シングル用チェーンリングボルトの長さについて 
2018/11/20 Tue. 11:10 [edit]
フロントシングル用チェーンリングボルトについて書きます。

上の画像は 同じメーカーのフロントシングル用チェーンリングボルトですが、
これらは違うパーツで、品番も異なります。

片方は シングル用でナット側の円筒部分の長さが4.5mmとあり、

もう片方は シングル用としか書いてありません。

↑画像左が4.5mm、
右がそれよりも長いナットですが 左を4.5mmとするなら6.5mmとなります。

ボルト側も違っておりまして、
6.5mmのほうが ねじ山が長く
根元にねじを切っていないゾーンがかすかにあります。

ウルフトゥースのチェーンリングですが、

私の手持ちの34・36・44・46・48Tを見ると
46Tからチェーンリング外側の穴が 段付きで「沈頭」になっています。
クランクのアウターギヤ側に取り付ける前提が
ウルフトゥース的には46Tからということなのでしょう。
追記:4アーム用の38Tで沈頭になっている
チェーンリングもあるというコメントをいただきました。
沈頭の有無の境目がPCDや想定される用途(ロードかMTBかシクロか)によって
違うのかもしれません。コメントありがとうございました。

裏側は段付き穴になっていません。


段付き穴には、チェーンリングボルトが沈頭で取り付きます。
なので ボルトの頭とチェーンリングが だいたいツライチになります。

これが44T以下の場合(画像は36T)、
外側が段付き穴になっていませんが

裏側も段付き穴になっていないのです。
そのくせ、ウルフトゥースのチェーンリングは
幅が妙に厚いので短いほうのチェーンリングボルト(前述の4.5mm)は
長さが足りず使えません。では どうするのかというと、
現物合わせで ナット側をダブル用、ボルト側をシングル用などにする必要がありました。
逆は ダメです(後述)。

私の4kg台のバイクです。
現状、ローターの非真円チェーンリングが付いています。
非真円に強いコダワリは無いので ウルフトゥースにしてもいいのですが・・・。

ウルフトゥースにした場合、このチェーンウォッチャーも外せます。

先ほども書きましたが
ウルフトゥースのチェーンリングは妙に厚いので 軽くはありません。
チェーン落ちがほぼ無いシングル化の代償と思えばいいのでしょうが。

ローターですが、位相を可変する穴が肉抜きになっているのもあり
非常に軽量です。

チェーンウォッチャーのぶんと差し引きしても
まだ ローターのほうが軽くなります。

ウルフトゥースの36Tをクランクのインナーギヤ側に取り付けました。
取り付ける5アームの位相は もうひとつ反時計回りにずらしたほうが
ギヤの表示の見栄えがいいですね。


で、4.5mmのナットを取り付けると ナットがほとんどクランクにかかりません。
ウルフトゥースのチェーンリングの厚みは 私が測ったところ3.7mmでした。

ローターのチェーンリングですが、裏側は段付き穴で沈頭になります。
それに使っていたチェーンリングナット(上の画像 左と真ん中)の
円筒部分の長さは3.6mmなので
これらの場合 ナットがクランクにかかりません。


6.5mmだと ちょうどいい具合にナットがクランクにかかります。
先ほど ここにダブル用のナットを使うと書きましたが
ダブル用のナットも長さに違いがあり、長いものだと
ナットが クランクのツライチからかすかに飛び出るものもあります。

クランクの5アーム(最近は4アームが多い)に
チェーンリングを取り付ける図解です。
この図では アウター側にチェーンリングを取り付けています。
また、メーカーによってはナットを外側から取り付けている場合もありますが
ナットがチェーンリングとクランク双方にかかっていれば問題ありません。

で、44T以下のウルフトゥースに6.5mmナットだと
上の図の真ん中に該当するわけですが、
もし ナットの長さが足りなくて
チェーンリング直下にボルトのねじ山しかない場合、

このようにチェーンリングが ずれると思われます。
※ずれる向きが逆の図を描いてましたが 修正しました。
シングルチェーンリングをアウターギヤ インナーギヤ
どちらの位置に取り付けるかですが、
右チェーンステーとの干渉が起きないのであれば
インナーギヤ側にしたほうがチェーンラインの条件的にもよく、
アウターギヤ側に取り付けた場合 アウター×ローにかけると
チェーンが落ちない根拠である歯先の加工が斜めにゴリゴリ削られる感じなので
やはり なるべくインナーギヤ側のほうが良いということになります。
が、アウター側に取り付けたほうが 見栄えが良い気がしますし(←主観)
シクロクロスで 万が一チェーン落ちをした場合
アウター側だとチェーンサックを起こさないので
復帰が容易ということがあるようです。

