ホイールの左右バランスが見えるという話 
2013/08/27 Tue. 03:01 [edit]
ホイールの左右バランスについて書きたいことがあるので書きます。
これは青い破線を幻視するあまり ついに狂った男の物語でもあります。フヒヒ。
その前に。この記事では「フリー側」「反フリー側」という単語を
ひんぱんに書かなければならないことが予想されますので
フリー側を「右側」、反フリー側を「左側」と表現することにします。

リヤハブを描いてみました。
フランジ幅(端~端)は57mm、
ハブの中心から右フランジ端までは19mm、同 左は38mmとします。
ハブの中心は黒い破線で描きました。
このフランジ幅は一般的なハブのものです。
これから書くことについて有利になるような恣意的な条件付けではありません。
フランジ径については左右同径とします。
このリヤハブで、左右のスポークテンションが同じになるように
ホイールを組むことが出来ます。

ハブの全幅の中心ではなく、フランジ幅の中心にリムの中心が来るように
ホイールを組めばそうなります。
前提条件として左右同本組みである必要があります。
リムの中心は赤い破線で描きます。
この「リムの中心」ですが、オフセットリムでないリムの左右穴振りの中間、
または穴振りのないリムの中心で考えます。

このときの「ホイールの左右バランス」を考えてみます。
ハブ全体に対するリム位置の左右の偏りは置いておいて、
フランジ幅とリムの関係から見れば 前輪と同じですから
ホイールの左右バランスにも偏りはありません。
スポークテンションの偏りの大きさを 青い破線の左右位置で表現することにします。
この場合 左右の偏りがないので 青い破線は赤い破線と重なります。
破線にしたのは 重なっても描けるようにするためです。
赤い破線は目視できますが(リムの位置なので)、
左右のずれを正確に知るには リムセンターゲージが必要です。
青い破線は目視できませんが、スポークテンションゲージでスポークテンションを量り、
その左右差から 計算上どこにあるかを定めることはできます。

先ほどの状態から、ハイローフランジにしてみました。
リムの左右位置は変えません。
左側のフランジが小さくなったので 左側のスポークテンションが上がります。
左右バランスが偏りました。
青い破線についてですが
「スポークテンションの高いほうに向かって、偏りの大きいほど横にずれる」こととします。
今後 青い破線のずれを「スポークテンションの高い側+寄り」という呼び方で
「右寄り」とか「左寄り」とか呼ぶことにします。
もちろん政治思想のそれとはまったく関係ありません。
この場合スポークテンションは左のほうが高くなったので
ホイールバランスは左寄りになりました。

先ほどの状態から、さらに左右異本組みにしてみました。
(仮に32Hのヨンパチ組みだったとします)
青い破線はさらに左寄りになります。
この後輪は赤い破線がフランジ幅の中心にあるという 通常ではありえないものです。
実際の後輪では赤い破線はどこにあるのかというと、

↑当然このようにハブ全体の中心となります。
赤い破線は 先ほどの黒い破線と同じ位置です。
(リム中心=ハブ中心)
この一般的な後輪に青い破線を書き加えるとすると

この辺りになります。
とはいっても感覚的な問題で、正確にこの位置かどうかは定義次第で変わります。
何が言いたいかというと絶望的に右寄りということです。
右寄りなのは もちろん多段ギヤ化の弊害で、これをあの手この手で左に寄せようぜというのが
完組みホイール手組みホイールの重大なテーマです。

これをさらに右に寄せる奴はいないだろう、と思っていたら
そんなことはありません。
右側タンジェント組み・左側ラジアル組みにすると
青い破線はさらに右に寄ります。恐らくは、
「前後左右 全てラジアル組みが最軽量かつ空力的に有利、
でも後輪の右側はペダリングトルクのねじれ対策のためにタンジェント組みにしよう」
という発想から生まれたのでしょうが、
多少のスポークの軽量化や整流効果が
左シュータッチしやすくなるほどに横剛性を下げること以上のメリットになるとは
とても考えられません。
例外は後述しますが、基本的には反フリー側ラジアル組みは時代遅れの組み方だと思います。
ワイドフランジ詐欺前科3犯で 仕様がコロコロ変節するシマノホイールですら
理由のない反フリー側ラジアル組みは 今までしていません。

