ヌポーク その1 
2012/09/30 Sun. 19:45 [edit]
はい また長文です。
今日はヌポークの話を。
スポークじゃなくて、ヌポークです。
グーグルで検索すると
「次の検索結果を表示しています: スポーク」
と出るので、一般名詞に同音語がないのは確かなようです。
それもそのはず、これ 私の造語ですから。

最初に。私の図と 図の代わりの写真は、特に断りのない限り
向かって右側を進行方向としています。

ホイールを組むときに ハブフランジにスポークを通すわけですが、

ハブの内側から外側にスポークを通した場合の

↑この状態を、当ブログでは今後ヌポークと呼ぶことにします。
いちいち「内側から通したスポーク」と書くのがめんどくさいからです。

同様に、ハブの外側から内側にスポークを通した場合の

↑この状態を、反ヌポークと今後呼びます。
逆ヌポークでもいいのですが、反ヌポークの方がキーボードで打ちやすいので。

普通のホイールは、大別して2種類の組み方があります。
ハブ中心からスポーク同士が交わらないように組む 組み方は、
スポークが放射状(ラジアル状)に見えるのでラジアル組みといいます。
おそらくスポークドホイールが成立した最初期のホイールは
ラジアル組みだったと思うのですが、ラジアル組みには
メリットとデメリットがあり(長くなるので後日詳述)、
それを克服できる材質や構造が現れる1980年代末頃までは
ホイールといえばタンジェント組み(上の写真のような組み方)が
主流でした。

タンジェント組みの場合、(特殊な2本組みを除いて)ハブフランジに
通しているスポークはヌポークと反ヌポークが交互になります。

隣り合っているハブフランジの穴から出たスポークで、
互いに接触しない方向にのびている2本を図にすると
このようになりますが、

この方向が円の接線(タンジェント)に近いので
こういう組み方をタンジェント組みと呼びます。

冒頭でも触れましたが、
これ以降も 全て右側が進行方向として話をします。
スポークがごちゃごちゃしていると大変見づらいので、
上の写真で赤いニップルが見切れずに写っている4本だけを残して
見やすくしたいと思います。
普通のホイールは この4本が1つのグループになっていて、
これが6つなら24H、7つなら28H、8つなら32H・・・
という構成になっています。
その前に・・・

色つきスポークを用意しました。これをヌポークで通します。
赤は自分から見て手前のヌポーク、
青は自分から見て奥のヌポークとしてハブに通してみます。

↑4本のうち 進行方向に対して 後ろの2本がヌポークになるのが
イタリアン組みです。

↑先ほどの状態からひっくり返しました。
ヌポークが進行方向に対して前の2本になります。
これは逆イタリアン組みです。

↑対して、4本のうち進行方向に対して前後の2本がヌポークになるのが
JIS組みです。
赤いヌポークについては イタリアン組みと同じですが、
青いヌポークが逆になります。

↑JIS組みは、ひっくり返してもヌポークの位置関係が変わりません。
ヌポークが進行方向に対して後ろにのびているか
前にのびているかという点が非常に重要です。

16Hのタンジェント組みしたホイールをヌポークだけ書き出します。
手前ヌポークを赤、奥ヌポークを青として書くと
イタリアン組みの場合 上の図のようになります。

JISの場合はこうです。しつこく書きますが、
イタリアンにせよJISにせよ赤ヌポークの位置関係は同じです。

↑こういう方向にのびているということです。

この、「ホイールの上半分を見た場合ヌポークが後ろ向きになる」と
いうのは、後輪にとって非常に重要です。
これを「ヤマアラシさん方向」と名付けます。

↑で、「右ヌポークだけのホイール」を用意しました。
さらにしつこいですが、イタリアンでもJISでも右フランジの
ヌポークはヤマアラシさん方向です。

↓

走行中、フリーボディには スプロケットが付いていて、
それにチェーンがかかっていて、クランクアームを上から
ペダルを介して踏み込むとき、前に向かって強烈なねじれがかかります。
それを手で表現すると上のような感じになります。
フリー部分を持つとハブフランジが見えないので
ハブボディを持って前に向かってねじってみます。
力のかかるさまを見たいので、スポークテンションは甘いというか
張っていません。

