レーシングゼロさん 
2018/11/27 Tue. 03:50 [edit]
お客さんから レーシングゼロをお預かりしました。

後輪のセンターずれを自分で直そうとしたところ
わけがわからなくなったので 直してほしいとのことです。


リムが全般的に反フリー側に寄っています。
探せば もう少しずれが大きい位相があるかもしれません。
フルクラムの後輪はセンタードンピシャか
うっすらフリー側にずれている場合がほとんどで、
経年使用でずれるのも フリー側へ向かってなので
反フリー側へ このくらいずれている吊るしの個体は皆無です。
でもマヴィックなら これでも検品 余裕で通りますけどね。

振れ取りついでに 1本だけ赤スポークにしてほしいとのことです。
おしゃれ泥棒が流行ってるんでしょうか。

今回のレーシングゼロは2015年モデルですが、
前後輪とも赤スポークにする場合
レーシングゼロ コンペティツィオーネの赤スポークを使う必要があります。
リヤ左の赤スポークは それ以前のレーシングゼロの赤スポークと
長さが同じなので使えますが、
2015年のレーシングゼロは小径ベアリング化した新フロントハブなので
フランジも小さくスポークが それ以前のモデルより やや長いのです。
そして、新フロントハブの赤スポークというのは
コンペティツィオーネのものしか ありません。
赤スポークの色味もやや違うので フロントにコンペティツィオーネ、
リヤに それ以前の赤スポークとすると 見た目が揃わないので避けました。
2つ前の記事のシャマルミレのおしゃれ泥棒も、
新フロントハブの赤スポークなので コンペティツィオーネのそれを使っています。

ニップルが ところどころナメかかっていましたが、
要交換と判断されるのが1つあったので(上の画像)交換しました。
ここは縦振れ取りで えらく苦労したようで、スポークも かすかにねじれています。
スポークは使い回しました。
センターずれだけでなく 縦振れがそこかしこにありました。
カンパニョーロのG3や フルクラムの2:1は、
スポーク3本が密になっている位相直下は
スポークテンションにより リムの輪郭が内側に寄り、
スポークが無い位相直下は リムの輪郭が外側に寄るという構造上の特性があります。
要は取り切れない縦振れがあるわけですが、
実走時では接地面のタイヤの変形量のほうが大きいので 体感することはできません。
とはいえ 縦振れ取りの妥協点を下げてもいいというわけではなく、
振れ取り台のゲージが スポークの位相直下では7ヵ所とも同じくらい空き、
お休み位相では7ヵ所とも同じくらい擦る、というところまで追い込む必要はあります。
で、作業前の状態では
スポークの位相直下なのに 外側に振れているのが7ヵ所中2ヵ所、
お休み位相なのに 内側に振れているのが7ヵ所中1ヵ所ありました。

それとは別に、お休み位相のうち リムの継ぎ目がある位相のみ
取り切れない縦振れがあり ここだけは他の6ヵ所より
うっすら外側に リムが出ています。
これを他の6ヵ所と同じくらいにすると、このお休み位相の両隣の
スポークの位相2ヵ所が他の5ヵ所より 内側に引っ込むことになります。

リムの継ぎ目の位相ではありますが、
最も外側に振っているのは リムの継ぎ目直下ではなく
お休み位相の真ん中になります。
なぜ お休み位相の真ん中にリムの継ぎ目が無いのかというと、
それをしてしまうと

バルブ穴と 反フリー側のスポークの位相が重なってしまうためです。


私が作業前に暫定センターを見る理由は、
あらかじめずれている側を知ることで
振れ取りついでに センターずれを 減らすか無くす方向で調整したいからです。
振れ取りは出来た、でもセンターずれは むしろ増大した、となると 二度手間なので。
で、上の画像は ナメているニップル交換と おしゃれ泥棒化、
縦横振れ取りを ひと通り終えた状態です。
ほとんど変っていませんが、あちこち触りまくったことを思えば
増えていないだけ上等です。


センターも出しました。

つづいて前輪。


ほーんのうっすら ずれていました。
作業後の画像を撮り忘れていますが センター出しをしています。

今回のスポークの刻印は フロントが「斜線2本」、リヤ左が「斜線3本」になります。
これらのスポークはスペアとして使えるので お客さんにお渡ししました。
先ほど 後輪で1ヵ所かすかにねじれていたスポークは
リヤ右なので「縦並びに横線2本」となり、外したスポークと長さが違います。
もし合うなら ねじれたスポークと外した黒スポークを交換しています。

