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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

レーシングゼロさん(前編)  

お客さんから レーシングゼロをお預かりしました。
DSC04696msn3.jpg
落車したので前輪を振れ取りしたものの まだおかしい、
とのことですが振れ取り自体まともに出来ていないですし
むしろ いぢくっておかしくしてるんですが
触ったのがお客さん自身の可能性があるので
あまり手厳しいことは書きません(これでも書いていないつもり)。

DSC04697msn3.jpg
曲がっている疑惑のスポークがあるとのことですが、
それ以前に ねじれているスポークが多々あります。
スポークの供回りを押さえずに ニップルを回しているためです。
固着予備軍のニップルが多かったのは確かですが。

DSC04699msn3.jpg
ほとんど真横を向いています。

DSC04700msn3.jpg
ちなみに ねじれていないスポークはこんな感じ

DSC04701msn3.jpg
曲がっているスポークというのは これです。

DSC04702msn3.jpg
曲がり始め付近に 打痕がありました。

DSC04704msn3.jpg
↑振れ取り台のゲージとリムが離れている
DSC04705msn3.jpg
↑離れていない
えげつない縦振れがあります。
もちろんゲージの位置は どちらの画像でも同じです。
白い2本線の磨耗痕から リムの端までの距離が異なることでも
それは証明できます。
あと、ということは この縦振れがある状態で使っていた期間が
それなりにあるということです。
内周側に寄っている位相のニップルは比較的軽く回せたので、
そこだけで横振れ取りごっこをしたのでしょう。

先ほども書きましたが、ニップルの固着予備軍が多く
回らないニップルが多いので
DSC04707msn3.jpg
スポークヘッドを引っかけ式ハブフランジから抜きました。
スポークに傷をつけずに叩きぬく方法を確立しています。
こうすることで ニップルを回転させる抵抗のうち
スポークテンションの要素を排除できます。
スポークを ある程度抜けば 残りは簡単に外せます。
これが出来るのは引っかけ式ハブフランジの
フロント左右とリヤ左側だけで、
先日のスピード40T(→こちら)も 同じ方法で ニップルはともかく
スポークを使い回せるように回収しようとしたのですが、
あのときは固着がすごくて無理でした。

DSC04709msn3.jpg
↑曲がっているスポークも テンションを抜かれたので この通りです。
上の画像でも、曲がり始めにある打痕が なんとか確認可能です。

DSC04711msn3.jpg
この状態から、ニップルをニップルレンチで固定して
スポークのほうを供回り止め工具で回します
ニップルレンチが写っていないのは メシノタネコードだからです。

DSC04710msn3.jpg
工具を回すと ニップルの歯周ポケットから
白い粉がポロポロと降ってきました。

DSC04712msn3.jpg
単に 粉だけの場合もあれば、
DSC04713msn3.jpg
DSC04714msn3.jpg
歯周ポケットに詰まっていたパリパリ系ねじ止め剤が
出てくることもあります。

DSC04717msn3.jpg
固着疑惑のニップルが1~2個なら
こういう徹底した方法は取らないのですが、
数が多いのと ねじれたスポークも多いので
ほぼホイール組み直しとなる手段を取りました。

DSC04706msn3.jpg
これは作業前の画像ですが、
バテッド始まりで ねじれているスポークも多いです。

DSC04720msn3.jpg
16本中15本のスポークが
ニップルに対して 手で軽く回せるようになりました。
1本は予備軍ではなく 完全に固着です。
おそらくは 私の手で へし折ることになるでしょうが、
不注意でやらかしたわけではないと主張するために
16本ある状態を撮っています。

DSC04722msn3.jpg
固着は やっぱりダメでした。

DSC04723msn3.jpg
ねじれているスポークの扁平加工の端を工具ではさむと

DSC04724msn3.jpg
これくらい ねじれているのが分かります。

DSC04725msn3.jpg
工具2つで なんとか元に戻しました。
交換してもいいのですが、前後方向の変形ではないので
使い回せるのであれば 使い回します。

DSC04726msn3.jpg
ねじれているスポークは4本あります。

DSC04727msn3.jpg
DSC04728msn3.jpg
2本目

DSC04729msn3.jpg
DSC04730msn3.jpg
3本目

DSC04731msn3.jpg
DSC04732msn3.jpg
4本目は きれいに直らなかったので交換します。
念のため書いておきますが、これらは振れ取りごっこをしなければ
そのまま使えたはずのスポークです。

3本は使い回すという判断をしましたが、
これで 修理費用が6千円ほど安くなります。

DSC04733msn3.jpg
交換2本目は曲がっていたスポークです。

DSC04734msn3.jpg
↑始めに見つけた打痕
曲がっている箇所ちょうどではありませんが、無関係ではないでしょう。

DSC04735msn3.jpg
交換3本目は 固着ニップルのものです。

DSC04736msn3.jpg
ハブ胴のロゴが逆向きですが、
リヤハブが正向きだったので
ハブシャフトを抜いて向きを変えます。

DSC04740msn3.jpg
↑時系列が飛びますが 作業後

DSC04737msn3.jpg
ハブシャフトを抜いて向きを変える際には、
ハブシャフトに付いている玉押しを外して
ベアリングの磨耗のアタリを継承するためにも
左右の玉押しの関係が変わらないようにしています。

DSC04739msn3.jpg
組めました。

DSC04738msn3.jpg
ホイールを回した状態で撮っていますが、縦振れがありません。
ブレーキゾーンの中で かつてのリムの輪郭と同心円だった磨耗痕が
上下に暴れています。

この前輪の修理、リム交換などより よほど手間がかかっています。

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