のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

リムセメントのススメ  

遅れに遅れてすみません。
リムセメントかリムテープか(→こちら)の続きです。
リムセメントの基本的な取り扱いについて書きます。
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おうちに こういうスタンドがある方は、前輪でもリヤ用のクイックをはめて
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こういう状態にすると作業が楽です。
リムセメントが床に垂れると困るので、
新聞紙などを敷くことを強くオススメします。
ペルシャじゅうたんに垂れても知りませんよ。

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ハケ付き缶入りリムセメントのハケ先を、
口の部分で拭うのはやめた方がいいです。

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ねじ山の部分にリムセメントが付くと・・・。

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次回以降プライヤーで開けるはめになります。

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ハケ先にたくさん乗ったリムセメントをきれいに切る
正しい?作法は「ハケ先をクルクル回す」です。
ハチミツをイメージしてください。
とにかくねじ山にセメントを垂らさないことが重要です。

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↑ハケの根元の部分にも ねじ山があります。
シャフトを水平以下に倒すと シャフトを伝ってフタのねじ山まで
セメントが流れてきます。これにも注意してください。

本当に「基本的な取り扱いについて」です。
まだフタを開けただけですから。

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まずはベッドを作ります。必須の作業ではありませんが、
リムセメントに挑戦するなら作った方がいいです。
厚めに塗ることを心がけて、乾燥させます。
セメントに触って糸を引いたり指に付くようであれば乾いていません。
触ってもネチネチした感触がするだけで
指のほうにセメントが付かない程度まで乾かしてください。

リムサイド(ブレーキゾーン)にセメントが付いたままにすると
ブレーキのときにキュキュッー!と異音がする原因になりますので
パーツクリーナーなどできれいに拭き取ってください。
なまじ乾いていない状態で取るのではなく
指で丸められるくらい乾いてから取る方が楽ですが、
その際も最後にはリムを拭き取った方がいいです。

これを何度か繰り返します。2~3回でいいです。
リムを過度に暖めないのであればドライヤーを使ってもいいです。
ベッドは作ったあと数日置いた方がいいですが、
急ぎであればその日のうちにタイヤを貼ってもかまいません。

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TUFOのタイヤなど一部例外もありますが、
大抵のチューブラータイヤはリムにはめずに空気を入れると横を向きます。
タイヤのフンドシが真上を向くところまで空気を入れてください。

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それ以上入れると反転します。

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接着力を高めるためにタイヤ側にもリムセメントを塗った方がいいです。
上級者向けのテクニックとして、
「過分にリムに貼りつかれると いざ剥がすときに難儀するので あえて甘めに貼る」
というのがありますが、私個人のであればともかく 仕事としてはタイヤにも塗ります。

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タイヤ側に塗るのは1回で十分です。
また、リムセメント派の方は出先でパンクしたときにリムセメントを
使わずにスペアタイヤを貼る
のですが、
そのためにはフンドシに適当にリムセメントが付いている必要があります。
スペアタイヤはパンクしていない使い古しのタイヤでもいいのですが、
新品のタイヤのフンドシにリムセメントを塗って乾かした
「生まれつきスペアタイヤ」を作ることもあります。

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タイヤの貼り方について。ベッドの有無はともかく
リムの上 全面にセメントを塗ります。
指で触ってもネチネチするだけで糸を引かない程度まで乾かします。
完全に乾かしてはいけません。
この時間は季節(というより気温)によっても変わりますが
15分前後でしょうか。

で、乾ききらないうちにタイヤを貼ります。
ただリムの上に乗せただけでは上の画像のようにセンターが出ていません。
上の2つの画像は同じ位置の左右を撮っています。
タイヤがまっすぐ入っていません。

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1気圧くらい空気を入れ、センター出しをします。
タイヤを持ち上げてまっすぐに収め直すという作業です。
ここでもたついて セメントが乾いてしまうとアウトです。
リムテープのいいところは この段階でいくら時間をかけてもいいという点ですね。

目安としてはフンドシの見え具合を左右均等かつ
同じ側の全周で均等になるようにすることです。
余程の高級タイヤでないかぎり 完全なセンター出しは望めませんので
(特にバルブの根元)、あまり神経質に追い込みすぎる必要はありません。
もちろん、タイヤがあまりにユラユラしているようではダメですが。

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はまりました。

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余談ですが、コンチネンタルのハイエンドモデルは非常に内径が小さいです。
私はストレッチャーYなるタイヤ伸ばし機でストレッチして広げますが、
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ストレッチ前と後で、
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こっちを揃えると、
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反対側でこれくらい違ってきます。
ストレッチャーYが おうちになくてコンチネンタルのタイヤがはまらないという方は
最寄りの自転車屋さんでタイヤを伸ばしてもらった方がいいかもしれません。

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スペアタイヤについて。
バルブ穴の反対側からタイヤを平たく伸していきます。
伸した部分から空気を追い出すイメージです。

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追い出して 寄せた空気をバルブを適宜押して抜いていきます。

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↑こういう、おなかとせなかがぺったんこな状態を作ってください。

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それをバルブ部分から折っていきます。

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これは使い古しのタイヤですが、一折り目はフンドシ同士が接触し、
二折り目からはフンドシとトレッドが接触する格好になります。
このときフンドシにセメントがついていても
乾いていればくっついたりはしません。大丈夫です。
しかしそれでも出先でパンクしたときにセメントの塗り直し無しで
貼っても そうそうは剥がれたりしません。

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折っていった最後が
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こういう風にツライチになればいいのですが、
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巻き取るには半端な量だけ出るようであれば巻き直しです。
タイヤの太さと折り返しの長さでスペアタイヤの外径が決まりますが、
ボトルケージ用の巻き径や サドルの後ろ用の巻き径など
最適なサイズになるよう何度も試してみてください。

