のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

ゴキソのハブでカーボンホイールを組みました  

今日もホイー(以下略)。
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ゴキソのハブとカーボンチューブラーリムでホイールを組みました。
フロントリムは45mm高、リヤリムは55mm高です。

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前輪は20H CX-RAY反ヌポークラジアル組み、

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後輪は24H 半コンペヨンロク組み結線ありです。

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ゴキソの完組みホイールでは反フリー側にラジアル組みを採用していますが、
私はタンジェント組みにさせてもらいました。
どう考えても こちらのほうが フリーボディを前に向かって絞る力に対して
ねじれや ひずみを起こしにくい(≒かかりが良い)からです。

ゴキソでは、ラジアル組みにしている理由について
「リムへのストレスを最小限に抑えています」とカタログにありますが、
リムについて タンジェント組みで組めば ぶっ壊れるものの
ラジアル組みなら耐えられる、というようなことは経験的にありませんし、
ゴキソの完組みホイールに採用されている500~600gほどの
カーボンリムではそんなことを気にする必要は なおさらありません。
フリー側のスポークと組み方を同じ条件にして
反フリー側をタンジェント組み またはラジアル組みする場合、
ホイールセンターが出た状態では
ラジアル組みのほうがスポークテンションが低いので
リムへの負担は低い・・・と思われるかも知れませんが
リムを食い破る方向にまっすぐ引いている角度の要素を勘案すると
スポークテンションが高いものの リム穴に対して斜めにスポークが伸びる
タンジェント組みのほうがかえって優しい、かもしれません。
ただ、先ほど書いたように「うわータンジェント組みしたら
やっぱり リムが破損したわ(もしラジアル組みなら壊れてないわ)」
みたいな経験は 私には無いですし、
世に出ているほとんどのリムはそういうストレスに対しては
(当たり前ですが)オーバースペックなので問題になること自体ありません。

もちろん、ゴキソとしても技術的理論的背景に基づいて
反フリー側ラジアル組みを採用しているのでしょうから、
是非 ここは枉げずに貫き通してほしいところです。
ZIPPやシマノの後輪が モデルチェンジごとに
宗旨替えするようなことをせず、
反フリー側ラジアル組みを信じ抜いてください。

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ゴキソのハブが 一般的なリヤハブよりもナローフランジであることについて、
「リヤハブのフランジ幅が広すぎるハブはテンションのばらつきが大きくなり
スポークやリムの破損につながります。」
とカタログにありますが、
ここでいう「テンションのばらつき」とは
片側全てのスポーク間における ばらつきでは無いはずです。
それはリムの真円度などで おもに決まることなので。
なのでここでの ばらつきとは、上の図にもあるように
左右スポークのテンション差のことになると思うのですが、
テンションのばらつき(左右差)が
スポークやリムの破損につながるというのであれば、
反フリー側ラジアル組みは左右タンジェント組みよりも
テンションのばらつきが大きくなる
ので、
ゴキソは 好んでスポークやリムの破損につながる組み方を
しているということになります。
ハブの設計根拠と ホイールのレシピが噛み合っていません。

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シマノのワイドフランジ詐欺(→こちら)3回目の画像を貼っておきます。
興味深いのは、ゴキソはナローフランジで、シマノはワイドフランジで
高い安定性という全く同じ単語を使っているという点です。
ついでに書いておくとワイドフランジ詐欺3回目は
オプトバル化(2:1スポーク教への宗旨替え)ですが、
ゴキソでは 左右異数スポークについて
「リムには不均等な力が加わる事となり、駆動にロスが生じます。」
としています。
これについては、フルクラムやカンパニョーロの上位モデルに限って言えば
アルミスポークの変形しにくさというのが
スチールスポークからすれば ぶっ飛んでいるので関係ありません。
私は 首折れスポークで2:1ホイールを組むのは
首とびリスクの点から 確かに良くないと思うのですが、
ストレートスポークであれば まず問題は無いかと思います。
完組みホイールのスポーク補修で、
実際に出回っている割合も勘案した上での雑感でも
2:1スポークのホイールが明らかに飛びぬけて
スポークが飛びやすい、ということもありません。

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今回の後輪は、過去に無いほどに
反フリー側のスポークテンションの追随度が高くなりました。
が、これは当たり前のことで オチョコ量が少ないからというだけのことです。
斜辺の角度が違う直角三角形がピッタリ背中を合わせている状態の
各々の斜辺、というのが 私がイメージする後輪のスポークですが、
この斜辺(スポーク)の変形しにくさは
斜辺の角度差(オチョコ量)と 斜辺の硬さ(スポークテンション)から決まります。
斜辺の角度が半分になったからといって、
倍のテンションで張れるようになるわけではありません。
確かに オチョコ量が少ないハブのほうが、
フリー側のある同じテンションに対して より反フリー側を張ることが出来ます。
が、今までにも書いたように斜辺の角度のほうが要素として大きいので
角度の損失はスポークテンションで取り戻すことが出来ません。
スポークは それを許すような完全剛体ではないですし、
スポークが降伏を起こすまでに 多くの乗り手にとってホイールが
実質は完全剛体に感じられるような状態になるまで張ることも 不可能です。
(もしそれが出来れば左右ラジアル組みでOK)

