のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

よくとぶ かみひこうき  

3~4回くらいの記事に分けて
「ハブの片側で異本・異径組みをする話」を書こうと思います。
いま そういうカテゴリタグを設けました。

話の前に、私の後付け結果論的なものの考え方について書きます。

仮に私が「よく飛ぶ紙飛行機」の折り方を考えるとします。
とにかく色々と胴体や翼の形状を変えてバンバン飛ばしてみることにします。

すると、「よく飛んだもの」「あまり飛ばなかったもの」
「すぐ墜ちたもの」など 色々な結果が得られます。
そこから何となく こういう形は飛ぶんだな、あるいは飛ばないんだな、という
経験的にどうも確からしい一連の傾向というものは分かってきます。
そこから よく飛ぶ紙飛行機の形状だけを抜き出して「なぜこいつは より飛ぶのか」という
理論的な根拠を後付けで探す、というのが 私のものの考え方です。

ホイールでいうならば「こう組めば良くなるはず」と思って
一発で回り道なく答えを出せればいいのですが、
それが私には出来ないから 無駄なものも含めて試行を重ねるしかないのです。
思考が完璧なら そもそも試行を重ねる必要はありません。
机上の計算だけで神様のごとく一発で最適解を出せるなら
理想的な紙飛行機の形状を ただ一つだけ求めることができるはずです。

手組みホイールの場合は、飛行機の形状のように
事実上無限の解があるというわけではありません。

左右同数フランジ穴のハブと
それと同じ穴数で均等間隔穴のリムを組むわけですが、
前輪はオチョコが無ければ左右同径スポーク同本組みになります。
後輪は20H・24H・28H・32H・36Hなどで
X本のスポークでY本組みするにあたって
「Y≦X/4」の範囲で かつ
「フリー側のY≦反フリー側のY」を満たすような
左右同本または異本組みをして
スポークの比重が「フリー側≧反フリー側」となるよう
左右同径または異径組みするというのが現実的にありうる組み方の「場合の数」です。
上の条件では除外されていて 私も意識的に避けている「反フリー側ラジアル組み」と
掟破りの「真の最接線組み」を加えても、数十種類もありません。
このくらいの場合の数なら全て試すことも可能です。
実際 そのほぼ全てを組んだ私なりの経験則の一部が普段ここに書いていることです。
なるべく主観を排除して採るよう努めた数値を根拠に、
なぜその数値が出たのか後から理由を考えている
ので
「そういう現象は事実としてあるけれども、
それについてこじつけた理論らしきものは間違っている」ということはありえます。
あるスポーク数のホイールでヨンヨン組みよりもヨンロク組みのほうが
左右バランスが良い という現象が事実であったとしても、
なぜそうなるかという私の理論が正しいとは限らないということです。

手組みホイールの組み方の「場合の数」の十分な試行というのは
のむラボのオープンまでに済ませています、
なので お客さんを実験台にはしていません!と言いたいところですが
28Hのヨンパチ組みだけは 割りと最近の思いつきなので
まだ十分なデータがありません。
過去これくらいでしょうか、理が先行した結果の組み方は。
あとは紙飛行機の山から生まれた経験則です。

完組みホイールメーカーなら
ペアスポークとか 超ハイローフランジとか 左右異数スポークとか
特殊材質スポークとか リム直下の第3フランジとか
設計からやりたい放題なので出来るものも違ってきます。
いつも書いていることですが完組みのこういうところには手組みでは勝てません。
それを認めるところがスタート地点です。

「俺の組む手組みは××(←完組みホイールの名前)より走る」とか
言ってるうちはそのスタートにすら立っていません。
私がそういうことをあまり明言しないのはそう考えているからです。
お客さんからは「のむラボホイール○号は××に匹敵する」とか
「××と比べて 具体的に こういう感じ」という感想をいただくことはありますが、
ここには書きません。恥ずかしいので。
でも たいへん参考になっております。

全然「ハブの片側で異本・異径組みをする話」をしていませんね。
それは次回から書きます。

category: ハブ片側で異本異径組みする話

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