のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

R-SYS SLRさん  

お客さんからR-SYS SLRの後輪をお預かりしました。
DSC00638amx6.jpg
カキンッ!という感じの異音がリヤハブあたりから鳴るということで、
近所のショップに何度も持ち込んだそうですが 直らなかったということです。
私は当初 トラコンプリング周りに原因があると思っていたのですが、違いました。

DSC00627amx6.jpg
ハブをバラす前に写真を撮っています。お客さんにも
「エンドナットに対してシャフトが引っ込んでいるのはおかしい」と言いました。
シャフトにエンドナットを締め込むときに、
左側の玉当たり調整のキャップを締め込んではいけません。
上の画像の状態だと横ガタが出るはずなのですが、
左エンドの玉当たりを締め込むと ガタ自体は無くなります。

DSC00691amx6.jpg
↑こういうことです。
右エンドを締め込むときに、左エンドの玉当たり調整パーツが
シャフトに取り付いていないか 十分にゆるめてあればOKです。

当初は これが原因で、シャフトにベアリングが収まりきっていない状態で
応力をかけたために異音がする、と思っていました。
もしそうなら 左エンドの玉当たり調整6つ穴キャップをゆるめれば
シャフトに ガタが出るはずです。
が、シャフトに対して 右エンドがしっかり締め込んでありました。

シャフトを抜いたところ原因が分かりました。
DSC00689amx6.jpg
アルミシャフトのバテッド部分ですが、折れの応力に対して強くするために
根元が丸くなっています。
バテッド部分は ハブ体右側のベアリングを内側から押す形に
接触していますが 丸い面がそのまま当たるのを避けるためと
ベアリングをアルミで受けないようにするために
スチール(でなければ亜鉛合金)製のスペーサーが入っていますが、
このスペーサーは 片側がシャフトを受けるので丸いおわん状に、
片側がベアリングを受けるので平面になっています。

DSC00690amx6.jpg
↑アルミシャフトでバテッドを直角にすると こういうトラブルが考えられます。

DSC00628amx6.jpg
↑で、これがその箇所なのですが
シャフトのバテッドに対して スペーサーが明らかに浮いています。

DSC00629amx6.jpg
こっちの端面がおわん状なので、向きを間違って入れています。

DSC00630amx6.jpg
エンドナットをしっかり締め込んでいたせいで、
スペーサーがシャフトに強く食い込んでいました。
つかみ傷を付けずに抜くのに非常に苦労しました。

DSC00631amx6.jpg
正しい向きで取り付けるとこうなります。

DSC00635amx6.jpg
時系列でいうと ずいぶん飛びますが、
作業後のエンドナットとシャフトの関係はこうなりました。
スペーサーの向きを間違えて出来た すき間のぶんだけ
シャフトが引っ込んでいたわけです。

DSC00632amx6.jpg
トラコンプリングとスポークヘッドの接触点ですが、
ニップルの締め込みが足りず スポークの変形が大きいときに発生する
横滑りの痕は全くなく、ここでの異音では無さそうです。

DSC00637amx6.jpg
少し振れ取りをしたので トラコンプリングを外したついでに
固いグリスを差しておきました。
スポークの張りはヌルくは無かったです。

作業から数時間後に お客さんから電話をいただきまして
「30kmほど走ったけれども 異音は全く鳴らなかった」とのことなので
たぶん直っています。

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2016/07/29 00:48 | edit

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