のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

ちょっと小薔薇が好いたので  

久しぶりに腕時計の話でも。
ロレックスのディフュージョン(普及価格帯)ブランドに
チュードル(Tudor)という別ブランドがあります。

ロレックスの本社は現在スイスですが
元はロンドンにあり、イギリスでの販売拡大を狙って
イングランド王を出したこともある テューダー家の紋章である
薔薇(テューダー・ローズ)をロゴにしたブランドが チュードルとなります。
大きく分けて 12時の位置に立体的な大きな薔薇があるのが「デカバラ」、
プリントで小さな薔薇が描いてあるのが「コバラ(チビバラ)」で、
盾の中にコバラがある「盾バラ」というのもあります。
それ以降のチュードルのロゴは 盾ロゴとなります。

ケースやリューズなどの一部パーツをロレックスと共用、
ムーブメントにETAなどの社外品を採用することで
ロレックスよりも価格帯が安いというのが そもそもの戦略だったのですが、
最近は独自路線を行っていて ロレックスのロゴ入りパーツは採用していません。

現在、チュードルは 日本での正式な代理店はなく、並行輸入品しかありません。
ただ、アンティークは別ですが 比較的 最近のモデルであれば
日本ロレックスでオーバーホールを受けてもらえます。
並行品はオーバーホールの価格が高くなる、
または そもそも受けてくれないといった いわゆる「並行差別」もありません。
日本でチュードルが正式展開しないのは、
ロレックスの販売戦略的に不要だと考えれているからだと思われます。

で、チュードルのアンティークというのは
手を出すのが非常に危険な時計で、
オリジナルの状態を維持している個体は まず無いといっていいです。
多くの文字盤はリダン(文字盤書き換え)で、
これも そのモデルが現役当時に補修としてされたオールドリダンと、
非常に良い状態のオリジナルに見せかけるための悪意あるリダンとに
分かれますが、後者が非常に多いのが特徴です。
アンティーク自体そういうものだろ、と言われそうですが
その危険度が アンティーク一般よりも高いよ、という意味です。

現行のチュードルに「ヘリテージ」というシリーズがありますが、
これはモデルによっては コバラのロゴを採用しているものがあり
オールドファンを引っかけようという試みです。
何より、真正の「コバラ」のチュードルで
日ロレにオーバーホールが出せるという点がいいですね。
79220rmsn.jpg
↑これは、2014年~のヘリテージ ブラックベイというモデルです。
ロレックスのサブマリーナ ノンデイトの廉価版といったところでしょうか。
途中が四角になっている時針(スクエアハンド)は
通称イカ針と呼ばれているものですが、
ロゴのコバラと 時針のイカ針は 時代が合いません。
イカ針のほうが ずっと後です。

ブラックベイは、当初はこの色のモデルのみで
メタルバンドとレザーバンドの仕様違いくらいしかなかったのですが、
ベゼルが赤以外に黒や青のモデルが出たり
ケースとベゼルとメタルバンドまで真っ黒というモデルが出たりと、
チュードルのスポーツモデルとしては売れているのか
派生モデルがやたらと出るようになりました。
2018年は日付ありや クロノグラフまで出るようです。

これ、2014年当時は238000円くらいで買えたのですが
徐々に値上がりを続けていまして、最後は298000円あたりが相場となりました。
2015年の後半で 258000円くらいのときに、
心斎橋のいつも行く時計屋さんに これを買うつもりで行ったのですが

DSC04921msn.jpg
DSC04922msn.jpg
↑セイコーのスプリングドライブのダイバー、SBDB009が特価で出ていたので
そっちを衝動買いしてしまいました。

先ほど、ヘリテージ ブラックベイは 最後は298000円~と書きましたが、
なぜ「最後」なのかというと
79230rmsn.jpg
2017年からモデルチェンジしたからです。
品番でいうと79220Rから79230Rになっています。
どこが変わったのかというと、ロゴが現行の盾ロゴになってしまいました。
コバラの時に買っておけばと思う反面
買う理由がなくなったことに ホッとしています。
盾ロゴのチュードルなんて要りません。
ちなみに これは、私がよく行く時計屋さんでは現在318000円です。

チュードルのヘリテージシリーズには もうひとつモデルがあり、、
レンジャーの復刻として「ヘリテージ レンジャー」というのがあります。
レンジャーはロレックスのエクスプローラーに相当するモデルで
オリジナルの品番でいうと7995や9050などがありますが、
これこそ危険極まりないモデルで
私が真正なレンジャーの現物を見ることは 一生無いかもしれません。

tudor-heritage-ranger-1msn.jpg
↑チュードルのメーカーサイトより。
2014とあるのがヘリテージ レンジャーです。
品番は79910で 7995の末尾の5を10にした形になっています。
オリジナルのレンジャーと並んで写っていますが、
ブラックベイと違い あるモデルの「復刻」ということになっているので
オリジナルと同じ形状の3針や文字盤を忠実に再現しているのですが・・・。
現代版ということで、ケースサイズをデカくするという
余計な(本当に余計な)ことをしているので、
ヘリテージ レンジャーというモデル単体で見れば
作りも丁寧で いい時計だと思うのですが、
レンジャーの復刻として見ると キツイものがあります。

