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のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

剛性被害を認めたようです  

すでに知っているという方も多いと思いますが、
昨日(9月21日)シマノから
クランクの接着剥がれ事例を認める声明が出されました。
この性被害については
昔から よく知られていた話ではありますが、
会社が巨大で どうしても使わなければならないという関係性から
いままで口をつぐむしかありませんでした。
泣き寝入りした人も多いと思います。
あっ、ここまでホローテックIIのクランクの話です念のため。

対象モデルは
FC-9000、FC-R9100、FC-R9100P、
FC-6800、FC-R8000と
いわゆる「11Sのデュラとアルテのクランク」ですが、
シマノは詳述していないものの問題が起こりえるのは
ほぼ 最中(モナカ)構造のクランクだけです。

それについて書く前に、
対象の製造刻印については
KF~KL、LA~LL、MA~ML、NA~NL、
OA~OL、PA~PL、QA~QL、RA~RFとなっています。
1桁目が次に続いている場合
2桁目の末尾が必ずL(アルファベットの12番目)であることに
気づくまでもなく 当ブログの読者の方は
刻印の製造年月の法則(→こちら)について
ご存じだと思います。
シマノの発表では「2019年6月30日までの」
という言い方をしており 終わりは教えているものの
始まりは伏せていますがKFは2012年6月です。
ついでに書いておくとRFは2019年6月です。

RIMG5910amx15.jpg
RIMG5911amx15.jpg
↑これはFC-9000の左クランクです。

RIMG5912amx15.jpg
製造年月はNHなので2015年の8月ですね。

RIMG5913amx15.jpg
私がいうところのモナカ構造というのは、
携帯用の箸箱のフタを接着したような構造のことを指します。
モナカかどうかの見分け方は クランク裏に細い継ぎ目の線が
あるかどうかで判別できます。

RIMG5915amx15.jpg
↑で、このクランクの画像の部分ですが
アルミが腐食して接着が剥がれてきています。
モナカの継ぎ目は 爪でこすっても段差を感じられませんが
この部分は爪が引っかかる程度には段差があります。
この程度であれば おそらくはペダリングに違和感は無いので
使ったうえでの判別は困難・・・なはずでした。

「モナカはじめました」は FC-9000からで
FC-7700・7800・7900は鍛造中空クランクですが、
FC-9000の頃から普及し始めた
パワーメーターを装着したクランクで
モナカ剥がれが起きた場合、
クランクのひずみ量が増える→
パワーメーターが「こんだけ ひずむとか
こいつ すごいパワーで踏んでるやんけ!」と誤認→
パワーメーターのワット数が異常に高く出る、
という経緯で モナカ割れに気づかれることが増えました。
どういうわけか異常値として低く出る場合もありますが。

RIMG5916amx15.jpg
なにかを貼ってあった跡がありますが、
これはパイオニアのペダリングモニターの取り付け跡です。
パイオニアいわく 同じクランクの同じ長さであれば
キャリブレーションが不要だからか(←ここは私の憶測)
同じ長さの同じクランクを別個に用意すれば
4000円以内くらいでセンサーの貼り替えを承ってくれました。
まさに神対応です。そして神は死んだ。

シマノいわく パイオニアはじめパワーメーター全般は
貼り付けのときに熱をかけるので モナカに悪影響が出る、
よって 当社のクランクの二次改造品である
パワーメーター付きクランクのモナカ剥がれについては
知るかボケというのが基本方針で、
当店でも 当店販売品ではないですが パワーメーター付きクランクが
ペダリング中に盛大に剥がれて
その拍子に 前輪にシューズを突っ込んでスポークを折った
レーシングゼロの前輪を修理したことがあります。
そのお客さんが言うには、シマノが
剥がれたクランクがパワーメーター付きだと聞くや
鬼の首を取ったように喜んで それのせいだと言い張ったうえで
「今回は特別やぞ」と一応 交換には応じてはくれたそうです。

私の知る限り、パワーメーター付きでなくとも
モナカ剥がれの事例はあるうえに
パワーメーター無しの有無で有意な差があるようには思えないのですが。
パワーメーターに関係なく剥がれた
やわらかクランクくんについては
(→こちら
をどうぞ。

RIMG5917amx15.jpg
↑これは当店で最近 仕入れたFC-R8000ですが、

RIMG5918amx15.jpg
右クランクのみ モナカ構造です。
先ほども書いたように
「11Sクランクはデュラの左右とアルテの右がモナカ」
と覚えておくと便利です。
このクランクは交換点検対象期間外の新しいものですが、
パワーメーターを後付けする予定もありません。

モナカクランク剥がれでパワーメーターも
殉死したという経験者は多く、
左クランクだけで 非モナカクランク+パワーメーターという
組み合わせでしか使わないという人も そこそこいます。

RIMG5919amx15.jpg
↑これも 最近 当店で仕入れた4iiii(フォーアイ)の
パワーメーター付きクランクで、
プレシジョン3+(スリープラス)というと最新の製品ですが

RIMG5923amx15.jpg
「モナカじゃないこと」を確認したうえで
R8000の左クランクのみを選択されています。
知らなければ教えるつもりでしたが、
すでに一部では よく知られた話のようです。

念のために書いておきますが、非モナカクランクだと
パワーメーターに異常が出ないと言っているわけではありません。
ただ、クランク側の問題で殉死するということは まず無く、
パイオニアのように貼り替え対応をしてくれるメーカーは
他に無い(少なくとも私は知りません)ので
シマノクランクでパワーメーターを運用する場合は
アルテグラや105の左クランクのみが無難だということです。

最新のデュラエースのFC-R9200ですが、
左クランクは鍛造中空クランク仕様に先祖返りしました。
なんかあったんすかね(棒読み)。
実は モナカ構造クランクは 重量/剛性比では
従来の中空クランクより優れているのは事実で、
R9200のクランクセットを R9100と同重量で作ろうとしたら
同じ硬さにはできないようで
それではと剛性のほうを合わせた結果
R9200のクランクセットは R9100よりも同じ歯数構成のもので比べて
約70g重たくなっています。

これはR9200デュラエースが出た当時に書いたことですが、
当時の11Sの105のクランクで最も小さい歯数構成である
FC-R7000の170-50-34と
R9200のクランクで最も大きい歯数構成である
FC-R9200の170-54-40では
公称重量が15gしか違わない程度には重たくなりました。

今回の件で対象となるクランクは
全世界で280万本とか 北米エリアだけで
約70万本とか言われていますが
(追記:アメリカ68万本+カナダ8万本で 計76万本らしいです)
日本国内ではどういう対応になるのか まだ未定、
後日 発表しますということです。
北米では はっきり「リコール」と明言しているようですが。

追記:北米での発表内容と私見
今回の件で シマノから見た「改造品」である
サードパーティ製パワーメーター付きの
(というか そもそもFC-R9100P以前は
社外品しか無かったろうが)
クランクも「特別に」交換対象になるらしいですが
その場合のパワーメーターの付け替え
(が無ければ新規取り付け)の費用は
誰が持つのか不明です。
また、交換品は 交換前のクランクと
外観が異なる可能性があるということですが
9000系も R9100系も同じ11Sなので
デュラエースとアルテグラに対して
それぞれ1種類のリコール交換専用製品として
品番を進めたFC-R9101とFC-R8001とかを作れば
管理がしやすいかもしれません。
ヤ〇オクとメ〇カリに出品されまくる未来が見える見える・・・。
あと ほぼ確実に この交換対応で
他の製品の納期がががががが

category: その他 機材の話

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