左に寄せる方法はたくさんあります。
書いている上から順に。
ハイローフランジですが、ホイールの中心とスポークの挟角(以下 挟角)が変わります。
左右差是正度は大きくないのですが、するとしないでは違うので意味はあります。
オフセットリムですが、理論上の赤い破線をずらすことで
挟角を変えるという優れたアイデアです。
これのすごいところは、右側を鈍角・左側を鋭角に同時にしてしまうことですが
残念なのは(ロードの場合)リム幅が20mm前後なので
オフセットできる量にハブ側ほどの自由度がないことです。
左右是正度はやや大きいです。
左右異本組みですが、究極形はキシリウムの
「右側ラジアル組み・左側タンジェント組み」です。
そこまでやれば左右是正度は大きいのですが、
首折れスポーク(手組み)では「右側を4本組み+左側を6本組み以上」が
スポーク飛びやペダリングトルク時の損失を考えると限界ではないかと思います。
左側のタンジェント組み(可能ならば最接線組みが望ましい)は
ハイローフランジと合わせると左右是正度が低下します。
が、しないよりはしたほうがずっといいです。
左右異数組みですが、大抵の場合は右2:左1のスポーク本数で
ホイールを組むことを指します。
これの左右是正度は絶大です。
2:1スポークで左右異本組みをするとスポークテンションが左右で揃いかねません。
揃うということは青い破線が赤い破線上に重なるということです。
具体的に言うと 32Hハブで右16H:左8Hの後輪を組むときに
左8Hをタンジェント組みすると、ハブの寸法によっては
スポークテンションが逆転してしまうことがあります。
2:1組み自体 首折れスポークで組むことがリスキーだと私は考えていますが、
左側をタンジェント組みするとさらに問題が増えるので
「理論上ある点では最高」と分かっていながら組みません。
先ほどの「反フリー側ラジアル組みの例外」というのはこれのことです。
2:1スポークであれば反フリー側ラジアル組みのほうがデメリットが少ない
(メリットが多いという書き方をしないところにメシノタネコードがあります)
ので、この場合に限りOKです。
「ちょっと違う」と書いた 左右異径組みと
スポークテンションが低い側(通常 左側)の結線ですが、
これらはスポークテンションメーターの数値上では差異が出ますが
本質的な左右差の是正とは少し違うと私は考えています。
これについてもメシノタネコードゆえに書けません。

ここまで書いた内容では右寄りバランスが絶対悪のようですが、といって
スポークテンションの左右差の是正だけに固執するという短慮な考えは禁物です。
オフセットリムでリム側をずらすがごとく 左ハブフランジを中心に寄せると
左右バランスは劇的に是正されます。
が、フランジ幅を狭くすると横剛性も劇的に下がります。
これによって下がった横剛性は スポークテンションを上げるなどの手段では
到底取り戻せません。フランジ径を大きくしてもほとんど意味はありません。
これが有効なら、前輪は 後輪よりも空力にとって重要なので
ナローでラージなフロントハブが世に出ていてもいいはずです。
アメリカンクラシックのハブの寸法的な不出来について書くと
反論のコメントをいただくことが多いですが、これは事実なのでゆずれません。
左右のスポークテンションを揃えるということは横剛性の向上には関係がありません。
私のWフリーハブはフランジ幅が約42mmと狭く、左右幅が同じなので
左右のスポークテンションも揃いますが どう組んでも横剛性は稼げません。
アメクラのハブはフランジ幅が約50mmなので
(モデルによっては53mmくらいのものもあります)
これは普通のハブとWフリーハブの中間くらいです。
かなり前にいただいて まだお答えしていないコメントで
「ゴキソのハブについてどう思いますか?」という質問がありますが、
いい機会なのでお答えしておきます。
まず ゴキソのハブですが、私も組んだことがありますが
超低抵抗なベアリングの回転です。
これについては他者の追随はないでしょう。別次元です。
重量が重いのは確かですが(通常モデルのリヤハブがパワータップのPROより少し重い)、
回転を低抵抗にするための構造に起因した重量であることと
ハブの内周部であることから
飛びぬけた回転性能を取るなら仕方ない、と私は思います。
問題はリヤハブのフランジ幅の狭さです。
ワイドフランジと謳っているほうでも約44mmと狭く、横剛性は稼げません。
追記:ゴキソのハブのフランジ幅について ご指摘をいただきました。
「44mmではなく もっと広い」とのことですが、
シマノ8・9S仕様とシマノ10S専用仕様ハブの場合は約48mmですが、
シマノ11S対応のハブは約44mmとなっています。
これはともにロード用のワイドフランジの場合で、
小径車用のナローフランジで かつシマノ11S対応のものは約42mmです。
自転車が静止した状態で後輪の真上あたりをつかみ、左右にゆすったときに
通常のハブよりも(特に左側に)うにゃうにゃするホイールを、
乗車時に動的な評価をしたとしても、回転性能の良さが横剛性の助けには成りえません。
ゴキソは「前例にとらわれない技術者集団」を自称していますが
温故知新という言葉もあるわけで、「前例」の積み重ねによって
現行の様々なハブが ある一定の幅の(言いかえれば常識的な)寸法に
行き着いた経緯と結果を軽く見てはいけません。
技術の方向音痴とか書くと荒れるので止めておこう。
この文字サイズならスルーされるはず
重いハブ(=平地は気にならない)で
ナローフランジ(=立ちこぎしなければ気にならない)なので
ディスクホイールのリヤハブ部分に使えば 面白いのではないかとは思います。

