のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

イソパルスについて(コメントのお返事)  

先日 キシリウムについて書いたとき(→こちら)に引き合いに出した
DSC08161amx6.jpg
↑この画像、私は初出だと すっかり勘違いしておりましたが
それ以前に使った例があります(→こちら)というコメントをいただきました。
ご指摘ありがとうございます、すっかり忘れていました。

それとは別に、
「2本のスポークが一直線になると剛性が上がることの
理由がまるで分らないので、解説をお願いします。」
というコメントをいただきました。
記事中には
「2本のスポークが一直線になると剛性が上がる」
という表現は無いのですが これについて補足しますと、

DSC04676amx6.jpg
↑24Hですが 参考画像
例えば ZIPPのひとつ前の世代のリヤハブは
フリー側ラジアル組みになっています。
なので反フリー側のスポークの軌道をラジアル線から逸れた組み方にすれば
それだけ反フリー側のスポークテンションが上がる(剛性が上がる)わけですが、
ZIPPの場合は1クロス2本組みなので
ラジアル組みから それほど外れた角度になっていません
ぎりぎり左右ラジアル組みではないというだけで、
おそらく あらゆる吊るしの後輪の中で
最も左右ラジアル組みに近い後輪になっています。
なのでキシリウムとZIPPが同じフリー側ラジアル組みだからといって
左右のスポークテンションの是正度が同じというわけではありません。

フリー側がラジアル組みの後輪の場合、もう片側のスポークの軌道は
ラジアル線から直交した「フランジに対して接線になる軌道」で引くのが
左右スポークテンションの是正度と
フリー側のねじれに対する駆動効率を両立した形になって良いと思うのですが、
キシリウムの左右アルミスポーク+イソパルス組みモデルの場合
反フリー側のスポークの軌道を ほぼ完全な接線にしたさがために
フランジ径を設計している節があり、
年代やモデルにもよりますが かすかながら
わずかに逆ハイローフランジになっていたことすらあります。

で、20Hの2クロス組みというのが(均等間隔穴 片側10Hの手組みであっても)
最終交差に向かって伸びた向きと逆向きの 隣のスポークとを合わせて
2本まとめて見ると2本のスポークが 概ね一直線上になるのですが
上の画像のキシリウムの場合、
もしフランジ径が大きければ 2本のスポークの挟角が180°以上に、
もしフランジ径が小さければ 2本のスポークの挟角が180°以下に
なるところ ほぼ直線(180°)なので、
これはドンピシャ接線にスポークを引きたいがための
フランジ径にしているのでは?ということを書いたのです。
24Hだと その2本のスポークが180°よりも鈍角になりますが、
キシリウムプロカーボンでは フランジを外に持ち上げていて
完全ではないものの2本のスポークを直線に近くしています。
(ハイローフランジ重視であれば もっと小径にするはず)
R-SYSのフリー側も「反対側がラジアル組みの20Hの後輪の片側」
ではありますが、反フリー側ラジアル組みなので
ハイローフランジであることを重視したのか
やや大径フランジなので挟角は180°以上です。

ZIPPのフリー側ラジアル組みのリヤハブは
リム高によっては24Hのものもありますが、
20Hの反フリー側1クロスと比較して
キシリウムの反フリー側2クロスのほうが
左右のスポークテンションの差が少なくなり、
スポークの材質や番手、フランジ径などの条件が同じなら
2クロスのほうが剛性が高いホイールになります
(実際の条件の差を盛り込むと キシリウムがアルミスポークなので
さらに引き離す形になりますが)。
それに加えて20Hのハブの場合、綱引き関係の2本のスポークが
だいたい直線上になるところ
イソパルスでは完全直線になるようにしているのでは?
という話です。

これで答えになりませんでしょうか。
コメントありがとうございました。

余談ですが、
24Hや28Hなどで 完全に接線方向にスポークを引いた場合、
スポークがリムに到達する先(リム穴)は均等間隔にはなりません。
じゃあ不均等でいいじゃんということで
スポークの先にリム穴を設けた
究極の形態がカンパニョーロのG3のフリー側です。

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