無いので)
えげつないテンションで組まれています。
そのため、ヴェロマックスのホイールは フリー側のニップルを回すのが困難なので
基本的には反フリー側のニップルだけで振れ取りをしなさいという指示があります。
フリー側のニップルを後から回せないなら どーやってホイールを組んだんだと
思われるかも知れませんが、フリー側のスポークテンションを
完成状態の90%くらいに まず張った
「振れ無しで、ホイールセンターがリム幅1本以上フリー側にずれているホイール」を組み、
そこから ほぼ反フリー側だけの増し締めで仕上げればそういう状態になります。
この組み方自体は、ホイール組みをそれなりの数やっている人は
大なり小なりそういう組み方をしているはずなので 別に特殊なやり方ではありません。
反フリー側を張るとフリー側のテンションも釣られて上がるので
90%ほどにしておいたテンションもセンターが出た時点で100%になります。

ヴェロマックスの上位モデルでは フリー側のニップルをしんちゅう、
反フリー側のニップルをアルミにしていて、
その仕様が 見れば分かる人には分かるように
ニップルの色を銀と黒で交互にしてアピールしています。
このEA90エアロでも、色は変えていませんが

DSC07977amx5.jpg
↑反フリー側
DSC07978amx5.jpg
↑フリー側
フリー側が しんちゅうニップルにしてありました。
黒ニップルではありますが 黒さがアルマイト然としていないので
見分けがつきます。

組み換えに際しては、左右ともアルミニップルにすることにしました。
また破断するんじゃないのかと思われそうですが、
この破断は おもにリムのほうに原因があります。
ハトメ無しのアルミリムの場合、
私は ミドリルという手製の工具で ある処理をするのですが、
このリムはミドリル処理相当の仕上げがしてありませんでした。
ミドリルというのは当店にしかない工具ですが
私が のむラボホイール1・4・5号を組むのを 直に見たことがある人は
何のことなのか 知っていると思います。
アルミリムの のむラボホイールで同じようなニップルの破断は皆無なのですが、
これにミドリル処理が寄与していることは間違いありません。
そもそもハトメ無しのリムをミドリルせずに組むこと自体
気持ち悪くて できませんが。

DSC07968amx5.jpg
DSC07970amx5.jpg
ホイールをバラす前にハブの洗浄とグリスアップをしました。
テンションがかかっている間に玉当たり調整をしておきたかったからです。

DSC07969amx5.jpg
ハブの回転が濁っているなと思っていましたが、
ハブ体の反フリー側のベアリングだけが傷んでいたので
交換しています。

DSC07979amx5.jpg
バラしました。

DSC07981amx5.jpg
組めました。

DSC07983amx5.jpg
左右とも DTの12mm黒アルミニップルにしています。

なお、一旦ホイールをバラしたということは
リム単体の実測重量を知る機会があったということですが、
たとえ量っていたとしても誰が教えるかボケ←うわこいつかんじわるい
















DSC07990amx5.jpg
オ待タセシマシタ!

DSC07980amx5.jpg
コチラノ画像ヲ ゴ覧クダサイ!
↑やーめーろー!

category: のむラボ日記

tb: 0   cm: 1

コメント

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

# | 
2016/03/05 17:35 | edit

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://pass13.blog.fc2.com/tb.php/2569-9fb76f56
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

検索フォーム

最新記事

最新コメント

カテゴリ

月別アーカイブ

リンク

カウンター