レフティの前輪さん 
2023/05/26 Fri. 23:44 [edit]
お客さんからキャノンデールのレフティの前輪をお預かりしました。

リム径からして 同社のバッドボーイの前輪のようです。
これと別に のむラボホイール7号の後輪も同梱されており、
どちらも振れ取りをご希望でしたが のむラボホイールのほうは
振れが無かったとは言わないものの 非常に軽微な振れでした
(別に 私がすごいと言いたいわけではありません念のため)。
箱にはホイールが2本まで入りますが、
1本送ろうが2本送ろうが 送料に変わりはないので
ついでに 詰めたのでしょう。
で、このレフティの前輪ですが 振れ取りどころではなく
組みかけ途中のホイールを
最後まで仕上げるというくらい ひどいものでした。
確かに ゴクッと目立つ横振れがあり、
それは 最初には無かったものかも知れませんが
それと別の位相で 32Hのリム穴のうち
5つくらい連続した位相にわたる縦振れがあり、
冗談みたいな量のセンターずれも ありました。
今回の前輪がホイールとして仕上がったのは
私が触ったあとの状態が初めてと言ってもいいです。


レフティの前輪ですが、

ワンキーレリーズになっている
右側のスクリューキャップボルトをゆるめることで
ホイール全体が右側に にゅーっと圧出されるように動いて
フロントフォークから外れます。
このとき、ディスクローターが付いていると圧出の際に
ブレーキキャリパーと干渉するので
気付かずにボルトを無理やり ゆるめると
ホイールが外せないうえ ローターが ひん曲がります。
なので、レフティの前輪の着脱の際には
ブレーキを台座から外す必要がありますが、
そのときに台座を固定しているボルトを
ゆるめ切って 外さなくてもいいように
台座側の穴には切り欠きが設けてあることが多いです。


レフティ用の振れ取り台アダプターを取り付けて
センターゲージを当てると、これくらい ずれていました。
純正のアダプターなので、この状態のホイールセンターは
実車に取り付けたときのホイールセンターと同じです。

縦振れもひどく、最も外周側に振れていて
唯一 振れ取り台のゲージに触れる位相の
リムの位置を

もっとも内周側に振れている位相で見ると こうなります。
分かりにくいかもしれませんが これ、
非常に大きい縦振れです。
この縦振れですが、おそらくは
下手くそが振れ取りごっこをした結果・・・ではありません。

ニップルを回す初動に大きな抵抗があり、
ねじ止め剤でも塗布しているのかと思って
ニップルを ひとつ ゆるめ切ったのですが、
何も塗布されていませんでした。
そして、これをスポークのねじ山に戻すと
ニップルに リムとの接触抵抗がかかるところを過ぎても
とくに抵抗感がなく スルスルと回ります。
他のニップルも回してみましたが
やはり 初動はニップルとスポークの間が
固着しているような感触があり、
ニップルの回転に同期して スポークがねじれて
ある程度以上 回すと「パキーン!」と音を立てて
ねじれが一気に戻ります。
ここで要注意なのは、ねじれが解消されて戻る回転量は
元のスポークの位置だとは限らず
やや 戻り切っていないことも 多いという点です。
で、一度 ねじ山の焼き付き的な感触から解放されると
以降は わりと軽くニップルを回せるようになります。
調整に際して 全てのニップルで焼き付きを開放しましたが、
横振れはともかく 縦振れについては
あれだけの縦振れを起こすほど ニップルを増し締めるのは
下手くそには無理な話で、ホイールの出荷時以降で
それなりの回転数回されたニップルであれば
焼き付き感が抜けているはずなので
振れ取りごっこによる縦振れだとは考えられません。
センターずれですが、反ローター側、
つまり低テンション側を増し締めする方向だったので
たいへん助かりました。たまに書いていることですが
増し締めボーナスと解釈できるセンターずれです。
量が大きかったので あいさつ代わりに
まず1周 増し締めしても センターは出ませんでした。


縦横振れを追い込み切って センターも出しました。
おそらく、新品の材料から 新規でホイールを組んだ場合と
作業時間は それほど変わらないと思います。


丸スポークは ねじれを視認しにくいので
銀スポークなら黒の、黒スポークなら白の
目印を付けることがあります。
これらは作業後に全て拭き取っています。


↑これらは どちらも 元の状態からを1周以上増し締めした
反ローター台座側のニップルですが、スポークの長さが短いです。
ローター台座側も 同じく短いのですが、
今回は点検だけで済ませています。


時系列が戻りますが、
完成車のホイール特有の「安っぽいうえ
幅が合っていないストレッチバンドタイプのリムテープが
右端や左端に蛇行して付いている状態」になっていて
リム穴のきわに近い箇所もあったので

