のむラボ日記

自転車工房「のむラボ」のブログです

伯林 三十六(はくばやし みそろく)さん  

今日もホイー(以下略)。
えっ、のむラボホイール5号以外のホイールを組んでも いいんですか?
やったー。
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お客さんから カンパニョーロのベルリン36リムをお預かりしました。

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穴数は36Hですが、リムのモデル名の36は 穴数とは関係がなく
「夏季オリンピックの開催都市+開催年」のことなので
ベルリンオリンピック 1936年という意味になります。

カンパニョーロのリムのステッカーは、
ほぼ180°対岸同士で 文字が反転するように貼ってあるモデルもありますが

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このリムではそうなっていないので 左右の区別で悩む必要はありません。

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ハブは 現行のレコードピスタを使います。
現行のレコードピスタと書きましたが、コンポーネントの内訳の
クランクセット・BB・ヘッドパーツ・前後ハブのうち
ハブは2015年モデルの紙カタログを最後に載っていません。
メーカーサイトでは フロントハブのみ載っています。

エンドナットは例の梨地(→こちら)で、
ハブシャフトとナットのねじ山の規格が他メーカーとは異なります。
昔々、OMAS(オマス)という ヘッドパーツ・BB・ハブなどを作っていた
イタリアのメーカーがあるのですが
カンパニョーロ互換の チタン製BBシャフトやハブシャフトや
ブレーキのピヴォットボルトを作っていまして、
カンパニョーロのハブシャフトをチタン製にする手段は
それくらいしかありませんでした。
あるいは・・・(後述)。

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リヤハブは、片ねじ切りでオチョコがあります。
このハブは Cレコードのハブがベースなので
細部の作りも それに準じており、

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ハブ胴中央のグリスホールの盛り上がりに 向きの根拠になる印字があります。
これが無くとも 片ねじ切りのハブなので 向きは決まっていますが。

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リヤハブと違い、フロントハブは 9S時代のレコードハブがベースになっていて
ハブ胴に左右の区別の根拠が無く グリスホールのフタにも印字がありません。
お客さんは タンジェント組みを読める方なので
イタリアン組みで組んでも 逆にはめることはありませんが、
今回はメーカーで禁止されているラジアル組みをご希望なので
左右の区別の根拠は リムのラベルだけになりました。

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リヤハブのフランジ穴は Cレコード以降のハブと同じ加工ですが、

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フロントハブは なぜか違います。
フランジに対して フランジ穴を明らかに内側に寄せているので、
ラジアル組みされることを意識していそうではありますが。

前後のハブで 年代が違うんじゃないのと 思う人もいるかも知れませんが、
これで合っています。

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↑レコードピスタのフロントハブベースとなっている、
9S時代のレコードのフロントハブです。

へへへ見ろよ この微妙にくびれているハブ胴・・・
こいつ誘ってやがる


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このハブでは フランジ穴が「レコードハブの仕上げ」になっています。
なので レコードピスタのフロントハブは手抜き、と言いたいところですが
14番のスポーク首元の食いつきは リヤハブより良く
組んだ感触もカッチリしていました。
この時期のハブは スチールシャフト仕様ですが、
これはチタンシャフト仕様の別バージョンで 箱の色も違います。

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で、片側の端にのみ カンパニョーロのレーザー刻印が入っています。
オマス以外で チタンシャフトのレコードハブを入手する方法、
それは「最初からチタンのハブを買う」でした。

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組めました。

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前輪はレコードピスタ36H 全コンペ反ヌポークラジアル組み、

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後輪はレコードピスタ36H 全コンペヨンロクイタリアン組みです。
片切りのピストリヤハブ程度のオチョコ量では
通常 左右異径組みや異本組みをしませんが、
このハブの寸法だと必要だと思い やりました。
あと、32Hなら おそらくやっていません。
超レアな ロクハチ組みにしようかどうか迷いましたが、
ヨンロク組みにしています。