ギヤの表記の位相を先ほど書いたようにして、
アウターの位置に取り付けました。

ボルトのみ スギノのトルクス穴のものに換えています。
チェーンリングは どちらも段付き穴ではないので
どちらに付けても沈頭にはなりません。


やっぱり内側にしました。
これについては 見栄えより チェーンラインを採りました。
ローターの非真円チェーンリングをインナーギヤ側に付けていた理由ですが、
元々 ダブル用のインナーギヤであること、
チェーンウォッチャーを取り付けるため、なども理由ですが
沈頭になるように アウターギヤ側に取り付けると
非真円チェーンリングなので ギヤ形状が反転するからです。

これは私物のスラム・ライヴァルのクランクですが

クランクアームの横を やや磨いているのは どーでもいいとして、

ウルフトゥースの44Tなので沈頭になっていません。
見栄え重視で アウターギヤ側に取り付けました。

ウルフトゥースのチェーンリングは、
チェーンの歯先を 交互にアウターリンクとインナーリンク専用の形状にすることで
チェーンリング単体で ほぼ脱落しないように設計されています。
なので 当然、偶数の歯数しかありません。

インナーリンクの歯

アウターリンクの歯
歯の横の突起が脱落防止の仕事をしているようです。
で、なぜ今 このチェーンリングが付いたクランクを使っていないのかですが、

カンパニョーロの165mmクランク(PCD135mm)に合う
フロントシングル用のナロー/ワイドチェーンリングを入手したからです。
ちなみに 先ほどのライヴァルも165mmです。
ついでに 44Tから46Tにしました。
歯先がナローとワイドを交互に繰り返しているチェーンリングですが、
ウルフトゥースでは ワイド/ナローの順に、
レースフェイスでは ナロー/ワイドの順に呼称しています。
通じれば 別にどっちでもいいでしょう。
このクランクではアウターギヤ側に取り付けていますが、

そうしないとクランクアームにチェーンリングがピッタリと付かないからです。
スラムのREDにも 5アームではなく
4アーム+クランク裏に隠しボルトという クランクセットがありますが、
ヒルクライム専用バイクなどでインナーギヤの位置に
シングル用のチェーンリングを取り付けると
クランク裏とチェーンリングの間が 空くことになります。
クランク裏のボルトは 元からある とくに長いものをそのまま使えばいいとして、
チェーンリングとクランク裏のすき間を 現物合わせで埋めるのに

スギノから(本来そういう用途で用意されているわけではない)
チェーンリングスペーサーキットというものが出ており、

0.5mm厚と

3.5mm厚がありますが、
これで解決させる場合もあります。

上の画像は 同じメーカーのフロントシングル用チェーンリングボルトですが、
これらは違うパーツで、品番も異なります。

片方は シングル用でナット側の円筒部分の長さが4.5mmとあり、

もう片方は シングル用としか書いてありません。

↑画像左が4.5mm、
右がそれよりも長いナットですが 左を4.5mmとするなら6.5mmとなります。

ボルト側も違っておりまして、
6.5mmのほうが ねじ山が長く
根元にねじを切っていないゾーンがかすかにあります。

ウルフトゥースのチェーンリングですが、

私の手持ちの34・36・44・46・48Tを見ると
46Tからチェーンリング外側の穴が 段付きで「沈頭」になっています。
クランクのアウターギヤ側に取り付ける前提が
ウルフトゥース的には46Tからということなのでしょう。
追記:4アーム用の38Tで沈頭になっている
チェーンリングもあるというコメントをいただきました。
沈頭の有無の境目がPCDや想定される用途(ロードかMTBかシクロか)によって
違うのかもしれません。コメントありがとうございました。

裏側は段付き穴になっていません。


段付き穴には、チェーンリングボルトが沈頭で取り付きます。
なので ボルトの頭とチェーンリングが だいたいツライチになります。

これが44T以下の場合(画像は36T)、
外側が段付き穴になっていませんが

裏側も段付き穴になっていないのです。
そのくせ、ウルフトゥースのチェーンリングは
幅が妙に厚いので短いほうのチェーンリングボルト(前述の4.5mm)は
長さが足りず使えません。では どうするのかというと、
現物合わせで ナット側をダブル用、ボルト側をシングル用などにする必要がありました。
逆は ダメです(後述)。

私の4kg台のバイクです。
現状、ローターの非真円チェーンリングが付いています。
非真円に強いコダワリは無いので ウルフトゥースにしてもいいのですが・・・。

ウルフトゥースにした場合、このチェーンウォッチャーも外せます。

先ほども書きましたが
ウルフトゥースのチェーンリングは妙に厚いので 軽くはありません。
チェーン落ちがほぼ無いシングル化の代償と思えばいいのでしょうが。

ローターですが、位相を可変する穴が肉抜きになっているのもあり
非常に軽量です。

チェーンウォッチャーのぶんと差し引きしても
まだ ローターのほうが軽くなります。

ウルフトゥースの36Tをクランクのインナーギヤ側に取り付けました。
取り付ける5アームの位相は もうひとつ反時計回りにずらしたほうが
ギヤの表示の見栄えがいいですね。