最近、手組み完組み問わずホイールを見ると
そのホイールごとの青い破線こと「バランス線」を幻視するようになってきました。
組み換え可能なホイールについては 組み換え前よりバランス線が中心寄りに
なっているかどうかを 特に考えるようにしています。
スポークテンションについては「張ればいい」というものではないので
「組み換え前よりカッチリにする」ということに固執はしていません。
お客さんの要望でそうなることは多いですが。
バランス線の幻視については このブログに毒されて「ホイールを読む」ことを
し始めた方の中にも 同様の症状があらわれることがあるかと思いますが、
私の場合 上の図のように見えていますので
バランス線が見えるという方はそのことを人に言わない方がいいでしょう。
書き始めたときはこんなに長くなる予定はなかったのですが、
最近の私のホイールについての総論みたいになってしまいました。
これは青い破線を幻視するあまり ついに狂った男の物語でもあります。フヒヒ。
その前に。この記事では「フリー側」「反フリー側」という単語を
ひんぱんに書かなければならないことが予想されますので
フリー側を「右側」、反フリー側を「左側」と表現することにします。

リヤハブを描いてみました。
フランジ幅(端~端)は57mm、
ハブの中心から右フランジ端までは19mm、同 左は38mmとします。
ハブの中心は黒い破線で描きました。
このフランジ幅は一般的なハブのものです。
これから書くことについて有利になるような恣意的な条件付けではありません。
フランジ径については左右同径とします。
このリヤハブで、左右のスポークテンションが同じになるように
ホイールを組むことが出来ます。

ハブの全幅の中心ではなく、フランジ幅の中心にリムの中心が来るように
ホイールを組めばそうなります。
前提条件として左右同本組みである必要があります。
リムの中心は赤い破線で描きます。
この「リムの中心」ですが、オフセットリムでないリムの左右穴振りの中間、
または穴振りのないリムの中心で考えます。

このときの「ホイールの左右バランス」を考えてみます。
ハブ全体に対するリム位置の左右の偏りは置いておいて、
フランジ幅とリムの関係から見れば 前輪と同じですから
ホイールの左右バランスにも偏りはありません。
スポークテンションの偏りの大きさを 青い破線の左右位置で表現することにします。
この場合 左右の偏りがないので 青い破線は赤い破線と重なります。
破線にしたのは 重なっても描けるようにするためです。
赤い破線は目視できますが(リムの位置なので)、
左右のずれを正確に知るには リムセンターゲージが必要です。
青い破線は目視できませんが、スポークテンションゲージでスポークテンションを量り、
その左右差から 計算上どこにあるかを定めることはできます。

