のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

レーシング ゼロさん  

お客さんから レーシングゼロをお預かりしました。
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かなりの期間 ノーメンテで使っていて、
リヤハブの回転が明らかにゴリゴリです。
原因は フリーボディのベアリングかなと思ったのですが、
フリーボディ抜きの「フロントハブ状態」でゴリゴリなので
どこかに虫食いがあるのは まず間違いありません。

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↑フリーボディ側の玉押しです。
こちらの筋は きれいですが

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ひっくり返すとガガガガガになっています。
黒玉押しにセラミックベアリングという前期型USBだと
よく見られる現象なので、

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銀玉押しに交換しました。
虫食いの玉押し以外のパーツに傷みが全くないわけではないので、
本当のところは 左右のボールリテーナー、ワン、玉押しを
全て新調してもいいところです。
が、ここの交換だけで ゴリゴリの大半が治まったので
なるべく費用を抑えたいという お客さんの希望もあり
ベアリング周りの一新はしていません。

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フリーボディの爪の起き上がりが、3つの爪のうちで 寝っぱなしの奴がいるので
バネを外したところ変形がありました。
もちろん交換します。

あと「フリーボディを抜いた状態で ハブシャフトの回転のゴリゴリが消えれば
ベアリングの傷みはフリーボディ側」なのは確かですが、

「フリーボディを抜いた状態でも ハブシャフトの回転がゴリゴリなら
ベアリングの傷みはハブ体側」というだけであって、
さらにフリーボディにも傷みがある可能性は残ります。
今回の件が まさにそうで、ハブシャフトにフリーボディを挿すと
ゴリゴリが復活しました。

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フリーボディ外側のベアリングが傷んでいたので交換しました。
内側の傷みは ごく軽微だったので、費用との兼ね合いで(以下略)。
回転がゴリゴリで、外輪に対して内輪がガサガサと動きます。

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内輪を→→→に寄せました。
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次は←←←こっちに寄せました。

DSC04750msn.jpg
このベアリング、耐久性があまりに低いのでは?
というようなコメントを 先日いただきました。
私も そう思います。

純正の6803サイズのベアリングは、
フリーボディのスプラインにあるイモネジを外し
グリスガンでフリーボディ内部をグリスアップ・・・できた時代の名残なのか
シールが片側にしかありません。
シールが無いために、ベアリングのもらい錆び汁が浸みいって
それが磨き粉となり それ以降のベアリング内部の摩耗が
一気に加速するという現象が起きていると思われます。
両側シールなら、非接触式であっても それが かなり軽減されます。
なぜ非純正ベアリングにした場合の結果を 経験的に知っているのかですが、
フリーボディのベアリングがスペアパーツとして供給されたのは
ちょっと後の話で、フリーボディそのものの交換のみが
正式な対応だったという期間があるからです。

あと、フリーボディのベアリングを受ける部分の内径が
ベアリングの外径より明らかに大きく、
圧入というには ゆるい感じで はまっているのも 問題です。
フリーボディを抜いたときに 外側のベアリングがポンと抜けることもあります。
逆ねじの右エンドナットがゆるんでいて
フリーボディ全体が左右にスライドする状態だったときに
外側のベアリングが本来収まる位置から少し出ていることもあります。
内側のベアリングの圧入も ゆるめですが、
こちらはスナップリングで留めてあるので フリーボディ本体内部で
位置が ずれることはありません。

そうした諸々の条件のせいなのか、
フリーボディベアリングがダメになるのは 圧倒的に外側です。
今日 これとは別件で これより後の年代の黒ラベルのレーシングゼロの
フリーボディベアリングの交換をしましたが、
クランクを回すとキュルキュルと異音がするので
お客さんは「BBが終わってるのでは」と言い
「いやこれ後ろのほうから音がするのでリヤメカのプーリーですよ」と
私が言ったのですが 原因はフリーボディのベアリングでした。
末期的に傷むと プーリーのキュルキュル音と そっくりの音がする、
というのは 私も初めて見た例です。


ホイールの点検ですが、
後輪に経年使用と思われるセンターずれがあり
それ以外にも振れだらけでしたが、
固着予備軍のニップルが非常に多く かなり苦戦しました。
後輪の調整にかかった時間と、のむラボホイールの後輪を組む時間は
だいたい同じくらいです。

1年後か2年後に もしこれを再調整する機会があったとしても、
そのときはニップルが固着していて回らないので
できませんすいませんとなる可能性があることは お伝えしました。



追記:
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別件ですが フリーボディベアリングの錆びが
ハブシャフトに回っている画像です。
これも もらい錆びは外側だけです。

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さっと拭きました。
このもらい錆びリングと 外側ベアリングが
ゆるやかに(といっても けっこう強く)くっついているので

DSC05060amx6.jpg
リヤハブから取り出した ハブシャフト+フリーボディという状態から
ハブシャフトの端を軽く叩き、錆びのくっつきを解いたあとに
フリーボディをゆすって抜いた力だけで
外側のベアリングが圧入から抜けました。

DSC05061amx6.jpg
フリーボディ内部を洗浄したあとの画像です。
この内側ベアリングに グリスアップするためだけの
グリスガンを作っています。

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