R-SYS SLRさん 
2021/05/18 Tue. 22:37 [edit]
お客さんから R-SYSSLRをお預かりしました。

まずは前輪から。
下りで足を止めると異音がするというので
お預かりした理由は後輪にありますが、
前輪も点検をご希望です。
下りで足を止めたときにギュルギュルと鳴るのは
フリーボディ内部の油切れが原因で、
R-SYSに限って 立ちこぎのときにハブ辺りが
バキバキと鳴る場合は スポークを張ってトラコンプリングを替え
そのときに スポークヘッドとの間に固いグリスを噛ませれば
ほとんどの場合は直ります。
今回は前者だけのようです。




うっすらセンターずれありで、マヴィックの前輪のうち
玉当たり調整用の6穴があるハブの場合
6穴側が左側になるので、それを根拠にして言うと
リムが左側にずれていました。
(R-SYSのカーボンスポークのニップルを締めるのを
「テンションを上げる」というと 厳密には不正確なのですが)
前輪は全般的にテンションが低く、張る必要を感じたので
全てのニップルを 少し増し締めしました。
振れもあり、左右ともにコチョコチョと触っていたら


センターずれの量は ほとんど同じか、
むしろ うっすら増えたようにすら見えます。

ちなみに ずれている向きは同じです。


センターを出しました。

時系列が戻りますが、ベアリングが日本のメーカーの
非接触シール式のものに交換されていました。
マヴィックが、回転が重たくなるのを承知で
基本的に 接触式シールを採用するのは
ベアリングまでのシールが甘い、
または ほぼ無い構造のハブが多いからで、
ベアリングのシールが最終防衛ラインになっているからです。

トラコンプリングの回り止めのプラスチックの赤色が

ダストシールのすき間から見える程度には
すき間が大きいです。

また、左側のシールの6穴は 中が丸見えです。
絶対に(基本的に ではなく絶対に)雨の中を
走らないというのであれば
非接触シールでもいいかと思いますが。

つづいて後輪。


トラコンプリングを抜く前の、
何も触っていない時点での 暫定センターです。

フリーボディは 油切れになっているのと、汚れも噛んでいました。

前輪のトラコンプリングは交換しませんでしたが
後輪は交換します。
スポークヘッドとの接触点が すごく凹んでいるように見えますが

指でぬぐうと こんな感じです。

FTS-Lフリーボディは ハブ体側に爪があり
フリーボディ側にラチェットの山がある構造ですが、
このラチェットの山が あまりに磨耗すると
それ以外のパーツが新品で 注油をしっかりしていても
フリーボディに偏芯方向のガタを生じます。
上の画像は 今回のR-SYSのものですが
要交換というほど山が減っていないので 交換はしませんでした。

これは 当店にある「これくらい減ったら間違いなく要交換」
という参考にしているフリーボディです。
ラチェットの山が減っているのと、
フリーボディ内部が汚れて 細かい砂を噛んだ場合
ハブ体と黄色いデルリンっぽい内側の部分が擦ることで
ハブ体側に削り跡が付きますが、
このフリーボディは デルリン側にも傷があります。

↑ちなみに新品

ハブ体側のパーツを全て洗浄しました。
爪よりも内側の部分が銀色の切削痕のようになっているのは
元からではなく、先ほど書いたデルリンとの
間接的接触によるものです。


センター出しですが、元の量くらい ずれていても
反フリー側を ちょっとゆるめれば簡単に出せます。
あと どうでもいいことですが
「かんたん」の変換候補の一番上が「邯鄲」でした。
が、それは嫌なので フリー側 増し締め偏重で
振れ取りもしつつ、横振れがひと通り取れた状態が
上の画像です。
これ以上 フリー側を張るのは厳しいので


ごくごくわずか反フリー側をゆるめて センター出しをしました。
上の画像の時点では トラコンプリングも圧入しています。

まずは前輪から。
下りで足を止めると異音がするというので
お預かりした理由は後輪にありますが、
前輪も点検をご希望です。
下りで足を止めたときにギュルギュルと鳴るのは
フリーボディ内部の油切れが原因で、
R-SYSに限って 立ちこぎのときにハブ辺りが
バキバキと鳴る場合は スポークを張ってトラコンプリングを替え
そのときに スポークヘッドとの間に固いグリスを噛ませれば
ほとんどの場合は直ります。
今回は前者だけのようです。




うっすらセンターずれありで、マヴィックの前輪のうち
玉当たり調整用の6穴があるハブの場合
6穴側が左側になるので、それを根拠にして言うと
リムが左側にずれていました。
(R-SYSのカーボンスポークのニップルを締めるのを
「テンションを上げる」というと 厳密には不正確なのですが)
前輪は全般的にテンションが低く、張る必要を感じたので
全てのニップルを 少し増し締めしました。
振れもあり、左右ともにコチョコチョと触っていたら


センターずれの量は ほとんど同じか、
むしろ うっすら増えたようにすら見えます。

ちなみに ずれている向きは同じです。


センターを出しました。

時系列が戻りますが、ベアリングが日本のメーカーの
非接触シール式のものに交換されていました。
マヴィックが、回転が重たくなるのを承知で
基本的に 接触式シールを採用するのは
ベアリングまでのシールが甘い、
または ほぼ無い構造のハブが多いからで、
ベアリングのシールが最終防衛ラインになっているからです。

トラコンプリングの回り止めのプラスチックの赤色が

ダストシールのすき間から見える程度には
すき間が大きいです。

また、左側のシールの6穴は 中が丸見えです。
絶対に(基本的に ではなく絶対に)雨の中を
走らないというのであれば
非接触シールでもいいかと思いますが。

つづいて後輪。


トラコンプリングを抜く前の、
何も触っていない時点での 暫定センターです。

フリーボディは 油切れになっているのと、汚れも噛んでいました。

前輪のトラコンプリングは交換しませんでしたが
後輪は交換します。
スポークヘッドとの接触点が すごく凹んでいるように見えますが

指でぬぐうと こんな感じです。

FTS-Lフリーボディは ハブ体側に爪があり
フリーボディ側にラチェットの山がある構造ですが、
このラチェットの山が あまりに磨耗すると
それ以外のパーツが新品で 注油をしっかりしていても
フリーボディに偏芯方向のガタを生じます。
上の画像は 今回のR-SYSのものですが
要交換というほど山が減っていないので 交換はしませんでした。

これは 当店にある「これくらい減ったら間違いなく要交換」
という参考にしているフリーボディです。
ラチェットの山が減っているのと、
フリーボディ内部が汚れて 細かい砂を噛んだ場合
ハブ体と黄色いデルリンっぽい内側の部分が擦ることで
ハブ体側に削り跡が付きますが、
このフリーボディは デルリン側にも傷があります。

↑ちなみに新品

ハブ体側のパーツを全て洗浄しました。
爪よりも内側の部分が銀色の切削痕のようになっているのは
元からではなく、先ほど書いたデルリンとの
間接的接触によるものです。


センター出しですが、元の量くらい ずれていても
反フリー側を ちょっとゆるめれば簡単に出せます。
あと どうでもいいことですが
「かんたん」の変換候補の一番上が「邯鄲」でした。
が、それは嫌なので フリー側 増し締め偏重で
振れ取りもしつつ、横振れがひと通り取れた状態が
上の画像です。
これ以上 フリー側を張るのは厳しいので


ごくごくわずか反フリー側をゆるめて センター出しをしました。
上の画像の時点では トラコンプリングも圧入しています。
category: のむラボ日記
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