上の画像ではヘリテージの方が奥に置いてありますが、
Tudor-Heritage-Ranger-79910-vs-Tudor-Oyster-Prince-Ranger-7995-0-1-1500x592msn.jpg
海外のサイトで見つけた画像です。
先ほどの画像とは違い、横に並べています。
ヘリテージが41mm、オリジナルが34mmです。
ヘリテージのほうは、プレーンベゼルの横の厚みがケースに対して薄いので
余計に文字盤が大きく見える結果となり、
デザインとして全くの別物になっています。

しかし こちらは、ブラックベイと違い2017年時点でも ロゴはコバラのままです。
現行モデル唯一のコバラなので、
それだけを理由に先日 買いに行ってきました。
2014年に買えば198000円くらいであったところ
現状では255000円くらいしますが、
早く決断しなかった 私が悪いのです。

・・・結果からいうと買えませんでした。
再入荷を確認してから2日後に行ったのですが
すでに売れていました。
これはもう、コバラに縁が無いものだと思ったほうが良さそうです。

DSC04923msn.jpg
ヘリテージ レンジャーとは別に、もうひとつ検討していた
ヘリテージ ブラックベイ 36を買いました。
価格はヘリテージレンジャーと同じくらいです。

ダイバーモデルのブラックベイから回転ベゼルを取り去って
プレーンベゼルになっただけでなく、
サイズを36mmにしたという点が気に入りました。
誰だ 盾ロゴのチュードルなんて要りませんとか言っていた奴は。

DSC04931msn.jpg
竜頭はテューダーローズで
DSC04926msn.jpg
裏ブタは盾ロゴです。

DSC04927msn.jpg
ダブルロックになっているクラスプ部分は 盾ロゴ型に凹みがあるので、
ここに盾ロゴ状のロックが ちょうどパチンとはまる・・・

DSC04928msn.jpg
んと ちゃうんかい!
そうするつもりだったけど 尖っているので没になった、のでしょうか。

DSC04930msn.jpg
ケースサイズが36mmで、レディースというわけではないでしょうが
メタルバンドのコマ数がフルコマでも少ないので

DSC04929msn.jpg
私の場合で、コマ数を詰めずに
バックルの穴を1つか2つ詰めるだけでいけました。
ロレックスでフルコマ使うくらいの
腕の太い人には無理だと思われます。
迷彩柄のナイロンバンドが純正で付属していますが、
その袋には19.5mm幅とあり
これのラグ幅も19mmよりやや広いくらいなので
純正以外のメタルバンドで合うものを探すのは難しいです。

DSC04907msn.jpg
DSC04908msn.jpg
チュードルのデカバラ(オイスター プリンス)は持っています。
文字盤は悪意あるリダンで、この手のデカバラは
年代からすれば 出回っている弾数があまりにも多いので
「推して知るべし」といったところでしょう。
一応 中の機械も見たことがありますが、
ETAの汎用ムーブメントに チュードルのローターであることは確かでした。
オリジナル当時のものだとは思えませんが。

DSC04910msn.jpg
竜頭はロレックスのロゴで
DSC04911msn.jpg
裏ブタもロレックスです。

DSC04912msn.jpg
メタルバンドはラグ幅19mmのロレックスのものにしていますが、

DSC04914msn.jpg
当時のチュードルに 無垢のブレスというのはありえません。
私が勝手にやっているだけです。

DSC04915msn.jpg
どーでもいいですが これはスヌーピーの眼鏡拭きです。

DSC04916msn.jpg
DSC04917msn.jpg
DSC04918msn.jpg
ラグ幅19mmの巻き板ブレスも持ってます。

DSC04919msn.jpg
DSC04920msn.jpg
革バンドにするときは モレラートの19mm幅の本革で
バックルを変更したものを使いますが、あまり使いません。

DSC04630msn.jpg
ブラックベイ36を買った日に、ちょうどロレックスのエクスプローラーをつけていた
常連のお客さんがいたので 並べて撮らせてもらいました。

DSC04631msn.jpg
やっぱり エクスプローラーはいいですねー。
20数年前に、近所の大型スーパーのセールで
26万円のところ18万円で買ったそうです。
わりと最近 日ロレでオーバーホールしています。

DSC04632msn.jpg
こう見ると、ブラックベイ36は サブマリーナというより
エクスプローラー寄りのモデルに見えます。
2018年には これの41mm版も出るようですが、

Air-King-2016msn.jpg
そーゆーのは新型エアキング(2016年~)とかでやってるので
いいんじゃないでしょうか。
価格は全然違いますが。

新エアキングですが、ムーブメントとケースサイズ(横幅)が
ミルガウスと同じなので 私はたぶん買いません。
でも欲しい。

DSC04634msn.jpg
この、オイスターケースの完成されたデザインが好きです。

グランドセイコーも 基本的には事実上のオイスターケースですが、
「デザインをちょっと外しているあたりの
外しっぷりが 滑っている」と捉える人には酷評されたりします。
私は嫌いではないですが、取って付けたような竜頭ガードのモデルがあり
あれだけはもう少し何とかならんかったのかと思います。

DSC04635msn.jpg
↑奥がエクスプローラー、手前がデカバラです。
ラグ幅はエクスプローラーのほうが 1mm広いです。

05_1958_TUDOR_OYSTER_PRINCE_SUBMARINER_BIG_CROWN_7924_img_01.jpg
最後に。チュードルのメーカーサイトより 1958年のサブマリーナです。
時針は イカ針ではなく ベンツ針です。
これを復刻で出せばいいのに。

category: ヘッドホンとか時計とか

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