左右で同じスポークを使っているので、
第1STが フリー側>反フリー側であれば
第2STも フリー側>反フリー側になります。
第1STと第2STの関係は比例直線ではないので
仮に「フリー側の第1STが反フリー側の1.1倍であったときに
第2STの差も1.1倍になる」というわけではありません。
が、大小を比べることはできます。

ホイールセンターが出ている状態のとき、
第1STで フリー側>>反フリー側だとすると
第2STは フリー側>>>>>反フリー側というように
差に違いはあるものの 大小の関係は逆転しません。
で、今回の後輪では ヨンロク組みしても
反フリー側のほうが低テンションになったのですが、
左右同本組みをするよりは良かっただろうと思われます。

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アイオロスの後輪のフリー側のスポークを全交換しました  

お客さんから アイオロスの後輪をお預かりしました。
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フリー側のスポークがバキバキに折れています。

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リヤメカを巻き込んだということですが、
それなりに高速の状態だったと思われます。

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最も被害が軽微な このスポークですら
折れずとも曲がってはいるので 要交換です。
つまり、非常に珍しいことですが
リヤメカの巻き込み・ワイヤー錠や買い物袋の巻き込み・
チェーン落ち・メタルクワガタによる咬傷系のダメージで
フリー側のスポーク全てを交換しなくてはいけない例となりました。

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レイノルズのニップルは外周側にも工具のつかみしろがありますが、
内周側と同じく3.2mm対辺の四角形なので あまり意味はありません。
アイオロスでは外周側のつかみしろが5.5mm対辺の六角形なのと
リムとニップルの間にはさんである ワッシャーの形状が優秀なので
ニップルを使い回します。

フリー側のニップルほぼ全ての 内周側のつかみ面の外周寄りの部分に、
つかみ幅が短い工具をかけた跡(上の画像)がありましたが
お客さんに訊いたところ 買ってから振れ取りの履歴は無いそうです。
工場組み立ての時点で 内周側を妙な工具で回している・・・?
まあいいや。

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組めました。

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元のスポークは DT黒エアロライトのストレート仕様ですが
日本の問屋さんの常備在庫に無いものなので
断面の寸法とスポーク比重がほぼ同じ
サピムの黒CX-RAYのストレート仕様で補修しています。
ちなみに この作業、取りかかってから
30分はかかっていますが1時間はかかっていません。
反フリー側のスポークを なるべく触らないことで
縦振れやセンターのガイドになるからです。

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レーシングゼロさん  

お客さんから レーシングゼロの後輪をお預かりしました。
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走行時に 後輪から異音がするというので調べたところ
ハブの玉当たりに ガタ(横方向)は無く、
ハブ体とハブシャフトの間にも ガタ(縦方向)は無いものの、
ハブシャフトとフリーボディの間には縦ガタがあったので
フリーボディを外してみました。
フリーボディの外側のベアリング直下の部分に もらい錆びがあります。
実際、外側のベアリングが傷んでいました。

あと、リムに横振れがありました。
普通の微細な振れとは別にゴクッと振れている箇所があったので
その付近のスポークを調べたところ 曲がっているスポークが1本ありました。
お客さんに 何か心当たりが無いか訊いたところ、
細いワイヤー錠をかけたまま発進し ワイヤーをぶち切ったことがあるそうです。
思いっきり それが原因やんけ。

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直しました。作業後の状態です。
もしスポークを交換するのであれば
1本だけ赤くする おしゃれ泥棒を してほしいとのことなので やりました。
単に赤くするだけなら 普段は反フリー側を1本赤くしますが、
今回はフリー側のスポークを交換する都合上
赤くするスポークは フリー側になります。

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↑これが曲がっていたスポークの箇所ですが、
バルブ穴の隣のスポークを赤にしたかったので
バルブ穴の隣の黒スポークを移植しています。

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で、バルブ穴の隣の反ヤマアラシさん方向のスポークを
赤くしようとすると