リムの内幅に合う スタンズのチューブレステープを貼りました。

リム径からして 同社のバッドボーイの前輪のようです。
これと別に のむラボホイール7号の後輪も同梱されており、
どちらも振れ取りをご希望でしたが のむラボホイールのほうは
振れが無かったとは言わないものの 非常に軽微な振れでした
(別に 私がすごいと言いたいわけではありません念のため)。
箱にはホイールが2本まで入りますが、
1本送ろうが2本送ろうが 送料に変わりはないので
ついでに 詰めたのでしょう。
で、このレフティの前輪ですが 振れ取りどころではなく
組みかけ途中のホイールを
最後まで仕上げるというくらい ひどいものでした。
確かに ゴクッと目立つ横振れがあり、
それは 最初には無かったものかも知れませんが
それと別の位相で 32Hのリム穴のうち
5つくらい連続した位相にわたる縦振れがあり、
冗談みたいな量のセンターずれも ありました。
今回の前輪がホイールとして仕上がったのは
私が触ったあとの状態が初めてと言ってもいいです。


レフティの前輪ですが、

ワンキーレリーズになっている
右側のスクリューキャップボルトをゆるめることで
ホイール全体が右側に にゅーっと圧出されるように動いて
フロントフォークから外れます。
このとき、ディスクローターが付いていると圧出の際に
ブレーキキャリパーと干渉するので
気付かずにボルトを無理やり ゆるめると
ホイールが外せないうえ ローターが ひん曲がります。
なので、レフティの前輪の着脱の際には
ブレーキを台座から外す必要がありますが、
そのときに台座を固定しているボルトを
ゆるめ切って 外さなくてもいいように
台座側の穴には切り欠きが設けてあることが多いです。


レフティ用の振れ取り台アダプターを取り付けて
センターゲージを当てると、これくらい ずれていました。
純正のアダプターなので、この状態のホイールセンターは
実車に取り付けたときのホイールセンターと同じです。

縦振れもひどく、最も外周側に振れていて
唯一 振れ取り台のゲージに触れる位相の
リムの位置を

もっとも内周側に振れている位相で見ると こうなります。
分かりにくいかもしれませんが これ、
非常に大きい縦振れです。
この縦振れですが、おそらくは
下手くそが振れ取りごっこをした結果・・・ではありません。

ニップルを回す初動に大きな抵抗があり、
ねじ止め剤でも塗布しているのかと思って
ニップルを ひとつ ゆるめ切ったのですが、
何も塗布されていませんでした。
そして、これをスポークのねじ山に戻すと
ニップルに リムとの接触抵抗がかかるところを過ぎても
とくに抵抗感がなく スルスルと回ります。
他のニップルも回してみましたが
やはり 初動はニップルとスポークの間が
固着しているような感触があり、
ニップルの回転に同期して スポークがねじれて
ある程度以上 回すと「パキーン!」と音を立てて
ねじれが一気に戻ります。
ここで要注意なのは、ねじれが解消されて戻る回転量は
元のスポークの位置だとは限らず
やや 戻り切っていないことも 多いという点です。
で、一度 ねじ山の焼き付き的な感触から解放されると
以降は わりと軽くニップルを回せるようになります。
調整に際して 全てのニップルで焼き付きを開放しましたが、
横振れはともかく 縦振れについては
あれだけの縦振れを起こすほど ニップルを増し締めるのは
下手くそには無理な話で、ホイールの出荷時以降で
それなりの回転数回されたニップルであれば
焼き付き感が抜けているはずなので
振れ取りごっこによる縦振れだとは考えられません。
センターずれですが、反ローター側、
つまり低テンション側を増し締めする方向だったので
たいへん助かりました。たまに書いていることですが
増し締めボーナスと解釈できるセンターずれです。
量が大きかったので あいさつ代わりに
まず1周 増し締めしても センターは出ませんでした。


縦横振れを追い込み切って センターも出しました。
おそらく、新品の材料から 新規でホイールを組んだ場合と
作業時間は それほど変わらないと思います。


丸スポークは ねじれを視認しにくいので
銀スポークなら黒の、黒スポークなら白の
目印を付けることがあります。
これらは作業後に全て拭き取っています。


↑これらは どちらも 元の状態からを1周以上増し締めした
反ローター台座側のニップルですが、スポークの長さが短いです。
ローター台座側も 同じく短いのですが、
今回は点検だけで済ませています。


時系列が戻りますが、
完成車のホイール特有の「安っぽいうえ
幅が合っていないストレッチバンドタイプのリムテープが
右端や左端に蛇行して付いている状態」になっていて
リム穴のきわに近い箇所もあったので

リムの内幅に合う スタンズのチューブレステープを貼りました。
category: のむラボ日記
« 完成車付属のMTBホイールを組み直しました
WH-R9100-C40-CLさん »
コメント
| h o m e |