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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

日本語のシールを貼る理由(たぶん)  

ボトルの記事を書くつもりで仕入れていた
DSC07418msn4.jpg
エリートのFLY(フライ)という軽量ボトルのロングバージョンです。
最近では フライの下に より安価な
JET(ジェット)というモデルも追加されました。
どちらも 生分解性プラスチック製です。

DSC07419msn4.jpg
で、これは ある問屋さんから仕入れたものですが
問屋さんのほうで 日本語のシールが貼ってあります
(54gなのは550mlのショートボトルの場合ですが)。

ボトルとボトルケージとメンテナンススタンドとローラー台の
エリートは 昔は複数の問屋さんで扱いがあったブランドですが、
そのうち ボトルケージのみを扱っている、
さらには定番モデルのカスタムレース系やチウッシィ系だけを
扱うといった問屋さんが多いなか
私はなるべく「ボトルも扱っている」問屋さんから買うようにしていました。
なぜかというと、ボトルというのは輸入された食品容器という扱いになるので
年に一度 検疫を受ける必要があり、毎年 数万円の費用がかかります。
書類を通す手間もあります。

フライでも 柄がレギュラーモデルなら数百円、
チームカラーや特注モデルでも 保冷ボトルなどの機能がなければ
税込定価で1000円をちょっと超えるくらいの価格ですが、
問屋さんがメーカーから仕入れる価格と
ショップに卸す価格の差(利益)を考えると
ボトルという商品は まず検疫の費用をペイするのが そこそこ大変なのです。
さらにボトルというのは薄利なだけでなく
(エリートの場合は)種類もたくさんあり 倉庫の場所も取る、
しかも商品の形状から(エリートの場合は)イタリアから
新鮮な空気を輸送している すき間が大きいということもあります。
同じ大きさの箱で 中身がフレームやホイールなら
容積あたり、送料あたりの利益は 比較にならないほど大きいです。

商品展開にボトルも含む ボトルケージのブランドを扱っている問屋さんのうち
ボトルケージだけを扱っているという問屋さんというのがありますが
みんなが そんなことをすれば ボトルが日本に入ってこなくなります。
なので、お客さんには関係なく お客さんには伝わらないことですが
私は ボトルケージは どうしても欠品している場合などを除き
ボトルなども潤沢に展開している問屋さんからしか仕入れないことにしています。
エリートに関しては 問屋さんは1社だけに絞られたようですが、
やはり 昔からボトルも潤沢に展開していた問屋さんが選ばれています。

それはいいとして まだ表題の件に入っていませんが、
日本語で「軽量ボトルです!」みたいなシールが貼ってあることで
店頭で手に取られる確率や売れる数が そんなに変わるものでしょうか?
変わるとして、シールの製造代と それを貼る人件費を超えるだけの
いわば広告効果が発生しているでしょうか?
そもそも エリートは ボトルとしては定番品でトップブランドなので、
とくにフライが出て以降は「ボトルはこれ以外使わない」という人も
多いくらいの人気商品です。

DSC07406msn4.jpg
これはコンチネンタルのグランプリ5000ですが、
箱に日本語のシールが貼ってあります。
当店の販売実績でも そうですが、点検でお預かりするホイールを見る限りでも
グランプリ5000というのは 現在 最も支持されているクリンチャータイヤです。
なので シールを貼っていようがいまいが
どのみち このタイヤしか手に取らない人というのがそもそも多いわけでして、
それでもなお この手間をかける意味があるのでしょうか?

この手のシールですが、日本の正規代理店経由のものだと
はっきり示すことに意味がある
のです。
どことは書きませんが、正規代理店から商品を仕入れつつ、
別の商社からの並行輸入品も混ぜて
店頭に並べるショップというのがありました
(ちなみに その商品はコンチネンタルのタイヤでは無いです)。
問屋さんの中の人がショップに営業に来て店内を見回したときに
その商品を卸した履歴が無ければバレますが、
履歴が少しでもあれば見分けが付きません
(そのためにちょっとだけ仕入れるのですが)。
しかも商品に不良などがあった場合、そういうショップは
並行輸入品のほうで発生しても
(売ったショップでも もはや見分けが付かない可能性も高いですが)
正規代理店のほうに「交換しろやオラ」と返します。
フレームやホイール、フロントサスペンションフォークなど
高額なものであれば 問屋さんもシリアルナンバーを控えていますが、
そこまで高額でもない消耗品などでは
不正をしていないショップが大半ということもあり
個々の商品にトレーサビリティを仕込むのは現実的ではありません。
が、問屋さんオリジナルのおすすめシールを貼るというのは
シール代と人件費を考えても 割りに合うのかも知れません。
仮に 本来の目的が並行輸入品の看破にあったとしても、
シールのほうに「購入するなら正規品を!」みたいな 不穏なことを書かずに
単に商品の説明をするだけでいいというのも 一石二鳥な感じです。

並行輸入品を店頭に混ぜるショップが これに対策するなら
このシールを偽造するしかないですが、
そんな手間と費用をかけるとは考えにくいです。

グランプリ5000だと このシールが貼られるようになってから
少し経っていますし、いま流行りの長期欠品があり
欠品後に入荷したグランプリ5000は
箱の全数に このシールが貼ってあります。

冒頭のボトルに貼ってあったシールは
商品に直接貼っているので 剥がすのは容易ですが、

DSC07409msn4.jpg
グランプリ5000のシールは非常に強い糊で貼ってあり
もし無理に剥がせば 箱の紙が破れます
(上の画像で めくれているのは 糊付けしていない部分です)。
自然にペロンとめくれ落ちることが絶対に無い
断言できるくらいの強度から
何らかの確固たる意志を感じるのですが、気のせいでしょうか。

DSC07408msn4.jpg
あと業務連絡を。
コンチネンタルのタイヤの問屋さんの中の人が
ここを見ているのは知っているので 書いておきますが、
グランプリ4シーズンかゲータースキンに貼るべきシールを
グランプリ5000に貼っているもの(上の画像 右)があります。
1本2本ではなく あるロット全てでです。

当ブログ読者の方へ
シール間違いのレアなグランプリ5000、
流通在庫が限られているので買えた人はラッキーです!
(露骨な宣伝)

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