先ほどの状態から、ハイローフランジにしてみました。
リムの左右位置は変えません。
左側のフランジが小さくなったので 左側のスポークテンションが上がります。
左右バランスが偏りました。
青い破線についてですが
「スポークテンションの高いほうに向かって、偏りの大きいほど横にずれる」こととします。
今後 青い破線のずれを「スポークテンションの高い側+寄り」という呼び方で
「右寄り」とか「左寄り」とか呼ぶことにします。
この場合スポークテンションは左のほうが高くなったので
ホイールバランスは左寄りになりました。

先ほどの状態から、さらに左右異本組みにしてみました。
(仮に32Hのヨンパチ組みだったとします)
青い破線はさらに左寄りになります。
この後輪は赤い破線がフランジ幅の中心にあるという 通常ではありえないものです。
実際の後輪では赤い破線はどこにあるのかというと、

↑当然このようにハブ全体の中心となります。
赤い破線は 先ほどの黒い破線と同じ位置です。
(リム中心=ハブ中心)
この一般的な後輪に青い破線を書き加えるとすると

この辺りになります。
とはいっても感覚的な問題で、正確にこの位置かどうかは定義次第で変わります。
何が言いたいかというと絶望的に右寄りということです。
右寄りなのは もちろん多段ギヤ化の弊害で、これをあの手この手で左に寄せようぜというのが
完組みホイール手組みホイールの重大なテーマです。

これをさらに右に寄せる奴はいないだろう、と思っていたら
そんなことはありません。
右側タンジェント組み・左側ラジアル組みにすると
青い破線はさらに右に寄ります。恐らくは、
「前後左右 全てラジアル組みが最軽量かつ空力的に有利、
でも後輪の右側はペダリングトルクのねじれ対策のためにタンジェント組みにしよう」
という発想から生まれたのでしょうが、
多少のスポークの軽量化や整流効果が
左シュータッチしやすくなるほどに横剛性を下げること以上のメリットになるとは
とても考えられません。
例外は後述しますが、基本的には反フリー側ラジアル組みは時代遅れの組み方だと思います。
ワイドフランジ詐欺前科3犯で 仕様がコロコロ変節するシマノホイールですら
理由のない反フリー側ラジアル組みは 今までしていません。

左に寄せる方法はたくさんあります。
書いている上から順に。
ハイローフランジですが、ホイールの中心とスポークの挟角(以下 挟角)が変わります。
左右差是正度は大きくないのですが、するとしないでは違うので意味はあります。
オフセットリムですが、理論上の赤い破線をずらすことで
挟角を変えるという優れたアイデアです。
これのすごいところは、右側を鈍角・左側を鋭角に同時にしてしまうことですが
残念なのは(ロードの場合)リム幅が20mm前後なので
オフセットできる量にハブ側ほどの自由度がないことです。
左右是正度はやや大きいです。
左右異本組みですが、究極形はキシリウムの
「右側ラジアル組み・左側タンジェント組み」です。
そこまでやれば左右是正度は大きいのですが、
首折れスポーク(手組み)では「右側を4本組み+左側を6本組み以上」が
スポーク飛びやペダリングトルク時の損失を考えると限界ではないかと思います。
左側のタンジェント組み(可能ならば最接線組みが望ましい)は
ハイローフランジと合わせると左右是正度が低下します。
が、しないよりはしたほうがずっといいです。
左右異数組みですが、大抵の場合は右2:左1のスポーク本数で
ホイールを組むことを指します。
これの左右是正度は絶大です。
2:1スポークで左右異本組みをするとスポークテンションが左右で揃いかねません。
揃うということは青い破線が赤い破線上に重なるということです。
具体的に言うと 32Hハブで右16H:左8Hの後輪を組むときに
左8Hをタンジェント組みすると、ハブの寸法によっては
スポークテンションが逆転してしまうことがあります。
2:1組み自体 首折れスポークで組むことがリスキーだと私は考えていますが、
左側をタンジェント組みするとさらに問題が増えるので
「理論上ある点では最高」と分かっていながら組みません。
先ほどの「反フリー側ラジアル組みの例外」というのはこれのことです。
2:1スポークであれば反フリー側ラジアル組みのほうがデメリットが少ない
(メリットが多いという書き方をしないところにメシノタネコードがあります)
ので、この場合に限りOKです。
「ちょっと違う」と書いた 左右異径組みと
スポークテンションが低い側(通常 左側)の結線ですが、
これらはスポークテンションメーターの数値上では差異が出ますが
本質的な左右差の是正とは少し違うと私は考えています。
これについてもメシノタネコードゆえに書けません。