↓

スポークがさらに引き絞られて締まっているのが分かるでしょうか。
実際の組んだ状態ではこんなには変形しませんが、
こういう負荷に常々さらされているというということです。

では、右ヌポークが反ヤマアラシさん方向ではどうなるでしょうか。
これは逆イタリアン組みか逆JIS組みした時にこうなりますが・・・

↓

スポークテンションは張る方向ではなく 緩む方向になります。

タイヤを張っていなければ、スポークがリムから飛び出すような
格好になります。
思いっきりペダルを踏み込んだ時、
その力を後輪の外側に伝えてくれそうなのは
どちらでしょうか?
もちろん右ヌポークがヤマアラシさん方向の場合ですね。
「そんなん当たり前やん」と言われそうですが、完成車メーカーの手組みホイールが
逆イタリアンで組まれていたり、
ストレートスポーク式のハブで 最も右から出ている
スポークが 逆ヤマアラシさん方向になっている完組みホイールもあるので、
そういうのは よく見たほうがいいという話です。
これの具体例は長くなるので後日詳述します。

等間隔に印をつけたゴムの円柱があったとして・・

それの端を持ってねじると ねじれの発生側に近いほど
ねじれ量が大きくなる、というのをリヤハブで想像すると

↓

こうなります。ペダリング踏力から発生した力を最も大きく受け止めるスポークが
右ヌポークになるので、右ヌポークはヤマアラシさん方向がいいということです。
次はリムブレーキの場合です。

ヌポークがヤマアラシさん方向になっているホイールが走っています。

その状態からブレーキをかけて急制動しました。
リムの回転を一瞬で止めたものの

ハブは一瞬で止まらなかったので、スポークは
よりヤマアラシさん方向に絞られました。
という現象が起こります。
イタリアン組みならこれが左右同じように絞られますが、
JIS組みの場合、進行方向に対して左側のスポークだけが
テンションが抜ける方向に力がかかるんですね。
これが何とも私には気持ち悪いんです。

ちょっと見方を変えてみます。
リム高が低いリムの場合、ニップルの穴が左右に交互に振っています。

↑組むとこうなります。

実はこのホイールはカンパニョーロのニュートロンなのですが、

リムのデカールにもあるとおり、ニュートロンは内蔵ニップルです。
外ニップルのニュートロンは・・・
長くなるのでカットします。後日詳述もしません。

で、穴振りのあるリムを

組んだとします。

↑これは青のマーカーですが、ここでは
「どんなものでも豆腐を切るようにサクサク切れる魔法のナイフ」
だとします。

で、穴振りに合わせてサクサク切開していきますね。

バルブの穴周りはこう切ります。

もう一つ。ハブフランジに対して

↑ヌポークをこう表記し、

↑反ヌポークをこう表記することとします。
そして先ほどのホイールを平面に展開したとすると

↑イタリアン組みの場合はこうなります。
赤が右ヌポーク、青が左ヌポークです。
四隅の切欠きが元バルブ穴の部分です。
図を正確に捉えれば、これは8Hで ヌポークと反ヌポークを2本組した
ホイールということになりますが、
これは力のかかり方を考えるための概念図なので、
このホイール自体が実現可能かどうかは気にしないでください。

で、さらにヌポークだけ残しました。

↑JIS組みの場合はこうなります。

で、さらにヌポークだけ残しました。

↑余談ですが「JISはひっくりかえしてもJIS」というのは
こういう風にも表現できます。

で、「リム側でのブレーキング」や
「後輪でフリーボディを前に向かってねじる」というのは、
上の図で言うとハブ部分を持って一気に引っ張り上げるという
作用になります。
実際にやってみます。

イタリアン組みの場合は、左右のヌポークともピーンとテンションが張りました。
言い方を変えれば ヤマアラシさん方向に絞られているということです。
スポークがこんなに伸びるわけがないですが、
力のかかり方を表現したいのでこう図示しています。