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↑これはヴェロフレックスのセルヴィツィオコルセなので
かなり細身ですが、サドルの後ろ用の巻き方です。

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これをトゥストラップでサドルレールに縛り付けます。

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↑これはTUFOのタイヤですが、ジャージのポケットに入れる用のたたみ方です。
これも小さくまとまるタイヤなので、あまり参考にならないかもしれません。

前回の記事にいただいたコメントについてお答えしておきます。
MTBの29erのチューブラーでもセメントのほうがいいのですか?と
いうコメントをいただきました。
シクロクロスでは泥などの水分でリムテープがふやけて
タイヤがずれたり 最悪外れたりという事例が頻発しています。
なのでトラブルを防ぐならセメント一択です。
MTBでも同様か それ以上に厳しい条件だと思われますので、
セメントの方がいいのではないかと思います。
ところでこのコメントを下さった方は外国に在住だそうで・・・。
「追伸:最近私の近所で鳥インフルエンザが流行っているのですが、
御社のエヘン虫様のご親戚でしょうか?
受け流し特性の高いヒトになりたいので
西の方に向かって蟹光線を照射して下さい!!」(原文ママ)
というコメントもいただいています。

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↑エヘン虫と鳥インフルエンザは上の画像のように全く異なる生き物です。

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あと、鳥インフルエンザに効くかどうかは不明ですが、
蟹光線を西のほうに向かってフルパワーで照射しておきました。
届きますように。


つづいて、
私がパナレーサーのリムセメントをオススメする理由について
質問をいただいたのでお答えします。
パナレーサーのリムセメントですが、リムセメント全般で見ると
かなりの速乾性になります。
他社のリムセメントの多くは冒頭で触れた乾燥時間などが
パナレーサーよりも長いものが多いと思います。

パナレーサーのリムセメントは貼ってから数時間でも使えます。
(メーカーでは24時間以上で最大接着力になると言っています
のでオススメはしません)

乾燥時間による接着力が経験上 読めて、
かつ しっかり付くという実績があるので
私はパナレーサーをオススメしています。
コンチネンタルでは熱ひずみに強く カーボンの表面に適しているという
カーボンリム用のリムセメントもありますが、
とりあえずパナレーサーのリムセメントでしっかり下地を作れば
カーボンリムにおいてもトラブルは特にありません。

あと、質問ばかりで 当店で物を買わないのは
気が引けるということですが、全然気にしないでください。

追記:
缶入りではなくチューブ入りのリムセメントを使う方へ。
チューブからリムに出したリムセメントを、
サランラップ(←商標)を巻いた指で延ばすと作業が楽です。

追記その2:
ちゃんと下地から作ったとして、シーズン前に新品のタイヤを貼れば
パンクしなかった場合少なくとも1年間は十分使えます。
(リムセメントの接着が怪しくなって貼り直しを要する、ということは無いです)

追記その3:
「読んでみたけど 思ったほど面倒くさくないというほどではなさそう」という
コメントをいただきましたが、現状 チューブラータイヤを使う動機が
「カーボンリムの導入・購入にあたって実質ほぼすべてが
チューブラーなので仕方なく」という方が多いかと思われます。
私としては「ロードバイクは基本的にチューブラー」という、
1996年以前の完組みホイールが無い時代からの自転車乗りですから
(当時からWOもそれなりに多かったのは付記しておきます)
チューブラーに対して「面倒くさい」という思いは特にありません。
出先でパンクした場合WOとテープ派のチューブラーとセメント派のチューブラー、
この3つのうちパンクした瞬間から再発進に至るまでに要する時間が
最短で済むのはおそらくセメント派のチューブラーです。
「剥がれはしないけど 剥がしやすい強度で調整して貼っている」
のであればなおさらです。
ただ、持っている本数以上にパンクするとアウトなのは怖いですね。
私はチューブラーのときはサドルの裏と ジャージのポケットに各1本の
計2本持つようにしていますが、1日3回パンクするとアウトです。
で、1日3回パンクしたことはあります。
スペアタイヤが 決戦タイヤの退役お下がりだったのですが、
それの摩耗がそもそも激しくてスペアとして弱かったためです。

例えば10人で連れ立って走るとして、
スペアのチューブラーが合計何本あるかというのは大事です。
私は2本持っているとして、10人集まれば・・・
10人の合計が2本でチューブラーは私だけ
という不遇の時代もありました。悲しい つるかめ算です。
が、最近はカーボンホイールを常用する方も多いので
10人いて全員WOというのも逆にないくらいです。
ある1日に1人が3回パンクすることはあっても
10人が30回パンクすることはないですから、
それなりの人数がいればスペアは2本要らないかもしれません。
前述の3回パンクした日は 人にタイヤを借りました。
普段は私が貸すことが多いです。
WOであればスペアチューブにパッチがあれば
タイヤカットとバーストでない限り出先でも修理が出来ますね。
その点については安心です。

チューブラーの場合はパンクの事案がタイヤカットだろうが
タイヤにまだ異物が刺さったままだろうがゴミ箱に直行が基本です。
この「パンクの原因を特定しなくても良い」というのが
チューブラーのタイヤ交換が早く済む理由でもあります。
あっ、でも家に帰ればスペアタイヤのままか新品に換えるか
いずれにしてもセメントでの貼り直しは必要ですね。
結局は慣れの問題ということですが、チューブラーはWOよりも
習熟を要するのは確かです。だからこうして啓蒙しているのですが。

category: その他 機材の話

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