ここまで書いた内容では右寄りバランスが絶対悪のようですが、といって
スポークテンションの左右差の是正だけに固執するという短慮な考えは禁物です。
オフセットリムでリム側をずらすがごとく 左ハブフランジを中心に寄せると
左右バランスは劇的に是正されます。
が、フランジ幅を狭くすると横剛性も劇的に下がります。
これによって下がった横剛性は スポークテンションを上げるなどの手段では
到底取り戻せません。フランジ径を大きくしてもほとんど意味はありません。
これが有効なら、前輪は 後輪よりも空力にとって重要なので
ナローでラージなフロントハブが世に出ていてもいいはずです。
アメリカンクラシックのハブの寸法的な不出来について書くと
反論のコメントをいただくことが多いですが、これは事実なのでゆずれません。
左右のスポークテンションを揃えるということは横剛性の向上には関係がありません。
私のWフリーハブはフランジ幅が約42mmと狭く、左右幅が同じなので
左右のスポークテンションも揃いますが どう組んでも横剛性は稼げません。
アメクラのハブはフランジ幅が約50mmなので
(モデルによっては53mmくらいのものもあります)
これは普通のハブとWフリーハブの中間くらいです。
かなり前にいただいて まだお答えしていないコメントで
「ゴキソのハブについてどう思いますか?」という質問がありますが、
いい機会なのでお答えしておきます。
まず ゴキソのハブですが、私も組んだことがありますが
超低抵抗なベアリングの回転です。
これについては他者の追随はないでしょう。別次元です。
重量が重いのは確かですが(通常モデルのリヤハブがパワータップのPROより少し重い)、
回転を低抵抗にするための構造に起因した重量であることと
ハブの内周部であることから
飛びぬけた回転性能を取るなら仕方ない、と私は思います。
問題はリヤハブのフランジ幅の狭さです。
ワイドフランジと謳っているほうでも約44mmと狭く、横剛性は稼げません。
追記:ゴキソのハブのフランジ幅について ご指摘をいただきました。
「44mmではなく もっと広い」とのことですが、
シマノ8・9S仕様とシマノ10S専用仕様ハブの場合は約48mmですが、
シマノ11S対応のハブは約44mmとなっています。
これはともにロード用のワイドフランジの場合で、
小径車用のナローフランジで かつシマノ11S対応のものは約42mmです。
自転車が静止した状態で後輪の真上あたりをつかみ、左右にゆすったときに
通常のハブよりも(特に左側に)うにゃうにゃするホイールを、
乗車時に動的な評価をしたとしても、回転性能の良さが横剛性の助けには成りえません。
ゴキソは「前例にとらわれない技術者集団」を自称していますが
温故知新という言葉もあるわけで、「前例」の積み重ねによって
現行の様々なハブが ある一定の幅の(言いかえれば常識的な)寸法に
行き着いた経緯と結果を軽く見てはいけません。
技術の方向音痴とか書くと荒れるので止めておこう。
この文字サイズならスルーされるはず
重いハブ(=平地は気にならない)で
ナローフランジ(=立ちこぎしなければ気にならない)なので
ディスクホイールのリヤハブ部分に使えば 面白いのではないかとは思います。

最近、手組み完組み問わずホイールを見ると
そのホイールごとの青い破線こと「バランス線」を幻視するようになってきました。
組み換え可能なホイールについては 組み換え前よりバランス線が中心寄りに
なっているかどうかを 特に考えるようにしています。
スポークテンションについては「張ればいい」というものではないので
「組み換え前よりカッチリにする」ということに固執はしていません。
お客さんの要望でそうなることは多いですが。
バランス線の幻視については このブログに毒されて「ホイールを読む」ことを
し始めた方の中にも 同様の症状があらわれることがあるかと思いますが、
私の場合 上の図のように見えていますので
バランス線が見えるという方はそのことを人に言わない方がいいでしょう。
書き始めたときはこんなに長くなる予定はなかったのですが、
最近の私のホイールについての総論みたいになってしまいました。
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2013/08/27 23:43 | edit
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2013/08/28 00:48 | edit
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