出来ました。

おしゃれ泥棒です。

後輪のセンターずれを自分で直そうとしたところ
わけがわからなくなったので 直してほしいとのことです。


リムが全般的に反フリー側に寄っています。
探せば もう少しずれが大きい位相があるかもしれません。
フルクラムの後輪はセンタードンピシャか
うっすらフリー側にずれている場合がほとんどで、
経年使用でずれるのも フリー側へ向かってなので
反フリー側へ このくらいずれている吊るしの個体は皆無です。

振れ取りついでに 1本だけ赤スポークにしてほしいとのことです。
おしゃれ泥棒が流行ってるんでしょうか。

今回のレーシングゼロは2015年モデルですが、
前後輪とも赤スポークにする場合
レーシングゼロ コンペティツィオーネの赤スポークを使う必要があります。
リヤ左の赤スポークは それ以前のレーシングゼロの赤スポークと
長さが同じなので使えますが、
2015年のレーシングゼロは小径ベアリング化した新フロントハブなので
フランジも小さくスポークが それ以前のモデルより やや長いのです。
そして、新フロントハブの赤スポークというのは
コンペティツィオーネのものしか ありません。
赤スポークの色味もやや違うので フロントにコンペティツィオーネ、
リヤに それ以前の赤スポークとすると 見た目が揃わないので避けました。
2つ前の記事のシャマルミレのおしゃれ泥棒も、
新フロントハブの赤スポークなので コンペティツィオーネのそれを使っています。

ニップルが ところどころナメかかっていましたが、
要交換と判断されるのが1つあったので(上の画像)交換しました。
ここは縦振れ取りで えらく苦労したようで、スポークも かすかにねじれています。
スポークは使い回しました。
センターずれだけでなく 縦振れがそこかしこにありました。
カンパニョーロのG3や フルクラムの2:1は、
スポーク3本が密になっている位相直下は
スポークテンションにより リムの輪郭が内側に寄り、
スポークが無い位相直下は リムの輪郭が外側に寄るという構造上の特性があります。
要は取り切れない縦振れがあるわけですが、
実走時では接地面のタイヤの変形量のほうが大きいので 体感することはできません。
とはいえ 縦振れ取りの妥協点を下げてもいいというわけではなく、
振れ取り台のゲージが スポークの位相直下では7ヵ所とも同じくらい空き、
お休み位相では7ヵ所とも同じくらい擦る、というところまで追い込む必要はあります。
で、作業前の状態では
スポークの位相直下なのに 外側に振れているのが7ヵ所中2ヵ所、
お休み位相なのに 内側に振れているのが7ヵ所中1ヵ所ありました。

それとは別に、お休み位相のうち リムの継ぎ目がある位相のみ
取り切れない縦振れがあり ここだけは他の6ヵ所より
うっすら外側に リムが出ています。
これを他の6ヵ所と同じくらいにすると、このお休み位相の両隣の
スポークの位相2ヵ所が他の5ヵ所より 内側に引っ込むことになります。

リムの継ぎ目の位相ではありますが、
最も外側に振っているのは リムの継ぎ目直下ではなく
お休み位相の真ん中になります。
なぜ お休み位相の真ん中にリムの継ぎ目が無いのかというと、
それをしてしまうと

バルブ穴と 反フリー側のスポークの位相が重なってしまうためです。


私が作業前に暫定センターを見る理由は、
あらかじめずれている側を知ることで
振れ取りついでに センターずれを 減らすか無くす方向で調整したいからです。
振れ取りは出来た、でもセンターずれは むしろ増大した、となると 二度手間なので。
で、上の画像は ナメているニップル交換と おしゃれ泥棒化、
縦横振れ取りを ひと通り終えた状態です。
ほとんど変っていませんが、あちこち触りまくったことを思えば
増えていないだけ上等です。


センターも出しました。

つづいて前輪。


ほーんのうっすら ずれていました。
作業後の画像を撮り忘れていますが センター出しをしています。

今回のスポークの刻印は フロントが「斜線2本」、リヤ左が「斜線3本」になります。
これらのスポークはスペアとして使えるので お客さんにお渡ししました。
先ほど 後輪で1ヵ所かすかにねじれていたスポークは
リヤ右なので「縦並びに横線2本」となり、外したスポークと長さが違います。
もし合うなら ねじれたスポークと外した黒スポークを交換しています。

出来ました。

おしゃれ泥棒です。
category: のむラボ日記
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