のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

レーシングゼロ カーボンさん  

お客さんから レーシングゼロカーボンをお預かりしました。
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CULTベアリング化と、点検をご希望です。
上の画像は作業後の状態ですが、お客さんの希望で
1本だけの赤スポークの おしゃれ泥棒状態にしました。

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↑ホイール左側、回転方向で バルブ穴のひとつ後ろのスポークを
赤に交換しています。
後輪は 左右合わせての数えでは ふたつ後ろになりますが、
反フリー側を赤くしたのは リヤ左とフロントのスポークが
同じ長さ・同じ品番のパーツだからというのもあります。

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USBのワンを抜いて
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洗浄しました。
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ちょっと話がそれますが、このラチェットの山について。

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カンパニョーロ・フルクラムでは このラチェットの部分を交換することができます。
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↑ねじ山が途中から無い側が ハブ体側です。
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爪起こしバネの溝の部分のみ 摩耗が進んでいません。

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このパーツ、3個セットでの販売単位での価格が出てはいますが
小売店が購入できないことになっています。
「サービスセンター オンリー」という、
サービスセンター内(日本ではカンパニョーロジャパン)でのみ取り扱うパーツで
これを脱着する工具もサービスセンターにしかありません。
なのでラチェットの交換はカンパニョーロジャパンに送ることになります。
フリーボディの回転が たまに引っかかったり
ペダリング時に クランクが前に滑ったりする場合、
このラチェットの交換で直る場合があり 当店でも何度か修理に出しています。
経験上、新品のフリーボディに(シマノ11S化したくて白アルミのものに)
交換したときに症状が顕著になることが多い気がします。
新品のチェーンと 激減りしたスプロケットの相性が悪く
歯飛びを起こすような感じでしょうか。
ラチェットの山が上の画像並みに減っていて
そういう症状も出ているという方は 最寄りのショップに相談してみてください。

ラチェット部分が専用工具で外せるリヤハブといえば DTもそうですが、
DTの場合はラチェットの山が外れないと ハブ体の右ベアリングも外せないので
メーカーから工具の供給があります。
カンパニョーロの場合でも ラチェットの山が
ワンの外径すれすれになっていますが、DTの場合は完全にかぶっています。
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↑DTのスターラチェットハブのハブ体
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↑工具
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ハブ単体でラチェットを外すのは困難で、
ホイールに組まれている必要があります。
そのあたりの事情は ボスフリーと同じ、と言っても
通じにくい世の中になってしまいました。

ラチェットリングを外すとき、金属製のシールリングも一緒に外れますが
これがなかなかの強さで圧入されているので
再度ラチェットリングをねじ込んだ後に 手ではめることが出来ません。

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そこで、シールの根元の部分だけを きれいに押さえる工具が出ています。
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これを圧入すればいいのですが、
圧入用の工具は15mmシャフトのハブ全般に使えるので
ノヴァテック系のハブや リーフハブの修理に使うことのほうが多いです。

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サービスセンター オンリーで思い出した。
アルミスポークのニップルを回す6mmスパナが
従来のUT-WH070(上の図と現物)とは別に 新たに出ているようですが、
なぜかこれがサービスセンター オンリーになっています。
もし可能なら売って下さい。
ちなみに、UT-WH070は使いにくいうえ
ニップルに痕がつく クソ工具なので使ってません。


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カンパニョーロのスペアパーツはカンパニョーロにしか、
フルクラムのスペアパーツはフルクラムにしか 使ってはいけない
というルールが、一応あります。

シマノ11S白アルミフリーボディ、前輪とリヤ左の黒アルミスポーク、
フリーボディの爪起こしバネ、ベアリング類などは
箱から出した単品の状態で
カンパニョーロとフルクラムの違いを見分けることはできません。
はっきり言って 混ぜっこしてもバレないというか 見抜きようが無いのです。
が、建前上は 混ぜっこはダメということになっていますし
当店ではこれを守っていますアピールをしろという天の声もしたので
ここに書き添えておきます。

従来、カンパニョーロのベアリングは前後とも同じサイズのものでしたが
最近の上位モデルは フロントがやや小径なものに変更されています。
小径CULTベアリングは当初 ボーラウルトラのみに採用されていて
フルクラムに小径CULTベアリングのモデルが無かったので、
新レーシングゼロなどをCULT化している場合
間違いなく いけない混ぜっこをしているということが確定する、
という時期がありました。

現行では
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リヤハブまたは旧フロントサイズのCULTベアリングは
カンパニョーロが「HB-HY100」で
フルクラムが「RS-200」、

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新フロントハブのCULTベアリングは
カンパニョーロが「HB-BO100」で
フルクラムが「RS-300」となっています。

いずれにしても 前者のもうひとつの品番がR1134906、
後者のそれがR1137167で 全く同じになっているという関係に
気付いた方もいるかもしれませんが 気にしてはいけません。
追記:フルクラムのほうは「RF」はじまりですね。
ご指摘のコメントありがとうございました。


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このホイール、元はUSBベアリングです。
USBのBはベアリングのBなので USBベアリングと書くと
ウルトラスムースベアリングベアリングになるという点は無視してください。
USBとCULTの リテーナーセラミックベアリングは同じものなので、
ワンと玉押しの交換だけで済ましてもいいかもしれません。
ホイールが未使用の新品であれば。

上の画像、左からグリス付きUSB・洗浄したUSB・
CULTキットに付いていた新品となりますが、

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洗浄したUSBと 新品のCULTで光沢が違うので
今回は ベアリングキット全体の交換をしました。

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小径ベアリングのフロントハブは、
新シャフトだいばくはつの可能性があるハブでもあります。
今回も、右が先にゆるみました。
落ち着け、こんな罠にはまる私ではない。

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右エンドのねじ山に強めのねじ止め剤を塗布し、シャフトに固定します。
「エンドを抜いた中空状態のシャフトをつかんで左エンドを回す」のが
絶対の禁忌なので その点は本当に注意です。
ここだけのために作った専用幅の14mmスパナでシャフトをつかみ、
左エンドを5mmアーレンキーで回すと

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工具の痕を ほぼ付けずに

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こっちをゆるめることが出来ました。

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USBのワンを抜きました。
この時点では赤スポークに交換していません。

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CULTワンを圧入しました。

前輪センタードンピシャ ほぼ振れ無し、
後輪うっすらセンターずれあり ほぼ振れ無しでした。
作業前に暫定センターを見ていないので、
ワンの脱着でセンターがずれたかどうかは未確認です。

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2017/06/16 11:29 | edit

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