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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

初代R-SYSさん  

お客さんから 初代R-SYSの前輪をお預かりしました。
DSC02750amx14.jpg
厳密には、前輪のみリコールがあり 交換された後のモデルです。
(スポークのリム側寄りに3本線が入っていることで区別できます)。
分かりやすい横振れが1ヵ所あり、

DSC02748amx14.jpg
DSC02749amx14.jpg
比較的 センターずれが少ないと思われる位相でも
これくらい ずれていました。
横振れは まだいいとして あちこちに縦振れがあります。
R-SYSのカーボンスポークの端にある
接着されたニップルは ねじ山のピッチが荒いので
ほんの少し回しただけで縦にも横にも大きく動きますが、
度重なる振れ取りの蓄積で縦振れが出ているのに
横振れだけしか取っていないような感じです。
このホイールの整備の履歴については知りませんが。

DSC02753amx14.jpg
リム内に異物があったので回収しました。

DSC02754amx14.jpg
メーカーではなく お客さんのほうで貼ってある
このテープの一部が リム内に落ち込んだようです。
テープのかけらでも、リムを振ったときには
砂粒が入ってるかのような 硬質な音がします。

DSC02756amx14.jpg
DSC02757amx14.jpg
振れ取りの前に、全てのニップルを同量 少しずつ締めました。
調整の都合で ゆるめるニップルが多少あっても、
全体としては 確実に 元より張っているのは間違いありません。

縦振れ取りの箇所が多かったので、
振れ取りついでにセンターずれを ほぼ是正しようとか
そういう余裕はありませんでした。
バルブ穴の対岸の位相、リムの継ぎ目の部分のみ
ほんのかすかに リムの輪郭が内側に入ってるのが
検知される以外は 縦振れを追い込み切りました。
そのあとに横振れも取り、ひと通り 振れ取りが終わったのが
上の画像です。
冒頭の元のセンターずれの画像、やや分かりにくいですが
ハブシールに玉当たり調整用の6つ穴がある側(左側)に
リムがずれています。
これが 振れ取りを一通り終えた状態では
センターを乗り越えて 右側にリムがずれました。
相当に そこらじゅうを触りまくる必要があったということです。

DSC02758amx14.jpg
DSC02759amx14.jpg
センターも出しました。
一応、締める方向で。

DSC02751amx14.jpg
お客さんの希望で トラコンプリングも交換していますが、
私は この回り止めの切り欠きの端の部分に
赤いプラスチックのパーツが来るように叩き入れます。
こうすることで スポークヘッドを当てる箇所を
少なくとも あと1度は 新鮮な位置に設定できます。

DSC02752amx14.jpg
↑元のトラコンプリングの位置
切り欠きのだいたい真ん中です。
あと、真の初代R-SYSの場合
切り欠き無しの えんじ色のアルマイトのリングが入っています。

トラコンプリングをセットすると
ホイールセンターが かすかにずれる可能性があります。
前輪は左右ともに入れるので ほぼ狂いませんが・・・。

一応、メーカーでは トラコンプリングが入った状態での
振れ取りを禁止していますが、トラコンプリングを入れたあとの
センター出しで やむなく少し回すことはあります。

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