のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

スポークの磁性について(コメントのお返事)・前編  

先日、星のスターブライトについて書きましたが、
それについてコメントをいただきました。

「星スポークの事を、手元になく、調べもしないのに
いつも悪く言う野村さんに腹を立てていましたが、
今回の記事で少し気が晴れました。ありがとうございます。
星スポークは磁石につきます。糞呼ばわりは、不当評価です。
半○○に多用されるDTのスポークは磁石につきませんので、
野村さんの定義では糞スポークです。
入手性を優先して糞スポークに目を瞑るのは、
短いスポークを使う組み手と同類ですよ。」

ということですが、まずスターブライトの磁性について
もう一度ちゃんと書きます。
星のスポークで スポークヘッドが
☆マークなのがステンレス、
Hマークなのがスターブライトですが、
ステンレスは磁石に対して全く反応しません。
それに対してスターブライトは、私の知る限り
最高に磁石に強くくっつくスポークであったのです。
で、15年以上前には この2つをとくに区別せず使っていたのですが
そのうちステンレスのほうが 明らかに
スポークとびが激しいということに気が付きました。
そして星に限らず、サピムやDTのスポークも
磁石にくっつく性質を持っていて スポークとびが少ないことから、
経験的に「スポークの磁性と首のとびやすさには関係がある」ということを知りました。

ところがある時期から、Hマークのヘッドでスターブライト名目なのに
磁石に全くくっつかないスポークを星が出したものですから
「それをスターブライトの名でやるなよ まぎらわしい」となったわけです。
ソースは(→こちら
もちろん、何らかの原因で脱磁したということはありえないでしょう。
10年以上前に私が組んだホイールのスターブライトは磁石にくっつくので
磁性は 日常的な使用範囲では「失われる性質」ではないはずです。

星スポークのことを、手元にないのにということですが
旧スターブライトのことであれば 使い切ってしまったものの
磁性だけでなく 組んだ感触も含めて当時からよく知っています。
知りもしないのに非難しているわけではありません。
非難されるべきはスターブライトという同じ名前で
ある時点から別のものを作っている 星スポークのほうではないでしょうか。

次に、DTのスポークは磁石に付かないということですが
これは明確に誤りです。
旧スターブライトほどではないですが 磁石につく性質を持っています。
よって私の定義においてもクソスポークではありません。
DSC08681amx5.jpg
CX-RAY(スポークであれば何でもいいのですが)に
キャットアイのホイールマグネットを付けたものを用意しました。

DSC08683amx5.jpg
このマグネットは 振れ取り台にいつも貼り付けているもので、
先ほどのリンク先の記事で使ったものと同じものです。

DSC08684amx5.jpg
コンペティションを磁力で釣りました。
磁石がくっつきます。
調べもせずに くっつかないとかいうのはやめましょう。

DSC08686amx5.jpg
こういう風にすると、4本くらいはくっつきます。
画像は3本ですが。

DSC08687amx5.jpg
しかし、マグネットをちょっと振ると
耐えきれずにバラバラと落ちます。

DSC08688amx5.jpg
横から当てても、3~4本が限界です。

DSC08689amx5.jpg
DSC08690amx5.jpg
DSC08692amx5.jpg
つづいて、サピムのレースです。
3枚目の画像はスポークヘッドではなくねじ山側で釣っているので
有利に思えるかもしれませんが、実際は あまり変わりません。
コンペティションよりも磁石がくっつきます。
ただ、これも旧スターブライトほどではありません。
このことから、磁性からの経験則でいえば
コンペティションはレースよりも首がとびやすいということになるのですが、
実際はDTとサピムで顕著な差を感じないので
コメントにもあるように入手性を優先して
私は普段 コンペティションを主に使っています。
クソスポークだということに目を瞑っているわけではありません。
サピムにしろDTにしろ、決してとばないわけではありませんが、
私が組んだホイールで しょっちゅうスポークがとべば
過去に組んだホイールの修理だけで面倒なことになります。
お客さんが嫌な思いをするのが嫌なのは もちろんですが、
私自身もとびやすいスポークを使いたいと思う理由がありません。
そう考えたときに除外されるのは 残念ながらDTではなく星のスポークです。

DSC08657amx5.jpg
コンペティションとレースですが、この2つとも
上の画像のように フルクラムのニップルを呼ぶためのマグネットが、
柄の部分は磁石ではない単なるおもりなのに
横向きに貼りつくほどの磁性はありません。
丸断面スポークとしては 旧スターブライトが私の知る限り最強です。

DSC08696amx5.jpg
つづいてCX-RAYです。
CX-RAYは、スポーク比重的にはサピムのレーザーのバテッド部分を
平たくつぶしたものに相当します。
その加工のせいなのか、レーザーやレースと比べて
明らかに磁石の付きが強くなっています。
丸スポークだとマグネットに対して「線」で接触するところ
扁平スポークだと「面」で接触するから磁石が付きやすい、
と思うかもしれませんが

DSC08697amx5.jpg
それだと この方法でも たくさん釣れる説明にはなりません。
「扁平加工されたスポークは
同比重の丸断面スポークより磁石がくっつきやすい」というのも
どうやら間違いないようです。

DSC08699amx5.jpg
つづいて、星のエアロスターブライトIII型です。

DSC08700amx5.jpg
DSC08701amx5.jpg
旧スターブライトのくっつきやすさに 扁平加工がプラスされて
すごいことになっています。

この記事には続きがありますが
それを書くのに必要な 確実なソースが いま手元に無いので
しばらくお待ちください。

コンペティションとレースでは コンペティション(DT)を選び
エアロライトとCX-RAYでは CX-RAY(サピム)を選ぶ理由ですが、
DTの問屋さんが チャリ通の途中にあって寄れるから、だけではありません。

銀コンペティション2.0の取り扱い長さは258~306mmで1mm刻み、
銀レース2.0の取り扱い長さは254~306mmで2mm刻み
(ただし258~266mmまでは1mm刻み)となっており
700Cのたいていのホイールに必要な長さでは
レースが2mm刻みの取り扱いになっているからです。
また、レースはコンペティションよりもカット可能な長さが短いので
ある程度 細かく在庫を持つ必要があります。
これは、レースのほうが スポーク比重がかすかに軽いということでもありますが
フリー側に12本使う程度では有意な重量差にはなりません。

これが軽量エアロスポークの場合、
銀エアロライトは270・280・290・300mmの4種類だけで
マイナス10mmまでは確実にカットできるので
260~300mmに対応しているという展開です。
銀CX-RAYだと206~306mmの2mm刻みという展開で
マイナス6mmまでは確実にカットできるようになっています。

国内代理店の在庫の仕方の違いにより
2.0-1.8-2.0丸バテッドスポークは DTのほうが、
2.0-(0.9-2.3)ー2.0扁平スポークは サピムのほうが
使いたい長さが無いというリスクが少ないので
「半○○」にはコンペを選んでいます。


追記:
冒頭のコメントをいただいた方とは別ですが、
過去に何度も 複数の方から
ステンレスと磁性の関係について
たいへん有用な知識をいただいております。
この記事にもいただきました。
この場を借りてお礼を申し上げます。

category: スポークの話

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