これがJISならこうなります。
私は この左右不均等な感じが何とも嫌なんです。
この図では

スポークとニップルが

リムから飛び出てますが、

タイヤを付けていてスポークが飛び出さないというのであれば

こういう風に書いてもいいです。


大変長くなりましたが、結論です。
・タンジェント組みをするなら 前後ともイタリアン組みが望ましい
・イタリアン組みの場合、前輪は 逆にはめると理論上よくないので注意すること
・後輪で両側にギヤが付いている場合は、どちらではめても右ヌポークが
ヤマアラシさん方向になるようにするためにJIS組みで組むこと
が私のホイール組みの基本です(いろいろ例外はありますが)。
あと、首折れスポークでラジアル組みをしている場合 ほぼ100%
反ヌポークでラジアル組みをしていますが、
私はヌポークでラジアル組みをすることもあります。
また、ディスクブレーキのハブの場合は逆イタリアン組みが理論上優れています。
この2点は後日詳述します。それでなくてもこの文章長すぎ!
おまけ

ストレートスポークは私の考えでは反ヌポークになるのですが、
それでフルクラムの後輪(2:1)を展開するとこうなります。

カンパニョーロのG3の後輪はこうですね。

マヴィック・キシリウムの後輪はこうなります。
フリー側ラジアル組みというのは一種の革命だと思うのですが、
普通の首折れスポークでやるのはリスクが大きいです。
ところで この図、じつはちょっと間違ってます。
が、概念図なので深くは追及しないでください。
私がホイールを組むときに 頭に浮かんでいる図を
拙く書いたものなので。

キシリウムの後輪は20Hですが、
ハブフランジから出るスポークが接線関係にある
穴をそれぞれA、Bとするなら普通のホイールなら
上の図のようになりますが、

キシリウムは このAとBが横から見て 重ね合わせになるフランジ形状です。
展開図では この点を表現してませんが、許してください。
普通のホイールではAのスポークとBのスポークを
1本の線とみなした場合、円の実際の接線よりも
円に対して内側を通ることはありませんが、
キシリウムの場合内側を通るんですね。
私はそういうハブを「接線を割ってるハブ」と呼んでますが
これもキシリウムのいいところです。なぜいいのかは書きませんが。
今日はヌポークの話を。
スポークじゃなくて、ヌポークです。
グーグルで検索すると
「次の検索結果を表示しています: スポーク」
と出るので、一般名詞に同音語がないのは確かなようです。
それもそのはず、これ 私の造語ですから。

最初に。私の図と 図の代わりの写真は、特に断りのない限り
向かって右側を進行方向としています。

ホイールを組むときに ハブフランジにスポークを通すわけですが、

ハブの内側から外側にスポークを通した場合の

↑この状態を、当ブログでは今後ヌポークと呼ぶことにします。
いちいち「内側から通したスポーク」と書くのがめんどくさいからです。

同様に、ハブの外側から内側にスポークを通した場合の

↑この状態を、反ヌポークと今後呼びます。
逆ヌポークでもいいのですが、反ヌポークの方がキーボードで打ちやすいので。

普通のホイールは、大別して2種類の組み方があります。
ハブ中心からスポーク同士が交わらないように組む 組み方は、
スポークが放射状(ラジアル状)に見えるのでラジアル組みといいます。
おそらくスポークドホイールが成立した最初期のホイールは
ラジアル組みだったと思うのですが、ラジアル組みには
メリットとデメリットがあり(長くなるので後日詳述)、
それを克服できる材質や構造が現れる1980年代末頃までは
ホイールといえばタンジェント組み(上の写真のような組み方)が
主流でした。

タンジェント組みの場合、(特殊な2本組みを除いて)ハブフランジに
通しているスポークはヌポークと反ヌポークが交互になります。

隣り合っているハブフランジの穴から出たスポークで、
互いに接触しない方向にのびている2本を図にすると
このようになりますが、

この方向が円の接線(タンジェント)に近いので
こういう組み方をタンジェント組みと呼びます。

冒頭でも触れましたが、
これ以降も 全て右側が進行方向として話をします。
スポークがごちゃごちゃしていると大変見づらいので、
上の写真で赤いニップルが見切れずに写っている4本だけを残して
見やすくしたいと思います。
普通のホイールは この4本が1つのグループになっていて、
これが6つなら24H、7つなら28H、8つなら32H・・・
という構成になっています。
その前に・・・

