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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

BLBノトーリアス90リムの前輪を後輪に組み直しました  

今日もホイー(以下略)。
DSC09465amx14.jpg
ロンドンのショップ BLB(ブリック レーン バイクス)のブランド、
ノトーリアスの90mm高カーボンリムで組まれた前輪を お預かりしました。
なかなかB.I.G.なリム高です。

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このピンク色の塗膜ですが、ブレーキゾーンとの境目を見ると
かなりの厚みがありますが

DSC09467amx14.jpg
ロゴの部分は 厚みが分からない仕上げで かなり丁寧です。

DSC09468amx14.jpg
ハブは アンオーソライズドのホイールブランドの
インペリアルのもので、

DSC09470amx14.jpg
32H 黒14番プレーン反ヌポークラジアル組みです。
スポークは ひとつ前の記事にあるようにmacスポークです。
このリムと、フィルウッドのリヤハブで
後輪を組んでほしいというのが お客さんの希望です。

DSC09471amx14.jpg
ニップルは16mm長さの しんちゅうロングでしたが、
リムの内周側の穴が厚くて
12mmニップルでホイールが組めないというわけではありません。
事実、組み直し後は12mm黒アルミにしています。
それは いいとして・・・

DSC09472amx14.jpg
DSC09473amx14.jpg
DSC09474amx14.jpg
組まれている状態で ニップルから1~2山ほど
ねじ山が見えています。
ニップルにはスポークが 3山ちょっとくらいしか かかっていません!

DSC09482amx14.jpg
サピムのCX-RAYを このホイールに付いていたニップルに
突き当たるまで挿し込みました。
ニップルの全長のうち、歯周ポケットの深さが これで分かります。

DSC09483amx14.jpg
ニップルの端面に 目印のテープを貼りました。

DSC09484amx14.jpg
次に、そのスポークを DTの12mmニップルに奥まで挿し込みました。

DSC09485amx14.jpg
12mm・14mm・16mmニップルは
それぞれ ねじ山の長さが かすかに違いますが、
同じスポーク長さが通用する程度の微々たる違いです。
それは 上の画像の通りです。

DSC09479amx14.jpg
↑画像上がmacスポーク、下がCX-RAYですが
macスポークのほうが 2山以上 ねじ山が少なくなっています。

DSC09552amx14.jpg
これらのことを勘案して、
仮に サピムのスポークと DTのニップルを使って(※)
元の前輪のスポーク長さで ホイールが組まれていたとすると、
完成状態で 上の画像くらいの見た目になるはずです。

※サピムとDTだと、もしスポークとニップルが
逆で あっても 結果は変わりません。

これをごまかすために ロングニップルを使ったのではと私は考えています。
というのも、macスポークのねじ山は加工された痕跡が無く
ある長さを取り寄せて そのまま使っただけのものだからです。
もし スポークカッターで加工したものであれば、
転造平ダイス式の国産メーカーのものであれば
どちらも OSGのダイスとなるので転造される ねじ山の数は
サピムやDTより むしろ1山ほど多い感じになるはずです。

当店では 14番プレーンの首折れスポークは
DTのチャンピオンの315mm500本入りという箱入りのものを買っており、
未だに315mmという長さでホイールを組んだことが無いので
(最長でも 309mmだったはず)、必ずカットしたものになります。
スポークカッターを持っているショップであれば
プレーンスポークは 手に入る最長長さの1種類しか
在庫を持たないことも多いです。

で、元の前輪のスポーク長さですが
リム高が 市販されている中で ほぼ最高に高く
しかも ラージフランジハブでラジアル組みという
スポークが短くなる条件を極めたような仕様なので、
スポークメーカーが用意している最短長さでも
まだ 少し長いくらいになります。
なので ロングニップルにしてホイール組みを強行したのでしょう。
全くの偏見であることは否定しませんが、
スケボーや古着も並べてて オママゴト程度のホイール組みで
金を盗るのを なんとも思ってないクソカスが組んでそうです。
でも 店内で焙煎したコーヒーとか出してきそう(笑)。

DSC09475amx14.jpg
テンションを抜いてから、スポークを切りました。
先ほどの、元のスポークやニップルの検証は
これより後なので 時系列は前後しています。
スポークを切る許可は お客さんから得ています。
丁寧にバラすとなると 非常に手間なホイールなので。

DSC09476amx14.jpg
ハブ寄りの箇所で切ったのは、リム側のスポークの切れ端が短いと
リムの中に落ち込む可能性があるからです。
回収できなくは無いですが 無駄に手間です。

DSC09542amx14.jpg
↑この情報 要りますか?
例のワードを発さないのでアーカイブには残りません。
例のワードを発さないときは「アーカイブ」というワードを
たいてい使うので、例の甲殻類が出てこなかった回の
リム重量を量った記事を抽出できます。

DSC09545amx14.jpg
組み換え後のフィルウッドのハブは
片ねじ山のシングルスピード仕様ですが、
左フランジ幅が非常に広い形で オチョコが大きく、
左右同径フランジのハブで 左右同本組みをしているのに
スポーク長さの左右差は 一般的なフリーハブと同じ
2mm違いになったほどです。
で、その左フランジと結ばれている リム穴のいくつかが
穴振りの角度が合わずに
「リムからニップルが真上に出て、スポークの反りで
無理やり ハブに向かっている」感じになっていました。
これは仕方がありません。

DSC01057amx8.jpg
↑これは 名前を呼んではいけない
某ブランドのホイールですが、
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ニップルの指向性が正常になっているリム穴もあれば、
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スポークが クキッと折れているリム穴も あります。
品質の面において 今回のリムと同程度のものなのかもしれません。

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組めました。

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フィルウッドのハブ 32H 黒CX-RAYロクロクイタリアン組み結線無しです。
お客さんの希望がエアロスポークだったのですが、
CXには この後輪を組む長さが無く、
あったとしても フランジ穴が対応していないので使用不可です。
CXスプリントは、未カットで270mmのものは240mmまで切れますが、
それでも全然長いので使えません。
というわけで CX-RAYになりました。

DSC09551amx14.jpg
左フランジ幅が広く オチョコが大きいので
左右異本組みをしても良さそうな寸法だったのですが、
全CX-RAYヨンロク組みをする場合の
右側4本組みのスポーク長さを調べたところ
入手できるギリギリの長さだったので やめました。

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