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メガ化以前の旧型ハブのフランジだと
第一交差のスポークも 一旦外す必要があります。
なので この作業でニップルから外したスポークは計3ヵ所です。

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↑交換したベアリングとスポーク
画像では分かりにくいのですが、
スポークの変形は 3次元的にグニャグニャに曲がっています。
これでも、スポークテンションがかかっていれば
それなりに真っ直ぐに見えますが。

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ワイヤーで擦った跡がありました。

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エボライトハブのフリーボディを交換しました  

お客さんにお渡ししてから7ヵ月ほどの のむラボホイール5号の後輪で
「フリーボディが前に向かっても空転する症状が出ている」
ということで 修理をお預かりしました。
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↑爪周りが錆びて 爪が寝っぱなしになっています。
ノヴァテックの 洗濯バサミのバネのようなC型の爪起こしバネですが、
カンパニョーロのものと違い 折れや変形が原因で爪が起きなくなった
という例は 私の知る限りありません。

たかだか7ヵ月ほどで ここまで錆びが進行した原因については
「常用していない決戦用ホイールを どしゃ降りのレースに使い、
その2ヵ月後に レースで使おうと思ったら ハブの中身が錆びていた」
という感じで 常用していないホイールであれば あり得るのですが
お客さんいわく 常用しているということです。

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洗浄して

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再組み立てをしましたが、新品のフリーボディ(上の画像 右)と比べると
爪の起き上がりが低く ボソッとした感触なので

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ラチェット周りに グリスを多めに入れつつ
新品のフリーボディに交換しました。

それとは別に、フリーボディを抜いた
「フロントハブ状態」のリヤハブの回転が
やたらとゴリゴリするので 調べたところ

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ハブ体左側のベアリングが著しく傷んでいたので 交換しました。
これで・・・原因が分かったぞ!
高圧洗浄機に間違いありません!
たかだか7ヵ月で リヤハブ両端の中身がカスカスになるのは
それくらいしか考えられない、というわけで お客さんに訊いたのですが
高圧洗浄機は使っていないとのことでした。そ・・・そうですか・・・。
ホースの水をかけたりはしてますが、ということですが
その程度では ほとんど浸水しません。

というわけで原因は不明ですが ダメになったパーツは交換しているので
前に向かって空転する症状と ゴリゴリした回転は無くなりました。

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アタックさん  

お客さんから レイノルズのアタックをお預かりしました。
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組み直し・・・ではなく 点検をご希望です。

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前輪はセンターずれあり、それとは別にテンションがヌルいので
全般的に少し張りました。

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つづいて後輪。レイノルズに なぜかよく見られる
「スポークを指でつまむとガクガク動くほどニップルがゆるんでいる」現象が
起きており、お持ち込みされた最大の理由が それです。

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あと、すごいセンターずれがあります。
吊るしで こんなにずれているとは考えにくいので
振れ取りの履歴があるか お客さんに訊いてしまいましたが、
買ってから 何もしていないそうです。

それを疑っているわけではありませんが、振れ取りごっこをされた場合
簡単にニップルを回せる 反フリー側の増し締めだけで調整されることが多いので
リムが反フリー側に大きくずれます(上の状態も同じ)。
このセンターずれの量を フリー側の増し締めだけで取るのは不可能です。
ニップルを2周 増し締めしても埋まりません。
それでも1周半以上は締めましたが、反フリー側も かすかにゆるめました。
スポークテンションを保ったまま リムをスライドさせているような感じですが
一応、触る前より 反フリー側のテンションが下がらないようにはしました。
左右同数スポークの反フリー側ラジアル組みは
フリー側を はち切れんばかりに張っても
反フリー側が たゆんたゆんです。

お客さんに訊いたところ シュータッチもしていたそうですが、
これだけずれていれば テンションうんぬん以前に
リムが左側のシューに近いという理由のほうが大きそうです。
作業後の画像を撮っていませんが
お客さんにはセンタードンピシャの状態を見せています。

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