色つきスポークを用意しました。これをヌポークで通します。
赤は自分から見て手前のヌポーク、
青は自分から見て奥のヌポークとしてハブに通してみます。

↑4本のうち 進行方向に対して 後ろの2本がヌポークになるのが
イタリアン組みです。

↑先ほどの状態からひっくり返しました。
ヌポークが進行方向に対して前の2本になります。
これは逆イタリアン組みです。

↑対して、4本のうち進行方向に対して前後の2本がヌポークになるのが
JIS組みです。
赤いヌポークについては イタリアン組みと同じですが、
青いヌポークが逆になります。

↑JIS組みは、ひっくり返してもヌポークの位置関係が変わりません。
ヌポークが進行方向に対して後ろにのびているか
前にのびているかという点が非常に重要です。

16Hのタンジェント組みしたホイールをヌポークだけ書き出します。
手前ヌポークを赤、奥ヌポークを青として書くと
イタリアン組みの場合 上の図のようになります。

JISの場合はこうです。しつこく書きますが、
イタリアンにせよJISにせよ赤ヌポークの位置関係は同じです。

↑こういう方向にのびているということです。

この、「ホイールの上半分を見た場合ヌポークが後ろ向きになる」と
いうのは、後輪にとって非常に重要です。
これを「ヤマアラシさん方向」と名付けます。

↑で、「右ヌポークだけのホイール」を用意しました。
さらにしつこいですが、イタリアンでもJISでも右フランジの
ヌポークはヤマアラシさん方向です。

↓

走行中、フリーボディには スプロケットが付いていて、
それにチェーンがかかっていて、クランクアームを上から
ペダルを介して踏み込むとき、前に向かって強烈なねじれがかかります。
それを手で表現すると上のような感じになります。
フリー部分を持つとハブフランジが見えないので
ハブボディを持って前に向かってねじってみます。
力のかかるさまを見たいので、スポークテンションは甘いというか
張っていません。

↓

スポークがさらに引き絞られて締まっているのが分かるでしょうか。
実際の組んだ状態ではこんなには変形しませんが、
こういう負荷に常々さらされているというということです。

では、右ヌポークが反ヤマアラシさん方向ではどうなるでしょうか。
これは逆イタリアン組みか逆JIS組みした時にこうなりますが・・・

↓

スポークテンションは張る方向ではなく 緩む方向になります。

タイヤを張っていなければ、スポークがリムから飛び出すような
格好になります。
思いっきりペダルを踏み込んだ時、
その力を後輪の外側に伝えてくれそうなのは
どちらでしょうか?
もちろん右ヌポークがヤマアラシさん方向の場合ですね。
「そんなん当たり前やん」と言われそうですが、完成車メーカーの手組みホイールが
逆イタリアンで組まれていたり、
ストレートスポーク式のハブで 最も右から出ている
スポークが 逆ヤマアラシさん方向になっている完組みホイールもあるので、
そういうのは よく見たほうがいいという話です。
これの具体例は長くなるので後日詳述します。

等間隔に印をつけたゴムの円柱があったとして・・

それの端を持ってねじると ねじれの発生側に近いほど
ねじれ量が大きくなる、というのをリヤハブで想像すると

↓

こうなります。ペダリング踏力から発生した力を最も大きく受け止めるスポークが
右ヌポークになるので、右ヌポークはヤマアラシさん方向がいいということです。
次はリムブレーキの場合です。

ヌポークがヤマアラシさん方向になっているホイールが走っています。

その状態からブレーキをかけて急制動しました。
リムの回転を一瞬で止めたものの

ハブは一瞬で止まらなかったので、スポークは
よりヤマアラシさん方向に絞られました。
という現象が起こります。
イタリアン組みならこれが左右同じように絞られますが、
JIS組みの場合、進行方向に対して左側のスポークだけが
テンションが抜ける方向に力がかかるんですね。
これが何とも私には気持ち悪いんです。