そこで、角度の損失を起こさないようにワイドフランジのハブを選び、
斜辺の角度差が生む問題はスポークの選定と組み方で何とかしようぜ、
というのが 私が(だけでなく一部の完組みホイールメーカーも)
試みていることなのです。

ではなぜゴキソのハブはナローフランジにこだわるのかについてですが、
私が思うに これは ナローフランジにこだわっているのでは無く、
世界一 回転が軽いハブという一発芸
確かなものとするために採用している構造が、
レーシングパーツとしては考えられないくらいの重さと
ナローフランジなハブの寸法にならざるを得ないという
制約上の理由からです。
私は、ゴキソのハブの回転が非常に軽いということまで
否定しているわけではありません(たぶん 世界で最も低抵抗でしょう)。
それによって より少ない力でホイール(ひいてはバイク全体)が進む、
最近の言い方にすれば 出力(ワット数)の節約になるというのも
状況次第では本当の話です。
(ゴキソハブと同寸法同重量で、ありふれたベアリングを採用した
ハブで組んだホイールと比べれば、ベアリングの差のぶんだけ完全に上位互換です)

ただ、より優れた寸法やより軽いハブで組まれたホイールと使い比べたときに、
剛性や軽さといった要素がどうでもよくなるほど
ハブの回転というのは大要素ではありません。
なので 先ほど「一発芸」と書きました。
リムに剛性があれば ハブの寸法が良くないのを
ある程度ごまかせるとは思いますが、
自社の完組みで採用しているリムが カーボンWOリムとはいえ
24mm高/約500g、38mm高/約550g、
50mm高/約600g(いずれもカタログ値)というのは
いくらなんでも重すぎです。
わざわざ書くまでもないことですが(←書いてますが)、
リムの重量(だけでなくホイールの外周部重量)は
ロードバイクにとって非常に重要な要素です。

内周部重量については 私はあまり気にしませんが、
今回のハブはカタログ重量でフロントが240g、リヤが455gです。
同じくエボライトハブのカタログ重量がフロント60g、リヤ228gなので、
もし「ハブ胴に巻き付けることで ハブの回転が世界一軽くなる謎の装置」が
あったとして、エボライトハブで組まれたホイールを使っている人が
装置の重量によってハブが フロントで180g、リヤで227g、
前後合わせて407gの重量増になっても取り付けを希望するのか、
と考えたときに、ハブ寸法の損失問題が無かったとしても
Yesという人はどれだけいるのか疑問です。
もちろんエボライトハブも、ゴキソほどの性能ではなくとも
とくに回転が重たいハブというわけではありません。

4000円するバーテープや 30000円するサドルが、
ちょっと触れてみて「すごく良さそう!」と思ったら買えばいいわけでして、
このハブの回転に惚れて210000円出せるなら出せばいいのです。
かくいう私も先日100000円のライトを買いました。

回転が軽い!という事実だけをカタログに書いていればいいものを、
ナローフランジや反フリー側ラジアル組みについて
明らかにおかしいことを 言い訳みたいに(後ろめたいんでしょうな)
書いているのが 気持ち悪いというかすっきりしないのです。
カタログではゴキソホイール以外のホイールについて、
「~リムの破損に繋がります」みたいな表現がありますが、
ゴキソホイールに採用している(していた?)カーボンリムが
ごく短い使用期間で ブレーキ熱によって変形し
使いものにならなくなったという話も 聞いていますし、
伝聞だけではなく お客さんがゴキソに質問状のような形式で
問い合わせした文としてのソースも持っています。
もちろんここには出しませんが。

リムの選定が甘くて破損に繋がるようなトラブルを実際に起こしているわけですが、
これは上のほうの図にある ワイドフランジハブでの
「テンション差:大 トラブルの原因」
という文中にある トラブルとは別の単語だと思われます。
ワイドフランジにしたことによるトラブルというものを
私は 具体的に現認したことはありませんので。
無理やり ひねり出せば、オチョコ量が大きいことにより
ナローフランジよりも低テンションになってしまう反フリー側のニップルが
比較的ゆるみやすい という点はあるかもしれません。
しかしそれを言うと、フランジ幅とは別個の問題になりますが
最終交差のあやどりが存在しないラジアル組みのほうが
「スポークが1本だけガクガクにブレるほどゆるむ」という
症状が出やすいことも 経験上 間違いありません(これは前輪の場合も同じ)。
よって、先ほどと同じことを別の言い方にしただけになりますが
「ワイドフランジ」で「反フリー側ラジアル組み」というのが
最も左右のテンション差を生む条件なのに、
ワイドフランジを否定して反フリー側ラジアル組みを採用する
というのが ゴキソのおかしなところなのです。

今回、お客さんが リムをお持ち込みされたことと
後輪を半コンペヨンロク組み結線ありで希望された(私の一存ではない)のは
多分 何かを知ったうえでの慧眼だと思うのですが、邪推かもしれません。
こわいので きかないでおこう

DSC02246amx6.jpg
リムサイドの化粧カーボンは、
正六角形ではない六角形の 無限敷き詰め模様になっています。

DSC02247amx6.jpg
シクロクロスだったり そうで無かったりしますが、
リムセメントでのタイヤ張り またはベッド作りのご希望が
最近なぜか多いです。

category: ホイールの話

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2016/11/05 06:36 | edit

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