のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

EC90 AERO55 チューブレスさん  

お客さんから EC90のチューブレスホイールをお預かりしました。
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イーストンのホイール組みの精度は、非常に優秀です。
という予断をもって臨むと裏切られることもありますが、
今回は(今回も)問題ありませんでした。
ごくかすかな横振れがあっただけで センターもドンピシャです。

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リムテープが不要なリムに ハンプを盛ってあるので、
チューブレスタイヤの密着と保持が しっかり効きそうです。

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全てのハブフランジに フランジリングが付いています。
ストレートスポークが「通し」ではなく「引っかけ」なので
不意に ニップルがゆるんだ際などに
スポークヘッドがハブフランジから抜けることは無いわけですが、
瞬間的に強く座屈した場合などに リングが外れることはあります。
実際に起こったのを見たのは 同じ構造のZIPPハブでですが。
ZIPPでは、それが理由で ある年式のフロントハブをリコールしています。
また、スポークがとんだときに 片側全てをゆるめないと リングが外れないので
交換は 通しのほうがかえって楽、というデメリットもあります。

このホイールを見るのは3度目くらいですが、
付属のブレーキシューが時代遅れでした(少なくとも今のところは)。
ワイドリムというと幅が何mmからのものを指すのか
はっきりとは決まっていませんが、
外幅が23mm以上あればワイドリムと呼んでいいのではないでしょうか。
多くのワイドリムは25mm幅前後ですが、
このホイールは28mm幅と非常に広くなっています。
で、付属のスイスストップのブレーキシューが
ワイドリム用に幅が1mm薄くなっている「EVO」ではなく
従来の幅のものが付属しているのです。
(EVOは、1mm薄い以外にも リム当たり面のパターンも違います)
ブレーキキャリパーにワイヤーを固定するとき、
好みのブレーキレバーの引きしろに合わせて
シューとリムの間隔をいくらか絞りつつ ワイヤーを固定すると思いますが、
このリムと付属のシューだと そもそものクリアランスがほとんどありません。
なのでブレーキワイヤーに たるみが無いようにして固定するだけで、
間隔を絞る必要はありません。
その状態ではレバーの握りはじめにシュータッチが起きるので、
「あそび」を多めに調整したくとも できないのです。
FSAなどで、ブレーキシューが平行になった状態での幅が従来のものより広い
(ワイドリムに対応している代わりに ナローリムには不適)という
ブレーキキャリパーもあったりしますが、それは多くの人にとって
例えば デュラエースからそれに交換しようという
積極的な気持ちになれるほどのパーツでは無いと思われます。
また、BB後ろに取り付けるタイプのダイレクトマウントブレーキで
この後輪を使う場合、そもそも付属品のブレーキシューでは
ワイヤーを通す前の状態で ほぼシュータッチ状態になる事例もありました。
具体的にいうと トレックのマドンです。
リム幅広い・台座幅狭い(たぶん)・ブレーキシュー厚いと
不都合な条件が重なったようです。
そのときはレバーの握りが少しはできるところまで
付属のシューをグラインダーで削ったのですが、
EVOと同じになるマイナス1mm・・・以上に削る結果になりました。
当然、削れば削るほどブレーキシューの使用期間は短くなります。
そのときはお客さんが「ボントレガーで ワイドリム用の幅が薄いシューがあるので
それにしてみるかも」と言っていましたが、
結局それも スイスストップのEVO並みだったそうです。
というように 通常のワイドリムよりも広いのに
幅が厚いブレーキシューが付属している、というのが
時代遅れポイント その1です。

もう1点時代遅れな点がありまして、付属のシューが「イエローキング」なのです。
イエローキングも カーボンリム用シューではありますが、
カーボンリムに対して熱持ちが起こりやすく
シューが硬めでリムへの攻撃性が高いので
イエローキングを指定しているホイール以外では使わないほうが無難です。
ここからは完全に私見ですが、コスミックカーボンアルチメイトは
イエローキングが付属品であるものの 明らかに不向きです。
シューがリムに溶けて食いついた黄色い部分と ブレーキシューとの
黄色同士が擦れる箇所だけブレーキがよく利くので
利きに疎密が発生し、ハンドルが前後に揺さぶられます。
リムをクリーニングすれば いいのですが、
走るたびにそれをするのは現実的ではありません。
あまりに放置すると、熱ダレでブレーキゾーンがデコボコに変形してきますが
これがあまりに進行すると 修復が出来なくなります。
(少しであればサンドペーパーで解決することもあります)
イエローキングは 実はかなりのカーボンリム殺しなのです。
そういう場合は、同じスイスストップのブラックプリンスにすれば
リムへのダメージが軽減されますが、
指定のシューがスイスストップ以外の専用品であるような
カンパニョーロ・フルクラム・コリマ・レイノルズなどは
基本的には やはりメーカー指定のものを使ったほうがいいです。
で、イーストンのリムですが こういうLEW系の仕上げのリムは
イエローキングに弱い場合が多いのです。
もし イエローキングの溶けカスが ブレーキゾーンに疎密に付着するようであれば
ただちに使用を中止して より攻撃性の低いブラックプリンスに換えたほうが
いい気がするのですが、気がするだけなので
よいこのみんなはメーカーのいうとおりイエローキングをつかおうね!
↑これがギリギリの表現です。

以上、2016年にもなって このリムの幅と仕上げで
「ブラックプリンスの」
「EVO幅のものが」
付属していないのが 時代遅れだという私見でした。

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2016/10/20 13:34 | edit

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