ちょっと見方を変えてみます。
リム高が低いリムの場合、ニップルの穴が左右に交互に振っています。

↑組むとこうなります。

実はこのホイールはカンパニョーロのニュートロンなのですが、

リムのデカールにもあるとおり、ニュートロンは内蔵ニップルです。
外ニップルのニュートロンは・・・
長くなるのでカットします。後日詳述もしません。

で、穴振りのあるリムを

組んだとします。

↑これは青のマーカーですが、ここでは
「どんなものでも豆腐を切るようにサクサク切れる魔法のナイフ」
だとします。

で、穴振りに合わせてサクサク切開していきますね。

バルブの穴周りはこう切ります。

もう一つ。ハブフランジに対して

↑ヌポークをこう表記し、

↑反ヌポークをこう表記することとします。
そして先ほどのホイールを平面に展開したとすると

↑イタリアン組みの場合はこうなります。
赤が右ヌポーク、青が左ヌポークです。
四隅の切欠きが元バルブ穴の部分です。
図を正確に捉えれば、これは8Hで ヌポークと反ヌポークを2本組した
ホイールということになりますが、
これは力のかかり方を考えるための概念図なので、
このホイール自体が実現可能かどうかは気にしないでください。

で、さらにヌポークだけ残しました。

↑JIS組みの場合はこうなります。

で、さらにヌポークだけ残しました。

↑余談ですが「JISはひっくりかえしてもJIS」というのは
こういう風にも表現できます。

で、「リム側でのブレーキング」や
「後輪でフリーボディを前に向かってねじる」というのは、
上の図で言うとハブ部分を持って一気に引っ張り上げるという
作用になります。
実際にやってみます。

イタリアン組みの場合は、左右のヌポークともピーンとテンションが張りました。
言い方を変えれば ヤマアラシさん方向に絞られているということです。
スポークがこんなに伸びるわけがないですが、
力のかかり方を表現したいのでこう図示しています。

これがJISならこうなります。
私は この左右不均等な感じが何とも嫌なんです。
この図では

スポークとニップルが

リムから飛び出てますが、

タイヤを付けていてスポークが飛び出さないというのであれば

こういう風に書いてもいいです。


大変長くなりましたが、結論です。
・タンジェント組みをするなら 前後ともイタリアン組みが望ましい
・イタリアン組みの場合、前輪は 逆にはめると理論上よくないので注意すること
・後輪で両側にギヤが付いている場合は、どちらではめても右ヌポークが
ヤマアラシさん方向になるようにするためにJIS組みで組むこと
が私のホイール組みの基本です(いろいろ例外はありますが)。
あと、首折れスポークでラジアル組みをしている場合 ほぼ100%
反ヌポークでラジアル組みをしていますが、
私はヌポークでラジアル組みをすることもあります。
また、ディスクブレーキのハブの場合は逆イタリアン組みが理論上優れています。
この2点は後日詳述します。それでなくてもこの文章長すぎ!
おまけ

ストレートスポークは私の考えでは反ヌポークになるのですが、
それでフルクラムの後輪(2:1)を展開するとこうなります。

カンパニョーロのG3の後輪はこうですね。

マヴィック・キシリウムの後輪はこうなります。
フリー側ラジアル組みというのは一種の革命だと思うのですが、
普通の首折れスポークでやるのはリスクが大きいです。
ところで この図、じつはちょっと間違ってます。
が、概念図なので深くは追及しないでください。
私がホイールを組むときに 頭に浮かんでいる図を
拙く書いたものなので。

キシリウムの後輪は20Hですが、
ハブフランジから出るスポークが接線関係にある
穴をそれぞれA、Bとするなら普通のホイールなら
上の図のようになりますが、

キシリウムは このAとBが横から見て 重ね合わせになるフランジ形状です。
展開図では この点を表現してませんが、許してください。
普通のホイールではAのスポークとBのスポークを
1本の線とみなした場合、円の実際の接線よりも
円に対して内側を通ることはありませんが、
キシリウムの場合内側を通るんですね。
私はそういうハブを「接線を割ってるハブ」と呼んでますが
これもキシリウムのいいところです。なぜいいのかは書きませんが。
category: ヌポークの話