で、4.5mmのナットを取り付けると ナットがほとんどクランクにかかりません。
ウルフトゥースのチェーンリングの厚みは 私が測ったところ3.7mmでした。

ローターのチェーンリングですが、裏側は段付き穴で沈頭になります。
それに使っていたチェーンリングナット(上の画像 左と真ん中)の
円筒部分の長さは3.6mmなので
これらの場合 ナットがクランクにかかりません。


6.5mmだと ちょうどいい具合にナットがクランクにかかります。
先ほど ここにダブル用のナットを使うと書きましたが
ダブル用のナットも長さに違いがあり、長いものだと
ナットが クランクのツライチからかすかに飛び出るものもあります。

クランクの5アーム(最近は4アームが多い)に
チェーンリングを取り付ける図解です。
この図では アウター側にチェーンリングを取り付けています。
また、メーカーによってはナットを外側から取り付けている場合もありますが
ナットがチェーンリングとクランク双方にかかっていれば問題ありません。

で、44T以下のウルフトゥースに6.5mmナットだと
上の図の真ん中に該当するわけですが、
もし ナットの長さが足りなくて
チェーンリング直下にボルトのねじ山しかない場合、

このようにチェーンリングが ずれると思われます。
※ずれる向きが逆の図を描いてましたが 修正しました。
シングルチェーンリングをアウターギヤ インナーギヤ
どちらの位置に取り付けるかですが、
右チェーンステーとの干渉が起きないのであれば
インナーギヤ側にしたほうがチェーンラインの条件的にもよく、
アウターギヤ側に取り付けた場合 アウター×ローにかけると
チェーンが落ちない根拠である歯先の加工が斜めにゴリゴリ削られる感じなので
やはり なるべくインナーギヤ側のほうが良いということになります。
が、アウター側に取り付けたほうが 見栄えが良い気がしますし(←主観)
シクロクロスで 万が一チェーン落ちをした場合
アウター側だとチェーンサックを起こさないので
復帰が容易ということがあるようです。

ギヤの表記の位相を先ほど書いたようにして、
アウターの位置に取り付けました。

ボルトのみ スギノのトルクス穴のものに換えています。
チェーンリングは どちらも段付き穴ではないので
どちらに付けても沈頭にはなりません。


やっぱり内側にしました。
これについては 見栄えより チェーンラインを採りました。
ローターの非真円チェーンリングをインナーギヤ側に付けていた理由ですが、
元々 ダブル用のインナーギヤであること、
チェーンウォッチャーを取り付けるため、なども理由ですが
沈頭になるように アウターギヤ側に取り付けると
非真円チェーンリングなので ギヤ形状が反転するからです。

これは私物のスラム・ライヴァルのクランクですが

クランクアームの横を やや磨いているのは どーでもいいとして、

ウルフトゥースの44Tなので沈頭になっていません。
見栄え重視で アウターギヤ側に取り付けました。

ウルフトゥースのチェーンリングは、
チェーンの歯先を 交互にアウターリンクとインナーリンク専用の形状にすることで
チェーンリング単体で ほぼ脱落しないように設計されています。
なので 当然、偶数の歯数しかありません。

インナーリンクの歯

アウターリンクの歯
歯の横の突起が脱落防止の仕事をしているようです。
で、なぜ今 このチェーンリングが付いたクランクを使っていないのかですが、

カンパニョーロの165mmクランク(PCD135mm)に合う
フロントシングル用のナロー/ワイドチェーンリングを入手したからです。
ちなみに 先ほどのライヴァルも165mmです。
ついでに 44Tから46Tにしました。
歯先がナローとワイドを交互に繰り返しているチェーンリングですが、
ウルフトゥースでは ワイド/ナローの順に、
レースフェイスでは ナロー/ワイドの順に呼称しています。
通じれば 別にどっちでもいいでしょう。
このクランクではアウターギヤ側に取り付けていますが、

そうしないとクランクアームにチェーンリングがピッタリと付かないからです。
スラムのREDにも 5アームではなく
4アーム+クランク裏に隠しボルトという クランクセットがありますが、
ヒルクライム専用バイクなどでインナーギヤの位置に
シングル用のチェーンリングを取り付けると
クランク裏とチェーンリングの間が 空くことになります。
クランク裏のボルトは 元からある とくに長いものをそのまま使えばいいとして、
チェーンリングとクランク裏のすき間を 現物合わせで埋めるのに

スギノから(本来そういう用途で用意されているわけではない)
チェーンリングスペーサーキットというものが出ており、

0.5mm厚と

3.5mm厚がありますが、
これで解決させる場合もあります。
category: その他 機材の話
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