のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

レーシング1(仮)さん  

お客さんから 初代レーシング1と思われるホイールをお預かりしました。
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リムに使用感はありますが ほぼ振れ無しで、
後輪のセンターが少しずれていました。
お客さんの希望で シマノ11S白アルミフリーボディに交換しています。

このレーシング1(たぶん)ですが、
怪しい突っ込みどころが多く びっくりしました。

基本的な仕様は初代レーシング1と同じで、
レーシングゼロが出る前の年代なのは間違いありません。

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なぜなら、チューブラーリムだからです。
アルミリムホイールはフラッグシップモデルにしか
チューブラー仕様を出さないので、
レーシングゼロ以後のレーシング1にはチューブラー仕様はありません。

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ハブ胴からフランジにかけての形状が曲線的なのもレーシング1の特徴です。
レーシングゼロは 直線がくっきり折れたような形状になっています。

これだけなら 初代レーシング1のチューブラー仕様ということで終わったのですが・・・。

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↑フロントスポークのバテッド部分に、見慣れない段付きがあります。
後輪のスポークにはありませんでした。
当時のレーシング1も こうなっていなかったはずです。

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シマノ10S「専用」フリーボディが付いていますが、
カンパニョーロとフルクラムのシマノ10S専用フリーボディはアルミ製なので
シマノのスプロケットのスプライン形状との関係上
フリーボディの端の部分が肉薄になるのを避けるために
端の部分を肉厚にして シマノのロックリングよりも ねじ径が小さい
カンパニョーロと同じ寸法のロックリングを使うようになっていました。

当時、カンパニョーロのホイールをシマノコンポで使う際に
カンパニョーロ用のロックリング工具が必要になったので
仕方なく買ったという方も多いと思いますが、
このフリーボディ、シマノのロックリングに適合します。
また、シマノ10S専用フリーボディは
表面がゴールドがかったアルマイトになっているはずで
このようなシルバーではありません。

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リムのニップル穴の間を削いでありますが
(あるいはニップルの根元のみ補強がある ということでもいいですが)、

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リムの継ぎ目の対岸の位相のみ その加工がありません。
通常、ここにバルブ穴が来るのですが

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↑なぜかひとつ ずれています。
加工が無いのがリムの継ぎ目の対岸なので、
バルブ穴はリムの継ぎ目の対岸からずれた位相になっています。

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そして極めつけは、ニップルのサイズです。
レーシングゼロは つかみ幅6mmのアルミニップル、
初代レーシング1は つかみ幅5.5mmのしんちゅうニップルなのですが、
前輪は5.5mm幅の しんちゅうニップルだったものの
後輪は5mm幅の しんちゅうニップルでした。
初代レーシング1のニップルの品番は前後とも「R1-N10」なので
前後輪でサイズが違うということはありませんし、
つかみ幅5mmのしんちゅうニップルというのも見たことがありません。

おそらくですが、このレーシング1は初代以前の試作品が
何かの事情で世に流れたものなのではないでしょうか。
レーシング1(仮)です。

現在のオーナーが 最初のオーナーではないので、来歴については不明です。

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現在のオーナー(お客さん)は シマノ11sコンポのバイクしか持っていないので
フリーボディを交換する必要があります。
丸穴フリーボディに バテッド無しシャフトという組み合わせでした。
これより後の おにぎり穴フリーボディは
三方切り欠きになっているバテッドありシャフトにしか合いませんが、

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それよりも さらに後に出たスチール製のシマノ用フリーボディは
10S用も11S用も 丸穴より大きな穴なので
バテッド無しシャフトに取り付けが可能です。
つまり、この年代のスチール製フリーボディなら
シャフトの交換なしに フリーボディを11S化できますが

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最新の白アルミフリーボディは 再びおにぎり穴になったので
今回の場合はシャフトを交換する必要があります。
フリーボディだけでなく ハブシャフトの在庫も当店にありました。

記事的には時系列が前後しますが、シャフトの交換で
センタリングくさびワッシャーを外す(←センターがずれるかも)ので
後輪の振れ取り作業はシャフトとフリーボディの交換が
終わってからやっています。

後輪のセンターずれは それに起因するのかもという程度
(作業前に見ていないので不明)でしたが、
5mmのニップルレンチが無く 急ごしらえの工具で作業したので
ちょっと苦戦しました。

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2016/08/08 00:53 | edit

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